JPWO2008082007A1 - 抗菌性粒子、その製造方法および抗菌性組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、抗菌性、特に水道水に接触した後でも、抗菌力を長時間維持することのできる抗菌性粒子を提供することにある。本発明は、下記式(1)で表される化合物よりなる抗菌性粒子、その製造方法、該粒子を含有する抗菌性組成物である。(式中、Bは、Na+、NH4+、K+およびH3O+からなる群より選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンを表わす。Mn+は、Cu2+を主成分とする金属イオンである。nは、金属イオンの価数を表す。Aは、有機酸アニオンを主成分とするイオンを表す。)

Description

本発明は銀および銅を含有するアルミニウム硫酸塩水酸化物よりなる抗菌性粒子およびその製造方法に関する。また本発明は、該抗菌性粒子を含有する抗菌性組成物に関する。
一般的に細菌は高温多湿な環境で繁殖が進み、安全衛生上、住環境上重大な問題を引き起こす場合がある。これらの問題を解決するため有機系抗菌剤や無機系抗菌剤を配合した抗菌性組成物が提案されている。その中では無機系抗菌剤が比較的安全なため、その需要は伸びてきている。
無機系抗菌剤においては、抗菌活性を有する銀または銅を無機化合物に担持またはイオン交換させた抗菌剤が多数提案されている。
非特許文献1には、銀と銅を含有するアルミニウム硫酸塩水酸化物(Ferrianhinsdalite)が開示されている。該物質は天然鉱物であって、鉛や砒素を多量に含んでいる。また、該鉱物を粉砕しても、粒子径の均一な分散性に優れた粒子を得ることは難しい。
特許文献1には、リン酸ジルコニウムに銀を担持した抗菌剤が開示されている。しかし、この抗菌剤は、抗菌性、分散性において改良の余地がある。即ち、台所、風呂場やトイレの周りでは水道水が常に使用され、衣類等は水道水で何回も洗濯して使用される。従って、このような場所で使用される抗菌剤は、水道水に長時間接触しても抗菌性を発揮、細菌からの被害を防止できるものでなければならない。ところが、特許文献1に記載の抗菌剤は、製造直後には一定の抗菌性を発現するものの、しばらく水道水と接触すると、抗菌活性は著しく低下してしまう欠点がある。
特許文献2には、MAl(SO(OH)なる式で表されるBET法比表面積が30m/g以下で、該式中のMをアルカリ金属またはアンモニウム基とした紡錘状の抗菌性粒子が開示されている。この文献にはコールターカウンター法で測定された体積基準累積粒子径の25%値の粒子径D25(大粒子側)を75%値の粒子径D75(小粒子側)で除した算式で表される粒子径分布のシャープ度Rs=D25/D75が1.45乃至1.61のものが実施例で具体的に示されている。
特許文献3には、銅と銀をLi−スポジュメン(イノ珪酸塩化合物の一種)にイオン交換担持させた化合物が、抗菌剤として有用であることが開示されている。しかし、この発明では、担体としてイノ珪酸塩化合物を用いているため、水や有機溶媒等の分散媒に対する分散性が悪い。
特開平6−212019号公報 特開2000−7326号公報 特開2003−206210号公報 Keith M.Scott,「Solid solution in,and classification of,gossan−derived members of the alunite−jarosite family,northwest Queensland,Australia」,American Mineralogists,米国鉱物学会,1987,vol72,p178−187 Table3
本発明の目的は、抗菌性、特に水道水に接触しても、抗菌力を長時間維持することのできる抗菌性粒子を提供することにある。即ち、台所、風呂場、トイレ等の水道水を常に使用する条件下でも抗菌性を長時間維持できる抗菌性粒子を提供することにある。また、本発明は、広範囲の菌種に対して抗菌性を発揮できる抗菌性粒子を提供することにある。また本発明の目的は、組成物中で、凝集することがなく分散性に優れた抗菌性粒子を提供することにある。また本発明の目的は、人体に対して安全であり、かつ人体に接触しても刺激を与えない抗菌性粒子を提供することにある。
また本発明の目的は、該抗菌性粒子の製造方法を提供することにある。また本発明の目的は、該抗菌性粒子を含有する、抗菌性に優れた抗菌性組成物を提供することにある。
本発明者らは、アルミニウム硫酸塩水酸化物粒子に、銀および銅を含有させると、抗菌性、分散性に優れた抗菌性粒子が得られることを見出した。また、本発明者らは、該抗菌性粒子は水道水に接触した後でも抗菌力を長時間維持することを見出した。さらに、銀および銅に加えて有機酸アニオンを含有させると分散性および粒子分布の均一性が向上することを見出した。本発明はこれらの知見に基づく。
即ち本発明は、
1.下記式(1)で表される化合物よりなる抗菌性粒子、
(式(1)中、a、b、c、d、x、y、zおよびpは以下の条件を満足する。
0.00001≦a<0.5
0.8≦b≦1.35
0.00001<c<0.5
2.7≦d≦3.3
0≦x≦0.5
1.7<y<2.5
4<z<7
0≦p≦5
Bは、Na、NH 、KおよびHからなる群より選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンを表わす。陽イオンの価数×モル数の合計値(1b+3d)の範囲は、8<(1b+3d)<12である。Mn+は、Cu2+を主成分とする金属イオンである。nは、金属イオンの価数を表す。Aは、有機酸アニオンを表す。)
2. 0.0001≦x≦0.5である前項1記載の抗菌性粒子、
3. x=0である前項1記載の抗菌性粒子、
4. Mn+は、Cu2+を主成分とし、Ti4+およびZn2+からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオンを含む前項1記載の抗菌剤、
5. SOのモル数の最大1/10がPO 3−、CO 2−、NO 、SO 2−、HPO 2−、SiO 4−およびBO 3−からなる群より選ばれる少なくとも一種の無機酸イオンで置換された前項1記載の抗菌性粒子、
6. Aは、有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸由来のアニオンである前項1記載の抗菌性粒子、
7. Aは、蓚酸イオン、クエン酸イオン、リンゴ酸イオン、酒石酸イオン、グリセリン酸イオン、没食子酸イオンおよび乳酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の有機酸アニオンである前項1記載の抗菌性粒子、
8. 式(1)中、a、b、c、d、x、y、zおよびpが以下の条件を満足する前項1記載の抗菌性粒子、
0.001≦a<0.3
0.9≦b≦1.2
0.00001<c<0.5
2.7≦d≦3.3
0.001≦x≦0.5
1.7<y<2.5
4<z<7
0≦p≦5
9. レーザー回折散乱法で測定された平均二次粒子径が0.1μm〜12μmである前項1記載の抗菌性粒子、
10. BET法比表面積が0.1〜250cm/gである前項1記載の抗菌性粒子、
11. 下記式で表される粒子径分布のシャープ度(Dr)が1〜1.8の範囲である前項1記載の抗菌性粒子、
Dr=D75/D25
(但し、D25はレーザー回折散乱法による体積基準累積粒子径分布曲線の25%値の粒子径を表し、D75はその75%値の粒子径を表す)
12. 粒子径分布のシャープ度(Dr)1〜1.4であり、かつ粒子形状が球状である前項1記載の抗菌性粒子、
13. SEM写真で観察された粒子形状が、球状、円板状(碁石状)、一対状(ハンバーガー状)、米粒状、直方体状、六角板状、円柱状(酒樽状)または八面体状のいずれかである前項1記載の抗菌性粒子。
14. 粒子形状が直方体状である前項1記載の抗菌性粒子。
15. 高級脂肪酸類、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、アルコールリン酸エステル類および界面活性剤類からなる群より選ばれる少なくとも一種で表面処理された前項1記載の抗菌性粒子、
16. (1)硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)並びに1価陽イオンの硫酸塩および/または硝酸塩(S成分)の混合水溶液に、1価陽イオンの水酸化物(T成分)および有機酸(U成分)を添加し反応物を得る工程、
(2)得られた反応物を90〜250℃で水熱処理し下記式(i)
(式(i)中、B、Mn+、A、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。xは0.0001以上0.5以下である。)
で表される化合物の粒子(x)を得る工程、
(3)得られた粒子(x)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(x)の陽イオンの一部を銀とイオン交換する工程、
を含む下記式(1−X)
(式(1−X)中、B、Mn+、A、a、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。xは0.0001以上0.5以下である。)
で表される抗菌性粒子(X)の製造方法、
17. (1)硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)並びに1価陽イオンの硫酸塩(S成分)の混合水溶液に、1価陽イオンの水酸化物(T成分)を添加し反応物を得る工程であって、S成分と、Q成分およびR成分の合計とのモル比{S/(Q+R)}が0.3〜3の混合水溶液に、T成分と、Q成分およびR成分の合計とのアルカリ当量比{T/(Q+R)}が0.6〜1になるように添加する工程、
(2)得られた反応物を90〜250℃で水熱処理し下記式(ii)
(式(ii)中、B、Mn+、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。)
で表される化合物の粒子(y)を得る工程、
(3)得られた粒子(y)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(y)の陽イオンの一部を銀とイオン交換する工程、
を含む下記式(1−Y)
(式(1−Y)中、B、Mn+、a、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。)
で表される抗菌性粒子(Y)の製造方法、
18. 工程(1)が、硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる(R成分)並びにNa、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオン硫酸塩の混合溶液に、Na、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンの水酸化物(T成分)をアルカリ当量比{T/(Q+R)}が0.6〜1.0になるように添加して反応物を得る工程である、円板状の抗菌性粒子(Y)を製造する前項17記載の方法、
19. 工程(1)が、硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)の混合水溶液に水酸化アルミニウムの懸濁液を添加して反応物を得る工程である直方体状の抗菌性粒子(Y)を製造する前項17記載の方法、
20. 前項1記載の抗菌性粒子を有効成分とする抗カビ剤、
21. 前項1記載の抗菌性粒子を有効成分とする農薬、
である。
図1は、実施例1における球状粒子(粒子名:A1)のSEM写真である。
図2は、実施例20における球状粒子(粒子名:A20)のSEM写真である。
図3は、実施例21における球状粒子(粒子名:A21)のSEM写真である。
図4は、実施例22における球状粒子(粒子名:A22)のSEM写真である。
図5は、実施例30における球状粒子(粒子名:A30)のSEM写真である。
図6は、実施例31における球状粒子(粒子名:A31)のSEM写真である。
図7は、実施例32における円盤状粒子(粒子名:B1−1)のSEM写真である。
図8は、実施例36における一対状粒子(粒子名:C1)のSEM写真である。
図9は、実施例39における米粒状粒子(粒子名:D1)のSEM写真である。
図10は、実施例42における直方体状粒子(粒子名:E1)のSEM写真である。
図11は、実施例46における六角板状粒子(粒子名:F1)のSEM写真である。
図12は、実施例47における八面体状粒子(粒子名:G1)のSEM写真である。
図13は、実施例48における円柱状粒子(粒子名:H1)のSEM写真である。
図14は、比較例1における凝集状粒子(粒子名:V1)のSEM写真である。
図15は、実施例52における球状粒子(Y−A−1−1)のSEM写真である。
図16は、実施例56における球状粒子(Y−A−4)のSEM写真である。
図17は、実施例57における球状粒子(Y−A−5)のSEM写真である。
図18は、実施例71における円板状粒子(Y−A−19)のSEM写真である。
図19は、実施例70における球状粒子(Y−A−18)のSEM写真である。
図20は、実施例82における直方体状粒子(Y−A−30)のSEM写真である。
図21は、比較例34における凝集塊状粒子(Y−V−1)のSEM写真である。
<抗菌性粒子>
以下本発明の抗菌性粒子についてさらに詳しく説明する。本発明の抗菌性粒子は、下記式(1)で表され、分子内に銀および銅を含有する。
本発明の抗菌性粒子は、その形状、粒子の分布、粒子の大きさ、凝集性および均一性が極めて特異的であり水や有機分散媒に対する分散性、親和性、安定性に優れている。
(“a”)
“a”は、式(1)で表される化合物への銀のイオン交換量を示す。“a”の数値が高ければそれだけ銀が抗菌性粒子にイオン交換していることを示し抗菌性が向上する。しかし、高くなりすぎるとイオン交換体(固溶体)から銀が析出もしくは溶出し酸化銀になり、抗菌剤の色が暗褐色を呈する恐れがあり、経済的でもない。また銀は、“a”の値が0.5以上になるまではイオン交換しない。
一方、“a”の数値が低過ぎる場合はそれだけ銀の抗菌性粒子へのイオン交換量が少ないことを示し抗菌性が発現しない。従って、抗菌性と色の問題を適度にバランスするため“a”は一定範囲にすることが望まれる。よって、抗菌性粒子における“a”は0.00001以上0.5未満、好ましくは0.00001以上、0.35以下、さらに好ましくは0.001以上〜0.3以下である。
(B)
抗菌性粒子中の“B”は、Na、NH4+、KおよびHからなる群より選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンである。これらの陽イオンは、銀イオンとイオン半径が比較的近く広い範囲で強くイオン交換体を形成することができるので、銀がイオン交換体から遊離して酸化銀になることがなく、抗菌剤の変色(光による作用で時間とともに暗褐色乃至褐色へ変色すること)を招き難いという利点を有する。また安全性および経済性にも優れている。なかでもNa、NH4+およびHが比較的好ましく、その中でもさらにNH およびHが好ましく、NH が該目的において最も好ましい。この変色防止という観点からは、“B”としてNaおよび/またはKを用いる量はできるだけ少ないことが好ましく、特にKを用いる量は“B”なる1価陽イオンの合計モルの1/2より小であることが好ましい。但しこれらの変色は蛍光増白剤を抗菌性組成物に0.000001%〜0.1%添加することにより防止できる程度のものである。従って“B”としてNaおよびKを多く用いる場合は変色防止のため蛍光増白剤を用いることは好ましいことである。
NH およびNa、Hの3種の1価陽イオンが用いられる抗菌性粒子の場合、蛍光増白剤を用いなくとも変色しないあるいは比較的変色が少ない抗菌性組成物を得るためには、Naの使用量は、Naのモル含有量がこれら“B”なる1価陽イオンの合計モル含有量の1/2より小であるべきである。そうすることによって変色のないあるいは少ない抗菌性組成物となる。
蛍光増白剤を用いる場合、その例としてはベンゾヘキサゾール系の2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾヘキサゾール、4,4’−ビス(ベンゾヘキサゾール−2−イル)スチルベン、およびピラゾリン系、カーマリン系のものが例示できる。
“B”の一部をCa2+で置き換えて含有させても良い。Ca2+のモル含有量は“B”のモル含有量の好ましくは1/2以下、より好ましくは1/3以下である。
(“b”)
抗菌性粒子における“b”は0.8以上1.35以下、好ましくは0.8以上1.2以下、より好ましくは0.9以上1.1以下である。
(Mn+
抗菌性粒子中のMn+は、Cu2+を主成分とする金属イオンである。Mn+中のCu2+の割合は、1モルのMn+に対し、好ましくは0.01〜1モル、より好ましくは0.05〜1モルである。
