JPWO2009020043A1 - 表示装置組み立て用粘着テープ及びこれを用いた表示モジュールユニット - Google Patents
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Abstract
本発明は、表示モジュールユニットの薄型化を図ることができる表示装置組み立て用粘着テープを提供する。本発明の表示装置組み立て用粘着テープAは、バックライト筐体に表示パネルを配設一体化するための表示装置組み立て用粘着テープであって、テープ基材A1の両面に粘着剤層4,4が積層一体化されてなり、上記テープ基材A1は、透明基材層1と、この透明基材層1の一面に積層一体化された光反射層2と、上記透明基材層1の他面に積層一体化された遮光層3とを含有し、上記光反射層2は、光反射材を含有する光反射基層21、21・・・が複数層、積層一体化されてなることを特徴とする。
Description
本発明は、表示装置組み立て用粘着テープ及びこれを用いた表示モジュールユニットに関する。
近年、液晶表示装置は、携帯電話や電子手帳などの電子機器の表示装置として多く用いられている。このような小型電子機器に用いられる液晶表示装置としては、サイドライト型バックライト方式の液晶表示装置が採用されている。
上記サイドライト型バックライト方式の液晶表示装置は、一般的に、反射シート、導光板、拡散シート、プリズムシートなどの光学フィルムが積層状態とされた上で合成樹脂製のバックライト筐体内に配設されている。この積層状の光学フィルム上に表示装置組み立て用粘着テープを介して液晶表示パネルが積層一体化されている。又、導光板の側方にランプリフレクタが設けられてLED(Light Emitting Diode)などの光源が配設されている。
そして、表示装置組み立て用粘着テープは、液晶表示パネルの外周部に光が進入することによる液晶表示面の見栄えの低下防止のための遮光性と、光源からの光を反射して液晶表示パネルに光を効率よく誘導するための光反射性の双方を有している必要がある。
このような表示装置組み立て用粘着テープとしては、特許文献1に、(a)LCDモジュールのLCDパネルとバックライト筐体の間に貼着して使用される光反射性と遮光性とを併有する粘着テープであって、(b)光反射層と遮光層を積層して成る支持体と、前記支持体の少なくとも片方の面に設けた粘着剤層とを有し、(c)前記光反射層が10〜30μmの膜厚と10.0N/10mm以上の引張強度とを有する白色着色剤が混練された二軸延伸白色樹脂フィルムで構成され、総厚さが20〜100μmである粘着テープが開示されている。
一方、近年、携帯電話をはじめとした小型電子機器の薄型化が進んでおり、液晶表示モジュールユニットを薄型化する必要があり、この液晶表示モジュールユニットを構成している表示装置組み立て用粘着テープの薄型化が要望されており、1μmでも薄く且つ従来品通りの反射性能及び遮光性能を有する表示装置組み立て用粘着テープが要望されている。
しかしながら、上記表示装置組み立て用粘着テープは、その光反射層が白色着色剤を含有する二軸延伸白色樹脂フィルムから形成されており、粉状の白色着色剤が含有されている(段落番号〔0023〕)。
従って、二軸延伸白色樹脂フィルムを二軸延伸するに際して過度な延伸処理を施すと、粉状の白色着色剤を含有しているために亀裂を生じ易く、二軸延伸白色樹脂フィルムの薄膜化を図ることができなかった。その結果、表示装置組み立て用粘着テープの薄型化が充分でないといった問題点を有していた。又、二軸延伸白色樹脂フィルムに亀裂が生じないとしても、表示装置組み立て用粘着テープの強度が低下して耐久性に問題があった。
本発明は、表示モジュールユニットの薄型化を図ることができる表示装置組み立て用粘着テープ及びこの表示装置組み立て用粘着テープを用いた表示モジュールユニットを提供することを目的とする。
本発明の表示装置組み立て用粘着テープは、バックライト筐体に表示パネルを配設一体化するための表示装置組み立て用粘着テープであって、透明基材層とこの透明基材層に積層一体化された光反射層及び遮光層とを含有するテープ基材と、このテープ基材の両面に積層一体化された粘着剤層とを含むことを特徴とする。
そして、本発明の表示モジュールユニットは、内周面にパネル配設用段部が形成された枠状のバックライト筐体と、上記バックライト筐体のパネル配設用段部上に配設された表示パネルと、上記バックライト筐体内に積層状態で配設された複数枚の光学フィルムと、上記バックライト筐体のパネル配設用段部上に配設されて、上記表示パネルと該表示パネルに対向する光学フィルムとを一体化する表示装置組み立て用粘着テープであって、透明基材層と、この透明基材層に積層一体化された光反射層及び遮光層とを含有するテープ基材と、このテープ基材の両面に積層一体化された粘着剤層とを含む上記表示装置組み立て用粘着テープとを含むことを特徴とする。
本発明の表示装置組み立て用粘着テープは、バックライト筐体に表示パネルを配設一体化するための表示装置組み立て用粘着テープであって、透明基材層と、この透明基材層に積層一体化された光反射層及び遮光層とを含有するテープ基材と、このテープ基材の両面に積層一体化された粘着剤層とを含むので、透明基材層の厚みを薄くして透明基材層の薄膜化によって表示装置組み立て用粘着テープの薄型化を図ることができる。
そして、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、テープ基材が、透明基材層と、この透明基材層の一面に積層一体化された光反射層と、この光反射層の一面に積層一体化された遮光層とを含む場合には、光反射層の表面の凹凸を遮光層によって隠蔽し、光反射層による光の散乱を防止して優れた光反射性能を有すると共に、光反射層の割れの防止も図ることができる。
上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、透明基材層の一面に光反射層が積層一体化されていると共に、上記透明基材層の他面に遮光層が積層一体化されている場合には、透明基材層の一面にのみ光反射層及び遮光層を積層一体化した場合と比較して、表示装置組み立て用粘着テープを屈曲させた際に、光反射層や遮光層に亀裂が生じにくいと共に、テープ基材の反りの発生も防止することができ、表示装置組み立て用粘着テープの取扱性に優れている。
そして、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、光反射層は、光反射材を含有する光反射基層が複数層、積層一体化されてなる場合には、光反射層を構成している各光反射基層の光反射性能を調整することによって所望の反射性能を有する表示装置組み立て用粘着テープを得ることができ、種々の表示モジュールユニットに幅広く適用することができる。
そして、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、光反射材が白色着色剤である場合には、優れた反射性能を有する。
更に、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、光反射層が、光反射材を20重量%以上含有する白色インキを用いて形成されたものである場合には、光反射層の厚みを薄くしながら、光反射層に充分な光反射性能を付与することができる。
又、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、透明基材層に粉状の有色顔料が含有されていない場合には、透明樹脂フィルムが無延伸或いは延伸処理されたものの何れであっても薄膜化を図ることができ、透明基材層の薄膜化によって表示装置組み立て用粘着テープの薄型化を図ることができる。
そして、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、光反射層又は遮光層の何れか一方或いは双方と、透明基材層との間に、合成ゴムを含有する中間層が介在している場合には、光反射層又は遮光層の何れか一方或いは双方と、透明基材層との密着性を向上させることができ、光反射層又は遮光層の何れか一方或いは双方と、透明基材層とを強固に積層一体化させて層間剥離を防止し、優れた耐久性を付与することができる。
そして、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、遮光層に黒色着色剤が含有されており、この黒色着色剤の平均粒径が0.01〜0.5μmである場合には、遮光層をその表面粗さが小さく表面平滑性に優れたものとすることができ、遮光層上に粘着剤層を強固に積層一体化させることができ、よって、表示装置組み立て用粘着テープは層間剥離がなく粘着性能に優れている。
又、上記表示装置組み立て用粘着テープにおいて、遮光層が、ハロゲン元素の含有量が50ppm以下であるバインダー及び黒色着色剤を含有する黒色インキを用いて形成されたものである場合には、使用中に、遮光層からハロゲン元素に起因するガスが発生するのを防止し、表示パネルがガスによって損なわれて表示性能が低下するようなことはないと共に、焼却処分時においても有害ガスが発生することはなく環境面においても優れている。
