JPS645575B2 - - Google Patents

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JPS645575B2
JPS645575B2 JP22214183A JP22214183A JPS645575B2 JP S645575 B2 JPS645575 B2 JP S645575B2 JP 22214183 A JP22214183 A JP 22214183A JP 22214183 A JP22214183 A JP 22214183A JP S645575 B2 JPS645575 B2 JP S645575B2
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white blood
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JP22214183A
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JPS59108561A (ja
Inventor
Sadataka Kanejima
Tsutae Akao
Tadaaki Furuta
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、表面にカルボキシル基を有すること
を特徴とする水不溶性固体物質を充填した分離器
に関するもので、さらに詳しくは、液の出入口を
有するカラムに、表面に1ml容積あたり100μeq
以下のカルボキシル基を有する水不溶性固体物質
を充填した、選択特異的に、白血球群中のTリン
パ球、顆粒球、単球を吸着させ、Bリンパ球のみ
を吸着させないで回収する方法に関するものであ
る。 ここで、Tリンパ球(胸線由来リンパ球)は、
ノイラミニダーゼ処理したヒツジ赤血球とロゼツ
トを形成する細胞とし、Bリンパ球(骨髄由来リ
ンパ球)は、細胞表面に、補体レセプター、抗体
のFc部分に対するレセプター、免疫グロブリン
を有する細胞とし、単球、顆粒球群は、ペルオキ
シダーゼ染色に陽性となる細胞として、それぞれ
定義する。 従来、白血球中の顆粒・単球群とリンパ球群と
を分離する方法としては、両群間の密度、大き
さ、形態の違い、顆粒・単球群の貪食能、粘着能
の性状を利用する方法、および、これらを組み合
わせて分離する方法が知られている。 しかしながら、密度、大きさ、形態、粘着能の
違いは、互いの群に重なる分画があるために定量
性に乏しく、貪食能の違いによる分離は、細胞障
害が避けられない。 一方、リンパ球群の亜分画であるTリンパ球と
Bリンパ球とを分離する方法としては、大きく分
けて2種類の分離方法が知られている。すなわ
ち、1つは、T、Bリンパ球の物理化学的性状の
違いを利用して分離する方法で、粘着能、表面荷
電、大きさ、密度、免疫抑制剤やステロイドホル
モンやX線に対する感受性の違いを利用するもの
である。もう1つは、T、Bリンパ球の生物学的
(免疫細胞学的)違いを利用して分離する方法、
すなわち、T、Bリンパ球細胞膜表面にあるそれ
ぞれに特異的な抗源、レセプターおよび免疫グロ
ブリンの存在を指標にして、それらに対する特異
抗体または、特異抗血清を利用して分離する方法
で、具体的には、ロゼツト形成反応法と遠心分離
法との組み合せ、膜免疫螢光抗体法とレーザー光
線を使用する分離器との組み合せ、特異抗血清と
補体を使つての細胞障害性の利用、抗血清を担体
に固定化した免疫特異的吸着剤の利用などがあ
る。 しかしながら、T、Bリンパ球の物理化学的性
状の違いはわずかであるために、定量的に分離す
ることは困難である。一方、生物学的(免疫細胞
学的)違いを利用する方法は、試料の作製および
操作手順が繁雑であり、かつ、一般に、試料およ
び分離機器が高価になる。さらに、試料が生物体
のために、一定の活性を持つものの作製、およ
び、活性の維持が困難であり、やはり定量性に難
点が生じる。 以上述べたことから明らかな様に、白血球群か
ら、TまたはBリンパ球を、一段階で分離するこ
とは、一層困難である。特に、単球とBリンパ球
とは、その物理化学的・生物学的性状が似ている
