JPS63303789A - インクジェット用印刷素材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はインクジェット用印刷素材、特には各種印刷素
材の表面を特殊な表面処理剤で処理してインクジェット
プリンターでの印字性を向上させ、インクジェットでの
画像形成を可能としたインクジェット用印刷素材に関す
るものである。

（従来の技術） 低粘度のインクを直径数十ミクロンの細いノズルから噴
出させ、その際インクに加える圧力、電力によって数十
ミクロンからせいぜい１００〜２００ミクロン程度の安
定した粒子を発生させ、この粒子の発生、停止あるいは
飛翔方向をコントロールして粒子を紙面に衝突させて画
像を形成する記録方法はインクジェット記録法と呼ばれ
ており。

これは低騒音で多色化が容易であり、記録パターンの融
通性も大きいことから、漢字を含む文字、各種の図形、
カラー画像のハードコピー装置として、またファクシミ
リ、ワードプロセッサー、端末プリンターに急速に普及
しており、作成部分が少ない場合には通常の製版方式よ
り安価に印刷でき、画像もそん色なくできるという利点
もある。

しかし、このインクジェット方式ではインクが水溶性の
ものとされているために、プリントされたインクは印刷
素材に浸透、吸水されなければならず、ニーに使用され
るインクジェット記録シートについては付着したインク
が速やかに内部に吸収されて印刷直後やこれに触れても
汚れがつがないこと、紙面上でのドツトの広がりが適度
で濃く児易い印字構成のとられることが要求されている
。

このため、プラスチックフィルムのように表面が疎水性
であるものをインクジェット印刷できるようにするため
には、その表面に高吸水樹脂や無機系の吸水性充填剤を
支持体上との接着性が良好な有機系バインダーに均一に
分散させた処理液をエアーナイフコーター、ドクターコ
ーター、ロールコータ−、コンマローターなどを用いて
均一に塗工処理するという方法が取られているが、この
ものは支持体との接着性を上げるために有機系バインダ
ーの量を多くするとインクの吸収能力が低下してインク
がはじき流れたり、ドツト径が小さくなって色が濃くな
らなくなり、この高吸水樹脂や無機系の吸水性充填剤の
添加量を多くするとこれらが凝集して粒径が大きくなる
ためにドツト径が大きくなって解像度がぼやけたものと
なり、支持体との接着性もわるくなるために摩擦によっ
て簡単にはがれるという不利が生じる。

（発明の構成） 本発明はこのような不利を解決したインクジェット用印
刷素材に関するものであり、これは粉末状の高吸水性樹
脂を有機系バインダーに均一に混合分散させた処理液を
素材表面にコートして５〜３０μ塵厚さの吸水層を形成
させたのち、この面に無機系吸水性充填剤を有機系バイ
ンダーに均一に混合させた処理液をコートして５〜５ｏ
ｔＪＩｌ厚さの吸水速度調節層を設けてなることを特徴
とするものである。

すなわち、本発明者らはプラスチックフィルムを含む各
種の物体をインクジェット方法で印刷する方法について
種々検討した結果、インクジェット方法で印刷使用とす
る物体の表面を水溶性樹脂などのような高吸水性樹脂を
有機バインダーに均一に混合分散させた処理液で予め処
理して第１層を形成させたのち、この上にシリカなどの
ような無機系吸水性充填剤を有機系バインダーに均一に
混合させた処理液をコートして第２層を作ると、この第
１層が吸水層、第２層が吸水速度調節層となり、このよ
うにして作られたインクジェット用印刷素材はインクが
表面に付着し、第２層中に拡散し、インクが第１層に達
すると第１層中の高吸水性樹脂によって速やかにインク
が吸水されるためインクの吸水速度が早くなり、インク
付着直後に乾いた状態となるのでこれが人体に触れても
画像が汚れたり、インクが流れたりすることがなく、付
着したインクが不必要に横方向にひろがらないためにじ
みがなく、ドツトの大きさも１２０〜１８０μ鴫と適度
であるため高い解像度を与え、また色の発色性もよく、
濃度も濃くなるので鮮明な画像を与えるということを見
出し、こ＼に使用する印刷素材、高吸水性樹脂、無機系
吸水性充填剤。

