JPS643432Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、浴槽に被閉する風呂蓋の収納装置
に関する。

従来、風呂蓋は、入浴槽に際し、浴室内の壁等
に立てかけられるのが一般的である。

ところが、このようにして風呂蓋を立てかけて
おくと、それだけ浴室内の有効使用スペースが狭
められてしまうばかりか美感をも損ね、さらには
立てかけた風呂蓋に躓いてしまつたり、ふいに倒
れてくる虞れもあることから危険であるという問
題を有していた。

この考案は、上記問題を解決すべく為されたも
のであつて、その目的とするところは、適時風呂
蓋を浴室の壁面凹所内に収納し、以つて浴室内の
有効使用スペースを狭くせず、しかも風呂蓋の露
呈による美感阻害の欠陥も解消できるとともに、
風呂蓋が当該収納凹所から脱落することもない安
全にして取扱い至便な風呂蓋収納装置を提供しよ
うとするものである。

以下、添付図面に示す実施例にもとづき、この
考案を詳細に説明すれば、１…は浴槽２の開口面
上に並置される複数枚（図示の実施例では４枚）
からなる風呂蓋であり、３は浴室の壁パネル４に
嵌着された嵌め込み型パネル部材である。この嵌
め込み型パネル部材３は、第２図と第３図とに示
す如く、縦長短形状に形成された本体５の上位に
鏡体Ｍ等が嵌装取着される凹部７が形成され、ま
たその中位には、前記風呂蓋１…が立て重ね状態
で押入できる風呂蓋収納空所Ｓが形成されている
とともに、同本体５の下位には、石鹸やシヤンプ
ー容器等の浴用品が収納される小物用凹部８が形
成されている。

風呂蓋収納空所は、上記説示からも明らかな通
り、第３図の如くその開口端Saから凹底部Sbま
での奥行き寸法Ｌが、風呂蓋１…の重ね合わせに
よる厚さ寸法より、実質的に大きな寸法となるよ
うに形成されており、しかもその開口の大きさは
風呂蓋１…の外形より大としてあり、さらに開口
端Sa側には受段縁Scが、図示の場合全周にわた
つて凹設されており、当該受段縁Scに最も大き
な風呂蓋１が閉蓋状態にて受承されるようになつ
ている。

このように形成された前記風呂蓋収納空所Ｓの
開口上下端部略中央には、半円状のフツク部材に
より形成したストツパー９，９が夫々枢支されて
いる。

図示のストツパー９，９は、第８図と第９図に
明示のように、その取付端９ａ，９ａが第３図の
裏側螺具Ｐ，Ｐに回転可能にして、かつ外側から
内側へ向けて180゜回転したときに同部材９，９の
自由端９ｂ，９ｂが風呂蓋収納空所Ｓに収納され
た最外側の風呂蓋１…に係止して、同状態を保持
するようになつている。それ故、同ストツパー
９，９は、風呂蓋１…を同収納空所Ｓに収納又は
取り出す際、その自由端９ｂ，９ｂを外側へ回し
て当該収納空所Ｓの開口外に配在できるので、同
蓋１…の出し入れ作業が容易であり、また、収納
後はストツパー９，９を180゜内側へ回転操作して
上記開口内に、自由端９ｂ，９ｂを介入させるこ
とで同蓋１…が上記収納凹所Ｓから脱落しないよ
う、これを係止により保持することができる。

このように構成された嵌め込み型パネル部材３
は、前記したように浴室の壁パネル４の図示しな
い開口に嵌装されて同開口の周枠１１に固設され
る。この際、同パネル部材３の周縁フランジ面１
０は、浴室の壁パネル４と同一平面となる状態で
固装するのが好ましい。

尚、上記実施例では、風呂蓋収納空所Ｓを嵌め
込み型パネル部材３により形成した場合につき説
示したが、一体成形によつてもよく、また、浴室
がユニツトバスである場合だけでなく、通常の風
呂場であつても、これを採択することができる。

また、上記ストツパー９，９としては、フツク
部材による図示例のものに限るものでなく、例え
ば美感をさらに向上させるため、上記収納凹所Ｓ
に設けた開閉扉を、ストツパとすることもでき
る。

