JPS6356496A - 熱転写用インクシ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加熱により所望の文字や画像を被記録紙上に
記録する熱転写記録装置に使用される熱転写用インクシ
ートに係り、特に特定の被記録紙を用いることなく加熱
により昇華又は気化する染料を被記録紙に記載し得る熱
転写用インクシートに関する。

〔従来の技術〕

従来、熱転写記録装置に使用された熱転写用インクシー
トは、基体上に染料をバインダで固定したインク層を積
層した熱転写用インクシートが使用さ九た。この熱転写
用インクシー１−を加熱手段で加熱し、昇華性若しくは
気化性染料、又は溶融性インクを被記録紙に転写するこ
とが行なわれた。

しかし、溶融性インクでは階調性を得るのが雅しい。階
調性を有するフルカラー画像を記録するには、一般に昇
華性又は気化性染料を含有するインクシートが広く用い
られている。

従来の熱転写記録装置と熱転写用インクシートの一例と
して特開昭５７−１６９３７０号公報の記載を述べる。

熱転写用インクシートは第３図にその断面を示すように
基体３の上にインク層２が積層されて構成される。基体
３はポリエチレンテレフタレートシート等がベースフィ
ルムとして使用され、インク層２は昇華性又は気化性染
料をバインダ樹脂等で固定された層で構成される。また
熱転写記録装置にはプラテンゴムローラやサーマルヘッ
ド等が設けられる。熱転写用インクシートのインク層２
と被記録紙とを接触するように重ねてプラテンゴムロー
ラで熱転写用インクシートと被記録紙とを加圧し、十分
接触させてプラテンゴムローラを通過させる。そのとき
接触部をサーマルヘッドにより、温度１時間を制御して
加熱し、インク層２から染料を被記録紙に転写する。こ
の際使用される被記録紙は如何なる紙でも使用できるわ
けでは無く、特殊な紙が使用される。使用される被記録
紙としては、上記の特開昭５７−１６９３７０号公報の
他に、特開昭５７−１０７８８５号公報、特開昭５８−
２１５３０８号公報等に開示されている如く、ポリエス
テル紙、ポリエステル処理紙、架橋ポリエステル処理紙
、ポリエステルとポリビニルピロリドンとの混合物の処
理紙、及びポリ塩化ビニル紙等が挙げられる。この様に
被記録紙としては基紙上に昇華性又は気化性染料で染色
され易いポリエステル系樹脂等を塗布して積層した特殊
な紙を使用しなければならなかった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記の如〈従来の熱転写用インクシートを使用する場合
、特殊の被記録紙を用いずに一般に市販されている汎用
の普通紙を被記録紙として用いると、熱転写用インクシ
ートから昇華又は気化する染料により被記録紙に転写さ
れる文字２画像が薄く、記録の保存が充分でない問題が
生じた。しかし上記の如くの特殊な被記録紙を使用する
と、この様な問題は生じなかった。しかし被記録紙とし
て使用される紙が限定されて汎用性が無く、従って入手
が面倒なばかりでなく価格も高いと云う問題があった。

本発明の目的は、上記の特殊な被記録紙はもちろん、一
般に広く普及している汎用の普通紙にも種々の文字１画
像を鮮明に、しかもフルカラー記録することのできる昇
華性又は気化性染料を含有する熱転写用インクシートを
提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の熱転写用インクシートは、基体のベースフィル
ム上に、昇華性又は気化性染料をバインダで固定したイ
ンク層がｆｉ？され、更に前記インク層の上に前記染料
に染着される被染着層が積層されたシートから構成され
るものである。

また、前記被染着層を構成する物質としては、溶融温度
又は軟化温度が５０℃ないし１５０℃であり、またエス
テル結合又はアミド結合の少なくとも一つを分子内に有
する化合物、例えばポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂
のような高分子物質。

及び高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミドのようなワ
ックス類、並びにこれらの混合物から選ばれた１種又は
２種以上の化合物を主成分とすることが望ましい。

次に本発明の熱転写用インクシートを詳述する。

第１図にその熱転写用インクシートの平面図、第２図に
第１図のＡ−Ａ’部分の断面図の一例を示す。ベースフ
ィルム等の基体３の上に、熱により昇華又は気化する染
料をその結着剤であるバインダ樹脂で固定したインクＭ
２が積層される。このインク層２の上に更に染料により
染色される被染着層４が積層され、熱転写用インクシー
ト１が構成される。また、熱転写用シート１は第１図の
平面図に示すように、インク層２はイエロー２Ｙ。

