JPWO2004012260A1 - 精密加工用ステージ装置 - Google Patents

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鹿野 快男
快男 鹿野
小野崎 純一
純一 小野崎
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鹿野 快男
快男 鹿野
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Abstract

被加工物を支持する可動テーブルは、テーブル保持機構により同一面内の任意の方向への移動を許容される。また、前記可動テーブルは、電磁駆動手段により、前記同一面内での送りが与えられる。また、前記可動テーブルは、電磁制動機構により、前記同一面内の任意の位置に停止される。前記電磁駆動手段は、被駆動磁石と駆動コイルとの相互磁気作用により前記可動テーブルの送りを発生させる。前記電磁制動機構は、制動用磁石と非磁性及び導電性の制動プレートとを含んでおり、当該制動用磁石と当該制動プレートとの組は、前記可動テーブルの移動に伴って当該制動プレートに発生する渦電流による磁力と当該制動用磁石の磁力との磁気作用に基づく制動力を発生させる。

Description

本発明は、精密加工用ステージ装置に係り、特にICやLSI等の半導体生産工程における精密加工,配線作業,或いはその検査等で使用される精密加工用ステージ装置に関する。

従来、半導体産業等では、ICやLSI等の生産工程で被加工物を精密加工或いは検査等の位置に配設し保持するのに、多くは精密移動可能な可動テーブルを備えた加工用ステージ装置が使用されている。
この場合、可動テーブルをX−Y面上の任意の位置に精密移動させるには、通常は、まずX方向移動機構で可動テーブル全体をX方向に移動し、次に(又は同時に)、この可動テーブル及びX方向移動機構の全体をY方向移動機構にてY方向に移動する、という二重重ね構造の移動体保持機構を備えた方式のものが多い。
又、この種の加工用ステージ装置は、可動テーブルをX方向およびY方回への移動制御に際しては、比較的低速度で駆動し且つ機械的な制動機構を装備したものが多い。
しかしながら、前記従来例のものは、可動テーブルの移動に際しては、前述したように、X方向へ移動させるX方向移動機構とY方向へ移動させるY方向移動機構とが交差した二重構造の移動体保持機構を備えており、特に精密を要する当接移動部分はすり合わせ構造を備えていることから、加工に多くの手間がかかり、又、組立時の精密調整にも熟練を要するという不都合があった。このため、生産性が悪く、多くは装置全体が高価なものとなっていた。
更に、当該テーブル移動に関するシステムの自動化に際しては、前記二重構造の駆動機構の連結および位置センサの装備等に多くのスペースをとり、装置全体が大型化するという不都合があった。
また、前記従来例のものは、可動テーブルに元位置復帰用の復帰ばねが併設されているものが多い。この場合、可動テーブルの停止に際しては当該可動テーブルに付加される加速又は減速の駆動力に起因して当該可動テーブルに停止位置での往復微小動作が生じ易い。このため、所定位置での停止に際しては摩擦を利用した機械的な制動装置が不可欠なものとなっていた。
一方、この種の機械的な摩擦制動は作動時に微小振動が生じ易いことから、ミクロン単位の精密移動には停止時の動作が不安定となる。また、当該機械的な制動機構の併設によって装置全体が大型化し、可搬性が悪く、保守性も悪いという不都合が常に伴っていた。
本発明の目的は、同一面上で所定方向に円滑に精密加工用の可動テーブルを精密移動させる機能を備えると共に、組立作業の大幅な改善および装置全体の小型軽量化を可能とし、更に、可動テーブルの停止時の往復動作や微小振動等を有効に抑制し、これによって当該可動テーブルの精密移動をより迅速に且つ円滑になし得る精密加工用ステージ装置を提供することにある。

前記目的を達成するため、本発明に係る精密加工用ステージ装置は、本体部に組み込まれ、被加工物を支持する可動テーブルと、前記本体部に組み込まれ、前記可動テーブルを同一面内の任意の方向への移動を許容するテーブル保持機構と、前記本体部に組み込まれ、前記可動テーブルに前記同一面内での送りを与える電磁駆動手段と、前記同一面内の任意の位置に前記可動テーブルを停止させるための制動力を発生させる電磁制動機構と、を有し、
前記電磁駆動手段は、複数の被駆動磁石と、通電の方向により前記被駆動磁石の磁力に作用する磁力を発生するための駆動コイルとの組を有し、前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの相互磁気作用により前記可動テーブルの送りを発生させるものであり、
前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの内、一方は定位置に固定され、他方は前記可動テーブルと一体に移動可能に設けられ、
前記電磁制動機構は、相互に対面し、かつ前記可動テーブルの動きに同期して相対的に移動する制動用磁石と非磁性及び導電性の制動プレートとを含み、
前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は定位置に固定され、他方は前記可動テーブルの動きに同期して移動可能に設けられ、当該制動用磁石と当該制動プレートとの組は、前記可動テーブルの移動に伴って当該制動プレートに発生する渦電流による磁力と当該制動用磁石の磁力との相互磁気作用に基づく制動力を発生するという構成を採用している。
本発明によれば、前記電磁駆動手段が作動すると、まず、当該電磁駆動手段の駆動コイルと被駆動磁石との間に相互磁気作用が生じ、その相互磁気作用により前記可動テーブルに所定の方向への送りが与えられる。この場合、可動テーブルは前記テーブル保持機構によって同一面内での移動が許容されていることから、上下動することなく所定の方向に円滑に移動する。特に、前記可動テーブルは、当該可動テーブルに元位置復帰力が付与されている場合に、当該元位置復帰力と電磁駆動手段の磁力との平衡がとれる位置(即ち、所定の移動停止位置)まで移動される。
ここで、前記可動テーブルは、移動する際に、電磁駆動手段によって,又は可動テーブルに付与される元位置復帰力によって、急加速される場合が多い。前記可動テーブルの移動範囲が例えばミクロン単位の場合には、前記急加速されたままで急減速されて停止されることとなる。したがって、可動テーブルが停止される際に、前記可動テーブルの慣性力と前記テーブル保持機構の元位置復帰力とにより、可動テーブルの停止時に微小往復動作が生じやすい。
本発明においては、前記可動テーブルが急激に移動すると、前記電磁制動機構の制動用磁石と非磁性及び導電性の制動プレートとが前記可動テーブルの移動に同期して相対的に変位する。そして、前記電磁制動機構は、前記可動テーブルの移動速度に比例した大きさの渦電流が前記制動プレートに発生し、当該制動プレートに発生する渦電流による磁力と前記制動用磁石の磁力との相互磁気作用に基づく制動力を発生させる。当該電磁制動機構の制動力を受けて、前記可動テーブルの微小往復動作が短時間内で収束される。
したがって、前記可動テーブルを所望の位置に停止させるために要する停止時間が短縮され、ひいては、前記可動テーブルを同一面内に移動させるために要する全体的な時間を短縮し、作業効率を向上させることができる。
本発明において、前記電磁制動機構は、前記可動テーブルに制動を懸ける、又は前記可動テーブル及び前記テーブル保持機構に制動を懸けるようにしてもよいものである。
したがって、前記可動テーブルに前記電磁制動機構による制動力を懸けることにより、上述したように可動テーブの制動時間を短縮することができる。さらに、前記可動テーブル及び前記電磁制動機構の双方に電磁制動機構による制動力を懸けることにより、可動テーブルの制動時間を更に短縮することができる。
また、本発明においては、前記電磁制動機構は、相互に対面し、かつ前記可動テーブルの動きに同期して相対的に移動する制動用磁石と非磁性及び導電性の制動プレートを含むという簡単な構成である。
したがって、装置全体を小型化及び軽量化することができる。このため、前記可動テーブルの慣性力を増加させることはなく、前記可動テーブルの動きを阻害することはない。また、組立作業に際しても、特に熟練を要することがないことから、作業性も良好となり、かかる点において二重構造の移動機構を備えた従来のものに比較して生産性を大幅に高めることができる。
また、電磁制動機構の制動用磁石は、前記電磁駆動手段を構成する被駆動磁石を用いることも可能であり、或いは前記被駆動磁石と別体に形成することも可能である。
したがって、前記電磁制動機構の制動用磁石を前記被駆動磁石から形成した場合には、前記制動用プレートは、前記電磁駆動手段の駆動コイルにより形成される磁束を鎖交する部分がコイルと同等に機能するため、トランスの二次側回路と同等の回路を構成し、同時にこの二次側回路は、制動用プレートの電気抵抗成分(渦電流損を生じる)を介して常時短絡された形態を構成する。
このため、この場合の二次回路を構成する制動プレートには渦電流が流れ、駆動コイルが作る磁束を打ち消し、元の駆動磁石だけの磁束になり駆動力は歪むことなく発生する。また、制動プレートはボイスコイルモータのショートリングと同じ効果を生じ、電源から見た一次回路のインピーダンスは小さく観測され、二次側回路が解法上体の場合(制動プレートがない場合)に較べて比較的大きい電流を位相遅れなく通電することができる。したがって、前記被駆動磁石との間には、当該制動用プレートが存在しない場合に較べて比較的大きい電磁力を位相遅れなく出力することが可能となっている。
また、前記制動用プレートは、放熱板としても機能し、かかる点において駆動コイルの連続運転に伴って生じる高温下での抵抗増加と通電電流値の低下(即ち、電磁駆動力の低下)を有効に抑制して通電電流を長時間ほぼ一定レベルに設定することができる。このため、電磁駆動手段から出力される磁力による駆動力に対する外部からの電流制御を安定した状態にて継続することができ、経年変化(熱による絶縁破壊)を有効に抑制することができる。このため、装置全体の耐久性を、ひいては装置全体の信頼性を高めることができる。
また、前記電磁制動機構は、前記可動テーブルの中央部に装備することが望ましいものである。このようにすれば、電磁制動機構による制動力を可動テーブルに偏奇することなく均一に懸けることができ、可動テーブルが停止する際の往復動作を短時間内に抑えることができることとなる。
また、前記電磁制動機構の制動用プレートは、複数の制動用磁石に対して単一のプレートとして形成してもよいものである。これにより、制動用プレートの組み込みに要する時間を短縮することができ、組立作業の効率性を向上することができる。
また、前記可動テーブルは、当該可動テーブルと平行に、かつ一体に連結された補助テーブルを介して、或いは直接的に前記テーブル保持機構に保持されるようにしてもよいものである。
このように、可動テーブルをテーブル保持機構により保持する関係を適宜選択することができ、可動テーブルや補助テーブルを利用して電磁制動機構の制動力を有効に発揮することが可能な態様に組み込むことができる。
また、前記テーブル保持機構は、前記可動テーブルの周端部の同一円周上に所定間隔を隔てて平行に配設され且つ一端部が当該可動テーブルに植設された少なくとも三本の一方の棒状弾性部材と、前記一方の各棒状弾性部材に対応し且つ当該各棒状弾性部材の外側にて同一円周上に所定間隔を隔てて平行に配設され一端部が前記本体部に保持された同一長さの少なくとも三本の他方の棒状弾性部材と、前記一方と他方の各棒状弾性部材の他端部を平行状態を維持しつつ一体的に保持する中継部材とにより構成され、
前記テーブル保持機構の三組の各棒状弾性部材は、それぞれ同一の強度で同一長さのピアノ線等の棒状弾性部材により構成されるという態様を採用することが可能である。
このように、テーブル保持機構をリンク機構として構成することにより、可動テーブルを同一面内に上下動させることがなく、ミクロン単位で移動させる際にも可動テーブルを正確に移動させることができる。
以上のように、前記テーブル保持機構をリンク機構として構成する場合には、前記電磁制動機構の前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は、前記可動テーブルと一体に移動するように設けられ、他方は前記本体部に設けられることが望ましいものである。
また、前記電磁制動機構の前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は、前記可動テーブルと一体に移動するように設けられ、他方は前記本体部に設け、さらに、前記電磁制動機構の前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は、前記中継部材と一体に移動するように設けられ、他方は前記本体部に設けるようにしてもよいものである。
このように、前記電磁制動機構を可動テーブル,テーブル保持機構の中継部材に適宜設けることにより、可動テーブルに電磁制動機構の制動力を有効に懸けることができる。
また、前記電磁制動機構の前記制動用磁石は、前記被駆動磁石から形成する、或いは前記被駆動磁石と別体に構成することが可能である。これにより、前記電磁制動機構の設置位置を適宜選択することができ、電磁制動機構による制動力を有効に発揮させる位置に電磁制動機構を設置することができることとなる。
また、前記電磁制動機構の前記制動用磁石は、永久磁石又は電磁石のいずれか1つから形成することが可能となる。これにより、電磁駆動手段の被駆動磁石の構成を種々変更することができる。さらに、前記被駆動磁石を電磁石により形成することにより、可動テーブルの駆動制御を種々変化させることができる。例えば、可動テーブルの移動時における加速/減速に際しては、駆動コイルと前記電磁石との両方を駆動制御して可動テーブルを移動させることができ、可動テーブルの移動方向を迅速に変化させることができる。
また、前記テーブル保持機構は、前記可動テーブルを元位置に復帰させる元位置復帰力を備えるようにしてもよいものである。これにより、テーブル保持機構と別体に元位置復帰機構を設ける場合と比較して、装置の構成をコンパクトにすることができる。
また、前記被駆動磁石は、前記可動テーブルが移動する面内に設定した原点を通る1つの軸線を基準として円周方向に等分してなる複数の軸線上にそれぞれ配置することが望ましいものである。この場合、前記複数の軸線は、前記可動テーブルが移動する面内に設定した原点を通る直交した複数の軸線として設定する。或いは、前記複数の軸線は、前記可動テーブルが移動する面内に設定した原点を中心として放射方向に向かう複数の軸線として設定する。
また、前記可動テーブルが前記テーブル保持機構により復帰する元位置は、前記可動テーブルが移動する面内に設定した軸線の基点となる原点に一致するように設定することが望ましいものである。
これにより、前記テーブル保持機構による前記可動テーブルの復帰位置と、前記可動テーブルが移動するための起点となる位置とが一致することとなり、当該可動テーブルを正確に位置決めして移動させることができる。
また、前記電磁駆動手段をなす複数の被駆動磁石は、前記原点から等距離の位置で前記各軸線上に配置され、前記電磁駆動手段をなす複数の駆動コイルは、前記複数の被駆動磁石に対応して配置されることが望ましいものである。
したがって、電磁駆動手段をなす被駆動磁石及び駆動コイルを軸線上に配置したため、余分な回転力が可動テーブルに加わることを排除することができ、可動テーブルの正確な位置制御を行うことができる。前記軸線上に配置された複数の被駆動磁石を線対称な位置関係に配置することにより、可動テーブルの移動に妨げとなる力を確実に排除することができる。
なお、電磁制動機構は、前記軸線上に配置することが望ましいものであるが、前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの組は、前記軸線に対してずれた位置に配置してもよいものである。前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの組の設置位置を自由に変更した場合にも、電磁制動機構の制動力を用いて所定の位置に可動テーブルを停止させることができ、極めて汎用性に富むステージ装置を提供することができる。
また、前記電磁駆動手段の被駆動磁石は、永久磁石により形成する、或いは電磁石により形成するようにしてもよいものである。
電磁駆動手段を永久磁石で形成することにより、電磁石のように通電回路が不要となり、その分、組立時及び保守点検時における作業の煩雑さを回避することができる。
前記電磁駆動手段の被駆動磁石を電磁石により形成した場合には、当該被駆動磁石への通電を、前記駆動コイルへの通電に同期させて順方向又は逆方向に選択的に制御する。これにより、可動テーブルの駆動制御に種々の変化をもたせることができる。また、複数の駆動コイルへの通電を個々に制御して、電磁力により可動テーブルに与えられる送りの度合いを自由に変更することができる
また、前記駆動コイルは、前記被駆動磁石の磁力に作用する磁力を発生させるためのコイル片を有している。この場合、前記駆動コイルのコイル辺は、十字状又は直線状の形状に形成されている、或いは前記被駆動磁石が配置された前記軸線に沿う姿勢に配置されていることが望ましいものである。これにより、駆動コイルのコイル辺と被駆動磁石との間に相互磁気作用を確実に発生することができる。また、前記コイル辺を十字状又は直線状に選択して形成することにより、被駆動磁石との間に発生する相互磁気作用の方向性を任意に選択することができ、可動テーブルの動きに種々の変化を与えることができる。
また、前記駆動コイルは、寸法を異ならせて内外に配列した複数のコイルから形成することが可能である。これにより、駆動コイルと被駆動磁石との間に発生する相互磁気力を倍加することができ、可動テーブルの送り力を向上させて、可動テーブルによる可搬力を倍加することができる。
この場合、前記駆動コイルの直線状コイル辺は、前記駆動磁石が配置された前記軸線に沿う、或いは横切る姿勢に配置することが望ましいものである。これにより、駆動コイルと被駆動磁石との間に発生する相互磁気作用を任意に選択して可動テーブルに対する駆動力を種々変更させることができる。
また、前記駆動コイルは、独立して通電される複数の小コイルを組み合わせて形成され、当該小コイル同士の突合せ部に前記十字状又は直線状のコイル辺が形成されているようにすることが可能である。これにより、駆動コイルにコイル辺を容易に形成することができる。
この場合、前記小コイルは、角形形状に形成されている、特に四角形,三角形,五角形又は扇形状のいずれかであることが望ましいものである。なお、駆動コイルの角形形状は、コイル辺を容易に形成するための手段であるから、四角形,三角形,五角形又は扇形状の限られるものではない。
また、前記駆動コイルの外形寸法は、前記被駆動磁石の外形寸法より大きく設定されていることが望ましいものである。これにより、複数の駆動コイルと被駆動磁石との間に発生する電磁駆動力を常に可動テーブルの起点位置から外側に向かう方向に発生させることとなり、これらの電磁駆動力の合力も必ず常に可動テーブルの起点位置から外側に向かう方向に発生させることができる。
また、前記電磁駆動手段は、前記駆動コイルへの通電を制御して前記可動テーブルを直線移動させる、或いは直線移動及び回転移動させる動作制御系を備えるようにしてもよいものである。これにより、可動テーブルの動きに変化をもたせることができる。
また、前記動作制御系は、前記電磁駆動手段の駆動コイルを制御モードに従って通電制御するコイル駆動制御手段と、前記可動テーブルの移動方向,回転方向,及びその動作量等が特定された複数の制御モードにかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部と、前記各制御プログラムの実行に際して使用される所定の座標データ等を記憶したデータ記憶部と、前記コイル駆動制御手段に前記駆動コイルに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部とを含んで構成することが可能である。
この場合、前記動作制御系の制御コードは、前記直交する2軸の交点を原点として各軸の正負方向に前記可動テーブルを移動させるための第1乃至第4の制御モードと、前記直交する2軸により区画される各象限内の方向に前記可動テーブルを移動させるための第5乃至第8の制御モードと、前記直交する2軸により形成される面内にて前記可動テーブルを時計方向又は反時計方向に回転させるための第9乃至第10の各制御モードとから構成されている。
前記構成において、動作指令入力部からの指令に基づいてコイル駆動制御手段が作動し、プログラム記憶部及びデータ記憶部から異動方向先の情報及び移動用の所定の制御モードを取り出すとともに、これに基づいて前述した電磁駆動手段の駆動コイルを駆動制御し、これによって、可動テーブルを所定の方向に移動させる。
したがって、予め駆動コイルの制御モードを記憶しておき、これに基づいて駆動コイルを駆動制御することができ、動作指令入力部からの指令に迅速に対応することができる。
また、前記動作制御系は、上記の構成に加えて、前記可動テーブルの移動情報を検出し外部出力する複数の位置検出センサと、前記位置検出センサで検出される情報に基づいて所定の演算を行い前記可動テーブルの移動方向およびその変化量等を特定して位置情報として外部出力する位置情報演算回路とを併設するという構成を採ることが可能となる。
したがって、可動テーブルの移動情報及び移動後の位置情報をリアルタイムで外部に出力することができ、オペレータは、可動テーブルの移動方向や移動後の位置ずれなどを外部から容易に把握し得るものである。このため、可動テーブルの移動作業を高精度にかつ迅速に行うことができる。
また、前記電磁駆動手段は、外部からの指令に応じて作動し当該電磁駆動手段の有する駆動コイルと被駆動磁石とを個別に制御して前記可動テーブルを所定の移動方向に移動させる動作制御系を備えるという構成を採用しても良いものである。
これにより、可動テーブルの移動方向に向けて有効に機能する1又は2以上の被駆動磁石を選択して作動させることができ、可動テーブルを確実に所定の方向に移動制御することができる。
前記動作制御系は、前記駆動コイルに対する通電方向を一方の方向に設定し維持する通電方向設定機能と、前記駆動コイルに対する通電方向の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能と、前記駆動コイルに対する通電方向に応じて作動し前記各駆動磁石に対する磁極を個別に設定し維持する磁極可変設定機能と、前記各被駆動磁石の磁力強度を外部からの指令に応じて個別に可変設定する磁力強度設定機能と、これらの諸機能を適度に作動させて可動テーブルに対する移送方向及び移送力を調整するテーブル動作制御機能とを有する構成とすることが可能となる。
これにより、可動テーブルを具体的にかつ確実に所定の方向に移動制御させることができる。

第1図は、本発明の第1実施形態を示す一部省略した概略断面図である。第2図は、第1図の一部切り欠いた平面図である。第3図は、第1図のA−A線に沿った概略断面図である。第4図は、第1図の下方からみた一部切り欠いた底面図である。第5図は、第1図に開示した田形状駆動コイルと被駆動磁石および制動用プレートとの位置関係を示す説明図である。第6図は、第1図の各構成部分とその動作制御系との関係を示すブロック図である。第7図は、第6図に開示した動作制御系に付与されて作動する補助テーブル(可動テーブル)の動作例を示す図で、第7図(A)は右上45°の方向に可動テーブルが平面移動した場合を示す説明図、第7図(B)は補助テーブル(可動テーブル)が角度θだけ回動した場合を示す説明図である。第8図は、第1図乃至第4図に開示した駆動コイルの四つの角形小コイルに通電される四つの通電パターン(通電プログラムは予めプログラム記憶部に記憶される)とその機能とを示す図表である。第9図は、第6図に開示した動作制御系が四つの駆動コイルを駆動制御する場合の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)の動作方向とを示す図で、第9図(A)は第1の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)のX軸(正)方向への動作を示す説明図、第9図(B)はこの場合の駆動力の大きさと作用点との関係を示す説明図である。第10図は、第6図に開示した動作制御系が四つの駆動コイルを駆動制御する場合の制御モードと補助プレート(可動テーブル)の動作方向とを示す図で、第10図(A)は第3の制御モードと可動テーブルのY軸(正)方向への動作を示す説明図、第10図(B)は、この場合の駆動力の大きさと作用点との関係を示す説明図である。第11図は、第6図に開示した動作制御系が四つの駆動コイルを駆動制御する場合の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)の動作方向とを示す図で、第11図(A)は第5の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)のX−Y座標上の第1象限方向への動作を示す説明図、第11図(B)はこの場合の駆動力の大きさと作用点との関係を示す説明図である。第12図は、第6図に開示した動作制御系が四つの駆動コイルを駆動制御する場合の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)の動作方向とを示す図で、第12図(A)は第7の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)のX−Y座標上の第2象限方向への動作を示す説明図、第12図(B)はこの場合の駆動力の大きさと作用点との関係を示す説明図である。第13図は、第6図に開示した動作制御系が四つの駆動コイルを駆動制御する場合の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)の動作方向とを示す図で、第13図(A)は第9の制御モードと補助テーブル(可動テーブル)のX−Y座標上の原点を中心として回動する場合を示す説明図、第13図(B)はこの場合の駆動力の大きさと作用点との関係を示す説明図である。第14図は、第1図に開示した制動プレートと四つの駆動コイル及び被駆動磁石との位置関係を示す図で、第14図(A)は制動プレートを含む部分の構造を示す部分断面図、第14図(B)は第14図(A)中のA−A線に沿って見た平面図である。第15図は、第1図に開示した制動プレートの制動力発生原理を示す図で、第15図(A)は第1図の制動プレート部分を示す拡大部分断面図、第15図(B)は、この場合の第14図(A)中のA−A線に沿って見た制動プレートに生じる渦電流制動の発生状況を示す説明図である。第16図は、第1図に開示した駆動コイルと制動プレートとの電気的な関係を示す図で、第16図(A)は両者を連結された場合の状態を示す等価回路、第16図(B)は制動プレートが無い場合の駆動コイルの状態を示す等価回路である。第17図は、第1図に開示した第1実施形態の全体的な動作例を示す説明図である。第18図は、第17図の動作例を平面的に見た場合の一例を示す説明図である。第19図は、本発明の第2の実施形態を示す一部省略した概略断面図である。第20図は、第19図の一部切り欠いた平面図である。第21図は、本発明の第3の実施形態を示す図で、第21図(A)は一部省略した概略部分断面図、第2図1(B)は第21図(A)の矢印A−A線に沿ってみた一部省略した平面図である。第22図は、本発明の第4の実施形態を示す一部省略した概略断面図である。第23図は、本発明の第5の実施形態を示す一部省略した概略断面図である。第24図は、本発明の第6の実施形態を示す一部省略した概略断面図である。第25図は、本発明の各実施形態で開示した四つの駆動コイルの固定プレート上における他の配置例と被駆動磁石との関係を示す説明図である。第26図は、本発明における電磁駆動手段の他の例を示す図で、第26図(A)は単一の口状駆動コイルと四個の被駆動磁石とを備えた場合の例を示す説明図、第26図(B)は四個の駆動コイルと八個の被駆動磁石とを備えた場合の例を示す説明図である。第27図は、本発明における電磁駆動手段の他の例を示す図で、第27図(A)は単一の駆動コイルと四個の被駆動磁石とを備えた場合の他の例を示す説明図、第27図(B)は十字状枠型に形成されたの十字状枠形駆動コイルと八個の被駆動磁石とを備えた場合の例を示す説明図である。第28図は、本発明の第8の実施形態を示す一部省略した概略断面図である。第29図は、本発明における各実施形態に開示した駆動コイルの他の例を示す図で、駆動コイルを菱形状とした場合の例を示す説明図である。第30図は、本発明における各実施形態に開示した田形状駆動コイルの他の例を示す図で、駆動コイルを円形状とした場合の例を示す説明図である。第31図は、本発明における各実施形態に開示した駆動コイルの他の例を示す図で、駆動コイルを八角形状とした場合の例を示す説明図である。第32図は、本発明の第10の実施形態を示す縦断面図である。第33図は、第32図に示す第10の実施形態の一部切り欠いた平面図である。第34図は、第32図のA−A線に沿った概略横断面図である。第35図は、第32図に開示した第10の実施形態の動作制御系を含む装置全体を示すブロック図である。第36図は、第32図に開示した補助テーブル部分の動作と位置情報検出用の容量検出電極との関係を示す説明図である。第37図は、第35図に開示した第10の実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードA1〜A4の制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第38図は、第35図に開示した第10の実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードA5〜A8の制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第39図は、第32図に開示した制動プレートを示す図で、第39図(A)はその構成を示す説明図、第39図(B)はその動作原理を示す説明図である。第40図は、第32図に開示した第10の実施形態全体の動作例を示す説明図である。第41図は、第40図に示す動作実施例に生じる補助テーブル部分の移動量の変化を容量検出電極が検知する場合の状態を示す説明図である。第42図は、第32図に開示した制動プレートの他の例を示す説明図である。第43図は、第32図に開示した駆動コイルの他の例を示す図で、第43図(A)は駆動コイルを三角形状とした場合の例を示す説明図、第43図(B)は駆動コイルを円形状とした場合の例を示す説明図、第43図(C)は駆動コイルを六角形状とした場合の例を示す説明図、第43図(D)は駆動コイルを八形状とした場合の例を示す説明図である。第44図は、本発明の第11の実施形態を示す縦断面図である。第45図は、第44図のA−A線に沿った概略横断面図である。第46図は、第44図に開示した第11の実施形態の動作制御系を含む装置全体を示すブロック図である。第47図は、第46図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードB1〜B4の制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第48図は、第46図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードB5〜B8の制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第49図は、本発明の実施形態を示す縦断面図である。第50図は、第49図のA−A線に沿ってみた概略横断面図である。第51図は、第49図に開示した実施形態の動作制御系を含む装置全体を示すブロック図である。第52図は、第49図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードC1〜C4の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第53図は、第49図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードC5〜C8の制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第54図は、本発明の第13の実施形態を示す縦断面図である。第55図は、第54図のA−A線に沿ってみた概略横断面図である。第56図は、第54図に開示した実施形態の動作制御系を含む装置全体を示すブロック図である。第57図は、第54図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードD1〜D4の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第58図は、第54図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードD5〜D8の制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第59図は、本発明の第14の実施形態を示す縦断面図である。第60図は、第59図のA−A線に沿ってみた概略横断面図である。第61図は、第59図に開示した実施形態の動作制御系を含む装置全体を示すブロック図である。第62図は、第59図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードE1〜E4の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第63図は、第59図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードE5〜E8の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第64図は、第59図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードE9〜E10(回転動作)の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第65図は、本発明の第15の実施形態を示す縦断面図である。第66図は、第65図のA−A線に沿ってみた概略横断面図である。第67図は、第65図に開示した実施形態の動作制御系を含む装置全体を示すブロック図である。第68図は、第65図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードF1〜F4の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第69図は、第65図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードF5〜F8の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第70図は、第65図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードF9〜F10(回転動作)の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第71図は、本発明の第16の実施形態を示す縦断面図である。第72図は、第71図のA−A線に沿ってみた概略横断面図である。第73図は、第71図に開示した実施形態の動作制御系を含む装置全体を示すブロック図である。第74図は、第71図に開示した実施形態における駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードK1〜K4の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第75図は、第71図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードK5〜K8の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第76図は、第71図に開示した実施形態におけるテーブル駆動制御手段が実行する複数の通電制御モードK9〜K10(回転動作)の通電制御内容と被駆動磁石全体の移動方向(可動テーブルの移送方向)を示す図表である。第77図は、本発明の第17の実施形態を示す図であり、電磁制動機構を可動テーブルとテーブル保持機構との双方に取り付けた場合の例を示す模式断面図である。第78図は、本体の底部を本体から取り外し、かつ制動用プレートを取り外した状態で電磁制動機構における制動用磁石の配置の例を示す図である。第79図は、第17の実施形態における制動特性と従来例とを比較した結果を示す特性図である。
発明を実施するための最良な形態
以下、本発明の実施の形態を添付図に基づいて説明する。

