JPWO2005113358A1 - パウチ取付式口金及び流動体の抽出方法 - Google Patents

パウチ取付式口金及び流動体の抽出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 機構が簡単で操作性に優れたパウチ取付式口金を提供する。【解決手段】 口金1は、パウチの外面に当てられる基部11及び口部21を有する本体10と、パウチの袋皮を本体10に固定する固定手段30と、を具備する。固定手段30はコイルスプリング31とダイヤル51からなる。コイルスプリング31は、先端部39が針状で、圧縮状態では基部内凹部13に嵌合収容され、本体10にスライド可能に連結されている。ダイヤル51は、本体基部11に対して回転可能に取付けられており、底壁53には開口62が開けられている。スプリング31をダイヤル開口62から内凹部13外に出した状態で袋皮に刺し込んだ後、ダイヤル51を本体10に対して回転させる。スプリング31は開口62のガイド部65で内凹部13内に押し上げられ、同時に、袋皮がスプリング31の外周と内凹部13内面との間に挟み込むように引き込まれる。【選択図】 図1

Description

本発明は、スラリー状の流動体が収容されて封止されている樹脂フィルム製の袋(パウチ)に取付けられる口金に関し、特には、機構が簡易で操作性に優れたパウチ取付式口金とその口金を用いた流動体の抽出方法に関する。さらには、クリームやジャム等の流動性の食料品が収容されているパウチにも適用できるような衛生面で優れたパウチ取付式口金に関する。
食品や薬品、化粧品など様々な分野において、スラリー状の商品(中身)を所定量ずつ抽出するには、通常、ホッパーと呼ばれる器具が使用される。ホッパーは、中身が収容される収容部を有し、同収容部の出口には、中身を所定量ずつ抽出する抽出機構が備えられている。
通常、中身は樹脂フィルム製の袋(パウチ)に封止されて収容されている。そして、パウチの袋からホッパーの収容部に中身を移して、抽出機構により所定量ずつ抽出する。しかし、この方法では、中身の種類が変わった場合や、定期的なメンテナンス時には、ホッパー全体を洗浄する必要があった。
そこで、ホッパーを使用せずに、パウチから直接中身を抽出できるようなパウチ取付式の口金が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平6−263158号公報。 特開2001−2042号公報。
上述のパウチ取付式口金はいずれも、両面テープを使用して口金をパウチに取付けている。両面テープは、通常、埃や水分が存在する面に対して粘着力が低くなる。例えば、パウチの中身が冷蔵品であった場合、パウチを冷蔵室から取り出して室温の状態におくと、袋皮の表面に水滴が付着してくる。このような水滴が付着した表面では、両面テープの粘着力が弱くなり、口金を確実にパウチに取り付けることができない。また、両面テープの接着剤として有機系接着剤を使用すると、中身が食料品の場合、安全ではない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、機構が簡単で操作性に優れたパウチ取付式口金及び流動体の抽出方法を提供することを目的とする。
本発明のパウチ取付式口金は、 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられて、前記流動体の取り出し口となる口金であって、 前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、 前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を前記基部の内凹部に引き込んで固定する固定手段と、を具備することを特徴とする。
本発明においては、 さらに、引き込んだ袋皮に孔を開ける穿孔手段を具備することが好ましい。
パウチの袋皮を、両面テープや接着剤を使用せずに、口金に引き込んで固定することができる。この際、袋皮を機械的な手段で口金に固定しているので、袋皮の表面に水滴が付着しているような場合においても、あまり影響をされずに口金を取り付けることができる。
本発明の流動体の抽出方法は、 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取り付けられた口金から流動体を抽出する方法であって、 該口金を前記パウチの外面に当て、 該口金が当てられた部分のパウチの袋皮を、該口金の内部に引き込んで固定し、 引き込んだ袋皮に孔を開けて、 該孔を通して前記パウチから流動体を抽出することを特徴とする。
両面テープや接着剤を使用せずに、袋皮に口金を取り付けて、中身を抽出することができる。このため、袋皮の表面状態にあまり影響されずに口金を取り付けることができ、パウチの中身を衛生的に抽出することができる。
本発明の具体的態様のパウチ取り付け式口金は、 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられて、前記流動体の取り出し口となる口金であって、 前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、 前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を、前記口部の内孔と連通する前記基部に形成された内凹部に引き込んで固定する固定手段と、を具備し、 前記固定手段が、 先端部が針状になっており、圧縮状態では前記本体基部の内凹部に嵌合収容可能な、その基部が前記本体に連結されたコイルスプリングと、 前記本体基部に対して回転可能に取付けられた、回転時に前記コイルスプリングの素線の側部に当接して該コイルスプリングを前記内凹部に収容するように押す縁の形成された開口部を有するダイヤルと、を有し、 前記コイルスプリングを前記ダイヤル開口部から前記内凹部外に出した状態で前記パウチの袋皮に刺し込んだ後に、前記ダイヤルと本体とを相対的に回転させて前記コイルスプリングを該内凹部内に収容し、この際、前記袋皮を前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間に挟み込むように引き込むことを特徴とする。
この口金は、本体、コイルスプリング、ダイヤルの3つの部品で主に構成されており、部品点数が少ない。そしてこれらの部品を、食品衛生上安全なポリカーボネート系の樹脂等で作製すれば、食品や薬品の入ったパウチにも適用できる。さらに、各部品は、衛生面上危険性を有する接着剤を使用せずに、機械的な手段によって連結することができる。
また、口金をパウチに取付ける操作が、コイルスプリングをパウチに差し込む操作と、その後に、ダイヤルを本体に対して回転させてコイルスプリングを本体内に収容する操作の2つの操作からなっており、簡単な操作で口金を取付けることができる。
口金固定後にパウチに中身を出す孔(中身取り出し口)を開けるのは、口部内孔から基部内凹部、ダイヤル開口部を通して穿口具を入れてやる。
本発明においては、 前記コイルスプリングの根元部が、前記本体に対して該コイルスプリングの伸縮方向にスライド可能に連結されており、 該コイルスプリングを、前記ダイヤル開口部から出る方向の限度(出限)若しくはその近くまで進出させた状態で、前記パウチの袋皮に該コイルスプリングの根元部まで回しながら差し込み、 その後、前記ダイヤルと本体とを相対的に回転させて前記コイルスプリングを該内凹部内に収容することが好ましい。
コイルスプリングを根元部までパウチの袋皮に差し込むと、スプリングによってパウチに開けられた孔が、本体基部の内凹部の奥深く(中央付近)までくる。このため、パウチの中身(流動体)がこの孔から外に漏れにくくなる。つまり、スプリング孔は、内凹部の中央に開けられるパウチの中身取り出し口に近く、孔から本体内凹部の外側を通って本体外部に到る経路が長くなるので、この経路を通って本体外部に中身が漏れ出しにくくなる。
