JPS6338496B2

JPS6338496B2 -

Info

Publication number: JPS6338496B2
Application number: JP57148884A
Authority: JP
Inventors: Isamu Morya
Original assignee: Raito Kogyo Co Ltd
Current assignee: Raito Kogyo Co Ltd
Priority date: 1982-08-27
Filing date: 1982-08-27
Publication date: 1988-08-01
Also published as: JPS5938419A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、軟弱地盤の改良に当つて、セメント
等の硬化材と現地盤とをブレードによつて撹拌混
合し、固結させて、ソイルセメント杭あるいはソ
イルセメント柱列杭を造成する場合等に使用する
地盤の撹拌方法およびその装置に関する。

高含水性の軟弱粘性土や有機質土等に対して
は、セメント等の硬化材と現地盤の土砂とを地中
において撹拌混合させて固結を図る工法（以下撹
拌混合固結工法という）は、施工速度が速くかつ
低コストであるという点できわめて優れている。

しかし、この工法において重要なことは、硬化
剤と土砂とが均一に撹拌混合されて始めて所期の
強度が発現することである。しかるに、従来装置
は、形状はどうであれ、回転軸に単に撹拌翼を突
設したものであるため、特に粘性土に対しては、
撹拌翼に孔内土が付着し、硬化材との混合性が低
下し、著しい場合には撹拌翼の回転範囲内におい
て現地盤土が撹拌翼といわゆる共廻り現象を起
し、硬化材と孔内土とが全く混合されないことも
ある。

本発明はかかる問題点を一挙に解決したもの
で、その目的は撹拌混合性に著しく優れ、現地盤
土砂と硬化材との均一混合性に優れた地盤の撹拌
方法およびその装置を提供することにある。

この目的の達成のため、本発明法は、回転シヤ
フトの先端より若干基部側に水平回転軸を設け、
その水平回転軸に直交的に垂直撹拌羽根を固定
し、前記水平回転軸を回転シヤフトの周りに水平
回転させながらそれ自体を垂直撹拌羽根と共にそ
の軸心の周りに回転させる一方で、この水平・垂
直撹拌機構と先端のスクリユー式穿孔羽根との間
に、その穿孔羽根のねじれ方向とは逆方向にねじ
れた撹拌羽根を設けて、これにより穿孔羽根によ
り掻き上げられる土砂を抑え付けるとともに、前
記垂直撹拌羽根に向つて回転シヤフトを通して送
る硬化材を高圧で噴射する構成としたものであ
る。

また、本発明装置は、回転シヤフトの先端より
基部側の周囲に主傘歯車を配設しこれを対象地盤
との抵抗により非回転となし、前記回転シヤフト
に直交して水平回転軸を配設し、この水平回転軸
に前記主傘歯車に噛合する従傘歯車を固定し、か
つ垂直撹拌羽根を固定し、前記回転シヤフトの回
転に伴つて水平回転軸は回転シヤフトの周りを水
平に公転し、かつそれ自体はその軸心周りに自転
可能とした水平・垂直撹拌機構と；回転シヤフトの先端部設けられたスクリユー式
の穿孔羽根と；この穿孔羽根と水平・垂直撹拌機構との間にあ
つて穿孔羽根のねじれ方向とは逆方向にねじれた
状態で回転シヤフトに固定された第１撹拌羽根
と；前記水平・垂直撹拌機構の上方の近接した位置
にあつて回転シヤフトに前記第１撹拌羽根とねじ
れ方向が同一の状態で固定された第２撹拌羽根
と；を備えたことを特徴とするものである。

すなわち、本発明は従来の水平撹拌のみでは水
平撹拌羽根に土砂が付着し撹拌混合性が著しく低
下することに鑑み、垂直撹拌をも併用しようとす
るものである。

以下本発明を図面に示す具体例によつて説明す
る。第１図および第２図において、１は回転シヤ
フトで、アースオーガ機またはドリリングマシン
等に連結され、その回転駆動力により、平面的に
みて右回転するようになつている。回転シヤフト
１の先端には竪向の穿孔ビツト２およびスクリユ
ー式の小穿孔羽根３が固着されている。穿孔羽根
３の上方には、下縁が回転方向の前方に位置する
スクリユー式の本発明にいう穿孔羽根として穿孔
羽根３とともに形成する掘削羽根４が回転シヤフ
ト１に固着されている。さらにその上方位置に
は、掘削羽根４とねじれ方向が逆の凹扁板状の第
１水平撹拌羽根５が回転シヤフト１に固着されて
いる。