n+は、Cu2+を主成分とし、Ti4+およびZn2+からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオンを含んでいてもよい。Mn+中のTi4+およびZn2+の合計の割合は、1モルのMn+に対し、好ましくは0.001〜0.99モル、より好ましくは0.001〜0.95モルである。
Al3+の一部をMn+と置き換える方法は、主として硫酸銅からなり任意的に硫酸亜鉛、硫酸チタン等を含む塩のような、Mn+を含む塩を用いて後述する粒子(x)または(y)を合成するか、あるいはCu2+を有する粒子(x)または(y)を、Ti4+、Zn2+を含む化合物を用いて溶媒中でイオン交換した粒子に、さらに銀とイオン交換する方法が例示できる。その場合、Cu2+、Zn2+、Ti4+は抗菌性発現効果がある元素であるため式(1)においてAg1+の相対的含有量を減らしても抗菌性を発揮し、その結果、抗菌性粒子を抗菌性組成物に配合した際の着色を減少させる利点がある。
(“c”)
抗菌性粒子において、“c”はMn+の式(1)で表される化合物へのイオン交換量を示す。“c”の数値が高ければそれだけMn+が抗菌性粒子にイオン交換していることを示し抗菌性が向上する。しかし、高くなりすぎるとイオン交換体(固溶体)からMn+が析出もしくは溶出し主として酸化銅になり、抗菌剤の色が青緑色を呈する恐れがあり、また経済的でもない。またMn+は“c”の値が0.5以上になるまではイオン交換しない。
“c”の数値が低過ぎる場合はそれだけMn+の抗菌性粒子(X)へのイオン交換量が少ないことを示し抗菌性が発現しない。従って、抗菌性と色の問題を適度にバランスするため“c”は一定範囲にすることが望まれる。
よって、抗菌性粒子における“c”は、0.00001を超え0.5未満、好ましくは0.00001を超え0.35以下、さらに好ましくは0.001以上0.3以下である。
(“d”)
抗菌性粒子における“d”は2.7以上3.3以下、好ましくは2.8以上3.2以下、より好ましくは2.9以上3.1以下である。
(1b+3d)
抗菌性粒子における陽イオンのイオン価×モル数は(1b+3d)として表される。本発明でその範囲は、8を超え12未満、好ましくは9を超え11未満である。
(A)
抗菌性粒子のAは、有機酸アニオンである。抗菌性粒子中の有機アニオンの割合は、好ましくは0.01〜10モル%、より好ましくは0.5〜5モル%、さらに好ましくは0.9〜2モル%である。
有機酸アニオンは、有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸由来のアニオンが好ましい。有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸の炭素数は、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10である。また有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸のカルボキシル基の数は好ましくは1〜4個である。有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸として、ジカルボン酸、モノカルボン酸、トリカルボン酸、鎖式カルボン酸、芳香族カルボン酸、ヒドロキシ酸、ケトン酸、アルデヒド酸、フェノール酸、アミノ酸、ハロゲンカルボン酸およびそれらの塩類が例示できる。なかでも蓚酸イオン、クエン酸イオン、リンゴ酸イオン、酒石酸イオン、グリセリン酸イオン、没食子酸イオンおよび乳酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
抗菌性粒子の合成において、粒子形状と粒子サイズを選択して製造すること、粒子径分布を均一に整えること、粒子を出来る限りに単分散状態にするためには、反応において反応時に有機酸を添加することが好ましい。
(“x”)
有機酸アニオンの割合“x”は、0以上0.5以下である。本発明の抗菌性粒子のうち有機酸アニオン(A)を含有しない、即ちx=0の粒子を抗菌性粒子(Y)という。有機酸アニオン(A)を含有する粒子である抗菌性粒子(X)の“x”は、好ましくは0.0001以上0.5以下、より好ましくは0.0001以上0.4以下、さらに好ましくは0.001以上0.2以下である。この範囲であれば、粒子径が均一となる。
(“y、z、p”)
抗菌性粒子の“y”は、1.7を超え2.5未満、好ましくは1.8を超え2.2未満である。
“z”は4を超え7未満、好ましくは5を超え7未満である。
抗菌性粒子中の“p”は結晶水の量を示し、“p”は0以上5以下、好ましくは0以上3以下である。この“p”を限りなく0に近づけるか、あるいは0にするためには350℃以下の追加の乾燥処理、あるいは焼成処理すれば良い。焼成処理は600℃以下が好ましい。600℃を超えると、下記式(3)で表される水溶性のアルミニウム硫酸塩が一部生成する恐れがあり、またそれを添加した抗菌性組成物は耐水性が低下する恐れがある。但し添加量が少ない場合には特に耐水性に問題はない。
焼成温度が500℃以下、特に450℃以下であれば式(3)で表される水溶性のアルミニウム硫酸塩は生成せず、これを抗菌性組成物に多量に使用しても耐水性は低下せず何ら問題ない。また、本発明の抗菌性粒子(X)は600℃以上の温度で焼成すると図1〜図13に示すような、粒子形状が維持できない恐れもある。かかる耐水性および形状維持の観点から本発明の抗菌性粒子の焼成温度は350〜600℃、好ましくは350〜550℃、さらに好ましくは350〜500℃、最も好ましくは350〜450℃である。
前述した乾燥処理または焼成処理を窒素雰囲気下で実施することは、抗菌性粒子および抗菌性粒子が配合された抗菌性組成物の着色防止の点で好ましいことである。乾燥処理は真空乾燥で実施しても着色防止の点で好ましい。
樹脂に配合して使用する場合には、樹脂加工の際、例えば抗菌剤の配合量が非常に少ないためにpが0でなくても問題にならない、あるいは抗菌性組成物の製造時の水分が特に問題にならないということであれば、乾燥処理または焼成処理を実施していない“p”が0≦p≦5、好ましくは0≦p≦3のものを配合して抗菌性組成物を製造することができる。
逆に、その“p”が0または0に近づけたものでないと問題になる場合は追加乾燥処理または焼成処理を加えることによりp=0または0に限りなく近づけたものを使用すれば良い。
抗菌性粒子中の(SOは、(SOの一部、好ましく“y”モルの1/2以下を他の無機酸イオンで置き換えることもできる。置き換える量が特に1/2以下であることが好ましい。
無機酸イオンとしてはSO 2−、PO 3−、HPO 2−、CO 2−、NO 、SiO 4−およびBO 3−等が例示できる。抗菌性粒子(X)の(SOの一部を他の無機酸イオンで置き換える方法としては、無機酸イオンを含む塩類を粒子(i)を調製する際に、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の代りに用いて組み込む方法がある。また、粒子(i)を、無機酸イオンを含む化合物を用いて溶媒中でイオン交換した後、さらに銀とイオン交換する方法が例示できる。
本発明においては、抗菌性粒子の(OH)は(OH)の一部がClで置き換わっていてもよい。その含有量は着色防止という意味で抗菌性粒子中、好ましくは0.1モル以下、より好ましくは0.01モル以下、さらに好ましくは0.001モル以下である。
本発明の抗菌性粒子は、粉末X線回折法で測定した時、式(1)以外の化合物のピークが現われない程度に式(1)以外の銀、銅および有機酸からなる化合物の混入量が少ないことが好ましい。
本発明の抗菌性粒子は、下記式で表される粒子径分布のシャープ度(Dr)が1〜1.8、好ましくは1.01〜1.5、さらに好ましくは1.01〜1.3、最も好ましくは1.01〜1.2である。本発明には粒子径分布のシャープ度(Dr)1〜1.4であり、かつ粒子形状が球状である抗菌性粒子が包含される。
Dr=D75/D25
(但し、D25はレーザー回折散乱法による体積基準累積粒子径分布曲線の25%値の粒子径を表し、D75はその75%値の粒子径を表す)
シャープ度(Dr)が1〜1.8であると、水その他の分散媒へ凝集することなく分散性に優れ、その結果、抗菌効果を高めることができる。
本発明の抗菌性粒子は、レーザー回折散乱法で測定された平均二次粒子径が、好ましくは0.1〜12μm、より好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.1〜2μm、さらにより好ましくは0.1〜1μm、最も好ましくは0.1〜0.5μmである。平均二次粒子径が0.1μm未満の粒子は製造し難く、12μmを超える粒子は抗菌性があまり高くならない恐れがある。
本発明の抗菌性粒子のBET法比表面積は、好ましくは0.1〜250m/g、より好ましくは1〜100m/g、さらにより好ましくは10〜100m/g、最も好ましくは30〜100m/gである。高い抗菌性を付与するためにはBET法比表面積の高い方が有利ではあるが、BET法比表面積があまり高い粒子は分散し難く、一方BET法比表面積が低すぎると十分な抗菌性を付与できない。
平均二次粒子径、BET法比表面積および粒子径分布のシャープ度(Dr)は、それぞれ独立した特性であり、これらの2つの特性を同時に満足するものが、より好ましく、さらにこれら3つの特性を同時に満足する粒子が最も本発明の目的達成のために好ましい。
式(1)中、a、b、c、d、x、y、zおよびpが以下の条件を満足する抗菌性粒子が好ましい。
0.001≦a<0.3
0.9≦b≦1.2
0.00001<c<0.5
2.7≦d≦3.3
0.001≦x≦0.5
1.7<y<2.5
4<z<7
0≦p≦5
(粒子形状)
本発明の抗菌性粒子は、凝集粒子ではなく単分散状であって以下の粒子形状を有する点にも特徴を有している。
抗菌性粒子の形状は、大きく分けると、球状、円板状(基石状)、一対状(ハンバーガー状)、米粒状、直方体状、六角板状、円柱状(酒樽状)および八面体状に分類される。
本発明の抗菌性粒子は、高級脂肪酸類、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、アルコールリン酸エステル類および界面活性剤類からなる群より選ばれる少なくとも一種で表面処理されていることが好ましい。
<抗菌性粒子(X)>
本発明の抗菌性粒子のうち、有機酸アニオン(A)を含有する粒子を抗菌性粒子(X)、有機酸アニオン(A)を含有しない、即ちx=0の粒子を抗菌性粒子(Y)という。
抗菌性粒子(X)は、有機酸アニオンの割合“x”が0.0001以上0.5以下である以外は、式(1)で表される抗菌性粒子と同じである。“x”は、好ましくは0.0001以上0.4以下、さらに好ましくは0.001以上0.2以下である。抗菌性粒子(X)は、有機酸アニオンを含有するので、分散性に優れている。
(粒子形状)
本発明の抗菌性粒子(X)は、凝集粒子ではなく単分散状であって以下の粒子形状を有する点にも特徴を有している。
抗菌性粒子(X)は、大きく分けると、球状、円板状(基石状)、一対状(ハンバーガー状)、米粒状、直方体状、六角板状、円柱状(酒樽状)および八面体状に分類される。これら種々の粒子形状を図1〜図13により具体的に説明する。
図1〜図13は、本発明の実施例により得られた粒子の代表的なSEM写真である。粒子の形状は約1万倍乃至約2万倍に拡大されたSEM写真に基いて観察される。なお、図14は従来知られたアルカリアルミニウム硫酸塩水酸化物粒子のSEM写真である。
球状粒子の例は図1〜図6に示され、これら球状粒子は図1に示す表面が平滑である球状、図2に示す表面に小粒を有する球状、図3に示す表面が荒くさらには球に皺(傷や割れ)を有する球状、図4に示す小穴(凹凸)を有する球状、図5に示す表面が平滑でありかつ直線部分を図1のものより少し多く含む球状、および図6に示す表面が荒く皺を有する球状に分類できる。
円盤状粒子の例は図7に示され、この形状は表と裏がほぼ対象であり、ドーム形であって、碁石にも似ている。図7の円盤状粒子は表面が平滑である。
一対状粒子の例は図8に示されている。この粒子の特徴は、底面が平板でその反対面がドーム形の円盤粒子の2つが底面を対称面として一対状の形状を有していることであり、その2つの粒子の重なり合う周囲の間隙には空間が存在している。また重なり合う中心部は2つの円盤を接合しているアルミニウム塩水酸化物が存在している。この一対状粒子は、一見ハンバーガーに似ている。
米粒状粒子の例は、図9に示されている。この米粒状粒子は、投影した形が楕円形で長さ方向の直角断面がほぼ円形の形状をしている。図9の粒子は、表面に小さなしわ(皺)を有している。
直方体状粒子の例は図10に示され正六面体に近い直方体であって表面が平滑である。
六角板状粒子の例は図11に示され、この六角板状粒子は六つの辺で形成された六面体の表面を有する板状のものである。この六つの辺は同じ長さであることを要せず、また2つの辺の接点は丸味を有していてもよい。
八面体状粒子の例は図12に示され正方両錐体状乃至偏八面体状の八面体状の形状を有している。
円柱状粒子の例は図13に示されている。この円柱状粒子は、大略酒樽状(またはワイン樽状)のように中間部分が膨らんだものでよく、また断面がほぼ円形の筒状のものでもよい。
図13の粒子は表面に多数の凹凸を有している。
図1〜図13から理解されるように本発明の粒子は各々の図(写真)において、粒子形状が揃っており、その大きさが均一でありかつ分散性がよい点に特徴を有している。前記した各粒子の形状は、それぞれ区分するために分類して表現したものであり、若干の変形や少割合の他の粒子の混合があっても差支えない。また粒子の表面における平滑性、微小凹凸の存在または小さいしわ(皺)の存在は、特に限定されるものではなく、存在してもしなくてもよい。
粒子の形状を特定する尺度の一つに、粉体工業分野において従来から用いられてきたWadellの円形度および球形度がある。これらWadellの円形度および球形度は、「粉体工学便覧 第2版(粉体工学会編 1998年3月30日発行)P.37〜38」および国際公開第2007/4713号パンフレット(PCT/JP2006/313527)に詳述されているとおりである。
本発明において粒子の形状が球状であるとは、図1〜図6に示すようなボール様の形状であれば良く、前記のWadellの球形度sが0.95≦s≦1であることが好ましい。
本発明において粒子の形状が円盤状(碁石状)であるとは、図7に示すように短径を回転軸とした回転楕円状の形状である。具体的には、回転軸の方向から見た粒子の投影像に関して、Wadellの円形度cが、0.95≦s≦1であって、断面である楕円の(短径/長径)の比率aが0.05≦a≦0.5であることが好ましい。
本発明において粒子の形状が一対状(ハンバーガー状)であるとは、図8に示すように半球状の粒子が2個重なり合うような形状で対を形成した粒子である。そして一対状粒子は、二つの半球状粒子の重なり合う面の周縁に、隙間(溝)が存在している。一対状粒子の(短径/長径)の比率tは0.1<t<0.5であり、(該半球の合わせ目の隙間幅)/(短径)の比率uが0.05<u<0.5であることが好ましい。
本発明において粒子の形状が米粒状であるとは、図9に示すように短径を回転軸とした回転楕円状の形状であり、楕円の(短径/長径)の比率aが0.1≦a≦0.5であり、前記のWadellの球形度sが,0.4≦s<0.75であることが好ましい。
本発明において粒子の形状が直方体状であるとは、図10に示すような六面体または正六面体に類似する形状であれば良く、前記のWadellの球形度sが0.5≦s≦0.8であることが好ましい。
本発明において粒子の形状が六角板状であるとは、図11に示すような扁平な正六角柱様の形状で、上面または下面方向から見た粒子の投影像に関してWadellの円形度cが,0.95≦c<0.99であって、厚さ/(正六角形の対角線長さ)の比率bが0.05≦b≦0.5であることが好ましい。
本発明において粒子の形状が8面体状であるとは、図12で示されるように正方両錐体状乃至偏八面体状の八面体状の形状を有していると考えられ、前記のWadellの球形度sが0.5≦s≦0.9であることが好ましい。但し、この八面体状粒子は熟視しないと、SEM写真の分解能不足からくる不鮮明さにより一見六面体状粒子に見える恐れがある。
本発明において粒子の形状が円柱状(酒樽状)であるとは、図13に示すように円柱を含み、円柱の高さ方向の中心部の半径が上面および下面の半径の1.0〜1.2倍までの形状をいい、上面および下面の投影像に関して、前記のWadellの円形度cが,0.95≦c<0.99であって、(高さ)/(上面または下面の直径)の値dが1.5≦d≦3であることが好ましい。
本発明によれば、抗菌性粒子(X)は、用途や目的に応じて球状、円盤状(碁石状)、一対状、直方体状、六角板状、米粒状、八面体状または円柱状などの種々の形状を提供でき、かつ粒子径をコントロールできる。