本発明においては、 前記コイルスプリングの先端の下面に、下方に突き出たガード突起が形成されていることが好ましい。
スプリングの先端部を本体内に収容する際に、ガード突起によってスプリングの針状先端部が浮いた状態に保持されるため、スプリングの針状の先端部が引き込まれたパウチの袋皮を突き刺すことを防ぐことができる。
本発明においては、 前記袋皮が、前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間で圧迫されることにより、該コイルスプリングと該内凹部との間のシール(密封)がなされることとすれば、 パッキンなどのシール部材を設ける必要がない。
本発明の具体的態様の流動体の抽出方法は、 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられた口金から流動体を抽出する方法であって、 該口金が、 前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、 前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を、前記口部の内孔と連通する前記基部に形成された内凹部に引き込んで固定する固定手段と、を具備し、 前記固定手段が、 先端部が針状になっており、圧縮状態では前記本体基部の内凹部に嵌合収容可能な、その基部が前記本体に連結されたコイルスプリングと、 前記本体基部に対して回転可能に取付けられた、回転時に前記コイルスプリングの素線の側部に当接して該コイルスプリングを前記内凹部に収容するように押す縁の形成された開口部を有するダイヤルと、を有し、 前記コイルスプリングを前記ダイヤル開口部から前記内凹部外に出した状態で前記パウチの袋皮に刺し込み、 前記ダイヤルを回転させて前記コイルスプリングを前記内凹部内に収容することにより、前記袋皮を前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間に挟み込むように引き込んで固定し、 引き込んだ袋皮に孔を開けて、 該孔を通して前記パウチから流動体を抽出することを特徴とする。
本発明の他の態様のパウチ取付式口金は、 前記コイルスプリングの基部に接続して、前記口部と連通するリング状のスカート部が設けられており、 前記袋皮に前記コイルスプリングを差し込んだときの該袋皮の孔が広げられて前記スカート部の周囲に被さるように導かれ、前記スカート部の内孔及び前記口部の内孔を通して前記中身を取り出すこととできる。
コイルスプリングにスカート部を設けることにより、袋皮にコイルスプリングを差し込む操作に連続して、袋皮に中身抽出口を開けることができる。このため、引き込まれた袋皮に孔を開ける穿孔手段を別に設ける必要がない。
また、パウチに開けられた孔(中身抽出口)が、コイルスプリングのスカート部の外側で本体とスカート部とで挟まれ、中身はスカート部の内孔を通るので、抽出される中身がパウチ孔の縁と直接触れることがない。このため、パウチの外面に付いた汚れなどが中身に混入するおそれがない。
本発明においては、 前記コイルスプリングを回すことにより前記スカート部の外周に前記袋皮の孔を広げながら被せるように導いた後、前記コイルスプリングを前記内凹部内に収容することとすれば、最終的には袋皮の孔を本体内に収容できるため、孔から中身が漏れ出すことを防ぐことができる。
本発明の他の具体的態様のパウチ取付式口金は、 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられて、前記流動体の取り出し口となる口金であって、 前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、 前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を、前記口部の内孔と連通する前記基部に形成された内凹部に引き込んで固定する固定手段と、を具備し、 前記固定手段が、 先端部が針状のバネ部、及び、該バネ部の基部に設けられた、前記口部と連通するリング状のスカート部を有し、圧縮状態では前記本体基部の内凹部に嵌合収容可能であって、前記スカート部が前記本体に連結されたコイルスプリングと、 前記本体基部に対して回転可能に取り付けられた、回転時に前記コイルスプリングの素線の側部に当接して該コイルスプリングを前記内凹部に収容するように押す縁の形成された開口部を有するダイヤルと、を有し、 前記コイルスプリングのバネ部を前記ダイヤル開口部から前記内凹部外に出した状態で前記パウチの袋皮に刺し込み、さらに前記本体を回すことにより前記袋皮の孔が前記スカート部の外周に沿って広がりながら被せられた後に、前記ダイヤルを回転させて前記コイルスプリングを該内凹部内に収容し、この際、前記袋皮を前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間に挟み込んで固定することを特徴とする。
この口金を用いることにより、コイルスプリングを回しながらパウチに差し込む操作と、コイルスプリングをさらに回して、パウチの袋皮に中身抽出孔を開ける操作と、ダイヤルを本体に対して回転させてコイルスプリングを本体内に収容するとともに、袋皮を本体内に引き込む操作と、によって、パウチに口金を取り付けるとともに、中身抽出孔を開けることができる。
本発明においては、 前記本体が、該本体基部の内凹部内に延びる、前記口部と接続された中筒を有し、 該中筒の外周に、前記コイルスプリングのスカート部が嵌合し該中筒の軸方向にスライドすることとできる。
コイルスプリングを本体に対して軸方向に摺動できるため、コイルスプリングを本体内に引き込む際に、コイルスプリングとともに引き込まれる袋皮の孔をねじれることなくほぼ真っ直ぐに引き上げることができる。
本発明においては、 前記本体基部の内凹部に、前記コイルスプリングのスプリング部の基部の外周がほぼ密着するくぼみが形成されていることが好ましい。
袋皮の孔の周囲の部分を、スプリング部の基部とくぼみとの間に挟んで保持できるので、孔をほぼ密封できる。また、袋皮の孔の周囲の部分が口金から外れたり、孔が破れるような事態を避けることができる。
本発明においては、 前記コイルスプリングのバネ部の側面形状が、該コイルスプリングの基部から先端に向うほど拡がっていることが好ましい。
コイルスプリングを本体内に収容する操作初期の段階において、コイルスプリングの径が小さいので、本体フランジ部内面との摩擦を避けることができるため、比較的少ない力で引き込むことができる。
本発明においては、 前記ダイヤルと前記本体基部とが螺合手段により回転可能に取り付けられており、 該螺合手段が、前記本体基部の外周に形成された螺旋溝と、前記ダイヤルに形成された前記螺旋溝に螺合する突起と、を有し、 前記螺旋溝の始点と終点にストッパが設けられていることが好ましい。
ダイヤルの締め終わりを実感することによって、コイルスプリングが完全に本体内に収容されたことを知ることができる。
本発明においては、 前記コイルスプリングのバネ部とスカート部外周との間に、前記袋皮に前記コイルスプリングを差し込んだときの該袋皮の孔を広げるためのリード部が設けられていることが好ましい。
この場合、 前記リード部として、前記コイルスプリングの前記バネ部の根元部が、前記スカート部に1周以上螺旋状に巻き付いた形態の螺旋状突起であることとできる。