第1の実施形態

本発明の第1の実施形態を第1図乃至第18図に示す。第1図乃至第18図において、符号1は可動テーブルを示し、符号2はテーブル保持機構を示す。このテーブル保持機構2は第1図に示すように、ケース本体(本体部)3の下方部分に配設されている。当該テーブル保持機構2は、前記可動テーブル1が同一面内で任意の方向へ移動するのを許容すると共に当該可動テーブル1に元位置復帰力を付加した状態で当該可動テーブル1を保持するように構成されている。
このテーブル保持機構2は本体部としてのケース本体3によって支持されている。
本実施形態に係るケース本体3は第1図に示すように、上方および下方が開放された箱体状に形成されている。
付号4は電磁駆動手段を示す。この電磁駆動手段4は、その主要部がケース本体3側に保持され、前記可動テーブル1に移動力(送り)を付与する機能を備えている。符号3Aは、ケース本体3の内壁部周囲に内側方向に突設された本体側突出部を示す。
本実施形態に係る電磁駆動手段4は、可動テーブル1と後述する補助テーブル5との間に配設されている。
補助テーブル5は、磁性材料から形成され、前記可動テーブル1に対向し且つ所定間隔を隔てて平行に当該可動テーブル1に連結装備されている。そして、前記テーブル保持機構2は、この補助テーブル5側に装備され、該補助テーブル5を介して可動テーブル1を保持するように構成されている。
前記電磁駆動手段4は、補助テーブル5の所定位置に固定装備された四個の正方形形状の被駆動磁石6と、この各被駆動磁石6に対向して配置された十字状コイル辺を有し且つ当該各被駆動磁石6と協働して前記可動テーブル1に所定移動方向に沿う磁力による所定の移動力(送り)を付与する田形状駆動コイル7と、この田形状駆動コイル7を定位置にて保持すると共に前記補助テーブル5の可動テーブル1側に装備された固定プレート8とを備えている。この固定プレート8は、磁性部材から形成されている。なお、駆動コイル7は、巻回した端部の形状を強調するために閉回路のように図示しているが、この駆動コイル7は、ソレノイド状に巻回されて両端に通電用の2つの端子を備えた構成であり、通電により磁力を発生する構造になっている。この駆動コイルの図示方法は、以下に説明する各実施形態においても同様である。
更に、前記複数の田形状駆動コイル7は、前記被駆動磁石6と対面する端面側に非磁性金属部材(例えば電気抵抗の少ない銅製部材)からなる制動用プレート9をそれぞれ備えており、当該制動用プレート9は、対面する被駆動磁石6の磁極面に近接している。この制動用プレート9は、前記固定プレート8側に固着されている。
以下、これを更に詳細に説明する。
〔可動テーブルと補助テーブル〕
第1図乃至第4図において、可動テーブル1は円形状に形成され、補助テーブル5は四角形状に形成されている。この補助テーブル5は、可動テーブル1に対向し且つ所定間隔を隔てて平行に配置され、その中心部の連結支柱10を介して前記可動テーブル1に一体的に連結されている。このため、この可動テーブル1は、補助テーブル5と平行状態を維持しつつ一体的に移動し且つ一体的に回転し得るようになっている。
連結支柱10は、前述したように可動テーブル1と補助テーブル5とを連結する連結部材であって、両端部に鍔部10A,10Bを備えた断面工字状に形成され、その両端部外側中央には、可動テーブル1と補助テーブル5との各中心部に形成された位置決め孔1a,5aに係合する突起10a,10bが設けられている。
可動テーブル1と補助テーブル5とは、突起10a,10bと鍔部10A,10Bとによって位置決めされ当該連結支柱10に固着され一体化されている。この一体化に際しては本実施形態では接着剤が用いられているが、溶接にて部分的に接合しても、或いは突起10a,10b部分を位置決め孔1a,5aに圧入し他の部分を接着剤又は溶接等によって一体化してもよい。なお、可動テーブル1或いは補助テーブル5の何れか一方をネジ止めにて前記連結支柱10の鍔部10A又は10Bに着脱自在に固着してもよい。この場合、ネジ止め後に、数本のノックピンを位置決め固定用として係合し両者間に打ち込むようにしてもよいものである(図示せず)。このようにすると、可動テーブル1と補助テーブル5とを確実に一体化することができる。
〔テーブル保持機構〕
本実施形態に係るテーブル保持機構2は、可動テーブル1を保持しつつ当該可動テーブル1をその高さ位置を変えることなく同一面上のいずれの方向へも自在に移動可能とする機能を備えたものであり、補助テーブル5を介してこれを実行するようにしたものである。
このテーブル保持機構2は、リンク機構を三次元空間に応用したものであり、所定間隔を隔てて設置される二本のピアノ線を一組として予め補助テーブル5の端部周囲のコーナー部分に対応して四組準備し、この四組のピアノ線を組毎に、四角形状の中継プレート2Gの各四隅部分に分けてそれぞれ上方向に向けて植設する。前記テーブル保持機構2は、内側に位置する四本のピアノ線2Aで補助テーブル5を下方から保持し、外側に位置する四本のピアノ線2Bで中継プレート2Gを本体部3から揺動自在に吊り下げた構成となっている。なお、2本のピアノ線は、可動テーブル1および補助テーブル5を支えるに充分な適度の剛性を備えた棒状弾性線材であれば他の部材であってもよい。
これにより、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)が中継プレート2Gと各四本のピアノ線2A,2Bとによって空中で安定した態様で保持され、その水平面内での移動は、後述するように同一の高さ位置を維持しつつ何れの方向にも自在に移動可能となっている。補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)の同一面内での回転動作もほぼ同様に可能となる。
これを更に詳述する。
前記テーブル保持機構2は、補助テーブル5の周端部の四隅部分からそれぞれ第1図の下方に向けて植設された四本のテーブル側ピアノ線2Aと、この各テーブル側ピアノ線2Aの第1図における下端部に装備された中継プレート2Gと、この中継プレート2Gを本体部3側から吊り下げるように構成され前記テーブル側ピアノ線2Aの外側に装備された本体側ピアノ線2Bとを備えている。
この四本のテーブル側ピアノ線2Aは、第1図における上端部が補助テーブル5に固着され、下端部が中継プレート2Gに固着されている。符号5A,5Bは補助テーブル5の下面側の二箇所に設けられた下方突出部を示す。この下方突出部5A,5Bによってテーブル側ピアノ線2Aの固定位置が設定されている。
この四本の各テーブル側ピアノ線2Aの外側には、所定間隔Sを隔てて本体側ピアノ線2Bがそれぞれ個別に且つ平行に配設されている。この本体側ピアノ線2Bは、その下端部が前記テーブル側ピアノ線2Aと同様に中継プレート2Gに固着され、その上端部がケース本体3の内壁部に設けられた本体側突出部3Bに固着されている。
これらの各ピアノ線2A,2Bは、前述したように可動テーブル1および補助テーブル5を支えるに充分な適度の剛性を備えた棒状弾性線材によって形成されている。
これにより、前記可動テーブル1は、補助テーブル5と共に中継プレート2G上にて内側の4本のテーブル側ピアノ線2Aによって支持され、当該4本のテーブル側ピアノ線2Aの弾性限界内においてリンク機構の原理に従ってその平行移動および面内での回転が許容された状態となっている。
一方、中継プレート2Gは、当該中継プレート2G上の外側に位置する4本のテーブル側ピアノ線2Bによって本体側突出部3Bに吊持されていることから、ケース本体3に対してはその平行移動および面内での回転が同様に許容された状態となっている。
このため、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)が、外力を受けて面内で移動し又は回転すると、後述する第17図に示すようにテーブル側およびケース本体側の各ピアノ線2A,2Bが同時に弾性変形して中継プレート2Gが平行状態を維持しつつ上下動する。そして、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)が外力によって面内で移動し又は回転すると、その高さ位置の変動は、中継プレート2Gの高さが上下に変動することにより吸収される。
これにより、可動テーブル1は、外力を受けて移動しても、各ピアノ線2A,2Bの弾性限界内において何れの方向へも同一高さを維持しつつ移動することが可能となっている。
ここで、テーブル側およびケース本体側の各ピアノ線2A,2Bは同一の直径を備え同一の弾性を備えたものが使用され、その実効長Lはそれぞれ全く同一に設定されている。又、本実施形態に係る各ピアノ線2A,2Bは、例えば第1図,第3図に示すように、左右方向に沿って配設されているが、X−Y面上におけるX軸およびY軸に対してそれぞれ線対称に成る位置に配設されておれば、第2図に示す位置以外の位置に配設してもよい。
可動テーブル1の移動に際して各ピアノ線2A,2Bには弾性応力がそれぞれ均一に生じることから、可動テーブル1の元位置復帰を含めて可動テーブル1を円滑に移動し得るという利点を得ることができる。
このように、前記テーブル保持機構2は、例えば補助テーブル5が全体的に同一方向にスライド移動すると、各組の各ピアノ線2A,2Bは全て同一に変形することとなる。この場合、本体側ピアノ線2Bは、その端部が保持された状態で弾性変形することから、同様に弾性変形するテーブル側ピアノ線2Aの変形動作により補助テーブル5の高さ位置は不変となり、代わって、両ピアノ線2A,2Bに共通に支持された中継プレート2Gの高さ位置が変動する。
換言すると、この中継プレート2Gが両ピアノ線2A,2Bの変形で生じる高さ位置の変動を吸収することになり、これにより、補助テーブル5(即ち可動テーブル1)は全体的に高さ変動することなく同一面内でスライド移動することとなる。この場合、補助テーブル5から外力を開放すると、当該補助テーブル5は各ピアノ線2A,2Bのばね作用(復元力)によって一直線に元位置に復帰する。
また、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)が同一面内で回転駆動された場合にも、同等の理由から補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)は全体的にほぼ同一の高さを維持しつつ同一面内で回転動作することとなる。この場合にも、補助テーブル5から外力を開放すると、補助テーブル5は各ピアノ線2A,2Bのばね作用(復元力)により一直線に元位置に復帰する。
〔電磁駆動手段〕
可動テーブル1と補助テーブル5との間には、前述したように、補助テーブル5を介して可動テーブル1に対し所定の移動力を付与する電磁駆動手段4が装備されている(第1図参照)。
本実施形態に係る電磁駆動手段4は、補助テーブル5上に装備された四個の被駆動磁石(本実施形態では永久磁石が使用されている)6と、この各被駆動磁石6を介して可動テーブル1に所定の移動方向に向けて所定の電磁力を発生する四個の田形状駆動コイル7と、この各田形状駆動コイル7を保持する固定プレート8とを備えている。
固定プレート8は第1図に示すように、補助テーブル5の可動テーブル1側(補助テーブル5と可動テーブル1との間)に装備され、その周囲がケース本体3に固着装備されている。ここで、この固定プレート8については、第1図の左右両端部のみがケース本体3に固定装備されるように構成してもよい。この固定プレート8の中央部には、前記連結支柱10の所定範囲内での平行移動を許容する貫通穴8Aが形成されている。本実施形態に係る貫通穴8Aは円形形状に形成されているが、四角形であっても、或いはその他の形状であってもよい。要は、固定プレート8の貫通穴8Aは、連結支柱10の動きを許容する形状であれば、いずれの形状であってもよいものである。
前記固定プレート8は、前述したように、その周囲全体が本体側突出部3に保持されている。この場合、固定プレート8と本体側突出部3Aとは、その一体化を堅牢にするため、ネジ止め後にノックピン等で一体化しても、或いは溶接等で一体化してもよい。このようにすると、可動テーブル1のミクロン(μ)単位の変位や移動に対しても、固定プレート8がケース本体3に対して位置ずれを生じることなく円滑にこれに対応することができるという利点が生じる。
本実施形態に係る前記四個の被駆動磁石6は第2図,第3図に示すように、駆動コイル7に対向する対向面が四角形状をなす永久磁石から形成されている。
ここで、可動テーブル1の位置移動を制御するために、可動テーブル1が移動する同一面内に設定した原点を通る1つの軸線を基準として円周方向に等分して複数の軸線を設定している。本実施形態の場合、前記原点は、固定プレート8の中心部に一致させて設定している。
第2図及び第3図に示す本実施形態では、可動テーブル1が移動する同一面内に設定した原点を通る1つの軸線を基準として円周方向に90°の角度毎に4等分して4本の軸線を設定している。そして、前記原点を通って互いに反対方向に伸びる2本の軸線の組をそれぞれX軸とY軸とし、X軸,Y軸に一致する方向をX方向,Y方向として想定している。したがって、これらのX方向とY方向とは前記原点にて直交している。
また、可動テーブル1の移動の起点となる位置は、本体部3上に可動テーブル1が外力を受けずにフリーな状態で存在するときの連結支柱10の中心位置、すなわち可動テーブル1の中心位置とし、この中心位置と前記X−Y方向が交差する原点とを固定プレート8の中心位置上にて一致させている。
第2図及び第3図に示すように、前記4個の被駆動磁石6は、前記補助テーブル5上の前記X−Y方向(4本の軸線上)であって、かつ前記原点から等距離の位置にそれぞれ配設され固着されている。
この四個の被駆動磁石6に対向する位置には、田形状駆動コイル7が、前記四個の被駆動磁石6に個別に対応して固定プレート8上の定位置に、固着装備されている。前記田形状駆動コイル7は、その中央部に前記X−Y軸に沿う十字状のコイル辺を有し、且つ通電により発生する磁力と各被駆動磁石6の磁力との相互磁気作用により前記可動テーブル1に所定の移動方向に沿って移動力(送り)を付与する。
この場合、四個の被駆動磁石6の向きは、田形状駆動コイル7に面する側の磁極が、本実施形態ではX軸上のものはN極に、Y軸上のものはS極に、それぞれ設定されている(第2図,第3図参照)。
このため、駆動コイル7の十字状コイル辺の縦方向又は横方向に生じる磁力と被駆動磁石6の磁力との間に発生する磁力は、常にX軸方向又はY軸方向に統一され、その合力が常に最大値となるように設定されている。このため、発生する磁力を効率良く可動テーブル1に対する駆動力として出力することが可能となる。
また、前記田形状駆動コイル7については、その大きさは内側に有する十字状コイル辺の長さが前記被駆動磁石6の最大移動範囲を許容する寸法に設定されている。
このため、四個の被駆動磁石6との間に生じる田形状駆動コイル7の電磁力は、当該田形状駆動コイル7が固定プレート8上の定位置に固定されていることにより、当該被駆動磁石6を介して補助テーブル5に対する所定方向への移動力として確実に出力されることとなる。
〔田形状駆動コイル〕
電磁駆動手段4の主要部を成す田形状駆動コイル7は、例えば第5図に示すように、それぞれ独立して通電可能な四個の角形小コイル7a,7b,7c,7dにより構成されている。そして、4個の角形小コイル7a,7b,7c,7dの内側の互いに十字状に突き合わされたコイル部分が前記十字状のコイル辺を形成している。
このため、各角形小コイル7a〜7dの通電方向を後述する動作制御系によって外部から切り換え制御することにより、例えば田形状駆動コイル7の内部の十字状部分に流れる電流を図中の縦方向又は横方向の何れか一方に限定して通電(正又は逆方向を含めて)することが可能となり、これにより対応して配置された被駆動磁石6に対しては、フレミングの左手の法則に従って当該各被駆動磁石6を所定の方向へ押圧する電磁力(反力)を出力することができる。
この四個の角形小コイル7a〜7dに生じる電磁力の方向を組み合わせることにより、前記田形状駆動コイル7の内側に位置する十字状のコイル辺部分に、縦方向又は横方向等の何れか一方への通電状態が設定され、これによって、対応する被駆動磁石6に所定方向への電磁駆動力が出力される。そして、前記四個の被駆動磁石6に生じる電磁駆動力の合力によって、前記補助テーブル5に対してX−Y軸上で回転動作を含む任意の方向に向けて移動力が付与されるようになっている。
これら四個の角形小コイル7a〜7dに対する一連の通電制御の手法については、後述するプログラム記憶部22の説明箇所(第6図,第8図)で詳述する。
又、この四個の角形小コイル7a〜7dは中空のコイルもよいが、内側にフェライト等の被導電性磁性部材を充填したものであってもよい。第5図において、コイルの内側の斜線部分は磁束鎖交領域を示す。
符号9は、被駆動磁石6に近接対向して田形状駆動コイル7側に固定装備された制動用プレートを示す。
〔位置検出センサ機構〕
前記電磁駆動手段4によって駆動される補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)の移動状態は、位置検出センサ機構25によって検出される。
第6図に示す位置検出センサ機構25は、静電容量型の複数の検出電極(本実施形態では8個)を備えた容量センサ群26と、この容量センサ群26で検出される複数の容量変化成分を電圧変換すると共に所定の演算をして位置変化情報として後述するテーブル駆動制御手段21に送り込む位置情報演算回路27とを備えた構成となっている。
前記位置情報演算回路27は、前記容量センサ群26で検出される複数の容量変化成分を個別に電圧変換する信号変換回路部27Aと、この信号変換回路部27で変換された複数の容量変化成分にかかる電圧信号を所定の演算によりX−Y座標上の位置を示すX方向位置信号VX及びY方向位置信号VYに変換し、更には回転角信号θを演算して出力する位置信号演算回路部27Bとにより構成されている。
前記複数の容量センサ群26は第1図乃至第4図に示すように、補助テーブル5の周囲の下面部分に対向して且つ前記本体側突出部3Bの上面に所定間隔を隔てて配設された8個の角形の容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,26Y1,26Y2,26Y3,26Y4と、これに対応して前記補助テーブル5の周囲の下面部分に設定された比較的幅の広い共通電極(図示せず)とにより構成されている。
そして、前記各容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,26Y1,26Y2,26Y3,26Y4の内、容量検出電極26X1,26X2が第2図,第3図の右端部に上下に沿って所定間隔を隔てて装備され、これに対して容量検出電極26X3,26X4が第2図,第3図の左端部に上下に沿って所定間隔を隔てて装備されている。
また、前記各容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,26Y1,26Y2,26Y3,26Y4の内、容量検出電極26Y1,26Y2が第2図,第3図の上端部に左右に沿って所定間隔を隔てて装備され、容量検出電極26Y3,26Y4が第2図,第3図の下端部に左右に沿って所定間隔を隔てて装備されている。
そして、例えば前記補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)が電磁駆動手段4による送りを付与されて、第7図(A)に示すように矢印Fの方向(図中、右上方向)に移動動作した場合、本実施形態では、補助テーブル5の両側に(及び上下方向に)位置する一方の容量検出電極26X1,26X2(26Y1、26Y2)と他方の26X3,26X4(26Y3,26Y4)で検出される容量変化成分が、信号変換回路27Aで電圧変換された後に位置信号演算回路27Bに送り込まれ、この位置信号演算回路27Bで前記各変換電圧を入力してX方向位置信号VX−Y方向位置信号VYとして差動出力するように構成されている。
前記補助テーブル5が電磁駆動手段4による送りを受けて第7図(B)に示すように矢印方向に回転動作した場合、本実施形態では、前記の場合と同様に各部が作動し同様に機能し、変化成分が電圧変換されて所定の回転角信号θとして差動出力されるように構成されている。
このため、本実施形態にあっては、第3図の左右(及び上下)の各容量検出電極に同時に印加されるノイズを差動出力(例えば、X軸方向の一端部と他端部に配置された容量検出電極に検知される容量変化の差をとること:外部雑音排除機能)によって打ち消すことができ、同時に測定値が電圧変換された後にその変化分が合算されて出力されるので(減少した分がマイナス分として引き算されること、例えばA−(−A)=2Aの如きもの)、これにより補助テーブル5(可動テーブル1)の位置情報を高感度に出力することができるという利点がある。
〔動作制御系〕
本実施形態にあっては、前記電磁駆動手段4には、前記複数の田形状駆動コイル7を個別に駆動制御して前記可動テーブル1の移動若しくは回転動作を規制する動作制御系20が併設されている(第6図参照)。
この動作制御系20は第6図に示すように、前記電磁駆動手段4の複数の各田形状駆動コイル7を所定の制御モードに従って個別に駆動し前記可動テーブル1を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段21と、このテーブル駆動制御手段21に併設され前記可動テーブル1の移動方向,回転方向,およびその動作量等が特定された複数の制御モードにかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部22と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている。
テーブル駆動制御手段21には、複数の各田形状駆動コイル7に対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。このテーブル駆動制御手段21には、前記可動テーブル1の移動中および移動後の位置情報が、前記位置検出センサ機構25によって検出され後述するように高感度に演算処理されて送り込まれるようになっている。
本実施形態に係る前記テーブル駆動制御手段21は、主制御部21Aとコイル駆動制御部21Bとを有している。主制御部21Aは、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の制御モードをプログラム記憶部22から選択し前記複数の各田形状駆動コイル7に所定の電流を通電制御する機能を有している。コイル駆動制御部21Bは、前記主制御部21Aにて設定される制御モードに従って所定の四個の各田形状駆動コイル7,7……を同時に且つ個別に駆動制御する機能を有している。
主制御部21Aは、前記機能に加えて、テーブル位置を検出する位置検出センサ機構25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル1の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。
符号4Gは、前記電磁駆動手段4の複数の各田形状駆動コイル7に所定の電流を通電する電源回路部を示す。
前記テーブル駆動制御手段21は、前記位置検出センサ機構25からの情報を入力して所定の演算を行いこれに基づいて予め動作指令入力部24で設定した移動先の基準位置情報とのズレを算定する位置ずれ演算機能と、この算定された位置ずれ情報に基づいて電磁駆動手段4を駆動し予め設定された移動先の基準位置に当該可動テーブル1を移送制御するテーブル位置補正機能とを備えている。
このため、本実施形態にあっては、可動テーブル1の移動方向が外乱等によってずれた場合には当該ずれを修正しながら可動テーブル1を所定の方向に移送制御することとなり、これにより当該可動テーブル1は迅速且つ高精度に予め設定した目標位置に移送されることとなる。
〔プログラム記憶部〕
前記テーブル駆動制御手段21は、プログラム記憶部22に予め記憶された所定の制御プログラム(所定の通電パターンおよびその選択組合せである所定の制御モード)に従って前記電磁駆動手段4の四個の田形状駆動コイル7を個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、前記プログラム記憶部22には、本実施形態にあっては前記四個の各田形状駆動コイル7,7,……に対する基本的な四つの通電パターンを実行するためのプログラムが記憶されている(第6図,第8図参照)。
第8図は、田形状駆動コイル7(固定子側)の四個の角形小コイル7a,7b,7c,7dに対する四種類の通電パターンA,B,C,Dと、その時に各田形状駆動コイルの十字辺部分に生じる電流の向き、及びこれに対応して可動子側の被駆動磁石(永久磁石)6に生じる電磁駆動力(推力)の向きを、それぞれ示す。
第8図において、通電パターンAの場合は、一方の角形小コイル7a,7bに対しては左回りの電流が,他方の角形小コイル7c,7dに対しては右回りの電流がそれぞれ通電制御され、これによって中央部に位置する十字状のコイル辺部分では、外部に出力される磁束が全体的に加算又は相殺され、その結果としてX軸の正方向の電流IAのみが通電されたのと同等の状態となる。
通電パターンBでは、それぞれ図示の如く各角形小コイル7a〜7cが個別に通電制御され、これによってX軸の負方向の電流IBのみが通電されたのと同等の状態となる。通電パターンCでは、それぞれ図示の如く各角形小コイル7a〜7cが個別に通電制御され、これによってY軸の正方向の電流ICのみが通電されたのと同等の状態となる。同様に、通電パターンDでは、それぞれ図示の如く各角形小コイル7a〜7cが個別に通電制御され、これによって、Y軸の負方向の電流IDのみが通電されたのと同等の状態となる。
前記四つの通電パターンA,B,C,Dは、プログラム記憶部22に予め記憶された所定の制御プログラムに基づいて実行されるようになっている。
第8図に示した白抜き矢印は、これらの通電パターンA,B,C,Dに対応して可動子側の被駆動磁石(永久磁石)6との間に発生する電磁駆動力(推力)の向きを、それぞれ示す。
この場合、対応する各電磁力は田形状駆動コイル7の通電コイル辺部分にフレミングの左手の法則によって発生するが、当該田形状駆動コイル7が固定プレート8上に固定されていることから、その反力が電磁駆動力(推力)として被駆動磁石(永久磁石)6側に向けて発生する。
第8図に示した白抜き矢印は、その反力(電磁駆動力)を示すものである。このため、この反力(電磁駆動力)は、被駆動磁石6の磁極N,Sの種類によってその向きが反転する。
プログラム記憶部22には、前記固定プレート8上の中央部を原点として想定されるX−Y平面上にて可動テーブル1をX軸の正負二方向およびY軸の正負二方向にそれぞれ移動せしめる第1乃至第4の制御モードと、X−Y平面上に設定される各象限内の所定方向に可動テーブル1を移動せしめる第5乃至第8の制御モードと、可動テーブル1を所定位置にて時計方向又は反時計方向に回転動作せしめる第9乃至第10の各制御モードにかかる各動作プログラムが記憶されている。
第9図乃至第13図に、それぞれ前記第1乃至第10の各制御モードにかかる動作プログラムを実行した場合に生じる各田形状駆動コイル7の機能および補助テーブル(可動テーブル1)の動作状態の一例をそれぞれ示す。
第9図(A)(B)は、第1の制御モードを実行した場合の状態を示すものである。この図に示すように、この第1の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンDの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンCの手法で通電制御される。第9図(A)において、記号N,Sは、各被駆動磁石(永久磁石)6の磁極の種類を示す。
その結果、この第1の制御モードでは、各被駆動磁石(永久磁石)6に対しては、矢印FX1,FX2,FX3,FX4の方向に電磁駆動力が発生し、これによって、X軸上の正の方向(矢印+FX)に向けて補助テーブル5が駆動されることとなる。
第9図(B)は、各田形状駆動コイル7,7……に同一の電磁駆動力が発生した場合の向きをX−Y座標上に例示したものである。これより、X軸上の正の方向に補助テーブル5を移送する場合には、特に、Y軸上の各田形状駆動コイル7,7に同一の大きさの駆動力を発生させることが重要となる。
第2の制御モードの場合は、X軸上の負の方向(図示せず)に補助テーブル5を移送する場合であるから、各田形状駆動コイル7,7……に通電する電流パターンを前記第1の制御モードの場合に比較して全く逆に設定すればよい。
即ち、この第2の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンCの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンDの手法で通電制御される。これより、X軸上の負の方向に補助テーブル5は円滑に移送されることとなる(図示せず)。
第10図(A)(B)は、第3の制御モードを実行した場合の状態を示すものである。この図に示すように、この第3の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンAの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンBの手法で通電制御されるようになっている。
その結果、この第3の制御モードでは、各被駆動磁石(永久磁石)6に対しては、矢印FY1,FY2,FY3,FY4の方向に電磁駆動力が発生し、これによって、Y軸上の正の方向(矢印+FY)に向けて補助テーブル5が駆動されることとなる。
第10図(B)は、各田形状駆動コイル7,7……に同一の電磁駆動力が発生した場合の合力の向きをX−Y座標上に例示したものである。これより、Y軸上の正の方向に補助テーブル5を移送する場合には、特に、X軸上の各田形状駆動コイル7,7に同一の大きさの駆動力を発生させることが重要となる。
第4の制御モードの場合は、Y軸上の負の方向に補助テーブル5を移送する場合(図示せず)であるから、各田形状駆動コイル7,7……に通電する電流パターンを前記第3の制御モードの場合に比較して全く逆に設定すればよい。
即ち、この第2の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンBの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンAの手法で通電制御される。これより、Y軸上の負の方向に補助テーブル5は円滑に移送されることとなる(図示せず)。
第11図(A)(B)は、第5の制御モードを実行した場合の状態を示すものである。この図に示すように、この第5の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンDの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンBの手法で通電制御されるようになっている。
その結果、この第5の制御モードでは、X軸上の二つの被駆動磁石(永久磁石)6に対しては、矢印FX1,FX3の方向に電磁駆動力が発生し、Y軸上の二つの被駆動磁石(永久磁石)6に対しては、矢印FY2,FY4の方向に電磁駆動力が発生し、これによってX−Y軸上の中心点から第1象限方向に向けて(矢印FXY)に向けて補助テーブル5が駆動されることとなる。
第11図(B)は、各田形状駆動コイル7,7……同一の電磁駆動力が発生した場合の合力の向きをX−Y座標上に例示したものである。これより、X−Y軸上の中心点から第1象限方向に向かう方向(矢印FXY)に向けて補助テーブル5を駆動する場合には各田形状駆動コイル7,7……に通電される電流値の大きさを適当に設定することによって、その移動方向を変化させることができる。かかる通電電流の大きさは前記主制御部21Aで設定制御される。
第6の制御モードの場合は、X−Y軸上の中心点から第3象限方向(図示せず)に向けて補助テーブル5を移送する場合であるから、各田形状駆動コイル7,7……に通電する電流パターンを前記第5の制御モードの場合に比較して全く逆に設定すればよい。
即ち、この第5の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンCの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンBの手法で通電制御される。これより、X−Y軸上の中心点から第3象限方向に向けて補助テーブル5は円滑に移送されることとなる(図示せず)。
第12図(A)(B)は、第7の制御モードを実行した場合の状態を示すものである。この図に示すように、この第7の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンCの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンBの手法で通電制御されるようになっている。
その結果、この第7の制御モードでは、X軸上の二つの被駆動磁石(永久磁石)6に対しては、矢印−FX1,−FX3の方向に電磁駆動力が発生し、Y軸上の二つの被駆動磁石(永久磁石)6に対しては、矢印FY2,FY4の方向に電磁駆動力が発生し、これによってX−Y軸上の中心点から第2象限方向に向けて(矢印FYX)に向けて補助テーブル5が駆動されることとなる。
第12図(B)は、各田形状駆動コイル7,7……に同一の電磁駆動力が発生した場合の合力の向きをX−Y座標上に例示したものである。これより、X−Y軸上の中心点から第2象限方向に向かう方向(矢印FYX)に向けて補助テーブル5を駆動する場合には各田形状駆動コイル7,7……に通電される電流値の大きさを適当に設定することによって、その移動方向を変化させることができる。かかる通電電流の大きさは、前記主制御部21Aで設定制御される。
第8の制御モードの場合は、X−Y軸上の中心点から第4象限方向(図示せず)に向けて補助テーブル5を移送する場合であるから、各田形状駆動コイル7,7……に通電する電流パターンを前記第7の制御モードの場合に比較して全く逆に設定すればよい。
即ち、この第8の制御モードでは、X軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンDの手法で通電制御され、Y軸上の二つの田形状駆動コイル7,7はそれぞれ電流パターンAの手法で通電制御される。これより、X−Y軸上の中心点から第4象限方向に向けて補助テーブル5は円滑に移送されることとなる(図示せず)。
第13図(A)(B)は、第9の制御モードを実行した場合の状態を示すものである。この図に示すように、この第9の制御モードでは、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)を所定角度θ分、回転動作させるためのもので、この制御動作では、所定の許容範囲内において中心軸を有しない補助テーブル5を左回りの円運動をさせ所定位置での静止動作が可能としたものである。
即ち、この第13図(A)に示す第9の制御モードでは、X軸の正軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンAの手法によって、X軸の負軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンBの手法によって、Y軸の正軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンDの手法によって、又Y軸の負軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンCの手法によって、それぞれ通電制御される。
その結果、この第9の制御モードでは、各田形状駆動コイル7,7,……に対応した各被駆動磁石(永久磁石)6には、第11図に示すようにそれぞれ左回りの方向に沿って各軸に直交する方向FY1,−FX2,−FY3,又はFX4に向けてそれぞれ電磁駆動力が発生する。
このため、第13図(A)に示したように、当該各被駆動磁石(永久磁石)6に生じる電磁駆動力の大きさをそれぞれ同一の大きさPに設定制御することにより、補助テーブル5は所定の許容範囲内において中心軸を有しない状態でも左回りの円運動をし所定位置での静止動作が可能となる。
この場合、円運動後の停止位置は、全体の電磁駆動力と前記テーブル保持機構2のバネ作用による元位置復帰力とのバランス点(所定角度θ分、回転した位置)となり、かかる位置は設定回転角度と前記電磁駆動力との関係として予め実験的に特定され、検索可能に図表化(マップ化)されて前記データ記憶部23に記憶されるようになっている。
第13図(B)は、各田形状駆動コイル7,7……に同一の電磁駆動力が発生した場合の向きをX−Y座標上に例示したものである。これより、X−Y軸上の中心点Oを回転中心として補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)は所定角度θだけ左回りに回転し停止することとなる。
この場合、回転後の停止位置を設定する回転角度θの大きさは、各田形状駆動コイル7,7・・に通電される同一の電流値の大きさを適当に設定制御することにより、その回転角度θが定められる。かかる通電電流の大きさは前記主制御部21Aで設定制御される。
第10の制御モードの場合は、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)を右回りに回転させる場合である。このため、この第10の制御モードでは、前記各田形状駆動コイル7,7……に通電される同一の電流の向きを逆方向に設定すればよい。
即ち、X軸の正軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンBの手法により、X軸の負軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンAの手法により、Y軸の正軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンCの手法により、そしてY軸の負軸上の田形状駆動コイル7は電流パターンDの手法により、それぞれ通電制御される。
これより、X−Y軸上で、補助テーブル5は右回りに所定角度θ分だけ、円滑に回転制御されることとなる(図示せず)。
これらの各通電パターンおよび各制御動作にかかる動作プログラムは、テーブル駆動制御手段21に併設された動作プログラム記憶部22に出力可能に記憶されている。そして、テーブル駆動制御手段21は、動作指令入力部24からの指令に基づいて前記各動作プログラムの何れかを選択し、これに基づいて前記電磁駆動手段4を駆動制御するようになっている。
〔電磁制動機構〕
電磁制動機構は、相互に対面し、かつ可動テーブル1の動きに同期して相対的に移動する制動用磁石と非磁性及び導電性の制動プレート9とを含んでいる。前記制動用磁石と前記制動プレート9とのうち一方は定位置に固定され、他方は前記可動テーブル1の動きに同期して移動可能に設けられ、当該制動用磁石と当該制動プレート9との組は、前記可動テーブル1の移動に伴って当該制動プレート9に発生する渦電流による磁力と当該制動用磁石の磁力との磁気作用に基づく制動力を発生するという構成になっている。
本実施形態に係る電磁制動機構の前記制動用磁石として、被駆動磁石6を用いている。前記四個の各田形状駆動コイル7の被駆動磁石6に対向した側の端面部分には、第14図に示すように、非磁性部材からなる金属製の制動用プレート9が、周囲から絶縁された状態で各被駆動磁石6の磁極面に対向し且つ近接してそれぞれ固着装備されている。
前記電磁制動機構は、補助テーブル5(可動テーブル1)の急激な移動動作に対してこれを抑制しつつ当該補助テーブル5(可動テーブル1)を緩やかに移動させる機能を備えている。
ここで、第14図(A)は、第1図の制動用プレート9部分を示す部分断面図である。また、第14図(B)は、第14図(A)の矢印A−A線に沿って見た平面図を示す。
四個の被駆動磁石6が装備された補助テーブル5又は可動テーブル1が急激な移動動作をした場合には、当各該被駆動磁石6とこれに対応した各制動用プレート9との間に、電磁制動(渦電流ブレーキ)が働く。これにより、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)は急激な移動動作が抑制されて徐々に移動することとなる。
第15図(A)(B)に、前記電磁制動(渦電流ブレーキ)の発生について示す。
この図において、制動用プレート9は、被駆動磁石6のN極に対向して田形状駆動コイル7の端部に固着されている。
いま、補助テーブル5が図の右方向に速度v1で急激に移動すると、金属製の制動用プレート9は(固定されているため)、相対的に図の左方向に同一の速度v2(=v1)で急激に移動することになる。これにより、制動用プレート9内にはフレミングの右手の法則に従って速度v2に比例した大きさの起電力EVが第15図(B)に示す方向(図中、上向き)に発生し、これにより同矢印の方向に左右対象の渦電流が流れる。
次に、起電力EVの発生領域にはN極からの磁束が存在することから、この被駆動磁石6の磁束と制動用プレート9内の(起電力EV方向の)渦電流との間にフレミングの左手の法則に従って所定の移動力f1が、制動用プレート9内に(図の右方向に向けて)発生する。
一方、制動用プレート9は固定プレート8上で固定されているため、移動力f1の反力f2が被駆動磁石6上に制動力として発生し、その向きは移動力f1の向きとは逆の向きになる。即ち、この制動力f2は、被駆動磁石6(即ち補助テーブル5)の最初の急激な移動方向とは逆の方向となり、しかも、その大きさは当該補助テーブル5の移動速度に比例した大きさとなることから、当該補助テーブル5はその急激な移動が適度の制動力f2によって抑制され、安定した状態で円滑に移動することとなる。
他の制動用プレート9の箇所でも全く同様に所定の制動力f2が発生する。
このため、被駆動磁石6を備えた補助テーブル5では、例えば急激な停止動作に際しては当該停止箇所にて往復動作が生じ易いが、これに対してはその動作が適度に抑制されて円滑に緩やかに移動することとなる。このため、全体的にはこの各制動用プレート9が有効に機能して、補助テーブル5(可動テーブル1)を安定した状態で移動させることができる。又、外部からの振動によって補助テーブル5が往復微小振動した場合にも、同様に機能してかかる往復微小振動は有効に抑制される。
この各田形状駆動コイル7の端面部分に装備された非磁性部材からなる金属製の各制動用プレート9は第16図に示すように、各田形状駆動コイル7との関係ではトランスの二次側回路を構成し、且つ所定の低抵抗r(渦電流損を生じる)を介して短絡された形態を構成する。
第16図において、K1は田形状駆動コイル7を表す一次側巻線を示し、K2は制動用プレート9に相当する二次側巻線を示す。第16図(A)は、制動用プレート9内の電気抵抗成分(低抵抗r:渦電流損を生じる)を介して当該二次側巻線部分が短絡された状態を示す。この場合、制動用プレート9内には、二次側巻線の短絡状態と同等の電流(即ち、駆動コイル7の磁束の大小に比例した渦電流)が流れる。他の制動用プレート9が付された箇所も全く同様の状態となっている。又、第16図(B)は、制動用プレート9が無い状態(二次側巻線部分が開放された状態)を示す。
このため、この場合の一次側回路を構成する各田形状駆動コイル7は、起動時の立ち上がり時(過渡状態)におけるコイルのインダクタンス成分による大きな抵抗が存在しても、二次側短絡によりその影響を有効に低減することができる。この点において、起動時から比較的大きい電流を通電することができ、前記被駆動磁石との間には当該制動用プレート9が無い場合に比較して電磁駆動力を迅速に出力することができる。
前記各制動用プレート9は、各田形状駆動コイル7の駆動時に生じる熱を放熱する機能を兼ね備えている。かかる点において駆動コイルの連続運転に伴って生じる高温下での抵抗増加と通電電流値の低下(即ち、電磁駆動力の低下)を有効に抑制して通電電流を長時間ほぼ一定レベルに設定することができる。このため、電磁駆動手段から出力される電磁駆動力に対する外部からの電流制御を安定した状態にて継続することができ、径年変化(熱による絶縁破壊)を有効に抑制することができる。これにより、装置全体の耐久性、ひいては装置全体の信頼性を高めることができる。
尚、本実施形態において、前記制動用プレート9は、制動用プレートとしての各田形状駆動コイル7毎にそれぞれ装備した場合を例示したが、この制動用プレート9を、二個以上の田形状駆動コイル7に共通に作用する単一の制動用プレートとして形成し、この単一の制動用プレートに複数の田形状駆動コイル7を対面させるように構成したものであってもよい。
〔前記実施形態の全体的な動作〕
次に、前記第1の実施形態の全体的な動作について説明する。
第6図において、まず動作指令入力部24から、可動テーブル1を所定位置へ移動させるための動作指令が入力されると、テーブル駆動制御手段21の主制御部21Aが直ちに作動し、当該動作指令に基づいてデータ記憶部23から移動先の基準位置情報を選択し、同時に動作プログラム記憶部22からこれに対応した所定の制御モードにかかる制御プログラムを選択し、続いて、コイル選択駆動制御部21Bを作動させ、電磁駆動手段4の四つの田形状駆動コイル7を所定の制御モードに基づいて駆動制御する。
第17図,第18図に、可動テーブル1をX軸の正方向への所定位置へ移動する旨の指令が動作指令入力部24から入力され、これに基づいて装置全体が作動した状態を示す。
この事例では、制御モードとしては第9図に示す第1の制御モードが選択され、これに従って各四つの田形状駆動コイル7に対してはそれぞれ第9図に示す状態に通電パターンが選択され、これに従って動作したことを示す。
この場合、前記ステージ保持機構2では、補助テーブル5が電磁駆動手段4によって図の右方に送りを与えられると、各ピアノ線2A,2Bの弾性力(元位置復帰力)に抗して当該補助テーブル5が移動する。そして、この補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)は、各ピアノ線2A,2Bの弾性復帰力と当該補助テーブル5に印加される電磁駆動手段4の電磁駆動力とのバランス点(移動目標位置)において停止する。
第17図,第18図において、符号Tは移動した距離を示す。
第18図において、斜線部分は補助テーブル5の移動によって前記他方の容量検出電極26X3,26X4の容量成分が減少した部分を示し、交差斜線部分は前記一方の容量検出電極26X1,26X2の容量成分が増加した部分を示す。尚、第18図には、Y軸方向への位置ずれが無い場合が示されている。
動作中に、外乱等によって補助テーブル5の移動位置が目標位置からずれた場合には、この容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4の容量成分の増加減少の情報に基づいて実際の移動後の位置が検出され、位置ずれ防止用のフィードバック制御が行われるようになっている。
一方、かかる状態から補助テーブル5に印加されている電磁駆動力が開放されると、補助テーブル5はピアノ線2A,2Bの弾性復帰力に付与されて元位置に復帰する。
かかる一連の動作にあって、補助テーブル5の移動動作は、通常は電磁駆動力の印加制御又は開放制御の何れの場合でも急激に行われる。このため、補助テーブル5(又は可動テーブル1)には、移動先での停止時又は元位置復帰に際しての停止位置において、慣性力及びばね力に起因した繰り返し動作(往復動作)が生じる。
しかしながら、本実施形態にあっては、かかる繰り返し動作(往復動作)は制動用プレートと被駆動磁石との間に生じる電磁制動電流ブレーキによって抑制され、所定位置に向けて円滑に移動し、安定した状態で停止制御される。
動作指令入力部24から、可動テーブル1を前記以外の他の所定位置へ移動させるための動作指令が入力された場合にも、前記場合と同様にテーブル駆動制御手段21の主制御部21Aが直ちに作動し、当該動作指令に基づいてデータ記憶部23から移動先の基準位置情報を選択する。これと同時に動作プログラム記憶部22からこれに対応した所定の制御モードにかかる制御プログラムを選択する。続いて、コイル選択駆動制御部21Bを付与し、電磁駆動手段4の四つの田形状駆動コイル7を所定の制御モードに基づいて駆動制御する。
そして、この場合も、前記場合と同様の制御動作および制動用プレートによる制動動作が実行され、補助テーブル5(可動テーブル1)は所定位置に向けて円滑に移動し、安定した状態で停止制御される。
このように、前記第1の実施形態にあっては、従来の場合に必要としていた重厚な二重構造のX−Y軸移動保持機構を用いることなく、補助テーブル5(可動テーブル1)を、中心位置から(所定範囲内において)同一の高さ位置を維持しつつX−Y平面上のいずれの方向に対しても円滑に移動させ或いは同一面内での回転駆動を実行させることができる。
このため、前記第1の実施形態によると、構造が簡単なので、装置全体の小型化軽量化が可能となり、かかる点において可搬性を著しく改善することができるばかりでなく、従来例と比較して部品点数も少なくなるという利点がある。さらに、部品点数が少なくなることに関して、耐久性を著しく向上させることができ、組立時の調整に熟練を必要としないため生産性を高めることができる。
被駆動磁石6が装備された補助テーブル5(可動テーブル1)が急激に動作変化しても、当該被駆動磁石6と非磁性金属部材からなる制動用プレート9との間に急激な変化に比例した大きさの電磁制動(渦電流ブレーキ)力が働くことから、可動テーブル1はその急激な動作が抑制され、所定方向に安定した状態で円滑に移動することができる。
この制動用プレート9については各被駆動磁石6に対向した状態で個別に田形状駆動コイル7に装備するという簡単な構成であり、又電磁駆動力を発生させる電磁駆動手段4も補助テーブル5に装備した被駆動磁石6とこれに対向して固定プレート8に田形状駆動コイル7を装備するという簡単な構成であることから、装置全体の小型化および軽量化が可能となり、可搬性が良好となるばかりでなく、組立作業に際しても特に熟練を要することが無いことから、作業性も良好となる。
更に、駆動コイル7の前記被駆動磁石6側の端面部分に装備された非磁性部材からなる金属製の制動用プレート9は、駆動コイル7との関係ではトランスの二次側回路と同等の回路を構成し、且つ制動用プレート9の電気抵抗成分(渦電流損を生じる)を介して短絡された形態を構成する。
このため、この場合の一次側回路を構成する田形状駆動コイル7は、二次側回路が開放状態の場合に較べて比較的大きい電流を通電することができる。これにより、前記被駆動磁石との間には当該制動用プレート9が無い場合に比較して比較的大きい電磁力を出力することが可能となっている。
又、この制動用プレート9は、放熱板としても機能するため、田形状駆動コイル7の連続運転に伴う径年変化(熱による絶縁破壊)を有効に抑制することができる。これにより、装置全体の耐久性を増大することができ、その結果、装置全体の信頼性を高めることができる。
尚、前記第1の実施形態にあっては、被駆動磁石6を補助テーブル5に装備した場合を例示したが、被駆動磁石6を可動テーブル1側に装備すると共に、これに対向して固定テーブル8上の所定位置に前記各田形状駆動コイル7を配設してもよい。この場合、固定テーブル8を貫通した状態で各田形状駆動コイル7を装備すると共に、この各田形状駆動コイル7に対向して、被駆動磁石6を可動テーブル1側と補助テーブル5側の両方に装備してもよい。
更に、前記第1の実施形態では、駆動コイルとして田形状駆動コイル7を装備した場合を例示したが、本発明では駆動コイルを必ずしも田形状駆動コイルに限定するものではなく、同等に機能するものであれば、他の形態の駆動コイルであってもよい。

第2の実施の形態

第2の実施形態を第19図〜第20図に示す。第19図〜第20図に示す第2の実施形態は、前記第1の実施形態において装備した補助テーブル5を削除し、可動テーブル31をテーブル保持機構2で直接保持すると共に、電磁駆動手段4によって可動テーブル31を直接駆動するように構成した点に特徴を備えている。
この第19図乃至第20図において、符号31は四角形状の可動テーブルを示す。この可動テーブル31は、上面に円形の平坦作業面31Aを備えている。
符号2は前記第1実施形態におけるテーブル保持機構と同一のテーブル保持機構を示す。このテーブル保持機構2は、前記第1実施形態と同様に第19図の下方部分に配設され、可動テーブル31の同一面内での任意方向への移動を許容すると共に、当該可動テーブル31に元位置復帰力を付加し得る状態で当該可動テーブル31を保持している。
即ち、この第2の実施形態にあっては、可動テーブル31は、本体部としてのケース本体33の内側に配設された前記テーブル保持機構2を介して、前記ケース本体33に組み込まれている。
又、前記可動テーブル31とケース本体33の後述する駆動手段保持部(本体側突出部)33Aとの間に、可動テーブル31の移動位置を常時検出する容量型の位置検出センサが前記第1の実施形態の場合と同様に装備されている。
即ち、可動テーブル31の第19図における下面(底面)の端部周囲には、所定幅の平坦面を備えた口字状のスペーサ31Bが装備され、その下面部分に、容量型の位置検出センサの共通電極31Baが設けられている。又、この共通電極31Baに対向して前記第1実施形態における容量検出電極と同一の容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,26Y1,26Y2,26Y3,26Y4が、前記第1の実施形態の場合と同様に設けられ、後述する駆動手段保持部(本体側突出部)33Aの上面に装備されている。
テーブル保持機構2は、前記第1の実施形態におけるテーブル保持機構2と同様に、所定間隔を隔てて設置される二本のピアノ線(可動テーブル31を支えるに充分な適度の剛性を備えた棒状弾性線材であれば他の部材であってもよい) 2A,2Bを一組として予め可動テーブル31の周端部に対応して四組準備し、この四組のピアノ線2A,2Bを組毎に、四角形状の中継部材2Gの各四隅部分に分けてそれぞれ上方向に向けて植設する。
そして、内側に位置する四本のテーブル側ピアノ線2Aで可動テーブル31を下方から保持し、外側に位置する本体側の四本のピアノ線2Bで中継部材2Gをケース本体33から揺動自在に吊り下げたような構造となっている。
これにより、可動テーブル31は、前記第1の実施形態の場合と同様に高さ位置を変えることなく同一面内においていずれの方向へも移動することができ、同時に許容された範囲内での回転動作も可能となっている。
本実施形態に係るケース本体(本体部)33は第19図に示すように、上方および下方が開放された箱体状に形成されている。
付号34は電磁駆動手段を示す。この電磁駆動手段34は、前記第1の実施形態における電磁駆動手段4と同一に形成され、可動テーブル31の第19図における下側に配置されてケース本体33側に保持され、前記可動テーブル31に移動力を付与する機能を備えている。
符号33Aは、ケース本体33の内壁部周囲に突設された本体側突出部としての駆動手段保持部を示す。電磁駆動手段34は、この駆動手段保持部33Aを介してケース本体33に保持されている。
この駆動手段保持部33Aの第19図における上面は平坦面として形成され、この平坦面上に、可動テーブル31の位置情報を外部出力する容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,26Y1,26Y2,26Y3,26Y4が前記第1の実施形態の場合と同様に装備され、同様に機能するようになっている。
前記電磁駆動手段34は、前記第1実施形態の場合と同様に、可動テーブル31の第19図における下面部分の所定位置に固定装備された四個の被駆動磁石6と、この各被駆動磁石6に対向して配置された十字状コイル辺を有し且つ当該各被駆動磁石6に対して前記可動テーブル31の所定の移動方向に沿って電磁的に所定の駆動力を付与する田形状駆動コイル7と、この田形状駆動コイル7を定位置にて保持する固定プレート38とを備えている。
この固定プレート38は、前記可動テーブル31に所定間隔を隔てて平行に設定され、可動テーブル31の第19図における下方に配設されてその周囲がケース本体33の駆動手段保持部33Aに保持されている。
更に、田形状駆動コイル7の前記被駆動磁石6側の端面側には、前記第1の実施形態の場合と同様に、非磁性金属部材からなる制動用プレート9が被駆動磁石6の磁極面に近接して個別に配設されている。
本実施形態に係る制動用プレート9は、田形状駆動コイル7の端面部分に固着され、この田形状駆動コイル7を介して前記固定プレート38側に固定された状態となっている。
尚、この制動用プレート9については、田形状駆動コイル7の端面部分に当接した状態を維持しつつ、他のスペーサ部材(図示せず)を介して固定プレート38に固定するように構成してもよい。この点は前記第1の実施形態の場合も同様である。
可動テーブル31は、内側に位置する四本のテーブル側ピアノ線2Aによって保持されている。符号31Cは、この四本のテーブル側ピアノ線2Aに係合するために可動テーブル31の第19図における下面から下方に向けて突設された四本のテーブル側脚部を示す。この四本のテーブル側脚部31Cを介して、前記可動テーブル31が四本のテーブル側ピアノ線2Aに連結され保持されている。
ここで、この四本のテーブル側脚部31Cの長さは、前記内側に位置する四本のテーブル側ピアノ線2Aが外側に位置する四本のピアノ線2Bとその実効長Lを同一にし得る長さに設定されている。
前記固定プレート38の四隅部分には、所定の大きさの貫通穴38Aがそれぞれ形成されている。本実施形態に係る貫通穴38Aは、四角形状に形成されているが、前記可動テーブル31の動作を許容し得る大きさであれば、その形状については、円形等,他の形状であってもよい。
前記貫通穴38Aを前記四本のテーブル側脚部31Cがそれぞれ個別に貫挿し、これによって、第19図の上方部分に位置する可動テーブル1が同図の下方部分に位置するテーブル保持機構2の四本のテーブル側ピアノ線2Aによって保持された構造となっている。
その他の構成及び機能は前記第1の実施形態の場合と同一となっている。
以上説明した第2の実施形態は、前記第1の実施形態とほぼ同様の作用効果を有するほか、特に前記第1の実施形態において装備した補助テーブル5を削除して可動テーブル31をテーブル保持機構2で直接保持すると共にテーブル駆動制御手段21によって可動テーブル31を直接駆動するように構成したので、構造がより一層単純化され、その分、小型軽量化が可能となる。このため、可動テーブル1側の重量が軽減されるので、テーブル保持機構2の耐久性向上を図ることができるばかりでなく、装置全体の可搬性の向上を図ることができる。更には、補助テーブル5を可動テーブル31に連結し且つ組み込むという作業工程が不要となるので、生産性および保守性を著しく向上させることができ、装置全体の原価低減を図ることができるという利点がある。

