JPWO2003018808A1 - 完全長cDNAを用いた総合的遺伝子機能解析の植物システム - Google Patents

完全長cDNAを用いた総合的遺伝子機能解析の植物システム Download PDF

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Abstract

表現形質の原因遺伝子の特定が容易で、遺伝子機能を網羅的に解析する。(a)発現調節配列を含む完全長cDNAのライブラリーを植物集団に感染させて該cDNAを植物に導入し、(b)前記cDNAが導入された植物集団から目的の選抜条件に適合する植物を選抜し、(c)前記選抜された植物から前記cDNAを単離し、(d)前記単離されたcDNAを、前記導入された植物と同種の植物に再導入して前記選抜条件により表現形質を再確認することを含む遺伝子機能の解析方法。

Description

技術分野
本発明は、完全長cDNAを用いた総合的遺伝子機能解析の植物システムに関する。
背景技術
遺伝子の機能を解析するには、遺伝子に点突然変異を導入したり、挿入又は欠失変異を導入する方法が通常使われている。点突然変異の導入にはゲノム全体を変異誘導試薬によって化学的に処理する方法が一般的である。しかしながら、この方法は、変異の導入は簡単であるが、数億というゲノムDNAを構成する塩基配列の中から1つの塩基置換を検索しなければならず、その同定には多くの時間が必要とされる。従って、数万ある遺伝子の機能同定を高速かつ網羅的に決定するには不向きといえる。
そこで、高効率に遺伝子に変異を導入し、かつ、短時間に遺伝子機能を調べる方法として、遺伝子タギング法が知られている。この方法は、既知の遺伝子断片(タグ)を無作為にゲノム中に挿入し、挿入部位の遺伝子機能を破壊するというものである。植物の場合、この遺伝子タグには、T−DNAやトランスポゾンが使用される(Krysan,P.J.ら、Plant Cell,1999.11(12):p.2283−90;Speulman,E.ら、Plant Cell,1999.11(10):p.1853−66)。T−DNAの場合はアグロバクテリウムを介した植物への感染によって、また、トランスポゾンの場合はトランスポゼースを持った植物との掛け合わせによって、遺伝子断片はゲノム中に無作為に挿入される。そして、T−DNAは、通常1つの植物個体あたり1〜2コピーくらいの頻度で挿入され(Azpiroz−Leehan,R.ら、Trends Genet,1997.13(4):p.152−6)、ある種のトランスポゾンの場合は、ほぼ1コピーのトランスポゾンがゲノム中に挿入される(Fedoroff,N.ら、Bioessays,1995.17(4):p.291−7)。このような挿入変異株を数万用意することで、各々の遺伝子の機能を破壊した植物株の集団を作製することができる。
目的の変異形質を示す植物を単離した後に、変異形質と遺伝子との関係を調べる場合は、導入した遺伝子断片を手がかりに、PCR等の手法によって挿入部位近傍の遺伝子情報を得ることができるため、遺伝子の機能同定を高速かつ網羅的に行うことができる(Krysan,P.J.ら、Plant Cell,1999.11(12):p.2283−90;Speulman,E.ら、Plant Cell,1999.11(10):p.1853−66)。
この遺伝子タギング法の発展型としてアクチベーションタギング法と呼ばれる手法が知られている。アクチベーションタギング法とは、T−DNA内に組み込まれた転写のエンハンサー配列を利用して、T−DNAが挿入されたゲノムの近傍に存在する遺伝子の転写活性化を起こさせるというものであり、近年、新しい植物遺伝子機能の解析法として発達してきた(Walden,R.ら、Plant Mol Biol,1994.26(5):p.1521−8)。このアクチベーションタギングが持つ特徴のうち最も重要と思われるものは、タグによって優性の突然変異をも作ることができるという性質である。すなわち、他の遺伝子が重複機能をもつタイプ(例えばジーンファミリーを形成する遺伝子群)の遺伝子の変異に起因する表現型をも観察することができるという点である。この性質は、従来の遺伝子破壊型の突然変異体作成からは決して観察されてこなかったものである。