リード部に、袋皮の孔の一端が引っ掛けられて、コイルスプリングの回転によって引っ掛けられた一端が引っ張られることにより、孔が広げられる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、操作が簡単なパウチ取付式口金を提供できる。この口金は、パウチの袋皮に接着剤を用いずに取り付けられるため、衛生的であり、袋皮の表面状態にあまり影響を受けることなく取り付けることができる。
発明を実施するための形態
(第1実施例)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るパウチ取付式口金の構成を示す分解斜視図である。
図2は、図1の口金の構成を示す図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は正面断面図である。
この口金1は、パウチの外面に当てられる本体10と、パウチの袋皮を引き込んで本体10に固定する固定手段30と、から構成される。この口金1を実際に用いる場合には、さらに、図示されないが、袋皮が本体に固定された後に、袋皮に中身取り出し口を開ける穿口手段と、同中身取り出し口を開閉するキャップとを通常は併用する。
まず、本体10の構造を説明する。
図3は、本体の構造を説明する図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は正面図、図3(C)は底面図、図3(D)は正面断面図である。
本体10は、パウチの外面に当てられるフランジ状に外周に張り出す基部11と、基部11の中央部から垂直に延びる筒状の口部21を有する。口部21の内孔22を通って、パウチの中身が抽出される。
基部11は、下方に開口した内凹部13を有し、同内凹部13は口部内孔22と連通している。基部11の上端外周に沿って、段部15が形成されている。 口部21の内孔22の外周には、同部の軸方向に延びる挿入穴23が形成されている。この挿入孔23は、後述するコイルスプリング31を本体10にスライド可能に連結するためのものである。挿入孔23は、内壁と外壁、両側壁及び奥壁で囲まれた部屋となっており、基部11の内凹部13に連通している。内壁には、挿入孔23の長さ方向に延びるガイド溝25が形成されている。同溝25は基部11の内凹部13に連通していない。口部21の先端には、キャップ(図示されず)と螺合するネジ27が形成されている。
次に、固定手段30について説明する。
固定手段30は、前述の本体10にスライド可能に連結されるコイルスプリング31と、本体10に対して回動可能なダイヤル51とからなる。
図4は、コイルスプリングの構造示す図であり、図4(A)は平面図、図4(B)は正面図、図4(C)は側面図である。
コイルスプリング31は、この例では、約1条半巻かれた板状のバネ部33を有する。バネ部33の内径は本体口部21の内孔22の内径にほぼ等しく、外径は本体基部11の内凹部13の内径にほぼ等しい。バネ部33の基部には、前述の本体口部21の挿入孔23に挿入される突片35が形成されている。図4(A)から分かるように、突片35は、バネ部33の内周に接して、スプリング31の伸縮方向に延びるように形成されている。そして、内周に沿って3つの軸方向に延びる片に分けられている。この内の中央片の上端には、コイルスプリング31の中心方向に突き出た突部37が形成されている。
バネ部33の先端は、下方に湾曲した針部39となっている。さらに、バネ部33の先端部の下面には、同バネ部33の針線方向に延びる、下方向に突き出たガード突起41が設けられている。
図1、図2を参照して、コイルスプリング31を本体10にスライド可能に連結する方法を説明する。
まず、コイルスプリング31を本体基部11の内凹部13内に位置させて、同スプリングの突起片35を本体口部21の挿入孔23に挿入する。突起片35の内の中央片は挿入時に弾性変形した後、同片の突起37がガイド溝25にはまり込む。これによって、コイルスプリング31は本体10に対して回動不能、かつ、本体10の軸方向(スプリング31の伸縮方向)にガイド溝25の長さ(例えば、5mm)の分だけ摺動可能に固定される。また、突起37がガイド溝25にはまり込んでいるため、スプリング31は本体10から脱落しない。
上述のように、コイルスプリング31のバネ部33の外径は、本体基部11の内凹部13内径とほぼ等しいため、コイルスプリング31を軸方向に圧縮された状態では、同スプリング31の全体は本体基部11の内凹部13に嵌合収容可能である。
図5は、ダイヤルの構造を示す図であり、図5(A)は平面図、図5(B)は正面図、図5(C)は底面図、図5(D)は図5(B)のJ−J断面図である。
ダイヤル51は、円形の底壁53と、筒状の側壁55を有し、両壁に囲まれた内凹部57が形成されている。内凹部57の内径は、本体基部11の外径よりやや大きく、同基部11が嵌合される。側壁55の外面には、ダイヤル51を手で回す際の引っ掛かりをよくすための、縦方向に延びる複数のリブ59が形成されている。また、側壁55の上端には、内方向に延びる複数の突部61が形成されている。
また、底壁53には、略楕円形の開口62が開けられている。この開口62は、底壁53の中央に開けられた中身抽出部63と、コイルスプリング31を引き込むためのガイド部65とからなる。中身抽出部63は、図1などに示す、本体口部21の内孔22の内径とほぼ同じ径の半円形である。ガイド部65は、中身抽出部63から外周側に張り出すように形成されている。ガイド部65の外周の輪郭は、コイルスプリング31のバネ部33の外周の輪郭とほぼ同じ円(円弧)である。ガイド部65の縁の部分(スプリング31が
当ってこすれる部分、図1、図2参照)には、テーパ状の面取り65aが形成されている。
図1、図2を参照して、口金1の全体構成を説明する。
コイルスプリング31は、上述のように、同スプリング31の突片35を本体10の挿入孔23に差し込むことにより本体10にスライド可能に連結されている。そして、本体基部11(内凹部13)は、ダイヤル51の内凹部57に嵌合されている。そして、図2(B)に示すように、ダイヤル51の側壁上端に形成された突部61が、本体基部11の溝15に嵌り、ダイヤル51と本体10が回動自在に固定される。
そして、コイルスプリング31は、突片35はこの内凹部57内にあるが、バネ部33の大半は、ダイヤル底壁53のガイド部65から下方に突き出している。また、スプリング31の突片35の突起37は、本体10の挿入孔23のガイド溝25の下端に位置している。つまり、コイルスプリング31は、本体10から最も下方に出た状態(言い換えれば、上方へ移動可能な状態)であり、コイルスプリング31の基部(突起片35の根元)は、ダイヤル底壁53のすぐ上まで達している。
この口金1のパウチへの取付ける手法について説明する。この手法は、コイルスプリング31を回しながらパウチPに差し込む操作と、その後に、ダイヤル51を本体10に対して回転させてコイルスプリング31を本体10内に収容する操作の2つの操作からなっている。
図6は、コイルスプリングをパウチ内に差し込む様子を示す図である。
まず、図2に示す初期状態のまま、本体10を持って、パウチの袋皮Pにスプリング31の針部39を突き刺す。すると、図6(A)に示すように、袋皮Pには、ほぼスプリング31のバネ部33の幅に対応する大きさの孔Bが開く。そして、本体10を平面からみて図の時計方向に旋回させながら、スプリング31をこの開口BからパウチPの中に進める。最終的には、ダイヤル51がパウチPの袋皮に当るまで、図6(B)に示すように、本体10をコイルスプリング31の条数分(約1条半)回転させる。このとき、コイルスプリング31は突起片35のほぼ根元までパウチP内に侵入している。
図7は、ダイヤル回転時の様子を示す図である。