1 透明基材層
2 光反射層
21 光反射基層
3 遮光層
4 粘着剤層
5 バックライト筐体
6 表示パネル
A 表示装置組み立て用粘着テープ
A1 テープ基材
B 表示モジュールユニット
2 光反射層
21 光反射基層
3 遮光層
4 粘着剤層
5 バックライト筐体
6 表示パネル
A 表示装置組み立て用粘着テープ
A1 テープ基材
B 表示モジュールユニット
本発明の表示装置組み立て用粘着テープの一例を図面を参照しつつ説明する。表示装置組み立て用粘着テープAは、テープ基材A1の両面に粘着剤層4、4が積層一体化されてなり、上記テープ基材A1は、透明基材層1と、この透明基材層1の一面に積層一体化された光反射層2と、上記透明基材層1の他面に積層一体化された遮光層3とを含有する。
表示装置組み立て用粘着テープの透明基材層1は矩形枠状の透明樹脂フィルムから構成されている。このような透明樹脂フィルムとしては、従来からテープ基材として用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリスチレンフィルム、セロファンなどが挙げられ、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましい。
そして、透明基材層1を構成している透明樹脂フィルムは、延伸されていても無延伸であってもよいが、光線による欠点検出・異物検出が生産工程上、可能であるように、透明である必要があり、具体的には、全光線透過率が60%以上であることが好ましく、65%以上がより好ましく、70%以上が特に好ましい。又、上記透明樹脂フィルムは、外観上無色であることが好ましい。
なお、透明樹脂フィルムの全光線透過率は、JIS K7105に準拠して測定されたものをいい、例えば、日本電飾社から商品名「NDH2000」にて市販されているヘーズ測定機を用いて測定することができる。
そして、透明樹脂フィルムは粉状の有色顔料を含有していないことが好ましく、このように粉状の有色顔料を含有していないことで、透明樹脂フィルムの薄膜化を図ることができ、その結果、表示装置組み立て用粘着テープの薄型化を図ることができる。なお、上記粉状の有色顔料としては、常温において粉状であれば、特に限定されず、後述する白色着色剤や黒色着色剤などが挙げられる。
特に、透明樹脂フィルムに粉状の有色顔料を含有させないことによって、透明樹脂フィルムに亀裂を生じさせることなく高倍率の延伸処理を施すことが可能となり、透明樹脂フィルムの更なる薄膜化と強度の向上を図ることができる。
更に、透明基材層1の厚みは、厚いと、得られる表示装置組み立て用粘着テープの厚みが厚くなるので、15μm未満が好ましい。なお、透明基材層1の厚みは、表示装置組み立て用粘着テープを任意の箇所にてその厚み方向に切断し、その切断面を電子顕微鏡にて観察し、任意の5箇所の透明基材層の厚みの相加平均値とする。
そして、上記透明基材層1の一面全面には光反射層2が積層一体されている。この光反射層2は、光を反射すれば特に限定されず、例えば、白色インキを透明基材層1の一面に塗布、乾燥させて形成したものなどが挙げられ、白色インキを透明基材層1の一面に塗布、乾燥させて形成したものが好ましい。なお、白色インキの透明基材層1上への塗布は、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷などの汎用の手段を用いればよい。
光反射層2が、白色インキを透明基材層1の一面に塗布、乾燥させて形成されている場合について説明する。上記白色インキは、光反射材としての白色着色剤、バインダー及び溶剤を含有する。上記白色着色剤としては、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、鉛白などが挙げられ、二酸化チタンが好ましい。又、上記白色インキを構成しているバインダーとしては、従来からインキに用いられているものが用いられ、例えば、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、尿素メラミン系樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどが挙げられる。
そして、白色インキを構成しているバインダーとしては、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素などのハロゲン元素の含有量が50ppm以下であるバインダーが好ましい。これは、バインダー中にハロゲン元素が多く、含有していると、表示装置の使用中に、ハロゲン元素に起因したガスが発生し、このガスが原因となって表示装置の表示性能が低下し、或いは、焼却時に有害ガスが発生する虞れがあるからである。
なお、バインダー中のハロゲン元素量は、発光分光分析法により測定することができる。発光分光分析法とは、プラズマ光源で原子を励起して発光させ、発光を回折格子などにより分光し、所謂、原子スペクトルを得ることにより含有元素を特定する測定方法である。島津製作所から商品名「PDAシリーズ」にて市販されている測定装置を用いることができる。
又、白色インキを構成している溶剤は、バインダー及び白色着色剤の種類に応じて汎用の溶剤が適宜、選択される。
そして、白色インキ中における白色着色剤の含有量は、少ないと、光反射層の反射率が低下し、充分な光反射率を保持しつつ光反射層の厚みを薄くことができない一方、多いと、光反射層の表面粗さが大きくなり、光反射層と粘着剤層との間の密着性が低下して、光反射層と粘着剤層との間において層間剥離を生じる虞れがあるので、10〜40重量%が好ましく、15〜30重量%がより好ましい。
なお、白色インキとしては、例えば、大日本インキ化学工業社から商品名「パナシアCVL−SP709白」にて市販されている白色インキ、帝国インキ社から商品名「EGS611白」にて市販されている白色インキを用いることができる。
ここで、本発明の表示装置組み立て用粘着テープAでは、光反射層2を積層一体化させている透明基材層1を透明とし、表示装置組み立て用粘着テープAの光反射性能を光反射層2に依拠している一方、透明基材層1の他面に遮光層3を積層一体化させて遮光性を付与している。
しかるに、光反射層2の厚みが薄いと、光反射層2を通じて遮光層3が透けてしまう一方、遮光層3は通常、黒色を呈していることから、光反射層2の色が見掛け上、灰色となると共に、光反射層2を透過した光が遮光層3に吸収されることがあり、その結果、光反射層2の光反射性能が低下する虞れがある。
そこで、光反射層2は、単層であってもよいが、光反射材を含有する光反射基層21、21・・・が複数層、積層一体化されて形成されていることが好ましい。この場合、光反射基層21毎に光反射材の含有率を相違させることによって、各光反射基層21の光反射性能を調整して光反射層2全体の光反射性能を微調整することができ、所望の光反射性能を有する表示装置組み立て用粘着テープを得ることができる。
光反射基層21中における光反射材の含有率は、少ないと、表示装置組み立て用粘着テープの光反射性能が低下することがあり、多いと、光反射層全体が硬くなって、脆く割れ易くなり、或いは、光反射層と他の層との密着性が低下することがあるので、20〜80重量%が好ましく、40〜60重量%がより好ましい。
なお、光反射基層21中における光反射材の含有率とは、下記式によって算出されたものをいう。
光反射材の含有率(重量%)=100×(光反射基層中の光反射材の全重量)
/(光反射基層の全重量)
光反射材の含有率(重量%)=100×(光反射基層中の光反射材の全重量)
/(光反射基層の全重量)
更に、外側の光反射基層21となるにしたがって光反射材の含有率を高くすることが好ましい。これは、光反射基層21はこれに含まれる光反射材の含有率が少ない程、透明基材層1との馴染み性に優れており、よって、透明基材層1上に直接、積層一体化される光反射基層21中の光反射材の含有率を低くし、透明基材層1との馴染み性を良くして透明基材層1と光反射基層21との一体化を良好なものとすると共に、外側となるにしたがって順次、光反射基層21中における光反射材の含有率を高めることによって光反射層2の光反射性能を担保している。
そして、上記白色インキを用いて光反射層2を形成するには、先ず、上記白色インキを透明基材層1上に塗布、乾燥させて光反射基層21を形成し、透明基材層1上に形成された光反射基層21上に白色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、光反射基層21上に別の光反射基層21を積層一体化させることができ、この要領を好ましくは3〜8回繰り返すことによって、光反射基層21が複数層、好ましくは3〜8層、積層一体化されてなる光反射層2を形成することができる。この際、外側の光反射基層21を形成するための白色インキとなるにしたがって、白色インキ中におけるバインダーに対する光反射材の含有比率が順次、高くなるように調整しておくことが好ましい。