第3の実施の形態

第3の実施形態を第21図に示す。第21図に示す第3の実施形態は、前記第1の実施形態において、各被駆動磁石に対向して複数の田形状駆動コイルの端部に個別に装備した制動用プレート9を、一枚の板状部材を使用して共用とした構造に特徴を有している。
第21図では、前記第1の実施形態に装備した四枚の制動用プレート9に代えて同一材質からなる1枚の制動用プレート39を装備した場合を示す。
この場合、制動用プレート39の中央部には、第1図に開示した連結支柱10の挿通を許容し且つ当該連結支柱10が補助テーブル5(及び可動テーブル1)と共に第21図の直交軸X−Yの平面内において移動するのを許容する程度の大きさの貫通穴39Aが形成されている。
尚、この制動用プレート39は、第21図(A)では、複数の各田形状駆動コイル7の各端部に当接した状態で当該各田形状駆動コイル7を介して固定プレート8に装着した場合を例示してある。一方、この制動用プレート39については、各田形状駆動コイル7の端面部分に当接した状態を維持しつつ、他のスペーサ部材(図示せず)を介して固定プレート8に固定するように構成してもよい。
その他の構成は前記第1の実施形態と同一となっている。
以上説明した第3の実施形態は、前記第1の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができるほか、更に制動用プレート39の組立作業が前記第1実施形態の場合に比較して著しく単純化され、制動用プレート39の全体の表面積が大きくなるので、放熱板としても有効に機能する。また、構造が単純化されるため、生産性および装置の耐久性の向上を図ることができるという利点がある。
尚、この第3の実施形態は、前記第1の実施形態における複数の制動用プレート9に代えて同一材質の一枚の板状部材を装備するように構成した場合を例示したが、これに限られるものではない。前記第2の実施形態のように、補助テーブル5を削除した構成における複数の制動用プレート9に代えて同一材質の一枚の板状部材を単一の制動用プレート39として装備するように構成してもよい。
前記第1〜第3の各実施形態にあっては、被駆動磁石6として永久磁石を装備した場合を例示したが、永久磁石に代えて電磁石を装備したものであってもよい。この場合、この電磁石の駆動制御については、前記テーブル駆動制御手段21が担当し、前記各田形状駆動コイル7の動作に連動してその順方向又は逆方向或いは通電停止状態が選択され所定の通電制御が成されるようになっている(図示せず)。
このため、この被駆動磁石6として電磁石を装備した場合にあっては、前記実施形態1とほぼ同等の機能を有するほか、被駆動磁石を電磁石としたことから、可動テーブルの駆動制御に種々変化をもたせることができる。
例えば、移動時の加速/減速に際しては各駆動コイルと電磁石の両方を駆動制御してこれに対応し得るので、可動テーブルの移動方向等の変化に対して迅速に対応し得ることが可能となる。又、被駆動磁石の磁束密度(磁石強度)を必要に応じて自由に設定し得るので、当該被駆動磁石の強度を使用状態に応じて変化させることができるという利点がある。

第4の実施の形態

第22図に第4の実施形態を示す。第1図に示す第1の実施形態における電磁制動機構は、制動用磁石として被駆動磁石6を用い、この被駆動磁石6と制動用プレート9とを組み合わせて構成されている。これに対して、第22図に示す第4の実施形態に係る電磁制動機構41は、被駆動磁石と独立した別体の磁石を制動用磁石として用い、当該制動用磁石と、制動用プレート9に代えた制動用プレート49とを組み合わせて構成されている。
即ち、第22図において、電磁制動機構41は固定プレート8の上面部分の同一円周上に等間隔に固定装備された四枚の制動用プレート49と、この各制動用プレート49に近接し対向して前記可動テーブル1の下面部分に固定装備された四個の制動用磁石46とによって構成されている。
ここで、四枚の各制動用プレート49と四個の各制動用磁石46は、何れも、前記電磁駆動手段4の四個の各田形状駆動コイル7および各被駆動磁石6に対応した位置に装備されている。
この四枚の各制動用プレート49は非磁性材料からなる導電性部材(例えば銅製の板材)によって形成されている。又、四個の各制動用磁石46は、その磁極の極性N,Sが、一つ置きに逆に(隣接する磁石の極性が異なるように)配置され、これによって可動テーブル1と固定プレート8を介して磁気回路が円滑に形成されるようになっている。
その他の構成は第1図に示す第1の実施形態とほぼ同一となっている。
以上説明した第4の実施形態は、その作用効果が第1図に示す第1の実施形態の場合とほぼ同等の作用効果を得ることができ、特に電磁制動機構41についても、第1図(第1の実施形態)に示した制動用プレート9と被駆動磁石6との関係で生じる電磁制動(渦電流制動)と同等若しくはそれ以上の電磁制動を得ることができる。
更に、本実施形態にあっては、制動用プレート9を電磁駆動手段4の設置領域から削除したことから、各田形状駆動コイル7と各被駆動磁石6との間の隙間(間隔)を小さく(狭く)設定することができる。このため、前記第1の実施形態の場合に比較して電磁駆動力を更に大きく設定することができるという利点がある。
尚、前記実施形態にあっては、前記第1の実施形態(第1図)における制動用プレート9を削除した場合を例示したが、実際上は制動用プレート9をそのまま装備した状態で新たに前記電磁制動機構41を追加装備した状態で使用してもよい。
この電磁制動機構41については、制動用磁石46の数と制動用プレート49の数及びその装備箇所を特定した場合を例示したが、本発明は必ずしもこれに限定するものではない。制動用磁石46については三個以上の任意に数を装備しても、また制動用プレート49については各制動用磁石46に対応した大きさで所定形状の1枚の制動用プレートを装備してもよい。
更に、制動用磁石46と制動用プレート49とは、その装備位置を入れ換えても、同等に機能する電磁制動機構41を得ることができる。

第5の実施の形態

第23図に第5の実施形態を示す。第23図に示す第5の実施形態は、前記第19図に示す第2の実施形態において、新たに電磁制動機構51を装備すると共に、この電磁制動機構51を、前記電磁駆動手段34から切り離して別に(独立して)装備した点に特徴を備えている。
この場合、電磁制動機構51は第23図に示すように、固定プレート38の上面中央部分に装備された二個の制動用磁石56と、この制動用磁石56に近接し且つ対向して前記可動テーブル1の下面部分に固定装備された一枚の制動用プレート59とによって構成されている。
ここで、一枚の制動用プレート59と二個の各制動用磁石56は、何れも、前記電磁駆動手段4の四個の各田形状駆動コイル7および各被駆動磁石6とは独立して装備されている。制動用プレート59は、非磁性材料からなる導電性部材(例えば銅製の板材)によって形成されている。又、二個の各制動用磁石56は、その磁極の極性N,Sが、逆に(隣接する磁石の極性が異なるように)配置され、これによって可動テーブル1と固定プレート38を介して磁気回路が円滑に形成されるようになっている。
その他の構成は、前記第19図に示す第2の実施形態とほぼ同一となっている。
第5の実施形態は、第19図に示す第2の実施形態とほぼ同等の作用効果を得ることができるほか、更に、この第5の実施形態は、制動用プレート9を電磁駆動手段4の設置領域から削除したので、各田形状駆動コイル7と各被駆動磁石6との間の隙間(間隔)を小さく(狭く)設定することができる。このため、前記第2実施形態の場合に比較して、電磁駆動力を更に大きく設定することができるという利点がある。
尚、前記第5の実施形態にあっては、前記第2の実施形態(第19図)における制動用プレート59を削除した場合を例示したが、実際上は制動用プレート9をそのまま装備した状態で使用してもよい。
又、電磁制動機構51については、制動用磁石56の数と制動用プレート59の数及びその装備箇所を特定した場合を例示したが、本発明は必ずしもこれに限定するものではない。制動用磁石56については三個以上の任意の数を装備しても、また制動用プレート59については各制動用磁石56に対応して個別に独立して装備してもよい。

第6の実施の形態

第24図に第6の実施形態の一例を示す。第24図に示す第6の実施形態に係る電磁制動機構は、前記第21図に示す第3の実施形態において、制動用プレート39に代えて、当該制動用プレート39の周囲を大きく延設してケース本体3(第1図参照)に固着してなる構造の新たな制動用プレート69を固着装備すると共に、固定プレート8を削除した点に特徴を備えている。符号69Aは制動用プレート69の中央部に形成された貫通穴を示す。この貫通穴69Aは、連結支柱10の移行動作を許容する大きさに形成されている。
ここで、制動用プレート69は、非磁性材料からなる導電性部材(例えば銅製の板材)によって形成されている。
この第24図に示す第6の実施形態では、固定プレート8の削除によって、各田形状駆動コイル7は、その下面側が制動用プレート69に保持された形態となっている。
このため、この第6の実施形態に係る電磁駆動手段64は、制動用プレート69と、この制動用プレート69上に固着された各田形状駆動コイル7と、この各田形状駆動コイル7に対応して制動用プレート69および所定の隙間を介して補助テーブル5上に装備された状態の各被駆動磁石6とにより構成されている。
また、第6の実施形態に係る電磁制動機構は、制動用プレート69と被駆動磁石6との組み合わせから構成されている。
更に、符号66は四個の他の被駆動磁石を示す。この四個の他の被駆動磁石66は、前記各田形状駆動コイル7の第24図における上面(可動テーブル1側の端面)に対向して可動テーブル1にそれぞれ固着装備され、これによって電磁駆動手段64の駆動力が強化された状態となっている。
ここで、新たに追加した各被駆動磁石66の磁極については、前記各被駆動磁石6に対向した面がそれぞれ異なる磁極(N極とS極とが対向する形態)と成るように設定されている。その他の構成は、前記第2図1に示す第3の実施形態と同一となっている。
このようにしても、前記第21図に示す第3の実施形態と同一の作用効果を備えており、特に制動用プレート69と被駆動磁石6との位置関係は前記第3の実施形態(第21図)の場合と同一状態に維持されていることから、制動用プレート69による制動機能も前記第3の実施形態(第21図)の場合と全く同一となっている。その他の作用効果については、固定プレート8を削除したことから、装置全体を更に小型化し軽量化することが可能となるという利点がある。
ここで、新たに追加した被駆動磁石66については、例えば鉄材等による通常の磁性部材で構成してもよい。この場合、被駆動磁石66に代わる磁性部材は、磁気回路形成部材として有効に機能する。
尚、この第6の実施形態において、前記新たな被駆動磁石66については削除してもよい。このようにすると、装置全体の小型化および軽量化を更に推進することができ、装置の汎用性を更に高めることができて都合がよい。

第7の実施形態

〔駆動コイルに関する他の実施形態〕
前記各駆動コイル7に関する他の実施形態例を示し、制動プレートとの関係を示す。この場合、駆動コイル以外の他の構成部分は、それぞれ前記各実施形態のものと同等に構成されており、ここではその説明を省略する。
(1).田形駆動コイルに関する実施形態
前記各実施形態にあっては、電磁駆動手段4,34,64の主要部をなす駆動コイルとしての田形状駆動コイル7をX−Y軸上に限定装備した場合を例示したが、第25図に示すようにX−Y軸上からはずれた位置に田形状駆動コイル7を装備したものであってもよい。
この場合、被駆動磁石6(又は66)は、田形状駆動コイル7に対応した位置で前記田形状駆動コイル7側に固着されている。
この第25図の場合を含めて、当該田形状駆動コイル7の内側に位置する十字状コイル辺の配置については、前記各実施形態にあってはその縦又は横のコイル辺部分が前記X−Y軸に沿って配置された場合を例示したが、本発明は必ずしもこれに限定されず、X軸又はY軸に対して所定の傾きをもって配置したものであってもよい。
この田形駆動コイル7については第25図では四個装備した場合を例示したが、同等に機能するものであれば、三個であっても五個以上であってもよい。
更に、この田形駆動コイル7については、その外径が四角形以外の形状であってもよい。
(2).田形状駆動コイル以外の駆動コイル(その1)
前記各実施形態にあっては、電磁駆動手段の主要部をなす駆動コイルとして田形状駆動コイル7を装備した場合を例示したが、これは例示的記載であり、同等に機能するものであれば、これに代えて他の駆動コイルを装備したものであってもよい。
第26図(A)は、駆動コイルとして内側の面積が比較的大きい単一の口状駆動コイル71を使用し、この口状駆動コイル71の四辺部分に対向して磁極のN,Sが個別に可変設定(通電停止制御も含めて)可能な全部で4個の電磁石81を個別に配置し、これによって、電磁駆動手段4(又は34)を構成した場合を示す。
この事例では、口状駆動コイル71および各電磁石81への通電方向および通電停止を含む所定の電流量を適度に通電制御することにより、可動テーブル1(又は31)の回転動作を除いて全方向への移動動作に対する駆動制御が可能となっている。口状駆動コイル71の形状は矩形状であっても正方形状であってもよい。
(3).田形状駆動コイル以外の駆動コイル(その2)
第26図(B)は、駆動コイルとして内側の面積が比較的小さい四個の口状駆動コイル72と八個の電磁石82を使用した事例を示す。
この第23図(B)の事例では、四個の各口状駆動コイル72をX−Y軸と交差する箇所に例えば左右対称と成る位置に配置する。又この各口状駆動コイル72がX軸,Y軸とそれぞれ交差する箇所に位置する各口状駆動コイル72のコイル辺部分に対向して、磁極のN,Sが可変設定(通電停止制御も含めて)可能な全部で八個の電磁石82を個別に配置し、これによって電磁駆動手段4(又は34)を構成する。
この事例でも、前記第26図(A)の場合と同様に、各口状駆動コイル72及び各電磁石82への通電方向および通電停止を含む所定の電流量を適度に通電制御することにより、可動テーブル1(又は31)の回転動作を除く全方向への移動動作に対する駆動制御が可能となっている。
この場合も、口状駆動コイル72の形状は矩形状であっても正方形状であってもよい。
(4).田形状駆動コイル以外の駆動コイル(その3)
第27図(A)は、駆動コイルとして内側の面積が比較的小さい四個の口状駆動コイル73と八個の電磁石83を使用した事例を示す。
この第27図(A)の事例では、四個の各口状駆動コイル73をX−Y軸と交差する箇所に例えば左右対称と成る位置に配置する。又この各口状駆動コイル73がX軸,Y軸とそれぞれ交差しない箇所に位置する各口状駆動コイル73のコイル辺部分に対向して、磁極のN,Sが可変設定(通電停止制御も含めて)可能な全部で八個の電磁石83を個別に配置し、これによって電磁駆動手段4又は34を構成する。
この事例では、口状駆動コイル73および電磁石83への通電方向および通電停止を含む所定の電流量を適度に通電制御することにより、前記第1乃至第3の各実施形態の場合と同様に、回転動作および全方向への移動動作に対する駆動制御が可能となっている。この場合、口状駆動コイル73の形状は矩形状であっても正方形状であってもよい。
(5).田形状駆動コイル以外の駆動コイル(その4)
第27図(B)は、駆動コイルとして単一の白抜き十字状に形成された十字状枠型駆動コイル74と八個の電磁石84とを使用した事例を示す。
この第27図(A)の事例では、十字状枠型駆動コイル74の縦方向及び横方向の中心線部分がX−Y軸上に位置する箇所に例えば左右対称と成る位置に配置する。そして、この十字状枠型駆動コイル74がX軸,Y軸とそれぞれ交差しない箇所に位置する十字状枠型駆動コイル74のコイル辺部分に対向して、磁極のN,Sが可変設定(通電停止制御も含めて)可能な全部で八個の電磁石84を個別に配置し、これによって電磁駆動手段4又は34を構成する。
この事例でも、十字状枠型駆動コイル74および八個の電磁石84への通電方向および通電停止を含む所定の電流量を適度に通電制御することにより、前記第1乃至第3の各実施形態の場合と同様に、回転動作及び全方向への移動動作に対する駆動制御が可能となっている。
そして、前記(2)乃至(5)の各事例にあって、各駆動コイル71,72,73又は74の所定のコイル辺部分に当接し且つ対応する各被駆動磁石6に個別に対向して前記各制動用プレート9が各被駆動磁石毎に前記駆動コイル側に固着装備されている。
又、この場合も前記第3の実施形態の場合(第21図参照)と同様に、複数の各制動用プレート9に代えて同一部材からなる単一の板状部材を制動用プレート39(図示せず)として装備してもよい。
以上説明したように前記実施形態は、被加工物を支持する可動テーブルを、同一面上で(高さ位置を変化させることなく)所定方向に自在に且つ円滑に精密移動させ若しくは元位置に復帰させることができ、テーブル保持機構として弾性部材を利用し同一面内で任意に方向に可動テーブルを移動可能としたものを装備したので、従来必要としていた二重構造の摺動機構が不要となる。このため、特別な精密加工等が不要となったことから加工組立作業の大幅な改善および装置全体の小型軽量化が可能となる。
更に、テーブル駆動用の電磁駆動手段の一部を構成する複数の磁石に対向して非磁性部材からなる導電性の制動プレートを装備したため、停止時における可動テーブルの往復移動動作の繰り返しや周囲の振動等に起因して同一面内での微小振動等が発生しても、これを有効に抑制することが可能となる。これにより、当該可動テーブルの精密移動を円滑に行うことができる。
前述したように、同一面上にて任意の方向に移動可能に配設された可動テーブルと、この可動テーブルの同一面内での任意の方向への移動を許容するテーブル保持機構と、前記テーブル保持機構を支持する本体部と、この本体部側に装備され前記可動テーブルに移動力を付与する電磁駆動手段とを備えている。なお、前記テーブル保持機構は、後述するように、前記可動テーブルに元位置復帰力を付加する機能を備えるようにしてもよいものである。
また、電磁駆動手段は、少なくとも前記可動テーブル側の所定位置に固定装備された複数の被駆動磁石と、この各被駆動磁石に対向して配置されたコイル辺を有し且つ当該各被駆動磁石に対して可動テーブルの所定の移動方向に沿って電磁的に所定の駆動力を付与する駆動コイルとにより構成されている。なお、前記駆動コイルは、固定プレートを介して、又は、この固定プレートに代わる他の部材を介して本体部に組み付けるようにしてもよいものである。
また、非磁性金属部材からなる制動用プレートが前記被駆動磁石の磁極面に近接して配設され、この制動用プレートと被駆動磁石との組み合わせにより、電磁制動機構が構成されている。
このため、本実施形態は、電磁駆動手段が作動すると、まず、当該電磁駆動手段が備えている駆動コイルと被駆動磁石との間に磁力が生じ、可動テーブルが所定の方向に移動力が付与される。
この場合、可動テーブルはテーブル保持機構によって同一面内での任意の方向への移動が許容された状態で保持されていることから、上下動することなく所定の方向に円滑に移動し、前記テーブル保持機構の有する元位置復帰力と電磁駆動手段の磁力との平衡のとれた位置(即ち、所定の移動停止位置)にて停止する。
一方、この可動テーブルは、その移動/停止に際して急加速又は急減速されると、可動テーブル自体が急発進/急停止され、特に停止に際しては前記テーブル保持機構の有する元位置復帰力との相互作用で繰り返し往復移動を起こしやすい。
かかる場合、可動テーブルの急激な動作変化により当該被駆動磁石と制動用プレートとの間に電磁制動(渦電流ブレーキ)が働き、これにより、可動テーブルは、その急激な動作が抑制され、所定方向に安定した状態で徐々に円滑に移動することができる。
また、電磁制動機構は、制動用プレートと被駆動磁石との組み合わせによる簡単な構成であり、電磁駆動手段は、被駆動磁石とこれに対向する駆動コイルとの組み合わせた簡単な構成としている。このため、二重構造の移動機構を備えた従来のものと比較して、装置全体の小型化及び軽量化が可能となり、可搬性良好であるばかりでなく、組立作業に際しても、特に熟練を要することがないことから、作業性も良好となり、生産性を高めることが可能となる。
更に、駆動コイルの前記被駆動磁石側の端面部分に装備された非磁性部材からなる金属製の制動用プレートは、駆動コイルとの関係ではトランスの二次側回路に相当する回路を構成し、且つ制動用プレートの電気抵抗成分(渦電流損を生じる)を介して短絡された形態を構成する。
このため、トランスの一次側回路を構成する駆動コイルは、二次側回路が開放状態の場合に較べて比較的大きい電流を通電することができる。これにより、前記被駆動磁石との間には当該制動用プレートがない場合と比較して比較的大きい電磁力を出力することが可能となっている。
この制動用プレートは、放熱板としても機能し、かかる点において駆動コイルの連続運転に伴う径年変化(熱による絶縁破壊等)を有効に抑制することができ、装置全体の耐久性および信頼性を高めることができる。
また、可動テーブルに対して、これに対向し且つ所定間隔を隔てて補助テーブルを平行に一体的に連結装備すると共に、この補助テーブル側に前記テーブル保持機構を装備し、この補助テーブルに前記被駆動磁石を装備する、という構成を採用することも可能である。
補助テーブルに被駆動磁石を装備することにより、組立作業に際しては可動テーブルの損傷事故等の発生を有効に回避することができる。
また、駆動コイルを複数個の田形状駆動コイルにより構成すると共に、この田形状駆動コイルの内側に位置する十字状部分に対応して前記被駆動磁石を個別に配設する、という構成を採ることも可能である。これにより、田形状駆動コイルの内側に設定された許容移動範囲内において各被駆動磁石(ひいては可動テーブル)を所定の方向に自在に且つ精密に移動させることが可能となる。
この場合、田形状駆動コイルは、実際には別に装備された駆動制御手段によって例えばX方向又はY方向の駆動力を対応する各被駆動磁石との間に発生せしめ、全体的に統括制御して当該被駆動磁石を介して可動テーブルを所定の方向に移動させることが可能となっている。
また、複数の被駆動磁石を永久磁石で構成するという構成を採ることも可能である。被駆動磁石を永久磁石としたため、電磁石のような通電回路が不要となり、その分、組立時及び保守点検時における作業の煩雑さを回避することができ、したがって、生産性及び保守性の向上を図り、装置全体の耐久性を増すことができる。
また、前記複数の被駆動磁石を電磁石で構成すると共に、この各被駆動磁石を前記駆動コイルに連動して順方向又は逆方向或いは通電停止状態に選択的に通電制御するように構成するということも可能である。
このため、可動テーブルの駆動制御に種々変化をもたせることができる。例えば、可動テーブルの移動時における加速/減速には、駆動コイルと電磁石の両方を駆動制御することにより対応し得るため、可動テーブルの移動方向等の変化に対して迅速に対応し得ることができる。被駆動磁石の磁束密度も自由に設定し得るため、当該被駆動磁石の強度を使用状態に応じて変えることができる。
また、前記制動用プレートを、複数の被駆動磁石に対応して個別に装備し、また、制動用プレートを各駆動コイル側の端部に固定するようにしてもよいものである。
更に、前記制動用プレートを、前記複数の被駆動磁石全体を対象として単一のプレート部材により構成し、この単一のプレート部材を前記各駆動コイルの各磁石側端部に固着装備してもよい。
更に、駆動コイル毎に制動用プレートを装備することにより、駆動コイル相互間に空間が設定されることとなり、保守点検作業の円滑化,即ち保守性の向上を図り得る。
又、制動用プレートを複数の被駆動磁石全体を対象として単一のプレート部材により構成することにより、組立作業が単純化され、装置全体の生産性及び耐久性の向上および原価低減を図ることができる。
また、制動用プレートを駆動コイル側から切り離し、新たに他の制動用磁石と組み合わせて電磁制動機構を構成することも可能である。この場合には、制動用プレートを駆動コイルとは異なった箇所に装備することが可能となる。
このため、電磁制動機構を電磁駆動手段とは切り離して任意の箇所に装備ことが可能となり、電磁制動力の強さを自由に設定することができる。この場合、電磁駆動手段側では駆動コイルと被駆動磁石との間の隙間を更に小さく設定し得るため、駆動コイルと被駆動磁石との間に生じる電磁駆動力を効率良く発生させることができる。
また、制動プレートを各被駆動磁石に対応した単一の制動プレートで構成し、この単一の制動プレートを本体部に固定し、且つこの単一の制動プレートで前記駆動コイルを保持するようにしてもよいものである。
このため、前記固定プレートを削除することができるばかりでなく、制動用プレートにて駆動コイルを保持することができる。さらに、固定プレートを削除することができるため、装置全体の小型軽量化を一層促進することができる。これにより、一層の可搬性および汎用性を高めることができ、構成要素の削減に伴って原価低減を図ることができる。

第8の実施形態

第28図に第8の実施形態を示す。第28図に示す第8の実施形態は、前記第1の実施形態における四つの各田形状駆動コイル7を前記固定プレート48の孔にそれぞれ貫通した状態で当該固定プレート48に固着装備すると共に、この各田形状駆動コイル7の端面に個別に対応して前記補助テーブル5及び可動テーブル1の各々に被駆動磁石6を装備し、これによって電磁駆動手段44を構成した点に特徴を備えている。
符号48Aは第1図における貫通穴8Aと同様に連結支柱10の移動動作を許容する貫通穴を示す。又、符号49,50はそれぞれ各田形状駆動コイル7の各端面に当接して固定プレート8の両面に、前記各被駆動磁石6毎に対向し且つ近接した状態で各々固着装備された制動用プレートを示す。その他の構成は前記第1の実施形態と同一となっている。
本実施形態は、前記第1の実施形態と同一の作用効果を有するほか、更に、被駆動磁石6を、田形状駆動コイル7の両端面の十字状コイル辺を挟んで上下にそれぞれ装備したので、電磁駆動力を倍増させることができる。このため、より迅速に且つ安定した状態で補助テーブル5及び可動テーブル1を平面駆動することができ、装置全体の性能および信頼性の向上を図り得るという利点がある。
ここで、前記本実施形態に係る制動用プレート49,50については、各々前記各田形状駆動コイル7の各端面毎に区画して同一面上に個別に独立して装備した場合を例示したが、前記第3の実施形態における制動用プレート39(第21図参照)の場合と同様に、補助テーブル5側(又は可動テーブル1側)の各被駆動磁石6に共通に対向して一枚の制動用プレートで共用するように構成してもよい。
なお、第28図に示す第8の実施形態においては、電磁制動機構の制動用磁石として電磁駆動手段の被駆動磁石6を使用したが、これらの被駆動磁石に代えて別体の制動用磁石を用い、この制動用磁石と制動用プレートとを組み合わせて電磁制動機構を構成し、この電磁制動機構を電磁駆動手段から切り離して設けることにより、制動用プレート49,50については削除してもよい。
このようにすると、各被駆動磁石6と対応する各田形状駆動コイル7との間の隙間を小さくすることができ、その両者間に働く電磁駆動力を大きく設定することができるという利点がある。

第9の実施形態

次に、前記田形状駆動コイルに関する他の構成例を説明する。前記第1の実施形態においては、田形状駆動コイルとして四角形状のものを例示したが、本発明は田形状駆動コイルを必ずしもこれに限定するものではない。以下に示す形状のものも、田形状駆動コイルとして機能し得るものである。
(1).外形が菱形の田形状駆動コイル
第29図に示す田形状駆動コイル61は、それぞれ独立して通電可能な四個の三角形状の角形小コイル61a,61b,61c,61dによって構成され、その全体の組合せを菱形状としたもの(四角形状のものを90°回転させた状態)で、内側には第29図に示すように十字状コイル辺を備えている。
第29図は、このようにして形成された四個の田形状駆動コイル61を、前記第1の実施形態の場合と同様にX−Y直交座標上の各軸上に配置し固定テーブル8(図示せず)に固着装備した場合を示す。
そして、この場合も、被駆動磁石6は各田形状駆動コイル61の十字状コイル辺に対応して補助テーブル5上に装備されるようになっている。また、符号59は前記制動用プレート39と同等に機能する制動用プレートを示す。同様に、符号5は補助テーブルを示す。その他の構成は前記第1の実施形態と同一となっている。
このようにしても、田形状駆動コイル61は前記第1の実施形態における田形状駆動コイル7と同等に機能し、これを装備した精密加工用ステージ装置も前記第1の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができる。
(2).外形が円形状の田形状駆動コイル
第30図に示す田形状駆動コイル62は、それぞれ独立して通電可能な四個の扇形の角形小コイル62a,62b,62c,62dによって構成され、その全体の組合せを円形状としたもので、内側には第2第9図の場合と同様に十字状コイル辺を備えている。
第30図は、このようにして形成された四個の円形状の田形状駆動コイル62を、前記第1の実施形態の場合と同様にX−Y直交座標上の各軸上に配置し固定テーブル8(図示せず)に固着装備した場合を示す。
そして、この場合も、被駆動磁石6は各田形状駆動コイル62の十字状コイル辺に対応して補助テーブル5上に装備されるようになっている。また、符号59は前記第3の実施形態における制動用プレート39と同一の制動用プレートを示す。同様に、符号5は補助テーブルを示す。その他の構成は前記第1の実施形態と同一となっている。
このようにしても、円形状の田形状駆動コイル62は前記第1の実施形態における四角形状の田形状駆動コイル7と同等に機能し、これを装備した精密加工用ステージ装置も前記第1の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができる。
(3).外形が八角形状の田形状駆動コイル
第31図に示す田形状駆動コイル63は、それぞれ独立して通電可能な四個の五角形状の角形小コイル63a,63b,63c,63dによって構成され、その全体の組合せを八角形状としたものであり、内側には第29図の場合と同様に十字状コイル辺を備えている。
第31図は、このようにして形成された四個の八角形状の田形状駆動コイル63を、前記第1の実施形態の場合と同様にX−Y直交座標上の各軸上に配置し固定テーブル8(図示せず)に固着装備した場合を示す。
そして、この場合も、被駆動磁石6は各田形状駆動コイル63の十字状コイル辺に対応して補助テーブル5上に装備されるようになっている。また、符号59は前記第3の実施形態における制動用プレート39と同一の制動用プレートを示す。同様に、符号5は補助テーブルを示す。その他の構成は前記第1の実施形態と同一となっている。
このようにしても、八角形状の田形状駆動コイル63は前記第1の実施形態における四角形状の田形状駆動コイル7と同等に機能し、これを装備した精密加工用ステージ装置も前記第1の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができる。
以上のように、本発明における田形状駆動コイルについては、内側に十字状コイル辺を備えたものであれば、その外形の形状に関しては必ずしも四角形状に限定するものではなく、同等に機能するものであれば他の形状であってもよい。
また、前記各実施形態にあっては、各田形状駆動コイルの内側部分(十字状コイル辺部分)の空間領域を中空状態の場合を例示したが、この部分には、フェライト等の非導電性磁性部材を充填したものであってもよい。
更に、前記実施形態にあっては、被駆動磁石6として永久磁石を装備した場合を例示したが、被駆動磁石6として、永久磁石に代えて電磁石を用いたものであってもよい。この場合、この被駆動磁石6としての電磁石の駆動制御については、前記テーブル駆動制御手段21が担当し、前記各田形状駆動コイル7の動作に連動してその順方向又は逆方向或いは通電停止状態が選択され所定の通電制御が成されるようになっている(図示せず)。
この被駆動磁石6を電磁石とした場合にあっては、可動テーブル1の駆動制御に種々変化をもたせることができる。例えば、移動時の加速/減速に際しては、各駆動コイルと電磁石の両方を駆動制御してこれに対応し得るので、可動テーブルの移動方向等の変化に対して迅速に対応し得ることが可能となる。
即ち、この被駆動磁石6を電磁石とした場合にあっては、被駆動磁石の磁束密度(磁石の強さ)を必要に応じて自由に設定し得るので、当該被駆動磁石の強度を使用状態に応じて変化させることができるという利点がある。
又、前記各実施形態にあっては、四個の被駆動磁石6及び対応する各田形状駆動コイル7,61,62又は63を補助テーブル5(又は可動テーブル1)の上面におけるX−Y直交座標上の原点から等距離の位置のX軸上及びY軸上にそれぞれ配設した場合を例示したが、本発明は必ずしもこれに限定されず、四個の各被駆動磁石6はX−Y直交座標上でバランスのとれた位置であれば、原点である中心部から等距離の位置でなくてもよい。
被駆動磁石6については、これを偶数個(四個でなくてもよい)準備すると共に、この偶数個の被駆動磁石6を補助テーブル5(又は可動テーブル1)の同一円周上に等間隔に配置し、これによって位置が特定された各被駆動磁石6に個別に対応して前記田形状駆動コイル7を前記固定プレート8上にそれぞれ配置してもよい。
更に、被駆動磁石6については、被駆動磁石6のを偶数個準備すると共に、この偶数個の被駆動磁石6を、例えば補助テーブル5(又は可動テーブル1)の面におけるX−Y直交座標上のX軸(又はY軸)を基準として左右対称(又は上下対称)となるように配置し、これによって位置が特定された各被駆動磁石6に個別に対応して前記田形状駆動コイル7を前記固定プレート8上にそれぞれ配置してもよい。
このようにしても、前記実施形態とほぼ同等の作用効果を備えた精密加工用ステージ装置を得ることができる。
また前記各実施形態において、容量センサ群26を八個の容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,26Y1,26Y2,26Y3,26Y4を補助テーブル5又は可動テーブル1の周囲下面の口字状の共通電極に対応して各辺(例えばX−Y平面における各軸の両端に位置する領域)に所定間隔を隔てて二個づつ配置した場合を例示したが、これを半減して例えばX−Y平面における各軸の正方向の端に位置する領域のみに所定間隔を隔てて二個配置したものであってもよい。
このようにすると、演算部の雑音排除機能はなくなるが、構成が単純化されるばかりでなく検出される情報量が半減するため、位置情報の演算処理をより一層迅速に成し得ることとなり、移動中の可動テーブル1の位置ずれ等に対する修正をより一層迅速に成し得るという効果を奏する。
更に、前記各実施形態において、テーブル保持機構2としては、四本のテーブル側棒状弾性部材(テーブル側ピアノ線)2Aとこれに対応し且つ本体側に位置する四本の本体側棒状弾性部材(本体側ピアノ線)2Bとを備え、且つ対応する各棒状弾性部材2A,2Bは近接した位置に配置した場合の具体例を説明したが、本発明は、必ずしもこれに限定するものではなく、棒状弾性部材2A,2Bの数については、それぞれバランスよく配置することを前提として、それぞれ三本(合計六本)であってもよい。又、一組を構成するテーブル側及び本体側の各棒状弾性部材2A,2Bについては、必ずしも相互に近接して装備しなくてもよい。
このようにしても、可動テーブル1の移動に際しては、各棒状弾性部材2A,2Bはそれぞれほぼ同様に弾性変形してこれに対応することから、全体的には、前記各実施形態におけるテーブル保持機構2の場合と同等に機能し同等の作用効果を得ることができる。又、このテーブル保持機構2における棒状弾性部材2A,2Bについては、五組以上であってもよい。
以上説明したように、本実施形態は、精密加工用ステージ装置における田形状駆動コイルの外形の形状を特定した点に特徴を有する。
即ち、各田形状駆動コイルを、それぞれ独立して通電可能な四個の四角形状の角形小コイルにより構成し、その組合せの全体の形状を四角形状とする。各田形状駆動コイルを、それぞれ独立して通電可能な四個の三角形状の角形小コイルにより構成し、その組合せの全体の形状を菱形状とする。各田形状駆動コイルをそれぞれ独立して通電可能な四個の扇状の角形小コイルにより構成し、その組合せの全体の形状を円形状とする。各田形状駆動コイルを、それぞれ独立して通電可能な四個の5角形状の角形小コイルにより構成し、その組合せの全体の形状を八角形状とする。以上のように、田形状駆動コイルの構成を種々変更することが可能となる。
このため、可動テーブルの形状や構造その他の環境条件に合わせてこれに対応した田形状駆動コイルを設定することができ、装置の汎用性を高めることができる。
また、田形状駆動コイルの被駆動磁石側の端面部分に、非磁性金属部材からなる制動用プレートを前記被駆動磁石の磁極面に近接して配設し、この制動用プレートを固定プレート側に固定装備することが可能となる。
このため、被駆動磁石が装備された補助テーブル又は可動テーブルが急激な移動動作をした場合に当該被駆動磁石を制動用プレートとの間に電磁制動(渦電流ブレーキ)が働き、補助テーブル又は可動テーブルは急激な動作が抑制されて徐々に移動させることができる。
また、前記電磁駆動手段に前記可動テーブルが平面内で移動するのを規制する動作制御系を併設し、この動作制御系が、前記電磁駆動手段の有する複数の田形状駆動コイルの十字状コイル辺の少なくとも縦方向又は横方向の何れか一方を動作可能に選択的に通電制御して前記可動テーブルを所定の方向に移動制御するコイル駆動制御手段を備えた構成とすることが可能となる。
このため、動作制御系が有効に機能して複数の田形状駆動コイルを作動させ、これによって可動テーブルを所定の方向に具体的に移動させることができる。
また、電磁駆動手段に可動テーブルの移動若しくは回転動作を規制する動作制御系を併設することが可能となる。そして、この動作制御系の動作指令入力部からの指令に基づいてコイル駆動制御手段が作動し、プログラム記憶部およびデータ記憶部から移動方向先の情報および移動用の所定の制御モードを取り出すと共に、これに基づいて前記電磁駆動手段の複数の各田形状駆動コイルを駆動制御し、可動テーブルを所定の方向に移動させることが可能となる。
また、可動テーブルの移動情報を検出し外部出力する複数の移動情報検出センサを当該可動テーブルの周端部の複数箇所にそれぞれ分散して装備し、この複数の移動情報検出センサで検出される情報に基づいて所定の演算をし前記可動テーブルの移動方向およびその変化量等を特定して位置情報として外部出力する位置情報演算回路部を設けるという構成を採用することも可能である。
このため、可動テーブルの移動情報若しくは移動後の位置情報をリアルタイムで外部出力することができ、オペレータは、可動テーブルの移動方向や移動後の位置のずれ等を外部から容易に把握し得るので、やり直し又は修正の必要性を迅速に把握することができる。このため、補助テーブル(即ち可動テーブル)の移動作業を高精度に且つ迅速に成し得ることとなる。
また、前記可動テーブルの移動情報を検出し外部出力する複数の位置情報検出センサを前記補助テーブルの複数箇所にそれぞれ分散して装備し、この複数の位置情報検出センサで検出される情報に基づいて所定の演算をし前記可動テーブルの移動方向およびその変化量等を特定して位置情報として外部出力する位置情報演算回路部を設けることが可能となる。
このため、可動テーブルの移動情報若しくは移動後の位置情報をリアルタイムで外部出力することができる。また、オペレータは、可動テーブルの移動方向や移動後の位置のずれ等を外部から容易に把握し得るので、やり直し又は修正の必要性を迅速に把握することができ、補助テーブル(即ち可動テーブル)の移動作業を、迅速に且つ高精度に実行することができる。
また、被駆動磁石を永久磁石により構成することも可能となる。
このため、電磁石に必要な通電回路が不要となり、その分、構造が簡略化されることから生産性および保守性の向上を図ることができ、装置全体の故障率を低減させることができ、かかる点において耐久性向上を図ることができる。

