JPS6348396Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気ハンマ等のように空気バネを介し
て打撃子を動作させる打撃工具のシリンダ機構に
関するものである。

従来の電気ハンマは、第１図に示すように、ピ
ストン５及び打撃子７が摺動するように案内して
いるシリンダ６と中間子を保持している部材１１
とが別々にシリンダケース９内に組込まれる構造
であつた。シリンダ６はシリンダケース９に圧入
されており、材質はシリンダケースがアルミ、シ
リンダは鋼材が一般的である。ピストン５及び打
撃子７の往復運動のくり返しによつて生ずる摩擦
熱により締付が小さくなりシリンダ６はスラスト
方向に動くようになるので、シリンダ６に環状溝
を設けＣガタスプリング３を嵌挿させＣガタスプ
リング３をシリンダケース９とクランクケース１
ではさみこむことによりスラスト方向の動きを封
じるようにする必要があつた。また、シリンダ６
と保持部材１０との間のスキマからグリースがシ
リンダ６内に入らないようにシールするためのＯ
リング１０等が必要であつた。又保持部材１１の
外径部の案内が短かく、振動によつて摩耗する欠
点があつた。以上のように、従来の構造は部品点
数が多くなり、組立工数が長くなる欠点があつ
た。

本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、シリンダのスラスト方向の動きを確実に封
じることにより装置の寿命を増すことである。

本考案は、中間子を保持している部材がシリン
ダケースとフロントカバーによつてはさみこまれ
ている点に着目し、シリンダのスラスト方向を封
じるために、又保持部材の案内を十分にするため
にシリンダと保持部材とを一体化するように工夫
したものである。

第２図に示すように、本構造における電動機の
動力は、クランクシヤフトによりピストン５の直
線往復運動に変換される。ピストン５の往復運動
は、ピストン５と打撃子７との間の空気バネによ
り打撃子７に伝達され、打撃子７は中間子８を打
撃する。中間子８は、中間子８に当接している先
端工具１６を直接打撃する。ピストン５及び打撃
子７が摺動するように案内する機能と中間子８を
保持する機能とを有するように構成した一体化シ
リンダ１７は、該シリンダ１７を収納するシリン
ダケース９の突起部１８に突きあたるような形状
になつている。かつ、一体化シリンダ１７の端面
を、先端工具１６を保持するフロントカバ１４の
端部１９でおさえるようになつている。以上によ
り一体化シリンダ１７のスラスト方向の動きは確
実に封じられる構造となる。

本考案によれば、ピストン及び打撃子が摺動す
るように案内する機能と中間子を保持する機能を
合わせもつようにシリンダの形状を工夫したの
で、部品点数を増すことなく、打撃工具を構成す
ることができ、確実にシリンダのスラスト方向の
動きを封じることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気ハンマ要部の縦断側面図、
第２図は本考案による電気ハンマの実施例を示す
縦断側面図である。 図においては、１はクランクケース、２は連結
棒、３はＣガタスプリング、４はピストンピン、
５はピストン、６はシリンダ、７は打撃子、８は
中間子、９はシリンダケース、１０はＯリング、
１１は保持部材、１２はダンパ、１３はダンパワ
ツシヤ、１４はフロントカバ、１５はストツプレ
バー、１６は先端工具、１７は一体化シリンダ、
１８はシリンダケースの突起部、１９はフロント
カバの端部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ピストンの往復動と空気圧によつて駆動される
   打撃子が中間子を打撃し、中間子が工具を打撃す
   る打撃工具において、ピストン及び打撃子が摺動
   するように案内する機能と中間子を保持する機能
   とを有するシリンダと、該シリンダを収納するシ
   リンダケースの突起部と工具を保持するフロント
   カバの端部で該シリンダをはさみこみ、シリンダ
   をシリンダケースに圧入固定したことにより、該
   シリンダのスラスト方向の動きを封じるようにし
   たことを特徴とする打撃工具のシリンダ機構。