ここで、光反射層2を形成するにあたって上述のように白色インキを複数回に亘って塗布、乾燥させており、光反射層2の厚みが若干、厚くなるものの、上述のように、透明基材層1を薄膜化しており、表示装置組み立て用粘着テープ全体としては薄型化を図ることができる。なお、光反射層2は、JIS Z8729で規格されているL*a*b*表色系のうち明度を表すL*が85よりも大きいことが好ましい。
そして、光反射層2の厚さは、薄いと、光反射層を通じて遮光層が透けてしまい、光反射層の色が見掛け上、灰色となると共に、光反射層を透過した光が遮光層に吸収されることがあり、光反射層2の光反射性能が低下する虞れがある一方、厚いと、表示装置組み立て用粘着テープ全体の厚みが厚くなってしまうので、2〜15μmが好ましく、3.5〜10μmがより好ましい。なお、光反射層の厚みは、表示装置組み立て用粘着テープを任意の箇所にてその厚み方向に切断し、その切断面を電子顕微鏡にて観察し、任意の5箇所の光反射層の厚みの相加平均値とする。
更に、光反射層2全体における光反射材の含有量は、少ないと、光反射層を通じて遮光層が透けてしまい、光反射層の色が見掛け上、灰色となると共に、光反射層を透過した光が遮光層に吸収されることがあり、光反射層2の光反射性能が低下する虞れがある一方、多いと、光反射層全体が硬くなって脆くなり、光反射層が変形によって割れ易くなることがあるので、30〜80重量%が好ましい。
又、透明基材層1の他面全面には遮光層3が積層一体化されている。遮光層3は、光反射層2よりも濃色に形成されていることから、光反射層2が遮光層3を通じて透けることを考慮する必要はなく、遮光層3の厚みを薄くすることができる。
遮光層3は、黒色インキを透明基材層1上に塗布、乾燥させることによって形成され、透明基材層1上に黒色インキを塗布、乾燥する工程を二回以上繰り返して遮光層3を形成することが好ましく、透明基材層1上に黒色インキを塗布、乾燥する工程を三回以上繰り返して遮光層3を形成することがより好ましい。なお、黒色インキの透明基材層1上への塗布は、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷などの汎用の手段を用いればよい。
上記黒色インキは、黒色着色剤、バインダー及び溶剤を含有する。この黒色着色剤としては、特に限定されず、カーボンブラック、アセチレンブラック、松煙、黒鉛などが挙げられ、カーボンブラックが好ましい。なお、黒色着色剤としては、青色、緑色、赤色などの着色剤を複数混合することによって黒色を呈するように調整した着色剤でもよい。
そして、黒色着色剤の平均粒径は、小さいと、黒色インキの製造時の取扱性に欠けることがある一方、大きいと、遮光層の表面粗さが大きくなって粘着剤層との一体化が不充分となることがあるので、0.01〜0.5μmが好ましい。なお、黒色着色剤の平均粒径は、電子顕微鏡で観察して求めた算出平均径をいう。
又、黒色インキ中における黒色着色剤の含有量は、多いと、表示モジュールユニット内において用いた際の電気絶縁性が低下することがあるので、12重量%未満であることが好ましい。
そして、バインダーは、上記白色インキと同様のものが用いられ、溶媒は、黒色着色剤及びバインダーの種類に応じて適宜、選択して用いられる。
そして、黒色インキを構成しているバインダーとしては、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素などのハロゲン元素の含有量が50ppm以下であるバインダーが好ましい。これは、バインダー中にハロゲン元素が多く、含有していると、表示装置の使用中に、ハロゲン元素に起因したガスが発生し、このガスが原因となって表示装置の表示性能が低下し、或いは、焼却時に有害ガスが発生する虞れがあるからである。
なお、市販の黒色インキとしては、例えば、大日本インキ化学工業社から商品名「ユニビアA−300」で市販されている黒色インキ、帝国インキ製造株式会社から商品名「IPX−971墨」で市販されている黒色インキ、大日精化株式会社から商品名「NB−500シリーズ 墨」で市販されている黒色インキなどを用いることができる。
そして、遮光層3は、JIS Z8729で規格されているL*a*b*表色系のうち明度を表すL*が25±10であることが好ましい。
又、遮光層3の厚みは、厚いと、表示装置組み立て用粘着テープの厚みが厚くなるので、15μm未満が好ましく、薄すぎると、遮光性能が低下することがあるので、5〜15μmがより好ましく、7〜15μmが特に好ましい。なお、遮光層の厚みは、表示装置組み立て用粘着テープを任意の箇所にてその厚み方向に切断し、その切断面を電子顕微鏡にて観察し、任意の5箇所の遮光層の厚みの相加平均値とする。
そして、透明基材層1、光反射層2及び遮光層3の合計厚みは、厚いと、表示装置組み立て用粘着テープの薄型化が達成できないことがあるので、40μm以下が好ましいが、薄過ぎると、表示装置組み立て用粘着テープの機械的強度が低下することがあるので、9〜30μmがより好ましい。
更に、光反射層2又は遮光層3の何れか一方或いは双方と、透明基材層1との間に、合成ゴムを含有する中間層が介在していることが好ましい。透明基材層1の少なくとも一面に中間層を積層一体化しておくことによって、透明基材層1と、光反射層2又は遮光層3の何れか一方或いは双方との密着性を向上させることができ、透明基材層1と、光反射層2又は遮光層3の何れか一方或いは双方との間において層間剥離が生じるのを効果的に防止することができる。
又、テープ基材A1と、後述する粘着剤層4との間に、合成ゴムを含有する中間層が介在していることが好ましい。テープ基材A1の少なくとも一面に中間層を積層一体化しておくことによって、テープ基材A1と粘着剤層4との密着性を向上させることができ、テープ基材A1と粘着剤層4との間において層間剥離が生じるのを効果的に防止することができる。
上記合成ゴムとしては、特に限定されず、例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンゴムなどのスチレン系重合体ゴム、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴムなどが挙げられる。合成ゴムは単独で用いても二種以上が併用されてもよい。
合成ゴムとしては、スチレン系重合体ゴムが好ましく、スチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ゴム、スチレン-ブタジエンゴム(SB)がより好ましく、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ゴムが特に好ましい。なお、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ゴムは水添されていてもよい。スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)ゴムは、例えば、日本ゼオン社から商品名「クインタックSISシリーズ」にて市販されている。また、スチレン−ブタジエンゴムは、日本ゼオン社から商品名「ニポール」シリーズの中で市販されている。そして、中間層は、例えば、合成ゴムを含有するゴム溶液を透明基材層1上に、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷などの汎用の手段を塗布、乾燥させることによって形成することができる。
中間層中における合成ゴムの含有量は、少ないと、光反射層2及び/又は遮光層3、又は、透明基材層1の何れか一方或いは双方に加わった曲げ応力を吸収し緩和することができないことがあり、多いと、合成ゴムの種類によっては中間層の弾性率が高くなり、屈曲時の表示装置組み立て用粘着テープの追従性が低下することがあるので、20重量%以上が好ましく、30〜80重量%が好ましい。
中間層には、合成ゴムに加えて、アクリル系樹脂などの合成樹脂が含有されていてもよい。アクリル系樹脂としては、側鎖にアミンを有するアクリル系樹脂が好ましく、一級アミングラフトポリマーがより好ましい。側鎖にアミンを有するアクリル系樹脂は、例えば、日本触媒社から商品名「ポリメントNK−350」、「ポリメントNK−380」にて市販されている。
中間層の厚みは0.05〜2.0μmが好ましい。これは、中間層の厚みが薄いと、中間層を介して積層一体化された層同士の密着性が低下し、或いは、テープ基材に曲げ応力が加わった場合に曲げ応力を円滑に吸収し緩和することができないことがあるからである。中間層の厚みが厚いと、表示装置組み立て用粘着テープを薄くできないことがあるからである。