点が多く、分離は難しいとされている。 本発明者らは、白血球浮遊液を用いて、リンパ
球群中のTリンパ球とBリンパ球とを細胞膜およ
び細胞機能を損なうことなく分離することを目的
にして、選択特異的な細胞吸着剤について鋭意研
究を重ねた結果、リンパ球群に優る単球・顆粒球
群の粘着性を利用して、リンパ球群が吸着しにく
い条件下で実施することにより、表面に1ml容積
あたり100μeq以下のカルボキシル基を有する水
不溶性固体物質が、おどろくべきことに、単球・
顆粒球群のみならず、Tリンパ球をも効率よく吸
着することを見出し、本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、水不溶性固体物質の表面に存在する
カルボキシル基を持つ分子(カルボキシル基とそ
れに続くいくつかの分子部分とを合わせた構造)
が、実施条件下で、Bリンパ膜上には存在しない
で、Tリンパ球膜上だけに存在するレセプター部
分と親和力を持つことにより、Tリンパ球のみが
吸着するようになると考える。しかしながら、リ
ンパ球に対するカルボキシル基濃度が1ml容積当
たり100μeqより多くなるとリンパ球表面膜上の
陰電荷との反発力の方が優り、Tリンパも吸着さ
れにくくなる傾向がある。 従つて、1ml容積当たり100μeq以下のカルボ
キシル基を表面に有する水不溶性固体物質を充填
した、液の出入口を有するカラムを作製し、血液
から分離した白血球浮遊液をこのカラムに注入
し、所定の時間と温度で静置した後、洗滌液によ
り洗い出す操作を行なえば、選択的にBリンパ球
浮遊液を得ることができる。 本発明において、表面にカルボキシル基を有す
る水不溶性固体物質とは、粒状、膜状、繊維状の
水不溶性固体物質の表面にカルボキシル基が存在
しているものとして定義される。 具体的には、カルボキシル基を持つ分子を、少
なくとも1個以上のカルボキシル基が残存するよ
うに、水不溶性固体物質に固定化したもので、水
不溶性固体物質としては、アガロース誘導体、デ
キストラン誘導体、セルロース誘導体、ポリアク
リルアミド誘導体、ポリアミド誘導体、ガラス質
物質などがあり、固定化法としては、ブロムシア
ン法、カルボジイミド法、エステル化法などによ
る共有結合法、または、イオン結合法、包理法、
もしくは、物理吸着法などがある。また、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
フマル酸、ブタジエン−1−カルボン酸、カルボ
キシル化スチレン、イミノジ酢酸型スチレンなど
のモノマーを使つての共重合体、さらに、アクリ
ル酸、メタクリル酸のクロリドまたはエステル化
合物とカルボキシル基をもつ分子とより合成した
カルボン酸ビニルモノマーを使つての共重合体、
多糖類誘導体(アガロース誘導体、デキストラン
誘導体、セルロース誘導体)などの親水性高分子
化合物を用いた場合が、比較的選択特異性の高い
結果が得られる。 本発明におけるカルボキシル基の濃度として
は、1mlの水不溶性固体物質当たり、100μeq以
下の範囲が、極めて望ましくは50μeq以下の範囲
が性能を発揮するのに適しており、100μeqより
多い水不溶性固体物質は、Tリンパ球が吸着しな
いで、洗浄液中に回収されてくる割合が増加する
傾向にある。 白血球分離器は、白血球浮遊液並びに洗浄液を
注入する入口1と、浮遊液並びに洗浄液を流出さ
れる出口5とを持つた容器に、出口の所に充填剤
が流出しないで、細胞のみが流れ出る程度の孔径
を持つたフイルター3と、液の流出を止めること
ができるストツパー4とを取り付けたカラムに、
前記で記した1ml容積当たり100μeq以下のカル
ボキシル基を表面に有する水不溶性固体物質を充
填することにより作製する。(図面参照) 白血球分離器を用いてのTリンパ球、顆粒球、
単球群の吸着とBリンパ球の回収方法は、血液か
ら比重遠沈法などの方法により分離した赤血球の
少ない白血球群を浮遊させた液を、分取器に注入
し、浮遊液が浸透し終つた時点で、流出を止め
て、一定温度の下、一定時間静置し、その後、洗
浄液を流して、未吸着細胞を洗い流すことにより
行う。 白血球群を浮遊させる液、および、未吸着細胞