またさらに上方には、上縁が回転方向の前方に
位置して第１水平撹拌羽根５と同方向に捩れた第
２水平撹拌羽根６が回転シヤフト１に固着されて
いる。

他方、第１水平撹拌羽根５と第２水平撹拌羽根
６との間の位置に、本発明が特徴とするところの
水平・垂直撹拌機構Ａが設けられている。すなわ
ち、回転シヤフト１の回転と縁切りして回転シヤ
フト１の周囲にギアケース１０が配設され、その
内部に主傘歯車１１が配され、この主傘歯車１１
は回転シヤフト１の周囲にベアリング（図示せ
ず）を介して設けられている。また、主傘歯車１
１には、回転シヤフト１の回転に対してベアリン
グ（図示せず）を介して縁切りした支持体１２が
一体化され、この支持体１２に周方向に等分的に
外方へ張り出す４枚の回転抵抗板１３が一体化さ
れている。

また回転シヤフト１と直交的にかつギアケース
１０を貫通して第１水平回転軸１４および第２水
平回転軸１５が配され、それらの基部が回転シヤ
フト１に挿嵌され、嵌入部にはベアリング（図示
せず）が配されている。両水平回転軸１４、１５
には、それぞれ第１従傘歯車１６および第２従傘
歯車１７が一体化され、さらに従傘歯車１６、１
７はギアケース１０に内装された状態で主傘歯車
１１に噛合している。しかも、両水平回転軸１
４、１５には、これと直交して竪向の垂直撹拌軸
１８Ａが固着され、かつこれに竪向状態で水平に
延びる小撹拌羽根１８Ｂが固着され、垂直撹拌羽
根１８が構成されている。

かかる構成の地盤の撹拌混合装置を用いて、軟
弱地盤を改良するに際しては、まず削孔のための
駆動装置により回転シヤフト１を回転させるとと
もに、これに圧入力を与えながら所定深度まで削
孔を行う。その後引上げを図る。

ここで、削孔時において、対象地盤の土砂は、
穿孔ビツト２および小穿孔羽根３により削られ、
主に掘削羽根４により上方に掻き上げられる。そ
の際、第１水平撹拌羽根５は、ねじれ方向が逆で
あるため、掻き上げられる土砂に対して抑え付け
る作用をする。

また、予め回転シヤフト１を中空としておき、
これを介してセメント液等の硬化材を地上から圧
送し、これを回転シヤフト１または羽根から、削
孔時およびまたは引上げ時において注入する。こ
れによつて掘削土砂と硬化材との接触を図りなが
ら、各羽根により撹拌混合ならびに固結化を図
る。

一方、前述のように、単に水平撹拌羽根のみで
は、共廻りを生じ、撹拌混合性が悪い。本発明で
は、回転シヤフト１を回転させると、水平回転軸
１４、１５がギアケース１０と共に、回転シヤフ
ト１の周りを水平回転する。その際、回転抵抗板
１３は周辺土砂により拘束され、回転シヤフト１
の回転と縁切られているため回転せず、その結果
主傘歯車１１も回転しない。したがつて、主傘歯
車１１に噛合する第１および第２従傘歯車１６、
１７は、回転シヤフト１の右回転に従つて、図示
矢印方向に回転し、これに伴つて第１および第２
水平回転軸１４、１５は、回転シヤフト１の周り
を水平的に公転しながら、自らは図示の矢印方向
にその軸心周りに自転する。その結果、垂直撹拌
羽根１８は、垂直面上を回転する。

かかる水平垂直撹拌機構Ａの作動によつて、そ
の周りの、ならびに下方から上方へ掻き上げられ
るおよび上方から下方へ抑え付けられる掘削土砂
は、撹拌機構Ａの部位において、水平と同時に垂
直の撹拌作用も受ける。したがつて、土砂には剪
断作用が与えられ、羽根に付着団塊化しようとす
る動きが分断される。その結果、土砂は注入され
た硬化材と満遍なく接触し、均質的なかつ強固な
ソイルセメント杭またはソイルセメント柱列杭と
なる。