更に、テープ基材A1の両面、即ち、上記光反射層2及び上記遮光層3の表面には粘着剤層4、4が積層一体化されている。この粘着剤層4を構成している粘着剤としては、特に限定されず、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。なお、光反射層2上に積層一体化されている粘着剤層4と、遮光層3上に積層一体化されている粘着剤層4とは同一であっても相違していてもよい。
アクリル系粘着剤としては、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとその他の官能性モノマーなどの共重合性モノマーとの共重合体を50重量%以上含有するものが好ましい。なお、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノルマルデシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
又、上記官能性モノマーの例としては、水酸基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、アミド基を有するモノマーなどが挙げられる。水酸基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなどが例示される。
そして、カルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのα,β−不飽和カルボン酸;マレイン酸ブチルなどのマレイン酸モノアルキル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和二塩基酸、無水マレイン酸などの二塩基酸無水物などが挙げられる。
更に、アミド基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミドなどのアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
又、アミノ基を有するモノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどが例示される。上記以外の共重合性モノマーとしては、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、エチレン、プロピレンなどが挙げられる。
そして、アクリル系粘着剤中におけるアルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル成分の含有量は、少ないと、アクリル系粘着剤の粘着性が低下することがあるので、50重量%以上が好ましく、60重量%以上がより好ましい。
なお、アクリル系粘着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、架橋剤などが配合されてもよい。このような粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などが挙げられる。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤架橋剤などが挙げられる。
更に、アクリル系粘着剤としては、GPC法によりポリスチレン換算分子量として測定された重量平均分子量が50万〜100万である(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、水酸基価が35以上のロジンエステル系樹脂及びテルペンフェノール樹脂を含み、且つ、ゲル分率が10〜40重量%である粘着剤が好ましい。このような粘着剤を用いることによって、表示装置組み立て用粘着テープは、その粘着剤層の厚みを10μm程度まで薄層化させても充分な粘着力を発現するので好ましい。
又、上記ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、スチレン−イソプレン系ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのゴム弾性体を50重量%以上含有するものが挙げられる。
上記ゴム弾性体には、例えば、ロジン系樹脂、ポリテルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、テルペン−フェノール樹脂などの粘着付与剤が適量、添加され、更に、必要に応じて、液状ポリブテン、鉱油、液状ポリイソプレン、液状ポリアクリレートなどの軟化剤が配合される。上記シリコーン系粘着剤としては、ポリジメチルシロキサンなどを50重量%以上含有するものが挙げられる。
なお、上記粘着剤には、ブチルヒドロキシトルエンなどの老化防止剤などの各種添加剤が適量、添加されてもよい。又、粘着剤層4は透明であることが好ましいが、透明基材層1上に積層一体化される粘着剤層4は白色に、遮光層3上に積層一体化される粘着剤層4は黒色に着色されてもよい。
そして、上記光反射層2及び上記遮光層3の一面に粘着剤層4、4を積層一体化させる要領としては、特に限定されず、光反射層2及び遮光層3上に、粘着剤を含有する溶液又は分散液をコンマコーター、トップフィードリバースコーターなどを用いて直接塗布して乾燥させる方法、離型フィルムの離型処理面に、粘着剤を含有する溶液又は分散液を上述の要領で直接塗布して乾燥させた後、この離型フィルムをその粘着剤層が光反射層2又は遮光層3に対向した状態に光反射層2又は遮光層3上に重ね合わせて、粘着剤層を光反射層2又は遮光層3に転写して積層一体化させる方法などが挙げられる。
上記粘着剤層4、4の厚さは、薄いと、粘着剤層の粘着性が低下することがある一方、厚いと、表示装置組み立て用粘着テープの厚さが厚くなるので、10〜50μmが好ましい。
なお、上記粘着剤層4、4上には剥離紙が剥離可能に積層されていてもよい。このような剥離紙としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの合成樹脂フィルム、紙などが挙げられる。そして、剥離紙の表面には、粘着剤層4、4からの剥離性を高めるため、必要に応じて、シリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの離型処理が施されていてもよい。
次に、上記表示装置組み立て用粘着テープの使用要領について説明する。上記表示装置組み立て用粘着テープAは、バックライト筐体内に表示パネルを配設一体化して表示モジュールユニットBを構成するために用いられる。
上記バックライト筐体5は、図2及び図3に示したように、合成樹脂製の矩形枠状に形成され、上端部には表示パネルを載置するための平面矩形枠状のパネル配設用段部51がバックライト筐体5の上端面に開口した状態に形成されていると共に、下端部には反射板を配設するための反射板配設用段部52が下端面に開口した状態に平面矩形枠状に形成されている。
そして、バックライト筐体5のパネル配設用段部51上には、バックライト筐体5の上端開口部よりも僅かに小さい大きさの平面矩形状の表示パネル6が配設されていると共に、バックライト筐体5内には複数枚の光学フィルムが互いに積層された状態で配設されている。
具体的には、導光板7、拡散シート8、及び、輝度を向上させるための一枚或いは複数枚のプリズムシート9,9・・・が、この順序で積層された上で、プリズムシート9を表示パネル6に対向させ且つプリズムシート9がパネル配設用段部51のパネル受止面51aに略面一となるようにバックライト筐体5内に配設されている。なお、上記以外の光学フィルムが適宜、積層されていてもよい。
なお、バックライト筐体5の反射板配設用段部52には反射板10が配設一体化されていると共に、バックライト筐体5内にはLED(図示せず)が光源として配設されている。
上記表示パネル6とこれに対向するプリズムシート9とは上記表示装置組み立て用粘着テープAを介して一体化されており、表示装置組み立て用粘着テープAは、その遮光層3が表示パネル6に、光反射層2がプリズムシート9に対向した状態に配設されている。
そして、上記表示装置組み立て用粘着テープAは、バックライト筐体5のパネル配設用段部51のパネル受止面51a上に配設された状態において、バックライト筐体5のパネル配設用段部51のパネル受止面51aの外周部から、パネル配設用段部51のパネル受止面51aで囲まれた開口部内に配設されたプリズムシート9の外周部に達する程度の幅寸法を全周に亘って有しており、バックライト筐体5のパネル配設用段部のパネル受止面51a及びプリズムシート9と、表示パネル6とがこれらの全周において表示装置組み立て用粘着テープAを介して貼着一体化されている。
上記では、表示パネル6に対向する光学フィルムがプリズムシート9であるとして説明したが、表示パネル6に対向する光学フィルムは必ずしもプリズムシートである必要はなく、他の光学フィルムであってもよい。又、上記では、表示装置組み立て用粘着テープAを用いて液晶表示モジュールユニットBを構成した場合を説明したが、表示パネルとして有機EL(electroluminescence)パネルを用いて表示モジュールユニットBを構成してもよい。なお、有機EL(electroluminescence)パネルを用いた場合は光源が不要となる。