以上説明したとおり、この考案は、浴室内に設
備された浴槽の上面に、大きさの異なる複数枚の
風呂蓋が施されており、浴槽上面から取り外され
たこれら風呂蓋を収納するための風呂蓋収納空所
が、浴室内の壁部に設けられている風呂蓋収納装
置において、嵌め込み型パネル部材が、前面開口
構造の風呂蓋収納空所と、該風呂蓋収納空所の開
口端側に形成された受段縁とを備えているととも
に、その受段縁の大きさが最も外形寸法の大きい
風呂蓋と対応しており、風呂蓋を風呂蓋収納空所
内に保持するためのストツパーが、その風呂蓋収
納空所の開口面に向けて移動自在なるよう、嵌め
込み型パネル部材に枢着されており、これら風呂
蓋収納空所、受段縁、ストツパーを具備した嵌め
込み型パネル部材が上記浴室内の壁部に嵌めつけ
られていることを特徴とする。

したがつて、この考案の場合、浴槽上面から取
り外された各風呂蓋を、浴室内の壁部表面よりも
凹んだ風呂蓋収納空所内に入れるだけで、浴室内
スペースの消費、外観の不体裁をともなうことな
く風呂蓋の収納が行なえ、もちろん、ストツパー
を介して風呂蓋を風呂蓋収納空所内に保持するこ
とができるから、風呂蓋の脱落を防止し得る安全
性も確保することができる。

特に、この考案の場合、風呂蓋収納空所の開口
端側に形成された受段縁の大きさが、最も外形寸
法の大きい風呂蓋と対応しているから、これより
も寸法の小さい各風呂蓋を風呂蓋収納空所の奥部
に入れ、これら小さな風呂蓋を覆うべく最も大き
い寸法の風呂蓋を風呂蓋収納空所の受段縁に嵌め
こんで当該風呂蓋のみをストツパーで止めればよ
く、ゆえに、一枚の風呂蓋を止めるだけの操作で
全ての風呂蓋が一挙に収納保持できるようにな
り、しかも、かかる収納状態では、大きな風呂蓋
により他の小さな風呂蓋が覆い隠されるので、こ
の点からも、外観を好体裁に保持することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例に係る風呂蓋収納装
置を示すものであつて、第１図は同装置を取り付
けた浴室の内部斜視説明図、第２図は同装置の形
成に用いたニツチ型パネル部材の正面図、第３図
は第２図−線矢視断面図、第４図は第２図
−線断面、第５図は第２図−線断面図、第
６図は第２図−線断面図、第７図は同装置に
風呂蓋を収納する斜視状態説明図、第８図と第９
図は同装置を構成するストツパーの解説、係止使
用状態を夫々示す斜視説明図である。 Ｓ……風呂蓋収納空所、Sa……風呂蓋収納空
所の開口端、Sc……風呂蓋収納空所の受段縁、
１……風呂蓋、２……浴槽、３……嵌め込み型パ
ネル部材、４……浴室の壁パネル，９……ストツ
パー，９ａ……ストツパーの取付端，９ｂ……ス
トツパーの自由端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴室内に設備された浴槽の上面に、大きさの異
   なる複数枚の風呂蓋が施されており、浴槽上面か
   ら取り外されたこれら風呂蓋を収納するための風
   呂蓋収納空所が、浴室内の壁部に設けらている風
   呂蓋収納装置において、嵌め込み型パネル部材
   が、前面開口構造の風呂蓋収納空所と、該風呂蓋
   収納空所の開口端側に形成された受段縁とを備え
   ているとともに、その受段縁の大きさが最も外形
   寸法の大きい風呂蓋と対応しており、風呂蓋を風
   呂蓋収納空所内に保持するためのストツパーが、
   その風呂蓋収納空所の開口面に向けて移動自在な
   るよう、嵌め込み型パネル部材に枢着されてお
   り、これら風呂蓋収納空所、受段縁、ストツパー
   を具備した嵌め込み型パネル部材が上記浴室内の
   壁部に嵌めつけられていることを特徴とする風呂
   蓋収納装置。