次に、本体10の口部21を一方の手で持って固定して、他方の手でダイヤル51を持って本体10に対してスプリング31の巻方向と同方向(この例では、平面から見て時計方向)に回動させる。スプリング31は本体10に回動不能に固定されているので、ダイヤル51を回動させると、ダイヤル底壁53の開口62のガイド部65は、スプリング31の基部から同スプリング31の針線に沿って移動する。すると、スプリング31は、基部から、ダイヤル底壁53の上方、即ち、本体基部11の内凹部13へ押し上げられていく。このとき、スプリング31の下面は、ガイド部65の面取り65aに当ってこすられながら押し上げられる。そして、スプリング31の基部とともに、袋皮Pも本体基部11の内凹部13内へ引き上げられていく。ダイヤル51をさらに回動させると、スプリング31は基部から針線に沿って内凹部13内へ圧縮されながら収容されていく。同時に、スプリング31は本体10に対してガイド溝25の長さだけ上方へ移動可能であるため、やや押し上げられる。そして、袋皮Pも、スプリング31の針部39で開けられた孔Bを先にして、ダイヤル底壁53の開口62で絞られながら内凹部13へ引き込まれていく。
なお、この操作中、本体10は固定されているので、スプリング31の平面的な位置は変化せず、袋皮Pにスプリング31の針部39で開けられた孔Bの平面的な位置も変化しないが、実際は、スプリング31が内凹部13内へ引き上げられていく際に、袋皮Pはダイヤル底壁53の開口62で引っ張られて、ややねじれるように引き込まれていく。
なお、パウチの中身が粘性を有している場合は、袋皮に内圧がかかっているため、袋皮が中身に押されて、ほぼ真っ直ぐに上方に引き込まれる。
図8は、スプリングが本体内に引き込まれた様子を示す図であり、図8(A)は口金全体の断面斜視図、図8(B)はスプリング先端部の断面図である。
そして、ダイヤル51を1回転半回動させると、スプリング31は全体が本体基部11の内凹部13内へ押し上げられる。袋皮Pは、孔Bの部分から引っ張られて、スプリング31のバネ部33の外周面に被さり、ダイヤル底壁53の開口62で絞られるように、本体基部11の内凹部13内へ引き込まれる。そして、最終的には、袋皮が、スプリング31のバネ部33の上面、外面及び下面と、本体内凹部13の内面及びダイヤル底壁53の上面との間にぴったりと挟まれて、口金1がパウチPに固定される。上述のように、スプリング31の外径は本体内凹部13の内径にほぼ等しいため、スプリング31の外周と本体内凹部13の内周面とが密着して両者の間がシールされるとともに、いったん引き込まれた袋皮Pが外れ難くなる。
また、袋皮Pは、バネ部33の最上面で内凹部13の下面に押し付けられている。ここで、スプリング31の突片35を、バネ部33の内周に接して形成しているため、バネ部33の最上面の面積を広くとることができ、押し付け力を高めることができる。
なお、スプリング31の先端部が本体内凹部13へ引き込まれる際には、ガード突起41がガイド部65の縁に当って底壁53上に引き上げられる。つまり、図8(B)に示すように、スプリング先端の針部39はガード突起41によって底壁53に当らずに引き込まれて、底壁53から浮いた状態で保持される。このため、針部39が、内凹部13へ引き込まれた袋皮Pに突き刺さることを防ぐことができる。そして、針部39は内凹部13へ引き込まれると、再び袋皮と接することはない。このため、パウチの中身が少なくなった場合などに、針部39が向こう側の袋皮に誤って孔を開けるようなことがない。
次に、本体30に固定された袋皮Pを穿口する方法を説明する。
図9は、口金に穿口手段を挿入した様子を示す図である。
図10は、袋皮に中身取り出し開口が開けられた様子を示す図である。
スプリング31の全体が内凹部13内に収容されると、袋皮Pは本体基部11の内凹部13とスプリング31の外周との間に挟まれて、スプリング31の全体に緊張した状態で被さっている。そして、図9に示すように、本体10の口部21の内孔22に、カッター(穿口手段)80を挿入する。カッター80は、例えば、放射状に延びる4つの刃81をもつようなものを使用できる。カッター80を下降させると、各刃81の交わった先端83が、本体基部11の内凹部13の中心において袋皮Pを突き刺し、同袋皮Pに孔を開ける。カッター80をさらに下降させると、図10に示すように、袋皮Pには、各刃に沿って、孔から放射状に延びる4本の切れ目Aが入る。この切れ目Aが中身取り出し開口となる。なお、切れ目Aは、突き刺された点から4方に延びているため、袋皮の切れ端はほぼ三角形状となる。この切れ端は片持ち梁式に突き出ているが、その基部が広いため、袋皮の本体からちぎれにくい。
その後、カッター80を引き上げる。
ここで、最初にスプリング先端の針部39で袋皮Pに開けられた孔Bは、スプリング31の基部(突起片35の根元部)まで達している。この突起片35は、スプリング31の内周に接して形成されているため、同孔Bの位置は、本体基部11の内凹部13の中心に開けられた中身取り出し開口に近い。もしくは、カッター80による穿孔時にこの中身取り出し開口と連通することもある。このように孔Bをできるだけ中身取り出し開口の近くに位置させることにより、孔Bから本体内凹部13とスプリング31との間を通って本体外部に到る経路が長くなる。つまり、パウチの中身が、孔Bからこの経路(本体内凹部とスプリング外周間)を通って漏れ出ることを防ぐことができる。
パウチの中身取り出し開口が開けられた後、キャップを口部21のネジ27に螺合させて、中身取り出し開口を閉じる。パウチの中身を抽出する際には、口部21に定量抽出機構を取付けると、パウチを直接ホッパーとして使用できる。
なお、パウチの袋皮の強度が低い場合は、袋皮の口金を取付ける部分に、補強シートを貼ってもよい。この場合、補強シートを、中身を入れないパウチが常温のときなどに貼っておけば接着性は良好である。
以上の部品(本体10、コイルスプリング31、ダイヤル51)を全て、食品衛生上安全なポリカーボネート系の樹脂等で作製すれば、中身がクリームやジャム等の食品のパウチにも適用できる。各部品は機械的な手段によって連結されているため、衛生面上危険性を有する接着剤を使用する必要がない。なお、中身が食品以外の場合で、衛生面を管理する必要のない場合は、他の材料で作製してもよい。
(第2実施例)
図11は、本発明の他の実施の形態に係るパウチ取付式口金の構成を示す分解斜視図である。
図12は、図11の口金の構成を示す図であり、図12(A)は正面図、図12(B)は正面断面図である。
この例の口金101も、図1の口金と同様に、パウチの外面に当てられる本体110と、パウチの袋皮を引き込んで本体110に固定する固定手段150とから構成される。この例の口金101と、図1の口金1が異なる点は、この例の口金101には、引き込まれた袋皮に孔を開ける穿孔手段が一体に設けられている点である。つまり、パウチの袋皮を口金に引き込むと同時に中身を取り出すための孔を開けることができる。
まず、本体110の構造を説明する。
図13は、本体の構造を説明する図であり、図13(A)は正面図、図13(B)は正面断面図、図13(C)は底面図である。
本体110は、基部111と、基部111の中央から垂直に上方に延びる筒状の口部125とを有する。さらに、口部125には、基部111内を延びる中筒127が連続して設けられている。パウチの中身は、中筒127と口部125の内孔を通って抽出される。
基部111は、口部125に接続する外筒部113と、外筒部113に接続してフランジ状に外周に張り出すフランジ部115とを有する。中筒127は、図13(B)から分かるように、口部125の下端から、外筒部113とフランジ部115との中心を通って、その下端が、フランジ部115の下面よりやや下方に突き出るまで延びている。