上記のようにして構成された表示モジュールユニットBは、その表示装置組み立て用粘着テープが薄型化されているので、携帯電話や電子辞書などの小型電子機器の薄型化に好適に対応することができると共に、上記表示装置組み立て用粘着テープは、表示パネルの外周部に光が進入することによる表示面の見栄えの低下防止のための優れた遮光性と、光源からの光を反射して表示パネルに光を効率よく誘導するための優れた光反射性を発揮し、得られる表示モジュールユニットは、薄型である上に優れた表示性能を有している。
上記の表示装置組み立て用粘着テープでは、透明基材層の一面に光反射層が、他面に遮光層が積層一体化されてなる場合を説明したが、光反射層上に更に遮光層を積層一体化させていてもよい。なお、遮光層は上述した構成と同様であり、又、光反射層上に遮光層を形成する要領は、透明基材層上に遮光層を形成する要領と同様であるので、それらの説明は省略する。
又、上記の表示装置組み立て用粘着テープAでは、透明基材層の一面に光反射層が積層一体化され、且つ、透明基材層の他面に遮光層が積層一体化されている場合を説明したが、図4に示したように、透明基材層1の一面に光反射層2が積層一体化され、且つ、光反射層2上に遮光層3が積層一体化されていてもよい。なお、透明基材層1、光反射層2及び遮光層3の積層状態が異なるだけで、透明基材層1、光反射層2及び遮光層3自体の構成は上記表示装置組み立て用粘着テープAと同様であるので、上記表示装置組み立て用粘着テープと異なる構成についてのみ説明する。
図4に示した本発明の表示装置組み立て用粘着テープAでは、光反射層2を積層一体化させている透明基材層1を透明とし、表示装置組み立て用粘着テープAの光反射性能を光反射層2に依拠している一方、光反射層2上に遮光層3を積層一体化させている。
しかるに、光反射層2の厚みが薄いと、光反射層2を通じて遮光層3が透けてしまう一方、遮光層3は通常、黒色を呈していることから、光反射層2の色が見掛け上、灰色となると共に、光反射層2を透過した光が遮光層3に吸収されることがあり、その結果、光反射層2の光反射性能が低下する虞れがある。
そこで、光反射層2を透明基材層1上に形成するにあたっては、図1の表示装置組み立て用粘着テープAと同様に、光反射層2を複数層の光反射基層から形成することが好ましい。なお、複数層の光反射基層を積層一体化させて光反射層2を形成する要領は上記と同様であるのでその説明を省略する。
そして、光反射層2の厚さは、薄いと、光反射層を通じて遮光層が透けてしまい、光反射層の色が見掛け上、灰色となると共に、光反射層を透過した光が遮光層に吸収されることがあり、光反射層2の光反射性能が低下する虞れがある一方、厚いと、表示装置組み立て用粘着テープ全体の厚みが厚くなってしまうので、2〜15μmが好ましい。
しかしながら、上述のように、光反射層2が、白色インキを複数回に亘って塗布、乾燥させたものである場合、光反射層2の厚みを若干、厚くしたものであることから、表面粗さが若干、大きく形成されて表面平滑性に欠けている。
このように表面粗さの大きい光反射層2上に粘着剤層を形成して表示装置組み立て用粘着テープを形成すると、光反射層2と粘着剤層との一体化が不充分となる虞れがある。
そこで、図4の表示装置組み立て用粘着テープでは、光反射層2の一面に遮光層3を積層一体化させて、表面粗さの大きな光反射層2の表面を遮光層3によって隠蔽してテープ基材A1を構成している。
そして、遮光層3は、光反射層2よりも濃色に形成されていることから、光反射層2が遮光層3を通じて透けることを考慮する必要はなく、遮光層3の厚みを薄くすることができる。
遮光層3は、黒色インキを光反射層2上に塗布、乾燥させることによって形成され、光反射層2上に黒色インキを塗布、乾燥する工程を二回以上繰り返して遮光層3を形成することが好ましく、光反射層上に黒色インキを塗布、乾燥する工程を三回以上繰り返して遮光層3を形成することがより好ましい。なお、黒色インキの光反射層2上への塗布は、上述と同様の要領で行われる。
又、図4の表示装置組み立て用粘着テープでは、透明基材1の一面に光反射層2及び遮光層3がこの順序で積層一体化されていたが、透明基材1の一面に遮光層3及び光反射層2がこの順序で積層一体化されていてもよい。
更に、図5に示したように、テープ基材A1が、透明基材層1の両面に光反射層2、2を積層一体化し、両光反射層2、2のうちの何れか一方の光反射層2上に遮光層3が積層一体化されてなる場合であってもよい。なお、透明基材層1、光反射層、遮光層3及び粘着剤層4について、図1に示した表示装置組み立て用粘着テープAの透明基材層1、光反射層、遮光層3及び粘着剤層4のそれぞれと同様な構成部分についてはその説明を省略する。
図5に示した表示装置組み立て用粘着テープは、透明基材層1の両面に光反射層2、2が積層一体化されてなり、表示装置組み立て用粘着テープに入射した光を二つの光反射層2、2によって反射することができ優れた光反射性能を有する。
そして、透明基材層1の両面に積層一体化された光反射層2、2のうち、一方の光反射層2は遮光層3に隣接しておらず、この光反射層2は、該光反射層2を通じて遮光層3が透けて灰色に視認されるようなことはなく、優れた光反射性能を発揮する。
更に、透明基材層1の両面に光反射層2、2を積層一体化させ、二つの光反射層2、2によって光を反射させているので、各光反射層2の厚さを薄くすることができる。従って、白色インキを用いて光反射層2を形成するにあたって、得られる光反射層2の表面粗さが大きくならない程度の厚み又は繰返し回数にて白色インキを透明基材層上に塗布、乾燥させて光反射層2を形成することができ、よって、光反射層はその表面粗さが小さく、光反射層2上に積層一体化させている遮光層3及び粘着剤層4との一体化に優れており、層間剥離のない優れた粘着性能を有する表示装置組み立て用粘着テープとなる。
又、図5の表示装置組み立て用粘着テープでは、透明基材1の両面に光反射層2、2が積層一体化され且つ何れかの光反射層2上に遮光層3が積層一体化されている場合を説明したが、透明基材1の両面に遮光層3、3が積層一体化され且つ何れか一方の遮光層3上に光反射層2が積層一体化されていてもよい。
この場合、透明基材層1の両面に遮光層3、3が積層一体化されてなり、表示装置組み立て用粘着テープに入射した光を二つの遮光層3、3によって遮光することができる。また、二つの遮光層を設けているので、各遮光層の厚さを薄くすることができる。このため、光反射層を通して遮光層が見えることがなく、反射性能に悪影響を及ぼすこともない。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
厚みが9μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 商品名「エンブレット」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
厚みが9μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 商品名「エンブレット」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に、スチレン−イソプレン−スチレンゴム(日本ゼオン社製 商品名「クインタック」)5重量%、アクリル樹脂(日本触媒社製 商品名「ポリメントNK−350」)5重量%及び溶剤90重量%を含有するゴム溶液をグラビア印刷により塗布し乾燥させて溶剤を除去して厚みが0.1μmの中間層を形成した。
次に、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)25重量%、白色着色剤として二酸化チタン25重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:25重量%)を一方の中間層上にグラビア印刷により塗布し乾燥させて、厚みが1.3μmの光反射基層を形成した。
更に、上記光反射基層上にグラビア印刷法を用いて上記白色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、光反射基層上に、別の厚み1.3μmの光反射基層を積層一体化させた。光反射基層上に白色インキを塗布、乾燥させる要領を合計2回繰り返して行い、光反射基層が3層、互いに積層一体化してなる厚みが3.9μmの光反射層を形成した。なお、各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