しかし、この様なアクチベーションタギング法を網羅的な遺伝子機能の解析(ゲノムに存在する遺伝子の機能をまとめて解析すること)に用いるにはひとつの大きな問題がある。それは、タグ内部のアクチベータとしてエンハンサー配列が用いられているため、転写活性化可能なゲノム領域は挿入部位前後5kb(Weigel,D.ら、Plant Physiol,2000.122(4):p.1003−13)にも及ぶことである。シロイヌナズナのようなモデル植物では、10kbのゲノム領域の中には平均2個以上の遺伝子が存在するため、エンハンサーによってどの遺伝子が活性化されたのかを判断することが困難である。従って、原因遺伝子の特定にはこれら挿入部位近傍の遺伝子をすべて単離して再度形質転換を行い、強制発現させて表現型が再現することを確認することによって、どの遺伝子がその表現型を規定するために機能していたのかを調べることが不可欠である。このことは、目的の形質を示す植物の単離から、原因遺伝子の特定まで平均して年単位の解析が必要になることを意味している。従って、アクチベーションタギング法を網羅的なゲノム遺伝子機能解析に用いようとすると、得られる遺伝子種や表現型の新規性は認められるにもかかわらず、従来の遺伝子破壊型タイプのタギングでみられるような遺伝子特定の迅速性、網羅的解析への適応性というメリットが見られないという大きな矛盾が生じる。
本発明は、表現形質の原因遺伝子の特定が容易で、遺伝子機能を網羅的に解析することが可能な、次世代型アクチベーションタギングシステムを提供することを目的とする。
発明の開示
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、完全長cDNAと、植物細胞内で恒常的又は条件的に発現を誘導することができるプロモーターとを含むT−DNAベクターを有するアグロバクテリウムを植物集団に導入し、上記完全長cDNAを過剰に発現させ、形質転換された植物体の表現形質を確認することにより遺伝子機能を網羅的に解析することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)遺伝子機能の解析方法であって、以下の工程:
(a)発現調節配列を含む完全長cDNAのライブラリーを植物集団に感染させて該cDNAを植物に導入し、
(b)前記cDNAが導入された植物集団から目的の選抜条件に適合する植物を選抜し、
(c)前記選抜された植物から前記cDNAを単離し、
(d)前記単離されたcDNAを、前記導入された植物と同種の植物に再導入して前記選抜条件により表現形質を再確認すること、
を含む前記解析方法。
(2)遺伝子機能の解析システムであって、以下の手段:
(a)発現調節配列を含む完全長cDNAのライブラリーを植物集団に感染させて該cDNAを植物に導入する手段、
(b)前記cDNAが導入された植物集団から目的の選抜条件に適合する植物を選抜する手段、
(c)前記選抜された植物から前記cDNAを単離する手段、及び
(d)前記単離されたcDNAを、前記導入された植物と同種の植物に再導入して前記選抜条件により表現形質を再確認する手段、
を含む前記解析システム。
上記解析方法及び解析システムにおいて、発現調節配列としては恒常発現型プロモーター、誘導型プロモーター又はこれらの組合せが挙げられる。また、完全長cDNAライブラリーとして、アグロバクテリウムに導入されたものを使用することができる。この場合、cDNAを植物に導入するには、アグロバクテリウムの感染により行われる。
さらに、選抜条件としては、形態形成変異及び/又はストレス耐性によるものが挙げられる。ストレスとしては、貧栄養ストレス、乾燥ストレス、温度ストレス(低温ストレス又は高温ストレス)、強光ストレス、紫外線ストレス、塩ストレス、大気汚染ストレス、農薬ストレス、酸化ストレス、重金属ストレス、病害ストレス及びホルモンストレスからなる群より選択される少なくとも1つを例示することができる。
(3)前記解析方法により解析された機能を有する遺伝子を含む植物。
上記植物には、植物体、種子、カルス及びプロトプラストからなる群より選択されるいずれかのものが含まれる。
本発明は、完全長cDNAを植物集団に導入し、当該植物集団について、その後の表現形質を確認することで、個々の植物ごとに遺伝子解析することなく遺伝子機能を植物群ごとにまとめて解析しようとする方法である。本発明者らは、この方法を、「Fox Hunting System」(Full length cDNA over−expression gene hunting system)と名付けた。その手法を以下に説明する(図1)。
(1)完全長cDNAライブラリーの調製手段(図1A)
本発明において使用する完全長cDNAとは、mRNAの完全なコピーを意味し、得られたcDNAよりも長いcDNAが存在する場合でも本発明における完全長cDNAに含めることとする。