フランジ部115は、下方に開口した内凹部117を有する。フランジ部115の外周面には、この例では、約2条半の螺旋溝119が形成されている。この螺旋溝119に、後述するダイヤル180が螺合する。螺旋溝119の先端と終端には、ストッパが設けられている。また、フランジ部外周面の螺旋溝119の下方には、軸方向に延びる、この例では4個の凹部121が形成されている。詳しくは後述するように、ダイヤル螺合時に、これらの凹部121を、ダイヤル180の爪部195が通る。
外筒部113と中筒127との間には、図13(B)に分かりやすく示すように、軸方向に延びる環状の凹部129が形成される。この凹部129に、後述するコイルスプリング160のスカート部171が嵌合する。中筒127の外周面には、軸方向に延びる4個のガイド溝131が形成されている。詳しくは後述するように、これらのガイド溝131に、コイルスプリング160のスカート部171のガイド突起173が係合する。
さらに、外筒部113と中筒127との間の環状凹部129の下部には、コイルスプリング160(図11、図14参照)のバネ部161の基部(固定バネ部163)が収容されるくぼみ133が形成されている。このくぼみ133は、バネ部161の始端161aに相当する位置から螺旋状に形成されており、図21を参照しつつ後述するように、バネ部161の基部(固定バネ部163)の上面や側面が、パウチの袋皮を介してピッタリと密着する。
次に、固定手段150について説明する。
固定手段150は、前述の本体110に摺動可能かつ回動不能に連結されるコイルスプリング160と、本体110に対して回転可能に取り付けられるダイヤル180とから構成される。
まず、コイルスプリング160を説明する。
図14は、コイルスプリングの構造を示す図であり、図14(A)は正面図、図14(B)は背面図、図14(C)は平面図である。
コイルスプリング160は、この例では約3条巻かれたバネ部161と、バネ部161の基部(始端部)に設けられた筒状のスカート部171を有する。図14(B)に分かりやすく示すように、バネ部161は、始端161aがスカート部171の外周面に位置している。そして、始端161aからスカート部171の円周を約1周半螺旋状に巻き付いた後で、スカート部171の下端から下方に螺旋状に延びている。つまり、始端161aから約1周半までの部分はスカート部171に固定されており(この部分をリード部163という)、リード部163から先の約1周半の部分は収縮する(この部分をフリー部165という)。図14(A)に示すように、スカート部171の下端とフリー部165との間は、楔状にえぐれた凹部169となっている。円周方向において、バネ161の始端位置161aは、楔状凹部169の位置から、バネの巻き方向において約180°上流に位置する。
バネ部161の内径は、本体110の中筒127の外径にほぼ等しく、外径は、始端161aから先端161bに向かって大径となっている。つまり、バネ部161の線径が始端161aから先端161bに向って徐々に広くなっている。そして、バネ部161の先端161bから1周の部分の径は、本体110のフランジ部115の内凹部117の径とほぼ等しい。
バネ部161の先端161bは、やや下方に湾曲した針状となっている。さらに、バネ部161の先端の下面には、同バネ部の軸線方向に突き出たガード突起167が形成されている。
図14(C)に示すように、スカート部171の内周面には、軸方向に延びる、この例では4個のガイド突起173が形成されている。これらのガイド突起173は、前述のように、本体110の中筒127のガイド溝131に係合する。そして、スカート部171が本体110の中筒127に嵌合されて、同中筒127の軸方向に摺動可能となる。
つまり、コイルスプリング160は、本体110に対して回動不能、かつ、本体110の軸方向(スプリングの伸縮方向)に摺動可能に固定される。そして、コイルスプリング160が本体110方向に向かって最も摺動したとき、スカート部171は、上端が、外筒部113と中筒127間の環状凹部129の最も上端に達し、バネ部161の基部(リード部163)は、同空間の下部に形成されたくぼみ133に収容される。
図15は、ダイヤルの構造を示す図であり、図15(A)は正面図、図15(B)は平面図、図15(C)は断面図である。
ダイヤル180は円形の底壁181と、筒状の外壁191を有し、上方に開口する内凹部193が形成されている。内凹部193の径は、本体110のフランジ部115の径よりやや大きい。側壁191の上端には、この例では4個の、内方向に延びる爪部195が形成されている。これらの爪部195は、前述の本体フランジ部115の螺旋溝119に螺合する。このため、各爪部195は、螺旋溝119の高さ位置に応じて、高さが異なっている。つまり、最上位置から円周方向に徐々に高さが低くなっている。これらの爪部195は、その両側の切り欠き196により外方向に弾性変形可能である。
側壁191の外面には、ダイヤルを手で回す際に引掛かりをよくするための、縦方向に伸びる複数のリブ197が形成されている。
底壁181には、略楕円形の開口183が開けられている。この開口183は、底壁181の中央に開けられた中身抽出開口185と、コイルスプリングを引き込むためのガイド開口187からなる。中身抽出開口185は、本体110の中筒部127の内径とほぼ同じ径の半円形の形状を有する。ガイド開口187は、中身抽出開口185から外側に張り出すように形成されている。このガイド開口187の最外周部の輪郭は、コイルスプリング160のバネフリー部165の外周の輪郭とほぼ同じ形状の円弧状である。ガイド開口187の縁にはテーパ状の面取りがなされている。
次に、口金101の組み立て方と全体構成を説明する。
まず、コイルスプリング160を本体110に取り付ける。この際、本体110のくぼみ133の始端の位置と、コイルスプリング160のバネ部161の始端161aの位置を合わせた後、コイルスプリング160のスカート部171のガイド突起173を、本体110の中筒127のガイド溝131に嵌め込んで、スカート部171を中筒127に嵌合する。これにより、コイルスプリング160は本体110に対して回動不能、かつ、本体110の軸方向に摺動可能に取り付けられる。
次に、本体110のフランジ部115に、ダイヤル180を回動可能に取り付ける。この際、まず、ダイヤル180の底壁181の開口183を、本体110に取り付けられたコイルスプリング160の先端161bの方向から通していき、ダイヤル180の爪部195の位置と、フランジ部115の凹部121の位置を合わせる。そして、ダイヤル180の各爪部195を外側へ弾性変形させて、各爪部195がフランジ部115の螺旋溝119に螺合する位置に合わせた後、各爪部195を元の位置に戻してフランジ部115の螺旋溝119に嵌め込む。これにより、ダイヤル180と本体110が回動自在に固定される。
ダイヤル180は、本体110に対して、ダイヤル180の最も低い位置の爪部195がフランジ部115の螺旋溝119の終端に当接する位置と、最も高い位置の爪部195が螺旋溝119の始端に当接する位置との間を、約2周回動する。ダイヤル180が螺旋溝119の終端に当接する位置(口金101の組立初期状態)では、ダイヤル180がフランジ部115からもっとも下方に繰り出されている。一方、ダイヤル180が螺旋溝119の始端に当接する位置では、フランジ部115がダイヤル180の内凹部193内に収容される。なお、螺旋溝119の始端と終端にはストッパが設けられているため、ダイヤル180はいったんフランジ部115に取り付けられると、フランジ部115から抜け出すことはない。
また、各爪部195の高さは、螺旋溝119の高さに合わせて決められているので、ダイヤル180とフランジ部115を螺合させた際、両者は同じ水平姿勢をとる。
コイルスプリング160は、バネリード部163がダイヤル180の底壁181上に載り、そこから先の部分(フリー部)165がダイヤル180の底壁181のガイド開口187から突き出している。そして、コイルスプリング160のスカート部171とバネフリー部165との間の楔状凹部169は、ダイヤル底壁181の直下もしくは同面上に位置する。