有機系バインダーの種類、その組合せ、配合量について
の研究を進めて本発明を完成させた。

本発明のインクジェット用印刷素材を構成する印刷素材
としては、従来がらこの種用途に使用されるものと同等
のものとすればよく、したがって、これには塩化ビニル
樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ポリカーボネート、アクリルなどのプラスチックフィル
ム、スチレン−ブタジェンゴム、ニトリルゴム、ウレタ
ンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、
ブタジェンゴムなどのゴム質物、アルミニウム、ステン
レス、鉄、銅、ニッケル、チタン、クロムなどの金属体
、アルミナ、マグネシア、ステアタイトなどのセラミッ
クなどの繊維質などが包含され、これらは通常厚さが０
．１〜１．０Ｒ１のフィルム状体として使用される。

本発明の印刷素材はこの表面をまず、高吸水性樹脂と有
機系バインダーとの混合液で処理するのであるが、この
高吸水性樹脂としては自身の重量の数百倍から千倍の水
を吸収し、保持することができ、多少の圧力をかけても
離水しないものとすることが必要とされるので、これに
はポリアクリル酸エステル、酢酸ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合体のケン化物、酢酸ビニル−マレイン酸共
重合体ケン化物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合
体架橋物、ポリアクリルニトリルケン化物。

デンプン−アクリルニトリルグラフト重合体およびその
ケン化物などが例示されるが、これらは粒径が０．１μ
−以下では粒子同志が凝集し、粒子を均一に分散させる
ことが難しくなり、２００μｍ以上のものとするとこれ
に含有されるインクから作られる文字がドツトの大きい
ものとなって解像度が落ち、膨潤で色がうすくなり、画
像もにじむようになるので、粒径が０．１〜２００μ腸
のものとされる。また、このものは水性インクを吸収し
なければならないということがら高吸水性であることが
必要とされるが、この吸水性については吸水能力が１０
倍以下ではインクをほとんど吸収しないためインクをは
じいてしまい、画像が形成できなくなり、２，０００倍
以上とするとインクを吸収し、膨潤しすぎ発色が十分で
なくなるので吸水能力が１０〜２，０００倍のものとす
ればよく、これには吸水能力が５００〜１，０００倍で
あるアクリル酸ソーダ重合体が好ましいものとされる。

なお、この高吸水性樹脂は後記する有機系バインダーに
混合分散して印刷素材処理液とされるのであるが、この
処理液における高吸水性樹脂の濃度は５重量％以下では
インクの吸水量が少なく、色の濃度が薄くなり、画像が
はっきり形成されなくなり、９５重量％以上とすると印
刷素材とコート層との接着性が悪くなるので、５〜９５
重量％の範囲とすることが必要とされるが、この好まし
い範囲は３０〜６０重量％とされる。

つぎにこの高吸水性樹脂を混合分散させる有機系バイン
ダーは酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリアミドなどの熱可塑性
樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリイソシアネート樹脂
などのような熱硬化性樹脂、クロロプレン、ニトリルゴ
ム、ＳＢＲ，シリコーンゴム、天然ゴムなどのゴム類が
例示されるが、これらは前記した高吸水性樹脂を混合分
散させるものであることから粘度が１００〜５，０ＯＯ
ｃＳ程度の液状物であることが必要とされる。また、こ
の有機バインダーに対する前記した高吸水性樹脂の混合
分散は常温に保持した有機系バインダー中に高吸水性樹
脂を添加し、攪拌することによって行なえばよいが、こ
れは４０〜７０℃の加温下で行なってもよく、またサン
ドグラインダー、三本ロールのような機械を使って行な
ってもよい。

なお、この高吸水性樹脂と有機系バインダーとの混合分
散酸液は上記した印刷素材に第１層としてコートされる
のであるが、この混合分散液にインクの吸水性の向上、
および発色性の向上という目的において高吸水性樹脂に
対して５０〜２００重量％のクレー、タルク、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、珪酸ソーダ、
微粉末けい酸などを添加してもよく、このようにすれば
発色がよく鮮明な画像が得られるという効果が与えられ
る。