完全長cDNAライブラリーは、遺伝子が機能するときに必要な全アミノ酸情報を含むため、導入する遺伝子が本来有する全機能を発揮することができる。従って、通常のcDNAライブラリーに比べ、機能発現の効率が遙かに高く、また、全てのcDNA断片が本来の開始コドン及び停止コドン情報を備えているため、発現のためのタンパク質融合化などの必要がなく、タンパク質発現効率が高い。
このような完全長cDNAは、当業者には公知の方法により、目的のmRNAから効率よく調製することができる。mRNAの5’末端には、7−メチルグアノシンが5’,5’三リン酸結合によって付加されており、これに着目していくつかの完全長cDNA合成技術が開発されている。例えば、Cap−trapper法(Carninci,P.,ら、Genomics,1996.37(3):p.327−36)、Cap−finder法(Zhao,Z.,ら、J.Biotechnol.,1999.73(1):p.35−41)等の手法を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
完全長cDNAをクローニングするためのベクターとしては、SfiIのような、8塩基以上を認識し、かつ、挿入DNAの方向を一方向に規定できる制限酵素部位を、cDNA挿入部位の両側に持つものを用いるのがよい。
当業者に公知の手法を利用して、上記の完全長cDNAを担持する完全長cDNAライブラリーを調製することができる。ライブラリーを調製するためのベクターとして、pTAS、pBigなどが挙げられる。
また、本発明の方法において使用する完全長cDNAライブラリーは、種々の生物に由来するmRNAを用いて調製することができる。例えば、シロイヌナズナ、トマト、イネ、トウモロコシなどの有用植物のcDNAのほか、酵母、植物病原菌などのmRNAからcDNAを合成することができる。
植物は、非常に簡単に形質転換体クローンを作り出せる高等生物である。その形質転換体は、種子という資源を作製するのに適している。従って、完全長cDNAライブラリーは植物から調製することが好ましい。
更に都合の良いことに、何億クローンものライブラリーに感染させても、1植物には1〜2クローンしか導入されないので、形質転換植物体は、すべて別々のクローンが導入されることになる。
一方、高等動物細胞は、高等植物細胞と同様に様々な膜構造によって細胞内が仕切られており、その構造の維持、又は細胞内シグナル伝達の仕組みには驚くほどの類似性が見出されている。従って、完全長cDNAライブラリーは動物に由来するmRNAから調製することもできる。このことは、高等動物由来の完全長cDNAを高等植物に導入することによって、高等植物遺伝子と共通する動物遺伝子の機能を同定することも可能であることを意味する。シロイヌナズナの遺伝子は、ヒトの遺伝子と高い相同性を示すものが多数認められている。例えば、これまでに同定されたヒト遺伝病の原因遺伝子289個のうち169個の遺伝子に類似した遺伝子は、シロイヌナズナのゲノム上に存在し、相同性が高いことがわかっている(田畑、化学と生物、Vol.39,No.6,2001)。
ところで、従来のcDNAライブラリーでは、全てのmRNA分子がそのままの量比でcDNA分子に置き換わるため、発現量の多い構造タンパク質遺伝子群などがライブラリー内の分子の大半を占め、情報伝達に関連する遺伝子のような、通常は発現量が少ない遺伝子群はライブラリー中における割合が極端に少ないことが多い。従って、遺伝子の発現量によって各cDNAクローンの存在比が大きく異なる。そこで、遺伝子の発現量にかかわらず全てのクローンが同一の割合で含まれるようにライブラリーを作製することが好ましい。このようなライブラリーを作製することを「標準化」という。
この完全長cDNAを、各クローンにつき等量ずつ混合すれば、標準化完全長cDNA混合物を得ることができる。合成された完全長cDNAの5’末端配列と3’末端配列を決定して、重複の無い(末端部における一部の領域の配列が共通しない)完全長cDNAクローンを選別し、これをデータベース化しておく。
標準化された完全長cDNAライブラリーは、それぞれ互いに異なるcDNAを選別した上で等量ずつ混合したものであり、従来のcDNAライブラリーが有する分子種の不均一性はなく、全体的に均一である。従って、ゲノム遺伝子の多コピー遺伝子群をも考慮すると、ゲノムをタギングするときよりも公平に、すなわち高効率に、別種遺伝子の機能検定を行うことができる。