このように、バネリード部163がダイヤル底壁181上に載っているので、コイルスプリング160の本体110からの脱落を防止できる。
次に、口金101をパウチに取り付ける方法を説明する。
口金101をパウチに取り付ける方法は、(1)コイルスプリング160を回しながらパウチに差し込む操作と、(2)コイルスプリング160をさらに回して、パウチの袋皮に中身抽出孔を開ける操作と、(3)ダイヤル180を本体110に対して回転させることにより、コイルスプリング160を本体110内に収容するとともに袋皮を本体110内に引き込む操作と、から主になっている。
まず、(1)コイルスプリング160を回しながらパウチに差し込む操作について説明する。
図16は、コイルスプリングをパウチ内に差し込む様子を説明する図である。
まず、図12に示す初期状態のまま、本体110を持って、パウチの袋皮Pにコイルスプリング160の針状先端部161bを突き刺す。すると、図16に示すように、袋皮Pに、コイルスプリング160のバネ部(バネフリー部165)の幅の、ほぼ直線状の開口Bが開く。そして、本体110を平面からみて図16の時計方向に旋回させながら、コイルスプリング160のバネフリー部165を開口Bからパウチ内に進める。
図17は、コイルスプリングをパウチ内に侵入させた様子を示す図であり、図17(A)は正面図、図17(B)は正面断面図である。
コイルスプリング160は、袋皮Pの開口Bの一端に、スカート部171とバネフリー部165との境の楔状凹部169が当るまで、パウチ内に侵入する。このとき、本体110はコイルスプリング160のバネフリー部165の条数分(約1条半)回転させることになる。ここで、袋皮Pの開口Bの一方の辺は、バネフリー部165の上面に被さり(この辺を上切り口という)、他方の辺がバネフリー部165下面にもぐりこんでいる(この辺を下切り口という)。
次に、(2)コイルスプリング160をさらに回して、パウチの袋皮Pに中身抽出孔を開ける操作について説明する。
図18、図19は、パウチの袋皮に中身抽出孔を開ける様子を模式的に説明する図である。
上記(1)の操作により、図18(A)に示すように、袋皮Pには、ほぼバネフリー部165の断面と同じ寸法の開口Bが開いている。この操作では、さらに、本体110を、平面から見て図の時計方向に回転させる。コイルスプリング160は本体110に回動不能に固定されているので、本体110の回転とともに、コイルスプリング160も回転する。すると、図18(B)に示すように、スカート部171とバネフリー部165との境の楔状凹部169(以下リード溝という)が図の時計方向に旋回するので、リード溝169に引っ掛けられていた開口Bの一端E1(リードエッジという)がリード溝169に引っ張られていく。一方、袋皮Pは動かないので、開口Bの他端E2(固定エッジという)の位置は、図18(A)に示す初期位置とほとんど変わらない。すると、リード溝169の旋回とともに、上切り口S1がスカート部171に巻き付けられながらバネリード部163に被さるように引っ張られていく。一方、下切り口S2は、開口Bの固定エッジE2とリードエッジE1とを結ぶ直線状に伸びていく。つまり、開口Bの長さが長くなっていく。
さらに、図18(C)に示すように、本体110を、初期状態(図18(A))から平面から見て図の時計方向に約180°回転させると、リード溝169の旋回とともにリードエッジE1が旋回する。そして、上切り口S1が、スカート部171に巻き付けられながらバネリード部163に被さるように、バネ部161の始端161aに向ってせり上がっていく。一方、下切り口S2は、開口Bの固定エッジE2とリードエッジE1とを結ぶ直線状に伸張する。その結果、開口Bは、スカート部171の内面と、固定エッジE2とリードエッジE1との間に延びる下切り口S2との間で形成されるほぼ半円径の形状となる。
そして、さらに、本体110を初期状態から図の時計方向に約270°旋回させると、図19(A)に示すように、開口Bの形状はほぼ円形となる。こうして、本体110をほぼ一周旋回させると、上切り口S1が、スカート部171の円周の長さに広がる。そして、図19(B)に示すように、リードエッジE1と固定エッジE2とは、同じ円周位置に達する。ただし、この位置では、上切り口S1から上方のバネリード部163(バネ部161の始端161aから約1/4条の部分)はパウチ内に侵入していない。これは、円周方向において、バネ161の始端位置161aが、リードエッジ169の位置から約180°上流に位置するためである。
そこで、本体110を一周させた後、さらに、同方向に約180°旋回させる。すると、図19(C)に示すように、開口Bの上切り口S1と下切り口S2がスカート171の周囲に巻き付けられてバネリード部163に被さり、バネ部161が全てパウチ内に侵入する。同時に、袋皮Pにスカート部171が突き刺さった状態となる。このスカート部171の内孔が中身抽出開口となる。
ここで、袋皮の開口縁は、コイルスプリング160を突き刺して形成された直線状の孔Bがスカート部171の円周の長さに伸張したものである。このため、引き伸ばされた袋皮Pが縮もうとする力によって、袋皮Pがスカート部171にある程度の力で巻き付けられる。
図20は、袋皮に中身抽出開口をあけた状態を示す側面断面図である。
コイルスプリング160の固定バネ部163は、上述のようにダイヤル底壁181の上方に位置している。このため、(2)の操作中、袋皮Pは、底壁181の開口183に絞られながらバネリード部163に沿ってせり上がっていく。
次に、(3)ダイヤル180を回転させて、コイルスプリング160を本体110内に収容するとともに袋皮Pを本体内に引き込む操作について図20、図21を参照しつつ説明する。
図21は、コイルスプリングが本体内に引き込まれた様子を示す図である。
まず、本体110の口部111を一方の手で持って固定して、他方の手でダイヤル180を持ち、ダイヤル180を本体110に対してコイルスプリング160の巻き方向と同方向(この例では、平面から見て図の時計方向)に回転させる。ダイヤル180を回動させると、ダイヤル底壁181のガイド開口187は、本体110に固定されているコイルスプリング160のバネフリー部165の始端から先端161bへ向って、同部の軸線に沿って移動する。すると、バネフリー部165は、同部の始端から、ダイヤル底壁181の上方、即ち、本体基部111の内凹部117へ圧縮されながら押し上げられていく。このとき、バネフリー部165の下面は、ガイド開口187の開口縁の面取りに当たってこすられながら押し上げられる。そして、コイルスプリング160は、本体110の中筒127に沿って本体110に対して軸方向に押し上げられていく。
なお、この間、ダイヤル180は本体フランジ部115の螺旋溝119に沿って本体方向へ繰り上がっていく。
そして、コイルスプリング160のバネ部161に被さっている袋皮Pも、バネリード部163に引っ張られるように、本体基部111の内凹部117へ、ダイヤル底壁181の開口183で絞られながら引き込まれていく。この際、コイルスプリング160は、本体110の軸方向に押し上げられていくので、バネリード部163に先導されて引き込まれていく袋皮もねじれずにほぼ真っ直ぐに引き込まれる。
最終的には、ダイヤル180をコイルスプリング160のバネフリー部165の条数分だけ(この例では約1条半)回転させると、図21に示すように、バネフリー部165は全て内凹部117内に引き込まれる。同時に、本体フランジ部115は、ダイヤル180の内凹部193内に収容される。
