JPS6343288A - 高周波加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高周波加熱装置のドア構造の改良に関する。

従来の技術 高周波加熱装置のドア周縁に特性インピーダンスの異な
る溝を深さ方向に設け、この溝の深さ方向の特性インピ
ーダンスを不連続にすることにより、実質的深さが使用
波長の４分の１より小さくしても、溝の入口でのインピ
ーダンスが最大となり、チョーク溝と同様に漏洩電波を
少なくすることができるという提案が特開昭６０−２５
１９０号公報にある。この従来例では、溝の深さ方向に
幅の異なる溝を設けたり、溝の周壁の形状を深さ方向に
変形するなどかなり形状が複雑である。また、特性イン
ピーダンスの不連続部における反射防止を考慮する必要
がある。

発明が解決しようとする問題点 溝の深さ方向に、複雑な形状をした溝を設ける必要があ
り、また特性インピーダンスの不連続部における反射防
止に手間が掛かる点である。

問題点を解決するための手段 本発明は、ドア周囲を取り囲む額縁状の電波減衰空胴の
最外周壁に当たる部分を複数の導体片とし、この導体片
の先端を電波減衰空胴の入口を狭めるように張り出し、
張り出し面を覆う誘電体のカバーを設け、その裏面の突
起片を導体片、張り出し面の貫通穴、取付穴にはめ込ん
で固着したものである。

作用 上記のように構成することにより、導体片により漏洩し
ようとする電波はＴＥＭ波として電波減衰空胴に導かれ
る。電波減衰空欄を容量とインダクタンスの並列共振回
路とみなした場合、インピーダンス調整部によって電波
減衰空胴の入口での容量成分が大きくなり、その分だけ
インダクタンス成分が小さくてよい。すなわち電波減衰
空胴の深さが自由空間波長の４分の１よりも小さくでき
る。

実施例 本発明の一実施例による高周波加熱装置の構成および作
用を図面とともに説明する。

第１図および第２図において、１は加熱室で、２は加熱
室１の開口部を取り囲むフランジで、３は外箱である。

４は加熱室１内を覗くためにドア５の中央部にできるだ
け広範囲に設けた小穴群である。６はこの小穴群４の周
囲を取り囲む段部で、この段部６は小穴群４の内面に固
着した透光性のドア内カバー１５の端部が清掃の際など
にはがれるのを防ぐと共に、ドア５閉成時にフランジ２
と平面接触する封口面７の平面度を良くするものである
。８は封口面７の端部よりフランジ２に対して略直角に
折り曲げた第１の壁面である。９は第１の壁面８の端部
よりフランジ２に対して略平行に延長した第２の壁面で
ある。１０は第２の壁面９の端部よりフランジ２に向か
って略直角に折り曲げた多数の導体片で、この導体片１
０の先端には加熱室１開口部側に向かって張り出した張
出面１１を設けている。小穴群４、段部６、封口面７゜
第１の壁面８、第２の壁面９、導体片１０および張出面
１１は１枚の金属板から一体成形している。

第１の壁面８、第２の壁面９、導体片１０および張出面
１１により電波減衰空胴１２を形成する。

この電波減衰空胴１２の入口をふさぐ不透明の誘電体カ
バー１３から突き出した突起片１４は張出面１１に設け
た貫通穴２３を介して導体片１ｏに設けた取付穴１８に
引っ掛かるようになっている。

ドア５の外側を覆う透光性のドア外カバー１６から突き
出した突起片１７は導体片１０の根元を互いに連結する
連結面２０の端部に引っ掛かるようになっている。誘電
体カバー１３の最外周裏面には外方に向って薄くなるテ
ーパー２４を設けて取り付けの際にドア外カバー１６の
端部に乗り上げないようにしている。誘電体カバー１３
の電波減衰空ＪＴＭ１２の入口に当たる裏側には、電波
減衰空胴１２の内部に向かって突き出たインピーダンス
調整部２５を設けている。また、導体片１０に対向して
不透明シート１９がドア外カバー１６の内面に設けられ
、外部より導体片１０の間隙が見えないようになってい
る。