また、シロイヌナズナでは全ゲノムの50%以上に相当する標準化完全長cDNAが現在整備されており、ヒトの遺伝子に関しては既に約80%以上もの標準化完全長cDNAが存在する。有用植物のイネでも同様のリソースが整備されつつある。従って、本発明においては、これらの整備された標準化完全長cDNAを使用することもできる。
但し、本発明の方法においては、完全長cDNAライブラリーの標準化は必ずしも必要ではない。標準化をするか否かについては、対象とする生物のゲノム情報について知られている程度、あるいは対象とする遺伝子の予想される発現量などの各種因子及び費用等から、当業者が適宜決定することができる。例えば、構造タンパク質の機能を解析したい場合には、これらの遺伝子は多量に発現していると考えられるので、通常の完全長cDNAライブラリーでも十分に使用することができる。
(2)発現ベクターへの完全長cDNAのクローニング手段(図1B)
得られた完全長cDNA又は標準化完全長cDNAを、アグロバクテリウム・チューメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)による植物形質転換のためのT−DNA発現ベクターにクローニングすることができる。T−DNAとは、双子葉植物の腫瘍であるクラウンゴールの病原細菌であるアグロバクテリウムの病原性株に見出されるTiプラスミドが有する特定領域であり、この細菌が植物に感染すると、T−DNAが植物細胞に転移し、ゲノムDNA中に組み込まれる。
このT−DNAの内部には、完全長cDNAの発現を調節するための配列が含まれる。発現調節配列としては、植物細胞内で、恒常的に若しくは条件的に発現を引き起こすプロモーター配列と、ターミネーターが連結したカセットを組込むのが好ましい。好ましい恒常発現型プロモーター配列としては、カリフラワーモザイクウイルス(Cauliflower Mosaic Virus)の35Sプロモーター配列(Sanders,P.R.ら、Nucleic Acids Res,1987.15(4):p.1543−58)が挙げられ、誘導型プロモーターとしてはグルココルチコイド誘導型プロモーター配列(Aoyama,T.ら、Plant J,1997.11(3):p.605−12)、エストロゲン誘導型プロモーター配列(Zuo,J et al,Plant J,2000.24(2):pp 265−273)などが挙げられる。本発明においては、これらのプロモーターを任意に組み合わせて(連結して)使用することも可能である。プロモーターの組合せは、恒常発現型又は誘導型同士でもよく、両者を組合せたものでもよい。
上述の完全長cDNA又は標準化完全長cDNAをそのプロモーター配列の下流にセンス方向、又はアンチセンス方向になるように、酵素反応により挿入する。これにより、センス鎖を発現させた場合は、当該cDNAをコードする遺伝子の過剰発現がもたらす表現形質の変化を、アンチセンス鎖を発現させた場合は、当該cDNAをコードする遺伝子の過少発現がもたらす表現形質の変化を知ることができる。
(3)完全長cDNAライブラリーの植物への導入手段(図1C)
次に、この完全長cDNAが挿入されたT−DNAの集団(Full−length cDNA over−expressor library;FOX library)を常法によりアグロバクテリウムに導入し、ライブラリーを作製した後、そのライブラリー中のcDNAを、アグロバクテリウムによる感染を介して植物に導入(形質転換)する。
アグロバクテリウムを感染させる対象となる植物は、双子葉植物及び単子葉植物のいずれでもよい。但し、単子葉植物を用いる場合は、効率的にアグロバクテリウムを感染させるためにフェノール化合物(アセトシリンゴン)を培地に添加することが好ましい。
上記植物は、植物体全体、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、種子等)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束等)又は植物培養細胞(プロトプラスト及びカルスを含む)のいずれをも意味するものである。
形質転換に用いられる植物としては、アブラナ科、イネ科、ナス科、マメ科等に属する植物(下記参照)が挙げられるが、これらの植物に限定されるものではない。
アブラナ科:シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)
ナス科:タバコ(Nicotiana tabacum)