ここで、本体110のフランジ部115に形成された螺旋溝119の条数は、バネフリー部165の条数より多いため、バネフリー部165が完全に内凹部117内に引き込まれた後も、ダイヤル180は本体110に対して回動可能である。そこで、さらに、ダイヤル180を回動させると、やがて、ダイヤル180の爪部195の一つが、螺旋溝119の始端に当接して、ダイヤル180の回動が不能になる。
つまり、ダイヤル180を本体110に対して回動不能となるまで回転させると、図21に示すように、コイルスプリング160のバネフリー部165は完全に内凹部117内に収納されていることになる。したがって、バネフリー部165が完全に内凹部117に収容されたことを、感触によって知ることができる。
また、コイルスプリング160のバネ部161は、上述のように側面形状が、始端から先端に向って径大となっている。このため、バネフリー部165の引き込み初期段階では、バネ部161の径が小さいので、バネ部161と内凹部117の側面との摩擦を避けることができるため、ダイヤル180を回動する力は比較的小さくて済む。そして、バネフリー部165の引き込み終期の、先端161aから約1条の部分は、径が本体11の内凹部117の径とほぼ等しいため、比較的強い力が必要になる。
なお、これらの作業中に、パウチの袋皮Pの抵抗により、バネフリー部165が本体中心方向に引かれるような力がかかる。しかし、バネフリー部165は本体110の中筒127に嵌合しているため、このような力が作用しても、同部165が引き出されるようなことはない。
図21から分かるように、コイルスプリング160は、スカート部171が環状凹部129に入り込み、バネ部161はくぼみ133及び内凹部117内に収容されて、本体111の内凹部117内に完全に引き込まれる。
そして、パウチの袋皮Pの開口縁は、環状凹部129内の、コイルスプリングのスカート部171と本体の外筒部113内壁との間に挟まれている。そして、開口縁の周囲は、くぼみ133とコイルスプリング160のリード部163の上面及び側面との間に挟まれており、開口はほぼ密閉される。さらに、袋皮Pの内凹部117に引き込まれている部分においては、コイルスプリング161のバネフリー部165の最大径部(先端161bから約1条の部分)と内凹部117の内壁及びダイヤル底壁181との間に挟まれている。このように、袋皮Pの開口の周囲の部分は、コイルスプリング160と本体110との間にピッタリと挟まれるため、パウチの中身が袋皮の開口から漏れ出すことがない。
また、スプリング160の先端161aが本体内凹部117へ引き込まれる際には、ガード突起167がガイド開口187の縁に当って底壁181上に引き上げられる。そして、第1の実施例と同様に、先端161bはガード突起167によって181に当らずに引き込まれて、底壁181から浮いた状態で保持される。このため、先端161bが、内凹部117へ引き込まれた袋皮Pに突き刺さることを防ぐことができる。
パウチの中身は、本体110の中筒127から口部125を通って抽出される。ここで、パウチの開口は、コイルスプリング160のスカート部171の外側で同部171と本体110との間に挟まれているため、パウチの中身はスカート部161の内孔(中筒127の内孔)を通る。つまり、中身がパウチの孔の縁やパウチの外面に直接触れることがないので、パウチの外面に汚れが付着しているような場合にも、そのような汚れが中身に混入するおそれがない。
本発明の実施の形態に係るパウチ取付式口金の構成を示す分解斜視図である。 図1の口金の構成を示す図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は正面断面図である。 本体の構造を説明する図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は正面図、図3(C)は底面図、図3(D)は正面断面図である。 コイルスプリングの構造示す図であり、図4(A)は平面図、図4(B)は正面図、図4(C)は側面図である。 ダイヤルの構造を示す図であり、図5(A)は平面図、図5(B)は正面図、図5(C)は底面図、図5(D)は図5(B)のJ−J断面図である。 コイルスプリングをパウチ内に差し込む様子を示す図である。 ダイヤル回転時の様子を示す図である。 スプリングが本体内に引き込まれた様子を示す図であり、図8(A)は口金全体の断面斜視図、図8(B)はスプリング先端部の断面図である。 口金に穿口手段を挿入した様子を示す図である。 袋皮に中身取り出し開口が開けられた様子を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係るパウチ取付式口金の構成を示す分解斜視図である。 図11の口金の構成を示す図であり、図12(A)は正面図、図12(B)は正面断面図である。 本体の構造を説明する図であり、図13(A)は正面図、図13(B)は正面断面図、図13(C)は底面図である。 コイルスプリングの構造を示す図であり、図14(A)は正面図、図14(B)は背面図、図14(C)は平面図である。 ダイヤルの構造を示す図であり、図15(A)は正面図、図15(B)は平面図、図15(C)は断面図である。 コイルスプリングをパウチ内に差し込む様子を説明する図である。 コイルスプリングをパウチ内に侵入させた様子を示す図であり、図17(A)は正面図、図17(B)は正面断面図である。 パウチの袋皮に中身抽出孔を開ける様子を模式的に説明する図である。 パウチの袋皮に中身抽出孔を開ける様子を模式的に説明する図である。 袋皮に中身抽出開口をあけた状態を示す側面断面図である。 コイルスプリングが本体内に引き込まれた様子を示す図である。
符号の説明
1 口金 10 本体
11 基部 13 内凹部
15 段部 21 口部
22 内孔 23 挿入穴
25 ガイド溝 27 ネジ
30 固定手段 31 コイルスプリング
33 バネ部 35 突片
37 突部 39 針部
41 ガード突起 51 ダイヤル
53 底壁 55 側壁
57 内凹部 59 リブ
61 突部 62 開口
63 中身抽出部 65 ガイド部
80 カッター(穿口手段) 81 刃
101 口金 110 本体
111 基部 113 外筒部
115 フランジ部 117 内凹部
119 螺旋溝 121 凹部
125 口部 127 中筒
129 環状凹部 131 ガイド溝
133 くぼみ 150 固定手段
160 コイルスプリング 161 バネ部
163 リード部 165 フリー部
169 楔状凹部(リード溝) 171 スカート部
180 ダイヤル 181 底壁
183 開口 185 中身抽出開口
187 ガイド開口 191 側壁
195 爪部 196 切り欠き
197 リブ

Claims (17)

  1. 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられて、前記流動体の取り出し口となる口金であって、
    前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、
    前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を前記基部の内凹部に引き込んで固定する固定手段と、
    を具備することを特徴とするパウチ取付式口金。
  2. さらに、引き込んだ袋皮に孔を開ける穿孔手段を具備することを特徴とする請求項1記載のパウチ取付式口金。
  3. 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取り付けられた口金から流動体を抽出する方法であって、
    該口金を前記パウチの外面に当て、
    該口金が当てられた部分のパウチの袋皮を、該口金の内部に引き込んで固定し、
    引き込んだ袋皮に孔を開けて、