一方、粒子径に関しても、用途および必要な充填率に応じて最適な粒子径の銀、銅および抗菌性粒子(X)を提供することが可能である。
本発明の抗菌性粒子(X)は、粒子同士の凝集がなく抗菌性組成物における分散性に優れる。そのため抗菌性組成物において、銀および銅の含有量が極めて少量でも抗菌性を発揮する要因の1つと考えられる。この単分散技術だけでも従来技術では到底達成できなかった予想外の高抗菌活性を発揮するものである。本発明の抗菌性粒子(X)がこのような予想外の高抗菌活性を発揮するメカニズムについて有機酸の存在がその要因にもなっているものと推定される。また、その機序は明らかでないが、銀と銅または銀、銅および有機酸の相乗作用も第二の要因であると考えられる。
<抗菌性粒子(X)の製造方法>
次に本発明の抗菌性粒子(X)の製造方法について説明する。
抗菌性粒子(X)は、下記式(i)で表される粒子(x)を製造した後、粒子(x)の陽イオンの一部を銀とイオン交換することにより製造することができる。粒子(x)は、基本的には国際公開第2005/085168号パンフレット(PCT/JP2005/003831、出願日:2005年3月1日)に記載された方法によって製造できる。
即ち、本発明の球状の抗菌性粒子(X)は、以下の工程(1)〜(3)により製造することができる。
(工程(1))
工程(1)は、(1)硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)並びに1価陽イオンの硫酸塩および/または硝酸塩(S成分)の混合水溶液に、1価陽イオンの水酸化物(T成分)および有機酸(U成分)を添加し反応物を得る工程である。
1価陽イオンの硫酸塩(S成分)として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム等が挙げられる。1価陽イオンの硝酸塩(S成分)として、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム等が挙げられる。
1価陽イオンの水酸化物(T成分)として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等が挙げられる。
R成分は主として硫酸銅からなる。他の成分として硫酸チタン、酸化亜鉛等が挙げられるが、他の可溶性塩でも同等の効果をあげることができる。硫酸チタンおよび酸化亜鉛の合計量は、チタン金属および亜鉛金属で表して、銅金属、チタン金属および亜鉛金属の合計1モルに対し、好ましくは0.001〜0.99モル、より好ましくは0.001〜0.95モルである。
有機酸(U成分)として、有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸が挙げられる。有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸の炭素数は、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10である。また有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸のカルボキシル基の数は好ましくは1〜4個である。有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸として、ジカルボン酸、モノカルボン酸、トリカルボン酸、鎖式カルボン酸、芳香族カルボン酸、ヒドロキシ酸、ケトン酸、アルデヒド酸、フェノール酸、アミノ酸、ハロゲンカルボン酸およびそれらの塩類が例示できる。なかでも蓚酸イオン、クエン酸イオン、リンゴ酸イオン、酒石酸イオン、グリセリン酸イオン、没食子酸イオンおよび乳酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。U成分は、式(1)のxを満足するように添加する。
反応に際して、Q成分1モルに対しT成分は1〜4.2モル添加することが好ましい。1モル未満だと凝集塊状になり4.2モルを超えると収率が低下することがある。より好ましい範囲は1〜2.5モルである。
Q成分1モルに対しS成分は0.01〜5モル添加することが好ましい。0.01モル未満だと球状粒子を形成し難く、5モルを超えると多孔質状でBET比表面積が大きくなるので分散し難くなる。より好ましい範囲は1〜5モルである。
Q成分1モルに対しR成分は、0.1〜2モル添加することが好ましい。0.1モル未満だと抗菌性が低く、2モルを超えると前述した抗菌性組成物の着色の問題が発生する。より好ましい範囲は0.1〜1.1モルである。
抗菌性粒子(X)を、単分散状態で抗菌性組成物中に分散できるようにするためには、粒子(x)の調製時に有機酸を添加することが好ましい。添加された有機酸は粒子(x)の構造中に組み込むことができる。但し、有機酸の一部は抗菌性粒子(x)の表面に吸着している場合も考えられる。
(工程(2))
工程(2)は、得られた反応物を90〜250℃で水熱処理し下記式(i)
(式(i)中、B、Mn+、A、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。xは0.0001以上0.5以下である。)
で表される化合物の粒子(x)を得る工程である。
水熱処理の温度は、好ましくは90〜250℃、より好ましくは100〜200℃、最も好ましくは100〜170℃である。水熱処理時間は、好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.1〜10時間、最も好ましくは0.1〜5時間である。粒子(x)は、球状で、かつ均一な粒子径を有する。粒子(x)には、Bの種類により、ナトリウム型、カリウム型、アンモニウム型、水素型の粒子がある。
(工程(3))
工程(3)は、得られた粒子(x)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(x)の陽イオンの一部を銀とイオン交換して下記式(1−X)
(式(1−X)中、B、Mn+、A、a、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。xは0.0001以上0.5以下である。)
で表される抗菌性粒子(X)を得る工程である。
イオン交換の温度は0〜100℃が好ましく、処理時間は0.1時間〜30時間行うことが好ましい。イオン交換は遮光下で実施することが好ましい。
製造された本発明の抗菌性粒子(X)の粉砕処理に関しては従来技術のように強力な機械力で実施する必要はなく弱い力で簡単に処理しても凝集のないものが得られることも本発明の技術の特徴である。
以下に、ナトリウム型、カリウム型、アンモニウム型、水素型の粒子(X)の製造方法について例示する。
(方法1:ナトリウム型)
原料として硫酸アルミニウム等のAl原料、硫酸ナトリウム、硫酸亜鉛等のSO原料、硫酸銅等のCu原料、水酸化ナトリウム等のNa原料、蓚酸等の有機酸原料、およびイオン交換反応で使用する硝酸銀等の可溶性銀塩を銀原料として用い、下記の方法で製造する方法が例示できる。
硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウム(或いは硝酸ナトリウム)、硫酸銅および蓚酸を水の中に充分溶解した後、攪拌しながら、水酸化ナトリウムを添加する。添加終了後、よく分散させるために、好ましくは更に20分以上攪拌する。その後、水熱処理を行なう。水熱処理の温度は100℃〜250℃が好ましく、処理時間は1時間〜30時間が好ましい。
このようにして得られた粒子(x)は,濾過、および必要に応じ水洗する。それを水等の液に懸濁し硫酸銀、硝酸銀等の可溶性銀塩の溶液と攪拌すればイオン交換反応処理ができ、本発明の抗菌性粒子(X)を製造することができる。イオン交換反応処理の温度は0℃〜100℃が好ましく、処理時間は0.1時間〜30時間遮光下で実施することが好ましい。イオン交換処理温度が低く、処理時間が短か過ぎると銀のイオン交換量が少なくなる恐れがある。一方イオン交換処理温度が高く、処理時間が長過ぎるとイオン交換処理物が褐色に着色する傾向がある。イオン交換反応処理での攪拌の方法は振動および回転等の方法が例示できる。
イオン交換したものは濾過・遠心分離の方法で濾別した後、必要ならばさらに水洗・表面処理・乾燥・粉砕等の操作を必要に応じ実施し回収すれば良い。濾別が困難な場合、本発明の目的に反しない範囲で凝集剤を使用し濾別操作を改善しても良い。凝集剤としてはポリアクリルアミドのような高分子凝集剤が例示できる。高分子凝集剤の添加量は0.2%以下が好ましい。0.2%以上添加しても特に炉別操作は改善しない。
(方法2:カリウム型)
原料として硫酸アルミニウム等のAl原料、硫酸カリウム、硫酸亜鉛等のSO原料、硫酸銅等のCu原料、および水酸化カリウム等のK原料、蓚酸等の有機酸原料、およびイオン交換反応で使用する硝酸銀等の可溶性銀塩を銀原料として用い、下記のように製造する方法が例示できる。
例えば、硫酸アルミニウム、硫酸カリウム(或いは硝酸カリウム)、硫酸銅および蓚酸を水の中に充分溶解した後、攪拌しながら、水酸化カリウムを添加する。それ以後の操作方法は方法1に準じて行なう。
(方法3:アンモニウム型)
原料として硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、硫酸亜鉛等硫酸塩、硫酸銅等のCu原料、および硝酸アンモニウム等のAl原料、およびSO原料およびNH原料、蓚酸等の有機酸原料、およびイオン交換反応で使用する硝酸銀等の可溶性銀塩を銀原料として用い、下記の製造方法が例示できる。例えば硫酸アルミニウム、硫酸カリウム(或いは硝酸カリウム)、硫酸銅および蓚酸を水の中に充分溶解した後、攪拌しながら、アンモニア水溶液を添加する。それ以後の操作方法は方法1に準じて行なう。
(方法4:水素型((HO)型)直方体状)
直方体状粒子は前記の球状および円板状粒子の製造方法とは異なり、硫酸アルミニウム水溶液、硫酸銅水溶液、水酸化アルミニウム懸濁液、および蓚酸等の有機酸を混合攪拌したものを100℃〜250℃、好ましくは120℃〜200℃で、0.5時間以上、好ましくは0.5〜30時間、好ましくは2〜20時間水熱処理すれば直方体状で水素型の抗菌性粒子(x)を得ることができる。
水酸化アルミニウムとしては、結晶性のギブサイト、バイアライト、ベーマイト、擬ベーマイト、ダイアスポア、無定形の水酸化アルミニウムが例示できるが、無定形の水酸化アルミニウムが粒子径の均一性が高くなるという点で好ましい。
無定形の水酸化アルミニウムとしては、協和化学工業(株)製乾燥水酸化アルミニウムゲルS−100、および同FMが例示できる。
この方法において微粒子化と粒子径均一性を向上させるためには、硫酸アルミニウム水溶液、硫酸銅水溶液および水酸化アルミニウム懸濁液を混合攪拌した反応物を直ちに水熱処理するよりは、反応後ある程度時間が経過したもの、例えば0.5時間以上、好ましくは5時間以上、さらに好ましくは16時間以上静置または攪拌したものを水熱処理すると微小で粒子径均一性を有する抗菌性粒子(X)が得られる。それ以後の操作方法は方法1に準じて行なう。
本発明の抗菌性粒子(X)は、粉末X線回折法により同定することができる。銀および銅が該粒子にイオン交換していればその回折パターンはイオン交換前の該粒子と同じ回折パターンとなるので化学分析値と照合して回折X線の回折パターンを精査すれば良い。もし銀または銅が該粒子にイオン交換せずに、酸化銀あるいは酸化銅のような不純物で共存する粒子を抗菌性組成物に配合するとその色は暗褐色または青緑色を呈し本発明の重要な目的の一つである変色のない抗菌性組成物を得ることから逸脱するので好ましくない。
<抗菌性粒子(Y)>
本発明の抗菌性粒子(Y)は、xが0である以外、式(1)と同じ化学組成である。従って、下記式(1−Y)で表される。
抗菌性粒子(Y)は、分子内に銀および銅を含有しているが有機酸アニオンは含有していないことを特徴とする。式(1−Y)中、a、b、c、d、y、z、p、B、nおよびMn+の定義は、式(1)と同じである。
抗菌性粒子(Y)として以下の態様がある。
(1)球状:
式(1−Y)で表され、Mn+はCu2+であり、粒子径分布のシャープ度(Dr)が1〜1.4であり、かつ粒子形状が球状である抗菌性粒子(Y)。
(2)円板状;
式(1−Y)で表され、Mn+はCu2+を主成分としZn2+を含有する点が球状の粒子とは異なり、円板状である抗菌性粒子(Y)。円板状抗菌性粒子においてはAl3+イオンに対するCu2+およびZn2+のモル比は各々0.01〜0.35、0.05〜0.25であることが好ましい。
この円板状の粒子は、粒子径分布のシャープ度(Dr)が1〜1.8である。
(3)直方体;
式(1−Y)で表され、BがHイオンであり、かつMn+はCu2+を主成分としZn2+を含有するかつ直方体状である抗菌性粒子(Y)。直方体状抗菌性粒子においてはAl3+イオンに対するCu2+およびZn2+のモル比は各々0.01〜0.45、0.05〜0.25であることが好ましい。この直方体状の粒子は、粒子径分布のシャープ度(Dr)が1〜1.8である。
本発明の抗菌性粒子(Y)の形状は、図15〜図20のSEM写真に示すように、球状、円板状、または直方体状であって形状が揃っている。また、粒子同士の凝集がなく水や有機分散媒への分散性が良好である。さらに抗菌性組成物に配合した時も凝集が全くあるいはほとんどない。
抗菌性粒子(Y)を他の有効成分と混合した抗菌性組成物は、銀の含有量が極めて少量でも抗菌性を発揮する。
粒子の形状が球状であるとは、図15、図16、図17および図19のSEM写真に示すようなボール様の形状であれば良く、前記のWadellの球形度sが0.95≦s≦1であることが好ましい。
粒子の形状が直方体状であるとは、図20のSEM写真に示すような六面体または正六面体に類似する形状であれば良く、前記のWadellの球形度sが0.5≦s≦0.8であることが好ましい。
粒子の形状が円板状とは、扁平な円柱様の形状で、上面または下面方向から見た粒子の投影像に関して、前記のWadellの円形度cが、0.95≦c≦1の円形であって、厚さ/(円の直径)の比率dが0.05≦d≦0.6であるような形状か好ましい。このような円板状の形状を有する粒子を図18のSEM写真に示す。
<抗菌性粒子(Y)の製造方法>
抗菌性粒子(Y)は、下記式(ii)で表される粒子(y)を製造した後、粒子(y)の陽イオンの一部を銀とイオン交換することにより製造することができる。粒子(y)は、本発明者が先に提案した国際公開第2006/109847号パンフレットに記載した方法で調製することができる。
(a)球状粒子の製造
本発明の球状の抗菌性粒子(Y)は、以下の工程(1)〜(3)により製造することができる。
(工程(1))
工程(1)は、硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)並びに1価陽イオンの硫酸塩(S成分)の混合水溶液に、1価陽イオンの水酸化物(T成分)を添加し反応物を得る工程である。R成分は主として硫酸銅からなり、硫酸チタンおよび/または酸化亜鉛を任意成分として含有する。
工程(1)において、S成分と、Q成分およびR成分の合計とのモル比{S/(Q+R)}は、0.3〜3、好ましくは0.6〜2.5、より好ましくは0.6〜2である。モル比が0.3〜3にあると粒子径の均一性に優れ、かつ微小な抗菌性粒子(Y)を製造することができる。
工程(1)において、T成分と、Q成分およびR成分の合計とのアルカリ当量比{T/(Q+R)}は、0.6〜1、好ましくは0.7〜0.9、より好ましくは0.75〜0.9である。アルカリ当量比が0.6より低いと、球状で粒子径均一性に優れた抗菌性粒子(Y)が得られない恐れがある。逆に1.0より高いと、特に1.2より高いと球状で粒子径均一性に優れた抗菌性粒子(Y)が得られない恐れがあるばかりでなく、さらに抗菌性粒子(Y)に水酸化アルミニウムの結晶形態の一種であるベーマイトが混入する恐れがある。
1価陽イオン硫酸塩(S成分)として、Na、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンの硫酸塩が挙げられる。即ち、1価陽イオンの硫酸塩(S成分)として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム等を用いていもよい。
1価陽イオンの水酸化物(T成分)として、Na、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンの水酸化物が挙げられる。即ち、1価陽イオンの水酸化物(T成分)として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等を用いていもよい。
(工程(2))
工程(2)は、得られた反応物を90〜250℃で水熱処理し下記式(ii)
(式(ii)中、B、Mn+、b、c、d、y、zおよびpは、式(1)と同じである。)
で表される化合物の粒子(y)を得る工程である。