イネ科:トウモロコシ(Zea mays)、イネ(Oryza sativa)
マメ科:ダイズ(Glycine max)
植物へのアグロバクテリウムの感染は、ディッピング法などを用いることができる。ディッピング法の場合は、植物体の束を、アグロバクテリウムが含まれる液体中に30〜60秒浸漬する。必要により、組織培養をした細胞に共感染(コカルチャー)させてもよい。
ライブラリー中の個々のアグロバクテリウムは、それぞれ別々のcDNAが挿入されたベクター(T−DNA)を有しており、T−DNAは、通常1植物個体に1〜2コピーしか挿入されない。従って、このような形質転換植物の集団は、全て別々の1〜2個の完全長cDNAを強発現しうる植物クローンの集団であると言える。このような植物個体の集団の中から、目的の変異体を次に示すいくつかの手法で選抜する。
(4)表現形質による選抜手段(図1D)
過剰発現cDNAが導入された植物集団をT1世代で抗生物質耐性によって選抜するのと同時に、種々のストレス耐性項目を付加することで、生き残る(適応した)変異株のみを選択することができる(テーラーメードスクリーニングと呼ぶ)。
また、野生型の植物を組織培養してできるカルスに、上記のアグロバクテリアFOXライブラリーを、コカルチャー法によって感染させる方法も採用することができる。組織培養によるコカルチャー法を採用すれば、形質転換の選抜と、表現形質の選抜とを同時に行うことができ、ディッピングによる形質転換効率が悪い植物種であってもそのような植物を形質転換材料として利用することが可能である。
上記選抜方法によれば、完全長cDNAを含んだ植物集団を一度すべて揃えるという「ライン化」をすることなく、ライブラリー内の全ての遺伝子機能検索をひとまとめにして行うことにより、簡単に目的の変異体を得ることができるため、僅かな労力で特定の性質を付与する遺伝子(本来その遺伝子が有している機能であるか否かを問わない)のスクリーニングを行うことができる。
さらに、アグロバクテリウムのFOXライブラリーを用いて植物を形質転換し、この形質転換植物から種子を回収した後、抗生物質耐性となった形質転換体の全てを生育させて各々の植物から種子を回収すれば、この種子の集団(種子ライブラリー)は様々な表現形質を指標としたスクリーニングのための材料となる。
表現形質による目的の植物は、種々のストレスに対する耐性、形態変異、環境応答変異、二次代謝産物変異など、様々な選抜条件によって単離することができる。この場合において、植物には植物体、種子、カルスなどが含まれる(図1E)。
ストレスとしては、例えば、貧栄養ストレス、乾燥ストレス、温度ストレス(低温ストレス又は高温ストレス)、強光ストレス、紫外線ストレス、塩ストレス、大気汚染ストレス、農薬ストレス、酸化ストレス、重金属ストレス、病害ストレス及びホルモンストレスなどが挙げられ、これらのストレスは単独でも複数組み合わさったものでもよい。
「貧栄養ストレス」とは、土壌栄養の主要成分である窒素、燐酸、カリウムのうち少なくとも1つの成分が欠けるか、あるいは通常必要とされる量の50%以下に減少することによって生じるストレスを意味する。
「乾燥ストレス」とは、水が枯渇した状態が持続的又は一時的に負荷されたときのストレスを意味する。
「温度ストレス」とは、植物生育の至適温度から上昇又は下降した状態に置かれることを意味する。例えば、「高温ストレス」は、42℃以上の条件を数分以上、持続的又は一時的に負荷したときのストレスであり、「低温ストレス」は、−4℃以下の条件を数分以上、持続的又は一時的に負荷したときのストレスである。
「強光ストレス」とは、光合成能を超える強光が植物に照射された状態を意味し、例えば1000〜2000μmol/s/m以上の光を照射した場合が該当する。
「紫外線ストレス」とは、100〜400nmの波長を有する紫外線を1〜10mJ/cm分以上照射した状態に置かれることを意味する。
「塩ストレス」とは、土壌に蓄積した塩類により土壌の水分ポテンシャルが低下して植物体が水分を吸収できなくなるなど、植物体の生理機能に損傷を与えるときのストレスを意味する。例えば、乾燥地帯における灌漑にともなう塩害によるストレスが挙げられる。
「大気汚染ストレス」とは、大気汚染物質(オゾン、二酸化硫黄、COX、など)が持続的又は一時的に負荷されたときのストレスを意味する。
「農薬ストレス」とは、植物体が農薬に持続的又は一時的に接触したときのストレスを意味する。
「酸化ストレス」とは、活性酸素によるストレスを意味する。