次に、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)30重量%、黒色着色剤として平均粒径が0.03μmのカーボンブラック10重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤60重量%からなる黒色インキ(カーボンブラック:10重量%)からなる黒色インキを用意した。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の中間層上に、黒色インキをグラビア印刷により塗布、乾燥させて、厚みが0.8μmの遮光基層を形成した。この遮光基層上にグラビア印刷により上記黒色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、遮光基層上に、別の厚み0.8μmの遮光基層を積層一体化させた。遮光基層上に黒色インキを塗布、乾燥させる要領を合計4回繰り返して行い、遮光基層が5層、互いに積層一体化してなる厚みが4μmの遮光層を形成してテープ基材を形成した。
次に、テープ基材の光反射層及び遮光層上に、アクリル系粘着剤を塗布、乾燥させ、厚みが1.5μmの粘着剤層を形成して表示装置組み立て用粘着テープを製造した。
なお、アクリル系粘着剤としては、アクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル及びアクリル酸2−エチルヘキシルを含有するモノマーを共重合させて得られたアクリル系共重合体(重量平均分子量:70万)と、ロジンエステル系粘着付与樹脂(荒川化学社製 商品名「パインクリスタルKE359」)と、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製 商品名「コロネートL45」)とを配合してなるものである。
(実施例2)
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと以外は実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと以外は実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
(実施例3)
白色インキとして、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)40重量%、白色着色剤として二酸化チタン35重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤25重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:35重量%)を用い、一方の中間層上に白色インキをバーコータを用いて塗布し乾燥させて溶剤を除去して厚みが4μmの単層の光反射層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
白色インキとして、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)40重量%、白色着色剤として二酸化チタン35重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤25重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:35重量%)を用い、一方の中間層上に白色インキをバーコータを用いて塗布し乾燥させて溶剤を除去して厚みが4μmの単層の光反射層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
(実施例4)
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、ゴム溶液として、スチレン−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製 商品名「ニポール#9550」)2.5重量%、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製、商品名「ニポール#1052JSCV−20」)2.5重量%、一級アミングラフトポリマー(日本触媒社製 商品名「ポリメントNK−350」)7.5重量%及び溶剤87.5重量%を含有するゴム溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、ゴム溶液として、スチレン−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製 商品名「ニポール#9550」)2.5重量%、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製、商品名「ニポール#1052JSCV−20」)2.5重量%、一級アミングラフトポリマー(日本触媒社製 商品名「ポリメントNK−350」)7.5重量%及び溶剤87.5重量%を含有するゴム溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
(実施例5)
ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に中間層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に中間層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
(実施例6)
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に中間層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に中間層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
(実施例7)
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、光反射基層を3層の代わりに6層としたこと以外は実施例2と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、光反射基層を3層の代わりに6層としたこと以外は実施例2と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
(実施例8)
バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)20重量%、白色着色剤として二酸化チタン30重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:30重量%)を用いた以外は実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)20重量%、白色着色剤として二酸化チタン30重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:30重量%)を用いた以外は実施例1と同様にして表示装置組み立て用粘着テープを得た。
(実施例9)
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)30重量%、白色着色剤として二酸化チタン20重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:20重量%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表示装置組み立て用粘着テープを得た。
ポリエチレンテレフタレートフィルムとして、東レ社から商品名(「5AF53」)にて市販されているポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:4.5μm、全光線透過率:90%以上)を用いたこと、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)30重量%、白色着色剤として二酸化チタン20重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:20重量%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表示装置組み立て用粘着テープを得た。
(実施例10)
厚みが9μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 商品名「エンブレット」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
厚みが9μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 商品名「エンブレット」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に、スチレン−イソプレン−スチレンゴム(日本ゼオン社製 商品名「クインタック」)5重量%、アクリル樹脂(日本触媒社製 商品名「ポリメントNK−350」)5重量%及び溶剤90重量%を含有するゴム溶液をグラビア印刷により塗布し乾燥させて溶剤を除去して厚みが0.1μmの中間層を形成した。