水熱処理の温度は、好ましくは90〜250℃、より好ましくは100〜200℃、最も好ましくは100〜170℃である。水熱処理時間は、好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.1〜10時間、最も好ましくは0.1〜5時間である。粒子(y)は、球状で、かつ均一な粒子径を有する。
(工程(3))
工程(3)は、得られた粒子(y)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(y)の陽イオンの一部を銀とイオン交換して下記式(1−Y)
(式(2)中、B、Mn+、a、b、c、d、y、zおよびpは、式(1)と同じである。)
で表される抗菌性粒子(Y)を得る工程である。
抗菌性粒子(Y)は、粒子径分布のシャープ度(Dr)が1〜1.4であり、球状を呈する。
(b)円板状粒子の製造
また本発明の円板状の抗菌性粒子(Y)は、以下の工程(1)〜(3)により製造することができる。
(工程(1))
工程(1)は、硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)および1価陽イオン硫酸塩(S成分)の混合溶液に、1価陽イオンの水酸化物(T成分)をアルカリ当量比{T/(Q+R)}が0.6〜1になるように添加し反応物を得る工程である。R成分は主として硫酸銅からなり任意的に硫酸チタンおよび/または酸化亜鉛を含有する。
1価陽イオン硫酸塩(S成分)として、Na、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンの硫酸塩が挙げられる。1価陽イオンの水酸化物(T成分)として、Na、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンの水酸化物が挙げられる。アルカリ当量比は、好ましくは0.7〜0.9、さらに好ましくは0.75〜0.9である。アルカリ当量比が0.6〜1の範囲にあると、円板状で粒子径の均一性に優れた抗菌性粒子(Y)が得られる。
(工程(2))
工程(2)は、得られた溶液を90〜250℃で水熱処理し下記式(ii)
(式(ii)中、B、Mn+、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。)
で表される化合物の粒子(y)を得る工程である。
水熱処理の温度は、好ましくは90〜250℃、より好ましくは100〜200℃、最も好ましくは100〜170℃である。水熱処理時間は、好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.1〜10時間、最も好ましくは0.1〜5時間である。粒子(y)は、球状で、かつ均一な粒子径を有する。
水熱処理の温度は、アルカリ当量比が0.78〜0.9の場合は、好ましくは90〜250℃、より好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは120〜250℃、もっとも好ましくは150〜200℃である。100℃以下、特に90℃以下の場合、粒子径の均一性に優れた粒子が製造できない恐れがある。250℃以上であっても特に粒子径の均一性を高める効果もなくまた経済的でもない。アルカリ当量比が0.9〜1.1の場合の水熱処理温度は、好ましくは110〜250℃、より好ましくは150〜250℃、さらに好ましくは150〜200℃である。110℃以下の場合粒子径の均一性に優れた粒子が製造できない恐れがある。250℃以上であっても特に粒子径の均一性を高める効果もなくまた経済的でもない。
また水熱処理時間は、アルカリ当量比が0.78〜0.9の場合は、好ましくは0.3〜30時間、より好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1.5〜6時間である。アルカリ当量比が0.9〜1.1の場合は、好ましくは0.5〜30時間、より好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは1.5〜6時間である。水熱処理時間が0.3時間未満あるいは0.5時間未満であると粒子径の均一性に優れた粒子が製造できない恐れがある。30時間を超えると特に粒子径均一性を高める効果もなくまた経済的でもない。
(工程(3))
工程(3)は、得られた粒子(y)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(y)の陽イオンの一部を銀とイオン交換して下記式(1−Y)
(式(1−Y)中、B、Mn+、a、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。)
で表される抗菌性粒子(Y)を得る工程である。
抗菌性粒子(Y)において、cは、好ましくは2.5≦c<3、より好ましくは2.5≦c≦2.99、さらに好ましくは2.61≦c≦2.9である。
抗菌性粒子(Y)中のMn+は、Cu2+を主成分とする金属イオンである。Mn+中のCu2+の割合は、1モルのMn+に対し、好ましくは0.01〜1モル、より好ましくは0.05〜1モルである。Mn+は、Cu2+を主成分とし、Ti4+およびZn2+からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオンを含んでいてもよい。Mn+中のTi4+およびZn2+の合計の割合は、1モルのMn+に対し、好ましくは0.001〜0.99モル、より好ましくは0.001〜0.95モルである。
抗菌性粒子(Y)は円板状で、粒子径分布のシャープ度(Dr)1〜1.8である。
(c)直方体状粒子の製造
本発明の直方体状の抗菌性粒子(Y)は、以下の工程(1)〜(2)により製造することができる。
(工程(1))
工程(1)は、硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)の混合水溶液に水酸化アルミニウムの懸濁液を添加して反応物を得る工程である。R成分は主として硫酸銅からなり任意的に硫酸チタンおよび/または酸化亜鉛を含有する。
水酸化アルミニウムとしては、無定形の水酸化アルミニウムが形状を直方体状にする効果および粒子径を均一にする効果が高いため好ましい。無定形の水酸化アルミニウムとしては、協和化学工業(株)製乾燥水酸化アルミニウムゲルS−100,同FMが例示できる。
硫酸アルミニウム(Q成分)1モルに対する水酸化アルミニウムの添加量は直方体状を形成する目的から0.8〜1.25モルであることが好ましい。Q成分1モルに対しR成分は、0.1〜2モル添加することが好ましい。0.1モル未満だと抗菌性が低く、2モルを超えると前述した抗菌性組成物の着色の問題が発生する。より好ましい範囲は0.1〜1.1モルである。
(工程(2))
工程(2)は、得られた反応物を水熱処理する工程である。水熱処理の温度は、好ましくは100〜250℃、より好ましくは120〜200℃である。水熱処理の時間は、好ましくは0.5時間以上、より好ましくは0.5〜30時間、さらに好ましくは2〜20時間である。
得られる粒子(y)は、(HO)(Al,Cu)(SO(OH)で表される。
この方法において微粒子化と粒子径均一性を向上させるためには、硫酸アルミニウム水溶液(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)および水酸化アルミニウム懸濁液(W成分)を混合攪拌した反応物を直ちに水熱処理するよりは、反応後ある程度時間が経過したもの、例えば1時間以上、好ましくは1〜300時間、さらに好ましくは5〜200時間静置したものまたは攪拌したものを水熱処理すると微粒子で粒子径均一性を有する銅含有アルミニウム硫酸塩水酸化物粒子が得られる。
(工程(3))
工程(3)は、得られた粒子(y)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(y)の陽イオンの一部を銀とイオン交換処理して下記式(1−Y)で表される抗菌性粒子(Y)を得る工程である。
イオン交換処理の温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃、最も好ましくは20〜80℃である。イオン交換処理の時間は0.1〜30時間である。イオン交換処理は、遮光下で実施することが好ましい。イオン交換する時の処理温度が低かったり、処理時間が短かったりすると銀のイオン交換量が少なくなる恐れがある。一方イオン交換する時の処理温度が高過ぎたり、処理時間が長過ぎたり、遮光下でイオン交換しなかったりするとイオン交換処理物が褐色に着色する傾向がある。イオン交換反応処理での攪拌の方法は振動および回転等の方法が例示できる。
イオン交換した後に、濾過、水洗、表面処理、乾燥、粉砕等の操作を必要に応じ実施し回収すれば抗菌性粒子(Y)を得ることができる。その際、濾過はフィルター通過法で実施が困難な場合はデカンテーション法、遠心分離法で実施しても良いし、本発明の目的に反しない範囲で凝集剤を使用しても良い。凝集剤としては、ポリアクリルアミドのような高分子凝集剤が例示できる。高分子凝集剤の添加量は0.2%以下が好ましい。0.2%以下であれば本発明の抗菌性粒子(Y)の分散性に影響はなく、また濾過作業が改善される。
一方、粉砕処理に関しては、SEM写真からも理解できるように強い力で実施する必要はなく弱い力で簡単に処理しても凝集のない単分散または単分散に近い性状を有する抗菌性粒子(Y)が得られるという点にも本発明の特長がある。
本発明の抗菌性粒子(Y)は、粉末X線回折法により同定することができる。銀がイオン交換していればその回折パターンは銀がイオン交換する前の該粒子と同じ回折パターンとなるので化学分析値と照合してX線回折の回折パターンを精査すれば良い。もし銀の一部が該粒子にイオン交換せずに、酸化銀のような不純物で共存する粒子を抗菌性組成物に配合すると抗菌性組成物の色は暗褐色を呈する。
本発明の抗菌性粒子(Y)中の(SOはyモルの1/5以下を他の無機酸イオンで置き換えることもでき、置き換える量が特に1/10以下であれば抗菌性粒子(Y)の粒子形状や粒子径均一性が何の問題もなく維持でき本発明の目的が達成される。この他の該無機酸イオンとしてはSO 2−、PO 3−、HPO 2−、CO 2−、NO 、SiO 4−またはBO 3−等が例示できる。抗菌性粒子(Y)の(SOの一部を他の無機酸イオンで置き換える方法としては、粒子(y)を含む懸濁液中に無機酸イオンを含む化合物を添加して溶媒中でイオン交換した物に、さらに工程(3)の方法で銀とイオン交換する方法が例示できる。
抗菌性粒子(Y)の一部をこのように無機酸イオンで置き換えられた粒子は、乾燥処理、焼成処理、表面処理、耐酸性被覆処理等をした抗菌剤として利用することもできるし、他の有効成分と混合して抗菌性組成物を得ることもできる。
本発明においては、抗菌性粒子(Y)の(OH)は(OH)の一部がClで置き換わって含有されている場合もあるが、含有量は着色防止という意味で該抗菌剤中0.1モル以下、好ましくは0.01モル以下、最も好ましくは0.001モル以下である。
<抗菌剤組成物>
本発明の抗菌性粒子{抗菌性粒子(X)および抗菌性粒子(Y)を包含する}は、その分散性、粒形の均一性および粒子径の均一性を利用して、種々の抗菌性組成物にも適用することができる。
本発明の抗菌性組成物は、本発明の抗菌性粒子および分散媒を含有し、該抗菌性粒子を抗菌性組成物100重量部に対し0.001〜300重量部、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.001重量部〜2重量部含有する。分散媒として水、有機溶剤等が挙げられる。有機溶剤としてエタノール、エチレングリコールおよびグリセリン等が挙げられる。界面活性剤、鮮度保持剤、乳化剤、耐酸性改質剤、変色防止剤および表面処理剤等を用途に応じた適当な分散媒に分散させてもよい。
本発明の抗菌性組成物は、抗菌性、分散性に優れた性質を有し、かつ水道水接触環境後の抗菌力維持特性に優れる。抗菌性粒子を抗菌性組成物100重量部に対し0.001〜10重量部含有する抗菌性組成物は、透明性および耐着色性に優れる。
本発明の抗菌性組成物は高い耐酸性を有している。さらに高い耐酸性を付与し変色を防止するためには、抗菌性粒子の表面を、ケイ素化合物、リン化合物、ホウ素化合物、アルミニュウム化合物,ジルコニウム化合物、チタン化合物、亜鉛化合物および錫化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の耐酸性改質剤で処理することが好ましい。
かかる耐酸性改質剤として、ケイ素化合物としてはメタケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、オルトケイ酸カリウム、水ガラス、ケイ酸、シリコーンオイル;ホウ素化合物としては四ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸;アルミニュウム化合物としてはオルトアルミン酸ナトリウム、メタアルミン酸ナトリウム、オルトアルミン酸カリウム、メタアルミン酸カリウム、塩化アルミニュウム、硝酸アルミニュウム、硫酸アルミニュウム、リン酸アルミニュウム;リン化合物としてはリン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸;ジルコニウム化合物としてはリン酸ジルコニウム、ジルコン酸ナトリウム、ジルコン酸カリウム、ジルコン酸;チタン化合物としては塩化チタン、チタン酸ナトリウム、チタン酸カリウム、チタン酸;亜鉛化合物としては塩化亜鉛、硝酸亜鉛、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、亜鉛酸塩;錫化合物としては錫酸ソーダ、錫酸カリウム;アンモニウム塩としては、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウムなどが挙げられる。
本発明の抗菌性粒子は元々単分散粒子であるため抗菌性組成物への分散性は極めて優れているが、さらに樹脂等への分散性を向上させる目的、あるいは抗菌性組成物の変色防止の目的においては、本発明の抗菌性粒子の表面を、高級脂肪酸類、シラン系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、アルコールリン酸エステル類、界面活性剤類等の群から選ばれた少なくとも一種で表面処理することもできる。
かかる表面処理剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸類およびその塩類、ポリエチレンエーテルの硫酸エステル塩、アミド結合硫酸エステル塩、エステル結合硫酸エステル塩、エステル結合スルホネート、アミド結合スルホン酸塩、エーテル結合スルホン酸塩、エーテル結合アルキルアリルスルホン酸塩、アミド結合アルキルアリルスルホン酸塩等の界面活性剤類、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコールの硫酸エステル塩、オルトリン酸とステアリルアルコールまたはオレイルアルコールなどのモノまたはジエステルまたは両者の混合物であって、それらの酸型またはアルカリ金属塩またはアミン塩、ビニルエトキシシラン、ビニル−トリル(2−メトキシ−エトキシ)シラン、ガンマ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベータ(アミノエチル)ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベータ(アミノエチル)ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ベータ(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤類、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート等のチタネートカップリング剤類、アセトアルコキシアルミニュウムジイソプロピレート等のアルミネートカップリング剤を例示できる。
抗菌性組成物として、本発明の抗菌性粒子を有効成分とする抗カビ剤が挙げられる。また、本発明の抗菌性粒子を有効成分とする農薬が挙げられる。
本発明の抗菌性粒子の製造方法およびその利用を実施例に基づいて具体的に説明する。
以下に抗菌性粒子および抗菌性組成物の各物性の測定方法を示す。
(1)平均二次粒子径
堀場製作所製粒度分布測定装置LA−910(レーザー回折散乱法)を用いて測定した。
(2)粒子径分布のシャープ度(Dr)
堀場製作所製粒度分布測定装置LA−910を用いて測定されたレーザー回折散乱法体積基準累積粒子径分布曲線の75%値の粒子径D75(大粒子径側)を25%値の粒子径D25(微粒子径側)で除した算式で表される粒子径分布のシャープ度をDr=D75/D25として定義した。Drの数値が小さい程粒子径分布のシャープ度が認められ粒子径均一性を意味する。
