JPS646062Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、凍結した麺、具及び調味汁を、それ
が収容されている耐熱性容器によつて解凍、加
熱、食事ができるようにし、かつ、運搬、保管、
販売等に便利なように容器を蓋した冷凍麺に関す
る。

従来、上記冷凍麺において、実公昭56−35020
号公報に示されるように、凍結した調味汁の全量
をそのまま容器で加熱できるように非密閉状態で
容器に入れていたが、多量の調味汁を解凍するに
かなりの長時間を要し、解凍に伴つて麺がふやけ
てやわらかくなり過ぎ、いわゆる「麺のこし」が
無くなりやすくて、改良の余地があつた。

本考案の目的は、凍結した調味汁の収納構成に
改良を加えて、良好な「麺のこし」が確実に得ら
れるようにする点にある。

本考案による冷凍麺の特徴構成は、凍結した調
味汁の一部を非密封状態で凍結した麺及び具と共
に耐熱性容器内に収容すると共に、凍結した調味
汁の残部を前記容器から取出し自在な密封容器に
収納したことにあり、その作用効果は次の通りで
ある。

つまり、解凍に際して、密封容器を取出して、
調味汁の一部、麺及び具を、耐熱性容器を加熱鍋
として解凍し、密封容器内の調味汁は別途流温水
等によつて解凍し、そして、解凍後に密封容器内
の調味汁を耐熱性容器に移して、麺、具及び調味
汁を食事に適した高温にまで加熱するのである。
その結果、解凍時間を大巾に、例えば従来の2/3
程度の時間に、短縮できて、「麺のこし」を良好
に保持して、美味に食することができるようにな
つた。

また、取出すべき調味汁が密封容器に収容され
ているから、解凍時の調味汁分配量を適切にかつ
一定にすることがメーカ側で行えて、消費者側
は、適切な時間で、しかも麺や具の焦付き等の無
い良好な解凍を容易確実に行え、さらには、密封
容器を利用して、それに収納された調味汁の解凍
も容易かつ迅速に行え、全体として、確実にかつ
容易に美味な調理を行えるのである。

次に、実施例を示す。

第１図に示すように、アルミ等の耐熱性材から
成る容器１に、うどん、和そば、中華そば、きし
めん等の凍結した麺２、野菜類、揚げとうふ、か
まぼこ、肉類等の凍結した具３、非密封状態の凍
結した調味汁４、合成樹脂製やアルミ箔製等の耐
熱性材料から成る袋状密封容器５に収容された凍
結調味汁６を収容し、嵌着や接着等によつて取外
し自在に取付けたカバー７で容器１を蓋してあ
る。

非密封状態の凍結調味汁４を最下方に位置させ
て、第２図に示すように、カバー７を取り、密封
容器５を取出し、耐熱性容器１を加熱鍋として解
凍するに際して、麺２や具３が焦付かないように
してある。

凍結調味汁４，６の量は両容器１，５のものを
合わせた状態で適量になるようにしてあり、ま
た、凍結調味汁４，６の両容器１，５への分配量
は、容器１において、麺２が良好な「こし」を保
持して全体が解凍されるように、かつ、麺２や具
３が焦付き無く十分に解凍されるように定めてあ
る。

密封容器５内の調味汁６は、例えば温流水や加
熱鍋中の湯等によつて別途解凍し、適当なタイミ
ングで、第３図に示すように密封容器５を開封し
て容器１内に入れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠側面
図、第２図は解凍状態の説明図、第３図は加熱状
態の説明図である。 １……耐熱性容器、２……麺、３……具、４，
６……調味汁、５……密封容器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 耐熱性容器１内に凍結した麺２、具３及び調味
   汁４，６を収容し、前記容器１を蓋してある冷凍
   麺であつて、前記調味汁４，６の一部４を前記容
   器１内に非密封状態で収容すると共に、残部６を
   前記容器１から取出し自在な密封容器５に収納し
   てある冷凍麺。