次に、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)25重量%、白色着色剤として二酸化チタン25重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:25重量%)を中間層上にグラビア印刷により塗布し乾燥させて、厚みが1.3μmの光反射基層を形成した。
更に、上記光反射基層上にグラビア印刷法を用いて上記白色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、光反射基層上に、別の厚み1.3μmの光反射基層を積層一体化させた。光反射基層上に白色インキを塗布、乾燥させる要領を合計2回繰り返して行い、光反射基層が3層、互いに積層一体化してなる厚みが3.9μmの光反射層を形成した。なお、各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
次に、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)30重量%、黒色着色剤として平均粒径が0.03μmのカーボンブラック10重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤60重量%からなる黒色インキ(カーボンブラック:10重量%)からなる黒色インキを用意した。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの光反射層上に、黒色インキをグラビア印刷により塗布、乾燥させて、厚みが0.8μmの遮光基層を形成した。この遮光基層上にグラビア印刷により上記黒色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、遮光基層上に、別の厚み0.8μmの遮光基層を積層一体化させた。遮光基層上に黒色インキを塗布、乾燥させる要領を合計4回繰り返して行い、遮光基層が5層、互いに積層一体化してなる厚みが4μmの遮光層を形成してテープ基材を形成した。
次に、テープ基材の光反射層及び遮光層上に実施例1と同様にしてアクリル系粘着剤を塗布、乾燥させ、厚みが1.5μmの粘着剤層を形成して表示装置組み立て用粘着テープを製造した。
(実施例11)
厚みが9μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 商品名「エンブレット」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
厚みが9μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 商品名「エンブレット」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に、スチレン−イソプレン−スチレンゴム(日本ゼオン社製 商品名「クインタック」)5重量%、アクリル樹脂(日本触媒社製 商品名「ポリメントNK−350」)5重量%及び溶剤90重量%を含有するゴム溶液をグラビア印刷により塗布し乾燥させて溶剤を除去して厚みが0.1μmの中間層を形成した。
次に、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)30重量%、黒色着色剤として平均粒径が0.03μmのカーボンブラック10重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤60重量%からなる黒色インキ(カーボンブラック:10重量%)からなる黒色インキを用意した。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの中間層上に、黒色インキをグラビア印刷により塗布、乾燥させて、厚みが0.8μmの遮光基層を形成した。この遮光基層上にグラビア印刷により上記黒色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、遮光基層上に、別の厚み0.8μmの遮光基層を積層一体化させた。遮光基層上に黒色インキを塗布、乾燥させる要領を合計4回繰り返して行い、遮光基層が5層、互いに積層一体化してなる厚みが4μmの遮光層を形成した。
しかる後、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)25重量%、白色着色剤として二酸化チタン25重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:25重量%)を遮光層上にグラビア印刷により塗布し乾燥させて、厚みが1.3μmの光反射基層を形成した。
更に、上記光反射基層上にグラビア印刷法を用いて上記白色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、光反射基層上に、別の厚み1.3μmの光反射基層を積層一体化させた。光反射基層上に白色インキを塗布、乾燥させる要領を合計2回繰り返して行い、光反射基層が3層、互いに積層一体化してなる厚みが3.9μmの光反射層を形成してテープ基材を形成した。なお、各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
次に、テープ基材のポリエチレンテレフタレートフィルムの他面及び光反射層上に実施例1と同様にしてアクリル系粘着剤を塗布、乾燥させ、厚みが1.5μmの粘着剤層を形成して表示装置組み立て用粘着テープを製造した。
(実施例12)
厚みが4.5μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製 商品名「5AF53」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
厚みが4.5μmの無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製 商品名「5AF53」、全光線透過率:90%)を透明基材層として用意した。なお、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、有色顔料を一切、含有していなかった。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に、スチレン−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製 商品名「ニポール#9550」)2.5重量%、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製、商品名「ニポール#1052JSCV−20」)2.5重量%、一級アミングラフトポリマー(日本触媒社製 商品名「ポリメントNK−350」)7.5重量%及び溶剤87.5重量%を含有するゴム溶液をグラビア印刷により塗布し乾燥させて溶剤を除去して厚みが0.1μmの中間層を形成した。
次に、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)30重量%、黒色着色剤として平均粒径が0.03μmのカーボンブラック10重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤60重量%からなる黒色インキ(カーボンブラック:10重量%)からなる黒色インキを用意した。
そして、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の中間層上に、黒色インキをグラビア印刷により塗布、乾燥させて、厚みが0.8μmの遮光基層を形成した。この遮光基層上にグラビア印刷により上記黒色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、遮光基層上に、別の厚み0.8μmの遮光基層を積層一体化させた。遮光基層上に黒色インキを塗布、乾燥させる要領を合計2回繰り返して行い、遮光基層が3層、互いに積層一体化してなる厚みが2.4μmの遮光層を形成した。同様の要領で、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの他方の中間層上にも遮光基層が3層、互いに積層一体化してなるあつみが2.4μmの遮光層を形成した。
次に、バインダーとしてウレタン樹脂(ハロゲン元素含有量:50ppm未満)25重量%、白色着色剤として二酸化チタン25重量%、並びに、酢酸エチル、トルエン及びイソプロピルアルコールを混合してなる溶剤50重量%からなる白色インキ(二酸化チタン:25重量%)を一方の遮光層上にグラビア印刷により塗布し乾燥させて、厚みが1.3μmの光反射基層を形成した。
