JPS6358805A - 鉄損の低い方向性けい素鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、鉄損の低い方向性けい素鋼板に関し、とく
に被膜密着性に優れるだけでなく歪取り焼鈍の如き８０
０℃前模の高温処理を施した場合であっても磁気特性の
劣化を生じることなしに優れた鉄損特性を維持できるこ
とに特色をもつ鉄損の低い方向性けい素鋼板を提案しよ
うとするものである。

方向性けい素鋼板は主として変圧器その伯の電気機器の
鉄心として利用され、その磁化特性が優れていること、
とくに鉄損（”＃＋７／ｓｏで代表される）が低いこと
が要求されている。

このためには、第一に鋼板中の２次再結晶粒の＜　００
１＞粒方位を圧延方向に高度に揃えることが必要であり
、第二には、最終製品の鋼中に存在する不純物や析出物
をできるだけ減少させる必要がある。

このような配慮の下に製造される方向性けい素鋼板は、
今日まで多くの改善努力によって、その鉄損値も年を追
って改善され、最近では板厚０．３１１の製品でＷ＋７
／ｓｏの値が１．０５Ｗ／ｋｇヨリ低い鉄損のものが得
られている。

しかし、数年前のエネルギー危機を境にして、電力損失
のより少ない電気機器を求める傾向が一段と強まり、そ
れらの鉄心材料として、ざらに−層鉄損の低い一方向性
けい素鋼板が要請されるようになっている。

（従来の技術） たとえば特公昭５２−２４４９９号公報においては、一
方向性けい素鋼板の仕上げ焼鈍侵の鋼板表面を鏡面仕上
げするか、又はその鏡面仕上げ面上に金属めっきを施し
、ざらに加えて電気絶縁性の塗布焼付は被膜を形成する
ことによる、超低鉄損一方向性けい素鋼板の製造方法が
提案されている。しかしながら、この鏡面仕上げにょる
鉄損向上法には、以下のような２つの重要な欠点があっ
た。第１に、使用時に絶縁性確保のため必要とされる絶
縁コーティングとして、通常用いられるりん酸塩系コー
ティングは、鏡面への密着性が極めて悪く使用に耐えな
いこと、第２に、鏡面状態では、鉄損はインダクション
の高いＷ　＋　７　／　ｓ　ｏでは低下するものの、イ
ンダクションが低くなるほど逆に鉄損が劣化することで
ある。また、使用に際して所定寸法への加工や組立て工
程を経る一方向性けい素鋼板は、上記の過程で発生する
加工歪を除去するための歪取り焼鈍が施されるが、金属
めっきを施した場合にはこの過程でめっき層金属が鋼板
表面から拡散するため磁気特性が著しく劣化する。

（発明が解決しようとする問題点） 上記のような問題を有利に解決して、次の（１）、（２
）の事項を有利に実現することが、以下に述べる開発研
究の目的である。

（１）歪取り焼鈍を経てなお超低鉄損特性を維持し傳る
方向性けい素鋼板を提供すること。

（２）超低鉄損方向性けい素鋼板として工業的に安定し
た工程で簡便適切に処理し得る積層被覆構造を与えるこ
と。

（問題点を解決するための手段） １掲の目的は、次の事項による構成によって適切に成就
される。

２次再結晶焼鈍を終了した方向性けい素鋼板であって、
鋼板表面に直接被成したＴｉの窒化物より成る第１層と
、金ＲＴｉから成る第２層との順序積層被覆を有するこ
とを特徴とする、鉄損の低い方向性けい素鋼板。（第１
発明）。

２次再結晶焼鈍を終了した方向性けい素鋼板であって、
鋼板表面に直接被成したＴｉの窒化物より成る第１層と
金属Ｔｉから成る第２層並びに、Ｔｉ　、Ｚｒ、ｖ、Ｎ
ｂ、Ｃｒ、ＭＯ，Ｍｎ、Ｎｉ。

ＡＩ　、Ｂ及びＳｌよりなる群のうちから選んだ少なく
とも１種の窒化物及び／又は炭化物の第３層との順序積
層被覆を有することを特徴とする、鉄損の低い方向性け
い素鋼板。（第２発明）。　何れの場合も、方向性けい
珪鋼板における慣例に従い電気絶縁性塗布焼付は被膜を
最外層被覆として具備するものとすることが実施態様と
してのぞましい。