また、本発明の印刷素材には前記した高吸水性樹脂と有
機系バインダーとの分散液を塗布したのち、この上に無
機系吸水性充填剤の有機系バインダーとの分散液が塗布
されるのであるが、この無機系吸水性充填剤としてはシ
リカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、酸化チタン、ホワイトカーボン、けい酸アルミニウ
ム、けい酸カルシウム、けい酸マグネシウム、水酸化ア
ルミニウムなどが例示される。しかし、この無機系吸水
性充填剤については粒径が０．０１μ量以下では粒子同
志が凝集し、粒子を均一に分散させることが難しくなり
、５０μ−以上とするとインクの吸収量が多く、色が薄
くなり、ドツトの大きさも大きくなって解像度もおちて
くるので粒径が０゜０１μ−〜５０−のものとすること
がよく、また、このものは吸水性であることが必要とさ
れるので吸水能力が２倍以上のものとされるが、これは
好ましくは２〜４倍のものとすることがよい。

なお、この無機系吸水性充填剤を混合分散させる有機系
バインダーは前記したものと同じものでよいが、この無
機系吸水性充填剤の分散には水溶性高分子バインダーで
もよく、酸化デンプン、エーテル化デンプン、エステル
化デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルア
ルコールなどがあげられ、この処理液における無機系吸
水性充填剤の濃度は５％以下ではインクが第１層にほと
んど吸収されてしまい、色がうすくなり、９５％以上と
すると第１層との接着性が悪くなり、また、表面強度も
弱くなるので５〜９５％の範囲、好ましくは３０〜６０
％とすればよい。

本発明のインクジェット用印刷素材は前記したフィルム
状の印刷素材表面に上記した高吸水性樹脂を有機系バイ
ンダーに混合分散した処理液を塗布して第１層を作り、
ついでこの上に上記した無機系吸水性充填剤を有機系バ
インダーに混合分散した処理液を塗布して第２層を形成
させることによって作られるが、この第１層の厚さは５
μ重以下ではインクの吸水能力がノ１１さく、インクが
流れたり、にじんだ状態となって解像度がわるくなり、
３０μ謬以上とするとインクの吸水能力が大きすぎ、色
が薄くなるので、５〜３０μｓの厚さとすることが必要
とされるが、この好ましい範囲は２０〜３０趨とされる
。また、この第２層の厚さにつぃては５μ論以下ではド
ツトが十分法がらないうちにインクが第１層の吸水層に
吸収されてドツトが小さくなり１色が薄くなるし、５０
μ層以上とするとドツトが広がりすぎて、にじみがひど
くなり解像度も落ちるようになるので５〜５０μ腸とす
る必要がある。なお、この塗膜の形成に当ってはこの処
理液を上記した混合分散液に適宜の硬化剤、分散剤、耐
水化剤、帯電防止剤を添加したものとして、この処理液
を塗布後にこの表面を６０〜１５０℃加熱してこの塗膜
を硬化させるようにしてもよい。

このようにして得られた印刷素材はその表面に高吸水性
樹脂からなる吸水層が形成されており、この上に無機系
吸水性充填剤からなる吸水速度調節層が設けられている
ので、この表面がインク吸収性が良く、インクのはじき
や流れがなくなるので、インクジェット方式で容易に印
刷することができるし、このものは粒子同志の接触によ
るにじみがなく、ｉｉｉ像はシャープで鮮明、解像度も
高く、色調も良好なものが得られるという有利性をもつ
ものとなる。またこの印刷素材は、インクジェット用印
刷素材だけではなく、水性インクのグラビア印刷や、オ
フセット印刷にも利用できる。

