JPS6342723Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、誘電体同軸共振器を配線基板に機
械的にとりつけるとともに、共振器の内導体、外
導体をそれぞれ配線基板に設けた電極膜に導通さ
せる構造に関する。

誘電体同軸共振器自体は公知のものであるが、
念のため第１図を参照して説明すると、1/4波長
誘電体同軸共振器１は、酸化チタン系のセラミツ
ク誘電体等からなるブロツク体、たとえば中心
孔、外側面共断面円状であつたり、中心孔が断面
円状、外側面が断面正方形状であつたりする筒状
体２の孔内面、外側面に銀ペーストを焼きつけた
り、無電解メツキ法で内導体３、外導体４を形成
するとともに、図における底面全面に内導体３と
外導体４とを短絡するための全面電極５を同様方
法で形成してなるものである。

このような構造の共振器１は、従来第２図に示
すように配線基板にとりつけられていた。すなわ
ち、共振器１の内導体３にターミナル６がとりつ
けられ、配線基板７に設けた電極膜８上にターミ
ナル６が位置するよう、配線基板７に穴をあけた
り切欠いたりして共振器１をそこに位置させ、電
極膜８とターミナル６、および外導体４とアース
電極膜９がそれぞれはんだづけされることによ
り、必要な機械的固定と電気的接続がなされてい
た。

このようなとりつけ構造だと、構造が複雑、
これに付随して特性が不安定ないし不均質、
組立が面倒、自動組立が困難、したがつてコ
ストダウンがむつかしいといつた欠点があつた。

それゆえにこの考案の目的はこれらの欠点をの
ぞくことである。

この考案の要旨は、中心孔を有する誘電体ブロ
ツクの孔内面、外側面にそれぞれ内導体、外導体
となる電極膜を設けた誘電体同軸共振器、第１、
第２の電極膜が同一面側に設けられた配線基板、
共振器のオープン面側から中心孔に挿入されて内
導体に電気的機械的に接続固定されるターミナル
を有し、共振器は、その外導体が第１の電極膜に
電気的機械的に接続固定される一方、ターミナル
の先端が第２の電極膜まで延設されていてターミ
ナルと第２の電極膜が電気的機械的に接続固定さ
れていることを特徴とする誘電体同軸共振器の取
付構造である。

以下にこの考案の実施例を図面を参照しながら
説明する。

第３図以降において、第１，２図と同一部分に
は同一番号を付して説明を省略する。

第３図は本考案の第１の実施例を示し、図にお
いて１０は配線基板、１１は基板１０の下面に設
けられた全面アース電極膜で、その一部１１′は
基板１０の側面を通して基板１０の上面に延びて
設けられている。１２は基板１０の上面に設けら
れた電極膜である。１３ははんだ膜、１４は第５
図に示すようなターミナルで、ターミナル１４は
金属板で形成され、長手方向中途に幅方向に突出
したストツパ部分１５，１５を有するとともに、
ストツパ部分１５，１５を間に長手方向の一方側
に外部接続用部分１６を有し、他方側は周辺１７
を残してくりぬかれ、この周辺１７の長手方向に
沿う部分は共振器１の中心孔に圧入されるように
アーチ状に形成されている。ターミナル１４は、
あらかじめはんだメツキあるいはペースト状はん
だを付着させた後、共振器１の中心孔内に挿入し
加熱して内導体３にはんだづけされるものであ
る。共振器１をアース電極膜１１′上においたと
きターミナル１４の外部接続用部分１６の先端が
電極膜１２に近接または接触し、はんだづけによ
つて外部接続用部分１６と電極膜１２とが接続固
定されるものとする。製造時には、ターミナル１
４と内導体３とのはんだづけ、外導体４とアース
電極膜１１とのはんだづけ、外部接続用部分１６
と電極膜１２とのはんだづけは、あらかじめ必要
個所にはんだメツキしたり、ペースト状はんだを
付着させておいて加熱することによつてなされ
る。このことは以下にのべる第２の実施例にもあ
てはまる。

第４図は第２の実施例を示し、ターミナル１４
に代えてターミナル１８を用いた例である。ター
ミナル１８は、第６，７図に示すように、共振器
１の中心孔に圧入するため折曲部分１９とその一
端側につらなる外部接続用部分２０とを金属板で
成形したものである。折曲部分は断面スプリツト
リング状になつていてもよい。

もちろん本考案で用いるターミナル形状は上述
のものだけに限られることはない。

以上の実施例からもあきらかなようにこの考案
によると、配線基板に共振器収容のための穴や切
り欠きを設けなくてもよくなり、構造が簡単にな
り、このため特性も安定ないし均質になり、組立
が簡単になり、したがつて自動組立化でき、これ
らのことからコストダウンが達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は誘電体同軸共振器の断面図、第２図は
従来とりつけ構造を示す断面図、第３図は本考案
一実施例を示す断面図、第４図はいま一つの実施
例を示す断面図、第５図は実施例で用いるターミ
ナルの側面図、第６図は別のターミナルの側面
図、第７図は同じく正面図。 １は誘電体同軸共振器、２はセラミツク誘電
体、３は内導体、４は外導体、１０は配線基板、
１１，１１′はアース電極膜、１２は電極膜、１
４，１８はターミナル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 中心孔を有する誘電体ブロツクの孔内面、外側
   面にそれぞれ内導体、外導体となる電極膜を設け
   た誘電体同軸共振器、 第１、第２の電極膜が同一面側に設けられた配
   線基板、 共振器のオープン面側から中心孔に挿入されて
   内導体に電気的機械的に接続固定されるターミナ
   ルを有し、 共振器は、その外導体が第１の電極膜に電気的
   機械的に接続固定される一方、ターミナルの先端
   が第２の電極膜まで延設されていてターミナルと
   第２の電極膜が電気的機械的に接続固定されてい
   ることを特徴とする誘電体同軸共振器の取付構
   造。