マゼンタ２Ｍ、シアン２Ｃの３Ｊ７Ｘ色インク層を各各
所定部分に分けて配置され、被記録紙にこの順に熱転写
を行なうことによりフルカラーの画像。

文字を被記録紙に記録することができる熱転写用インク
シート１である。また３原色インクの配置順、即ち転写
順序は第１図に示す順序に限定されず、任意の順序で配
置してもよい。

本発明の熱転写用インクシートを使用すると、被記録紙
は特殊の被記録紙を用いる必要が無く、汎用の普通紙を
被記録紙に使用することに特色がある。熱転写用インク
シート１の被染着層４と被記録紙とを重ねて熱転写記録
装置に送り、加圧ローラ等で充分に接触させ、サーマル
ヘッド等により適当な温度９時間に加熱する。この加熱
によりインク層２中の昇華性又は気化性染料が昇華又は
気化して被染着層４に転写され、次いで熱により被染着
層４が被記録紙上に転写される。又は熱により先ず被染
着層４が被記録紙に転写され、次いでインク層２中の昇
華性又は気化性染料が昇華又は気化して被記録紙上の被
染着層に転写される。

或いは上記の２種の現象がほぼ同時に生じる。この転写
を画像信号に基づいてイエロー、マゼンタ。

シアンの３ｆｉ色について同一被記録紙上で行なうこと
により、汎用の普通紙上に鮮明なフルカラー画像を記録
することができる。尚、カラー記録に限定されるもので
なく、黒色昇華性染料のみを用いる記録にも適する。

また、熱転写用インクシート１を構成する基体のベース
フィルム３はインク層２を固定するものならば何れでも
よく、合成樹脂フィルム、合成樹脂紙、樹脂で処理した
紙或いは処理しない紙等から選ばれる。

また、インク層２の染料は昇華性又は気化性で、サーマ
ルヘッド等の熱により昇華又は気化するものが使用され
る。例えばＣ，１，（カラーインデックス）ディスパー
ス・イエロー１６．Ｃ，Ｉ。

ソルベント・レッド１４６．Ｃ，１，ソルベント・ブル
ー３６．ＴＳブルー６０３（住友化学■製）。

カヤロン・ファースト・オレンジ、カヤロン・ファース
ト・ブルー、カヤロン・ファースト・グリーン（日本化
架（燭製）、ダイヤニックス・ファースト・イエロー（
王菱化成■製）、アイゼンＱＺレッド（保土谷化学■製
）等が用いられる。またキナリザン染料２分散性モノア
ゾ染料１分散アントラキノン系染料２分散ニトロジフェ
ニルアミン系染料、スモーク染料等が挙げられる。また
これらの染料をベースフィルムに固定するバインダは、
バインダの軟化温度又は溶融温度が被染着層物質の軟化
温度又は溶融温度よりも高いことが必要である。バイン
ダの軟化温度又は溶融温度が被染着層物質の軟化温度又
は溶融温度よりも低いと、加熱によりバインダも軟化又
は溶融し、被染着層だけでなく、インク層も被記録紙に
転写されてしまう場合があり、階調性の有る鮮明な画像
が得られない。バインダとしてはベースフィルムとの接
着性が高い樹脂が用いられ、特にポリエステル樹脂。

ポリアミド樹脂、セルロース樹脂等が好ましい。

また被染着層４を構成する物質は、軟化温度又は溶融温
度が５０℃以上ないし１５０℃以下であることが望まし
い。熱転写用インクシートは通常ロール状態で保管され
る為に、軟化温度又は溶融温度が５０℃未満では保存時
や輸送時に被染着層４がベースフィルム３に裏移りした
り、粘着したりする問題が生じる。また、１５０”Ｃを
越えると通常の画像を記録する際と同程度の加熱量で熱
転写用インクシート１から被染ｉＭ層４を被記録紙に熱
転写することが困難となる。

この被染着層４を構成する具体的な物質としては、分子
内にエステル結合又はアミド結合の少なくともどちらか
の一つを有する化合物を主成分とすることが好ましく、
これにより被染着層が昇華性又は気化性染料により容易
に染若される。これらの化合物をより具体的に述べると
、各種ジカルボン酸化合物と各種ジオール化合物から合
成されるポリエステル樹脂、或いは各種ジカルボン酸化
合物と各種ジアミン化合物から合成されるポリアミド樹
脂のような高分子化合物、及び高級脂肪酸エステル等の
エステル化合物、高級脂肪酸アミド等のアミド化合物の
フック類、並びにそれらの混合物が挙げられる。また、
被染着層４に帯電防止剤、紫外線吸収剤、熱伝導率を向
上させる金属粉。