つぎに本発明の実施例をあげる。

実施例１ 平均粒径１０μｓ、吸水能力が１．０００倍である高吸
水性樹脂・スミカゲルＮＰ−１０１０（住友化学工業■
製商品名〕および無機質吸水性充填剤としてのシリカ・
サイロイド４０４〔富士デヴイリン■製商品名〕を、固
形分５０重量％、トルエンを５０重量％含有する熱可塑
性のポリエステル系有機バインダー・ＬＰ−０３５［日
本合成化学工業■製部品名］に常温で混合分散させて高
吸水性樹脂を５０重量％、シリカを２５重量％含有する
処理液を作り、この処理液を市販の厚さ１００μ謬の塩
化ビニルシートに処理液の塗膜が５〜３０１の厚さにな
るように塗布して第１層を作った。

ついで、この塗膜の上に無機質吸水性充填剤としてのシ
リカ・サイロイド４０４〔前出〕を固形分が１０重量％
となるように水溶性高分子パインダーとしてのメチルセ
ルロース・メトローズ６０ＳＨ［信越化学工業ｎｍ商品
名］に均一に混合分散させ、これを塗膜が５〜５０μｍ
の厚さとなるように塗布して第２層を作り、インクジェ
ット用印刷素材を作った。

つぎにこのようにして得た印刷素材の表面にインクジェ
ットプリンター・シャープ＃７２５を用いて印字したと
ころ、この表面には良好な画像が形成されたが、上記に
おける第１層、第２層の塗膜の厚さを種々変化させたと
ころ、つぎの第１表に示したとおりの結果が得られ、比
較のために上記における第１層の形成を行なわず、塩化
ビニルシートにシリカ・サイロイド４０４を熱可塑性ポ
リエステル系有機バインダー・ＬＰ−０３５に７５重量
％になるようにした処理液を厚さ３０゜になるように塗
布したものについて同様の試験をおこなったところ、第
１表に併記したとおりの結果が得られた。

なお、第１層の厚さを薄くするとインクの吸水能力が落
ち、ドツトが大きくなりすぎ（実験嵐２）、逆に厚くす
るとインクを吸水性しすぎて色が薄くなる（実験陽３）
。また第２層の厚さを薄くするとドツトが小さく、色も
薄くなり（実験Ｎｃｉ４）逆に厚くするとドツトが大き
くなりにじみがひどくなる（実験Ｎα５）ことがわかる
。

第　　　　１　　　　表 （備考） −１ドツトの大きさ・・・マイクロスコープで１０ケ処
を測定した平均値 一２色濃度・・・・・・・・・・・・・・・黒をカクラ
デンシトメーターＰＤＡ−４５で測定。

串３　インク吸収速度・・・インクＯ，０Ｏ０６ａｌｌ
を表面に付着させてから吸 収されるまでの時間。

傘拳・・・・・・比較例を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、粉末状の高吸水性樹脂を有機系バインダーに均一に
   混合分散させた処理液を素材表面にコートして５〜３０
   μｍ厚さの吸収層を形成させたのち、この面に無機系吸
   水性充填剤を有機系バインダーに均一に混合させた処理
   液をコートして５〜５０μｍ厚さの吸水速度調節層を設
   けてなることを特徴とするインクジェット用印刷素材。 ２、高吸水性樹脂がポリアクリル酸エステル、酢酸ビニ
   ル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、酢酸ビニル
   −マレイン酸共重合体ケン化物、イソブチレン−無水マ
   レイン酸共重合体架橋物、ポリアクリルニトリルケン化
   物、デンプン−アクリルニトリルグラフト共重合体ケン
   化物、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体から選択
   されるものである特許請求の範囲第１項記載のインクジ
   ェット用印刷素材。 ３、無機系吸水性充填剤がシリカ、クレー、タルク、炭
   酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化チタン、ホワイト
   カーボン、けい酸アルミニウム、けい酸カルシウム、け
   い酸マグネシウム、水酸化アルミニウムから選択された
   ものである特許請求の範囲第１項記載のインクジェット
   用印刷素材。 ４、有機系バインダーが酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビ
   ニル共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレ
   タン、ポリアミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不
   飽和ポリエステル樹脂、ポリイソシアネート、クロロプ
   レン、ニトリルゴム、ＳＢＲ、天然ゴム、シリコーンか
   ら選択されるものである特許請求の範囲第１項記載のイ
   ンクジェット用印刷素材。