を洗い流す液としては、タンパク含有液、望まし
くは、自己血清、または、γグロブリンの少ない
動物血清例えば牛胎児血清、もしくは、これらの
血清を含む培養液または緩衝液が用いられる。ま
た、白血球を障害しないために、液のPHは、6〜
8で、浸透圧は、白血球と等張であることが望ま
しい。 吸着および洗い流す操作の際の温度は、室温
(20℃〜25℃)から0℃までの範囲、望ましくは、
4℃から0℃までの範囲が適している。 吸着時間は、吸着しないで流れ出てくるTリン
パ球の割合を少なくするために、1時間以上静置
することが望ましい。 このようにして得られたBリンパ球およびカラ
ム内より取り出した水不溶性固体物質の洗浄によ
り回収したTリンパ球について、それぞれ、幼若
化能、抗体産生能、抗体産生調節作用などの免疫
学的機能検査を行なつた結果、分離器に注入する
前の白血球群中のリンパ球の機能と変わらない程
度に機能を保持していた。 以上、1ml容積あたり100μeq以下のカルボキ
シル基を表面に有する水不溶性固体物質をカラム
に充填した分離器を用いて、白血球群から、Bリ
ンパ球のみを回収する本発明は、従来の白血球群
分離法に比べて下記の効果を持つ。 (1) 白血球群から、Bリンパ球を分離するまでの
操作が一段階で済む。すなわち、白血球浮遊液
を分離器に注入し、一定条件のもとで静置後、
洗浄液を流すだけの操作で済む。 (2) 分離する際に、白血球の酵素処理などする必
要がなく、また、分離後も元の性状と異なるこ
ともないので、機能変化、低下が起こらない。 (3) 分離器の作製が、従来のBリンパ球分離用試
料および分離機器の作製に比べて、容易でしか
も安価である。 (4) 水不溶性固体物質は、有機合成物質であるの
で、一定の活性を持つ充填剤の作製および活性
の維持が容易にでき、また、滅菌操作も簡単に
できる。 さらに、Bリンパ球の回収率も純度も高い状態
で得ることができる最適な条件下のもとで実施し
た場合の応用例としては、次の様なことが可能で
ある。 (1) Bリンパ球を、機能を保持した状態で分離す
ることができるため、Bリンパ球についての免
疫学的機能検査が実施できる。 (2) 白血球中におけるBリンパ球の割合を予測す
ることが、容易に短時間にできる。すなわち、
分離器に注入する全白血球細胞数と、洗浄によ
り流出した細胞数とを、それぞれ、自動血球計
数器、または、血球計算盤を使つた顕微鏡観察
などにより測定することだけで済む。 (3) 白血球群中の単球・顆粒球群を、他の方法に
より分離するが、固定すれば、充填剤に吸着し
ているTリンパ球数が求められるので、リンパ
球中のT/B比を概算する簡便法に使える。 次に、実施例によつて本発明をさらに詳細に説
明する。 実施例 1 カルボキシル基を有する水不溶性固体物質の作
製;CNBrにより活性化した粒度分布として、
100〜300μmのアガロースゲル40mlを、0.1M
NaHCO31で洗浄し、これに、6−アミノヘキ
サン酸(NH2(CH25COOH)40mmolを溶かし
た0.1M NaHCO3100ml(5N NaOHでPH=10に
調節した溶液)を加えた。これを、250℃で20Hr
振とうし、次いで、過後、得られた反応物を
1M NaCl50ml中に懸濁し、25℃で30min振とう
後、再び過し、1M NaCl200mlおよび水200ml
で交互に4〜5回洗浄した。以上の方法によつ
て、固定化量10μeq/mlのω−カルボキシペンチ
ルアミン−アガロースを得ることができた。この
ものを、0.02%ナトリウムアザイドを含む水中に
懸濁して、8℃以下で保存しておく。 分離器の作製;作製したω−カルボキシペンチ
ルアミン−アガロース2mlを隣酸緩衝液、次いで
牛胎児血清で充分洗浄後、このゲルを底面に80μ
m meshのナイロンネツトのフイルターを敷い
た液入口と出口とを持つた内径10mmのプラスチツ
ク製カラム(図面参照)に、気泡が入らないよう
に注意しながら充填することにより作製した。 吸着および回収操作;ヒト末梢血液からソデイ
ウムメトリゾエイト−フイコール混液(d=
1.077、20℃)を使つて、比重遠沈法により分離
し隣酸緩衝液で洗浄した白血球分画を4×106