又は転写性を向上させるに型剤等、及び其の他の使ｍ目
的に合わせて添加剤を適当量添加することができる。

また、熱転写記録装置において本発明の熱転写用インク
シートと被記録紙とを接触させて加熱する手段は、サー
マルヘッドに限定されず、レーザ装置、熱ペン、熱活字
等も使用できる０元の画像の色、６度１こ応じた電気信
号を介して加熱手段の加熱温度、加熱時間を制御して熱
転写用インクシートと被記り紙とを加熱する０本発明に
より汎用の普通紙の被記録紙に鮮明なフルカラー画像を
記録することを可能にするものである。

〔実施例〕

実施例１ 熱転写用インクシートを第１図（平面図）及び第２図（
ＡＡ’線断面図）に示す、ベースフィルム３としてポリ
エチレンテレフタレートシートを用いた。この上にイン
クＦ１２を積層した。インクＰ！Ｉ２は三原色の昇華性
染料を配置し、イエローインク層２Ｙの中の昇華性染料
としてＣ，１，（カラーインデックス）ディスパース・
イエロー１６゜マゼンタインク層２Ｍの中の昇華性染料
としてＣ，Ｉ、ソルベント・レッド１４６．シアンイン
ク層２Ｃの中の昇華性染料としてＣ，１，ソルベント・
ブルー３６を用いた。またバインダ樹脂としてポリエス
テル樹脂（東洋紡■製、バイロン２９ｏ）を用い、染料
をベースフィルム３に固定した。各インク層中の昇華性
染料とバインダ樹脂の重量比は１対２にした。

このインク層２の上に被染着層４をホットメルト塗工に
より積層した。被染着層４に使用した物質は、軟化魚釣
１２０℃のポリアミド樹脂（ヘンケル日本一、パーサミ
ド７５６）５重量部と溶融温度約７０℃のステアリン酸
グリセリンエステル（花王石鹸■製、エキセルＴ−９５
）５重量、どの混合物を使用した。そして第１図及び第
２図に示すような熱転写用インクシート１を構成した。

得られた熱転写用インクシートを使用して熱転写記録装
置によって被記録紙に転写した。被記録紙として電子写
真方式複写機用の紙として広く普及しているゼロックス
１０２４紙（ベック平滑度約５０秒）を用いた。熱転写
用インクシートと被記録紙とを接触させ、多数の発熱抵
抗素子（電気抵抗２１０Ω）を有するサーマルヘッド（
素子密度６本／嬉）に電圧６．５　ｖを印加して、通電
時間３０ｍ５ｅｃ以下で画俄信号により転写した。その
結果の３原色のそれぞれの通電時間と光学濃度特性との
関係を第４図に示した。尚、曲線Ｙ、Ｍ。

Ｃは各々イエロー、マゼンタ、シアン色に関する。

本発明の熱転写用インクシートを用いた結果は、後述の
比較例１と比べて充分高い濃度の転写が得られ、また比
較例２（従来方法）に比べてそれと同程度の記録特性が
得られた。また３原色を重ねて記録すると比較例２に劣
らぬ鮮明なカラー画像を記録することができた。このこ
とがら本発明の熱転写用インクシートを使用することに
より、被記ａ紙として汎用の普通紙に満足に転写できる
ことが明らかである。

比較例１ 熱転写用インクシートとして、従来のインクシートを使
用し、その断面を第３図に示した。ベースフィルム３の
上にインク層２を積層したもので、被染着層を設けない
こと以外は実施例１と同様であった。また被記録紙とし
て実施例１と同様にゼロックス１０２４紙を用いた。実
施例１と同様に熱転写を行ない、その結果を３原色のそ
れぞれについて加熱の通電時間と光学濃度特性との関係
を第５図に示した。尚、曲線Ｙ、Ｍ、Ｃは各々イエロー
、マゼンタ、シアン色に関する。従来の熱転写用インク
シートを使用して汎用の悴通紙に転写すると、画像の濃
度が著しく低下した。

比較例２ 転写用インクシートとして比較例１に使用した従来のイ
ンクシートを使用した。また被記ｆ９紙として、昇華型
熱転写記録に広く用いられている樹脂コート紙、ここで
はポリプロピレン系合成紙にポリエステル樹脂（東洋紡
曲製、バイロン２０）を塗工したものを用いた。実施例
１と同様に熱転写を行ない、その結果を３原色のそれぞ
れについて加熱の通電時間と光学特性との関係を第６図
に示した。尚、曲ａＹ、Ｍ、Ｃは各々イエロー、マゼン
タ、シアン色に関する。この様に従来の熱転写用インク
シートを使用する場合、特殊の被記録紙を使うと画像の
濃度が良好であるが、比較例１の様に怜通紙を使うと画
像の濃度が著しく低いことが分る。