だだし、球形粒子についてはレーザー回折散乱法で測定されたD75/D25と、下記のSEM写真による粒子径分布測定方法と組み合わせて粒子径を評価した。その場合、レーザー回折散乱法によるD75/D25の数値はSEM写真によるD75/D25の数値と約−10〜+10%の範囲で異なる程度でほぼ一致したので本発明ではレーザー回折散乱法によるD75/D25を採用した。
電子顕微鏡写真(SEM写真)による粒子径分布測定方法(球形粒子の場合);
1枚のSEM写真で観察される全ての粒子(50個〜数百個)の球形粒子をそれぞれ個別に長径と短径をノギスで1/50mmまで測定し長径と短径の平均値を求めて各球形粒子の粒子径(μmに換算)とし、それから累積粒子径のD75%とD25%に該当する粒子径を認定しDr=D75/D25を算出した。
(3)BET法比表面積
湯浅アイオニクス(株)製の12検体全自動表面測定装置マルチソーブ−12で測定した。
(4)粒子形状
走査型電子顕微鏡(SEM写真)で観察した。
(5)イオン交換体形成;粉末X線回折法により抗菌性粒子の回折パターンおよびそれ以外の回折パターンの有無を調査した。
(6)有機酸の含有量
抗菌性粒子を1,000℃で焼成しCOを発生させ回収し、JIS R 9101によりCOを測定し、それに基づいて炭素の含有量を計算しそれから有機酸の含有量を求めた。
(7)抗菌性試験方法
以下すべての抗菌性試験において大腸菌はE.coli NBRC 3972、黄色ブドウ球菌はS.aureus NBRC 12732を使用した。抗菌性は阻止濃度(MIC値)で評価した。阻止濃度(MIC値)が低いほど抗菌性が高いことを意味している。阻止濃度は、日本化学療法学会標準法(1980年改定)に準拠する方法で行なった。ただし、感性ディスク用培地としてMHB寒天培地を用いた。
(8)分散性;
抗菌剤および他の成分を水に分散させた抗菌性組成物を、十分に攪拌した後静置し、その沈降速度から分散性を評価した。
方法:調製したスラリーの入った沈降管を室温で静置し、化学大事典 縮刷版第5巻 p.981(共立出版(株) 昭和42年3月20日発行)に記載の方法で、A層(清澄液層)、B層(懸濁液層)およびD層(沈積層)の界面の高さを求め、それらのうちA層(清澄液層)とB層(懸濁液層)の界面高さ、即ち沈降界面高さの時間に対する変化率を下記式により沈降速度(mm/hr)として求めた。
沈降速度(mm/hr)=(初期の沈降界面高さ−時間T経過後の沈降界面高さ)/経過時間T)
(9)耐変色性
抗菌剤のサンプルを直射日光のない北側の室内で60日間静置したものがどの程度変色したかを目視により測定した。
(10)水道水接触後の抗菌力維持特性
抗菌性粒子を、水道水1,000mlの中に分散させ、そのまま90℃または50℃で16時間放置した後、前記(7)の抗菌性試験方法で評価した。水道水を90℃または50℃に加温した理由は水道水接触後の抗菌力維持特性を短時間で見るためであり、これは常温で水道水接触後の抗菌力維持特性を試験する場合の促進試験となる。
図(写真)と実施例、比較例の抗菌性粒子との関係は以下のとおりである。
図1 表面が平滑である球状粒子、A1粒子
図2 表面に小粒を有する球状粒子、A20粒子
図3 表面が荒くさらには皺(球に傷や割れ)を有する球状粒子、A21粒子
図4 穴(凹凸)を有する球状粒子、A22粒子
図5 表面が平滑であり且つ直線部分を図1のものより少し多く含む球状粒子、A30粒子
図6 表面が荒く皺を有する球状粒子、A31粒子
図7 円盤状粒子、B1−1粒子、
図8 一対状粒子(ハンバーガー状粒子)、C1粒子
図9 米粒状粒子、D1粒子、
図10 直方体粒子、E1粒子
図11 六角板状粒子、F1粒子
図12 8面体状粒子、G1粒子
図13 円柱状(酒樽状)粒子、H1粒子
図14 表面が荒く延伸されたような状態の凝集体粒子、V1粒子
図15 表面が平滑である球状粒子(Y−A−1粒子)、
図16 表面にひび割れがある球状粒子および表面の一部分が破砕された球状粒子(Y−A−4粒子)、
図17 表面にひび割れがある球状粒子(Y−A−5粒子)、
図18 円板状粒子(Y−A−19粒子)、
図19 球状粒子(Y−A−18粒子)、
図20 直方体状粒子(Y−A−30粒子)、
図21 球状粒子が多数重なって形成された塊状の凝集体粒子(Y−V−1粒子)、
<球状抗菌性粒子(X)>
(実施例1〜31、比較例1〜4)
球状の抗菌性粒子(X)の製造方法およびその特性を表1および表2に、それらに対する比較例を表2に示す。尚、以下の実施例の式に於いて式(1)中の“b”の数値が1の場合は1が省略してある。
実施例1
下記の原料を使用し、下記の合成方法によりアンモニウム型粒子(X)であるA1粒子を得た。
使用原料
硫酸アンモニウム(NHSO 264.28g 2モル
硫酸銅(CuSO・5HO) 200g 0.8モル
蓚酸(H・2HO) 38g 0.3モル
1.04mol/Lの硫酸アルミニウム 1923ml 2.0モル
9.0mol/Lのアンモニア水溶液 894.5ml 8.05モル
(粒子(x)の調製)
264.28gの硫酸アンモニウムおよび200gの硫酸銅を4.0Lのイオン交換水に溶解した。38gの蓚酸を1.0Lのイオン交換水に溶解した。攪拌下の硫酸アンモニウムと硫酸銅の混合溶液に蓚酸水溶液および硫酸アルミニウム水溶液を添加し混合酸性水溶液を作った。
混合酸性水溶液は良く攪拌しながら、50℃以下に加熱し(析出した結晶物を溶解させるため)、その後、アンモニア水溶液を894.5mlを25分かけて混合酸性水溶液に添加しアンモニウム型の粒子(x)のスラリーを調製した。そのスラリーを更に100℃で1時間水熱処理した。処理後の沈殿物を濾過・水洗・乾燥・粉砕処理し粒子(x)を得た。
(イオン交換)
100gの粒子(x)を0.025mol/Lの硫酸銀水溶液600mlに懸濁させ攪拌して、30℃でアンモニウムイオンと銀イオンとのイオン交換処理を遮光下で8時間行なった。イオン交換後のサンプルを濾過・水洗・乾燥(105℃×6時間)・粉砕した。これらの処理過程によって、NH4+型粒子(X)のA1粒子を得た。
実施例2
実施例1で得たA1粒子を150℃で2時間乾燥し、A2粒子を得た。
実施例3
蓚酸の使用量を0.0005モル(0.063g)に変更した以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA3粒子を得た。
実施例4
蓚酸の使用量を0.05モル(6.3g)に変更したこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA4粒子を得た。
実施例5
蓚酸の使用量を1.5モル(189.1g)に変更した以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA5粒子を得た。
実施例6
硫酸アルミニウムの使用量を1,731ml(1.8モル)に、硫酸銅の使用量を180g(0.72モル)に変更した以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA6粒子を得た。
実施例7
硫酸アルミニウムの使用量を2,115ml(2.2モル)に、硫酸銅の使用量を220g(0.88モル)に変更した以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA7粒子を得た。
実施例8
硫酸アンモニウムの使用量を2.3モル(303.9g)に変更した以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA8粒子を得た。
実施例9
アンモニア水溶液添加後の攪拌時間を2時間に変更したこと、添加したアンモニア水溶液の量を1,093ml(9.84モル)に変更したこと、および水熱処理時間を30分に変更したこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA9粒子を得た。
実施例10
100℃での水熱処理時間を45分に変更したこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA10粒子を得た。
実施例11
アンモニア水溶液添加の時間を40分に変更したこと、および添加したアンモニア水溶液の量を755ml(6.8モル)に変更したこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA11粒子を得た。
実施例12
イオン交換用硫酸銀水溶液の量を1,800mlに変更したこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA12粒子を得た。
実施例13
イオン交換用硫酸銀水溶液を硝酸銀水溶液に変更し、その濃度を0.001mol/L,液量を300mlに変更し処理温度を15℃に変更したこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA13粒子を得た。
実施例14
イオン交換用硝酸銀水溶液の濃度を0.00001mol/Lに変更したこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA14粒子を得た。
実施例15
実施例1で得たサンプル50gをステアリン酸ソーダ1.5g含む80℃水溶液に懸濁させ、30分間攪拌し表面処理を行った後脱水、水洗、乾燥(105℃×6時間)、粉砕しA15粒子を得た。
実施例16
実施例1で得たサンプルを30℃で相対湿度75%のNaCl雰囲気において、25時間の吸湿処理を行い、A16粒子を得た。
実施例17
実施例1で得たサンプルを400℃1時間窒素雰囲気下で焼成処理を行い、A17粒子を得た。粉末X線回折法によると全て[Ag0.1(NH0.9][Cu0.345Al0.77(C0.1(SO1.9(OH)であった。形状は球状であった。A17粒子10.00gをイオン交換水100mlに入れ20℃で30分攪拌し、それを脱水・水洗120℃で16時間乾燥した後の重量減少はなく10.00gであった。
実施例18
実施例1で得たサンプルを500℃1時間窒素雰囲気下で焼成処理を行い、A18粒子を得た。粉末X線回折法によると全て[Ag0.1(NH0.9][Cu0.345Al0.77(C0.1(SO1.9(OH)であった。形状は球状であった。A18粒子10.00gをイオン交換水100mlに入れ20℃で30分攪拌し、それを脱水・水洗し120℃で16時間乾燥した後の重量減少はなく10.00gであった。
実施例19
下記の原料を使用し、下記の方法によりカリウム型粒子(X)であるA19粒子を得た。
使用原料
硫酸カリウム 2モル 348g
硫酸銅 0.8モル 200g
蓚酸(H・2HO) 0.3モル 38g
1.04mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液 2.0モル 1923ml
7.5mol/L KOH水溶液 8.4モル 1120ml
(カリウム型粒子(x)の調製)
348gの硫酸カリウムと200gの硫酸銅を4.0Lのイオン交換水に溶解した。38gの蓚酸は1.0Lのイオン交換水に溶解した。攪拌下の硫酸カリウムと硫酸銅の混合溶液に蓚酸水溶液および硫酸アルミニウム水溶液を添加し混合酸性水溶液を作った。混合酸性水溶液を良く攪拌して、そして、水酸化カリウム水溶液1120mlを25分かけて混合酸性水性液に添加しカリウム型粒子(x)のスラリーを調製した。そのスラリーを更に1時間攪拌後、オートクレーブによって、140℃2時間の水熱処理を行った。処理後の沈殿物を濾過・水洗・乾燥処理しカリウム型粒子(x)の粉末を得た。
(イオン交換)
その100gサンプルをとって0.001mol/Lの硝酸銀水溶液300mlに懸濁し攪拌して、カリウムと銀とのイオン交換処理を25℃において1時間遮光下で行った。イオン交換後のサンプルを濾過・水洗・乾燥(105℃×6時間)・粉砕した。これらの処理過程を経てさらに200℃で2時間乾燥し、カリウム型粒子(X)のA19粒子を得た。
実施例20
使用した硫酸カリウムを硝酸カリウムKNOに変更したこと以外の処理過程は実施例19に準じ、A20粒子を得た。
実施例21
SOをKNOに変更したことおよび水熱処理条件を160℃×2時間に変更したこと以外の処理過程は実施例19に準じ、A21粒子を得た。
実施例22
水熱処理の温度を140℃から170℃に変更したこと以外の処理過程は実施例19に準じ、A22粒子を得た。
実施例23
下記の原料を使用し、下記の方法によりナトリウム型粒子(X)であるA23粒子を得た。
使用原料
硫酸ナトリウム 2モル 284.06g
硫酸銅 0.8モル 200g
クエン酸(C・HO) 0.3モル 63g
1.04mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液 2.0モル 1923ml
3.36mol/L NaOH水溶液 8.2モル 2440.5ml
(ナトリウム型粒子(x)の調製)
284.06gの硫酸ナトリウムおよび200gの硫酸銅を4.0Lのイオン交換水に溶解した。63gのクエン酸は1.0Lのイオン交換水に溶解した。攪拌下の硫酸ナトリウムと硫酸銅の混合溶液にクエン酸水溶液、硫酸アルミニウム水溶液を添加し混合酸性水溶液を作った。攪拌下の混合酸性水溶液に水酸化ナトリウム水溶液2440.5mlを25分かけて添加しナトリウム型粒子(x)のスラリーを調製した。そのスラリーを更に10時間攪拌継続後、オートクレーブによって、170℃2時間の水熱処理を行った。水熱処理後の沈殿物を濾過・水洗・乾燥・粉砕処理しナトリウム型粒子(x)の粉末を得た。その他の処理過程は実施例1に準じ150℃で2時間乾燥し、ナトリウム型粒子(X)のA23粒子を得た。
実施例24
水酸化ナトリウムの添加時間は40分に、および水酸化ナトリウム添加後の攪拌時間は1時間に変更したこと以外の処理過程は実施例23に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しA24粒子を得た。
実施例25
下記の原料を使用し、下記の方法によりナトリウム型粒子(X)であるA25粒子を得た。
使用原料
硫酸ナトリウム 2モル 284.06g
硫酸銅 0.8モル 200g
酒石酸(C) 0.3モル 45g
1.04mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液 2.0モル 1923ml
3.36mol/L NaOH水溶液 8.2モル 2440.5ml
284.06gの硫酸ナトリウムおよび200gの硫酸銅を4.0Lのイオン交換水に溶解した。45gの酒石酸は1.0Lのイオン交換水に溶解した。攪拌下の硫酸カリウム水溶液に蓚酸水溶液および硫酸アルミニウムと硫酸銅の混合溶液を添加し混合酸性水溶液を作った。混合酸性水溶液を良く攪拌して、そして、水酸化ナトリウム水溶液244.05mlを25分かけて混合酸性水溶液に添加しナトリウム型の粒子(x)のスラリーを調製した。
そのスラリーを更に5時間攪拌後、オートクレーブによって、170℃2時間の水熱処理を行った。水熱処理後の懸濁液を濾過・水洗・乾燥・粉砕処理した。その他の処理過程は実施例1に準じ150℃で2時間乾燥し、A25粒子を作った。
実施例26
水酸化ナトリウムの量は8モル(2381ml)に変更し、添加の時間も40分に変更したこと以外の処理過程は実施例25に準じ、A26粒子を作った。
実施例27
混合酸性溶液(但し該混合酸性溶液の該硫酸アルミニウム水溶液使用量を1885mlに、硫酸銅を196gに減らした)に硫酸亜鉛2.5g、および硫酸チタン{Ti(SO}2.5gを含む硫酸溶液を追加添加したことおよび銀イオン交換処理温度を80℃に処理時間を16時間に変更したこと以外は実施例1に準じアンモニウム型粒子(X)であるA27粒子を得た。
実施例28
混合酸性溶液(但し該混合酸性溶液の該硫酸アルミニウム水溶液使用量は1442mlに、硫酸銅を150gに減らした)に硫酸亜鉛125g,および硫酸チタン63gを含む硫酸溶液を追加添加したことおよび銀イオン交換処理温度を80℃に処理時間を30時間に変更したこと以外は実施例1に準じA28粒子を得た。
実施例29
リン酸アンモニウム74.5gを水500mlに溶解させた水溶液に、銀とイオン交換する直前(水熱処理後)のA1粒子371gを添加して100℃で1時間攪拌しPO 3−を該粒子に組み込んだ。その後の処理過程は実施例1に準じさらに150℃で2時間乾燥し銀および有機酸アニオン含有アルミニウム硫酸塩リン酸塩水酸化物A29粒子を得た。
尚この例において、リン酸アンモニウムの代わりに炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムに置き換えて使用したことだけが異なるように試験したがCO 2−、NO 、SiO 2−、BO 3−それぞれの無機酸イオンを含むA29粒子同様の粒子性状を有する銀および有機酸アニオン含有アルミニウム無機酸塩水酸化物粒子が得られた。
実施例30
使用した有機酸を酒石酸からDL−林檎酸に変更したこと以外の処理過程は実施例25に準じA30粒子を得た。このときの粒子形状は図5に示す球状であった。