第10の実施形態

第32図乃至第43図に、本発明の第10の実施形態を示す。第32図乃至第34図において、符号1は精密作業用の可動テーブルを示す。符号2はテーブル保持機構を示す。このテーブル保持機構2は、第32図における可動テーブル1の下方部分に配設され、前記可動テーブル1が同一面内での任意の方向へ移動するのを許容すると共に当該可動テーブル1に対する元位置復帰機能を有し、当該可動テーブル1に元位置復帰力を常時付加し得る状態で当該可動テーブル1を保持するように構成されている。
このテーブル保持機構2は、本体部としてのケース本体3によって支持されている。
このケース本体3は、本実施形態では第32図に示すように上方および下方が開放された箱体状に形成されている。
付号4は、可動テーブル1を駆動する電磁駆動手段を示す。この電磁駆動手段4は、その主要部がケース本体3側に保持され、外部からの指令に応じて前記可動テーブル1に所定の移動力を付与する機能を備えている。符号3Aは、ケース本体3の内壁部周囲に突設された駆動手段保持部を示す。本実施形態に係る電磁駆動手段4は、可動テーブル1と後述する補助テーブル5との間に配設されている。
可動テーブル1の第32図における下方に、補助テーブル5が配置されている。この補助テーブル5は、可動テーブル1に対向し且つ所定間隔を隔てて平行に配設され当該可動テーブル1に連結装備されている。そして、この補助テーブル5と前記可動テーブル1とによって、可動テーブル部15が構成されている。
前記テーブル保持機構2は、この補助テーブル5側に装備され、当該補助テーブル5を介して前記可動テーブル1を保持するように構成されている。
前記電磁駆動手段4は、後述するように補助テーブル5の所定位置に固定装備された四個の正方形状の被駆動磁石6A,6B,6C,6Dと、この各被駆動磁石6A〜6Dに各コイル辺7a,7b,7c,7d部分が対向して配置された駆動コイルとしての一個の比較的大きい四角形状の環状駆動コイル7と、この環状駆動コイル7を定位置にて保持する固定プレート8とを備えている。
この固定プレート8は、第32図に示すように前記補助テーブル5の可動テーブル1側に配設され前記ケース本体3に保持されている。
ここで、環状駆動コイル7と固定プレート8とによって、前記電磁駆動手段4の主要部である固定子部分が構成されている。
環状駆動コイル7は、作動状態に設定されると、前記各被駆動磁石6A〜6Dとの間で当該各被駆動磁石6A〜6Dを各コイル辺に直交する方向に反発駆動する電磁駆動力を発生する。このため、各コイル辺7a〜7dに直交しない方向(各コイル辺7a〜7dに斜めの方向)に前記可動テーブル部15を移送する場合には、後述するように少なくとも二以上の各被駆動磁石6A〜6Dに対する電磁駆動力の合力をもって、当該可動テーブル部15の移送が実行されるようになっている。
更に、環状駆動コイル7の前記被駆動磁石6A〜6Dに面するコイル辺7a〜7d部分には、非磁性金属部材からなる制動用プレート9が各被駆動磁石6A〜6Dの磁極面に近接して個別に配設されている。この制動用プレート9は前記環状駆動コイル7側(本実施形態では固定プレート8側)に固定された状態となっている。符号9A,9Bは、制動用プレート9を保持するスペーサ部材を示す。
以下、これを更に詳細に説明する。
〔可動テーブル部〕
まず、第32図乃至第34図において、本実施形態に係る可動テーブル1は円形状に形成され、補助テーブル5は四角形状に形成されている。この補助テーブル5は、可動テーブル1に対向し且つ所定間隔を隔てて平行に配置され且つその中心部の連結支柱10を介して前記可動テーブル1に一体的に連結され、これによって、可動テーブル部15が構成されている。
このため、この可動テーブル1は、補助テーブル5と平行状態を維持しつつ一体的に移動し且つ一体的に回転し得るようになっている。
連結支柱10は、前述したように可動テーブル1と補助テーブル5とを連結する連結部材であって、両端部に鍔部10A,10Bを備えた断面工字状に形成され、その両端部外側中央には、可動テーブル1と補助テーブル5との各中心部に形成された位置決め孔1a,5aに係合する突起10a,10bが設けられている。
そして、可動テーブル1と補助テーブル5とは、この突起10a,10bと鍔部10A,10Bとによって位置決めされ当該連結支柱10に固着され一体化されている。この一体化に際しては本実施形態では接着剤が用いられているが、溶接にて部分的に接合しても、或いは突起10a,10b部分を位置決め孔1a,5aに圧入し他の部分を接着剤又は溶接等によって一体化してもよい。
又、可動テーブル1或いは補助テーブル5の何れか一方をネジ止めにて前記連結支柱10の鍔部10A又は10Bに着脱自在に固着してもよい。この場合、ネジ止め後に、数本のノックピンを位置決め固定用として係合する両者間に打ち込むとよい(図示せず)。このようにすると、可動テーブル1と補助テーブル5との一体化を更に有効に実現することができて都合がよい。
〔テーブル保持機構〕
前記本実施形態に係るテーブル保持機構2は、可動テーブル1を保持しつつ当該可動テーブル1がその高さ位置を変えることなく同一面上のいずれの方向へも自在に移動するのを許容する機能を備え、同時に外力が解除された場合には可動テーブル1を元の位置に復帰せしめる元位置復帰機能を備えたものであり、補助テーブル5を介してこれを実行するようにしたものである。
このテーブル保持機構2にあっては、全体的にはリンク機構を三次元空間に応用したもので、所定間隔を隔てて設置される二本の棒状弾性部材としてのピアノ線(テーブル側ピアノ線)2Aおよび(本体側ピアノ線)2Bを一組として予め補助テーブル5の端部周囲のコーナー部分に対応して四組準備され、この四組のピアノ線2A,2Bが組毎に、四角形状に形成された中継部材としての中継プレート2Gの各四隅部分に分けて、それぞれ上方向に向けて植設されている。この各ピアノ線2A,2Bについては、それぞれ同一の剛性を備えたものが使用されている。
ここで、前記ピアノ線2A,2Bについては、可動テーブル1および補助テーブル5を支えるに充分な適度の剛性を備えた棒状弾性部材であれば、当該ピアノ線に代えて他の素材で形成したものであってもよい。
そして、各ピアノ線2A,2Bの内、内側に位置する四本のピアノ線2Aによって補助テーブル5を下方から保持し、外側に位置する四本のピアノ線2Bによって中継部材としての中継プレート2Gを本体部3から揺動自在に吊り下げたように構成されている。
これにより、可動テーブル15(即ち、可動テーブル1と補助テーブル5)が中継プレート2Gと各四本のピアノ線(棒状弾性部材)2A,2Bとによって空中で安定した様態で保持され、その水平面内での移動は、後述するように同一の高さの位置を維持しつつ何れの方向にも所定範囲内で自在に移動可能となっている。同一面内での回転動作もほぼ同様に可能となる。
前記四本のテーブル側ピアノ線2Aは、第32図における上端部が補助テーブル5に固着され、下端部が中継プレート2Gに固着されている。符号5A,5Bは補助テーブル5の下面側の二箇所に設けられた下方突出部を示す。この下方突出部5A,5Bによってテーブル側ピアノ線2Aの固定位置が設定されている。
又、この四本の各テーブル側ピアノ線2Aの外側には、これに個別に対応して且つ所定間隔Sを隔てて本体側ピアノ線2Bがそれぞれ個別に且つ平行に配設されている。この本体側ピアノ線2Bは、その下端部が前記テーブル側ピアノ線2Aと同様に中継プレート(中継部材)2Gに固着され、その上端部がケース本体3の内壁部に設けられた本体側突出部3Bに固着されている。
これらの各ピアノ線2A,2Bは、前記可動テーブル1および補助テーブル5を支えるに充分な適度の剛性を備えた弾性線材によって形成されている。
これにより、前記可動テーブル1は、まず、補助テーブル5と共に中継プレート2G上にて内側の4本のテーブル側ピアノ線2Aによって支持され、当該4本のテーブル側ピアノ線2Aの弾性限界内においてリンク機構の原理に従ってその平行移動および面内での回転が許容された状態となっている。
一方、中継プレート2Gは、当該中継プレート2G上の外側の4本のテーブル側ピアノ線2Bによって本体側突出部3Bに吊持されていることから、ケース本体3に対してはその平行移動および面内での回転が同様に許容された状態となっている。
このため、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)が、外力に付与されてその面内で移動し又は回転すると、後述する第49図に示すようにテーブル側およびケース本体側の各ピアノ線2A,2Bが同時に弾性変形して中継プレート2Gが平行状態を維持しつつ上下動する。即ち、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)が外力によってその面内で移動し又は回転すると、その高さ位置の変動は中継プレート2Gによって吸収される。
これにより、可動テーブル1は、外力に付与されて移動しても、各ピアノ線2A,2Bの弾性限界内において何れの方向へも同一高さを維持しつつ移動することが可能となっている。
本実施形態にあっては、テーブル側とケース本体側の各ピアノ線2A,2Bをほぼ等間隔に四組装備すると共に、テーブル側のピアノ線2Aとケース本体側のピアノ線2Bとを所定間隔を隔てて近接して装備したので、強度的に全体のバランスがとられており、安定した状態で可動テーブル1を移動させることができるという利点がある。
ここで、テーブル側およびケース本体側の各ピアノ線2A,2Bは同一の直径を備え同一の弾性を備えたものが使用され、その露出部分の長さLはそれぞれ全く同一に設定されている。又、各ピアノ線2A,2Bは、例えば第32図,第34図に示すようにY軸に対しては左右方向に分かれて,又X軸に対しては上下方向に分かれて、それぞれ配設されている。
この場合、各ピアノ線2A,2Bは、X軸およびY軸に対してそれぞれ線対称に成る位置に(又は、各ピアノ線2A,2Bが全体的にほぼ均等に)配設されておれば、第33図に示す位置以外の位置に配設しておよい。
そして、前記各ピアノ線2A,2Bを配置することにより、可動テーブル1の移動に際して各ピアノ線2A,2Bには弾性応力がそれぞれ均一に生じることから、可動テーブル1の元位置復帰動作を含めて可動テーブル1を円滑に移動し得るという利点を得ることができる。
このように、前記テーブル保持機構2では、例えば補助テーブル5が全体的に同一方向にスライド移動すると、各組の各ピアノ線2A,2Bは全て同一に変形する。この場合、本体側ピアノ線2Bは端部が保持された状態で弾性変形することから、同様に弾性変形するテーブル側ピアノ線2Aの変形動作により補助テーブル5の高さ位置は不変となり、代わって、両ピアノ線2A,2Bに共通に支持された中継プレート2Gの高さ位置が変動する。
換言すると、この中継プレート2Gが両ピアノ線2A,2Bの変形で生じる高さ位置の変動を吸収することになり、これにより、補助テーブル5(即ち可動テーブル1)は全体的に高さ変動することなく同一面内でスライド移動することとなる。この場合、補助テーブル5から駆動力を開放すると、当該補助テーブル5は各ピアノ線2A,2Bのばね作用によって一直線に元位置に復帰する(元位置復帰機能の発動)。
又、可動テーブル部15が同一面内で(所定の角範囲内で)回転駆動された場合にも、同等の理由から可動テーブル部15は全体的にほぼ同一の高さを維持しつつ同一面内で回転動作することとなる。そして、この場合も駆動力を開放すると、補助テーブル5は各ピアノ線2A,2Bのばね作用によって一直線に元位置に復帰する(元位置復帰機能の発動)。
ここで、前記テーブル保持機構2では、両ピアノ線2A,2Bを四組八本装備した場合を例示したが、両ピアノ線2A,2Bを適度にバランス良く(例えば等間隔に)配置することにより、三組六本で構成してもよい。この場合、三組六本のピアノ線2A,2Bは、1組のピアノ線2A,2Bを相互に近接して配置すると共に、全体的には三組のピアノ線2A,2Bをほぼ等間隔に(三箇所に均等に)併設してもよい。又、両ピアノ線2A,2Bを5組以上組み込んだものであってもよい。
〔電磁駆動手段〕
本実施形態に係る電磁駆動手段4は、補助テーブル5上に装備された四個の被駆動磁石(本実施形態では電磁石が使用されている)6A〜6Dと、この各被駆動磁石6A〜6Dを介して可動テーブル1に所定の移動方向に向けて所定の電磁力を付与する駆動コイルとしての環状駆動コイル7と、この環状駆動コイル7を保持する固定プレート8とを備えている。
前記固定プレート8は第32図に示すように、補助テーブル5の可動テーブル1側(補助テーブル5と可動テーブル1との間)に装備され、その周囲がケース本体3に固着装備されている。ここで、この固定プレート8については、第32図の左右両端部のみがケース本体3に保持されるような構造としてもよい。
この固定プレート8の中央部には、前記連結支柱10の所定範囲内での平行移動を許容する貫通穴8Aが形成されている。この貫通穴8Aは、本実施形態では円形のものが形成されているが、四角形であっても或いはその他の形状であってもよい。
固定プレート8は、その周囲の一部又は全部が本体側突出部3に連結され保持されている。この場合、固定プレート8と本体側突出部3Aとは、その一体化を堅牢にするため、ネジ止め後に複数のノックピン等で一体化しても或いは溶接等で一体化してもよい。
このようにすると、可動テーブル1のミクロン(μ)単位の変位や移動に対しても、固定プレート8がケース本体3に対して位置ずれを生じることなく円滑にこれに対応することができる。
環状駆動コイル7は、前記固定プレート8上のコイル保持面の中央部を原点として想定されるX−Y平面上に、その中心部を原点に一致させた状態で配置されている。そして、この駆動コイル7のX軸およびY軸と交差する箇所の各コイル辺7a,7b,7c,7d部分に対応して、前記各被駆動磁石6A〜6Dが個別に配置されている。
即ち、前記本実施形態に係る四個の被駆動磁石6A〜6Dは第33図,第34図に示すように、磁極の端面(環状駆動コイル7の各コイル辺との対向面)が四角形状の電磁石が使用され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で、中心部から等距離の位置のX軸上およびY軸上に、それぞれ配設され固着されている。
このため、本実施形態にあっては、例えば環状駆動コイル7の通電方向が特定され通電が開始されると、これに対応して、後述するように、まず四個の被駆動磁石6A〜6Dの一部又は全部に所定の作動電流が通電されて前記可動テーブル部15の移送方向に応じて磁極(N極,S極,又は磁極なし)が設定される。同時に環状駆動コイル7を含む各被駆動磁石6A〜6Dの磁気力の大小が通電制御により調整され、これにより、前記可動テーブル部15が所定の方向に移送される。
ここで、各被駆動磁石6A〜6Dの移動方向は、環状駆動コイル7の各コイル辺7a〜7dに直交する方向(即ちX−Y平面上で原点から外に向かう方向)であることから、可動テーブル部15に対する回転駆動は成されず、同一面内で360°方向への移動に限定されている。
この可動テーブル部15に対する移送方向およびその駆動移送力に関する電磁駆動手段4の働き(環状駆動コイル7と四個の被駆動磁石6A〜6Dに対する通電駆動)については、第37図乃至第38図にて詳述する。第37図及び第38図では、駆動コイルへの通電による回転駆動はないものとして示している。
〔環状駆動コイル〕
電磁駆動手段4の主要部を成す四角形状の環状駆動コイル7は第33図,第34図に示すように、角部を切落とした状態の八角形状に形成し、全体的には四つのコイル辺7a,7b,7c,7dを備えた角型形状に形成されている。
このため、各コイル辺7a〜7dの通電方向を後述する動作制御系20によって外部から特定し、これに対応して四個の被駆動磁石6A〜6Dの通電方向および通電電流の大小を可変制御(通電停止制御を含めて)することにより、被駆動磁石6A〜6Dに対しては、フレミングの左手の法則に従って当該各被駆動磁石6A,6B,6C又は6Dを所定の方向(コイル辺7a,7b,7c又は7dに直交する方向)へ押圧する電磁力(反力)を出力することができる。
又、四個の被駆動磁石6A〜6Dに生じる電磁力の方向を予め選択し組み合わせることにより、当該四個の被駆動磁石6A〜6Dに生じる電磁駆動力の合力を前記可動テーブル部15の移送方向に合わせることが可能となり、当該可動テーブル部15をX−Y平面上の任意の方向に向けて移動力を付与することができる。
これら四個の被駆動磁石6A〜6Dに対する一連の通電制御の手法については、後述するプログラム記憶部22の説明箇所(第37図〜第38図)で詳述する。
ここで、前記環状駆動コイル7の同一面上における外側および内側には、少なくとも当該環状駆動コイル7の高さ(Y軸方向の)と同一の高さに、且つ前記被駆動磁石6A〜6Dの動作範囲を包含する範囲にて、フェライト等の磁性材料を充填装備してもよい。
〔位置情報検出手段〕
前記電磁駆動手段4によって駆動される可動テーブル部15の移動位置は、位置情報検出手段25によって検出される。
本実施形態に係る位置情報検出手段25は第35図に示すように、静電容量型の複数の検出電極を備えた容量センサ群26(容量検出電極26X1〜26X4の全体を総称)と、この容量センサ群26で検出される複数の容量変化成分を電圧変換すると共に所定の演算をして位置変化情報として後述する動作制御系20のテーブル駆動制御手段21に送り込む演算部としての位置情報演算回路27とを備えた構成となっている。
位置情報演算回路(演算部)27は、前記容量センサ群26で検出される複数の容量変化成分を個別に電圧変換する信号変換回路部27Aと、この信号変換回路部27で変換された複数の容量変化成分にかかる電圧信号を所定の演算によりX−Y座標上の位置を示すX方向位置信号VX及びY方向位置信号VYに変換し出力し更には回転角信号θを演算して出力する位置信号演算回路部27Bとにより構成されている。
前記複数の検出電極を備えた容量センサ群26は、第32図乃至第34図に示すように、補助テーブル5の周囲の下面部分に対向して且つ前記本体側突出部3Bの上面に所定間隔を隔てて配設された八個の角形の容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,および26Y1,26Y2,26Y3,26Y4と、これに対応して前記補助テーブル5の周囲の下面部分に連続して設けられた比較的幅の広い共通電極(図示せず)とによって構成されている。
前記位置検出センサは、複数の容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,および26Y1,26Y2,26Y3,26Y4と共通電極(図示せず)との組合せで構成されるが、ここでは、便宜上、容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4,26Y1,26Y2,26Y3,26Y4を位置検出センサとして扱うものとする。
前記各容量検出電極(位置検出センサ)26X1〜26X4,26Y1〜26Y4の内、一対の容量検出電極(位置検出センサ)26X1,26X2が第33図,第34図の右端部に上下に沿って所定間隔を隔てて装備され、これに対して他の一対の容量検出電極(位置検出センサ)26X3,26X4が第33図,第34図の左端部に上下に沿って所定間隔を隔てて装備されている。
また、前記各容量検出電極26X1〜26X4,26Y1〜26Y4の内、一対の容量検出電極(位置検出センサ)26Y1,26Y2が第33図,第34図の上端部に左右に沿って所定間隔を隔てて装備され、他の一対の容量検出電極(位置検出センサ)26Y3,Y4が第33図,第34図の下端部に左右に沿って所定間隔を隔てて装備されている。
即ち、本実施形態に係る八個の各容量検出電極(位置検出センサ)26X1〜26X4,26Y1〜26Y4は、第33図〜第34図に示すように、X軸およびY軸に対して、それぞれ線対称の位置に配設されている。
そして、例えば前記可動テーブル部15が電磁駆動手段4に付与されて第36図に示すように矢印Fの方向(図中、右上方向)に移動した場合には、本実施形態では、図中、補助テーブル5の両側に(及び上下方向に)位置する一方の位置検出センサ26X1,26X2(26Y1,26Y2)と他方の位置検出センサ26X3,26X4(26Y3,26Y4)で検出される容量変化成分が、信号変換回路27Aで電圧変換された後に位置信号演算回路27Bに送り込まれ、この位置信号演算回路27Bで前記各変換電圧を入力してX方向位置信号VX−Y方向位置信号VYとして差動出力するように構成されている。
ここで、可動テーブル部15が外力もしくは電磁駆動手段4の誤動作によって同一面内で回転動作した場合、本実施形態では、前述した場合と同様に各部が作動し同様に機能して、その変化成分が電圧変換されて所定の回転角信号θとして差動出力される。この場合は、実際には、後述する動作制御系20で可動テーブル部15の動作異常と判断され、その修正動作が成されるようになっている。
ここで、可動テーブル部15の移動と共に八つの各容量検出電極(位置検出センサ)では、その容量変化をリアルタイムで検知して位置情報演算回路(演算部)27へ出力する。この位置情報演算回路(演算部)27では、この八つのセンサ情報に基づいて可動テーブル部15の移動方向と移動量とを特定する。
この場合、例えばY軸に沿った方向先でY軸に直交するようにして装備された二対(四個)の各位置検出センサに容量変化が見られない場合には、可動テーブルはX軸に沿って(回転動作なしに)移動したことを意味する。同時に、その移動量は、X軸方向の二対の位置検出センサ26X1,26X2,および26X3,26X4の容量の増減で判断され特定される。
又、X軸方向とY軸方向の両方の位置検出センサが例えば同一の容量変化を検出した場合には、可動テーブル1は第36図に示すように第1象限内のX軸正方向に45°の方向に(回転動作なしに)移動したことを意味し、その移動方向は、各位置検出センサの容量の増減のパターンによって判断され、又その移動量は、各位置検出センサの容量の変化量によって特定される。
これら各位置検出センサの容量変化のパターンによる移動方向の特定,および各位置検出センサの容量の変化量と可動テーブル1の移動量との関係は、例えば予め実験的に特定され且つマップ化されてメモリ等に記憶し、これを基準として位置ずれ等が判断されるようにしてもよい。このようにすると、演算処理の迅速化を図ることができる。
更に、本実施形態において、例えば、第34図の左右(及び上下)の各容量検出電極に同時に印加されるノイズを差動出力(例えば、X軸方向の一端部と他端部に配置された容量検出電極に検知される容量変化の差をとること:外部雑音排除機能)によって打ち消すことができ、同時に測定値が電圧変換された後にその変化分が、例えば「(+vX)−(−vX)=2vX」の如く合算されて出力される。このため、補助テーブル5(可動テーブル1)の位置変化情報を高感度に出力することができるという利点がある。
〔動作制御系〕
本実施形態にあっては、前記電磁駆動手段4には、前記環状駆動コイル7および四個の各被駆動磁石6A〜6Dを個別に駆動制御して前記可動テーブル部15の移動若しくは回転動作を規制する動作制御系20が併設されている(第35図参照)。
この動作制御系20は、前記環状駆動コイル7に対する通電方向を所定の方向(一方又は他方)に設定し維持する通電方向設定機能と、この環状駆動コイル7への通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能と、この環状駆動コイル7への通電方向に応じて作動し前記各被駆動磁石6A〜6Dの磁極を個別に設定し維持する磁極個別設定機能と、この各被駆動磁石6A〜6Dの磁力強度を外部からの指令に応じて個別に可変設定(通電電流を可変制御することによって設定)すると共に,これによって前記可動テーブル部15に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能とを備えている。
そして、この動作制御系20は、前記諸機能を実行するために、前記電磁駆動手段4の環状駆動コイル7及び各被駆動磁石6A〜6Dを所定の通電制御モードに従って個別に駆動して前記可動テーブル部15を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段21と、このテーブル駆動制御手段21に併設され前記可動テーブル1の移動方向,およびその移動量等が特定された複数の制御モード(本実施形態ではA1〜A8の八個の通電制御モード)にかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部22と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている(第35図参照)。
又、テーブル駆動制御手段21には、環状駆動コイル7及び各被駆動磁石6A〜6Dに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。更に、このテーブル駆動制御手段21には、前記可動テーブル1の移動中および移動後の位置情報が、前記位置情報検出手段25によって検出され演算処理されて送り込まれるようになっている。
そして、前記動作制御系20が有する種々の制御機能は、前記プログラム記憶部22の複数の通電制御モードA1〜A8に総合的に包含されており、動作指令入力部24を介して外部から入力される選択指令に基づいて選択される。この選択された所定の制御モードA1〜A8を介して、前記各種制御機能が作動し実行され、外部指令に基づいて、可動テーブル1が所定の方向に移送されるようになっている。
これを更に具体的に説明する。
本実施形態に係る前記テーブル駆動制御手段21は、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の通電制御モードをプログラム記憶部22から選択し前記環状駆動コイル7および四個の各被駆動磁石6A〜6Dにゼロを含む所定の直流電流を通電制御する主制御部21Aと、この主制御部21Aに選択設定され所定の制御モード(A1〜A8)に従って環状駆動コイル7および四個の被駆動磁石6A〜6Dを同時に又は個別に駆動制御するコイル選択駆動制御部21Bとを備えている。
又、主制御部21Aは、テーブル位置を検出する位置情報検出手段25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル1の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。
ここで、符号4Gは、前記電磁駆動手段4の環状駆動コイル7および四個の各被駆動磁石6A〜6Dに所定の電流を通電する電源回路部を示す。
更に、前記テーブル駆動制御手段21は、前記位置情報検出手段25からの情報を入力して所定の演算を行うと共にこれに基づいて予め動作指令入力部24で設定した移動先の基準位置情報とのズレを算定する位置ずれ演算機能と、この算定された位置ずれ情報に基づいて電磁駆動手段4を駆動し予め設定された移動先の基準位置に当該可動テーブル部15を移送制御するテーブル位置補正機能とを備えている。
このため、第10の実施形態にあっては、可動テーブル部15の移動方向が外乱等によってずれた場合には当該ずれを修正しながら可動テーブル部15を所定の方向に移送制御することとなり、これにより、当該可動テーブル部15は迅速且つ高精度に予め設定した目標位置に移送される。この場合、位置ずれの修正は、通電駆動中の各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流を調整することにより実行される。
〔プログラム記憶部〕
前記テーブル駆動制御手段21は、プログラム記憶部22に予め記憶された所定の制御プログラム(所定の制御モード)に従って、前記電磁駆動手段4の環状駆動コイル7および四個の各被駆動磁石6A〜6Dを所定の関連性を持たせて個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、本実施形態に係るプログラム記憶部22には、前記環状駆動コイル7に対する通電方向を特定し通電電流の大小を可変設定する駆動コイル用制御プログラムと、環状駆動コイル7に対する通電方向が特定された場合に機能しこれに対応して四個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向を個別に特定し磁極のN極又はS極を特定すると共に通電停止を含む通電電流の大小を個別に可変設定する複数の磁石用制御プログラムとが記憶されている。同時に、前記各制御プログラムの動作タイミングが、八組の通電制御モードA1乃至A8に整理されて記憶されている(第37図,第38図参照)。
ここで、第10の実施形態における八組の通電制御モードA1乃至A8について、第37図〜第38図に基づいて説明する。
第37図に、X軸の正方向又は負方向に向けて、又Y軸の正方向又は負方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各通電制御モードA1乃至A4の一例(図表化したもの)を示す。
この第37図において、各通電制御モードA1〜A4では、環状駆動コイル7に対する直流電流の通電方向を矢印Aに示すように、本実施形態では右回りに設定されている。
(制御モードA1)
この第10の実施形態における制御モードA1は、可動テーブル1をX軸の正の方向に移送するための通電制御モードの一例を示す(第37図参照)。
この制御モードA1では、Y軸上の被駆動磁石6B,6Dが通電停止制御され、X軸上の被駆動磁石6Aの前記コイル辺7aに対向する端面部がN極に設定され,X軸上の被駆動磁石6Cの前記コイル辺7cに対向する端面部がS極に設定されている。
このため、環状駆動コイル7のコイル辺7a,7c部分では、当該コイル辺7a,7c内に点線の矢印に示す方向の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(環状駆動コイル7が固定されている)で、被駆動磁石6A,6Cが実線の矢印に示す方向(図中、右方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の正の方向に移送される。
(制御モードA2)
この制御モードA2は、可動テーブル1をX軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第37図参照)。
この制御モードA2では、X軸上の被駆動磁石6A,6Cの磁極の設定を前記制御モードA1の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードA1の場合と同一となっている。
このため、環状駆動コイル7のコイル辺7a,7c部分では、前記制御モードA1の場合と同様の原理で制御モードA1の場合とは逆向きの電磁駆動力が発生し、その反力で被駆動磁石6A,6Cが実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。
(制御モードA3)
この制御モードA3は、可動テーブル1をY軸の正の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第37図参照)。
この制御モードA3では、X軸上の被駆動磁石6A,6Cが通電停止制御される。そして、Y軸上の被駆動磁石6Bの前記コイル辺7bに対向する端面部がN極に設定され,同じくY軸上の被駆動磁石6Dの前記コイル辺7dに対向する端面部がS極に設定されている。
このため、環状駆動コイル7のコイル辺7b,7d部分では、当該コイル辺7b,7d内に点線の矢印に示す方向の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(環状駆動コイル7が固定されている)で、被駆動磁石6B,6Dが実線の矢印に示す方向(図中、上方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の正の方向に移送される。
(制御モードA4)
この制御モードA4は、可動テーブル1をY軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第37図参照)。
この制御モードA4では、Y軸上の被駆動磁石6B,6Dの磁極の設定を前記制御モードA3の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードA3の場合と同一となっている。
このため、環状駆動コイル7のコイル辺7b,7d部分では、前記モードA3の場合と同様の原理で電磁駆動力が発生し、反力で被駆動磁石6B,6Dが実線の矢印に示す方向(図中、下方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の負の方向に移送される。
続いて、X−Y平面座標上の四つの各象限の方向に向けて可動テーブル部15を移送する場合の各通電制御モードA5乃至A8の一例(図表化したもの)を説明する。第38図にこれを示す。
この第38図において、各通電制御モードA5〜A8では、環状駆動コイル7に対する直流電流の通電方向を矢印Aに示すように、本実施形態では右回りに設定されている。
(制御モードA5)
この第10の実施形態における制御モードA5は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送するための通電制御モードの一例を示す(第38図参照)。
この制御モードA5では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、環状駆動コイル7のコイル辺7a,7bに対向する箇所の端面部の磁極がN極に、同じく環状駆動コイル7のコイル辺7c,7dに対向する箇所の端面部の磁極がS極に、それぞれ設定されている。
このため、環状駆動コイル7の各コイル辺7a〜7d部分では、前記制御モードA1とA3とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第38図の制御モードA5の欄に示すように第1象限の方向に向けられる。これによって、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第1象限方向への移送角度θは、各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを可変制御させて、各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させることにより、自在にその大きさを可変設定することができる。これにより、可動テーブル部15を第1象限方向の任意の方向に自在に移送制御することができる。
(制御モードA6)
この制御モードA6は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第3象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第38図参照)。
この制御モードA6では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、制御モードA5の場合とは全く逆に設定されている。
このため、環状駆動コイル7の各コイル辺7a〜7d部分では、前記制御モードA2とA4とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第7図の制御モードA6の欄に示すように第3象限の方向に向けられる。これにより、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第3象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第3象限方向への移送角度θは、各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを可変制御させて、各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させることにより、自在にその大きさを可変設定することができる。これにより、可動テーブル部15を第3象限方向の任意の方向に自在に移送制御することができる。
(制御モードA7)
この制御モードA7は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送するための制御モードの一例を示す(第38図参照)。
この制御モードA7では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、環状駆動コイル7のコイル辺7b,7cに対向する箇所の端面部の磁極がN極に、同じく環状駆動コイル7のコイル辺7c,7aに対向する箇所の端面部の磁極がS極に、それぞれ設定されている。
このため、環状駆動コイル7の各コイル辺7a〜7d部分では、前記制御モードA2と制御モードA3とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第7図の制御モードA7の欄に示すように第2象限の方向に向けられる。これによって、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第2象限方向への移送角度θは、各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを可変制御させて、各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させることにより、自在にその大きさを可変設定することができる。これにより、可動テーブル部15を第2象限方向の任意の方向に自在に移送制御することができる。
(制御モードA8)
この制御モードA8は、可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第4象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第38図参照)。
この制御モードA8では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、制御モードA7の場合とはそれぞれ逆に設定されている。
このため、環状駆動コイル7の各コイル辺7a〜7d部分では、前記制御モードA1と制御モードA4とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第7図の制御モードA8の欄に示すように第4象限の方向に向けられる。これにより、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第4象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第4象限方向への移送角度θは、各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させることにより自在にその大きさを可変設定することができ。これにより、可動テーブル部15を第4象限方向の任意の方向に自在に移送制御することができる。
〔制動用プレート〕
前記環状駆動コイル7の各コイル辺7a〜7d部分で前記四個の各被駆動磁石6A〜6Dの磁極面に対向し且つ近接した位置には、第32図乃至第34図に示すように、非磁性部材からなる金属製の制動用プレート9が、周囲から絶縁された状態で配置され、それぞれ環状駆動コイル7側に固着装備されている。
この各制動用プレート9は、可動テーブル部15の急激な移動動作に対してこれを抑制しつつ当該可動テーブル部15を緩やかに移動させる機能を備えている。第39図に、その動作原理を示す。
ここで、第39図(A)は第32図の制動用プレート9部分を示す一部省略した部分断面図である。又、第39図(B)は第39図(A)の矢印A−A線に沿って見た平面図(動作原理説明図)を示す。
この場合、四個の被駆動磁石6A〜6Dが装備された可動テーブル部15が急激に移動した場合、当該各該被駆動磁石6A〜6Dとこれに対応した各制動用プレート9との間に移動速度に比例した大きさの電磁制動(渦電流ブレーキ)が働く。これにより、可動テーブル部15は急激な移動動作が抑制されて徐々に移動することとなる。
これを更に具体的に説明すると、第39図において、制動用プレート9は、被駆動磁石6AのN極に対向して環状駆動コイル7のコイル辺7a部分に固着されている。符号9A,9Bは制動用プレート9を固定するためのスペーサ部材を示す。このスペーサ部材9A,9Bは、本実施形態では非導電性部材によって形成されている。
いま、補助テーブル5が図の右方向に速度V1で急激に移動すると、金属製の制動用プレート9は(固定されているため)相対的に図の左方向に同一の速度V2(=V1)で急激に移動することになる。これにより、制動用プレート9内にはフレミングの右手の法則に従って速度V2に比例した起電力EVが第39図(B)に示す方向(図中、上向き)に発生し、同矢印の方向に左右対象の渦電流が流れる。この渦電流の大きさも速度V2に比例する。
次に、起電力EVの発生領域にはN極からの磁束が存在することから、この被駆動磁石6A〜6Dの磁束と制動用プレート9内の(起電力EV方向の)渦電流との間にフレミングの左手の法則に従って所定の移動力f1が制動用プレート9内に(図の右方向に向けて)発生する。
一方、制動用プレート9は固定プレート8上で固定されているため、移動力f1の反力f2が被駆動磁石6A〜6D上に制動力として発生し、その向きは移動力f1の向きとは逆の向きになる。即ち、この制動力f2は被駆動磁石6A〜6D(即ち補助テーブル5)の最初の急激な移動方向とは逆の方向となり、しかもその大きさは当該補助テーブル5の移動速度に比例した大きさとなることから、当該補助テーブル5はその急激な移動が適度の制動力f2によって抑制され、安定した状態で円滑に移動することとなる。
他の制動用プレート9の箇所でも全く同様に所定の制動力f2が発生する。
このため、被駆動磁石6A〜6Dを備えた補助テーブル5では、例えば急激な停止動作に際しては当該停止箇所にて往復移動が生じ易いが、これに対しては制動力f2によってその動作が適度に抑制されて円滑に穏やかに移動することとなる。即ち、全体的にはこの各制動用プレート9が有効に機能して、可動テーブル部15の移動動作の安定した装置を得ることができる。外部からの振動によって可動テーブル部15が往復微小振動した場合にも、同様に機能して当該往復微小振動は有効に抑制される。
又、前記各制動用プレート9は、環状駆動コイル7の駆動時に生じる熱を放熱する機能を兼ね備えている。かかる点において環状駆動コイル7の連続運転に伴って生じる高温下での抵抗増加と通電電流値の低下(即ち、電磁駆動力の低下)を有効に抑制しつつ通電電流を長時間ほぼ一定レベルに設定することができ、このため、電磁駆動手段から出力される電磁駆動力に対する外部からの電流制御を安定した状態にて継続することができ、経年変化(熱による絶縁破壊)を有効に抑制することができ、装置全体の耐久性を、ひいては装置全体の信頼性を高めることができる。
〔全体的な動作〕
次に、前記第10の実施形態における全体的な動作について説明する。
第35図において、まず、動作指令入力部24から、可動テーブル1を所定位置へ移動させるための動作指令が動作制御系20に入力されると、テーブル駆動制御手段21の主制御部21Aが直ちに作動し、当該動作指令に基づいてデータ記憶部23から移動先の基準位置情報を選択し、同時に動作プログラム記憶部22からこれに対応した所定の制御モード(A1乃至A8の何れか一つにかかる制御プログラム)を選択する。続いて、コイル選択駆動制御部21Bを作動させ、電磁駆動手段4の一個の環状駆動コイル7と四個の被駆動コイル7を所定の制御モードに基づいて駆動制御する。
ここで、前記動作制御系20に、例えば可動テーブル1をX軸の正方向の所定位置へ移送駆動する旨の動作指令が動作指令入力部24から入力され、これに基づいて装置全体が所定の通電制御モードに従って作動する。この場合の作動後の状態を、第40図〜第41図に例示する。
この事例では、通電制御モードとしては第37図に示す制御モードA1が選択され、これに従って環状駆動コイル7及び四つの各被駆動コイル6A〜6Dが当該制御モードA1によって作動したことを意味する。
この場合、前記テーブル保持機構4では、補助テーブル5が電磁駆動手段4によって第32図の右方に付与されると、各ピアノ線2A,2Bの弾性力に抗して当該補助テーブル5が移動する。そして、この補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)は、各ピアノ線2A,2Bの弾性復帰力と当該補助テーブル5に印加される電磁駆動手段4の電磁駆動力とのバランス点(移動目標位置)において停止する(第40図,第41図参照)。
この第40図,第41図において、符号Tは移動した距離を示す。又、第41図において、斜線部分は補助テーブル5の移動によって前記他方の容量検出電極26X3,26X4の容量成分が減少した部分を示し、交差斜線部分は前記一方の容量検出電極26X1,26X2の容量成分が増加した部分を示す。尚、この第41図にあっては、Y軸方向への位置ずれは無い理想状態が示されている。
そして、この動作中に、外乱等によって補助テーブル5の移動位置が目標位置からずれた場合には、この容量検出電極26X1,26X2,26X3,26X4の容量成分の増加減少の情報に基づいて前述したように実際の移動後の位置が検出され、位置ずれ防止用のフィードバック制御(図示せず)が行われるようになっている。
一方、かかる状態から補助テーブル5に印加されている電磁駆動力が開放されると、補助テーブル5はピアノ線2A,2Bの弾性復帰力に付与されて元位置に復帰する(元位置復帰機能の発動)。
かかる一連の動作にあって、補助テーブル5の移動動作は、通常は電磁駆動力の印加制御又は開放制御が何れの場合でも急激に行われる。かかる場合、補助テーブル5(又は可動テーブル1)には、移動先での停止時又は元位置復帰に際しての停止位置において、慣性力およびばね力に起因した繰り返し往復動作が生じる状態となる。
しかしながら、本実施形態において、この種の繰り返し往復動作は、前記制動用プレートと被駆動磁石との間に生じる電磁制動(渦電流ブレーキ)によって抑制され、所定位置に向けて円滑に移動し、安定した状態で停止制御される。
動作指令入力部24から、可動テーブル1を前記以外の他の所定位置へ移動させるための動作指令が入力された場合にも、同様にテーブル駆動制御手段21の主制御部21Aが直ちに作動し、当該動作指令に基づいてデータ記憶部23から移動先の基準位置情報を選択し、同時に動作プログラム記憶部22からこれに対応した所定の制御モードにかかる制御プログラムを選択する。続いて、コイル選択駆動制御部21Bを作動させ、電磁駆動手段4の環状駆動コイル7および四つの被駆動磁石6A〜6Dを所定の制御モードに基づいて駆動制御する。
そして、この場合も、前記場合と同様の制御動作および制動用プレートによる制動動作が実行され、補助テーブル5(可動テーブル1)は所定位置に向けて円滑に移動し、安定した状態で停止制御される。
このように、前記第10の実施形態にあっては、リンク機構を応用したテーブル保持機構2によって滑り動作を伴うことなく可動テーブル部15を中心位置から(所定範囲内において)同一の高さ位置を維持しつつX−Y平面上のいずれの方向へも円滑に移動させ(或いは回転させ)ることができる。
したがって、前記第10の実施形態では、従来必要としていた重厚な二重構造のX−Y軸移動保持機構を不要としたことから装置全体の小型化軽量化が可能となり、同時に軽量化によって可搬性を著しく改善することができ、従来例に比較して部品点数も少なくなり、耐久性を著しく向上させることができる。また、組立時の調整に熟練を必要としないため、生産性を高めることができる。
又、被駆動磁石6A〜6Dを有する可動テーブル部15が急激に動作変化しても、当該被駆動磁石6A〜6Dと非磁性金属部材からなる制動用プレート9との間に電磁制動(渦電流ブレーキ)が働くことから、これにより、可動テーブルはその急激な動作が抑制され、所定方向に安定した状態で円滑に移動することができる。
更に、この制動用プレート9を、各被駆動磁石6A〜6Dに対向した状態で環状駆動コイル7の各コイル辺7a,7b,7c,7d部分に装備するという簡単な構成であり、同時に、電磁駆動力を発生させる電磁駆動手段4も、補助テーブル5に装備した被駆動磁石6A〜6Dとこれに対応して固定プレート8上に一個の環状駆動コイル7を装備するという簡単な構成である。このため、装置全体の小型化および軽量化が可能となり、可搬性が良好となるばかりでなく、組立作業に際しても特に熟練を要することが無いことから、作業性も良好となる。
更に、駆動コイルの前記被駆動磁石6A〜6D側の端面部分に装備された非磁性部材からなる金属製の制動用プレート9は、駆動コイル7との関係ではトランスの二次側回路と同等の回路を構成し、且つ制動用プレートの電気抵抗成分(渦電流損を生じる)を介して短絡された形態を構成する。
そして、この場合の一次側回路を構成する駆動コイル7の各コイル辺7a,7b,7c,7dには、二次側回路が開放状態の場合(制動プレートが無い場合)に較べて比較的大きい電流を通電することができる。したがって、制動用プレート9により駆動コイル7と被駆動磁石6A〜6Dとの間の間隔が幾分大きくなるが、通電電流も増加することから、かかる点において発生する電磁駆動力を低下させることがなく、当該被駆動磁石6A〜6Dに対しては比較的大きい電磁力を出力することが可能となっている。
又、この制動用プレート9は、放熱板としても機能し、かかる点において環状駆動コイル7の連続運転に伴う径年変化(熱による絶縁破壊等)を有効に抑制することができる。したがって、装置全体の耐久性を増大することができ、ひいては装置全体の信頼性を高めることができる。
更に、本実施形態では、電磁駆動手段4における1個の環状駆動コイル7とこれに対応する各被駆動磁石6A〜6Dを装備したので、環状駆動コイル7の四個の各コイル辺7a,7b,7c,7dは、対応する各被駆動磁石6A〜6Dを常にX−Y平面上のX軸又はY軸に直交する方向に押圧するように作動する。このため、補助テーブル5(即ち、可動テーブル1)に対する電磁駆動力は何れの方向に移動させる場合でも常にその合力がX−Y平面上の中心点側から外側に向かう方向に発生することとなる。
したがって、可動テーブル部15の移送方向が変化しても常に回転を伴うことなく可動テーブル1を円滑に(許容範囲内において)平面移動させることができる。
このように、前記実施形態にあっては、一個の環状駆動コイル7と四個の被駆動磁石6A〜6Dに対して通電電流を調整し設定することによって所定方向に連続した電磁駆動力を出力し得るので、可動テーブル1をいずれの方向へも連続的に移送することができ、かかる点においてミクロン単位の精密移動が可能となっている。
又、駆動コイルを1個の環状駆動コイル7で構成したので、構造が単純化され、対応する被駆動磁石6A〜6Dも含めてその全体を、可動テーブル部15の大きさ全体を利用して広げた状態で、当該可動テーブル部15と固定プレート8との間に装備したので、空間の専有領域を小さくすることができ、かかる点において装置全体の小型軽量化が可能となり可搬性がよくなる。又、部品点数が少ないので、生産性及び保守性を高めることができるという利点がある。
ここで、前記第10の実施形態にあっては、被駆動磁石6A〜6Dを補助テーブル5に装備した場合を例示したが、被駆動磁石6A〜6Dを可動テーブル1側に装備すると共に、これに対向して前記環状駆動コイル7を固定プレート8上の所定位置に配設してもよい。
又、可動テーブル1については、円形状の場合を例示したが、四角形状でも他の形状であってもよい。補助テーブル5については四角形状の場合を例示したが、前記諸機能を実現し得るものであれば、円形でも他の形状のものであってもよい。
前記テーブル保持機構2は、可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたものについて例示したが、この可動テーブル部15に対する元位置復帰手段を別に装備し、テーブル保持機構2については元位置復帰機能を取り除いた構成としてもよい。具体的に説明すると、本発明の実施形態では、リンク機構としてばね材からなるピアノ線を用いることにより、リンク機構に可動テーブルの元位置復帰力を備えるようにしたが、これに限られるものではない。すなわち、リンク機構と、可動テーブルを元位置に復帰させる元位置復帰機構とを分離して独立の機構として構成するようにしてもよいものである。
前述したようにテーブル保持機構のリンク機構と元位置復帰機構とを独立した機構として構成した場合には、元位置復帰機構が可動テーブルの移動に伴って元位置復帰力としてのばね力を蓄力することになる。さらに、可動テーブルの移動した現在位置を検出するセンサを備え、そのセンサが検出した位置信号に基づいて電磁駆動手段の駆動コイルに通電する電流値を制御することにより、前記元位置復帰機構が発生するばね力に対向する反力を発生させるようにする必要がある。
本実施形態に係る制動用プレート9は、各被駆動磁石6A〜6D毎に装備した場合を例示したが、二個以上又は全部の被駆動磁石6A〜6Dを対象として、これらを一枚の制動用プレートに対向させるように構成したものであってもよい。
第42図に、この一枚の制動用プレートを全部の被駆動磁石6A〜6Dに対面させるように構成した場合の例を示す。
この第42図において、符号92,93は単一の制動用プレート9を保持するためのスペーサ部材を示す。ここで、符号9aは固定プレート8に沿って支柱10が往復移動するのを許容する貫通穴を示す。
この場合、制動用プレート9の周囲を延長するとともに、この制動用プレート9の周囲の一部又は全部を前記ケース本体3によって保持するように構成し、このスペーサ部材92,93を省略してもよい。
又、前記各被駆動磁石6A〜6Dと環状駆動コイル7とを入れ替え装備し、環状駆動コイル7を補助テーブル5側に又各被駆動磁石6A〜6Dを固定プレート8側に装備してもよい。この場合、制動用プレート9も、その機能の実効を図るために環状駆動コイル7側に固定装備される。
更に、前記第10の実施形態において、直交座標(X−Y座標)上に四個の被駆動磁石を原点から等距離に装備した場合を例示したが、複数の被駆動磁石であって当該各被駆動磁石の移動方向(反発駆動方向)が座標上の原点(直交座標でなくてもよい)を通過する線上にあれば、原点から等距離に装備してなくても、座標軸上から外れた位置に配置されていても、又その数が4個でなくてもよい。
このようにすると、一又は二以上の各被駆動磁石によって可動テーブル部15を所定方向へ移送駆動する場合に、回転力成分が発生する要素を予め確実に排除することができる。また、例えば直交座標(X−Y座標)上に四個の被駆動磁石を原点から等距離に装備した場合には動作制御系20による制御動作の単純化を図ることができる。このため、迅速に且つ円滑に当該可動テーブル部15を所定方向に移送することができる。
更に、前記第10の実施形態では、被駆動磁石として4個の被駆動磁石6A〜6Dを装備した場合を例示したが、本発明では被駆動磁石を、4個に限定するものではなく、三個でも或いは五個以上の被駆動磁石を備えたものであってもよい。又、この被駆動磁石の形状は、他の形状(例えば円柱状)であってもよい。
又、複数の被駆動磁石を適当に装備した場合には、前記動作制御系20によって、外部から指示された移動方向に向けて都合のよい(例えば移送方向に効率良く機能する位置にある)複数の被駆動磁石を選択して通電駆動し、その合力をもって前記可動テーブル部15を、外部から指示された移動方向に向けて移送するように構成するとよい。
又、前記第10の実施形態では、可動テーブル部15の移送方向の設定に際しては、A1〜A8の制御モードに分けて電磁駆動手段4を駆動制御する場合を例示したが、例えば、制御モードA2では被駆動磁石6A〜6Dの各通電方向を制御モードA1と同一とし環状駆動コイル7の通電方向のみを逆方向に設定する等、同等に機能するものであれば、他の駆動制御方法を採用してもよい。
〔環状駆動コイルの他の例〕
第43図(A)〜(D)に、それぞれX−Y平面上に配設された一個の環状駆動コイル7に関する他の構成例を示す。
(三角形状の環状駆動コイル)
まず、第43図(A)に、環状駆動コイルを正三角形状に形成した場合を示す。この正三角形状の環状駆動コイル71は、角部が円弧状に形成され、固定子側である固定プレート(図示せず)に固着され保持されている。
又、この三角形状の環状駆動コイル71の各コイル辺7Aa,7Ab,7Acに対応して、電磁石から成る被駆動磁石6A〜6Cが、それぞれ個別に配設されている。この各被駆動磁石6A〜6Cは、可動子側である可動テーブル部(図示せず)側に固着装備されている。
この各被駆動磁石6A,6B又は6Cは、稼働状態にあっては、環状駆動コイル71の対応する各コイル辺71a,71b,又は71cから個別に電磁力を受けて当該各コイル辺71a,71b,又は71cに直交する方向に向けて、反発駆動される。
ここで、各被駆動磁石6A,6B又は6Cは、その駆動される方向の中心線の延長線が前記環状駆動コイル71のX−Y平面上の原点を通るように、前記各コイル辺71a,71b,又は71cに対応して配置されている。
そして、装置全体の稼働に際しては、前記第10の実施形態の場合と同様に、動作制御系が作動し、予め特定された複数の通電制御モードから所定の通電制御モードが選択され、これに従って環状駆動コイル71及び各被駆動磁石6A,6B又は6Cが個別に通電制御されるようになっている。その他の構成は、前記第32図乃至第41図に示す第10の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、環状駆動コイル71及び各被駆動磁石6A,6B又は6Cに対して個別に成される動作制御系による(ゼロを含む)通電制御によって、前記可動テーブル部をX−Y平面上の任意の方向に移送することができ、前記第10の実施形態の場合とほぼ同一の作用効果を得ることができる。
(円形状の環状駆動コイル)
次に、第43図(B)に、環状駆動コイルを円形状に形成した場合を示す。この円形状の環状駆動コイル72は、固定子側である固定プレート(図示せず)に固着され保持されている。
又、この円形状の環状駆動コイル72のX−Y平面上のX軸およびY軸と交差する箇所に、当該環状駆動コイル72の各コイル辺部分72a,72b,72c,72dに対応して、電磁石から成る被駆動磁石6A,6B,6C,6Dが、それぞれ個別に配設されている。この各被駆動磁石6A〜6Dは、可動子側である可動テーブル部(図示せず)側に固着装備されている。
この各被駆動磁石6A,6B,6C,又は6Dは、稼働状態にあっては、対応する各コイル辺部分72a,72b,72c又は72dから個別に電磁力を受けて当該環状駆動コイル7Bの当該箇所の接線に直交する方向に向けて、反発駆動される。
ここで、各被駆動磁石6A,6B,6C,又は6Dは、その駆動される方向の中心線の延長線が前記環状駆動コイル72のX−Y平面上の原点を通るように、前記各コイル辺部分72a,72b,72c,又は72dに対応して配置されている。
そして、装置全体の稼働に際しては、前記第10の実施形態の場合と同様に、動作制御系が作動し、予め特定された複数の通電制御モードから所定の通電制御モードが選択され、これに従って環状駆動コイル72及び各被駆動磁石6A,6B,6C,又は6Dが個別に通電制御されるようになっている。その他の構成は、前記第32図乃至第41図に示す第10の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、環状駆動コイル72及び各被駆動磁石6A,6B,6C,又は6Dに対して個別に成される前記動作制御系による(ゼロを含む)通電制御によって、前記可動テーブル部をX−Y平面上の任意の方向に移送することができ、前記第10の実施形態の場合とほぼ同一の作用効果を得ることができる。
(六角形状の環状駆動コイル)
次に、第43図(C)に、環状駆動コイルを正六角状に形成した場合を示す。この正六角状の環状駆動コイル73は、固定子側である固定プレート(図示せず)に固着され保持されている。
又、この正六角状の環状駆動コイル73の六個の各コイル辺73a,73b,73c,73d,73e,73fに対応して、電磁石から成る六個の各被駆動磁石6A,6B,6C,6D,6E,6Fが、それぞれ個別に配設されている。この各被駆動磁石6A〜6Fは、可動子側である可動テーブル部(図示せず)側に固着装備されている。
この各被駆動磁石6A〜6Fは、稼働時にあっては、それぞれ対応する各コイル辺73a〜73fから個別に電磁力を受けて当該各コイル辺73a〜73fに直交する方向に向けて、反発駆動される。
ここで、各被駆動磁石6A〜6Fは、その駆動される方向の中心線の延長線が前記環状駆動コイル73のX−Y平面上の原点を通るように、前記各コイル辺部分73a〜73fに対応して配置されている。
そして、装置全体の稼働に際しては、前記第10の実施形態の場合と同様に、動作制御系が作動し、予め特定された複数の通電制御モードから所定の通電制御モードが選択され、これに従って環状駆動コイル73及び各被駆動磁石6A〜6Fが個別に通電制御されるようになっている。その他の構成は、前記第32図〜第41図に示す第10の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、正六角状の環状駆動コイル73及び各被駆動磁石6A〜6Fに対して個別に成される前記動作制御系による(ゼロを含む)通電制御によって、前記可動テーブル部をX−Y平面上の任意の方向に移送することができ、これによって前記第10の実施形態の場合とほぼ同一の作用効果を得ることができる。
(八角形状の環状駆動コイル)
次に、第43図(D)に、環状駆動コイルを正八角状に形成した場合を示す。この正八角状の環状駆動コイル74は、固定子側である固定プレート(図示せず)に固着され保持されている。
又、この正八角状の環状駆動コイル74の八個の各コイル辺74a,74b,74c,74d,74e,74f,74g,74hに対応して、電磁石から成る八個の被駆動磁石6A,6B,6C,6D,6E,6F,6G,6Hが、それぞれ個別に配設されている。この各被駆動磁石6A〜6Hは、可動子側である可動テーブル部(図示せず)側に固着装備されている。
この各被駆動磁石6A〜6Hは、稼働状態にあっては、対応する各コイル辺74a〜74hから個別に電磁力を受けて当該各74a〜74hに直交する方向に向けて、個別に反発駆動される。
ここで、各被駆動磁石6A〜6Hは、その駆動される方向の中心線の延長線が前記環状駆動コイル74のX−Y平面上の原点を通るように、前記各コイル辺部分74a〜73hに個別に対応して配置されている。
そして、装置全体の稼働に際しては、前記第10の実施形態の場合と同様に、動作制御系が作動し、予め特定された複数の通電制御モードから所定の通電制御モードが選択され、これに従って環状駆動コイル74及び各被駆動磁石6A〜6Hが個別に通電制御されるようになっている。その他の構成は、前記第32図乃至第41図に示す第10の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、環状駆動コイル74及び各被駆動磁石6A〜6Hに対して個別に成される前記動作制御系による(ゼロを含む)通電制御によって、前記可動テーブル部をX−Y平面上の任意の方向に移送することができ、これによって前記第10の実施形態の場合とほぼ同一の作用効果を得ることができる。