mlの濃度に、牛胎児血清に浮遊させた液0.5mlを、
作製した分離器の入口より、静かに流し込み、液
が充分に充填剤に浸透し終つた時点で、ストツパ
ーで流出を止めた。その後、4℃で2Hr静置後、
ストツパーを開けて、冷(0〜4℃)牛胎児血清
4mlを、カラム入口から徐々に流し込み、自然落
下の流速で、ゲルに吸着していない白血球を洗い
出して回収した。 分析結果;自動血球計数器、または、血球計算
盤を使つての顕微鏡観察により求めた、全白血球
回収率は、45.5%であつた。また、Tリンパ球、
Bリンパ球、顆粒・単球群を、それぞれ、ノイラ
ミニダーゼ処理羊赤血球、羊赤血球−IgM−ヒト
補体複合体または表面免疫グロブリンに対する螢
光抗体法、ペルオキシダーゼ染色により分析した
結果、最初に入れた白血球群は、T=55.5%、B
=37.0%、顆粒・単球群=7.5%であつたのに対
して、回収された白血球群は、T=16.3%、B=
81.6%、顆粒・単球群=0.9%であつた。従つて、
Bリンパ球の回収率は、99.7%である。 比較実施例 実施例1と同じ組成の白血球群を使つて、100
〜300μmのアガロースゲルそのものを充填剤と
して用いた場合の分析結果は、全白血球回収率
は、65.1%で、回収液中組成は、T=58.3%、B
=40.0%、顆粒・単球群=0.3%であつた。従つ
て、Bリンパ球の回収率は、70.4%である。 実施例1と比較実施例とを比べて、本発明でい
うところの選択特異的な水不溶性固体物質とは、
回収液中のBリンパ球組成(純度)が70%以上
で、Bリンパ球回収率が85〜100%になる性能を
持つたものであることが明らかである。 実施例 2、3、4、5、6、7 実施例1と同様な方法により、種々の長さを持
つたω−カルボキシルアルキルアミン(NH2
(CH2oCOOH;n=2、4、6、8、10)並び
にP−カルボキシルアラニン
【式】それぞれと、アガロ ースゲルとを反応させて作製した充填剤を用いて
実験した結果を、表にまとめて示す。
【表】 実施例 8 実施例1と同様の操作で得られた回収液4ml
を、240×gで15min遠心し、上清3.5mlを除去
後、沈渣した白血球のペレツトを、残り0.5mlに
充分に浮遊させたものを、再び、実施例1で記し
たのと同じ方法により作製した分離器に流し込
み、実施例1と同様の吸着、回収操作を行なつ
た。得られた回収液を、分析した結果は、全白血
球回収率は、33.2%で、回収液中組成は、T=
8.8%、B=91.5%、顆粒・単球群=0%であつ
た。ただし、最初に入れた白血球群は、T=55.4
%、B=31.4%、顆粒・単球群=13.9%であつ
た。従つて、Bリンパ球回収率は、96.8%であ
る。 実施例 9 カルボキシル基を有する水不溶性固体物質の作
製;CNBrにより活性化した粒度分布として、
100〜300μmのデキストランゲルと、β−アラニ
ン(NH2(CH22COOH)とを、実施例1に従つ
て反応させ、固定化量14μeq/mlの2−カルボキ
シエチルアミン−デキストランを得た。このもの
を、0.02%ナトリウムアザイドを含む水中に懸濁
して、8℃以下に保存しておく。 分離器の作製、吸着および回収操作、分析方法
は、実施例1と同様に行なつた。その結果、並び
に、比較例として、タウリン(NH2
(CH22SO3H)、プロピルアミン(C3H7NH2)、
エチレンジアミン(NH2(CH22NH2)、モノエ
タノールアミン(NH2(CH22OH)、2−メルカ
プトエチルアミン(NH2(CH22SH)、3−アミ
ノプロピオニトリル(NH2(CH22CN)、2−ク
ロルエチルアミン(NH2(CH22Cl)それぞれと、
デキストランゲルとを反応させて作製した充填
剤、および、デキストランゲルそのものを用い
て、実験した結果を、表に示す。
【表】
【表】 実施例10、11、12および比較例 カルボキシル基を有する水不溶性固体物質の作
製;充分に脱脂した1.38デニールのセルロース繊
維(エジプト綿)10gを、無水コハク酸
【式】40gと無水酢酸ナトリウ ム10gとを溶かした水酢酸溶液300mlに、均一に
懸濁させた。これを、100℃で48Hr振とうし、次
いで、過後、得られた反応物を、水、希塩酸水