実施例31
使用した有機酸をクエン酸から没食子酸[C(OH)COOH]に変更したこと以外の処理過程は実施例23に準じA31粒子を得た。このときの粒子形状は図6に示す球状であった。
比較例1
蓚酸を使用しなかったこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しV1粒子を得た。
比較例2
銀溶液でイオン交換を行なわなかったこと以外の処理過程は実施例1に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しV2粒子を得た。
比較例3
銀溶液でイオン交換を行なわなかったこと以外の処理過程は実施例19に準じ、V3粒子を得た。
(実施例32〜35、比較例5〜6)
次に実施例32〜35(比較例5〜6)、表3に円盤状粒子(碁石状粒子)の製造方法およびその特性を示す。
実施例32
下記の原料を使用し、下記の方法によりB1粒子を得た。
使用原料
硫酸ナトリウム 2モル 284.06g
硫酸銅 0.8モル 200g
蓚酸(H・2HO) 0.3モル 38g
1.04mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液 2.0モル 1923ml
3.36mol/L NaOH水溶液 8.2モル 2440.5ml
(ナトリウム型の粒子(x)の調製)
284.06gの硫酸ナトリウムと200gの硫酸銅を4.0Lのイオン交換水に溶解した。38gの蓚酸は1.0Lのイオン交換水に溶解した。攪拌下の硫酸ナトリウムと硫酸銅の混合溶液に蓚酸水溶液および該硫酸アルミニウム水溶液を添加し混合酸性水溶液を作った。混合酸性水溶液を良く攪拌して、そして、水酸化ナトリウム水溶液2440.5mlを20分かけて混合酸性水溶液に添加しナトリウム型の粒子(x)のスラリーを調製した。そのスラリーを更に5時間攪拌後、オートクレーブによって、170℃2時間の水熱処理を行った。処理後の沈殿物を濾過・水洗・乾燥処理しナトリウム型の粒子(x)の粉末を得た。
(イオン交換)
そして、そのサンプル100gをとって0.025mol/Lの硫酸銀水溶液600mlに懸濁し攪拌してナトリウムと銀のイオン交換処理を25℃で5時間行なった。交換後のサンプルにポリアクリルアミド系の高分子凝集剤(商標名:スミフロックFN−20/住友化学製)を0.02g添加し10分間攪拌後、濾過・水洗・乾燥(105℃×6時間)・粉砕した。これらの処理過程を経てさらに200℃で2時間乾燥しB1−1粒子を得た。
実施例33
80℃のイオン交換水1,000mlに2.6gの硫酸亜鉛7水和物(和光純薬工業試薬1級)と2.2gの硫酸アンモニウム(和光純薬工業試薬1級)を入れて混液を作った。その混液の中にB1−1粒子95gを添加して6時間攪拌した後脱水・水洗・乾燥して亜鉛およびアンモニウムで処理されたB1−2粒子を作った。該粒子のZnの含有量は0.1%、NHの含有量は0.4%、BET法比表面積は60m/gであったが、その他の粒子性状はB1−1粒子と同じであった。
次にA20粒子、C1粒子、D1粒子、E1粒子、F1粒子、G1粒子、H1粒子それぞれについても該処理同様の処理を行い処理物を得た。
処理物のZnの含有量は0.1%、NHの含有量は0.4%でありどれもほぼ同じであった。
処理物のBET法比表面積はどれも処理前の約6倍に増大していたが、平均2次粒子径、粒子径均一性、粒子の形状、その他の粒子性状は処理前の粒子性状とほぼ同じであった。
実施例34
使用した硫酸ナトリウムを0.5モル/L硫酸ナトリウムを含む反応母液4.0L使用に変更したこと、又、水酸化ナトリウムの添加時間40分に変更したこと、添加後の撹拌時間1時間に変更したこと以外の処理過程は実施例32に準じ、B2粒子を得た。
実施例35
硫酸銀水溶液の濃度は0.00025モル/Lに変更したこと以外の処理過程は実施例32に準じ、B3粒子を得た。
(比較例5)
銀イオンとのイオン交換処理を行なわないこと以外の処理過程は実施例32に準じ、W1粒子を得た。
(比較例6)
蓚酸を使用しなかったこと以外の処理過程は実施例32に準じ、W2粒子を得た。
(実施例36〜38、比較例7〜8)
次に実施例36〜38(比較例7〜8)、表4に一対状(ハンバーガー状)と粒子の製造方法およびその特性を示す。
実施例36
オートクレーブの処理温度は180℃に、処理時間10時間に変更したこと以外の処理過程は実施例32に準じ、C1粒子を得た。
実施例37
オートクレーブの処理温度は180℃、処理時間10時間に変更したこと、使用した硫酸ナトリウムは0.5モル/L硫酸ナトリウムを含む反応母液4.0Lを使用したこと、又、水酸化ナトリウムの添加時間は40分に変更したこと以外の処理過程は実施例32に準じ、C2粒子を得た。
実施例38
硫酸銀溶液の濃度は0.00025モル/Lに変更したこと、又、オートクレーブの処理温度180℃、処理時間10時間に変更した以外の処理過程は実施例32に準じ、C3粒子を得た。
(比較例7)
銀イオンとのイオン交換処理を行なわない以外の処理過程は実施例36に準じ、X1粒子を得た。
(比較例8)
蓚酸を使用しなかったこと以外の処理過程は実施例36に準じ、X2粒子を得た。
(実施例39〜41、比較例9〜10)
次に実施例39〜41(比較例9〜10)、表5に米粒状粒子の製造方法およびその特性を示す。
実施例39
クエン酸の代りに酒石酸に変更したこと以外の処理過程は実施例23に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しD1粒子を得た。
実施例40
クエン酸の代りに酒石酸に変更したこと、又、NaOH水溶液の添加時間35分に変更したこと以外の処理過程は実施例23に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しD2粒子を得た。
実施例41
クエン酸の代りに酒石酸に変更したこと、又、銀イオンの濃度を0.00025モル/Lに変更したこと以外の処理過程は実施例23に準じ、さらに150℃で2時間乾燥しD3粒子を得た。
比較例9
銀イオンとの交換を行なわないことに変更したこと以外の処理過程は実施例39に準じ、Y1粒子を得た。
比較例10
酒石酸を使用しなかったこと以外の処理過程は実施例39に準じ、さらに200℃で2時間乾燥しY2粒子を得た。
(実施例42〜45、比較例11〜13)
次に実施例42〜45(比較例11〜13)、表6に直方体状粒子の製造方法およびその特性を示す。
実施例42
下記の原料を使用し、下記の方法によりE1粒子を得た。
使用原料
1.04mol/Lの硫酸アルミニウム 2.0モル 1923ml
硫酸銅 0.8モル 200g
無定形水酸化アルミニウム 2.0モル 156.02g
蓚酸(H・2HO) 0.25モル 31.52g
(粒子(x)の調製)
硫酸アルミニウムと硫酸銅の混合溶液を撹拌しながら、蓚酸を添加し、さらに攪拌しながら無定形水酸化アルミニウム(商品名:S−100/協和化学工業(株)製)を添加し水素型の粒子(x)のスラリーを調製した。該スラリーにイオン交換水を加え該スラリーが7.0Lになるように希釈して、更に室温で15時間攪拌後、オートクレーブによって、170℃5時間の水熱処理を行った。処理後の溶液を濾過・水洗・乾燥・粉砕処理し、粒子(x)の粉末を得た。
その他の処理過程は実施例1に準じさらに150℃で2時間乾燥し、E1粒子を得た。
実施例43
オートクレーブ処理前の撹拌時間は30分に変更したこと、又オートクレーブ処理温度150℃、処理時間2時間に変更したこと以外の処理過程は実施例42に準じ、E2粒子を得た。
実施例44
交換用銀イオン濃度は0.00025モル/Lに変更したこと以外の処理過程は実施例42に準じ、E3粒子を得た。
実施例45
オートクレーブ処理前の攪拌時間を2時間に変更したこと以外の処理過程は実施例42に準じ、E4粒子を得た。
比較例11
銀イオン交換処理を行なわないこと以外の処理過程は実施例42に準じ、Z1粒子を得た。
比較例12
蓚酸を使用しなかったこと以外の処理過程は実施例42に準じ、Z2粒子を得た。
比較例13
比較例13のR1粒子は平均2次粒子径1.0μm、Dr=4.5、BET法比表面積4m2/g、銀含有量3%である銀担持リン酸ジルコニウムであるが、R1粒子の粒子性状は表6に示す。
(実施例46〜48)
次に実施例46〜48、表7に六角板状粒子、8面体状粒子および円柱状粒子(酒樽状粒子)の製造方法およびその特性を示す。
実施例46
硫酸アルミニウム2モル、硫酸銅200g(0.8モル)および硫酸ナトリウム2モルを6,000mlの純水に溶解させ、その中に蓚酸31.52g(0.25モル)を入れた。攪拌中の混合液に水酸化ナトリウムを8.8モル(352g)含む水溶液1800mlを添加し、さらに室温で30分攪拌したのち、180℃で20時間の水熱処理を行った後、常温まで冷却し濾過水洗し、95℃で15時間乾燥処理して粒子(x)を得た。
その後の処理過程は実施例1に準じさらに150℃で2時間乾燥しF1粒子を得た。このときの粒子形状は図11に示す六角板状であった。
実施例47
有機酸をクエン酸からL−乳酸[CHCH(OH)COOH]に変更したこと以外の処理過程は実施例23に準じG1粒子を得た。このときの粒子形状は図12に示す八面体状であった。
実施例48
有機酸をクエン酸からDL−グリセリン酸[HOCHCH(OH)COOH]に変更したこと以外の処理過程は実施例23に準じH1粒子を得た。このときの粒子形状は図13に示す円柱状(酒樽状粒子)であった。
尚、前記実施例のA1〜A31、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E4、F1、G1、H1の各粒子は高純度の原料(不純物含有量Pb,Cd、As,Baは全て0.1ppm以下、Feは10ppm以下、Mn,Cu,Cr,Niは1ppm以下に精製されたもの)を使用し、且つ設備面では耐腐食性の材質で構成された装置を使用し合成した。
そのため不純物含有量は天然の明礬石とは異なりPb、Cd、As、Baは全て0.1ppm以下、Feは10ppm以下、Mn、Cu、Cr、Niは1ppm以下、Clは100ppm以下であった。
不純物含有量は原子吸光法、またはICP−AES法(Inductively Coupled Plasma−Atomic Emission Spectroscopy)、または蛍光X線法で測定した。
実施例49
次に本発明の抗菌剤を水に分散させた抗菌性組成物の製造方法を実施例に基づいて具体的に説明する。
抗菌性組成物の調製;
イオン交換水15mL中に、表1記載の各粒子0.048gを均一に混合・分散させて抗菌性組成物を調製した。調製した抗菌性組成物の抗菌性(調製直後)、耐着色性(色)および分散性(沈降速度)を既に記した測定方法に従って測定した。さらに、今度は水道水15mLに、後出の表14記載のY−A−1粒子0.048gを均一に混合・分散させて90℃まで加熱し、耐水道水接触環境後抗菌力維持特性を既に記した測定方法に従って測定した。
表2〜7に記載の各粒子についても同様に抗菌性組成物を調製し各試験を実施した。以上の結果を表8〜10に示す。
比較例14、19、21、23および25は有機酸が含まれていない粒子でしかもDrの幅(粒度分布幅)が大きいV1、W2、X2、Y2、Z2粒子を抗菌性粒子として用いた。比較例26は銀担持リン酸ジルコニウムであるR1粒子を抗菌性粒子として用いた。比較例27の試験は抗菌剤無添加である。比較例15および16は銀を含まない粒子を用いた。比較例17、18、20、22および24は銀を含有するが、銅を含まない粒子を用いた。それらの結果を表11に示す。
実施例においては、調製直後の抗菌性、水道水接触後の抗菌力維持特性、色、分散性において優れた特性を有することが確認されたが、一方比較例においてはそれらの特性の中で少なくとも1つ以上の項目に問題があった。
また、本実験においては、抗菌性粒子の平均二次粒子径が微粒子である程、またはBET法比表面積抗菌性が高いものほど抗菌性が高くなり、Drの幅(粒度分布幅)が小さく粒子径が均一で有機酸を一定範囲で含んでいるものは抗菌性が高くなる傾向が認められた。
一方比較例について見てみると、比較例において有機酸が含まれていない粒子でしかもDrの幅(粒度分布幅)が大きいV1,W2,X2,Y2,Z2粒子を使用した場合、前記の有機酸が含まれていないことの特徴が現われ抗菌性が不十分であり、しかも分散性が悪いため粒子どうしが凝集沈降を起こしていることが認められた。
リン酸ジルコニウム系のR1粒子を配合した比較例26は、実施例に比べると、水道水接触環境後の抗菌力維持特性および分散性が劣っていることが認められた。
比較例27では抗菌剤を配合しなかったため、抗菌効果は全く認められず本発明の目的を達成していないことはいうまでもなかった。
比較例18では粒子を配合したにも係らず、銅を含有していないため抗菌効果が劣った。
つまり、比較例をまとめると粒子を使用しても、比較例15および16と比較例17、18、20、22および24から解るようにも銀と銅を両方含有していないものでは高い抗菌性を付与できないことが判明した。
即ち、本願発明の抗菌剤組成物においては銀と銅が同時に存在して相乗効果を発揮することにより、銅を含まない銀および粒子より優れた抗菌効果を発揮していることがわかる。
実施例50(抗カビ性能)
培地としてDifco製培地の代わりに日水製薬製ポテトデキストロース寒天培地に変更した以外は、日本化学療法学会規定の最小発育阻止濃度測定法(2003年度改訂版)と同じ方法で、本発明の抗菌性粒子(X)の抗カビ性能を測定した。その結果を最小発育阻止濃度(MIC値)として表12に示す。この数値が小さいほど抗カビ性能が高いことを示す。
試供カビは、
※1:Cladosporium Cladosporides NBRC 6348(黒カワカビ)、
※2:Colletotrichum coccodes NBRC 5256(ナス黒点根腐病原菌)、
※3:Ustilaginoidea virens NBRC 9175(稲こうじ病原菌)である。
本発明の抗菌性粒子は従来公知の抗カビ剤よりはるかに優れた抗カビ性能を示すことが判明した。また、比較例30の結果と実施例50の結果を比較すればわかるように、本発明の抗菌性粒子は銀のみを含有する抗カビ剤より抗カビ効果が高い。銀と銅が同時に存在して相乗効果を発揮していることがわかる。
実施例51
農薬(抗カビ剤)
実施例では本発明の抗菌性粒子(X)10重量部、シランカップリング剤表面改質軽質炭酸カルシウム(無機微粉体)30重量部、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル(界面活性剤)5重量部、エチレングリコール(界面活性剤)10重量部、キサンタンガム(乳化安定剤)0.2重量部、水44.8重量部をホモミキサーで均一に混合した後、ボールミルで均一に湿式粉砕して水性懸濁状の農薬組成物を調製した。これを水で1/100に希釈して市販のプラスチック製スプレー装置に入れ希釈農薬組成物とした。
比較例は実施例の粒子が下記の粒子、またはボルドー撒粉に置き換えられたことが異なるだけでその他の実験方法は実施例の要領に準じた。
一方、それぞれ約20cmに成長したナス、および稲を用意した。ナスには1×10個/mlに調製したColletotricum coccodes NBRC 5256(ナス黒点根腐病原菌)農薬組成物1gづつを葉、茎、根元に噴霧し、その1日後に希釈農薬組成物1gを同様に噴霧し、さらにその30日後にナス黒点根腐病の発生の程度を観察した。但しナスの試験は直径33cm、深さ30cmの鉢に土が27cmの高さになるように入れて実施した。
稲には1×10個/mlに調製したUstilaginoidia virens NBRC 9175(稲こうじ病原菌)農薬組成物1gづつを葉、茎、根元に噴霧し、その1日後に希釈農薬組成物1gを同様に噴霧し、さらにその30日後に稲こうじ病の発生の程度を観察した。但し稲の試験は直径33cm、深さ30cmの鉢に土が27cmの高さになるように入れて土壌の水が表面からかろうじて切れるが土壌中には十分水が存在する条件下で実施した。測定の結果を下記表13に示す。
本発明の農薬組成物は従来公知の農薬組成物よりはるかに優れた農薬性能を示すことが判明した。比較例33の結果と実施例51の結果を比較すればわかるように、本発明の農薬組成物は銀のみを含有する農薬組成物より抗カビ効果が高い。これは銀と銅が同時に存在して相乗効果を発揮していることがわかる。
<球状抗菌性粒子(Y)>
次に、抗菌性粒子(Y)の製造方法およびその利用を以下の実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例52〜70、球状粒子)
実施例52