「重金属ストレス」とは、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン、カドミウムなど、土壌中の重金属物質の濃度が高まることによって生じる生育阻害を意味する。
「病害ストレス」とは、ウイルス、かび、昆虫などによる害を受けたときのストレスを意味し、例えばいもち病、うどんこ病、赤さび病、青枯れ病、モザイク病、根腐れ病などが挙げられる。
「ホルモンストレス」とは、各種植物ホルモンや、環境ホルモンが、植物に引き起こす形態異常や、代謝異常を引き起こすときのストレスを意味する。
これらのストレス耐性植物は、植物にとって十分にストレスを示す条件(例えば1週間水を与えない、37℃以上で培養する等)において枯死等をせずに耐性を示す植物を選抜することにより作出することができる。
また、「形態変異」とは、正常な環境において、野生型植物と異なる形態形成を起こす変異を意味する。徒長した植物、矮化した植物、葉の大型化した植物、根のはりが良い植物などが形態変異を起こした植物に該当する。
「環境応答変異」とは、温度、光、重力など、植物が通常感知している、あらゆる環境シグナルの応答に生じた変異を意味する。発芽がしやすい又はしにくい種子をつくる植物、花芽がすぐできる又はできない植物、光や重力のある方向に曲がる又は曲がらない植物などが環境応答変異を起こした植物に該当する。
「二次代謝産物変異」とは、植物二次代謝産物のうち、全般、又はある特定の二次代謝産物の生産量が、増加又は減少した変異を意味する。ちなみに、多くの漢方薬の原料は、そのような変異を生じた特殊な植物を利用している。
ところで、完全長cDNAの導入により植物が特定の表現形質を示すためには、いくつかの機構が考えられる。センスmRNAを発現させた場合、その強発現により正常タンパク質が平常時よりも多量に産生されるか、又は本来産生されない組織で産生されるために特定の表現形質が現れることが考えられる。また、センスmRNAによるサイレンシング効果により、正常タンパク質量が減少することによって特定の表現形質が現れることも考えられる。一方、アンチセンスmRNAの場合、正常タンパク質の発現量の減少により特定の表現形質が現れることが考えられる。ここで重要なことは、いずれの機構によって特定の表現形質が現れるとしても、本発明のシステムにおいては、優性又は半優性の表現形質として現れるということである。従って、表現形質の変化は、導入された完全長cDNAに起因するものと考えることができる。
(5)表現形質の再確認及び変異形質の原因となる遺伝子の同定手段(図1F〜H)
次に、単離された形質転換植物からゲノムDNAを抽出し、このDNAから、T−DNA中に含まれるプロモーター配列とターミネーター配列の近傍の塩基配列情報をもとにプライマーを設計し、これを用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、これらの転写制御領域に挟まれたcDNAを単離する(図1F)。このcDNAを、再び上記と同様のプロモーター配列とターミネーター配列を持ったT−DNAに挿入し、これを、先に単離された形質転換植物と同種の正常植物に再導入して(図1G)、ストレス耐性を有する表現形質の再確認をする(図1H)。そして、cDNAの配列決定を行うことにより、変異形質の原因となる遺伝子を同定することができる。
アグロバクテリウムによる完全長cDNAの植物への導入において、完全長cDNAが導入されるコピー数は1〜2コピーであるため、cDNAの単離と表現形質の確認の工程は多くても2回で十分であり、作業の省力化及び効率化を図ることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範囲が限定されるものではない。
〔実施例1〕 遺伝子機能解析
本実施例では、恒常発現型ベクターpBIG2113N(Taji,T.らPlant J.,2002.24(4):p.p.417−426及びBecker,D.らNucleic Acid Res.,1990.18(1):p.203)にSfiIクローニングサイトを導入したpBIG2113SFを用いて、主に形態異常などの目に見える表現型をひきおこすcDNAのスクリーニングを行った。
(1)標準化完全長cDNAミックスの作成