    該孔を通して前記パウチから流動体を抽出することを特徴とする流動体の抽出方法。
  4. 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられて、前記流動体の取り出し口となる口金であって、
    前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、
    前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を、前記口部の内孔と連通する前記基部に形成された内凹部に引き込んで固定する固定手段と、
    を具備し、
    前記固定手段が、
    先端部が針状になっており、圧縮状態では前記本体基部の内凹部に嵌合収容可能な、その基部が前記本体に連結されたコイルスプリングと、
    前記本体基部に対して回転可能に取付けられた、回転時に前記コイルスプリングの素線の側部に当接して該コイルスプリングを前記内凹部に収容するように押す縁の形成された開口部を有するダイヤルと、
    を有し、
    前記コイルスプリングを前記ダイヤル開口部から前記内凹部外に出した状態で前記パウチの袋皮に刺し込んだ後に、前記ダイヤルと本体とを相対的に回転させて前記コイルスプリングを該内凹部内に収容し、この際、前記袋皮を前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間に挟み込むように引き込むことを特徴とするパウチ取付式口金。
  5. 前記コイルスプリングの根元部が、前記本体に対して該コイルスプリングの伸縮方向にスライド可能に連結されており、
    該コイルスプリングを、前記ダイヤル開口部から出る方向の限度(出限)若しくはその近くまで進出させた状態で、前記パウチの袋皮に該コイルスプリングの根元部まで回しながら差し込み、
    その後、前記ダイヤルと本体とを相対的に回転させて前記コイルスプリングを該内凹部内に収容することを特徴とする請求項4記載のパウチ取付式口金。
  6. 前記コイルスプリングの先端の下面に、下方に突き出たガード突起が形成されていることを特徴とする請求項4又は5記載のパウチ取付式口金。
  7. 前記袋皮が、前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間で圧迫されることにより、該コイルスプリングと該内凹部との間のシール(密封)がなされることを特徴とする請求項4、5又は6記載のパウチ取付式口金。
  8. 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられた口金から流動体を抽出する方法であって、
    該口金が、
    前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、
    前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を、前記口部の内孔と連通する前記基部に形成された内凹部に引き込んで固定する固定手段と、
    を具備し、
    前記固定手段が、
    先端部が針状になっており、圧縮状態では前記本体基部の内凹部に嵌合収容可能な、その基部が前記本体に連結されたコイルスプリングと、
    前記本体基部に対して回転可能に取付けられた、回転時に前記コイルスプリングの素線の側部に当接して該コイルスプリングを前記内凹部に収容するように押す縁の形成された開口部を有するダイヤルと、
    を有し、
    前記コイルスプリングを前記ダイヤル開口部から前記内凹部外に出した状態で前記パウチの袋皮に刺し込み、
    前記ダイヤルを回転させて前記コイルスプリングを前記内凹部内に収容することにより、前記袋皮を前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間に挟み込むように引き込んで固定し、
    引き込んだ袋皮に孔を開けて、
    該孔を通して前記パウチから流動体を抽出することを特徴とする流動体の抽出方法。
  9. 前記コイルスプリングの基部に接続して、前記口部と連通するリング状のスカート部が設けられており、
    前記袋皮に前記コイルスプリングを差し込んだときの該袋皮の孔が広げられて前記スカート部の周囲に被さるように導かれ、前記スカート部の内孔及び前記口部の内孔を通して前記中身を取り出すことを特徴とする請求項4記載のパウチ取付式口金。
  10. 前記コイルスプリングを回すことにより前記スカート部の外周に前記袋皮の孔を広げながら被せるように導いた後、前記コイルスプリングを前記内凹部内に収容することを特徴とする請求項9記載のパウチ取付式口金。
  11. 内部に流動体(中身)が詰められて封止された樹脂フィルム製の袋(パウチ)の外面に取付けられて、前記流動体の取り出し口となる口金であって、
    前記パウチの外面に当てられるフランジ状の基部及び該基部から延びる筒状の口部を有する本体と、
    前記基部が当てられた部分のパウチの袋皮を、前記口部の内孔と連通する前記基部に形成された内凹部に引き込んで固定する固定手段と、
    を具備し、
    前記固定手段が、
    先端部が針状のバネ部、及び、該バネ部の基部に設けられた、前記口部と連通するリング状のスカート部を有し、圧縮状態では前記本体基部の内凹部に嵌合収容可能であって、前記スカート部が前記本体に連結されたコイルスプリングと、
    前記本体基部に対して回転可能に取り付けられた、回転時に前記コイルスプリングの素線の側部に当接して該コイルスプリングを前記内凹部に収容するように押す縁の形成された開口部を有するダイヤルと、
    を有し、
    前記コイルスプリングのバネ部を前記ダイヤル開口部から前記内凹部外に出した状態で前記パウチの袋皮に刺し込み、さらに前記本体を回すことにより前記袋皮の孔が前記スカート部の外周に沿って広がりながら被せられた後に、前記ダイヤルを回転させて前記コイルスプリングを該内凹部内に収容し、この際、前記袋皮を前記コイルスプリングの外周と前記内凹部内面との間に挟み込んで固定することを特徴とするパウチ取付式口金。
  12. 前記本体が、該本体基部の内凹部内に延びる、前記口部と接続された中筒を有し、
    該中筒の外周に、前記コイルスプリングのスカート部が嵌合し該中筒の軸方向にスライドすることを特徴とする請求項11記載のパウチ取付式口金。
  13. 前記本体基部の内凹部に、前記コイルスプリングのスプリング部の基部の外周がほぼ密着するくぼみが形成されていることを特徴とする請求項11記載のパウチ取付式口金。
  14. 前記コイルスプリングのバネ部の側面形状が、該コイルスプリングの基部から先端に向うほど拡がっていることを特徴とする請求項11記載のパウチ取付式口金。
  15. 前記ダイヤルと前記本体基部とが螺合手段により回転可能に取り付けられており、
    該螺合手段が、前記本体基部の外周に形成された螺旋溝と、前記ダイヤルに形成された前記螺旋溝に螺合する突起と、を有し、
    前記螺旋溝の始点と終点にストッパが設けられていることを特徴とする請求項11記載のパウチ取付式口金。
  16. 前記コイルスプリングのバネ部とスカート部外周との間に、前記袋皮に前記コイルスプリングを差し込んだときの該袋皮の孔を広げるためのリード部が設けられていることを特徴とする請求項11記載のパウチ取付式口金。
  17. 前記リード部として、前記コイルスプリングの前記バネ部の根元部が、前記スカート部に1周以上螺旋状に巻き付いた形態の螺旋状突起であることを特徴とする請求項16記載のパウチ取付式口金。
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