第11の実施形態

次に、第11の実施形態を、第44図乃至第48図に基づいて説明する。
この第11の実施形態では、前記第10の実施形態における電磁駆動手段4が駆動コイルとして一個の環状駆動コイル7を装備しているのに対し、日の字状に形成された四個の駆動コイルを装備した電磁駆動手段142を備えている点に特徴を有する。同時に、この電磁駆動手段142を効率よく駆動するための動作制御系202を、前記動作制御系20に代えて装備した点に特徴を有する。
以下、これを詳細に説明する。
まず、この第11の実施形態は、前記第10の実施形態の場合と同様に、同一面上にて任意の方向に移動可能に配設された精密作業用の可動テーブル部15と、この可動テーブル部15の移動を許容すると共に当該可動テーブル部15を保持し且つ当該可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたテーブル保持機構2と、このテーブル保持機構2を支持する本体部としてのケース本体3と、このケース本体3側に装備され且つ外部からの指令に応じて可動テーブル部15に所定方向への移動力を付与する電磁駆動手段142とを備えている。
ここで、可動テーブル部15は、精密作業用の可動テーブル1と、この可動テーブル1に対して所定間隔を隔てて平行に且つ同一中心軸上に一体的に配置された補助テーブル5とにより構成されている。そして、第4図4に示すように、テーブル保持機構2は、補助テーブル5側に装備され、当該補助テーブル5を介して前記可動テーブル1を保持するように構成されている。
〔電磁駆動手段142について〕
電磁駆動手段142は、その主要部がケース本体3側に保持され、外部からの指令に応じて前記可動テーブル部15に当該可動テーブル部15の移送方向に沿って所定の移動力(駆動力)を付与する機能を備えている。この電磁駆動手段4は、前記可動テーブル1と補助テーブル5との間に配設されている。
この電磁駆動手段142は、具体的には、四個の駆動コイル721,722,723,724と、この各駆動コイル721〜724の中央部に位置する内側コイル辺721a〜724aに個別に対応して前記補助テーブル5上に装備された四個の被駆動磁石6A,6B,6C,6Dと、前記四個の駆動コイル721〜724を所定位置にて保持する固定プレート8とを備えている。4個の駆動コイル721,722,723,724は、2個の□形状コイルを組み合わせて形成され、コイル同士の突合せ部に前記内側コイル辺721a〜724aが形成されている。
前記各日の字状駆動コイル721〜724は、その中央部に位置する内側コイル辺721a〜724aがその中央部で、固定プレート8上の中央部を原点として想定されるX−Y面上のX軸又はY軸に直交するように、前記X軸およびY軸上にそれぞれ個別に配設されている。
また、四個の各被駆動磁石6A〜6Dは、外部からの通電制御が可能な電磁石で構成され、前記各日の字状駆動コイルの内側コイル辺721a〜724aに対応して、X軸上およびY軸上にそれぞれ個別に配設されている。
固定プレート8は、第32図に示すように前記補助テーブル5の可動テーブル1側に配設され前記ケース本体3に保持されている。この日の字状の各駆動コイル721〜724と固定プレート8とによって、前記電磁駆動手段4の主要部である固定子部分が構成されている。
そして、各駆動コイル721〜724は、作動状態に設定されると、前記各被駆動磁石6A〜6Dとの間で当該各被駆動磁石6A〜6Dを各内側コイル辺721a〜724aに直交する方向に反発駆動する電磁駆動力を発生する。この場合、各被駆動磁石6A〜6Dの移動方向の中心軸線が前記X−Y平面上の中心点を通るように設定されている。また、各内側コイル辺721a〜724aに直交しない方向(各コイル辺7a〜7dに斜めの方向)に前記可動テーブル部15を移送する場合には、後述するように少なくとも二以上の各被駆動磁石6A〜6Dに対する電磁駆動力の合力をもって、当該可動テーブル部15の移送が実行されるようになっている。
更に、各駆動コイル721〜724の前記被駆動磁石6A〜6Dに面する内側コイル辺721a〜724a部分には、非磁性金属部材からなる制動用プレート9が各被駆動磁石6A〜6Dの磁極面に近接して(ほぼ当接した状態で)配設されている。この制動用プレート9は本実施形態では一枚のものが使用され、その周囲の一部又は全部が前記ケース本体3に固着されている。
電磁駆動手段142の一部を構成する四個の被駆動磁石6A〜6Dは、本実施形態では第45図に示すように、磁極の端面(各駆動コイル721〜724の各内側コイル辺721a〜724aとの対向面)が四角形状の電磁石により形成され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で、中心部から等距離の位置のX軸上およびY軸上に、それぞれ配設され固着されている。
このため、本実施形態にあっては、例えば四個の被駆動磁石6A〜6Dの一部又は全部に所定の作動電流が通電されて各被駆動磁石6A〜6Dが稼働状態に設定され、その後に又は同時に後述する所定の制御モードに従って各駆動コイル721〜724が稼働状態に設定され通電が開始される。そして、各駆動コイル721〜724を含む各被駆動磁石6A〜6Dの磁気力の大小が通電制御により調整され、これにより、前記可動テーブル部15が所定の方向に移送される。
この場合、可動テーブル部15に対する移送方向およびその移送駆動力に関する電磁駆動手段142の働き(各駆動コイル721〜724と四個の被駆動磁石6A〜6Dに対する通電駆動)については、第4第7図乃至第48図にて詳述する。第47図及び第48図では、駆動コイルへの通電による回転駆動を示していない。
電磁駆動手段142の主要部を成す四個の日の字状駆動コイル721〜724は、第44図〜第45図に示すように、二つの口状小コイル部Ka,Kbの組合せから形成されている。そして、二つの口状小コイル部Ka,Kbの当接する部分にコイル辺(内側コイル辺721a〜724a部分)が形成され、当該コイル辺(内側コイル辺721a〜724a部分)に、常に電流が同方向(当接する部分の一方と他方の各コイル辺内には常に同じ向きの電流を流す)に流されるようになっている。このため、その向きを変える場合には、二つの口状小コイル部Ka,Kb内の通電方向を同時に変化させるようになっている。
この場合、この第11の実施形態では、電磁石からなる前記四個の被駆動磁石6A〜6Dの通電方向が後述するように予め特定されていることから、四個の日字状駆動コイル721〜724における各内側コイル辺721a〜724a部分の通電方向および通電電流の大小(通電停止制御を含めて)が、前記可動テーブル1の移送方向に対応して後述する動作制御系20により、設定制御される。これにより、被駆動磁石6A〜6Dに対しては、フレミングの左手の法則に従って所定の方向(内側コイル辺721a〜724a部分にそれぞれ直交する方向)へ押圧する電磁力(反力)が出力されることとなる。
又、四個の被駆動磁石6A〜6Dに生じる電磁力の方向を予め選択し組み合わせることにより、当該4個の被駆動磁石6A〜6Dに生じる電磁駆動力の合力を前記可動テーブル部15の移送方向に合わせることが可能となり、当該可動テーブル部15をX−Y平面上の任意の方向に向けて移動力を付与することができる。
これら四個の被駆動磁石6A〜6Dに対する一連の通電制御の手法については、後述するプログラム記憶部22の説明箇所(第47図〜第48図)で詳述する。
ここで、前記各駆動コイル721〜724の同一面上における外側および内側には、少なくとも当該各駆動コイル721〜724の高さ(Y軸方向の)と同一の高さに、且つ前記被駆動磁石6A〜6Dの動作範囲を包含する範囲にて、フェライト等の磁性材料を充填装備してもよい。
〔動作制御系202について〕
次に、この第11の実施形態における動作制御系202について詳述する。
この第11の実施形態において、前記各日の字状駆動コイル721〜724及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dを個別に通電制御して前記可動テーブル部15の移動動作を規制する動作制御系202が、電磁駆動手段142に併設されている(第46図参照)。
この動作制御系202は、前記各日の字状駆動コイル721〜724に対応して装備された各被駆動磁石6A〜6Dの磁極を個別に設定し維持する磁極個別設定機能と、この各被駆動磁石6A〜6Dの磁力強度を個別に可変設定(通電電流を可変することによって設定し得る)する磁力強度設定機能と、前記各日の字状駆動コイル721〜724における内側コイル辺721a〜724a部分の通電方向を所定の方向(一方又は他方)に外部からの指令に応じて設定し維持する通電方向設定機能と、この各日の字状駆動コイル721〜724への通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能とを備え、これらの諸機能の出力を適度に調整しながら前記可動テーブル部15に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能とを備えている。
そして、この動作制御系202は、前記諸機能を実行するために、第46図に示すように、前記電磁駆動手段142の各日の字状駆動コイル721〜724および四個の各被駆動磁石6A〜6Dを所定の制御モードに従って個別に駆動し前記可動テーブル部15を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段212と、このテーブル駆動制御手段212に併設され前記可動テーブル1の移動方向およびその動作量等が特定された複数の制御モード(本実施形態ではB1〜B8の八個の通電制御モード)にかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部222と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている。
又、テーブル駆動制御手段212には、各日の字状駆動コイル721〜724及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。更に、このテーブル駆動制御手段212には、前記可動テーブル部15の移動中および移動後の位置情報が、前記位置情報検出手段25によって検出され演算処理されて送り込まれるようになっている。
そして、前記動作制御系202が有する種々の制御機能は、前記プログラム記憶部222の複数の通電制御モードB1〜B8に総合的に包含され、動作指令入力部24を介して入力されるオペレータからの指令で選択される制御モードB1〜B8の何れかに基づいて作動し、実行されるようになっている。
これを更に詳述する。
テーブル駆動制御手段212は、本実施形態にあっては、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の制御モードをプログラム記憶部222から選択し前記各日の字状駆動コイル721〜724及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dにゼロを含む所定の直流電流を通電制御する主制御部212Aと、この主制御部212Aに選択設定され所定の通電制御モード(B1〜B8)に従って各日の字状駆動コイル721〜724及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dを同時に又は個別に駆動制御するコイル選択駆動制御部212Bとを備えている。
又、主制御部212Aは、テーブル位置を検出する位置情報検出手段25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル部15の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。ここで、符号4Gは、前記電磁駆動手段142の各日の字状駆動コイル721〜724及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dに所定の電流を通電する電源回路部を示す。
〔プログラム記憶部222について〕
前記テーブル駆動制御手段212は、プログラム記憶部222に予め記憶された所定の通電制御プログラム(所定の制御モード)に従って、前記電磁駆動手段142の各日の字状駆動コイル721〜724及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dを所定の関連性を持たせて個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、本実施形態に係るプログラム記憶部222には、前記四個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6Dの通電方向を個別に特定し磁極のN極又はS極を特定すると共に通電停止を含む通電電流の大小を個別に可変設定する複数の磁石用制御プログラムと、この四個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6Dの通電方向が特定され磁極のN極又はS極(又は通電停止)は設定された場合に機能しこれに対応して四個の各日の字状駆動コイル721〜724に対する通電方向およびその通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル用制御プログラムが記憶されている。同時に、これらの各制御プログラムの動作タイミングが、八組の制御モードB1乃至B8に整理されて記憶されている(第47図〜第48図参照)。
ここで、この第11の実施形態における八組の制御モードB1乃至B8について、第47図〜第48図に基づいて説明する。
第47図に、X軸の正方向又は負方向に向けて、またY軸の正方向又は負方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードB1乃至B4の一例(図表化したもの)を示す。
この第47図において、各制御モードB1〜B4では、各日の字状駆動コイル721〜724に対する直流電流の通電方向を個別に可変制御するように設定されている。又、四個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については、各磁極のN極又はS極は、制御モードの如何に拘らず常に変化しないように(固定した状態に)、設定制御されている。
即ち、この第11の実施形態では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dの前記日の字状駆動コイル721,722に対向する端面部の磁極を、被駆動磁石6A,6BではN極に、被駆動磁石6C,6DではS極に、それぞれ設定され、制御モードB1〜B4が異なっても当該各被駆動磁石6A〜6Dの磁極は固定された状態に設定制御されている。
(制御モードB1)
この制御モードB1は、可動テーブル1をX軸の正の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第47図参照)。
この制御モードB1では、Y軸上の被駆動磁石6B,6Dが通電停止制御され、X軸上の被駆動磁石6Aの前記内側コイル辺721aに対向する端面部がN極に固定制御され、X軸上の被駆動磁石6Cの前記コイル辺723aに対向する端面部がS極に固定制御されている。
このため、駆動コイル721,723のコイル辺721a,723a部分では、当該コイル辺721a,723a内に点線の矢印で示す方向に所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(日の字状駆動コイル721,723が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6A,6Cが実線の矢印に示す方向(図中、右方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の正の方向に移送される。この場合、駆動コイル722,724は、通電停止制御の状態に設定されている。
尚、通電停止中の駆動コイル722,724および被駆動磁石6B,6Dは、可動テーブル1の位置ずれに際しては、個別に通電駆動されて位置ずれ補正動作が実行されるようになっている(これは前記第10の実施形態を含む他の実施形態でも同様である)。
(制御モードB2)
この制御モードB2は、可動テーブル1をX軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第47図参照)。
この制御モードB2では、X軸上の駆動コイル721,723のコイル辺721a,723a部分の通電方向を前記制御モードB1の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードB1の場合と同一となっている。
このため、駆動コイル721,723のコイル辺721a,723a部分では、前記モードB1の場合と同様の原理で電磁駆動力が発生し、その反力で被駆動磁石6A,6Cがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。可動テーブル1の位置ずれに際しては、前記制御モードB1の場合と同様の補正動作が実行される。
(制御モードB3)
この制御モードB3は、可動テーブル1をY軸の正の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第47図参照)。
この制御モードB3では、X軸上の被駆動磁石6A,6Cが通電停止制御され、Y軸上の被駆動磁石6Bの前記内側コイル辺722aに対向する端面部がN極に固定制御され,Y軸上の被駆動磁石6Dの前記コイル辺724aに対向する端面部がS極に固定制御されている。
このため、駆動コイル722,724のコイル辺722a,724a部分では、当該各コイル辺722a,724a内に点線の矢印で示す方向に所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(日の字状駆動コイル722,724が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6A,6Cが実線の矢印に示す方向(図中、上方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の正の方向に移送される。この場合、駆動コイル721,723は、通電停止制御の状態に設定される。
尚、通電停止中の駆動コイル721,723および被駆動磁石6A,6Cは、可動テーブル1の位置ずれに際しては、個別に通電駆動されて位置ずれ補正動作が実行されるようになっている。
(制御モードB4)
この制御モードB4は、可動テーブル1をY軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第47図参照)。
この制御モードB4では、Y軸上の駆動コイル722,724のコイル辺722a,724a部分の通電方向を前記制御モードB3の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードB3の場合と同一となっている。
このため、駆動コイル722,724のコイル辺722a,724a部分では、前記モードB3の場合と同様の原理で電磁駆動力が発生し、その反力で被駆動磁石6B,6Dがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、下方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の負の方向に移送される。可動テーブル1の位置ずれに際しては、前記制御モードB3の場合と同様の補正動作が実行される。
続いて、第48図に、X−Y平面座標上の四つの各象限の方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードB5乃至B8の一例(図表化したもの)を示す。
この第48図において、各制御モードB5〜B8では、各日の字状駆動コイル721〜724に対する直流電流の通電方向を個別に可変制御するように設定され、四個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については各磁極のN極又はS極が、制御モードが異なっても常に変化しないように(固定した状態に)設定制御されている。
(制御モードB5)
この第11の実施形態における制御モードB5は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送するための制御モードの一例を示す(第48図参照)。
この制御モードB5では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その通電方向(磁極N,S)は前記各制御モードB1〜B4の場合と同様に固定されている。
即ち、X軸上,Y軸上の正方向に配置された被駆動磁石6A,6Bは、その各日の字状駆動コイル721,722に対向する端面部分がN極に設定されている。又、X軸上,Y軸上の負方向に配置された被駆動磁石6C,6Dは、その各日の字状駆動コイル723,724に対向する端面部分がB極に設定されている。
このため、各日の字状駆動コイル721〜724の各コイル辺721a〜724d部分では、前記制御モードB1とB3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードB1,B3の場合と同様の向き(第4第8図の右方向と上方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第48図の制御モードB5の欄に示すように第1象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第1象限方向への移送角度θ(X軸との角度θ)は、各日の字状駆動コイル721〜724及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードB6)
この制御モードB6は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第3象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第48図参照)。
この制御モードB6では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードB5の場合と同一に設定されている。
即ち、各日の字状駆動コイル721〜724の各コイル辺721a〜724d部分では、前記制御モードB2とB4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。
このため、前記制御モードB2,B4の場合と同様の向き(第48図の左方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第4第8図の制御モードB6の欄に示すように第3象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第3象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第3象限方向への移送角度θは、各日の字状駆動コイル721〜724及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードB7)
この制御モードB7は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送するための制御モードの一例を示す(第48図参照)。
この制御モードB7では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードB6の場合と同様に固定されている。
この制御モードB7の場合、各日の字状駆動コイル721〜724の各コイル辺721a〜724d部分では、前記制御モードB2とB3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。
このため、前記制御モードB2,B4の場合と同様の向き(第48図の左方向と上方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第48図の制御モードB7の欄に示すように第2象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第2象限方向への移送角度θは、各日の字状駆動コイル721〜724及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードB8)
この制御モードB8は、可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第4象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第48図参照)。
この制御モードB8では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードB7の場合と同様に固定されている。
この制御モードB8の場合、各日の字状駆動コイル721〜724の各コイル辺721a〜724d部分では、前記制御モードB1とB4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードB1,B4の場合と同様の向き(第48図の右方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第17図の制御モードB8の欄に示すように第4象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第4象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第4象限方向への移送角度θは、各日の字状駆動コイル721〜724及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
その他の構成及びその動作,機能等については、前記第10の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、第10の実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができるほか、更に、第11の実施形態では、各被駆動磁石6A〜6Dに対して個別に駆動コイル721〜724を配置したので、駆動力の出力を要しない箇所の駆動コイル721,722,723又は724、或いは被駆動磁石6A,6B,6C又は6Dについては、その該当する箇所の通電動作を停止制御することが可能となる。したがって、稼動中における装置全体の省エネルギー化が可能となるという利点がある。
又、前記第11の実施形態において、可動テーブル部15の移送方向の設定に際しては、B1〜B8の制御モードに分けて電磁駆動手段142を駆動制御する場合を例示したが、例えば、制御モードB2では被駆動磁石6A〜6Dの各通電方向を制御モードB1の場合とは逆の方向に設定し、駆動コイル721,723の通電方向を制御モードB1の場合と同一に設定する等、同等に機能するのであれば、他の制御手法で電磁駆動手段142を駆動制御するようにこ構成してもよい。
更に、前記第11の実施形態において、被駆動磁石6A〜6Dの装備箇所と日の字状駆動コイル721〜724の装備箇所とを入れ換えてもよい。この場合は、被駆動磁石6A〜6Dが固定子側に装備され、日の字状駆動コイル721〜724が可動子側に装備されることとなる。
又、前記第11の実施形態においては、被駆動磁石6A〜6Dを電磁石で構成した場合を例示したが、被駆動磁石6A〜6Dを永久磁石で構成してもよい。
このようにすると、被駆動磁石6A〜6Dの周囲の電気配線が簡略化され、生産性および保守性を大幅に改善することができ、電気配線の簡略化に伴い被駆動磁石6A〜6Dの装備箇所の空間領域を小さくすることができる。したがって、その分、装置全体の小型軽量化が可能となり、被駆動磁石6A〜6Dを電磁石とした場合に比較して、その通電駆動が不要となることから全体的に電力消費および温度上昇を大幅にを抑制することができる。したがって、装置全体のランニングコストを大幅に低減することができ、電磁駆動手段4の駆動制御に際しては複数の各駆動コイル721〜724の通電方向の切り換え制御のみで可動テーブル1を任意の方向に移送駆動することができる。これにより、可動テーブル1の移動方向の切替えに際しての迅速な応答が可能となり、被駆動磁石6A〜6Dの断線事故等の発生が皆無となるので、装置全体の耐久性を大幅に向上させることができるという利点がある。

第12の実施形態

次に、第12の実施形態を、第49図乃至第53図に基づいて説明する。
この第12の実施形態は、前記第10の実施形態における電磁駆動手段4に代えて、大小二つの環状駆動コイル及びこれに対応した被駆動磁石を備えた電磁駆動手段143を装備した点に特徴を備えている。
同時に、この電磁駆動手段143を効率よく駆動するための動作制御系203を、前記動作制御系20に代えて装備した点に特徴を備えている。
以下、これを詳細に説明する。
まず、この第12の実施形態は、前記第10の実施形態の場合と同様に、同一面上にて任意の方向に移動可能に配設された精密作業用の可動テーブル部15と、この可動テーブル部15の移動を許容すると共に当該可動テーブル部15を保持し且つ当該可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたテーブル保持機構2と、このテーブル保持機構2を支持する本体部としてのケース本体3と、このケース本体3側に装備され且つ外部からの指令に応じて可動テーブル部15に所定方向への移動力を付与する電磁駆動手段143とを備えている。
ここで、可動テーブル部15は、精密作業用の可動テーブル1と、この可動テーブル1に対して所定間隔を隔てて平行に且つ同一中心軸上に一体的に配置された補助テーブル5とにより構成されている。そして、第49図に示すように、テーブル保持機構2は、補助テーブル5側に装備され当該補助テーブル5を介して前記可動テーブル1を保持するように構成されている。
〔電磁駆動手段143について〕
電磁駆動手段143は、前述したように第10の実施形態で装備した環状駆動コイル7に代えて、同一面上に大小二個の環状駆動コイル731,732を装備している。この環状駆動コイル731,732は固定プレート8に保持されている。
又、この電磁駆動手段143は、当該各環状駆動コイル731,732の各コイル辺731a〜731d,732a〜732dに対応して、前記第1の実施形態の場合と同様に、各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dがそれぞれ配設されている。
そして、この各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは補助テーブル5に装着されている。
この大小二つの各環状駆動コイル731,732は、この第12の実施形態では、固定プレート8上のコイル保持面の中央部を原点として想定される同一のX−Y面上に、その中心軸を共通にして配設されている。
この内、内側に位置する内側環状駆動コイル731は、前記第10の実施形態の場合における環状駆動コイル7と同様にほぼ四角形状に形成され、その各コイル辺731a,731b,731c,731dの各中央部がX軸,Y軸と交差するように前記固定プレート8上に装備されている。
そして、この内側環状駆動コイル731の各コイル辺731a,731b,731c,731dの各線分の中央部に近接し且つ対向して、前記各被駆動磁石6A〜6Dがそれぞれ個別に配設され、補助テーブル5に装着され保持されている。
又、内側環状駆動コイル731の外側に配設された外側環状駆動コイル732は、第50図に示すように八角形状に形成されている。この外側環状駆動コイル732は、前記内側環状駆動コイル731の各コイル辺731a〜731dに隣接するコイル辺732a〜732d部分の四辺の各中央部がX軸,Y軸とそれぞれ交差するように、前記固定プレート8上に装備されている。
更に、この外側環状駆動コイル732の各コイル辺732a,732b,732c,732dの各線分の中央部に近接し且つ対向して、前記各被駆動磁石16A〜16Dが、それぞれ個別に配設されている。この各被駆動磁石16A〜16Dは、前記各被駆動磁石6A〜6Dに併設された状態で補助テーブル5に装着され保持されている。
この各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは、本実施形態では外部からの通電制御が可能な電磁石で構成されている。
本実施形態に係る四個の被駆動磁石6A〜6Dは第1第9図に示すように、磁極の端面(環状駆動コイル7の各コイル辺との対向面)が四角形状の電磁石が使用され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で、中心部から等距離の位置のX軸上およびY軸上に、それぞれ配設され固着されている。
又、他の四個の被駆動磁石16A〜16Dも、同様の電磁石が使用され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で中心部から等距離の位置のX軸上およびY軸上に、それぞれ配設され固着されている。
前記固定プレート8は第49図に示すように、前記補助テーブル5と可動テーブル1との間に配設され、前記ケース本体3に保持されている。ここで、環状駆動コイル731,732と固定プレート8とによって、前記電磁駆動手段4の主要部である固定子部分が構成されている。
そして、環状駆動コイル731,732は、稼働状態に設定されると、前記各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとの間で当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを各コイル辺に直交する方向に反発駆動する電磁駆動力を発生する。
このため、各コイル辺731a〜731d,732a〜732dに直交しない方向(各コイル辺731a〜731d,732a〜732dに斜めの方向)に前記可動テーブル部15を移送する場合には、後述するように、少なくとも二以上の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する電磁駆動力の合力をもって、当該可動テーブル部15の移送が実行されるようになっている。
更に、環状駆動コイル731,732の前記被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに面するコイル辺731a〜731d,732a〜732d部分には、非磁性金属部材からなる制動用プレート9が各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極面に近接して配設されている。この制動用プレート9は前記環状駆動コイル731,732側(本実施例ではケース本体3)に固定された状態となっている。
そして、この第12の実施形態にあって、装置全体が稼働状態に設定されると、環状駆動コイル731,732には予め設定された通電方向に通電が開始される。又、これに対応して、後述するように、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの一部又は全部に所定の作動電流が通電され、前記可動テーブル部15の移送方向に応じて磁極(N極,S極,又は磁極なし)が設定される。同時に、環状駆動コイル731,732を含む各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁気力の大小が通電制御により調整され、これにより、前記可動テーブル部15が所定の方向に移送される。
この場合、環状駆動コイル731,732の通電方向は、後述する動作制御系203によって予め特定され、これに対応して各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電方向が可動テーブル部15の移送方向に合わせて特定され、装置全体の稼働に際しては、前述したようにその通電電流の大小が動作制御系203によって可変制御(通電停止制御を含めて)される。
そして、内側環状駆動コイル731のコイル辺731a〜731d部分では、被駆動磁石6A〜6Dに対して、フレミングの左手の法則に従って例えば各被駆動磁石6A,6B,6C又は6Dを所定の方向(コイル辺731a,731b,731c又は731dに直交する方向)へ押圧する電磁力(反力)が出力される。
外側環状駆動コイル732と被駆動磁石16A,16B,16C又は16Dとの間でも、同様に所定の電磁力(反力)が前記各被駆動磁石6A,6B,6C又は6Dに合わせて出力される。
この場合、内側環状駆動コイル731が対応する各被駆動磁石6A〜6Dに出力する電磁駆動力と、外側環状駆動コイル732が対応する各被駆動磁石16A〜16Dに出力する電磁駆動力とは、その出力の向きが常に一致するように、予め設定制御されている。
又、各環状駆動コイル731,732の各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁力の方向を予め選択し組み合わせることにより、当該各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁駆動力の合力を前記可動テーブル部15の移送方向に合わせることが可能となり、当該可動テーブル部15をX−Y平面上の任意の方向に向けて移動力を付与することができる。
この場合、可動テーブル部15に対する移送方向およびその駆動移送力に関する電磁駆動手段143の働き(環状駆動コイル731,732と各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する通電駆動)については、第52図乃至第53図にて詳述する。第52図及び第53図では、駆動コイルへの通電による回転駆動を示していない。
ここで、前記環状駆動コイル731,732の同一面上における外側および内側には、少なくとも当該環状駆動コイル731,732の高さ(Y軸方向の)と同一の高さに、且つ前記被駆動磁石6A〜6Dの動作範囲を包含する範囲にて、フェライト等の磁性材料を充填装備してもよい。
〔動作制御系203について〕
本実施形態にあっては、前記電磁駆動手段143には、内側および外側の二つの環状駆動コイル731,732および各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを個別に駆動制御して前記可動テーブル部15の移動動作を規制する動作制御系203が併設されている(第51図参照)。
この動作制御系203は、前記各環状駆動コイル731,732に対する通電方向を所定の方向(一方又は他方)に設定し維持する通電方向設定機能と、この各環状駆動コイル731,732への通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能と、この各環状駆動コイル731,732への通電方向に応じて作動し前記各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極を個別に設定し維持する磁極個別設定機能と、この各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁力強度を外部からの指令に応じて個別に可変設定(通電電流を可変することによって設定し得る)する磁力強度設定機能とを備え、これらの諸機能による動作を適度に調整して前記可動テーブル部15に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能を備えている。
そして、この動作制御系203は、前記諸機能を実行するために、第51図に示すように、前記電磁駆動手段143の二つの環状駆動コイル731,732及び対応する各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の制御モードに従って個別に駆動し前記可動テーブル部15を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段213と、このテーブル駆動制御手段213に併設され前記可動テーブル1の移動方向およびその動作量等が特定された複数の通電制御モード(本実施形態ではC1〜C8の八個の制御モード)にかかる複数の通電制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部223と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている。
又、テーブル駆動制御手段213には、環状駆動コイル731,732及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。更に、このテーブル駆動制御手段213には、前記可動テーブル部15の移動中および移動後の位置情報が、前記位置情報検出手段25によって検出され演算処理されて送り込まれるようになっている。
そして、前記動作制御系203が有する種々の制御機能は、前記プログラム記憶部223の複数の通電制御モードC1〜C8に総合的に包含され、動作指令入力部24から入力されるオペレータからの指令に基づいて選択される制御モードC1〜C8の何れかに基づいて作動し、実行されるようになっている。
これを更に詳述する。
テーブル駆動制御手段213は、具体的には、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の通電制御モードをプログラム記憶部223から選択し前記各環状駆動コイル731,732および各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dにゼロを含む所定の直流電流を通電制御する主制御部213Aと、この主制御部213Aに選択設定され所定の通電制御モード(C1〜C8)に従って環状駆動コイル731,732および各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを同時に又は個別に駆動制御するコイル選択駆動制御部213Bとを備えている。
この主制御部213Aは、テーブル位置を検出する位置情報検出手段25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル1の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。
ここで、符号4Gは、前記電磁駆動手段4の環状駆動コイル731,732および各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに所定の電流を通電する電源回路部を示す。
更に、前記テーブル駆動制御手段213は、前記位置情報検出手段25からの情報を入力して所定の演算を行うと共にこれに基づいて予め動作指令入力部24で設定した移動先の基準位置情報とのズレを算定する位置ずれ演算機能と、この算定された位置ずれ情報に基づいて電磁駆動手段4を駆動し予め設定された移動先の基準位置に当該可動テーブル部15を移送制御するテーブル位置補正機能とを備えている。
このため、本実施形態にあっては、可動テーブル部15の移動方向が外乱等によってずれた場合には当該ずれを修正しながら可動テーブル部15を所定の方向に移送制御することとなり、これにより、当該可動テーブル部15は迅速且つ高精度に予め設定した目標位置に移送される。この場合、位置ずれの修正は、通電駆動中の各被駆動磁石6A〜6D,又は16A〜16Dの通電電流を調整することにより実行される。
〔プログラム記憶部〕
前記テーブル駆動制御手段213は、プログラム記憶部223に予め記憶された所定の通電制御プログラム(所定の通電制御モード)に従って、前記電磁駆動手段143の各環状駆動コイル731,732および四個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の関連性を持たせて個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、プログラム記憶部223には、本実施形態にあっては前記各環状駆動コイル731,732に対する通電方向を特定し通電電流の大小を可変設定する駆動コイル用制御プログラムと、各環状駆動コイル731,732に対する通電方向が特定された場合に機能しこれに対応して各四個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6D,16A〜16Dの通電方向を個別に特定し磁極のN極又はS極を特定すると共に通電停止を含む通電電流の大小を個別に可変設定する複数の磁石用制御プログラムとが記憶されている。同時に、これらの各制御プログラムの動作のタイミングが、八組の制御モードC1乃至C8に整理されてプログラム記憶部223に記憶されている(第51図,第52図参照)。
ここで、この第12の実施形態における八組の通電制御モードC1乃至C8について、第52図〜第53図に基づいて説明する。
第52図に、X軸の正方向又は負方向に向けて、又Y軸の正方向又は負方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各通電制御モードC1乃至C4の一例(図表化したもの)を示す。
この第52図において、各通電制御モードC1〜C4では、内側環状駆動コイル731に対する直流電流の通電方向を矢印Aに示すように、本実施形態では右回りに設定されている。又、外側環状駆動コイル732に対する直流電流の通電方向を矢印Bに示すように、本実施形態では左回りに設定されている。
(制御モードC1)
この制御モードC1は、可動テーブル1をX軸の正の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第52図参照)。
この制御モードC1では、Y軸上の被駆動磁石6B,6D,16B,16Dが通電停止制御されている。
そして、内側環状駆動コイル731に関しては、X軸上の被駆動磁石6Aの前記コイル辺731aに対向する端面部がN極に設定され,X軸上の被駆動磁石6Cの前記コイル辺731cに対向する端面部がS極に設定されている。
同様に、外側環状駆動コイル732に関しては、X軸上の被駆動磁石16Aの前記コイル辺732aに対向する端面部がS極に設定され,X軸上の被駆動磁石16Cの前記コイル辺732cに対向する端面部がN極に設定されている。
このため、環状駆動コイル731,732の各コイル辺731a,731cおよび732a,732c部分では、当該731a,731cおよび732a,732c内に点線の矢印で示す方向の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(環状駆動コイル731,732が固定されている)で、被駆動磁石6A,6Cおよび16A,16Cが実線の矢印に示す方向(図中、右方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の正の方向に移送される。
(制御モードC2)
この制御モードC2は、可動テーブル1をX軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第52図参照)。
この制御モードC2では、X軸上の被駆動磁石6A,6Cおよび16A,16Cの磁極の設定を前記制御モードC1の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードC1の場合と同一となっている。
このため、各環状駆動コイル731,732のコイル辺731a,731cおよび732a,732c部分では、前記モードC1の場合と同様の原理で逆向きの電磁駆動力が点線の矢印で示す方向に発生し、その反力で被駆動磁石6A,6Cおよび16A,16Cが実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。
(制御モードC3)
この制御モードC3は、可動テーブル1をY軸の正の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第52図参照)。
この制御モードC3では、X軸上の被駆動磁石6A,6C,16A,16Cが通電停止制御されている。
そして、内側環状駆動コイル731に関しては、Y軸上の被駆動磁石6Bの前記コイル辺731bに対向する端面部がN極に設定され,Y軸上の被駆動磁石6Dの前記コイル辺731dに対向する端面部がS極に設定されている。
同様に、外側環状駆動コイル732に関しては、Y軸上の被駆動磁石16Bの前記コイル辺732bに対向する端面部がS極に設定され,Y軸上の被駆動磁石16Dの前記コイル辺732dに対向する端面部がN極に設定されている。
このため、環状駆動コイル731,732の各コイル辺731b,731dおよび732b,732d部分では、当該731b,731dおよび732b,732d内に点線の矢印で示す方向の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(環状駆動コイル731,732が固定されている)で、被駆動磁石6B,6Dおよび16B,16Dが実線の矢印に示す方向(図中、上方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の正の方向に移送される。
(制御モードC4)
この制御モードC4は、可動テーブル1をY軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第52図参照)。
この制御モードC4では、Y軸上の被駆動磁石6B,6Dおよび16B,16Dの磁極の設定を前記制御モードC3の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードC3の場合と同一となっている。
このため、各環状駆動コイル731,732のコイル辺731b,731dおよび732b,732d部分では、前記モードC3の場合と同様の原理で電磁駆動力が発生し、その反力で被駆動磁石6B,6Dおよび16B,16Dが実線の矢印に示す方向(図中、下方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の負の方向に移送される。
続いて制御モードC5乃至C8の例を説明する。
第5図3に、X−Y平面座標上の四つの各象限の方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードC5乃至C8の一例(図表化したもの)を示す。
(制御モードC5)
この第12の実施形態における制御モードC5は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送するための制御モードの一例を示す(第53図参照)。
この制御モードC5では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dおよび16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、内側環状駆動コイル731のコイル辺731a,731bに対向する箇所の端面部の磁極がN極に、同じく内側環状駆動コイル731のコイル辺731c,731dに対向する箇所の端面部の磁極がS極に、それぞれ設定されている。
同様に、外側環状駆動コイル732のコイル辺732a,732bに対向する箇所の端面部の磁極がS極に、同じく外側環状駆動コイル732のコイル辺732c,732dに対向する箇所の端面部の磁極がN極に、それぞれ設定されている。
このため、各環状駆動コイル731,732のコイル辺731a〜731d,732a〜732d部分では、前記制御モードC1とC3とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第53図の制御モードC5の欄に示すようにX−Y座標上の第1象限の方向に向けられる。これによって、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第1象限方向への移送角度θは、例えば各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを可変制御することによって当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードC6)
この制御モードC6は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第3象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第53図参照)。
この制御モードC6では、各四個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、それぞれ前記制御モードC5の場合とは逆に設定されている。
このため、各環状駆動コイル731,732のコイル辺731a〜731d,732a〜732d部分では、前記制御モードC2とC4とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第53図の制御モードC6の欄に示すように第3象限の方向に向けられる。これにより、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第3象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第3象限方向への移送角度θは、例えば各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変設定することにより、任意の方向に自在に可変設定することが可能となっている。
(制御モードC7)
この制御モードC7は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送するための制御モードの一例を示す(第53図参照)。
この制御モードC7では、各四個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、内側環状駆動コイル731のコイル辺731b,731cに対向する箇所の端面部の磁極がN極に、同じく内側環状駆動コイル731のコイル辺731d,731aに対向する箇所の端面部の磁極がS極に、それぞれ設定されている。
同様に、外側環状駆動コイル732のコイル辺732b,732cに対向する箇所の端面部の磁極がS極に、同じく外側環状駆動コイル732のコイル辺732d,732aに対向する箇所の端面部の磁極がN極に、それぞれ設定されている。
このため、各環状駆動コイル731,732のコイル辺731a〜731d,732a〜732d部分では、前記制御モードC2とC3とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第53図の制御モードC7の欄に示すように第2象限の方向に向けられる。これによって、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送される。
尚、X軸に対する第2象限方向への移送角度θは、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードC8)
この制御モードC8は、可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第4象限の方向(第2象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第53図参照)。
この制御モードC8では、各四個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、それぞれが前記制御モードC7の場合とは逆に設定されている。
このため、各環状駆動コイル731,732の各コイル辺731a〜731d,732a〜732d部分では、前記制御モードC1と制御モードC4とが同時に作動したのと同等の状態となり、その合力が第53図の制御モードC8の欄に示すように第4象限の方向に向けられる。これにより、可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第4象限の方向に向けて移送される。
尚、X軸に対する第4象限方向への移送角度は、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変設定することにより、任意の方向に自在に可変設定することが可能となっている。
〔環状駆動コイル731,732の他の例〕
この第12の実施形態では、前記第10の実施形態で第43図(A)〜(D)に開示した環状駆動コイル71〜74と技術的に同一のものを、第50図の実施形態の構成に準じて同一面上にそれぞれ大小二重に設け、これに合わせてそれぞれ複数の被駆動磁石を装備する。そして、これに対応して前記各構成要素を構築し、これにより、この第12の実施形態のものと同等に機能する環状駆動コイルを備えた電磁駆動手段を得ることができる。
この第12の実施形態は、以上のように構成されているので、前記第10の実施形態の場合と同等の機能を有し、同等の作用効果を有するほか、更に、環状駆動コイルおよび被駆動磁石を第10の実施形態の場合に対してそれぞれ二倍の数のものを装備したので、電磁駆動手段の出力を大きくすることができ、又被駆動磁石が多いことから、可動テーブル部の移送制御に際しては、前記第10の実施形態の場合に比較して、より迅速に且つ高精度に可動テーブル部の移動動作を実行することができるという利点がある。
又、この第12の実施例形態では、前記複数の被駆動磁石の装備箇所を各駆動コイルのX軸及びY軸と交差する箇所に配置したことから、実際上、移送方向の特定(演算処理)が容易となり、そのため、全体的に当該被駆動磁石の駆動制御が単純化される。従って、可動テーブル部の移送方向の変化に対してもこれに迅速に対応することができ、同時に可動テーブル部の移送制御等(例えばその方向の切り換え制御,或いは位置づれ等が生じた場合の補正)に際しても、これに迅速に対応することができるという利点がある。