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム508ml、硫酸銅25g(0.1mol)および硫酸ナトリウム36.92g(0.26mol)を脱イオン水で2,000mlにし、室温において攪拌しながら3.382Nの水酸化ナトリウム615mlを約4分間で注加した。(アルカリ当量比:0.999、(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)=1.0)さらに20分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して170℃で2時間水熱処理し、それを25℃まで冷却後、濾別し、500mlの水で水洗して105℃で22時間乾燥させた結果、球状を呈する粒子(y)を得た。そのサンプル100gをとって0.025mol/Lの硫酸銀水溶液600mlに懸濁させ遮光下25℃で1時間攪拌して、ナトリウムイオンの一部を銀イオンとイオン交換する処理を行った。
イオン交換後のサンプルを濾過・水洗・乾燥(105℃×6時間+200℃×1時間)・粉砕した。これらの処理過程によって粒子(Y)である球状のY−A−1−1粒子を得た。Y−A−1−1粒子の粒子性状を表14に示し、形状のSEM写真を図15に示す。
実施例53
80℃のイオン交換水1,000mlに2.6gの硫酸亜鉛7水和物(和光純薬工業試薬1級)と2.2gの硫酸アンモニウム(和光純薬工業試薬1級)を入れて混液を作った。
その混液の中にY−A−1−1粒子95gを添加して6時間攪拌した後、脱水・水洗・乾燥して亜鉛およびアンモニウムで処理されたY−A−1−2粒子を得た。
該粒子のZnの含有量は0.1%、NHの含有量は0.4%、BET法比表面積は60m/gであったが、その他の粒子性状はY−A−1−1粒子と同じであった。
以下の例に示すY−A−3粒子、Y−A−5粒子、Y−A−8粒子、Y−A−10粒子、Y−A−11粒子、Y−A−31粒子についても該処理同様の処理を行なった。
処理物のZnの含有量は0.1%、NHの含有量は0.4%でどれもほぼ同じであった。
処理物のBET法比表面積はどれも処理前の約6倍に増大していたが、平均2次粒子径、粒子径均一性、粒子の形状等その他の粒子性状は処理前の粒子性状とほぼ同じであった。処理物を樹脂に添加した時の樹脂組成物の白色性は処理前の物を添加した場合より一層改善されていた。
実施例54
アルカリ当量比を0.95にした以外は実施例52と同様の処理過程でY−A−2粒子を得た。
実施例55
アルカリ当量比を0.90にした以外は実施例52と同様の処理過程でY−A−3粒子を得た。
実施例56
アルカリ当量比を0.835にした以外は実施例52と同様の処理過程でY−A−4粒子を得た。また、合成した球状のY−A−4粒子のSEM写真を図16に示す。
実施例57
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム223ml、硫酸銅11.5g(0.045mol)および硫酸ナトリウム64.61g(0.455mol)を脱イオン水で2.000mlにし、室温において攪拌しながら3.382Nの水酸化ナトリウム486mlを約4分間で注加する。(アルカリ当量比:0.9)さらに20分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して100℃で29時間水熱反応し、25℃まで冷却後、濾別し、500mlの水で水洗して105℃で22時間乾燥させた結果、球状を呈する粒子(y)を得た。
その後の処理過程はイオン交換処理後に、ポリアクリルアミド系の高分子凝集剤(住友化学製スミフロックFN−20)を0.02g添加して10分間攪拌した以外は実施例52と同様にしY−A−5粒子を得た。合成した球状銀含有アルミニウム硫酸塩水酸化物粒子のSEM写真を図17に示す。
実施例58
アルカリ当量比を0.835に変更したことと、銀とイオン交換後の乾燥条件を105℃×6時間のみに変更した以外は実施例57と同様の処理過程でY−A−6粒子を得た。
実施例59
(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)=0.33、反応温度を200℃、反応時間を1.5時間にした以外は実施例57と同様の処理過程でY−A−7粒子を得た。
実施例60
(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)=2.0、反応温度を250℃、反応時間を1時間にした以外は実施例57と同様の処理過程でY−A−8粒子を得た。
実施例61
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム189ml、硫酸銅9.7g(0.039mol)および硫酸カリウム67.95g(0.39mol)を脱イオン水で1,500mlにし、室温において攪拌しながら2.34Nの水酸化カリウム596mlを約4分間で注加する(アルカリ当量比:0.9)。さらに20分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して170℃で2時間水熱反応させた。25℃まで冷却後、濾別し、500mlの水で水洗して105℃で22時間乾燥させた結果、球状を呈する粒子(y)を得た。その後の処理過程は実施例52と同様にしY−A−9粒子を得た。
実施例62
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム129ml、硫酸銅6.6g(0.026mol)および硫酸ナトリウム17.18g(0.13mol)と硫酸カリウム22.65g(0.13mol)を脱イオン水で500mlにし、室温において攪拌しながら3.382Nの水酸化ナトリウム140mlおよび3.382Nの水酸化カリウム140mlを約1分間で注加する(アルカリ当量比:0.9)。さらに20分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して170℃で2時間水熱反応させた。25℃まで冷却後、濾別し、500mlの水で水洗して105℃で22時間乾燥させた結果、球状を呈する粒子(y)を得た。その後の処理過程は実施例52と同様にしY−A−10粒子を得た。
実施例63
硫酸アルミニウム水溶液に硫酸チタン{Ti(SO}として6.53gを追加添加したことおよびイオン交換処理の温度を60℃に変更したこと以外は実施例52に準じY−A−11粒子を得た。
実施例64
1.03モル/lの硫酸アルミニウム水溶液378ml、硫酸銅19.5g(0.078mol)および硫酸ナトリウム36.93gを脱イオン水で1,400mlにし、室温において攪拌しながら、3.4Nの水酸化ナトリウム水溶液413mlを約4分間で注加する。更に30分間攪拌後、リン酸ナトリウム12水和物(NaPO・12HO)9.9gを脱イオン水300mlに溶解させた水溶液を注加する。30分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して170℃で2時間水熱反応させた。冷却後、濾別・水洗し、105℃で22時間乾燥した。
その後の銀イオンとのイオン交換処理は実施例52に準じ銀含有アルミニウム硫酸塩リン酸塩水酸化物Y−A−12粒子を得た。
尚この例において、リン酸ナトリウムの代わりに炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムに置き換えて使用したことだけが異なるように試験したがCO 2−、NO 、SiO 2−、BO 3−それぞれの無機酸イオンを含むY−A−12粒子同様の粒子性状を有する銀含有アルミニウム無機酸塩水酸化物粒子が得られた。
実施例65
銀とナトリウムのイオン交換処理過程において、硫酸銀水溶液を1,800mlに変更した以外は実施例52と同様の処理過程でY−A−13粒子を得た。
実施例66
銀とナトリウムのイオン交換処理過程において、硫酸銀を硝酸銀に変更し、硝酸銀0.001mol/Lを300mlに変更した以外は実施例52と同様の処理過程でY−A−14粒子を得た。
実施例67
銀とナトリウムのイオン交換処理過程において、硫酸銀を硝酸銀に変更し、硝酸銀0.00001mol/Lを300mlに変更した以外は実施例52と同様の処理過程でY−A−15粒子を得た。
実施例68
Y−A−1粒子を400℃で1時間窒素雰囲気下焼成しY−A−16粒子を得た。粉末X線回折法によると[Ag0.104Na0.8960.96[Cu0.15Al0.9(SO1.92(水溶性化合物)のピークは認められず、全て[Ag0.1Na0.860.96Al(SO1.92(OH)6.12のピークであった。形状は球状であった。
Y−A−16粒子10.00gをイオン交換水100mlに入れ20℃で30分攪拌し、それを脱水・水洗し120℃で16時間乾燥した後の重量減少はなく10.00gであった。
実施例69
Y−A−1粒子1Kgをヘンシェルミキサーに投入した。その中に20gのγアミノプロピルトリエトキシシランを50gの水に希釈したものを噴霧し温度120℃、攪拌翼回転数1,500rpmの条件で30分間表面処理した。表面処理したものを200℃で1時間乾燥しY−A−17粒子を得た。
実施例70
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム508ml、硫酸銅25g(0.1mol)および硫酸アンモウム68.72g(0.52mol)を脱イオン水で2,000mlにし、室温において攪拌しながら3.382Nのアンモニア水616mlを約4分間で注加した(アルカリ当量比:0.999)。さらに20分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して100℃で1時間水熱処理し、それを25℃まで冷却後、濾別し、500mlの水で水洗して105℃で22時間乾燥させた。その結果、球状を呈するアンモニウム型の粒子(y)を得た。それ以後の処理過程は実施例52に準じて実施し球状を呈するY−A−18粒子を得た。そのSEM写真を図19に示す。
(実施例71〜81、円板状粒子)
実施例71
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム352ml、ZnO 22.12g、硫酸銅5g(0.02mol)および硫酸ナトリウム51.12g(0.36mol)を脱イオン水で2,000mlにし、室温において攪拌しながら3.382Nの水酸化ナトリウム284mlを約4分間で注加する。さらに20分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して170℃で2時間水熱反応させた。25℃まで冷却後、濾別し、500mlの水で水洗して105℃で22時間乾燥させた結果、円板状を呈する粒子(y)を得た。
その後の処理過程は銀とのイオン交換処理温度を80℃に、処理時間を30時間に変更した以外は実施例52と同様にしY−A−19粒子を得た。Y−A−19粒子のSEM写真を図18に示す。
実施例72
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム352ml、ZnO 22.12g、硫酸銅25g(0.1mol)および硫酸カリウム62.72g(0.36mol)を脱イオン水で2,000mlにし、室温下、攪拌しながら。3.4Nの水酸化カリウム268mlを約4分間で注加した(アルカリ当量比:0.758、(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)=1.0)。さらに20分間攪拌後、オートクレーブに移して、170℃で2時間水熱反応させた。水熱反応を室温まで冷却後、濾別、水洗し、105℃で24時間乾燥させた結果、円板状を呈する粒子(y)を得た。その後の処理過程は実施例71と同様にしY−A−20粒子を得た。
実施例73
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム352ml、ZnO 22.12g、硫酸銅12.5g(0.05mol)および硫酸ナトリウム51.12g(0.36mol)を脱イオン水で2,000mlにし、室温下、攪拌しながら。3.382Nの水酸化ナトリウム332mlを約4分間で注加した(アルカリ当量比:0.868、(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)=1.0)。さらに20分間攪拌後、オートクレーブに移して、170℃で2時間水熱反応させた。水熱反応物を室温まで冷却後、濾別、水洗し、105℃で24時間乾燥させた結果、円板状を呈する粒子(y)を得た。その後の処理過程は実施例71と同様にしY−A−21粒子を得た。
実施例74
銀とナトリウムのイオン交換処理過程において、硫酸銀の代りに硝酸銀を用い、硝酸銀濃度を0.3mol/Lで使用量を300mlに変更した以外は実施例73と同様の処理過程でY−A−22粒子を得た。
実施例75
銀とナトリウムのイオン交換処理過程において、硝酸銀濃度を0.001mol/Lに変更した以外は実施例73と同様の処理過程でY−A−23粒子を得た。
実施例76
銀とナトリウムのイオン交換処理過程において、硝酸銀濃度を0.00001mol/Lに変更した以外は実施例73と同様の処理過程でY−A−24粒子を得た。
実施例77
1.03mol/Lの硫酸アルミニウム350mlおよび硫酸銅12.5g(0.05mol)を脱イオン水で2,000mlにする。室温において攪拌しながらZnO粉末(試薬1級)22.12gを加え、10分間攪拌した。次に、3.385Nの水酸化ナトリウム284mlを約2分間で注加した。さらに、30分間攪拌後、オートクレーブに移して170℃で2時間水熱反応した。
水熱反応物を室温まで冷却後、濾別、水洗し、105℃で22時間乾燥させた結果、円板状を呈する粒子(y)を得た。その後の処理過程は実施例71と同様にしY−A−25粒子を得た。
実施例78
1.03 mol/Lの硫酸アルミニウム350ml、硫酸銅12.5g(0.05mol)および硫酸ナトリウム51.12g(0.36mol)を脱イオン水で2,000mlにし、室温において攪拌しながらZnO粉末(試薬1級)22.12gを加え、10分間攪拌した。次に、3.385Nの水酸化ナトリウム188mlを約1分間で注加した。さらに、30分間攪拌後、オートクレーブに移して170℃で2時間水熱反応した。水熱反応物を室温まで冷却後、濾別、水洗し、105℃で20時間乾燥させた結果、円板状を呈する粒子(y)を得た。その後の処理過程は実施例71と同様にしY−A−26粒子を得た。
実施例79
円板状粒子製造におけるアルカリ当量比を0.90に変更したことが実施例73と異なるのみでその他の処理過程は実施例71同様の処理過程でY−A−27粒子を得た。
実施例80
円板状粒子製造における(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比を3.0に変更したこと以外の処理過程は実施例71同様の処理過程でY−A−28粒子を得た。
実施例81
(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比を0.20に変更したこと以外の処理過程は実施例71同様の処理過程でY−A−29粒子を得た。
(実施例82〜83、直方体状粒子)
実施例82
下記の原料を使用し、下記の合成方法によりY−A−30粒子を得た。
使用原料
1.04mol/Lの硫酸アルミニウム 2.0モル 1923ml
硫酸銅 0.8モル 200g
無定形水酸化アルミニウム 2.0モル 156.02g
合成方法
硫酸アルミニウム水溶液を攪拌しながら硫酸銅および水酸化アルミニウム(乾燥水酸化アルミニウムゲル商品名:S−100/協和化学工業(株)製)を添加し水素型の粒子(y)のスラリーを作った。スラリーにイオン交換水を加え該スラリーが7.0Lになるように希釈して、更に室温で5時間攪拌後、オートクレーブによって、170℃5時間の水熱処理を行った。
処理後の溶液を濾過・水洗・乾燥・粉砕処理し直方体状を呈する水素型(ヒドロニウム型)の粒子(Y)を得た。それ以後の処理過程は実施例52に準じて実施し直方体状を呈するY−A−30粒子を得た。このSEM写真を図20に示す。
実施例83
反応物をオートクレーブにかける前に室温で攪拌する時間を、168時間に変更したことが実施例82と異なるだけでそれ以外の処理過程は実施例82と同様にし直方体状を呈するY−A−31粒子を得た。
(比較例34〜40、凝集塊状)
比較例34
1.025mol/Lの硫酸アルミニウム381ml、硫酸銅39g(0.16mol)および硫酸ナトリウム48.5g(0.34mol)を脱イオン水で1,900mlにし、室温において攪拌しながら3.382Nの水酸化ナトリウム357mlを約3分間で注加する。(アルカリ当量比:0.775、(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比=0.28)。さらに20分間攪拌後、オートクレーブ装置に移して100℃で2時間水熱反応させた。25℃まで冷却後、濾別し、500mlの水で水洗して105℃で22時間乾燥させた結果、凝集塊状を呈する粒子(y)を得た。