溶液、水、アルコールの順序で充分に洗浄し、室
温、真空下で充分に乾燥した。以上の方法によつ
て、固定化量3.0meq/gの半エステル化物であ
るサクシニル化セルロース繊維を得ることができ
た(比較例)。反応物の量関係を変えることによ
り、固定化量が、2.0(比較例)、1.0(実施例10)、
0.5(実施例11)、0.05(実施例12)meq/gのサク
シニル化セルロースも合成した。 分離器の作製;上記の方法で得られた繊維のい
ずれか1種類0.1gを取り出し、充分にほぐして
から、底面に80μm meshのナイロンネツトのフ
イルターを敷いた液入口と出口とを持つた内径10
mmのプラスチツク製カラム(図面参照)に、1ml
の容積になるように軽く充填することにより作製
した。 吸着および回収操作;作製した分離器の入口か
ら、隣酸緩衝液、次いで、牛胎児血清を、徐々に
滴下して、充分に、繊維を濡らした。あらかじ
め、ヒト末梢血液からソデイウムメトリゾエイト
−フイコール混液(d=1.077、20℃)を使つて、
比重遠沈法により分離し、隣酸緩衝液で洗浄した
白血球分画6×106/mlの濃度に、牛胎児血清に
浮遊させておいた液0.5mlを、この分離器の入口
より、静かに流し込み、液が充分に繊維に浸透し
終つた時点で、ストツパーで流出を止めた。その
後、4℃で2Hr静置後、ストツパーを、流速が
0.6ml/minになる様に、部分的に開けて、冷
(0〜4℃)牛胎児血清4mlを、カラム入口から
徐々に流し込み、ゲルに吸着していない白血球を
洗い出して回収した。 分析結果;分析方法は、実施例1と同様の方法
により行なつた。5種類の固定化量の違うサクシ
ニル化セルロース繊維の結果を、まとめて表に
示す。この表から明らかなように、カルボキシル
基濃度が、100μeq/ml以下の充填剤に比較して、
200および300μeq/mlの充填剤を使つた場合、T
リンパ球が、回収されてくる割合が増加して特異
性能がなくなる傾向である。
【表】 実施例 13 ヒト末梢血液に、ペンタカルボニル鉄粉末(製
造元;半井化学薬品(株))を5%およびアラビアゴ
ムを5%含む隣酸緩衝液を1/10量加え、37℃で
1Hrの間、途中3〜4回完全にカクハンしながら
加温した。この血液から、ソデイウムメトリゾエ
イトーフイコル混液(d=1.077、20℃)を使つ
て、比重遠沈法により分離し、隣酸緩衝液で洗浄
して得た白血球分画を8×106/mlの濃度に、牛
胎児血清を浮遊させた。この液0.5mlを使つて、
実施例10と同じ分離器で、同様の吸着および回収
操作を実施した。実施例1と同様の方法により行
なつた分析の結果は、全白血球回収率は、35.2%
であり、最初に入れた白血球群は、T=72.5%、
B=28.0%、顆粒・単球群=0.8%であつたのに
対して、回収された白血球群は、T=25.0%、B
=72.8%、顆粒・単球群=0%であつた。従つ
て、Bリンパ球の回収率は、91.5%である。 また、繊維に付着した白血球を採取するため
に、回収操作後の繊維を取り出し、シヤーレの容
器に満たした隣酸緩衝液の中で、ピンセツトで軽
くほぐし、繊維をすすいで白血球を洗い出し、繊
維を除いた隣酸緩衝液を、250×gで15min遠心
し、白血球を集めた。この付着白血球の分析結果
は、回収率は、35.6%であり、回収液中組成は、
T=90.2%、B=6.5%、顆粒・単球群=0%で
あつた。 実施例 14 カルボキシル基を有する水不溶性固体物質の作
製;γ−アミノプロピルトリエトキシシランでア
ルキルアミノ化した100〜200μmのガラスビーズ
10ml(最密充填容量)を30mlの0.1M食塩水溶液
中に懸濁したものに、無水コハク酸4gを徐々に
加えながらかくはんし、20%NaOHを用いてPH
=6〜7に保つた。PH変化が認められなくなつた
のち、4℃に5時間放置した。このようにして得
られた固定化量30μmole/ml(最密充填)のスク
シニル化ガラスビーズ(ガラスビーズ−
(CH23NHCO(CH22COOH)は、水、エタノー
ル、水の順序で充分に洗浄した後、乾燥させた。 1ml(最密充填容量)のスクシニル化ガラスビ
ーズを使つて、実施例1と同様の実験を行なつた
結果は、全白血球回収率は、28.5%で、回収液中