第13の実施形態

次に、第13の実施形態を、第54図乃至第58図に基づいて説明する。
この第13の実施形態は、前記第11の実施形態における電磁駆動手段142に代えて四個の方形状駆動コイルを備えた他の電磁駆動手段144を装備した点に特徴を備えている。同時に、この電磁駆動手段144を効率よく駆動するための動作制御系204を、前記動作制御系202に代えて装備した点に特徴を有する。
以下、これを詳細に説明する。
まず、この第13の実施形態は、前記第10の実施形態の場合と同様に、同一面上にて任意の方向に移動可能に配設された精密作業用の可動テーブル部15と、この可動テーブル部15の移動を許容すると共に当該可動テーブル部15を保持し且つ当該可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたテーブル保持機構2と、このテーブル保持機構2を支持する本体部としてのケース本体3と、このケース本体3側に装備され且つ外部からの指令に応じて可動テーブル部15に所定方向への移動力を付与する電磁駆動手段144とを備えている。
ここで、可動テーブル部15は、精密作業用の可動テーブル1と、この可動テーブル1に対して所定間隔を隔てて平行に且つ同一中心軸上に一体的に配置された補助テーブル5とにより構成されている。そして、第5図4に示すように、テーブル保持機構2は、補助テーブル5側に装備され、当該補助テーブル5を介して前記可動テーブル1を保持するように構成されている。
〔電磁駆動手段144について〕
電磁駆動手段144は、その主要部がケース本体3側に保持され、外部からの指令に応じて前記可動テーブル部15の移送方向に沿って所定の移動力(駆動力)を付与する機能を備えている。この電磁駆動手段144は、前記可動テーブル1と補助テーブル5との間に配設されている。
この電磁駆動手段144は、具体的には、四角形状に形成された四個の方形状駆動コイル741,742,743,744と、この各方形状駆動コイル741〜744のX軸又はY軸と交差する箇所に位置する内側コイル辺741a〜744aおよび外側コイル辺741b〜744bに個別に対応して配設され且つ前記補助テーブル5上に装備された各四個の被駆動磁石6A,6B,6C,6D,および16A,16B,16C,16Dと、前記各四個の方形状駆動コイル741〜744を所定位置にて保持する固定プレート8とを備えている。
前記各方形状駆動コイル741〜744は、対向する二つの辺が前記固定プレート8上の中央部を原点として想定されるX−Y面上のX軸又はY軸に直交するように、前記X軸上,Y軸上にそれぞれ個別に配設されている。
又、合計八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは、外部から個別に通電制御が可能な電磁石で構成され、前記各方形状駆動コイルの内側コイル辺741a〜744aおよび外側コイル辺741b〜744bに対応して、X軸上およびY軸上にそれぞれ個別に配設されている。
固定プレート8は、第54図に示すように前記補助テーブル5の可動テーブル1側に配設され前記ケース本体3に保持されている。又、前記方形状の各駆動コイル741〜744と固定プレート8とによって、前記電磁駆動手段144の主要部である固定子部分が構成されている。
そして、各駆動コイル741〜744は、作動状態に設定されると、前記各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとの間で当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを各コイル辺741a〜744a,741b〜744bに直交する方向に反発駆動する電磁駆動力を発生する。この場合、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの移動方向の中心軸線が前記X−Y平面上の中心点を通るように設定されている。
また、各コイル辺741a〜744a,741b〜744bに直交しない方向(各コイル辺741a〜744a,741b〜744bに対しては斜めの方向)に前記可動テーブル部15を移送する場合には、後述するように少なくとも二以上の方形状駆動コイル741,742,743又は744にかかる各被駆動磁石に対する電磁駆動力の合力をもって、当該可動テーブル部15の移送が実行されるようになっている。
更に、各駆動コイル741〜744の前記被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに面するコイル辺741a〜744a,741b〜744b部分には、非磁性金属部材からなる制動用プレート9が各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極面に近接して(ほぼ当接した状態で)配設されている。この制動用プレート9は本実施形態では一枚のものが使用され、その周囲の一部又は全部が前記ケース本体3に固着されている。
電磁駆動手段144の一部を構成する四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは、本実施形態では第55図に示すように、磁極の端面(各駆動コイル741〜744の各コイル辺721a〜724a,721b〜724bとの対向面)が四角形状の電磁石が使用され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で、中心部から等距離の位置のX軸上およびY軸上に、それぞれ配設され固着されている。
そして、本実施形態にあっては、例えば八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの一部又は全部に所定の作動電流が通電されて当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが稼働状態に設定され、その後に又は同時に、後述する所定の制御モードに従って各駆動コイル741〜744が稼働状態に設定される。そして、各駆動コイル741〜744を含む各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁気力の大小が通電制御により調整され、これにより、前記可動テーブル部15が所定の方向に移送される。
この場合、可動テーブル部15に対する移送方向およびその移送駆動力に関する電磁駆動手段144の働き(各駆動コイル741〜744と四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する通電駆動)については、第57図乃至第58図にて詳述する。第57図及び第58図では、駆動コイルへの通電による回転駆動を示していない。
この場合、第13の実施形態では、電磁石からなる前記八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電方向が後述するように予め特定されていることから、八個の方形状駆動コイル741〜744の各内側コイル辺741a〜744a,外側コイル辺741b〜744b部分の通電方向および通電電流の大小(通電停止制御を含めて)が、前記可動テーブル1の移送方向に対応して後述する動作制御系204により、設定制御される。これにより、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対しては、フレミングの左手の法則に従って所定の方向(各コイル辺741a〜744a,741b〜744b部分にそれぞれ直交する方向)へ押圧する電磁力(反力)が出力されることとなる。
又、八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁力の方向を予め選択し組み合わせることにより、当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁駆動力の合力を前記可動テーブル部15の移送方向に合わせることができ、当該可動テーブル部15をX−Y平面上の任意の方向に向けて移動力を付与することができる。
これら八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する一連の通電制御の手法については、後述するプログラム記憶部22の説明箇所(第57図〜第58図)で詳述する。
ここで、前記各駆動コイル741〜744の同一面上における外側および内側には、少なくとも当該各駆動コイル741〜744の高さ(Y軸方向の)と同一の高さに、且つ前記被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの動作範囲を包含する範囲にて、フェライト等の磁性材料が充填装備してもよい。
〔動作制御系204について〕
次に、この第13の実施形態における動作制御系204について詳述する。
本第13の実施形態において、前記各方形状駆動コイル741〜744及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを個別に通電制御して前記可動テーブル部15の移動動作を規制する動作制御系204が、電磁駆動手段144に併設されている(第56図参照)。
この動作制御系204は、前記各方形状駆動コイル741〜744に対応して装備された八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極を個別に設定し維持する磁極個別設定機能と、この各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁力強度を個別に可変設定(通電電流を可変することによって設定し得る)する磁力強度設定機能と、前記各方形状駆動コイル741〜744の前記X軸又はY軸と交叉する部分のコイル辺741a,741b,742a,742b,743a,743b,744a,744b部分の通電方向を所定の方向(一方又は他方)に外部からの指令に応じて設定し維持する通電方向設定機能と、この各方形状駆動コイル741〜744への通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能とを備え、これらの諸機能の出力を適度に調整しながら前記可動テーブル部15に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能とを備えている。
そして、この動作制御系204は、前記諸機能を実行するために、第56図に示すように、前記電磁駆動手段144の各方形状駆動コイル741〜744および各四個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の制御モードに従って個別に駆動し前記可動テーブル部15を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段214と、このテーブル駆動制御手段214に併設され前記可動テーブル1の移動方向およびその動作量等が特定された複数の制御モード(本実施形態ではD1〜D8の八個の制御モード)にかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部224と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている。
又、テーブル駆動制御手段214には、方形状駆動コイル741〜744及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。更に、このテーブル駆動制御手段214には、前記可動テーブル1の移動中および移動後の位置情報が、前記位置情報検出手段25によって検出され演算処理されて送り込まれるようになっている。
そして、前記動作制御系204が有する種々の制御機能は、前記プログラム記憶部224の複数の制御モードD1〜D8に総合的に包含され、動作指令入力部24を介して入力されるオペレータからの指令で選択される制御モードD1〜D8の何れかに基づいて作動し、実行されるようになっている。
これを更に詳述する。
本実施形態に係るテーブル駆動制御手段214は、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の制御モードをプログラム記憶部224から選択し前記各方形状駆動コイル741〜744及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dにゼロを含む所定の直流電流を通電制御する主制御部214Aと、この主制御部214Aに選択設定され所定の制御モード(D1〜D8)に従って各方形状駆動コイル741〜744及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを同時に又は個別に駆動制御するコイル選択駆動制御部214Bとを備えている。
又、主制御部214Aは、テーブル位置を検出する位置情報検出手段25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル1の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。ここで、符号4Gは、前記電磁駆動手段142の各方形状駆動コイル721〜724及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dに所定の電流を通電する電源回路部を示す。
〔プログラム記憶部224について〕
前記テーブル駆動制御手段214は、プログラム記憶部224に予め記憶された所定の制御プログラム(所定の制御モード)に従って、前記電磁駆動手段144の各方形状駆動コイル741〜744及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の関連性を持たせて個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、プログラム記憶部224には、この第13の実施形態にあっては前記八個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6D,16A〜16Dの通電方向を個別に特定し磁極のN極又はS極を特定すると共に通電停止を含む通電電流の大小を個別に可変設定する複数の磁石用制御プログラムと、この八個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6D,16A〜16Dの通電方向が特定され磁極のN極又はS極(又は通電停止)は設定された場合に機能しこれに対応して四個の各方形状駆動コイル741〜744に対する通電方向およびその通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル用制御プログラムが記憶されている。同時に、これらの各制御プログラムの動作のタイミングが、八組の制御モードD1乃至D8に整理されて記憶されている(第57図,第58図参照)。
ここで、この第13の実施形態における八組の制御モードD1乃至D8について、第57図〜第58図に基づいて説明する。
第57図に、X軸の正方向又は負方向に向けて、またY軸の正方向又は負方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードD1乃至D4の一例(図表化したもの)を示す。
この第57図において、各制御モードD1〜D4では、各方形状駆動コイル741〜744に対する直流電流の通電方向を個別に可変制御するように設定されている。又、八個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については、各磁極のN極又はS極が制御モードが異なっても常に変化しないように(固定した状態に)、設定制御されている。
即ち、この第13の実施形態では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの前記方形状駆動コイル741,742に対向する端面部の磁極を、被駆動磁石6A,6BではN極に、被駆動磁石6C,6DではS極に、それぞれ設定されている。同様に、被駆動磁石16A,16BではS極に、被駆動磁石16C,16DではN極に、それぞれ設定されている。そして、この第3の実施形態にあっては、この設定された各磁極のN,Sは、制御モードD1〜D4が異なっても固定された状態に制御されている。
(制御モードD1)
この第13の実施形態における制御モードD1は、可動テーブル1をX軸の正の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第57図参照)。
この制御モードD1では、Y軸上の被駆動磁石6B,6Dおよび16B,16Dが通電停止制御されている。同時に、方形状駆動コイル742,744も、通電停止制御の状態が維持される。
又、X軸上の被駆動磁石6Aの前記内側コイル辺741aに対向する端面部がN極に固定制御され,X軸上の被駆動磁石6Cの前記内側コイル辺743aに対向する端面部がS極に固定制御されている。
更に、X軸上の被駆動磁石16Aの前記外側コイル辺741bに対向する端面部がS極に固定制御され,X軸上の被駆動磁石16Cの前記外側コイル辺743bに対向する端面部がN極に固定制御されている。
そして、前記駆動コイル741,743は、何れも反時計方向(左回り)に通電駆動されるようになっている。
このため、実際の通電駆動に際しては、駆動コイル741,743の各コイル辺741a,741b,743a,743b部分に、点線の矢印に示す方向に所定の電磁力が発生し、同時にその反力(方形状駆動コイル741,743が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6A,6C,16A,16Cが実線の矢印に示す方向(図中、右方向)に反発駆動される。これにより、可動テーブル部15はX軸上の正の方向に移送される。
尚、通電停止中の駆動コイル742,744および被駆動磁石6B,16B及び6D,16Dは、可動テーブル1の位置ずれに際しては、個別に通電駆動されて位置ずれ補正動作が実行されるようになっている。
(制御モードD2)
この制御モードD2は、可動テーブル1をX軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第57図参照)。
この制御モードD2では、X軸上の方形状駆動コイル741,743の各コイル辺741a,741b,743a,743b部分の通電方向を、前記制御モードD1の場合に比較して逆向き(時計の回転方向)とした点が相違する。その他は前記制御モードD1の場合と同一となっている。
このため、駆動コイル741,743の各コイル辺741a,741b,743a,743b部分では、前記モードD1の場合と同様の原理で逆向きの電磁駆動力(点線の矢印)が発生し、その反力で被駆動磁石6A,16A及び6C,16Cがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。ここで、可動テーブル1の位置ずれに際しては、前記制御モードD1の場合と同様の補正動作が実行される。
(制御モードD3)
この制御モードD3は、可動テーブル1をY軸の正の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第57図参照)。
この制御モードD3では、X軸上の被駆動磁石6A,6C,16A,16Cが通電停止制御される。同時に、方形状駆動コイル741,743も、通電停止制御の状態に設定される。
又、Y軸上の被駆動磁石6Bの前記内側コイル辺742aに対向する端面部がN極に固定制御され,Y軸上の被駆動磁石6Dの前記コイル辺744aに対向する端面部がS極に固定制御されている。
同様に、Y軸上の被駆動磁石16Bの前記内側コイル辺742bに対向する端面部がS極に固定制御され,Y軸上の被駆動磁石16Dの前記コイル辺744bに対向する端面部がN極に固定制御されている。
一方、前記駆動コイル742,744が、何れも反時計方向(左回り)に通電駆動されるようになっている。
このため、実際の通電駆動に際しては、駆動コイル742,744の各コイル辺742a,742b及び744a,744b部分に、それぞれ点線で示す方向の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(方形状駆動コイル742,744が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6B,16B及び6D,16Dが実線の矢印に示す方向(図中、上方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の正の方向に移送される。
ここで、通電停止中の駆動コイル741,743および被駆動磁石6A,16A,6C,16Cは、可動テーブル1の位置ずれに際しては、個別に通電駆動されて位置ずれ補正動作が実行されるようになっている。
(制御モードD4)
この制御モードD4は、可動テーブル1をY軸の負の方向に移送するための制御モードの一例を示す(第57図参照)。
この制御モードD4では、X軸上の各方形状駆動コイル742,744の各コイル辺742a,742b,744a,744b部分の通電方向を、前記制御モードD3の場合に比較して逆向き(時計方向)とした点が相違する。その他は前記制御モードD3の場合と同一となっている。
このため、方形状駆動コイル742,744の各コイル辺742a,742b,744a,744b部分では、前記制御モードD3の場合と同様の原理で点線の矢印に示す方向(制御モードD3の場合とは逆向き)に電磁駆動力が発生し、その反力で被駆動磁石6B,16B,6D,16Dがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、下方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の負の方向に移送される。ここで、可動テーブル1の位置ずれに際しては、前記制御モードD3の場合と同様の補正動作が実行される。
続いて、第58図に、X−Y平面座標上の四つの各象限の方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードD5乃至D8の一例(図表化したもの)を示す。
この第58図において、各制御モードD5〜D8では、前記各制御モードD5〜D8の場合と同様に、各方形状駆動コイル741〜744に対する直流電流の通電方向を個別に可変制御するように設定され、八個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については各磁極のN極又はS極が、制御モードが異なっても常に変化しないように(固定した状態に)設定制御されている。
(制御モードD5)
この制御モードD5は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送するための制御モードの一例を示す(第58図参照)。
この制御モードD5では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定されている。又、その通電方向(磁極N,Sの設定)は前記各制御モードD1〜D4の場合と同様に固定されている。
即ち、X軸上,Y軸上の正方向に配置された被駆動磁石6A,6Bは、その各方形状駆動コイルのコイル辺741a,742aに対向する端面部分がN極に設定されている。又、X軸上,Y軸上の負方向に配置された被駆動磁石6C,6Dは、その各方形状駆動コイルのコイル辺743a,744aに対向する端面部分がS極に設定されている。
同様に、X軸上,Y軸上の正方向に配置された被駆動磁石16A,16Bは、その各方形状駆動コイルのコイル辺741b,742bに対向する端面部分がS極に設定されている。又、X軸上,Y軸上の負方向に配置された被駆動磁石16C,16Dは、その各方形状駆動コイル743b,744bに対向する端面部分がN極に設定されている。
そして、前記方形状駆動コイル741〜744の各コイル辺741a,741b,742a,742b,743a,743b,744a,744b部分では、前記制御モードD1とD3とが同時に作動したのと同等の通電制御(通電方向は反時計方向)がなされる。このため、前記制御モードD1,D3の場合と同様の向き(X軸の正方向とY軸の正方向)の電磁駆動力が同時に発生し、その合力が第58図の制御モードD5の欄に示すように第1象限の方向に向けられる。
これにより、前記可動テーブル部15は、X−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第1象限方向への移送角度θ(移送方向)は、各方形状駆動コイル741〜744及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードD6)
この制御モードD6は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第3象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第58図参照)。
この制御モードD6では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定され、その磁極N,Sは、前記各制御モードD1〜D5の場合と同一に設定されている。
又、各方形状駆動コイル741〜744の各コイル辺741a,741b,742a,742b,743a,743b,744a,744b部分では、前記制御モードD2とD4とが同時に作動したのと同等の通電制御(通電方向は全て時計回り方向)がなされる。このため、前記制御モードD2,D4の場合と同様の向き(第58図の左方向と下方向)の反力(電磁駆動力)が同時に発生し、且つその合力が第58図の制御モードD6の欄に示すように第3象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第3象限の方向に向けて移送される。
尚、X軸に対する第3象限方向への移送角度θ(移送方向)は、各方形状駆動コイル741〜744及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これによって、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードD7)
この制御モードD7は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送するための制御モードの一例を示す(第58図参照)。
この制御モードD7では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードD1〜D6の場合と同様に固定されている。
一方、前記各方形状駆動コイル741〜744については、X軸上の方形状駆動コイル741,743が制御モードD2の場合と同様に時計方向(第58図中で右回り)に通電駆動され、Y軸上の方形状駆動コイル742,744が制御モードD3の場合と同様に反時計方向(第58図中で左回り)に通電駆動されるようになっている。
このため、この制御モードD7の場合、各方形状駆動コイル741〜744の各コイル辺741a,741b,742a,742b,743a,743b,744a,724b部分では、前記制御モードD2とD3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードD2,D3の場合と同様の向き(第58図の左方向と上方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第57図の制御モードD7の欄に示すように第2象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送される。
尚、X軸に対する第2象限方向への移送角度θ(移送方向)は、各方形状駆動コイル741〜744及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、移送方向を任意の方向に設定することができる。
(制御モードD8)
この制御モードD8は、可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第4象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第58図参照)。
この制御モードD8では、四個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードD1〜D7の場合と同様に固定されている。
一方、前記各方形状駆動コイル741〜744については、前記制御モードD8の場合とはその通電駆動方向が全て逆方向に設定されている。即ち、X軸上の方形状駆動コイル741,743が制御モードD1の場合と同様に反時計方向(第58図中で左回り)に通電駆動され、Y軸上の方形状駆動コイル742,744が制御モードD4の場合と同様に時計方向(第58図中で右回り)に通電駆動されるようになっている。
このため、この制御モードD8の場合、各方形状駆動コイル741〜744の各コイル辺741a,741b,742a,742b,743a,743b,744a,744b部分では、前記制御モードD1とD4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされ、制御モードD1,D4の場合と同様の向き(第58図の右方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第58図の制御モードD8の欄に示すように第4象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第4象限の方向に向けて移送される。
尚、X軸に対する第4象限方向への移送角度θ(移送方向)は、各方形状駆動コイル741〜744及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
その他の構成及びその動作,機能等については、前記第11の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、前記第11の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができるほか、方形状駆動コイル741〜744の構成が前記第2実施形態における日の字状駆動コイル721〜724に比較して大幅に単純化されており、このため、当該駆動コイル741〜744の配線が簡略化されることから、前記第11の実施形態の場合に比較してその生産性および耐久性の向上を図ることができ、更に駆動コイル741〜744の通電制御も簡略化されることから応答性も改善されるという利点がある。
又、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを前記第11の実施形態の場合の2倍としたので、電磁駆動力の出力を強化するこができ、可動テーブル1の迅速な移動をなし得るという利点もある。
尚、前記第13の実施形態において、可動テーブル部15の移送方向の設定に際しては、D1〜D8の制御モードに分けて電磁駆動手段142を駆動制御する場合を例示したが、例えば、制御モードD2では被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの各通電方向を制御モードD1の場合とは逆の方向に設定し、駆動コイル741,743の通電方向を制御モードD1の場合と同一に設定する等、同等に機能するのであれば、他の制御手法で電磁駆動手段144を駆動制御するようにこ構成してもよい。
又、前記第13の実施形態において、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの装備箇所と方形状駆動コイル741〜744の装備箇所とを入れ換えてもよい。この場合は、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが固定子側に装備され、方形状駆動コイル741〜744が可動子側に装備されることとなる。
更に前記第13の実施形態にあっては、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを電磁石で構成した場合を例示したが、これを永久磁石で構成してもよい。
このようにすると、当該被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの周囲の電気的な配線が一切不要となり、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの装備箇所の空間領域を小さくすることができる。したがって、その分、装置全体の小型軽量化が可能となり、生産性および保守性の向上を図ることができ、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを電磁石とした場合に比較して、その通電駆動が不要となることから全体的に電力消費およびこの部分の温度上昇を抑制することができる。これにより、装置全体のランニングコストを大幅に低減することができ、電磁駆動手段4の駆動制御に際しては複数の各方形状駆動コイル741〜744の通電方向の切り換え制御のみで可動テーブル1を任意の方向に移送駆動することができる。したがって、可動テーブル1の移動方向の切替えに際しての迅速な応答が可能となり、被駆動磁石6A〜6Dの断線事故等の発生が皆無となるのでかかる点において装置全体の耐久性を大幅に向上させることができるという利点がある。