その後のイオン交換処理過程は実施例52と同様にしY−V−1粒子を得た。Y−V−1粒子の性状を表14に示すが粒子径均一性が悪く、しかも形状のSEM写真は図21に示すように凝集塊状のものであった。この実験によって得られた粒子の形状が凝集塊状で粒子径均一性が悪かった原因は、本発明において球状粒子を製造する場合極めて重要である制御すべき反応時のアルカリ当量比、および(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比の両方が本発明で規定する範囲で制御されていなかっためと考えられる。
比較例35
アルカリ当量比を0.8に上げた変更以外は比較例34と同様の処理過程でY−V−2粒子を得た。この実験では比較例34と異なり、アルカリ当量比を本発明の規定範囲内に上げたにも関らず(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比が比較例34のままの0.28であり本発明で規定する範囲外であった。そのため得られた物の粒子径均一性は比較例34の粒子より若干改善されたものの依然まだ悪く、しかも粒子形状は凝集塊状であった。
比較例36
アルカリ当量比をさらに上げ1.0に変更した以外は比較例34と同様の処理過程でY−V−3粒子を得た。Y−V−3粒子の粒子径均一性は悪く、凝集塊状の粒子であった。
この実験でも比較例35同様アルカリ当量比が本発明の規定範囲内であっても、(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比が本発明の規定範囲内になければ本発明の粒子径均一性に優れ、しかも球状の形状を有する銅含有アルミニウム硫酸塩水酸化物粒子は得られないことを示す結果となった。
つまり、比較例35および比較例36からは、本発明の反応で制御すべきアルカリ当量比が、たとえ好ましい範囲である0.8や1.0であっても、それだけでは不十分でさらに(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比も本発明の規定する範囲内で制御しなければ、本発明の粒子径均一性に優れた抗菌性粒子は得られないことを示していることが理解できる。
比較例37
銀とイオン交換しなかったこと以外は実施例52と同様の処理過程でY−V−4粒子を得た。
比較例38
球状粒子製造におけるアルカリ当量比を本発明の規定範囲外の1.3に変更したこと以外の処理過程は実施例55同様の処理過程でY−V−5粒子を得た。粒子形状は凝集塊状で、粒子径均一性D75/D25は8.52と悪かった。X線回折のパターンは、水酸化アルミニウムの結晶形態の一種であるベーマイト・ゲルのピークが認められた。
比較例39
(1価陽イオンの硫酸塩)/(硫酸アルミニウム)なるモル比が本発明の規定範囲外の3.0に変更したこと以外の処理過程は実施例55同様の処理過程でY−V−6粒子を得た。粒子形状は凝集塊状で、平均2次粒子径が16.72と大きかった。
比較例40
水熱処理温度を本発明の規定範囲外の80℃に変更したこと以外は実施例55同様の処理過程でY−V−7粒子を得た。粒子形状は凝集塊状で、平均2次粒子径は25.8μmで、粒子径均一性D75/D25は4.02と悪かった。XRDでは無定形であることが判明した。
尚前記Y−A1〜Y−A31の各粒子は高純度の原料(不純物含有量Pb、Cd、As、Baは全て0.1ppm以下、Feは10ppm以下、Mn、Cu、Cr、NIは1ppm以下に精製されたもの)を使用し、且つ設備面では耐腐食性の前記の材質で構成された装置を使用し合成した。そのため不純物含有量は天然の明礬石とは異なりPb、Cd、As、Baは全て0.1ppm以下、Feは10ppm以下、Mn、Cu、Cr、NIは1ppm以下、およびClは100ppm以下であった。尚不純物含有量は原子吸光法、またはICP−AES法(Inductively Coupled Plasa−Atomic Emission Spectroscopy)、または蛍光X線法で測定した。
以下、粒子(Y)使用した抗菌性組成物の製造について具体的に説明する。
尚蛍光増白剤として2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾヘキサゾール)をそれぞれの表に示した量を添加した(添加していない場合もある)。
実施例84(抗菌性組成物)
イオン交換水15mLに、表14および表15記載の各粒子0.048gを均一に混合・分散させて抗菌性組成物を調製した。調製した抗菌性組成物の抗菌性、耐着色性(色)および分散性(沈降速度)を既に記した測定方法に従って測定した。その結果を実施例84および比較例41〜47として表18および表19に示す。
実施例においては抗菌性、透明性、色および分散性において優れた特性を有することが確認されたが、一方比較例においてはそれらの特性の中で少なくとも1つ以上の項目に問題があった。
比較例41、42、および45は塊状凝集粒子でしかもDrの幅(粒子径分布幅)が大きいY−V−1、Y−V−2およびY−V−5粒子を用いたため、抗菌性と分散性が劣った。
比較例46はDrの幅(粒子径分布幅)は小さいが平均2次粒子径が16.72μmと大きくしかも塊状凝集粒子のY−V−6粒子を用いたため抗菌性と分散性が劣った。
比較例44は銀を含まない銅含有アルミニウム硫酸塩水酸化物Y−V−4粒子を用いたため抗菌効果は全く認められなかった。粒子Y−II−8の試験は抗菌剤無添加であるため色には問題はなかったが、抗菌効果は全く認められなかった。
本発明抗カビ剤は従来公知の抗菌性組成物よりはるかに優れた抗菌性能および分散性を示すことが判明した。また、本発明の抗菌性組成物は銀のみまたは銅のみを含有する抗カビ剤粒子より抗カビ効果が高い。これは銀と銅が同時に存在して相乗効果を発揮していることがわかる。
実施例85(抗カビ剤)
培地が感性MHB培地から日水製薬製ポテトデキストロース寒天培地に変更したことだけが異なる日本化学療法学会標準法(2003年改訂版)において最小発育阻止濃度を表14および表15記載の各粒子について抗カビ性能を測定し最小発育阻止濃度としてppmで示した。この数値が小さいほど抗カビ性能が高いことを示している。
本発明の抗カビ剤粒子を用いた測定を実施例85、比較例の粒子を用いた測定を比較例48〜50として結果を下記表20に示す。
試供カビは、
※1:Caldosporium Caldosporides NBRC 6348(黒カワカビ)、
※2:Colletotricum coccodes NBRC 5256(ナス黒点根腐病原菌)、
※3:Ustilaginoidia virens NBRC 9175(稲こうじ病原菌)、
を使用した。
本発明抗カビ剤は従来公知の抗カビ剤よりはるかに優れた抗カビ性能を示すことが判明した。比較例50の結果と実施例85の結果を比較すればわかるように、本発明の抗カビ剤粒子は銀のみまたは銅のみを含有する抗カビ剤粒子より抗カビ効果が高い。これは銀と銅が同時に存在して相乗効果を発揮していることがわかる。
実施例86(農薬(抗カビ剤))
実施例86では本発明の抗菌性粒子10重量部、シランカップリング剤表面改質軽質炭酸カルシウム(無機微粉体)30重量部、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル(界面活性剤)5重量部、エチレングリコール(界面活性剤)10重量部、キサンタンガム(乳化安定剤)0.2重量部、水44.8重量部をホモミキサーで均一に混合した後、ボールミルで均一に湿式粉砕して水性懸濁状農薬組成物をえた。これを水で1/100に希釈して市販のプラスチック製スプレー装置に入れた。
比較例は実施例の粒子が下記の粒子、またはボルドー撒粉に置き換えられたことが異なるだけでその他の実験方法は実施例の要領に準じた。
一方、それぞれ約20cmに成長したナス、および稲を用意した。ナスには1×10個/mlに調製したColletotricum coccodes NBRC 5256(ナス黒点根腐病原菌)懸濁液1gづつを葉、茎、根元に噴霧し、その1日後に前記の1/100に希釈された該水性懸濁状農薬組成物1gを同様に噴霧し、さらにその30日後にナス黒点根腐病の発生の程度を観察した。但しナスの試験は直径33cm、深さ30cmの鉢に土が27cmの高さになるように入れて実施した。
稲には1×10個/mlに調製したUstilaginoidia virens NBRC 9175 (稲こうじ病原菌)懸濁液1gづつを葉、茎、根元に噴霧し、その1日後に前記の1/100に希釈された該水性懸濁状農薬組成物1gを同様に噴霧し、さらにその30日後に稲こうじ病の発生の程度を観察した。但し稲の試験は直径33cm、深さ30cmの鉢に土が27cmの高さになるように入れて土壌の水が表面からかろうじて切れるが土壌中には十分水が存在する条件下で実施した。測定の結果を下記表21に示す。
本発明の農薬組成物は従来公知の農薬組成物よりはるかに優れた農薬性能を示すことが判明した。比較例53の結果と実施例86の結果を比較すればわかるように、本発明の農薬組成物は銀のみを含有する農薬組成物より抗カビ効果が高い。これは銀と銅が同時に存在して相乗効果を発揮していることがわかる。
発明の効果
本発明の抗菌性粒子および抗菌性組成物は、銀および銅を含有しているので、抗菌性、特に水道水に接触した後の抗菌力の維持特性に優れる。従って、台所、風呂場、トイレ等の水道水を常に使用する場所でも長時間抗菌性を維持できる。本発明の抗菌性粒子は、効果を発揮する対象の菌種も多いという利点がある。本発明の抗菌性粒子は、組成物中での分散性に優れるので、抗菌性を有効に発揮することができる。本発明の抗菌性粒子は、人体に対して安全であり、かつ人体に接触しても刺激を与えない。
本発明の抗菌性粒子は、人体に対して安全であり、かつ人体に接触しても刺激を与えないので、人間の生活する住宅内の水周りに使用するための抗菌性組成物として利用することができる。また抗カビ剤として利用することができる。また農薬として野菜や果物などにも直接散布することができる。ゼオライト等のエチレンガス吸着剤と併用すれば、野菜や果物などの鮮度保持剤とすることができる。さらに化粧料や抗菌消臭剤の中に配合しても有利に利用することができる。

Claims (21)

  1. 下記式(1)で表される化合物よりなる抗菌性粒子。
    (式(1)中、a、b、c、d、x、y、zおよびpは以下の条件を満足する。
    0.00001≦a<0.5
    0.8≦b≦1.35
    0.00001<c<0.5
    2.7≦d≦3.3
    0≦x≦0.5
    1.7<y<2.5
    4<z<7
    0≦p≦5
    Bは、Na、NH 、KおよびHからなる群より選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンを表わす。陽イオンの価数×モル数の合計値(1b+3d)の範囲は、8<(1b+3d)<12である。Mn+は、Cu2+を主成分とする金属イオンである。nは、金属イオンの価数を表す。Aは、有機酸アニオンをを表す。)
  2. 0.0001≦x≦0.5である請求項1記載の抗菌性粒子。
  3. x=0である請求項1記載の抗菌性粒子。
  4. n+は、Cu2+を主成分とし、Ti4+およびZn2+からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属イオンを含む請求項1記載の抗菌剤。
  5. SOのモル数の最大1/10がPO 3−、CO 2−、NO 、SO 2−、HPO 2−、SiO 4−およびBO 3−からなる群より選ばれる少なくとも一種の無機酸イオンで置換された請求項1記載の抗菌性粒子。
  6. Aは、有機カルボン酸または有機オキシカルボン酸由来のアニオンである請求項1記載の抗菌性粒子。
  7. Aは、蓚酸イオン、クエン酸イオン、リンゴ酸イオン、酒石酸イオン、グリセリン酸イオン、没食子酸イオンおよび乳酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の有機酸アニオンである請求項1記載の抗菌性粒子。
  8. 式(1)中、a、b、c、d、x、y、zおよびpが以下の条件を満足する請求項1記載の抗菌性粒子。
    0.001≦a<0.3
    0.9≦b≦1.2
    0.00001<c<0.5
    2.7≦d≦3.3
    0.001≦x≦0.5
    1.7<y<2.5
    4<z<7
    0≦p≦5
  9. レーザー回折散乱法で測定された平均二次粒子径が0.1〜12μmである請求項1記載の抗菌性粒子。
  10. BET法比表面積が0.1〜250cm/gである請求項1記載の抗菌性粒子。
  11. 下記式で表される粒子径分布のシャープ度(Dr)が1〜1.8の範囲である請求項1記載の抗菌性粒子。
    Dr=D75/D25
    (但し、D25はレーザー回折散乱法による体積基準累積粒子径分布曲線の25%値の粒子径を表し、D75はその75%値の粒子径を表す)
  12. 粒子径分布のシャープ度(Dr)1〜1.4であり、かつ粒子形状が球状である請求項1記載の抗菌性粒子。
  13. SEM写真で観察された粒子形状が、球状、円板状(碁石状)、一対状(ハンバーガー状)、米粒状、直方体状、六角板状、円柱状(酒樽状)または八面体状のいずれかである請求項1記載の抗菌性粒子。
  14. 粒子形状が直方体状である請求項1記載の抗菌性粒子。
  15. 高級脂肪酸類、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、アルコールリン酸エステル類および界面活性剤類からなる群より選ばれる少なくとも一種で表面処理された請求項1記載の抗菌性粒子。
  16. (1)硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)並びに1価陽イオンの硫酸塩および/または硝酸塩(S成分)の混合水溶液に、1価陽イオンの水酸化物(T成分)および有機酸(U成分)を添加し反応物を得る工程、
    (2)得られた反応物を90〜250℃で水熱処理し下記式(i)
    (式(i)中、B、Mn+、A、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。xは0.0001以上0.5以下である。)
    で表される化合物の粒子(x)を得る工程、
    (3)得られた粒子(x)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(x)の陽イオンの一部を銀とイオン交換する工程、
    を含む下記式(1−X)
    (式(1−X)中、B、Mn+、A、a、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。xは0.0001以上0.5以下である。)
    で表される抗菌性粒子(X)の製造方法。
  17. (1)硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)並びに1価陽イオンの硫酸塩(S成分)の混合水溶液に、1価陽イオンの水酸化物(T成分)を添加し反応物を得る工程であって、S成分と、Q成分およびR成分の合計とのモル比{S/(Q+R)}が0.3〜3の混合水溶液に、T成分と、Q成分およびR成分の合計とのアルカリ当量比{T/(Q+R)}が0.6〜1になるように添加する工程、
    (2)得られた反応物を90〜250℃で水熱処理し下記式(ii)
    (式(ii)中、B、Mn+、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。)
    で表される化合物の粒子(y)を得る工程、
    (3)得られた粒子(y)と、銀を含む水溶液とを接触攪拌して粒子(y)の陽イオンの一部を銀とイオン交換する工程、
    を含む下記式(1−Y)
    (式(1−Y)中、B、Mn+、a、b、c、d、y、z、nおよびpは、式(1)と同じである。)
    で表される抗菌性粒子(Y)の製造方法。
  18. 工程(1)が、硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)およびNa、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオン硫酸塩の混合溶液に、Na、KおよびNH よりなる群から選ばれる少なくとも一種の1価陽イオンの水酸化物(T成分)をアルカリ当量比{T/(Q+R)}が0.6〜1.0になるように添加して反応物を得る工程である、円板状の抗菌性粒子(Y)を製造する請求項17記載の方法。
  19. 工程(1)が、硫酸アルミニウム(Q成分)、主として硫酸銅からなる塩(R成分)の混合水溶液に水酸化アルミニウムの懸濁液を添加して反応物を得る工程である直方体状の抗菌性粒子(Y)を製造する請求項17記載の方法。
  20. 請求項1記載の抗菌性粒子を有効成分とする抗カビ剤。
  21. 請求項1記載の抗菌性粒子を有効成分とする農薬。
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