組成は、T=25.0%、B=72.8%、顆粒・単球群
=0%であつた。ただし、最初に入れた白血球群
は、T=64.5%、B=28.0%、顆粒・単球群=7.8
%であつた。従つて、Bリンパ球回収率は、74.1
%である。 実施例 15 分離器の作製;スクシニルヒドラジド化ポリア
クリルアミドゲル(ポリアクリルアミド−
CONHNHCO(CH22COOH、カルボキシル基濃
度=18μeq/ml−ゲル、製造元:和光純薬工業
(株)、商標名:Enzafix P−SH)を、隣酸緩衝液
で充分に膨潤させたもの(g当たり80mlに膨潤)
1mlを、牛胎児血清で充分洗浄後、底面に80μm
meshのナイロンネツトのフイルターを敷いた
液入口と出口とを持つた内径10mmのプラスチツク
製カラム(図面参照)に、気泡が入らないように
注意しながら充填することにより作製した。 吸着および回収操作;作製した分離器を用い
て、実施例1と同様の吸着、回収操作を、ヒト末
梢血液から分離し洗浄した白血球分画を使つて実
施した。 分析結果;分析方法は、実施例1と同様の方法
により行なつた。その結果は、全白血球回収率
は、45.7%であり、最初に入れた白血球群は、T
=51.0%、B=38.2%、顆粒・単球群=19.6%で
あつたのに対して、回収された白血球群は、T=
22.4%、B=77.3%、顆粒・単球群=2.8%であつ
た。従つて、Bリンパ球の回収率は、92.5%であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は、白血球分離器の断面図を示すものであ
る。図の符号で、1は液入口、2は充填剤、3は
フイルター、4はストツパー、5は液出口であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 液の出入口を有するカラム内に、表面に1ml
    容積あたり100μeq以下のカルボキシル基を有す
    る水不溶性固体物質を充填したことを特徴とする
    Bリンパ球分離器。
JP22214183A 1983-11-28 1983-11-28 選択特異的細胞分離器 Granted JPS59108561A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22214183A JPS59108561A (ja) 1983-11-28 1983-11-28 選択特異的細胞分離器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22214183A JPS59108561A (ja) 1983-11-28 1983-11-28 選択特異的細胞分離器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59108561A JPS59108561A (ja) 1984-06-23
JPS645575B2 true JPS645575B2 (ja) 1989-01-31

Family

ID=16777814

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JP22214183A Granted JPS59108561A (ja) 1983-11-28 1983-11-28 選択特異的細胞分離器

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JP (1) JPS59108561A (ja)

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JPH0595871U (ja) * 1992-06-09 1993-12-27 佐々木化学薬品株式会社 吸湿性包装材料

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Publication number Publication date
JPS59108561A (ja) 1984-06-23

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