次に上記のように構成した実施例の作用効果を説明する
。加熱室１開口部を取り囲むフランジ２と封口面７との
平面接触部に向かう入射電波に対して、第３図のような
簡易等価回路によって定性的に電波シール効果を説明す
る。２１はフランジ２と封口面７との平面接触部に対応
する容量で、一種のバイパスコンデンサとして作用する
。平面接触部は平行板線路と考えられ、この線路の容量
は平行板のギャップに比例するので容量２１は上記平面
接触部のギャップが小さいほど大きくなり、電波シール
効果が増す。第１の壁面８と導体片１０とはＴＥＭ波を
伝搬する平行板線路を形成し、終端が第２の壁面９によ
って短絡されたものとみなすことができる。この場合、
張出面１１が無ければ第５図のように電界が分布し、平
行板線路の長さＱ、すなわち電波減衰空胴１２の深さは
自由空間波長λの約４分の１で並列共振を起こし、イン
ピーダンスが最大となる。電波減衰空胴１２の周壁の厚
さは実用上、自由空間波長λに比べて十分小さいので無
視して説明している。簡易等価回路を示す第３図では容
量とインダクタンスを並列にした並列共振回路２２とし
て表せる。

本実施例のように、電波減衰空胴１２の最外周壁に当た
る導体片１０の先端を電波減衰空胴１２の入口を狭める
ように折り曲げて張出面１１を形成した場合、第４図の
ような電界分布となる。この場合、張出面１１の端部と
第１の壁面８との間の電気力線は、第５図に比べてはる
かに密集し易い。これは第４図の電波減衰空胴１２人口
における容量成分が大きくなり、その分だけインダクタ
ンス成分を小さくしても、特定の周波数に共振させるこ
とができることを意味する。すなわち、電波減衰室１１
１１１２の深さＱを自由空間波長λの４分の１より小さ
くしてもインピーダンス最大が得られ、漏洩電波を小さ
く抑えることができる。

なお、インピーダンス調整部２５は、電波減衰空胴１２
の入口における容量成分をさらに増す効果があり、電波
減衰空胴１２の深さＱを一層小さくするものである。

さらに誘電体カバー１３はその突起片１４を貫通穴２３
、取付穴１８にはめ込むのみで確実に固着され、組立が
容易となる。

発明の効果 以上のように本発明によると、特性インピーダンスの異
なる複数の平行板線路（溝）を設けなくても、電波減衰
空胴の最外周壁に当たる導体片の先端に張出面を設け、
かっ張出面を覆う誘電体カバーを設け、その突起片を貫
通穴、取付穴にはめ込んだので簡単な手段で電波減衰空
胴の深さを自由空間波長の４分の１より小さくでき、ド
アの薄形化が図−れ、コンパクトな高周波加熱装置を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による高周波加熱装置のドア
５の金属部だけを示す要部斜視図、第２図は同ドア周囲
の電波シール部を示す要部断面図、第３図は同ドア５の
電波シール部簡易等価回路図、第４図は同電波シール部
の電界分布図、第５図は同終端を短絡した平行板線路の
電界分布図である。 １・・・加熱室　　２・・・フランジ　４・・・小穴群
５・・・ドア　　　６・・・段部　　　７・・・封口面
８・・・第１の壁面　　　９・・・第２の壁面１０・・
・導体片　　　　１１・・・張出面１３・・・誘電体カ
バー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 加熱室（１）開口部を開閉するドア（５）の周縁に位置
   しドア（５）閉成時には加熱室（１）開口部のフランジ
   （２）に平面接触する封口面（７）と、この封口面（７
   ）の端部よりフランジ（２）に対して略直角の第１の壁
   面（８）と、この第１の壁面（８）の端部よりフランジ
   （２）に対して略平行に延長した第２の壁面（９）と、
   この第２の壁面（９）の端部よりフランジ（２）に向か
   って略直角の多数の導体片（１０）と、この導体片（１
   ０）の先端から加熱室（１）開口部側に向って張り出し
   た張出面（１１）とを備え、張出面（１１）を覆う誘電
   体カバー（１３）を設け、張出面（１１）に設けた貫通
   穴（２３）を介して導体片（１０）に設けた取付穴（１
   ８）に誘電体カバー（１３）の裏面に設けた突起片（１
   ４）を引っ掛けることにより誘電体カバー（１３）をド
   ア（５）に固着したことを特徴とする高周波加熱装置。