シロイヌナズナから完全長cDNAをCAPtrapper法によって作成した。このcDNAをLambda ZAP、あるいはLambda pLC−1−BのSfiI制限酵素部位によって挟まれる部位にクローニングした(Seki M.et al.Plant J.,15,707−720(1998))。ベクター配列を用いてcDNAの5’末端と3’末端の配列を読み、cDNAのグルーピングを行い、独立の13,000種クローンを同定した(Seki M.et al.Plant Physiol.Biochem.39,211−220(2001))。次に、50ng/μlに調整した各クローンから0.5μlを分取して1本のチューブに混ぜた。この混合液1μl分取し、20μlのElectric competent cell DH10B(Gibco BRL)に形質転換した。Ampが含まれた寒天培地上で生育した独立のコロニーを約200,000個混合し、そこからプラスミドを回収した。これを標準化完全長cDNAミックスと呼ぶ。
(2)FOXアグロバクテリアライブラリーの作成
2μgの標準化完全長cDNAミックスと、700μgのpBIG2113SFを混ぜてから同時にSfiIで完全に切断した。切断後イソプロパノール沈殿により濃縮し、8μlの水に溶かし1μlの10×バッファーと1μlのT4リガーゼを混ぜ、16℃で1昼夜反応させた。2μlの反応液を40μlのElectric competent cell DH10Bに混ぜて形質転換した。
カナマイシン(Km)が含まれた寒天培地上で生育した独立のコロニーを約150,000個混合し、そこからプラスミド回収をした。回収した2μlのプラスミド液を、40μlのElectric competent Agrobacterium cell GV3101に混ぜて形質転換した。Kmが含まれ寒天培地上で生育した独立のコロニーを約150,000個LB液体培地に懸濁し、15%になるようグリセロールを加え、−80℃にて保存した。このグリセロール溶液をFOXアグロバクテリアライブラリーと呼ぶ。
(3)FOXラインの作成
上記のFOXアグロバクテリアライブラリーを約200,000コロニー生育させ、ディッピング溶液に懸濁させた後、野生型シロイヌナズナ(エコタイプ:コロンビア)のディッピングを行った。種を収穫し、ハイグロマイシンを含む貧栄養培地BAM上で発芽させ、ハイグロマイシン耐性を示す約800ラインの植物のみを土に移植した。
(4)表現型スクリーニング
これら約800ラインの中から、肉眼による観察で明らかに野生型とは異なる形態、若しくは色素異常を持つラインが約90ラインほど選抜された。それら表現型の代表的なものは、植物体歪性化、植物体大型化、植物体色素異常、分枝異常、葉形態異常、花序形態異常、稔性異常などであった。
(5)cDNAの再クローニング
これら表現型の現れた90ラインのうち47ラインからロゼッタ葉約2枚(約200mgfw)を回収し、ゲノムDNAを抽出した。このDNAに対してPCR反応を行った。PCR反応液は以下の組成のもの用い、94℃で0.5分、58℃で0.5分及び68℃で3.5分を1サイクルとして40サイクルの条件で反応させた。
Figure 2003018808
PCRのためのプライマーは以下の通りである。
Figure 2003018808
PCR産物をアガロースゲル上で回収した後に、pBIG2113SFと混ぜ、SfiIによって完全切断した後にイソプロパノールを用いて沈殿させ、T4リガーゼを処理後、大腸菌に形質転換した。PCR断片が挿入されたプラスミドを選抜して、GS4、又はGS6を用いて挿入されているcDNA断片の塩基配列を同定した。
(6)FOXラインに挿入された完全長cDNA
クローニングが成功した40ラインから43種類の完全長cDNAの配列が判明した。表1に示すように、これらのうち42種類のcDNAはそれぞれ別々の配列を有し、ベクターのプロモーター直下に挿入されている事が判明した。
Figure 2003018808
(7)表現型の再確認と遺伝子機能の同定
上記のようにしてクローニングされたプラスミドの1つであるpBIG03024は、ペールグリーン(薄緑色)のT1植物体を示すF03024ライン(図2に示す)からクローニングされた約2.4kbの完全長cDNAがプロモータの下流にセンス方向に挿入されているプラスミドであった。また、図3に示すように、F03024のT2植物では、このペールグリーンの性質は3対1に優性分離した。pBIG03024をアグロバクテリアGV3101に形質転換し、FOX植物作成の時と全く同様にしてディッピング、ハイグロマイシン耐性ラインの選抜、生育を行ったところ21ラインのうち10ラインからF03024のT1ラインと全く同様なペールグリーンの植物が出現した(図4に示す)。このことからpBIG03024に挿入されていたcDNAは植物の緑色色素生産に関連のある遺伝子であることが同定された。