実施例２ 被染着層を形成する物質として溶融温度が約１００℃の
高級脂肪酸エステルワックス（花王石鹸■ｖ５．カオー
ワックス２３０−２）８重量部と溶融温度が約６０℃の
ポリエチレングリコールジステアレート（花王石Ｍｕｍ
製、エマノーン３２０１Ｍ）２重量部との混合物を用い
、これ以外は実施例１と同様にして熱転写用インクシー
トを造った。また被記録紙として溶融型熱転写記録用に
広く用いられている記録紙、神崎製紙■製ＴＫＰ−１３
（ベック平滑度１７０秒）を用いた。実施例１と同様に
して本発明の熱転写用インクシートを用いて被記録紙に
記録した。その結果を３Ｍ色のそれぞれについて加熱の
通電時間と光学濃度特性との関係を第７図に示した。尚
、曲線Ｙ、Ｍ、Ｃは各々イエロー、マゼンタ、シアン色
に関する０本実施例により従来の特殊記録紙を用いた時
と同様に画像濃度が得られ、鮮明なカラー画像が得られ
た。

実施例３ 被染着層を形成する物質として、溶融温度が約１４０℃
のエチレンビスステアリン酸アミド（花王石Ｍ損、カオ
ーワックスＥＢ−Ｆ）４重は部と軟化温度が約１２０℃
のポリエステル樹脂（東洋紡■製、バイロン３００）４
重量部と溶融温度が約７０℃のオレイン酸アミド（花王
石鹸■製、脂肪酸アミド〇−Ｎ）２重量部との混合物を
用い、これ以外は実施例１と同様にして熱転写用インク
シートを造った。また被記録紙として官製はがき（ベッ
ク平滑度約３０秒）を使用した。実施例１と同様にして
本発明熱転写用インクシートを用いて官製はがきに転写
した。この結果を３原色のそれぞれについて加熱の通電
時間と光学濃度特性との関係を第８図に示した。尚１曲
線Ｙ、Ｍ、Ｃは各々イエロー、マゼンタ、シアン色に関
する。本実施例により、従来の特殊記録紙を用いた時と
同様に官製はがきに記録できた。また３原色を重ねて記
録すると、鮮明なフルカラー画像が記録できた。

〔発明の効果〕

本発明の熱転写用インクシートは、基体上に昇華性又は
気化性染料を含むインク層が積層され。

更にこの上に被染着層が積層された構成からなるインク
シートであり、この熱転写用インクシートを使用して一
般の普通紙に転写しても鮮明にフルカラー画像を記録で
きる。従来の熱転写用インクシートを使用する際は特殊
な処理を施した被記録紙を使用しなければならなかった
のに比較し１本発明の熱転写用インクシートにより、特
殊な被記録紙に限定されず、汎用の紙に転写でき、その
効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の熱転写用インクシートの平
面図、第２図は第１図のＡ−Ａ’線断面図を示す、第３
図は従来の熱転写用インクシート、の断面図を示す。第
４図、第７図及び第８図は本発明の熱転写用インクシー
トと汎用の普通紙、第５図は従来の熱転写用インクシー
トと汎用の普通紙、第６図は従来の熱転写用インクシー
トと特殊な被記録紙である樹脂コートとを用いて転写し
た各場合、３原色のそれぞれについての通電時間と光学
濃度特性との関係を示す。 １・・・熱転写用インクシート、２・・・インク層、２
Ｙ・・・イエローインク層、２Ｍ・・・マゼンタインク
層、２Ｃ・・・シアンインク層、３・・・基体（ベース
フィルム）、４・・・被染着層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ベースフィルム上に、昇華性又は気化性染料をバイ
   ンダで固定したインク層が積層され、更に前記インク層
   の上に前記染料により染着される被染着層が積層された
   シートであることを特徴とする熱転写用インクシート。 ２、前記被染着層を構成する物質は溶融温度又は軟化温
   度が５０℃ないし１５０℃であることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の熱転写用インクシート。 ３、前記被染着層を構成する物質がエステル結合又はア
   ミド結合の少くとも一つを分子内に有する化合物を主成
   分とすることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第
   ２項記載の転熱写用インクシート。 ４、前記エステル結合又はアミド結合の少くとも一つを
   分子内に有する化合物が、ポリエステル樹脂、ポリアミ
   ド樹脂、高級脂肪酸エステル類、高級脂肪酸アミド類、
   及びこれらの混合物から選ばれた１種又は２種以上の化
   合物であることを特徴とする特許請求の範囲第３項記載
   の熱転写用インクシート。