第３図および第４図は態様を異にする例で、掘
削羽根４に回転シヤフト１に連通する導管２０を
設け、これにセメントスラリー等の硬化材噴射ノ
ズル２１を第１水平撹拌羽根５に向けて取付け、
また第２水平撹拌羽根６に導管２２を設け、これ
に硬化材噴射ノズル２３を垂直撹拌羽根１８に向
けて取付け、各ノズル２１，２３から硬化材を30
〜400Kg／cm²の高圧で噴射させ、土砂への硬化材
の注入と共に、対応する羽根５，１８への土砂の
付着を防止するようにしたものである。この例で
は、硬化材の注入に当つて、高圧で行うようにし
たので、土砂の撹拌混合性が増すばかりでなく、
羽根への土砂の付着が防止でき、きわめて好適で
ある。なお、必要ならば、他の羽根に対しても硬
化材の高圧投射を行うようにしてもよい。

以上の通り、本発明は、水平撹拌と共に垂直撹
拌をも行うので、羽根への土砂の付着による共廻
りを確実に防止でき、もつて均質かつ高強度の杭
を造成できる。

さらに、本発明法では、撹拌羽根５を設けて掻
き上げられる土砂をそこで抑え付けつつ、その上
方において、水平・垂直撹拌機構によつて撹拌す
るものであるから、撹拌効率が撹拌羽根５が存在
しない場合に比較して格段と高まる。さらに、水
平・垂直撹拌機構の垂直撹拌羽根に高圧硬化材を
噴射するから、そこへの土砂の付着を防止して撹
拌効率を高めることができるとともに、硬化材と
土砂とが好適に撹拌混合される。

他方、本発明装置は、第１撹拌羽根４と第２撹
拌羽根６とで土砂を抑え付けつつ、それらの間で
水平・垂直の撹拌混合を行うものであるから、撹
拌混合効果が高まる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１例の正面図、第２図はその平面
図、第３図は第２例の正面図、第４図はその平面
図である。１…回転シヤフト、１０…ギアケース、１１…
主傘歯車、１３…回転抵抗板、１４，１５…水平
回転軸、１６，１７…従傘歯車、１８…垂直撹拌
羽根、２１，２３…硬化材噴射ノズル。

Claims

【特許請求の範囲】１回転シヤフトの先端より若干基部側に水平回
転軸を設け、その水平回転軸に直交的に垂直撹拌
羽根を固定し、前記水平回転軸を回転シヤフトの
周りに水平回転させながらそれ自体を垂直撹拌羽
根と共にその軸心の周りに回転させる一方で、こ
の水平・垂直撹拌機構と先端のスクリユー式穿孔
羽根との間に、その穿孔羽根のねじれ方向とは逆
方向にねじれた撹拌羽根を設けて、これにより穿
孔羽根により掻き上げられる土砂を抑え付けると
ともに、前記垂直撹拌羽根に向つて回転シヤフト
を通して送る硬化材を高圧で噴射することを特徴
とする地盤の撹拌方法。２回転シヤフトの先端より基部側の周囲に主傘
歯車を配設しこれを対象地盤との抵抗により非回
転となし、前記回転シヤフトに直交して水平回転
軸を配設し、この水平回転軸に前記主傘歯車に噛
合する従傘歯車を固定し、かつ垂直撹拌羽根を固
定し、前記回転シヤフトの回転に伴つて水平回転
軸は回転シヤフトの周りを水平に公転し、かつそ
れ自体はその軸心周りに自転可能とした水平・垂
直撹拌機構と；回転シヤフトの先端部設けられたスクリユー式
の穿孔羽根と；この穿孔羽根と水平・垂直撹拌機構との間にあ
つて穿孔羽根のねじれ方向とは逆方向にねじれた
状態で回転シヤフトに固定された第１撹拌羽根
と；前記水平・垂直撹拌機構の上方の近接した位置
にあつて回転シヤフトに前記第１撹拌羽根とねじ
れ方向が同一の状態で固定された第２撹拌羽根
と；を備えたことを特徴とする地盤の撹拌装置。