さて一般的な方向性けい珪鋼板の製造手順に従い最終純
化焼鈍を施した鋼板表面上に形成されていたフォルステ
ライト被膜を、 （Ａ）酸洗により除去した試料及び （Ｂ）酸洗除去侵化学研磨により鋼板表面を中心線平均
粗さ０．４μｍ以下の鏡面状態にした試料 につき、何れもイオンブレーティングによって鋼板表面
上に０．７μ■厚のＴｉＮの第１層と０．１μｍ厚金Ｉ
Ｔｉの第２１１を形成させた。

（Ａ）、（８）両試料の何れについてもその１部につい
ては電気絶縁性塗布焼付は被膜を最外層被覆としての一
般的慣例に従いコーティング処理を施した。

そのときの製品の磁気特性を通常工程材と比較して原板
の化学成分とともに表１に示し、表中Ｏ印は該当の処理
を行った事例、無印は処理を省略した事例を示す。

表　　１ 表１から明らかなように原板として（ａ）。

（ｂ）２種の化学成分になる各一方向性けい素鋼板は、
いずれもこの発明による処理工程の下で通常工程材〈比
較材）にくらべて磁束密度Ｂ＋ｏで０．０２〜０．０３
　Ｔ　、鉄損Ｗ＋７／Ｓｏで０．１５〜０．６０　Ｗ／
ｋｇのように大幅な特性向上をもたらすことが究明され
た。

（作用） 上に述べるような大幅な特性向上は、従来一方向性けい
素鋼板の絶縁性確保のために専らフォルステライト被膜
が用いられていたのに対し、このようなフォステライト
被膜を用いずとくにその除去あとに前記したＴｉＮ、　
Ｔ；の順序積層被膜を用いたことに由来する。

ここにＴｉＮより成る第１１ｉ１は、フォルステライト
被膜を形成しないか又はその生成を妨げる成分を含有す
る組成を選んだ焼鈍分離剤を用いたときには、その焼鈍
残漬としての酸化物層を除去してから、のぞましくは研
磨処理を行った方向性けい素鋼板表面に、直接被成する
を要し、それと云うのは、金属Ｔｉからなる第２層との
順序積層被膜によって期待する鋼板との間の張力に基く
磁区の細分化を有効に実現するのに充分な密着力を満す
必要があることによりまた鋼中Ｃ，Ｎを例えば歪取り焼
鈍の過程において拡散させることにより鋼板自体の高純
化を実現するのにも役立つ。

金属Ｔｉから成る第２Ｍの機能は地鉄への張力付与効果
の更なる増大である。

上記の実験結果は２次再結晶焼鈍を終了した方向性けい
素鋼板表面にまずＴｉＮの第１層、次に金属Ｔｉの第２
層だけを形成し、あるいはその上に電気絶縁性の被覆を
施した場合について述べたが、ＴｉＮと金属Ｔｉとの積
層に加えて、Ｔｉ。

Ｚｒ、Ｖ、Ｎｂ、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｍｎ、Ｎｉ　、ＡＩ　。

Ｂ及び３ｉのうちから選んだ少なくとも１種の窒化物及
び／又は炭化物の第３層を含む多重の被覆層を有するも
のとするとこの第３層も地鉄への張力付与効果の更なる
増大に役立ち、目的とするところに一層有利に適合する
。

次に製造工程について説明を進めると次のとおりである
。

この発明の方向性けい素鋼板において、その成分組成は
とくに限定されることはなく、従来公知のちのいずれも
が適合するが、とりわけ以下の組成 １、　　Ｃ：　　０．０３　〜０．０５．％。

Ｓｉ　　：　　２．５０　〜４．５　％Ｍｎ　　：　　
０．０１　〜０．２　　　％ｖｏ　　：　　０，００３
〜０．１　　％Ｓｂ　　：　　０．００５〜０．２　％
Ｎ　　　：　　０．０００５　〜０．０１　％Ｓおよび
Ｓｅの１種あるいは２種合計で、ｏ、ｏｏｓ〜００ＯＳ
％を含有する組成。

２、Ｃ：　　０，０３〜０．０８％ Ｓｉ：２．０〜４．０　　％ Ｓ：０．００５〜０．０５％ Ｎ　　：　　０．００１〜０．０１％ Ａｉ：ｏ、ｏ１〜０．０６％ Ｓｎ：　０．０１〜０．５　％ Ｃｕ　：　　０，０１〜０．３　　％ Ｍｎ　：　　０．０１〜０．２　　％を含有する組成。

３、　Ｃ：　　０，０３〜０．０６％ Ｓｉ　　：　　２，０　〜４．０　　％Ｓ：０．００５
〜０．０５％ Ｂ：　　０．０００３〜０．００４０％Ｎ　　：　　０
，００１〜０．０１％ Ｍｎ：　０．０１〜０．２　　％を含有する組成。