第14の実施形態

次に、第14の実施形態を、第59図乃至第64図に基づいて説明する。
この第14の実施形態は、前記第11の実施形態における電磁駆動手段142に代えて他の電磁駆動手段145を装備し、同時に、この電磁駆動手段145を効率よく駆動するための動作制御系205を、前記動作制御系202に代えて装備した点に特徴を有する。
即ち、本実施形態における電磁駆動手段145は、前記第11の実施形態における電磁駆動手段142において装備した四個の日の字状駆動コイル721,722,723,724をそれぞれ90°回転させた状態で固定プレート8に装備し、これを日の字状駆動コイル751,752,753,754とした点に特徴を有する。同時に、これに対応して、前記動作制御系205による制御内容に新たに回転制御機能(制御モード9,10)を付加した点に特徴を有する。
これにより、この第11の実施形態は、前記第11の実施形態では原理的に不可能であった可動テーブル1に対する限定範囲での回転駆動を、新たに別の駆動手段を装備することなく可能とした。
以下、これを説明する。
まず、この第14の実施形態は、前記第11の実施形態の場合と同様に、同一面上にて任意の方向に移動可能に配設された精密作業用の可動テーブル部15と、この可動テーブル部15の移動を許容すると共に当該可動テーブル部15を保持し且つ当該可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたテーブル保持機構2と、このテーブル保持機構2を支持する本体部としてのケース本体3と、このケース本体3側に装備され且つ外部からの指令に応じて可動テーブル部15に所定方向への移動力を付与する電磁駆動手段145とを備えている。
ここで、可動テーブル部15は、前記各実施形態の場合と同様に、精密作業用の可動テーブル1と、この可動テーブル1に対して所定間隔を隔てて平行に且つ同一中心軸上に一体的に配置された補助テーブル5とにより構成されている。そして、第5第9図に示すように、テーブル保持機構2は、補助テーブル5側に装備され、当該補助テーブル5を介して前記可動テーブル1を保持するように構成されている。
〔電磁駆動手段145について〕
電磁駆動手段145は、その主要部がケース本体3側に保持され、外部からの指令に応じて前記可動テーブル部15の移送方向に沿って所定の移動力(駆動力)を付与する機能を備えている。この電磁駆動手段145は、前記可動テーブル1と補助テーブル5との間に配設されている。
この電磁駆動手段145は、具体的には、日の字状に形成された四個の駆動コイル751,752,753,754と、この各駆動コイル751〜754の中央部に位置する内側コイル辺751a〜754aに個別に対応して前記補助テーブル5上に装備された四個の被駆動磁石6A,6B,6C,6Dと、前記四個の駆動コイル751〜754を所定位置にて保持する固定プレート8とを備えている。
前記各日の字状駆動コイル751〜754は、その中央部に位置する内側コイル辺751a〜754aが、固定プレート8上の中央部を原点として想定されるX−Y面上の各軸上に沿って重合された状態にて、前記X軸上およびY軸上にそれぞれ個別に配設されている。
このため、この内側コイル辺751a〜754aにそれぞれ個別に対向して配置される四個の各被駆動磁石6A〜6Dに対しては、後述するように、当該各内側コイル辺751a〜754a(即ち、X軸又はY軸)に直交する方向に電磁駆動力が出力されるようになっている。
そして、木実施形態では、各内側コイル辺751a〜754aに通電される電流の向きを目的に合わせて可変制御することにより、前記可動テーブル1を所定範囲内で回転駆動することが可能な構成となっている。
また、この四個の各被駆動磁石6A〜6Dは、外部からの通電制御が可能な電磁石で構成され、前記各日の字状駆動コイルの内側コイル辺751a〜754aに対応して、X軸上およびY軸上にそれぞれ個別に配設されている。
固定プレート8は第59図に示すように、前記補助テーブル5の可動テーブル1側に配設され前記ケース本体3に保持されている。この日の字状の各駆動コイル751〜754と固定プレート8とによって、前記電磁駆動手段4の主要部である固定子部分が構成されている。
そして、各日の字状駆動コイル751〜754は、作動状態に設定されると、前記各被駆動磁石6A〜6Dとの間で、当該各被駆動磁石6A〜6Dを各内側コイル辺751a〜754aに直交する方向(即ち、対応するX軸又はY軸に直交する方向)に反発駆動する電磁駆動力を発生する。
また、各内側コイル辺751a〜754aに直交しない方向(各コイル辺751a〜754aに斜めの方向)に前記可動テーブル部15を移送する場合には、後述するように少なくとも二以上の各被駆動磁石6A〜6Dに対する電磁駆動力の合力をもって、当該可動テーブル部15の移送が実行されるようになっている。
更に、各日の字状駆動コイル751〜754の前記被駆動磁石6A〜6Dに面する内側コイル辺751a〜754a部分には、非磁性金属部材からなる制動用プレート9が各被駆動磁石6A〜6Dの磁極面に近接して(ほぼ当接した状態で)配設されている。この制動用プレート9は本実施形態では一枚のものが使用され、その周囲の一部又は全部が前記ケース本体3に固着されている。
電磁駆動手段145の一部を構成する四個の被駆動磁石6A〜6Dは、本実施形態では第60図に示すように、磁極の端面(各駆動コイル751〜754の各内側コイル辺751a〜754aとの対向面)を四角形状とした電磁石が使用され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で、中心部から等距離の位置のX軸上およびY軸上に、それぞれ配設され固着されている。
このため、本実施形態にあっては、例えば四個の被駆動磁石6A〜6Dの一部又は全部に所定の作動電流が通電されて各被駆動磁石6A〜6Dが稼働状態に設定され、その後に、又は同時に、所定の制御モードに従って各駆動コイル751〜754が稼働状態に設定されて通電が開始される。そして、各駆動コイル751〜754を含む各被駆動磁石6A〜6Dの磁気力の大小が通電制御により調整され、これにより、前記可動テーブル部15が所定の方向に移送される。
この場合、可動テーブル部15に対する移送方向およびその移送駆動力に関する電磁駆動手段145の働き(各駆動コイル751〜754と四個の被駆動磁石6A〜6Dに対する通電駆動)については、第6図2乃至第64図にて詳述する。
電磁駆動手段145の主要部を成す四個の日の字状駆動コイル751〜754は、第59図〜第60図に示すように、二つの角形小コイル部Ka,Kbの組合せからなり、全体的に日の字状に構成されている。そして、二つの角形小コイル部Ka,Kbが相互に当接する部分のコイル辺(内側コイル辺751a〜754a部分)には、常に電流の向き(一方と他方の角形小コイル部の当接する部分のコイル辺内には流す電流の向き)が同方向となるように設定制御されている。このため、その向きを変える場合には、二つの角形小コイル部Ka,Kb内の通電方向が同時に変化するようになっている。
この場合、この第14の実施形態では、電磁石からなる前記四個の各被駆動磁石6A〜6Dの通電方向は後述するように予め特定されていることから、四個の各日の字状駆動コイル751〜754の各内側コイル辺751a〜754a部分の通電方向および通電電流の大小(通電停止制御を含めて)が、前記可動テーブル部15の移送方向に対応して動作制御系205により、設定制御される。
これにより、被駆動磁石6A〜6Dに対しては、フレミングの左手の法則に従って所定の方向(内側コイル辺751a〜754a部分にそれぞれ直交する方向)へ押圧する電磁力(反力)が出力されることとなる。
又、四個の被駆動磁石6A〜6Dに生じる電磁力の方向を予め選択し組み合わせることにより、当該四個の被駆動磁石6A〜6Dに生じる電磁駆動力の合力を前記可動テーブル部15の移送方向に合わせることが可能となり、当該可動テーブル部15をX−Y平面上の任意の方向に向けて移動力を付与することができる。
これら四個の被駆動磁石6A〜6Dに対する一連の通電制御の手法については、後述するプログラム記憶部225の説明箇所(第62図〜第64図)で詳述する。
ここで、前記各駆動コイル751〜754の同一面上における外側および内側には、少なくとも当該各駆動コイル751〜754の高さ(Y軸方向の)と同一の高さに、且つ前記被駆動磁石6A〜6Dの動作範囲を包含する範囲にて、フェライト等の磁性材料を充填装備してもよい。
〔動作制御系205について〕
次に、この第14の実施形態における動作制御系205について詳述する。
この第14の実施形態において、前記各日の字状駆動コイル751〜754及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dを個別に通電制御して前記可動テーブル部15の移動動作を規制する動作制御系205が、電磁駆動手段145に併設されている(第61図参照)。
この動作制御系205は、前記各日の字状駆動コイル751〜754に対応して装備された各被駆動磁石6A〜6Dの磁極を個別に設定し維持する磁極個別設定機能と、この各被駆動磁石6A〜6Dの磁力強度を個別に可変設定(通電電流を可変することによって設定し得る)する磁力強度設定機能と、前記各日の字状駆動コイル751〜754の内側コイル辺751a〜754a部分の通電方向を所定の方向(一方又は他方)に外部からの指令に応じて設定し維持する通電方向設定機能と、この各日の字状駆動コイル751〜754への通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能とを備え、これらの諸機能による動作を適度に調整しながら前記可動テーブル部15に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能を備えている。
そして、この動作制御系205は、前記諸機能を実行するために、第61図に示すように、前記電磁駆動手段145の各日の字状駆動コイル751〜754および四個の各被駆動磁石6A〜6Dを所定の制御モードに従って個別に駆動し前記可動テーブル部15を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段215と、このテーブル駆動制御手段215に併設され前記可動テーブル1の移動方向,回転方向,およびその動作量等が特定された複数の通電制御モード(本実施形態ではE1〜E10の10個の制御モード)にかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部225と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている。
テーブル駆動制御手段215には、各日の字状駆動コイル751〜754及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。又、このテーブル駆動制御手段215には、前記可動テーブル1の移動中および移動後の位置情報が、前記位置情報検出手段25によって検出され演算処理されて送り込まれるようになっている。
そして、前記動作制御系205が有する種々の制御機能は、前記プログラム記憶部225の複数の制御モードE1〜E10に総合的に包含され、動作指令入力部24を介して入力されるオペレータからの指令で選択される制御モードE1〜E10の何れかに基づいて作動し、実行されるようになっている。
これを更に詳述する。
本実施形態に係るテーブル駆動制御手段215は、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の制御モードをプログラム記憶部225から選択し前記各日の字状駆動コイル751〜754及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dにゼロを含む所定の直流電流を通電制御する主制御部215Aと、この主制御部215Aに選択設定され所定の制御モード(E1〜E10)に従って各日の字状駆動コイル751〜754及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dを同時に又は個別に駆動制御するコイル選択駆動制御部215Bとを備えている。
又、主制御部215Aは、テーブル位置を検出する位置情報検出手段25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル1の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。ここで、符号4Gは、前記電磁駆動手段145の各日の字状駆動コイル751〜754及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dに所定の電流を通電する電源回路部を示す。
〔プログラム記憶部225について〕
前記テーブル駆動制御手段215は、プログラム記憶部225に予め記憶された所定の制御プログラム(所定の制御モード)に従って、前記電磁駆動手段145の各日の字状駆動コイル751〜754及び四個の各被駆動磁石6A〜6Dを所定の関連性を持たせて個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、本実施形態に係るプログラム記憶部225には、前記四個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6Dの通電方向を個別に特定し磁極のN極又はS極を特定すると共に通電停止を含む通電電流の大小を個別に可変設定する複数の磁石用制御プログラムと、この四個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6Dの通電方向が特定され磁極のN極又はS極(又は通電停止)は設定された場合に機能しこれに対応して四個の各日の字状駆動コイル751〜754に対する通電方向およびその通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル用の通電制御プログラムが記憶されている。同時に、これらの各通電制御プログラムの動作のタイミングが、10組の制御モードE1〜E10に整理されて記憶されている(第62図〜第64図参照)。
次に、この第14の実施形態における10組の制御モードE1乃至E10について、第62図〜第64図に基づいて説明する。
第62図に、X軸の正方向又は負方向に向けて、またY軸の正方向又は負方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードE1乃至E4の一例(図表化したもの)を示す。
この第62図において、各制御モードE1〜E4では、各日の字状駆動コイル751〜754に対する直流電流の通電方向を個別に可変制御するように設定されている。又、四個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については、各磁極のN極又はS極が通電制御モードが異なっても常に変化しないように(固定した状態に)、設定制御されている。
即ち、この第14の実施形態では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dの前記日の字状駆動コイル751,752に対向する端面部の磁極を、被駆動磁石6A,6BではN極に、被駆動磁石6C,6DではS極に、それぞれ設定され、制御モードE1〜E4が異なっても当該各被駆動磁石6A〜6Dの磁極は固定された状態に設定制御されている。
(制御モードE1)
この第14の実施形態における制御モードE1は、可動テーブル1をX軸の正の方向に移送するための通電制御モードの例である(第62図参照)。
この制御モードE1では、Y軸上の日の字状駆動コイル752,754及びこれに対応して装備された被駆動磁石6B,6Dが通電制御され、X軸上の日の字状駆動コイル751,753及びこれに対応して装備された被駆動磁石6A,6Cが、通電停止制御される。
そして、Y軸上の日の字状駆動コイル752,754の通電方向は、日の字状駆動コイル752の内側コイル辺752a部分ではY軸の正方向からY軸に沿って原点0に向かう方向に設定制御され、同じく日の字状駆動コイル754の内側コイル辺754a部分ではY軸の負方向からY軸に沿って原点に向かう方向に設定制御される。
又、被駆動磁石6B,6Dでは、Y軸上の被駆動磁石6Bの内側コイル辺752aに対向する端面部がN極に固定制御され、同じくY軸上の被駆動磁石6Dの前記内側コイル辺754aに対向する端面部がS極に固定制御されている。
このため、駆動コイル752,754のコイル辺752a,754a部分では、当該コイル辺752a,754a内に(図中の左方向:点線の矢印で示す)所定の電磁力が発生し、同時にその反力(日の字状駆動コイル752,754が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6B,6Dが実線の矢印に示す方向(図中、右方向)に反発駆動され、この二つの被駆動磁石6B,6Dに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、可動テーブル部15がX軸上の正の方向に移送される。
又、移送方向のずれに際しては、二つの被駆動磁石6B,6D又は駆動コイル752,754に対する通電電流の大きさが調整され、これによって二つの被駆動磁石6B,6Dに生じる電磁駆動力のバランスが維持され、移送方向のずれが修正される。
(制御モードE2)
この制御モードE2は、可動テーブル1をX軸の負の方向に移送するための制御モードの例である(第62図参照)。
この制御モードE2では、X軸上の駆動コイル752,754のコイル辺752a,754a部分の通電方向を前記制御モードE1の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードE1の場合と同一となっている。
このため、駆動コイル752,754のコイル辺721a,724a部分では、前記制御モードE1の場合と同様の原理で制御モードE1の場合とは逆向きの電磁力が発生し、その反力で被駆動磁石6A,6Cがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、この二つの被駆動磁石6B,6Dに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。
(制御モードE3)
この制御モードE3は、可動テーブル1をY軸の正の方向に移送するための通電制御モードの一例である(第62図参照)。
この制御モードE3においては、X軸上の日の字状駆動コイル751,753及びこれに対応して装備された被駆動磁石6A,6Cが通電制御され、Y軸上の日の字状駆動コイル752,754及びこれに対応して装備された被駆動磁石6B,6Dが通電停止制御される。
そして、X軸上の日の字状駆動コイル751,753の通電方向は、日の字状駆動コイル751の内側コイル辺751a部分ではX軸に沿って原点0方向から正方向に向かう方向に設定制御され、同じく日の字状駆動コイル753の内側コイル辺753a部分ではX軸に沿って原点0方向から負方向に向かう方向に設定制御される。
又、被駆動磁石6A,6Cでは、X軸上の被駆動磁石6Aの内側コイル辺751aに対向する端面部がN極に固定制御され、同じくX軸上の被駆動磁石6Cの前記内側コイル辺753aに対向する端面部がS極に固定制御されている。
このため、駆動コイル751,753のコイル辺751a,753a部分では、当該各コイル辺751a,753a内に所定の電磁力が発生し、同時にその反力(日の字状駆動コイル751,753が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6A,6Cが実線の矢印に示す方向(図中、上方向)に反発駆動され、この二つの被駆動磁石6A,6Cに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、可動テーブル部15がY軸上の正の方向に移送される。
可動テーブル部15の位置ずれに際しては、前記制御モードE1の場合と同様の補正動作が実行される。
(制御モードE4)
この制御モードE4は、可動テーブル1をY軸の負の方向に移送するための通電制御モードの一例を示す(第62図参照)。
この制御モードE4では、X軸上の駆動コイル751,753のコイル辺751a,753a部分の通電方向を前記制御モードE3の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードE3の場合と同一となっている。
このため、駆動コイル751,753のコイル辺751a,753a部分では、前記制御モードE3の場合と同様の原理で当該制御モードE3の場合とは逆向きの電磁力が発生し、その反力で被駆動磁石6A,6Cがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、下方向)に反発駆動され、この二つの被駆動磁石6A,6Cに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、可動テーブル部15がY軸上の負の方向に移送される。可動テーブル1の位置ずれに際しては、前記制御モードB3の場合と同様の補正動作が実行される。
続いて、第63図に、X−Y平面座標上の四つの各象限の方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードE5乃至E8の一例(図表化したもの)を示す。
この第63図において、各制御モードE5〜E8では、各日の字状駆動コイル751〜754に対する直流電流の通電方向を個別に可変制御するように設定され、四個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については各磁極のN極又はS極が、制御モードが異なっても常に変化しないように(固定した状態に)設定制御されている。
(制御モードE5)
この第14の実施形態における制御モードE5は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送するための通電制御モードの一例を示す(第63図参照)。
この制御モードE5では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その通電方向(磁極N,S)は前記各制御モードE1〜E4の場合と同様に固定されている。即ち、X軸上,Y軸上の正方向に配置された被駆動磁石6A,6Bは、その各日の字状駆動コイル751,752に対向する端面部分がN極に設定されている。又、X軸上,Y軸上の負方向に配置された被駆動磁石6C,6Dは、その各日の字状駆動コイル753,754に対向する端面部分がS極に設定されている。
又、制御モードE5では、四個の各日の字状駆動コイル751〜754も同時に通電駆動される。具体的には、各日の字状駆動コイル751〜754の各内側コイル辺751a〜754a部分では、前記制御モードE1とE3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードE1,E3の場合と同様の向き(第63図の右方向と上方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第63図の制御モードE5の欄に示すように第1象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第1象限方向への移送角度θ(X軸との角度θ)は、各日の字状駆動コイル751〜754及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードE6)
この制御モードE6は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第3象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第63図参照)。
この制御モードE6では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードB1〜B5の場合と同一に設定されている。
このため、各日の字状駆動コイル751〜754も前記制御モードE2とE4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、各内側コイル辺751a〜754a部分では、前記制御モードE2,E4の場合と同様の向き(第63図の左方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第63図の制御モードE6の欄に示すように第3象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第3象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第3象限方向への移送角度θは、各日の字状駆動コイル751〜754及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードE7)
この制御モードE7は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送するための通電制御モードの一例を示す(第63図参照)。
この制御モードE7では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードE1〜E6の場合と同様に固定されている。
この制御モードE7の場合、四個の各日の字状駆動コイル751〜754も同時に通電駆動される。具体的には、各日の字状駆動コイル751〜754では、その各コイル辺751a〜754a部分で、前記制御モードE2とE3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。
このため、前記制御モードE2,E3の場合と同様の向き(第63図の左方向と上方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第63図の制御モードE7の欄に示すように第2象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第2象限方向への移送角度θは、各日の字状駆動コイル751〜754及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードE8)
この制御モードE8は、可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第4象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための制御モードの一例を示すものである(第63図参照)。
この制御モードE8では、四個の各被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードE1〜E7の場合と同様に固定されている。
この制御モードE8の場合、各日の字状駆動コイル751〜754の各コイル辺751a〜754a部分では、前記制御モードE1とE4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードE1,E4の場合と同様の向き(第63図の右方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第63図の制御モードE8の欄に示すように第4象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第4象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第4象限方向への移送角度θは、各日の字状駆動コイル751〜754及び各被駆動磁石6A〜6Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードE9)
この制御モードE9は、可動テーブル1をX−Y平面上で反時計方向(左回り)に所定角度の回転駆動を可能としたもので、そのための通電制御モードの一例を示すものである(第64図参照)。
この制御モードE9では、日の字状駆動コイル751〜754と各四個の被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御される。この場合、被駆動磁石6A〜6Dの磁極N,Sは、前記E1〜E8の場合と同一に設定されている。
又、日の字状駆動コイル751〜754については、対応する四個の各被駆動磁石6A〜6Dに対して、X−Y平面上の原点(0点)を中心とした同一レベルの所定のモーメント(X軸又はY軸に直交する方向への回転駆動力)がそれぞれ反時計方向に発生するように通電制御されるようになっている(第64図参照)。
具体的には、X軸上の駆動コイル751の内側コイル辺751a部分にはX軸上の原点0方向から正方向に向けて通電方向が設定され、X軸上の駆動コイル753の内側コイル辺753a部分にはX軸上の負方向から原点0方向に向けて通電方向が設定制御されている。又、Y軸上の駆動コイル752の内側コイル辺752a部分にはY軸上の原点0方向から正方向に向けて通電方向が設定され、Y軸上の駆動コイル754の内側コイル辺754a部分にはY軸上の負方向から原点0方向に向けて通電方向が設定制御されている。
そして、各内側コイル辺751a〜754a部分では、各被駆動磁石6A〜6に対して同一の電磁力を出力し得るように、通電電流の大きさは同一に設定されている。
第64図では、同一レベルの所定の回転モーメントを実線で図示する。これにより、被駆動磁石6A〜6Dを保持する可動テーブル部15には、当該被駆動磁石6A〜6Dを介して所定の範囲内で反時計方向に回転駆動されることとなる。
即ち、駆動コイル751〜754の各コイル辺751a〜754a部分では、当該コイル辺751a〜754a内に点線の矢印で示す所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(日の字状駆動コイル751〜754が固定プレート8に固定されているために生じる)で、各被駆動磁石6A〜6Dが実線の矢印に示す方向(図中、反時計方向)に反発駆動され、この四つの各被駆動磁石6A〜6Dに生じる各電磁駆動力(同一レベルの所定の回転モーメント)のバランスのもとに、可動テーブル部15がX−Y平面上で(所定の範囲内で)反時計方向に回転駆動される。
(制御モードE10)
この制御モードE10は、可動テーブル部15をX−Y平面上で時計回り方向(右回り)に所定角度の回転駆動を可能としたもので、そのための制御モードの一例を示す(第64図参照)。
この制御モードE10では、日の字型駆動コイル751〜754と各四個の被駆動磁石6A〜6Dが同時に通電制御される。
この場合、被駆動磁石6A〜6Dの磁極N,Sは、前記E1〜E9の場合と同一に設定されている。又、日の字型駆動コイル751〜754については、対応する四個の各被駆動磁石6A〜6Dに対して、X−Y平面上の原点(0点)を中心とした同一レベルの所定のモーメント(X軸又はY軸に直交する方向への回転駆動力)がそれぞれ時計方向(右回り)に発生するように前記制御モードE9の場合とは逆向きに通電制御されるようになっている。
第64図では、同一レベルの所定の回転モーメントを実線で図示する。これにより、被駆動磁石6A〜6Dを保持する可動テーブル部15には、当該被駆動磁石6A〜6Dを介して所定の範囲内で反時計方向に回転駆動されることとなる。
即ち、駆動コイル751〜754の各コイル辺751a〜754a部分では、当該コイル辺751a〜754a内に点線の矢印で示す所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(日の字状駆動コイル751〜754が固定プレート8に固定されているために生じる)で、各被駆動磁石6A〜6Dが実線の矢印に示す方向(図中、時計回り方向)に反発駆動され、この四つの各被駆動磁石6A〜6Dに生じる各電磁駆動力(同一レベルの所定の回転モーメント)のバランスのもとに、可動テーブル部15がX−Y平面上で(所定の範囲内で)時計回り方向に回転駆動される。
その他の構成及びその動作,機能等については、前記第11の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、前記第11の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができるほか、更に、この第14の実施形態では、前記電磁駆動手段により出力される各電磁駆動力をX軸又はY軸に対して直交する方向に且つ回転する方向に出力し得るので、別途新たに回転駆動手段を装備することなく、可動テーブル部に対する所定角度内での回転駆動が可能となるという利点があり、その汎用化を更に高めることができる。
ここで、前記第14の実施形態において、可動テーブル部15の移送方向の設定に際しては、E1〜E10の制御モードに分けて電磁駆動手段145を駆動制御する場合を例示したが、例えば、制御モードE2では被駆動磁石6A〜6Dの各通電方向を制御モードE1の場合とは逆の方向に設定し、駆動コイル751,753の通電方向を制御モードE1の場合と同一に設定する等、同等に機能するのであれば、他の制御手法で電磁駆動手段145を駆動制御するように構成してもよい。
又、前記第14の実施形態において、被駆動磁石6A〜6Dの装備箇所と日の字状駆動コイル751〜754の装備箇所とを入れ換えてもよい。この場合は、被駆動磁石6A〜6Dが固定子側に装備され、日の字状駆動コイル751〜754が可動子側に装備されることとなる。
更に、前記実施形態では各被駆動磁石6A〜6Dを電磁石で構成した場合を例示したが、被駆動磁石6A〜6Dをそれぞれ永久磁石で構成してもよい。
この被駆動磁石6A〜6Dの各々を永久磁石とすることにより当該被駆動磁石6A〜6Dの周囲の電気的な配線が一切不要となり、被駆動磁石6A〜6Dの装備箇所の空間領域を小さくすることができる。したがって、その分、装置全体の小型軽量化が可能となり、生産性および保守性の向上を図ることができ、被駆動磁石6A〜6Dを電磁石とした場合に比較して、その通電駆動が不要となることから全体的に電力消費を抑制することができる。これにより、装置全体のランニングコストを大幅に低減することができ、電磁駆動手段4の駆動制御に際しては複数の各駆動コイル751〜754の通電方向の切り換え制御のみで可動テーブル1を任意の方向に移送駆動することができる。したがって、可動テーブル1の移動方向の切替えに際しての迅速な応答が可能となり、被駆動磁石6A〜6Dの断線事故等の発生が皆無となるので、装置全体の耐久性を大幅に向上させることができるという利点がある。

第15の実施形態

次に、第15の実施形態を、第65図乃至第70図に基づいて説明する。
この第15の実施形態は、前記第13の実施形態における電磁駆動手段144(第24図参照)に代えて、他の電磁駆動手段146(第35図参照)を装備した点に特徴を備えている。
本実施形態における電磁駆動手段146は、具体的には、前記第13の実施形態における電磁駆動手段144の四個の方形状駆動コイルとこれに対応して装備された各被駆動コイルとを、各方形状駆動コイル毎に90°回転した状態にて配設し装備した点に構造上の特徴を備えている。これにより、任意の方向への移動と共に可動テーブル部15に対する同一面上での回転駆動を、新たに別の回転駆動手段を装備することなく実現した点に動作上の特徴を備えている。
又、この電磁駆動手段146を効率よく駆動するための動作制御系206を、前記第13の実施形態における動作制御系204に代えて装備した点に特徴を備えている。
以下、これを詳細に説明する。
まず、この第15の実施形態は、前記第13の実施形態の場合と同様に、同一面上にて任意の方向に移動可能に配設された精密作業用の可動テーブル部15と、この可動テーブル部15の移動を許容すると共に当該可動テーブル部15を保持し且つ当該可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたテーブル保持機構2と、このテーブル保持機構2を支持する本体部としてのケース本体3と、このケース本体3側に装備され且つ外部からの指令に応じて可動テーブル部15に所定方向への移動力を付与する電磁駆動手段146とを備えている。
ここで、可動テーブル部15は、精密作業用の可動テーブル1と、この可動テーブル1に対して所定間隔を隔てて平行に且つ同一中心軸上に一体的に配置された補助テーブル5とにより構成されている。そして、第6図5に示すように、テーブル保持機構2は、補助テーブル5側に装備され、当該補助テーブル5を介して前記可動テーブル1を保持するように構成されている。
〔電磁駆動手段146について〕
電磁駆動手段146は、その主要部がケース本体3側に保持され、外部からの指令に応じて前記可動テーブル部15の移送方向に沿って所定の移動力(駆動力)を付与する機能を備えている。この電磁駆動手段146は、前記可動テーブル1と補助テーブル5との間に配設されている。
この電磁駆動手段146は、具体的には、四角形状に形成された四個の方形状駆動コイル761,762,763,764と、この各方形状駆動コイル761〜764のX軸およびY軸に平行に位置する平行コイル辺761a,761b,762a,762b,763a,763b,764a,764b(符号は、第65図中で反時計方向に順次付す)に個別に対応して配設され前記補助テーブル5上に装備された八個の各被駆動磁石6A,16A,6B,16B,6C,16C,6D,16Dと、前記各四個の方形状駆動コイル761〜764を所定位置にて保持する固定プレート8とを備えている。
前記各方形状駆動コイル761〜764は、対向する二つの辺が固定プレート8上の中央部を原点として想定されるX−Y面上のX軸又はY軸を挟んでこれに平行するように、前記X軸上又はY軸上にそれぞれ個別に配設されている。
又、合計八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは、外部から個別に通電制御が可能な電磁石で構成され、前記各方形状駆動コイルのX軸又はY軸に平行なコイル辺761a〜764aおよび外側コイル辺761b〜764bの中央領域に対応して、それぞれ個別に配設されている。
固定プレート8は、第65図に示すように前記補助テーブル5の可動テーブル1側に配設され前記ケース本体3に保持されている。ここで、前記方形状の各駆動コイル761〜764と固定プレート8とによって、前記電磁駆動手段146の主要部である固定子部分が構成されている。
そして、各方形状駆動コイル761〜764は、作動状態に設定されると、前記各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとの間で当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを各コイル辺761a〜764a,761b〜764bに直交する方向に反発駆動する電磁駆動力を発生する。この場合、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの移動方向の中心軸線が前記X軸又はY軸に直交するように設定されている。
また、各コイル辺761a〜764a,761b〜764bに直交しない方向(各コイル辺761a〜764a,761b〜764bに対しては斜めの方向)に前記可動テーブル部15を移送する場合には、後述するように少なくとも二以上の方形状駆動コイル761,762,763又は764にかかる各被駆動磁石に対する電磁駆動力の合力をもって、当該可動テーブル部15の移送が実行されるようになっている。
電磁駆動手段146の一部を構成する各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは、本実施形態では第66図に示すように、磁極の端面(各駆動コイル761〜764の各コイル辺761a〜764a,761b〜764bとの対向面)が四角形状の電磁石が使用され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で、中心部から等距離の位置のX軸上又はY軸上に、それぞれ配設され固着されている。
そして、本実施形態にあっては、例えば八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの一部又は全部に所定の作動電流が通電されて当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが稼働状態に設定され、その後に又同時に、後述する所定の制御モードに従って各方形状駆動コイル761〜764が稼働状態に設定され通電が開始される。そして、各駆動コイル761〜764を含む各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁気力の大小が通電制御により調整され、これにより、前記可動テーブル部15が所定の方向に移送される。
この場合、可動テーブル部15に対する移送方向およびその移送駆動力に関する電磁駆動手段146の働き(各駆動コイル761〜764と四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する通電駆動)については、第67図〜第69図にて詳述する。
この場合、この第15の実施形態では、電磁石からなる前記八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電方向が後述するように予め特定されていることから、八個の方形状駆動コイル761〜764の各内側コイル辺761a〜764a,外側コイル辺761b〜764b部分の通電方向および通電電流の大小(通電停止制御を含めて)が、前記可動テーブル1の移送方向に対応して動作制御系206により、設定制御される。これにより、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対しては、フレミングの左手の法則に従って所定の方向(各コイル辺761a〜764a,761b〜764b部分にそれぞれ直交する方向)へ押圧する電磁力(反力)が出力されることとなる。
又、八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁力の方向を予め選択し組み合わせることにより、当該八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁駆動力の合力を前記可動テーブル部15の移送方向に合わせることが可能となり、当該可動テーブル部15をX−Y平面上の任意の方向に向けて移動力を付与することができる。
これら八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する一連の通電制御の手法については、後述するプログラム記憶部22の説明箇所(第68図〜第70図)で詳述する。
ここで、前記各方形状駆動コイル761〜764の同一面上における外側および内側には、少なくとも当該各駆動コイル761〜764の高さ(Y軸方向の)と同一の高さに、且つ前記被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの動作範囲を包含する範囲にて、フェライト等の磁性材料が充填装備してもよい。
〔動作制御系206について〕
次に、この第15の実施形態における動作制御系206について詳述する。
この第15の実施形態において、前記各方形状駆動コイル761〜764及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを個別に通電制御して前記可動テーブル部15の移動動作を規制する動作制御系206が、電磁駆動手段164に併設されている(第67図参照)。
この動作制御系206は、前記各方形状駆動コイル761〜764に対応して装備された各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極N,Sを個別に設定し維持する磁極個別設定機能と、この各被駆動磁石6A〜6Dの磁力強度を個別に可変設定(通電電流を可変することによって設定し得る)する磁力強度設定機能と、前記各方形状駆動コイル761〜764の前記X軸又はY軸に平行なコイル辺761a,761b,762a,762b,763a,763b,764a,764b部分の通電方向を所定の方向(一方又は他方)に外部からの指令に応じて設定し維持する通電方向設定機能と、この各方形状駆動コイル761〜764への通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能とを有し、これらの諸機能の動作を適度に調整しながら前記可動テーブル部15に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能を備えている。
そして、この動作制御系206は、前記諸機能を実行するために、第66図に示すように、前記電磁駆動手段146の各方形状駆動コイル761〜764および八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の制御モードに従って個別に駆動し前記可動テーブル部15を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段216と、このテーブル駆動制御手段216に併設され前記可動テーブル1の移動方向,回転方向,およびその動作量等が特定された複数の制御モード(本実施形態ではF1〜F10の10個の制御モード)にかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部226と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている。
又、テーブル駆動制御手段216には、各方形状駆動コイル761〜764及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。更に、このテーブル駆動制御手段216には、前記可動テーブル1の移動中および移動後の位置情報が、前記位置情報検出手段25によって検出され演算処理されて送り込まれるようになっている。
そして、前記動作制御系206が有する種々の制御機能は、前記プログラム記憶部226の複数の制御モードF1〜F10に総合的に包含され、動作指令入力部24を介して入力されるオペレータからの指令で選択される制御モードF1〜F10の何れかに基づいて作動し、実行されるようになっている。
これを更に詳述する。
本実施形態に係るテーブル駆動制御手段216は、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の制御モードをプログラム記憶部226から選択し前記各方形状駆動コイル761〜764及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dにゼロを含む所定の直流電流を通電制御する主制御部216Aと、この主制御部216Aに選択設定され所定の制御モード(F1〜F10)に従って各方形状駆動コイル761〜764及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを同時に又は個別に駆動制御するコイル選択駆動制御部216Bとを備えている。
又、主制御部216Aは、テーブル位置を検出する位置情報検出手段25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル1の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。ここで、符号4Gは、前記電磁駆動手段146の各方形状駆動コイル761〜764及び四個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに所定の電流を通電する電源回路部を示す。
〔プログラム記憶部226について〕
前記テーブル駆動制御手段216は、プログラム記憶部226に予め記憶された所定の通電制御プログラム(所定の通電制御モードを実行するためのプログラム)に従って、前記電磁駆動手段146の各方形状駆動コイル761〜764及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の関連性を持たせて個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、本実施形態に係るプログラム記憶部226には、前記八個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6D,16A〜16Dの通電方向を個別に特定し磁極のN極又はS極を特定すると共に通電停止を含む通電電流の大小を個別に可変設定する複数の磁石用制御プログラムと、この八個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6D,16A〜16Dの通電方向が特定され磁極のN極又はS極(又は通電停止)が設定された場合に機能しこれに対応して四個の各方形状駆動コイル761〜764に対する通電方向およびその通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル用制御プログラムが記憶されている。
同時に、これらの各制御プログラムの動作タイミングが、10組の制御モードF1乃至F10に整理されて記憶されている(第68図〜第70図参照)。
ここで、この10組の制御モードF1乃至F10について、第68図〜第70図に基づいて説明する。
第68図に、X軸の正方向又は負方向に向けて、またY軸の正方向又は負方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードF1乃至F4の一例(図表化したもの)を示す。
この第68図において、各制御モードF1〜F4では、各方形状駆動コイル761〜764に対する直流電流の通電方向を個別に可変制御するように設定されている。又、八個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については、各磁極のN極又はS極が制御モードが異なっても常に変化しないように(固定した状態に)、設定制御されている。
即ち、この第15の実施形態では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの前記方形状駆動コイル761,762に対向する端面部の磁極を、被駆動磁石6A〜6DではN極に、被駆動磁石16A〜16DではS極に、それぞれ設定されている。そして、この第15の実施形態にあっては、この設定された各磁極のN,Sは、制御モードF1〜F4が異なっても固定された状態に制御されている。
(制御モードF1)
この制御モードF1は、可動テーブル1をX軸の正の方向に移送するための通電制御モードの一例を示す(第68図参照)。
この制御モードF1では、Y軸上の各方形状駆動コイル762,764とこれに対応した各被駆動磁石6B,16B及び6D,16Dが通電制御され、X軸上の各方形状駆動コイル761,763及びこれに対応した各被駆動磁石6A,16A及び6C,16Cが通電停止制御されるようになっている。
ここで、Y軸上の方形状駆動コイル762,764に対応した被駆動磁石6B,6Dは前記各コイル辺762a,764aに対向する被駆動磁石6B,6Dの端面部がN極に固定制御され,コイル辺762b,764bに対向する被駆動磁石16B,16Dの端面部がS極に固定制御されている。
又、Y軸上の各方形状駆動コイル762,764に対する通電方向は、方形状駆動コイル762に対しては時計方向(右回り)に、又方形状駆動コイル764に対しては反時計方向(左回り)に、それぞれ設定されている。
このため、各方形状駆動コイル762,764の各コイル辺762a,762b,764a,764b部分では、点線の矢印に示す方向に所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(方形状駆動コイル762,764が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6B,16B,6D,16Dが実線の矢印に示す方向(図中、右方向)に反発駆動される。
そして、この四つの被駆動磁石6B,16B,6D,16Dに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、前記可動テーブル部15がX軸上の正の方向に円滑に移送される。
(制御モードF2)
この制御モードF2は、可動テーブル1をX軸の負の方向に移送するための通電制御モードの一例を示す(第68図参照)。
この制御モードF2では、Y軸上の方形状駆動コイル762,764の各コイル辺762a,762b,764a,764b部分の通電方向を前記制御モードF1の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードF1の場合と同一となっている。
このため、駆動コイル762,764の各コイル辺762a,762b,764a,764b部分では、前記モードF1の場合と同様の原理で逆向きの電磁駆動力(点線の矢印)が発生し、その反力で被駆動磁石6B,16B及び6D,16Dがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。
(制御モードF3)
この制御モードF3は、可動テーブル3をY軸の正の方向に移送するための通電制御モードの一例を示す(第68図参照)。
この制御モードF3では、X軸上の各方形状駆動コイル761,763およびこれに対応した各被駆動磁石6A,16A及び6C,16Cが通電制御され、Y軸上の各方形状駆動コイル762,764及びこれに対応した各被駆動磁石6B,16B及び6D,16Dが通電停止制御されるようになっている。
ここで、X軸上の方形状駆動コイル761に対応した被駆動磁石6A,16Aの内、前記コイル辺761aに対向する被駆動磁石6Aの端面部がN極に固定制御され,コイル辺761bに対向する被駆動磁石16Aの端面部がS極に固定制御されている。
同様に、X軸上の方形状駆動コイル763に対応した被駆動磁石6C,16Cの内、前記コイル辺763aに対向する被駆動磁石6Cの端面部がN極に固定制御され,コイル辺763bに対向する被駆動磁石16Cの端面部がS極に固定制御されている。
又、X軸上の各方形状駆動コイル761,763に対する通電方向は、方形状駆動コイル761に対しては反時計方向(左回り)に、又方形状駆動コイル763に対しては時計方向(右回り)に、それぞれ設定されている。
このため、方形状駆動コイル761,763の各コイル辺761a,761b,763a,763b部分では、点線の矢印に示す方向に所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(方形状駆動コイル761,763が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6A,16A,6C,16Cが実線の矢印に示す方向(図中、上方向)に反発駆動され、この四つの被駆動磁石6A,16A,6C,16Cに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、可動テーブル部15がY軸上の正の方向に移送される。
(制御モードF4)
この制御モードF4は、可動テーブル1をY軸の負の方向に移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第68図参照)。
この制御モードF4では、X軸上の方形状駆動コイル761,763の各コイル辺761a,761b,763a,763b部分の通電方向を前記制御モードF3の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードF3の場合と同一となっている。
このため、駆動コイル761,763の各コイル辺761a,761b,763a,763b部分では、前記モードF3の場合と同様の原理で逆向きの(反対方向の)電磁駆動力(点線の矢印)が発生し、その反力で被駆動磁石6A,16A及び6C,16Cがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。
続いて、第68図に、X−Y平面座標上の四つの各象限の方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードF5乃至F8の一例(図表化したもの)を示す。
この第68図において、各制御モードF5〜F8では、前記各制御モードF1〜F4の場合と同様に各方形状駆動コイル761〜764に対する直流電流の通電方向を個別に可変設定するように制御され、八個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については前記各制御モードF1〜F4の場合と同様に、各磁極のN極又はS極が、制御モードが異なっても常に変化しないように(固定した状態に)設定制御されている。
(制御モードF5)
この制御モードF5は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第69図参照)。
この制御モードF5では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定され、その通電方向(磁極N,Sの設定)は前記各制御モードF1〜F4の場合と同様に固定されている。
即ち、X軸上,Y軸上に位置する各方形状駆動コイル761〜764のコイル辺761a〜764aに対応して装備された各被駆動磁石6A〜6Dは、その各コイル辺761a〜764aに対向する端面部分がそれぞれN極に設定されている。又、X軸上,Y軸上のに位置する各方形状駆動コイル761〜764のコイル辺761b〜762bに対応して装備された各被駆動磁石16A〜16Dは、その各コイル辺761b〜764bに対向する端面部分がそれぞれS極に設定されている。
そして、前記方形状駆動コイル761〜764の各コイル辺761a,761b,762a,762b,763a,763b,764a,764b部分では、前記制御モードF1とF3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードF1,F3の場合と同様の向き(X軸の正方向とY軸の正方向)の電磁駆動力が同時に発生し、その合力が第68図の制御モードF5の欄に示すように第1象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15は、X−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第1象限方向への移送角度θ(X軸との角度θ)は、各方形状駆動コイル761〜764及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードF6)
この制御モードF6は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第3象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第69図参照)。
この制御モードF6では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定され、その磁極N,Sは、前記各制御モードF1〜F5の場合と同一に設定されている。
このため、各方形状駆動コイル761〜764の各コイル辺761a,761b,762a,762b,763a,763b,764a,764b部分では、前記制御モードF2とF4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードF2,F4の場合と同様の向き(第68図の左方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第68図の制御モードF6の欄に示すように第3象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第3象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第3象限方向への移送角度θは、各方形状駆動コイル761〜764及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードF7)
この制御モードF7は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第69図参照)。
この制御モードF7では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードF1〜F6の場合と同様に固定されている。
この制御モードF7の場合、各方形状駆動コイル761〜764の各コイル辺761a,761b,762a,762b,763a,763b,764a,764b部分では、前記制御モードF2とF3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードF2,F3の場合と同様の向き(第68図の左方向と上方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第68図の制御モードF7の欄に示すように第2象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第2象限方向への移送角度θは、各方形状駆動コイル761〜764及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードF8)
この制御モードF8は、前記可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第4象限の方向(第2象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第69図参照)。
この制御モードF8では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御され、その磁極N,Sは、前記各制御モードF1〜F7の場合と同様に固定されている。
この制御モードF8の場合、各方形状駆動コイル761〜764の各コイル辺761a,761b,762a,762b,763a,763b,764a,764b部分では、前記制御モードF1とF4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードF1,F4の場合と同様の向き(第68図の右方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第68図の制御モードF8の欄に示すように第4象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第4象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第2象限方向への移送角度θは、各方形状駆動コイル761〜764及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードF9)
この制御モードF9は、可動テーブル部15をX−Y平面上で反時計方向に所定角度の回転駆動を可能としたもので、そのための通電制御モードの一例を示すものである(第70図参照)。
この制御モードF9では、各方形状駆動コイル761〜764と八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとが同時に通電制御される。
この場合、被駆動磁石6A〜6Dの磁極N,Sは、前記F1〜F8の場合と同一に設定されている。
又、各方形状駆動コイル761〜764については、対応する八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対して、X−Y平面上の原点(0点)を中心とした同一レベルの所定のモーメントがそれぞれ反時計方向に発生するように所定の電磁駆動力を出力するように通電制御されるようになっている。
この場合、各方形状駆動コイル761〜764に対する通電方向は、この制御モードF9では、その何れも反時計方向(左回り)に設定制御されている。
第70図に、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16DのX軸およびY軸上にそれぞれ生じる同一レベルの所定の回転モーメントを実線で図示する。これにより、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを保持する可動テーブル部15には、当該被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを介して所定の範囲内で反時計方向に回転駆動されることとなる。
即ち、方形状駆動コイル761〜764の各コイル辺761a,761b,762a,762b,763a,763b,764a,764b部分では、点線の矢印で示す所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(駆動コイル761〜764が固定プレート8に固定されているために生じる)で、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが実線の矢印に示す方向(図中、反時計方向)に反発駆動され、この八つの各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる各電磁駆動力(同一レベルの所定の回転モーメント)のバランスのもとに、可動テーブル部15がX−Y平面上で(所定の範囲内で)反時計方向に回転駆動される。
(制御モードF10)
この制御モードF10は、可動テーブル部15をX−Y平面上で時計方向に所定角度の回転駆動を可能としたもので、そのための通電制御モードの一例を示すものでる(第70図参照)。
この制御モードF10では、各方形状駆動コイル761〜764と八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとが同時に通電制御される。この場合、各方形状駆動コイル761〜764に対しては、前記制御モードF9の場合とは逆向きの制御電流が通電されるようになっている(第70図の制御モードF10の欄参照)。
この場合、被駆動磁石6A〜6Dの磁極N,Sは、前記F1〜F9の場合と同一に設定されている。又、各方形状駆動コイル761〜764については、対応する八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対して、X−Y平面上の原点(0点)を中心とした同一レベルの所定のモーメント(回転駆動力)がそれぞれ時計方向に発生するように、前記制御モードF9の場合とは逆の方向に通電制御され、これにより所定の電磁駆動力を出力されるように設定されている。
第70図にこれを示す。図では、同一レベルの所定の回転モーメントを実線で図示する。これにより、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを保持する可動テーブル部15には、当該被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを介して所定の範囲内で時計方向(右回り)に回転駆動されることとなる。
その他の構成及びその動作,機能等については、前記第13の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、前記第13の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができるほか、更に、この第15の実施形態では、前記電磁駆動手段により出力される各電磁駆動力をX軸又はY軸に対して直交する方向に且つ回転する方向に出力し得るので、別途新たに回転駆動手段を装備することなく、可動テーブル部15に対する所定角度内での回転駆動が可能となるという利点があり、その汎用化を更に高めることができる。
尚、この第15の実施形態において、可動テーブル部15の移送方向の設定に際しては、F1〜F10の各制御モードに分けて電磁駆動手段142を駆動制御する場合を例示したが、例えば、制御モードF2では被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの各通電方向を制御モードF1の場合とは逆の方向に設定し、駆動コイル761,763の通電方向を制御モードF1の場合と同一に設定する等、同等に機能するのであれば、他の制御手法で電磁駆動手段164を駆動制御するようにこ構成してもよい。
又、この第15の実施形態において、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの装備箇所と方形状駆動コイル761〜764の装備箇所とを入れ換えてもよい。この場合は、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが固定子側に装備され、方形状駆動コイル761〜764が可動子側に装備されることとなる。
更に、この第15の実施形態では、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを電磁石で構成した場合を例示したが、永久磁石で構成してもよい。
この被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを永久磁石とすることにより、当該被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの周囲の電気的な配線が一切不要となり、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの装備箇所の空間領域を小さくすることができる。したがって、その分、装置全体の小型軽量化が可能となり、生産性および保守性の向上を図ることができ、被駆動磁石6A〜6Dを電磁石とした場合に比較して、その通電駆動が不要となることから全体的に電力消費を抑制することができる。これにより、装置全体のランニングコストを大幅に低減することができ、電磁駆動手段4の駆動制御に際しては複数の各方形状駆動コイル761〜764の通電方向の切り換え制御のみで可動テーブル1を任意の方向に移送駆動することができる。したがって、可動テーブル1の移動方向の切替えに際しての迅速な応答が可能となり、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの断線事故等の発生が皆無となるので、装置全体の耐久性を大幅に向上させることができるという利点がある。