産業上の利用の可能性
本発明のシステムによれば、従来の方法であるアクチベーションタギングのように優性の変異体を得ることができる上、T−DNA中に組み込まれている、導入された遺伝子が1〜2個であるため、過剰発現されている遺伝子を容易に同定し得る。さらに、遺伝子が既にcDNAとして単離されているため、新たに原因遺伝子を単離する必要がなく、変異植物から単離したゲノムDNAを用いて容易に原因遺伝子の表現型を再確認及び同定を行うことができる。さらにまた、本発明のシステムによれば、完全長cDNAさえ整備できれば良いので、cDNAの由来は特定の生物種に限定されず、様々な生物の遺伝子機能解析を行うことができる。
配列表フリーテキスト
配列番号1:合成DNA
配列番号2:合成DNA
【配列表】
Figure 2003018808
Figure 2003018808

【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の完全長cDNAを用いた遺伝子機能解析方法の概要を示す図である。
図2は、F03024ラインのT1植物体を撮像した写真である。
図3は、F03024ラインのT2植物体を撮像した写真である。
図4は、pBIG03024を用いて再度、F03024を導入して作出したT1植物体を撮像した写真である。

Claims (14)

  1. 遺伝子機能の解析方法であって、以下の工程:
    (a)発現調節配列を含む完全長cDNAのライブラリーを植物集団に感染させて該cDNAを植物に導入し、
    (b)前記cDNAが導入された植物集団から目的の選抜条件に適合する植物を選抜し、
    (c)前記選抜された植物から前記cDNAを単離し、及び
    (d)前記単離されたcDNAを、前記導入された植物と同種の植物に再導入して前記選抜条件により表現形質を再確認すること、
    を含む前記解析方法。
  2. 発現調節配列が恒常発現型プロモーター、誘導型プロモーター又はこれらの組合せである請求の範囲1記載の方法。
  3. 完全長cDNAライブラリーが、アグロバクテリウムに導入されたものである請求の範囲1記載の方法。
  4. cDNAの植物への導入が、アグロバクテリウムの感染により行われるものである請求の範囲1記載の方法。
  5. 選抜条件が、ストレス耐性及び/又は形態形成変異によるものである請求の範囲1記載の方法。
  6. ストレスが、貧栄養ストレス、乾燥ストレス、温度ストレス、強光ストレス、紫外線ストレス、塩ストレス、大気汚染ストレス、農薬ストレス、酸化ストレス、重金属ストレス、病害ストレス及びホルモンストレスからなる群より選択される少なくとも1つである請求の範囲5記載の方法。
  7. 遺伝子機能の解析システムであって、以下の手段:
    (a)発現調節配列を含む完全長cDNAのライブラリーを植物集団に感染させて該cDNAを植物に導入する手段、
    (b)前記cDNAが導入された植物集団から目的の選抜条件に適合する植物を選抜する手段、
    (c)前記選抜された植物から前記cDNAを単離する手段、及び
    (d)前記単離されたcDNAを、前記導入された植物と同種の植物に再導入して前記選抜条件により表現形質を再確認する手段、
    を含む前記解析システム。
  8. 発現調節配列が恒常発現型プロモーター、誘導型プロモーター又はこれらの組合せである請求の範囲7記載のシステム。
  9. 完全長cDNAライブラリーが、アグロバクテリウムに導入されたものである請求の範囲7記載のシステム。
  10. cDNAの植物への導入が、アグロバクテリウムの感染により行われるものである請求の範囲7記載のシステム。
  11. 選抜条件が、ストレス耐性及び/又は形態形成変異によるものである請求の範囲7記載のシステム。
  12. ストレスが、貧栄養ストレス、乾燥ストレス、温度ストレス、強光ストレス、紫外線ストレス、塩ストレス、大気汚染ストレス、農薬ストレス、酸化ストレス、重金属ストレス、病害ストレス及びホルモンストレスからなる群より選択される少なくとも1つである請求の範囲11記載のシステム。
  13. 請求の範囲1〜6のいずれかに記載の解析方法により解析された機能を有する遺伝子を含む植物。
  14. 植物体、種子、カルス及びプロトプラストからなる群より選択されるいずれかのものである請求の範囲13記載の植物。
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