４．Ｃ：　　０．０３〜０．０５％ Ｓｉ　　：　　２．０　〜４．０　　％ｓｂ　：　　ｏ
、ｏｏｓ〜０．２　　％Ｎ　　：　　０．０００５〜０
．０１％ＳＪ５よびＳｅのうちいずれか１種または２種
二０．００５〜０．０５％を含有する組成。

５、Ｃ：　　０，０３〜０．０５％ Ｓｉ　　：　　２．０　〜４．０　　％Ｎ　　：　　ｏ
、ｏｏｏｓ〜０．０１％ＳおよびＳｅのうちいずれか１
種または２種二０．００５〜０．０５％を含有する組成
。

が好適であり、スラブの熱間圧延及び冷間圧延になる加
工手順についても従来どおりとするが通常１１００℃以
上の高温２次再結晶焼鈍が終了したあと、方向性けい素
鋼板の表面上にＴｉＮ及び金ｊｌＴｉの順序積層被覆を
施す場合のほか、さらに次のような工程を経るとなおす
ぐれた磁気特性が得られる。

鋼板表面の酸化物被膜を硫酸、硝酸又はぶつ酸などの強
酸によるような酸洗か又は機械的研削、切削等により除
去するかあるいは、次に化学研磨および／又は電解研磨
など従来から既知の手法により鋼板表面を鏡面状態つま
り中心線平均粗さ０．４μｍ以下に仕上げることである
。

その俊イオンブレーティング、ＣＶＯ，もしくはイオン
インプランテーションによりＴｉＮの第１居、金Ｉ２１
Ｔｉの第２層を形成し、またさらにＴＩ　、Ｚｒ、ｖ、
Ｎｂ、Ｃｒ　、ＭＯ，Ｍｎ、Ｎｉ。

ＡＩ　、Ｂ及びＳｌよりなる群のうちから選んだ少なく
とも１種の窒化物、及び／又は炭化物の第３層を加えた
、順序積層被覆を極薄張力被膜として形成させる。

なお高温２次再結晶焼鈍で生じた巻きくせを除去するた
めの平たん化熱処理は、表面被覆の前に行なっても良い
が被覆処理の後であっても良い。

〈実施例） Ｃ：０，２９重１％、　Ｓｉ　　：　　３，１２重量％
、Ｍｎ：０．０６２重道％、Ｓ　：　　０．０１９Ｎω
％の成分組成になり、８１０：　　０．８６　Ｔ、Ｗ＋
　７　／　ｓ　ｏ　’　　１．２”Ｗ／−の特性を有す
る方向性けい素鋼板を酸洗により酸化被膜を除去した模
、ＴｉＮ０，７μＩｌ厚の第１層と、金ｊｌＴｉ０．１
μｍ厚の第２１！ｉとをイオンブレーティングによりま
ず形成させ、その後表２に示すようにＣＶＤ　（表２中
無印）、イオンブレーティング（表２中のＯ印）および
イオンインプランテーション（表２中の△印）により種
々の簿膜（約０．０５〜０．１μｌｌ厚）を形成させ、
しかる侵、りん酸塩とコロイダルシリカとを主成分とす
る電気絶縁性の塗布焼付は被膜を形成させた。そのとき
の製品の磁気特性を表２にまとめて示す。

表　　２ （発明の効果） 一方向性けい素鋼板の超低鉄損化を確保できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、２次再結晶焼鈍を終了した方向性けい素鋼板であっ
   て、鋼板表面に直接被成したＴｉの窒化物より成る第１
   層と、金属Ｔｉから成る第２層との順序積層被覆を有す
   ることを特徴とする、鉄損の低い方向性けい素鋼板。 ２、２次再結晶焼鈍を終了した方向性けい素鋼板であつ
   て鋼板表面に、直接被成したＴｉの窒化物より成る第１
   層と金属Ｔｉから成る第２層並びに、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｖ、
   Ｎｂ、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｍｎ、Ｎｉ、Ａｌ、Ｂ及びＳｉより
   なる群のうちから選んだ少なくとも１種の窒化物及び／
   又は炭化物の第３層との順序積層被覆を有することを特
   徴とする、鉄損の低い方向性けい素鋼板。 ３、電気絶縁性の塗布焼付け被膜を最外層被覆として具
   備する、特許請求の範囲１又は２に記載した方向性けい
   珪素鋼板。