第16の実施形態

次に、第16の実施形態を、第71図乃至第76図に基づいて説明する。
この第16の実施形態は、前記第15の実施形態における電磁駆動手段146(第66図参照)に代えて他の電磁駆動手段147(第71図,第72図参照)を装備した点に特徴を備えている。
具体的には、この第16の実施形態における電磁駆動手段147は、前記第15の実施形態における電磁駆動手段146の四個の方形状駆動コイルに代えて十字枠状に形成された十字状駆動コイル771を装備した点に構造上の特徴を有し、これにより、任意の方向への移動と共に可動テーブル部15に対する同一面上での回転駆動をも可能とした点に動作上の特徴を備えている。
ている。
又、この電磁駆動手段147を効率よく駆動するための動作制御系207を、前記第15の実施形態における動作制御系206に代えて装備し、同一面上での回転駆動を可能とした点に特徴を備えている。
以下、これを詳細に説明する。
まず、この第16の実施形態は、前記第15の実施形態の場合と同様に、同一面上にて任意の方向に移動可能に配設された精密作業用の可動テーブル部15と、この可動テーブル部15の移動を許容すると共に当該可動テーブル部15を保持し且つ当該可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたテーブル保持機構2と、このテーブル保持機構2を支持する本体部としてのケース本体3と、このケース本体3側に装備され且つ外部からの指令に応じて可動テーブル部15に所定方向への移動力を付与する電磁駆動手段147とを備えている。
ここで、可動テーブル部15は、精密作業用の可動テーブル1と、この可動テーブル1に対して所定間隔を隔てて平行に且つ同一中心軸上に一体的に配置された補助テーブル5とにより構成されている。そして、第3第4図に示すように、テーブル保持機構2は、補助テーブル5側に装備され、当該補助テーブル5を介して前記可動テーブル1を保持するように構成されている。
〔電磁駆動手段147について〕
電磁駆動手段147は、その主要部がケース本体3側に保持され、外部からの指令に応じて前記可動テーブル部15の移送方向に沿って所定の移動力(駆動力)を付与する機能を備えている。この電磁駆動手段147は、前記可動テーブル1と補助テーブル5との間に配設されている。
この電磁駆動手段147は、具体的には、十字枠状に形成された十字状駆動コイル771と、この十字状駆動コイル771のX軸およびY軸に平行に位置する平行コイル辺771a,771b,771c,771d,771e,771f,771g,771h(符号は、第72図中で反時計方向に順次付す)に個別に対応して配設され前記補助テーブル5上に装備された各八個の被駆動磁石6A,16A,6B,16B,6C,16C,6D,16Dと、前記十字状駆動コイル771を所定位置にて保持する固定プレート8とを備えている。
前記十字状駆動コイル771は、その中心点が固定プレート8上の中央部を原点として想定されるX−Y面上の原点に配設され、四方に張り出した対向する二つの辺がX−Y面上の各軸を挟んで、これに平行に、前記X軸およびY軸に沿ってそれぞれ配設されている。
また、合計八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは、外部から個別に通電制御が可能な電磁石で構成され、前記十字状駆動コイル771の各コイル辺771a〜771hに対応して、それぞれ個別に配設されている(第71図〜第72図参照)。
固定プレート8は、第71図に示すように前記補助テーブル5の可動テーブル1側に配設され前記ケース本体3に保持されている。又、前記十字状駆動コイル771と固定プレート8とによって、前記電磁駆動手段147の主要部である固定子部分が構成されている。
そして、十字状駆動コイル771は、稼動状態に設定されると、前記各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとの間で当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを各コイル辺771a〜771hに直交する方向に反発駆動する電磁駆動力を発生する。この場合、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの移動方向の中心軸線が前記X軸又はY軸に直交するように設定されている。
又、各コイル辺771a〜771hに直交しない方向(各コイル辺771a〜771hに対しては斜めの方向)に前記可動テーブル部15を移送する場合には、後述するように、X軸およびY軸に沿ってそれぞれ配設された異なった箇所の少なくとも二以上の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁駆動力の合力をもって、当該可動テーブル部15の移送が実行されるようになっている。
電磁駆動手段147の一部を構成する各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dは、本実施形態では第72図に示すように、磁極の端面(各コイル辺771a〜771hとの対向面)が四角形状の電磁石が使用され、補助テーブル5の上面に想定されるX−Y平面上で、中心部から等距離に位置する各コイル辺771a〜771h上に、それぞれ配設されている。
そして、本実施形態にあっては、例えば八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの一部又は全部に所定の駆動電流が通電されて当該各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが稼働状態に設定され、その後又は同時に、後述する所定の制御モードに従って十字状駆動コイル771が稼働状態に設定され通電が開始される。そして、十字状駆動コイル771に対する通電電流および各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁気力の大小が通電制御により調整され、これにより、前記可動テーブル部15が所定の方向に移送される。
この場合、可動テーブル部15に対する移送方向およびその移送駆動力に関する電磁駆動手段147の働き(十字状駆動コイル771と各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する通電駆動)については、第74図乃至第76図にて詳述する。
又、この第16の実施形態では、電磁石からなる前記八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電方向が前記第1の実施形態の場合と同様に可変制御されることから、十字状駆動コイル771の(各コイル辺771a〜771h部分の)通電方向および通電電流の大小が、前記可動テーブル部15の移送方向に対応して後述する動作制御系207により、各制御モードの内容に応じて設定制御される。
これにより、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対しては、フレミングの左手の法則に従って所定の方向(各コイル辺771a〜771h部分にそれぞれ直交する方向)へ押圧する電磁力(反力)が出力されることとなる。
又、八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁力の方向を予め選択し組み合わせることにより、当該八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる電磁駆動力の合力を前記可動テーブル部15の移送方向(回転を含む)に合わせることが可能となり、当該可動テーブル部15をX−Y平面上の任意の方向に向けて移動力を付与することができる。
これら八個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する一連の通電制御の手法については、後述するプログラム記憶部22の説明箇所(第74図〜第76図)で詳述する。
ここで、十字状駆動コイル771の同一面上におけるコイル部分の外側および内側には、少なくとも当該十字状駆動コイル771の高さ(固定プレート8面上の高さ)と同一の高さに、且つ前記被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの動作範囲を包含する範囲にて、フェライト等の磁性材料を充填装備してもよい。
〔動作制御系207について〕
次に、この第16の実施形態における動作制御系207について詳述する。
この第16の実施形態において、前記電磁駆動手段147には、前記十字状駆動コイル771及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを個別に通電制御して前記可動テーブル部15の移動動作を規制する動作制御系207が、併設されている(第73図参照)。
この動作制御系207は、前記十字状駆動コイル771に対する通電方向を所定の方向(一方又は他方)に設定し維持する通電方向設定機能と、この十字状駆動コイル771の通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能と、この十字状駆動コイル771への通電方向に応じて作動し前記各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極N,Sを個別に設定し維持する磁極個別設定機能と、この各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁力強度を外部からの指令に応じて個別に可変設定(通電電流を可変することによって設定し得る)する磁力強度設定機能とを有し、これらの各諸機能の動作を調整しつつ前記可動テーブル部15に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能とを備えている。
そして、この動作制御系207は、前記諸機能を実行するため、第73図に示すように、前記電磁駆動手段147の十字状駆動コイル771及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の制御モードに従って個別に駆動し前記可動テーブル部15を所定の方向に移動制御するテーブル駆動制御手段217と、このテーブル駆動制御手段217に併設され前記可動テーブル1の移動方向およびその動作量等が特定された複数の通電制御モード(本実施形態ではK1〜K10の10個の通電制御モード)にかかる複数の通電制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部227と、これら各制御プログラムの実行に際して使用される所定のデータ等を記憶したデータ記憶部23とを備えている。
又、テーブル駆動制御手段217には、十字状駆動コイル771及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部24が併設されている。又、このテーブル駆動制御手段217には、前記可動テーブル1の移動中および移動後の位置情報が、前記位置情報検出手段25によって検出され演算処理されて送り込まれるようになっている。
そして、前記動作制御系207が有する種々の制御機能は、前記プログラム記憶部227の複数の制御モードK1〜K10に総合的に包含され、動作指令入力部24から入力されるオペレータからの指令に基づいて選択される制御モードK1〜K10の何れかに基づいて作動し、実行されるようになっている。
これを更に詳述する。
テーブル駆動制御手段217は、本実施形態にあっては、動作指令入力部24からの指令に基づいて作動し所定の制御モードをプログラム記憶部227から選択し前記十字状駆動コイル771及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dにゼロを含む所定の直流電流を通電制御する主制御部217Aと、この主制御部217Aに選択設定され所定の制御モード(K1〜K10の内の一つ)に従って十字状駆動コイル771及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを同時に又は個別に駆動制御するコイル選択駆動制御部217Bとを備えている。
又、主制御部217Aは、テーブル位置を検出する位置情報検出手段25からの入力情報に基づいて前記可動テーブル1の位置を算定し或いはその他の種々の演算を行う機能も同時に兼ね備えている。ここで、符号4Gは、前記電磁駆動手段147の十字状駆動コイル771及び各四個の被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに所定の電流を通電する電源回路部を示す。
〔プログラム記憶部227について〕
前記テーブル駆動制御手段217は、プログラム記憶部227に予め記憶された所定の制御プログラム(所定の制御モードを実行するためのプログラム)に従って、前記電磁駆動手段147の十字状駆動コイル771及び八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを所定の関連性を持たせて個別に駆動制御するように構成されている。
即ち、本実施形態に係るプログラム記憶部227には、前記八個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6D,16A〜16Dの通電方向を個別に特定し磁極のN極又はS極を特定すると共に、通電停止を含む通電電流の大小を個別に可変設定する複数の磁石駆動用制御プログラムと、この八個の各被駆動磁石(電磁石)6A〜6D,16A〜16Dの通電方向が特定され磁極のN極又はS極(又は通電停止)は設定された場合に機能しこれに対応して十字状駆動コイル771対する通電方向およびその通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル用の通電制御プログラムが記憶されている。同時に、これらの各制御プログラムの動作タイミングが、10組の制御モードK1乃至K10に整理されて記憶されている(第74図〜第76図参照)。
ここで、この10組の制御モードK1乃至K10について、第73図〜第75図に基づいて説明する。
第74図は、X軸の正方向又は負方向に向けて、またY軸の正方向又は負方向に向けて、それぞれ可動テーブル部15を移送する場合の各制御モードK1乃至K4の一例(図表化したもの)を示すものである。
この第74図において、本実施形態における各制御モードK1〜K4では、十字状駆動コイル771に対する直流電流の通電方向は時計回り(右回り)に固定され、又、八個の各被駆動磁石(電磁石)の通電方向については、個別にその磁極(S極又はN極)が制御モードによって可変設定されるようになっている。
(制御モードK1)
この制御モードK1は、可動テーブル1をX軸の正の方向に移送するための通電制御モードの一例を示す(第74図参照)。
この第7の実施形態における制御モードK1では、Y軸に沿って位置する各コイル辺771c,771d,771g,771hに対する被駆動磁石6B,16B,6D,16Dが通電制御され、X軸に沿って位置する各コイル辺771a,771b,771e,771fに対する各被駆動磁石6A,16A,6C,16Cは通電停止制御されるようになっている。
ここで、Y軸に沿って配置された被駆動磁石6B,16Bは、前記各コイル辺771c,771dに対向する端面部がN極,S極にそれぞれ設定制御されている。又、Y軸に沿って配置された他の被駆動磁石6D,16Dは、前記各コイル辺771g,771hに対向する端面部がS極,N極にそれぞれ設定制御されている。
このため、十字状駆動コイル771の各コイル辺771c,771d,771g,771h部分では、点線の矢印に示す方向に所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(十字状駆動コイル771が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6B,16B,6D,16Dが実線の矢印に示す方向(図中、右方向)に反発駆動され、この四つの被駆動磁石6B,16B,6D,16Dに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、可動テーブル部15がX軸上の正の方向に移送される。
(制御モードK2)
この制御モードK2は、可動テーブル1をX軸の負の方向に移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第74図参照)。
この制御モードK2では、Y軸に沿った方向に位置する被駆動磁石6B,16B,6D,16Dの磁極の設定を前記制御モードK1の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードK1の場合と同一となっている。
このため、十字状駆動コイル771の各コイル辺771c,771d,771g,771h部分では、前記モードK1の場合と同様の原理で逆向きの電磁駆動力(点線の矢印)が発生し、その反力で被駆動磁石6B,16B及び6D,16Dがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、左方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がX軸上の負の方向に移送される。
(制御モードK3)
この制御モードK3は、可動テーブル部15をY軸の正の方向に移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第74図参照)。
この制御モードK3では、X軸に沿った方向に位置する各コイル辺771a,771b,771e,771fに対する被駆動磁石6A,16A,6C,16Cが通電制御され、Y軸に沿った方向に位置する各コイル辺771c,771d,771g,771hに対する各被駆動磁石6B,16B,6D,16Dが通電停止制御されるようになっている。
ここで、X軸に沿って配置された被駆動磁石6A,16Aは、前記各コイル辺771a,771bに対向する端面部がS極,N極にそれぞれ設定制御されている。又、X軸に沿って配置された他の被駆動磁石6C,16Cは、前記各コイル辺771e,771fに対向する端面部がN極,S極にそれぞれ設定制御されている。
このため、十字状駆動コイル771の各コイル辺771a,771b,771e,771f部分では、点線の矢印に示す方向に所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(十字状駆動コイル771が固定されているために生じる)で、被駆動磁石6A,16A,6C,16Cが実線の矢印に示す方向(図中、上方向)に反発駆動され、この四つの被駆動磁石6A,16A,6C,16Cに生じる電磁駆動力のバランスのもとに、可動テーブル部15がY軸上の正の方向に移送される。
(制御モードK4)
この制御モードK4は、可動テーブル1をY軸の負の方向に移送するための通電制御モードの一例を示す(第74図参照)。
この制御モードK4では、X軸に沿った方向に位置する被駆動磁石6A,16A,6C,16Cの磁極の設定を前記制御モードK3の場合に比較して逆にした点が相違する。その他は前記制御モードK3の場合と同一となっている。
このため、十字状駆動コイル771の各コイル辺771a,771a,771e,771f部分では、前記モードK3の場合と同様の原理で逆向きの電磁駆動力(点線の矢印)が発生し、その反力で被駆動磁石6A,16A及び6C,16Cがそれぞれ実線の矢印に示す方向(図中、下方向)に反発駆動され、これによって、可動テーブル部15がY軸上の負の方向に移送される。
(制御モードK5)
この第16の実施形態における制御モードK5は、可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第75図参照)。
この制御モードK5では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定され、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの全部に対して予めその通電方向(磁極N,Sの設定)が個別に設定制御されるようになっている。
即ち、第75図に示すように、十字状駆動コイル771の各コイル辺771a〜771hに対応して装備された各被駆動磁石6A,16A,6B,16B,6C,16C,6D,16Dの内、各被駆動磁石6A〜6Dは対応する各コイル辺に対向する端面部分がそれぞれS極,N極,N極,S極に順次設定され、又、各被駆動磁石16A〜16Dは対応する各コイル辺に対向する端面部分がそれぞれN極,S極,S極,N極に、順次設定されている。
そして、前記十字状駆動コイル771の各コイル辺771a〜771hの各部分では、前記制御モードK1とK3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードK1,K3の場合と同様の向き(X軸の正方向とY軸の正方向)の電磁駆動力が同時に発生し、その合力が第75図の制御モードK5の欄に示すように第1象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15は、X−Y平面座標上の第1象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第1象限方向への移送角度θ(X軸との角度θ)は、十字状駆動コイル771及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードK6)
この制御モードK6は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第3象限の方向(第1象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第75図参照)。
この制御モードK6では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定され、その磁極N,Sは、前記各制御モードK5の場合とは逆向きに設定されるようになっている。
このため、十字状駆動コイル771の各コイル辺771a〜771h部分では、前記制御モードK2とK4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードK2,K4の場合と同様の向き(第75図の左方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第75図の制御モードK6の欄に示すように第3象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第3象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第3象限方向への移送角度θは、十字状駆動コイル771及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードK7)
この第16の実施形態における制御モードK7は、可動テーブル部15をX−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第75図参照)。
この制御モードK5では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定され、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの全部に対して予めその通電方向(磁極N,Sの設定)が個別に設定制御されるようになっている。
即ち、第75図に示すように、X軸の正方向に位置するコイル辺771a〜771hに対応して装備された各被駆動磁石6A,16A,6B,16B,6C,16C,6D,16Dの内、各被駆動磁石6A〜6Dは対応する各コイル辺に対向する端面部分がそれぞれS極,S極,N極,N極に順次設定され、又各被駆動磁石16A〜16Dは対応する各コイル辺に対向する端面部分がそれぞれN極,N極,S極,S極に順次設定されている。
そして、前記十字状駆動コイル771の各コイル辺771a〜771hの各部分では、前記制御モードK2とK3とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。このため、前記制御モードK2,K3の場合と同様の向き(X軸の負方向とY軸の正方向)の電磁駆動力が同時に発生し、その合力が第75図の制御モードK7の欄に示すように第2象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15は、X−Y平面座標上の第2象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第2象限方向への移送角度θは、十字状駆動コイル771及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードK8)
この制御モードK8は、可動テーブル1をX−Y平面座標上の第4象限の方向(第2象限の方向とは逆の方向)に向けて移送するための通電制御モードの一例を示すものである(第75図参照)。
この制御モードK8では、八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが同時に通電制御可能な状態に設定され、その磁極N,Sは、前記各制御モードK7の場合とは逆向きに設定されるようになっている。
このため、十字状駆動コイル771の各コイル辺771a〜771h部分では、前記制御モードK1とK4とが同時に作動したのと同等の通電制御がなされる。そして、前記制御モードK1,K4の場合と同様の向き(第75図の右方向と下方向)の電磁駆動力が同時に発生し、且つその合力が第75図の制御モードK8の欄に示すように第4象限の方向に向けられる。これにより、前記可動テーブル部15がX−Y平面座標上の第4象限の方向に向けて移送される。
ここで、X軸に対する第4象限方向への移送角度θは、十字状駆動コイル771及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電電流の大きさを個別に可変制御することによって各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに作用する電磁駆動力を変化させ、これにより、任意の方向に自在に可変設定することができる。
(制御モードK9)
この第16の実施形態における制御モードK9は、可動テーブル部15をX−Y平面上で反時計方向に所定角度の回転駆動を可能としたもので、そのための通電制御モードの一例を示すものである(第76図参照)。
この制御モードK9では、十字状駆動コイル771と八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとが同時に通電制御される。
この場合、十字状駆動コイル771の通電方向は、第76図に示すように、前記K1〜K8の場合と同様に右回りで固定した状態に設定されている。又、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極N,Sについては、十字状駆動コイル771の各コイル辺に対向する部分の磁極が、被駆動磁石6A〜6DではそれぞれS極に設定され、被駆動磁石16A〜16DではそれぞれN極に設定されている。
これにより、十字状駆動コイル771及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが前記状態に通電制御され、当該八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dには、X−Y平面上の原点(0点)を中心とした各同一レベルの所定のモーメント(所定の電磁駆動力)が、それぞれ反時計方向に向けて発生する。
第76図では、同一レベルの所定の回転モーメントを実線で図示する。これにより、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを保持する可動テーブル部15には、当該被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを介して所定の範囲内で反時計方向に回転駆動されることとなる。
即ち、十字状駆動コイル771の各コイル辺771a〜771h部分では、点線の矢印で示す所定の電磁駆動力が発生し、同時にその反力(十字状駆動コイル771が固定プレート8に固定されているために生じる)で、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが実線の矢印に示す方向(図中、反時計方向)に反発駆動され、この八つの各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに生じる各電磁駆動力(同一レベルの所定の回転モーメント)のバランスのもとに、可動テーブル部15がX−Y平面上で(所定の範囲内で)反時計方向に回転駆動される。
(制御モードK10)
この第16の実施形態における制御モードK10は、可動テーブル部15をX−Y平面上で時計方向に所定角度の回転駆動を可能としたもので、そのための通電制御モードの一例を示すものである(第76図参照)。
この制御モードK10では、十字状駆動コイル771と八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dとが同時に通電制御される。この場合、十字状駆動コイル771に対しては、前記制御モードF9の場合と同一の方向(右回り)に駆動電流が通電されるようになっている(第76図の制御モードK10の欄参照)。又、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの磁極N,Sの設定については、前記K9の場合とはN極,S極が逆に設定されている。
これにより、十字状駆動コイル771及び各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが前記状態に通電制御され、当該八個の各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dには、X−Y平面上の原点(0点)を中心とした各同一レベルの所定のモーメント(所定の電磁駆動力)が、それぞれ時計方向(右回り)に向けて発生する。
第76図にこれを示す。図では、同一レベルの所定の回転モーメントを実線で図示する。これにより、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを保持する可動テーブル部15には、当該被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dを介して所定の範囲内で時計方向(右回り)に回転駆動されることとなる。
その他の構成及びその動作,機能等については、前記第15の実施形態の場合とほぼ同一となっている。
このようにしても、前記第15の実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができるほか、更に、駆動コイルを十字状駆動コイル771の一個で構成したので、組立時の手間が少なく且つ故障等の発生も軽減することができ、かかる点において生産工程の簡略化および保守性を改善することができるという利点がある。
ここで、前記第16の実施形態において、可動テーブル部15の移送方向の設定に際しては、K1〜K10の各制御モードに分けて電磁駆動手段147を駆動制御する場合を例示したが、例えば、制御モードK2,K10では十字状駆動コイル771の各通電方向を制御モードK1,K9の場合とは逆の方向に設定し、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの通電方向を制御モードK1,K9の場合と同一に設定する等、同等に機能するのであれば、他の制御手法で電磁駆動手段167を駆動制御するようにこ構成してもよい。
又、前記第16の実施形態において、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dの装備箇所と十字状駆動コイル771の装備箇所とを入れ換えてもよい。この場合は、被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dが固定子側に装備され、十字状駆動コイル771および制動プレート9が可動子側に装備されることとなる。
ここで、前記各実施形態においては、可動テーブル1として円形状のものを例示したが、四角形状でも他の形状であってもよい。補助テーブル5については四角形状の場合を例示したが、前記諸機能を実現し得るものであれば、円形でも他の形状のものであってもよい。又、被駆動磁石6A〜6Dについても同一形状のものであれば磁極面が四角形でなく例えば円形であってもよい。
更に、前記各実施形態にあっては、制動用プレート9を装備した場合を例示したが、特に移動の迅速性を問わない場合には当該制動用プレート9は装備しなくてもよい。
又、前記テーブル保持機構2は、可動テーブル部15に対する元位置復帰機能を備えたものについて例示したが、この可動テーブル部15に対する元位置復帰手段を別に装備し、テーブル保持機構2については元位置復帰機能を取り除いた構成としてもよい。
前記各実施形態にて装備した制動用プレート9については、各被駆動磁石6A〜6D,16A〜16D毎に装備したものであっても、複数の各被駆動磁石に共通の単一の制動用プレート9としてもよい。
この場合、制動用プレート9の周囲をケース本体3で保持するように構成すると共に、この制動用プレート9に前記各実施形態における駆動コイルを装着し、固定プレート8を削除するように構成してもよい。この制動用プレート9に駆動コイルを装着するに際しては、当該制動用プレート9は、導電性で且つ非磁性部材で形成すると、制動用プレート9の本来の機能を維持しつつ駆動コイルを有効に維持することができて都合がよい。
このようにすると、構成が更に単純化されることから、装置全体の小型軽量化を更に促進することができるという利点がある。
又、前記各実施形態において、直交座標(X−Y座標)上に四個の被駆動磁石を原点から等距離に装備した場合を例示したが、本発明は必ずしもこれに限定するものではなく、原点から等距離に装備していなくても、座標軸上から外れた位置に配置されていても、又その数が4個でなくてもよい。
この場合、前記各実施形態では、その動作制御系2,202,203,204・・・によって、外部から指示された移動方向に向けて都合のよい(例えば移送方向に効率良く機能する位置にある)複数の被駆動磁石を選択して通電駆動し、その合力をもって、前記可動テーブル部15を外部から指示された移動方向に向けて移送するように構成するとよい。
又、前記各実施形態にあっては、可動テーブル部15を可動テーブル1と補助テーブル5とで構成した場合を例示したが、可動テーブル部15を可動テーブル1のみで構成するようにしてもよい。
この場合、各被駆動磁石6A〜6D(又は6A〜6D,16A〜16D)は、可動テーブル1側に装着し、これに対向して固定プレートの対向面に前記駆動コイル7,721,731,・・・及び制動プレート9を装備するように構成してもよい。そして、テーブル保持機構2は、補助テーブル5を介することなく可動テーブル1を直接保持するような構造となっている。
このようにすると、装置全体の小型化および軽量化をより一層促進させることができ、可搬性および汎用性を高めることができて都合がよい。
更に、前記各実施形態では、テーブル保持機構として可動テーブルに対する元位置復帰機能を備えたものを例示したが、可動テーブルに対する元位置復帰機能を前記テーブル保持機構とは切り離して(元位置復帰機能を備えた手段として)別装備したものであってもよい。この場合、この元位置復帰機能を備えた手段がテーブル保持機構と同時に作動するものである限りにおいて技術思想的には前記各実施形態におけるテーブル保持機構と同等のものである。
又、前記各実施例において、各駆動コイルを固定コイル8上に装備した場合を例示したが、各駆動コイルを、前記被駆動磁石6A〜6D,16A〜16Dに対応する各コイル辺部分を当該被駆動磁石6A〜6D,16A〜16D側に露出するようにして、前記固定コイル8にそれぞれ埋設するように装着してもよい。
このようにすると、電磁駆動手段部分の空間領域を更に小さく設定することができ、装置全体の小型軽量化を更に促進させることができて都合がよい。
以上説明したように、本実施形態は、電磁駆動手段が作動して環状駆動コイルを通電駆動すると共に、外部からの指示に従って前記各被駆動磁石の内の移動方向に対応する一又は二以上の被駆動磁石を選択し通電駆動すると、その各被駆動磁石に働く電磁駆動力(反発力)の合力によって、可動テーブルをテーブル保持機構によって保持された所定の限定範囲内で同一平面上の任意の方向(環状駆動コイルの中心部側から外部に向かう方向)に平面移送することができる。
この場合、電磁駆動力の大きさを、環状駆動コイルと被駆動磁石の両方の通電電流を可変制御して設定し得るので、可動テーブルの移送速度を大小任意の大きさに設定することができ、かかる点において、汎用性をより一層たかめることができる。
又、この可動テーブル部の移送は、電磁駆動手段の環状駆動コイル及び所定の被駆動磁石に通電される電流の大きさをアナログ量で連続的に変化させ或いは所定の大きさに設定制御することが可能となっているので、テーブル保持機構の元位置復帰力とのバランスをとることにより、移送距離のミクロン単位での設定を可能としている。このため、精密作業用の可動テーブルを高精度に且つ円滑に、同一平面内において所定方向に高精度に且つ円滑に移送することができる。
更に、電磁駆動手段を可動テーブル部と固定プレートとの空間を利用して保持する構成とすることにより、当該電磁駆動手段の全体を薄板状の空間内に配置することができる。また、駆動機構としてX軸方向とY軸方向とを交差させた二重構造を採用していないので、当該電磁駆動手段の小型化軽量化が、ひいては装置全体の小型化軽量化が可能となっている。
又、駆動コイルとして単一の形状に形成された駆動コイルとしたので、生産時の組み込み及び装着作業が容易となり、生産性の向上を図ることができ、稼働時においても複雑な通電制御が不要となる。したがって、装置全体の起動時の迅速な立ち上げが可能となるという従来にない優れた精密加工用ステージ装置を提供することができる。
更に、少なくとも四組の駆動コイルのコイル辺をX軸およびY軸上にそれぞれ前述したように個別に配設すると共にこれに対応して各被駆動磁石を配置することにより、例えば、X軸に沿った方向への移動に際しては、Y軸上の駆動コイルおよび対応する各被駆動磁石の通電動作を休止させることができ、かかる点において消費電力および温度上昇を有効に抑制することができる。
又、駆動コイルを二個の角形小コイルを突合わせて構成すると共に、当該駆動コイルのコイル辺が固定プレート上の中央部を原点として想定されるX−Y面上の各軸に直交するように当該駆動コイルを前記X軸およびY軸上にそれぞれ個別に配設することが可能となる。このため、対応する各被駆動磁石に対してはそれぞれ電磁力を個別に且つ効率良く出力することができ、又、各被駆動磁石に対して個別に異なった大きさの電磁駆動力を発生させることが可能となる。しかも、駆動コイルと対応する被駆動磁石の両方の通電電流を同時に作用させることにより、所定の方向への移送速度を大きく設定することができ、又、例えば、移動方向のずれに際してはより迅速にこれに対応することができるという効果を奏する。
更に、駆動コイルとして同一面上に中心軸を同一にした大小二つの環状駆動コイルを装備すると共に各環状駆動コイルに対応してそれぞれ四個の被駆動磁石を装備することが可能となる。このため、可動テーブルの移送制御に際しては、より迅速に且つ高精度に可動テーブル部の移動動作を実行することができるという効果を奏する。
又、精密加工用ステージ装置において、駆動コイルのX軸及びY軸と交差する箇所に、当該駆動コイルのコイル辺部分に対応して前記被駆動磁石を個別に配設するという構成を採用することが可能となる。
前記複数の被駆動磁石の装備箇所を駆動コイルのX軸及びY軸と交差する箇所に限定したことから、実際上、移送方向の特定(演算)が容易となり、そのため、全体的に当該被駆動磁石の駆動制御が単純化される。したがって、可動テーブル部の移送方向の変化に対してもこれに迅速に対応することができ、同時に可動テーブル部の移送制御等(例えばその方向の切り換え制御,或いは位置ずれ等が生じた場合の補正)に際しても、これに迅速に対応することができる。
更に駆動コイルとして少なくとも四個の方形状駆動コイルを有すると共に被駆動磁石の数を倍増することにより、当該方形状駆動コイルと各被駆動磁石との間に発生する電磁駆動力をほぼ倍増させることができ、これにより、当該可動テーブルに対する移送駆動をより迅速に且つ高精度に実行することができる。
更に、駆動コイルとして少なくとも四組の駆動コイルを装備すると共に、この各駆動コイルのコイル辺が前記X軸又はY軸に沿って配設し且つ前記コイル辺に対向して前記被駆動磁石をX軸又はY軸上にそれぞれ個別に配設することが可能となる。このため、電磁駆動手段により出力される各電磁駆動力をX軸又はY軸に対して直交する方向で且つ回転する方向に出力し得ることとなる。このため、別途新たに回転駆動手段を装備することなく、可動テーブルに対する所定角度内での回転駆動が可能となるという効果を奏することとなり、その汎用化を更に高めることができるという、従来にない優れた精密加工用ステージ装置を提供することができる。
駆動コイルとして少なくとも四個の方形状駆動コイルにより構成し更に各方形状駆動コイルの前記X軸及びY軸と平行に位置する箇所の各コイル辺に対応して前記各被駆動磁石をそれぞれ個別に配設することが可能となる。このため、各駆動コイルとこれに対応した各被駆動磁石との間に発生する電磁駆動力を装置全体ではほぼ倍増させることができ、これにより、当該可動テーブル部に対する駆動制御をより迅速に且つ高精度に実行することができる。
精密加工用ステージ装置において、各被駆動磁石を電磁石に代えて永久磁石とすることにより、各被駆動磁石に対する通電制御が不要となり、各被駆動磁石の配線回路が不要となることから、電磁駆動手段の構造が更に単純化され且つ小型軽量化が促進され、可動テーブルに対する駆動制御に際しての制御対象が少なくなることから制御動作の即応性を高めることができ、更には装置全体の生産性及び耐久性を高めることができるという効果を奏する。
更に、駆動コイルを、全体的には十字枠状に形成された一個の十字状駆動コイルにより構成すると共にこの一個の十字状駆動コイルの前記X軸又はY軸と平行に位置する箇所のコイル辺に対応して、前記各被駆動磁石をそれぞれ個別に配設することが可能となる。このため、電磁駆動手段により出力される各電磁駆動力をX軸又はY軸に対して直交する方向で且つ回転する方向に出力することが可能となる。したがって、別途新たに回転駆動手段を装備することなく、可動テーブルに対する所定角度内での回転駆動が可能となるという効果を奏する。このため、その汎用化を更に高めることができるという、従来にない優れた精密加工用ステージ装置を提供することができる。
各被駆動磁石に対向し且つ微小間隙を介して導電性部材から成る制動プレートを配設すると共に、この制動プレートを前記駆動コイル側に固着装備することが可能となる。
このため、電磁駆動手段を急激に駆動しもしくは急激にその動作を停止させても、各被駆動磁石と制動プレートとの間に生ずる渦電流制動によって可動テーブル側に適度の制動力が無接触で発生し、これによって、可動テーブル部は微小振動することなく安定した状態で円滑に移送することができる。
ここで、前記制動プレートを、前記各被駆動磁石に共通に対応し得る単一の板状部材によって構成してもよい。
このようにすると、部品点数が少なくなり、装置全体の組立工程が単純化され、又保守性も改善され、装置全体の耐久性を増加させることができる。
前記駆動コイルとこれに対応して装備された複数の被駆動磁石の各々の装備箇所を、当該各駆動コイルと被駆動磁石の対応関係を維持しつつその全体を入れ替え装備するように構成してもよい。
前記制動プレートを前記本体部で保持すると共にこの制動プレートに前記駆動コイルを固着装備し、前記固定プレートを削除するように構成してもよいものである。
このため、固定プレートを不要としたことから、小型軽量化を更に促進することができる。
電磁駆動手段に、外部からの指令に応じて作動し当該電磁駆動手段の有する駆動コイルと各被駆動磁石とを個別に通電制御して前記可動テーブル部の所定の移動方向に向けて所定の駆動力を出力せしめる動作制御系を併設するようにしてもよいものである。
このため、可動テーブルの移動方向に向けて有効に機能する一又は二以上の被駆動磁石を選択して作動させるようにしたので、可動テーブルを確実に所定の方向に移動制御させることができる。
ここで、動作制御系については、前記駆動コイルに対する通電方向を一方の方向に設定し維持する通電方向設定機能と、駆動コイルに対する通電電流の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能と、駆動コイルに対する通電方向に応じて作動し前記各被駆動磁石に対する磁極の設定を設定し維持する磁極可変設定機能と、前記各被駆動磁石の磁力強度を外部からの指令に応じて個別に可変設定すると共にこれによって可動テーブル部に対する移送方向および移送力を調整するテーブル動作制御機能とを備えた構成としてもよい。
これにより、駆動コイル又は駆動コイルおよび各被駆動磁石の通電電流を単に個別に調整するだけで、可動テーブルを、同一面内で任意の速度で任意の方向に、高精度に且つ確実に移送することができる、という従来にない優れた精密加工用ステージ装置を提供することができる。

第17の実施形態

第77図及び第78図に示す本発明に係る第17の実施形態は、第1図に示す第1の実施形態の電磁制動機構の改良に関するものである。すなわち、第1図に示す第1の実施形態は、電磁制動機構(制動磁石及び制動用プレート)により可動テーブル1にのみ制動を懸ける例であるが、第77図に示す第17の実施形態は、電磁制動機構により可動テーブル1及びテーブル保持機構2の両方に制動を懸ける構成に関するものである。
第77図に示す第17の実施形態は、テーブル保持機構2のうち、特に中継プレート(中継部材)2Gを選定し、この中継プレート2Gに電磁制動機構により制動を懸ける場合を示している。
第77図において、電磁制動機構により可動テーブル1に制動を懸ける構成は、第1図に示す構成と同様であるため、電磁制動機構により中継プレート2Gに制動を懸ける構成について説明する。なお、電磁制動機構により可動テーブル1に制動を懸ける構成は、第1図に示す構成に限られるものではなく、上述した実施形態において説明した電磁制動機構を採用することができるものである。
第77図に示すように、テーブル保持機構、特に中継プレート2Gに制動を懸ける電磁制動機構は、上述した実施形態において採用した構成と同様に、制動磁石800a〜800bと制動用プレート801との組み合わせにより構成されている。
制動用プレート801は、ケース本体3の底部3Bに植立させた支持軸802に中継プレート2Gと平行に保持して支えられている。そして、制動用プレート801は、支持軸802に支えられて中継プレート2Gに対面している。
本実施形態においては、制動磁石を4個用いている。この4個の制動磁石800a〜800bは、ケース本体3の底部3Bに支えられている。そして、これらの制動磁石800a〜800bは、ケース本体3に支えられて中継プレート801に対面している。すなわち、制動磁石800a〜800bは、中継プレート2Gを挟んで対峙した位置に配置されている。これらの制動磁石800a〜800bは、支持軸802を中心とし、かつ支持軸802の円周方向に等間隔に分割した位置にそれぞれ配置されている。さらに、これらの制動磁石800a〜800bは、隣り合う制動磁石同士の磁極が異なるように配置されている。すなわち、例えば隣り合う制動磁石800aの磁極をS極とした場合には、制動磁石800b又は800dはN極となるように配置している。
したがって、本実施形態においては、制動磁石(800b又は800d)のN極からの磁束804が制動用プレート801を介してS極の制動磁石(800a又は800c)に流れ込み、磁路を形成している。
第77図及び第78図に示す電磁制動機構(制動磁石800a〜800d,制動用プレート801)は、第9図に示す制動原理に基づいて制動力を発生させ、その制動力をテーブル保持機構2、特に中継プレート2Gに懸けることにより、テーブル保持機構2に発生する微小な往復動を短時間内に抑制する。
次に、本実施形態と、電磁制動機構がない従来例との制動力を比較した結果を第79図(A)(B)に示す。第79図(A)(B)において、横軸は時間、縦軸は微小な往復動作の振幅をしている。第79図(A)に示すように、本発明の第17の実施形態は、可動テーブル1とテーブル保持機構2との双方に電磁制動機構により制動を懸けるため、第79図(B)に示す従来例と比較して、制動力を懸けた際に発生する微小な往復動作を短時間内に抑制することができるという効果を奏するものであることが分かる。

以上説明したように本発明によれば、電磁制動機構の制動用磁石と非磁性及び導電性の制動プレートとを可動テーブルの移動に同期して相対的に変位させることにより、前記可動テーブルの移動速度に比例した大きさの渦電流を前記制動プレートに発生させ、当該制動プレートに発生する渦電流による磁力と前記制動用磁石の磁力との相互磁気作用に基づく制動力を発生させるため、当該電磁制動機構の制動力を受けて、前記可動テーブルの微小往復動作を短時間内で収束させることができる。

Claims (39)

  1. 本体部に組み込まれ、被加工物を支持する可動テーブルと、
    前記本体部に組み込まれ、前記可動テーブルを同一面内の任意の方向への移動を許容するテーブル保持機構と、
    前記本体部に組み込まれ、前記可動テーブルに前記同一面内での送りを与える電磁駆動手段と、
    前記同一面内の任意の位置に前記可動テーブルを停止させるための制動力を発生させる電磁制動機構と、
    を有し、
    前記電磁駆動手段は、複数の被駆動磁石と、通電の方向により前記被駆動磁石の磁力に作用する磁力を発生するための駆動コイルとの組を有し、前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの相互磁気作用により前記可動テーブルの送りを発生させるものであり、
    前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの内、一方は定位置に固定され、他方は前記可動テーブルと一体に移動可能に設けられ、
    前記電磁制動機構は、相互に対面し、かつ前記可動テーブルの動きに同期して相対的に移動する制動用磁石と非磁性及び導電性の制動プレートとを含み、
    前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は定位置に固定され、他方は前記可動テーブルの動きに同期して移動可能に設けられ、当該制動用磁石と当該制動プレートとの組は、前記可動テーブルの移動に伴って当該制動プレートに発生する渦電流による磁力と当該制動用磁石の磁力との相互磁気作用に基づく制動力を発生するものであることを特徴とする精密加工用ステージ装置。
  2. 前記電磁制動機構は、前記可動テーブルにのみ制動を懸けるものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  3. 前記電磁制動機構は、前記可動テーブル及び前記テーブル保持機構に制動を懸けるものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  4. 前記電磁制動機構は、前記制動用磁石と前記制動プレートとの対を複数有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  5. 前記電磁制動機構は、前記可動テーブルの中央部に装備したことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  6. 前記電磁制動機構の前記制動プレートは、前記複数の制動用磁石に対して単一のプレートとして形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  7. 前記可動テーブルは、当該可動テーブルと平行に、かつ一体に連結された補助テーブルを介して、或いは直接的に前記テーブル保持機構に保持されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  8. 前記テーブル保持機構は、
    前記可動テーブルの周端部の同一円周上に所定間隔を隔てて平行に配設され且つ一端部が当該可動テーブルに植設された少なくとも三本の一方の棒状弾性部材と、
    前記一方の各棒状弾性部材に対応し且つ当該各棒状弾性部材の外側にて同一円周上に所定間隔を隔てて平行に配設され一端部が前記本体部に保持された同一長さの少なくとも三本の他方の棒状弾性部材と、
    前記一方と他方の各棒状弾性部材の他端部を平行状態を維持しつつ一体的に保持する中継部材とにより構成され、
    前記テーブル保持機構の三組の各棒状弾性部材は、それぞれ同一の強度で同一長さのピアノ線等の棒状弾性部材により構成されていることを特徴とする請求の範囲第7項に記載の精密加工用ステージ装置。
  9. 前記電磁制動機構の前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は、前記可動テーブルと一体に移動するように設けられ、他方は前記本体部に設けられたことを特徴とする請求の範囲第8項に記載の精密加工用ステージ装置。
  10. 前記電磁制動機構の前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は、前記可動テーブルと一体に移動するように設けられ、他方は前記本体部に設けられ、
    さらに、前記電磁制動機構の前記制動用磁石と前記制動プレートとの内、一方は、前記中継部材と一体に移動するように設けられ、他方は前記本体部に設けられたことを特徴とする請求の範囲第8項に記載の精密加工用ステージ装置。
  11. 前記電磁制動機構の前記制動用磁石は、前記被駆動磁石から形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  12. 前記電磁制動機構の前記制動用磁石は、前記被駆動磁石と別体に構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  13. 前記電磁制動機構の前記制動用磁石は、永久磁石又は電磁石のいずれか1つから形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  14. 前記テーブル保持機構は、前記可動テーブルを元位置に復帰させる元位置復帰力を備えたものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  15. 前記被駆動磁石と前記駆動コイルとは、前記可動テーブルが移動する面内に設定した原点を通る1つの軸線を基準として円周方向に等分してなる複数の軸線上に配置されて定位置に固定されたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  16. 前記複数の軸線は、前記可動テーブルが移動する面内に設定した原点を通る直交した複数の軸線であることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の精密加工用ステージ装置。
  17. 前記複数の軸線は、前記可動テーブルが移動する面内に設定した原点を中心として放射方向に向かう複数の軸線であることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の精密加工用ステージ装置。
  18. 前記可動テーブルが前記テーブル保持機構により復帰する元位置は、前記可動テーブルが移動する面内に設定した軸線の基点となる原点に一致することを特徴とする請求の範囲第14項に記載の精密加工用ステージ装置。
  19. 前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの組は、前記軸線に対してずれた位置に配置されたことを特徴とする請求の範囲第15項に記載の精密加工用ステージ装置。
  20. 前記電磁駆動手段をなす複数の被駆動磁石は、前記原点から等距離の位置で前記各軸線上に配置され、
    前記電磁駆動手段をなす複数の駆動コイルは、前記複数の被駆動磁石に対応して配置されていることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の精密加工用ステージ装置。
  21. 前記軸線上に配置された複数の被駆動磁石は、線対称な位置関係に配置されていることを特徴とする請求の範囲第20項に記載の精密加工用ステージ装置。
  22. 前記電磁駆動手段の被駆動磁石は、永久磁石により形成されたものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  23. 前記電磁駆動手段の被駆動磁石は、電磁石により形成され、当該被駆動磁石への通電を、前記駆動コイルへの通電に同期させて順方向又は逆方向に選択的に制御するようにしたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  24. 前記駆動コイルは、前記被駆動磁石の磁力に作用する磁力を発生させるためのコイル片を有するものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  25. 前記駆動コイルは、寸法を異ならせて内外に配列した複数のコイルから形成されたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  26. 前記駆動コイルのコイル辺は、十字状又は直線状の形状に形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  27. 前記駆動コイルの十字状コイル辺は、前記被駆動磁石が配置された前記軸線に沿う姿勢に配置されたものであることを特徴とする請求の範囲第26項に記載の精密加工用ステージ装置。
  28. 前記駆動コイルの直線状コイル辺は、前記駆動磁石が配置された前記軸線に沿う、或いは横切る姿勢に配置されたものであることを特徴とする請求の範囲第26項に記載の精密加工用ステージ装置。
  29. 前記駆動コイルは、独立して通電される複数の小コイルを組み合わせて形成され、当該小コイル同士の突合せ部に前記十字状又は直線状のコイル辺が形成されていることを特徴とする請求の範囲第26項に記載の精密加工用ステージ装置。
  30. 前記小コイルは、角形形状に形成されていることを特徴とする請求の範囲第29項に記載の精密加工用ステージ装置。
  31. 前記小コイルの角形形状は、四角形,三角形,五角形又は扇形状のいずれかであることを特徴とする請求の範囲第29項に記載の精密加工用ステージ装置。
  32. 前記電磁駆動手段は、前記被駆動磁石と前記駆動コイルとの対を複数有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  33. 前記駆動コイルの外形寸法は、前記被駆動磁石の外形寸法より大きく設定されていることを特徴とする請求範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  34. 前記電磁駆動手段は、前記駆動コイルへの通電を制御して前記可動テーブルを直線移動させる、或いは直線移動及び回転移動させる動作制御系を備えていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  35. 前記動作制御系は、
    前記電磁駆動手段の駆動コイルを制御モードに従って通電制御するコイル駆動制御手段と、
    前記可動テーブルの移動方向,回転方向,及びその動作量等が特定された複数の制御モードにかかる複数の制御プログラムが記憶されたプログラム記憶部と、
    前記各制御プログラムの実行に際して使用される所定の座標データ等を記憶したデータ記憶部と、
    前記コイル駆動制御手段に前記駆動コイルに対する所定の制御動作を指令する動作指令入力部とを含んで構成されていることを特徴とする請求の範囲第34項に記載の精密加工用ステージ装置。
  36. 前記動作制御系の制御コードは、
    前記直交する2軸の交点を原点として各軸の正負方向に前記可動テーブルを移動させるための第1乃至第4の制御モードと、
    前記直交する2軸により区画される各象限内の方向に前記可動テーブルを移動させるための第5乃至第8の制御モードと、
    前記直交する2軸により形成される面内にて前記可動テーブルを時計方向又は反時計方向に回転させるための第9乃至第10の各制御モードとから構成されていることを特徴とする請求の範囲第35項に記載の精密加工用ステージ装置。
  37. 更に前記動作制御系は、
    前記可動テーブルの移動情報を検出し外部出力する複数の位置検出センサと、
    前記位置検出センサで検出される情報に基づいて所定の演算を行い前記可動テーブルの移動方向およびその変化量等を特定して位置情報として外部出力する位置情報演算回路とを併設したことを特徴とする請求の範囲第35項に記載の精密加工用ステージ装置。
  38. 前記電磁駆動手段は、外部からの指令に応じて作動し当該電磁駆動手段の有する駆動コイルと被駆動磁石とを個別に制御して前記可動テーブルを所定の移動方向に移動させる動作制御系を備えていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の精密加工用ステージ装置。
  39. 前記動作制御系は、
    前記駆動コイルに対する通電方向を一方の方向に設定し維持する通電方向設定機能と、
    前記駆動コイルに対する通電方向の大きさを可変設定する駆動コイル通電制御機能と、
    前記駆動コイルに対する通電方向に応じて作動し前記各駆動磁石に対する磁極を個別に設定し維持する磁極可変設定機能と、
    前記各被駆動磁石の磁力強度を外部からの指令に応じて個別に可変設定する磁力強度設定機能と、
    これらの諸機能を適度に作動させて可動テーブルに対する移送方向及び移送力を調整するテーブル動作制御機能とを有していることを特徴とする請求の範囲第38項に記載の精密加工用ステージ装置。
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