更に、上記光反射基層上にグラビア印刷法を用いて上記白色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、光反射基層上に、別の厚み1.3μmの光反射基層を積層一体化させた。光反射基層上に白色インキを塗布、乾燥させる要領を合計2回繰り返して行い、光反射基層が3層、互いに積層一体化してなる厚みが3.9μmの光反射層を形成してテープ基材を形成した。なお、各光反射基層中における二酸化チタンの含有率は、50重量%であった。
次に、テープ基材の光反射層及び遮光層上に実施例1と同様にしてアクリル系粘着剤を塗布、乾燥させ、厚みが1.5μmの粘着剤層を形成して表示装置組み立て用粘着テープを製造した。
(比較例1)
白色樹脂フィルム(帝人社製 商品名「テフレックス」、厚み:38μm、全光線透過率:30〜40%)を基材層として用意し、実施例1と同様の黒色インキを用意した。
白色樹脂フィルム(帝人社製 商品名「テフレックス」、厚み:38μm、全光線透過率:30〜40%)を基材層として用意し、実施例1と同様の黒色インキを用意した。
次に、白色樹脂フィルムの一面に黒色インキをグラビア印刷により塗布、乾燥させて、厚みが1μmの遮光基層を形成した。この遮光基層上にグラビア印刷により上記黒色インキを重ねて塗布、乾燥させることによって、遮光基層上に、別の厚み1μmの遮光基層を積層一体化させた。遮光基層上に黒色インキを塗布、乾燥させる要領を合計4回繰り返して行い、遮光基層が5層、互いに積層一体化してなる厚みが5μmの遮光層を形成してテープ基材を形成した。
次に、上記テープ基材の白色樹脂フィルム及び中間層上に、アクリル系粘着剤を塗布、乾燥させ、厚みが1.5μmの粘着剤層を形成して表示装置組み立て用粘着テープを製造した。
得られた表示装置組み立て用粘着テープの光反射率、明度、遮光性及び密着性を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(光反射率)
表示装置組み立て用粘着テープの光反射層についてJIS K7105に準拠して500nmにおける全光線反射率を測定した。なお、比較例1については、白色樹脂フィルムの光反射率を測定した。
表示装置組み立て用粘着テープの光反射層についてJIS K7105に準拠して500nmにおける全光線反射率を測定した。なお、比較例1については、白色樹脂フィルムの光反射率を測定した。
(明度)
表示装置組み立て用粘着テープの光反射層及び遮光層について、L*a*b*表色系のうち明度を表すL*をJIS Z8729に準拠して測定した。なお、比較例1について、光反射層の明度として、白色樹脂フィルムの明度を測定した。
表示装置組み立て用粘着テープの光反射層及び遮光層について、L*a*b*表色系のうち明度を表すL*をJIS Z8729に準拠して測定した。なお、比較例1について、光反射層の明度として、白色樹脂フィルムの明度を測定した。
(遮光性)
表示装置組み立て用粘着テープの遮光層についてJIS K7105に準拠した全光線反射率を測定した。
表示装置組み立て用粘着テープの遮光層についてJIS K7105に準拠した全光線反射率を測定した。
(密着性)
表示装置組み立て用粘着テープから一辺が2.5cm×10cmの試験片を切り出した。この試験片の粘着剤層上に感圧接着テープ(積水化学社製 商品名「セロハンテープ」)を貼着した。そして、試験片上に2kgの金属ロールを載せて、金属ロールを一往復させた。しかる後、感圧接着テープを試験片に対して垂直方向に剥離し、試験片の層間状態を目視観察した。試験は、光反射層側及び遮光層側の粘着剤層について、それぞれ15回行ない、光反射層又は遮光層と、透明基材層との間に層間剥離が生じた回数を測定し、下記基準に基づいて判断した。
表示装置組み立て用粘着テープから一辺が2.5cm×10cmの試験片を切り出した。この試験片の粘着剤層上に感圧接着テープ(積水化学社製 商品名「セロハンテープ」)を貼着した。そして、試験片上に2kgの金属ロールを載せて、金属ロールを一往復させた。しかる後、感圧接着テープを試験片に対して垂直方向に剥離し、試験片の層間状態を目視観察した。試験は、光反射層側及び遮光層側の粘着剤層について、それぞれ15回行ない、光反射層又は遮光層と、透明基材層との間に層間剥離が生じた回数を測定し、下記基準に基づいて判断した。
優(very good)・・0回であった。
良(good) ・・1〜3回であった。
不良(bad) ・・4〜6回であった。
不可(very bad) ・・7〜10回であった。
良(good) ・・1〜3回であった。
不良(bad) ・・4〜6回であった。
不可(very bad) ・・7〜10回であった。
本発明の表示装置組み立て用粘着テープは、表示モジュールユニットの薄型化を図ることができ、液晶表示装置や有機EL(electroluminescense)パネルを用いた表示装置に好適に用いることができる。
Claims (17)
- バックライト筐体に表示パネルを配設一体化するための表示装置組み立て用粘着テープであって、透明基材層とこの透明基材層に積層一体化された光反射層及び遮光層とを含有するテープ基材と、このテープ基材の両面に積層一体化された粘着剤層とを含むことを特徴とする表示装置組み立て用粘着テープ。
- 透明基材層の一面に光反射層が積層一体化されていると共に、上記透明基材層の他面に遮光層が積層一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 光反射層は、光反射材を含有する光反射基層が複数層、積層一体化されてなることを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 光反射材が白色着色剤であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 光反射層は、光反射材を30〜80重量%含有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 光反射層は、光反射材を20重量%以上含有する白色インキを用いて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 透明基材層に粉状の有色顔料が含有されていないことを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 光反射層と透明基材層との間に、合成ゴムを含有する中間層が介在していることを特徴とする請求項2に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 遮光層と透明基材層との間に、合成ゴムを含有する中間層が介在していることを特徴とする請求項2に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 遮光層に黒色着色剤が含有されており、この黒色着色剤の平均粒径が0.01〜0.5μmであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 遮光層は、バインダー及び黒色着色剤を含有し、バインダーはハロゲン元素の含有量が50ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 遮光層は、遮光基層が複数層、積層一体化されたものであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 透明基材層の厚みが15μm未満で且つ光反射層の厚みが2〜15μmであると共に、遮光層の厚みが15μm未満であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置組み立て用粘着テープ。
- 内周面にパネル配設用段部が形成された枠状のバックライト筐体と、上記バックライト筐体のパネル配設用段部上に配設された表示パネルと、上記バックライト筐体内に積層状態で配設された複数枚の光学フィルムと、上記バックライト筐体のパネル配設用段部上に配設されて、上記表示パネルと該表示パネルに対向する光学フィルムとを一体化する表示装置組み立て用粘着テープであって、透明基材層とこの透明基材層に積層一体化された光反射層及び遮光層とを含有するテープ基材と、このテープ基材の両面に積層一体化された粘着剤層とを含む上記表示装置組み立て用粘着テープとを含むことを特徴とする表示モジュールユニット。
- 透明基材層の一面に光反射層が積層一体化されていると共に、上記透明基材層の他面に遮光層が積層一体化されていることを特徴とする請求項14に記載の表示モジュールユニット。
- 光反射層は、光反射材を含有する光反射基層が複数層、積層一体化されてなることを特徴とする請求項14に記載の表示モジュールユニット。
- 透明基材層には、粉状の有色顔料が含有されていないことを特徴とする請求項14に記載の表示モジュールユニット。
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