JPS632755B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はキヤリヤー層ウエブと上記ウエブの長
手方向の縁りの範囲を越えて延びた積層物の層と
から成る運動中の材料のウエブの縁り取り装置に
関するものである。

積層された包装用材料、たとえば、ミルク用の
使い棄て容器の製造に使用される種類の包装用積
層材料の製造は一般的に、材料のウエブを積層製
造機を通し給送し、上記積層製造機内で連続前進
中の上記ウエブに各種の積層用の層を被着するこ
とで行われる。積層製造機へ給送される材料のウ
エブは比較的にじようぶな紙あるいはボール紙の
ウエブから構成されるがこの紙は積層材料内で基
礎を形成し、したがつて積層物のキヤリヤー層と
呼ばれる。このキヤリヤー層は積層製造機内でそ
の片面または両面に均質な、熱可塑性材料の薄層
で被覆されるが上記熱可塑性材料の薄層は運動し
ているキヤリヤー層ウエブ上を横断方向に延びて
いる細長い押出し成形ダイスを通して通過中のウ
エブ上に被着される。このプラスチツク材料は加
熱されて溶融状態にあり、したがつて通過中のキ
ヤリヤー層ウエブに簡単に付着されることができ
る。キヤリヤー層のウエブの幅全体がプラスチツ
クで確実に被覆されるように、前記押出し成形ダ
イスはウエブの幅を多少超えた長さを与えられて
いる。このことは、積層後の前記熱可塑性層がキ
ヤリヤー層の長手方向の縁の範囲をわずかに越え
て延在することを意味する。積層が完了された後
に、すなわち、所望の枚数の熱プラスチツク層
（おそらくアルミ箔またはその他の材料の層をも
含む）が前記キヤリヤー層ウエブに被着された後
に、積層物の層により形成されて、キヤリヤ層ウ
エブの縁りを越えて延びたこの余分の材料または
縁辺帯域が切り取られる。このいわゆる縁り取り
は、積層物ウエブの両側に配置されて、キヤリヤ
ー層ウエブの縁に近接した余分の材料を完全に切
断するように装着された切断円板の援助で行われ
る。

この縁取りは、第１に、迅速に運動している材
料のウエブが機械を通り過ぎている間にわずかに
側方に漂遊する傾向を有していることに起因した
困難と関連されている。この側方運動は防止が困
難で且つたとえ切断円板が正しく取付けられたと
しても、時にはキヤリヤー層に切込みまた時には
キヤリヤー層の廃棄材料の縁りの一部分を未切断
のまゝ残すことを意味する。ウエブの運動にした
がつて切断円板と材料のウエブとの相対位置を連
続的に監視し且つ自動的に調節することで欠点が
軽減されることが判明されているがこのような制
御を実施するのに必要とされる設備はきわめて複
雑化され且つ高価である。

したがつて、運動中のウエブの縁り取り装置で
簡単で、有効で且つ廉価でありまた同一目的のそ
の他の装置と関連されている欠点を有していない
装置を提供することが望まれている。

運動中の材料のウエブの縁り取り装置で、側方
向における材料のウエブの漂遊に応じて自身の位
置を自動的に適合させ且つ積層物の層の縁辺帯域
を直接にキヤリヤー層ウエブの長手方向のエツジ
により安全に切断する装置を提供することが本発
明の一目的である。

複雑でなく、確実でありまた製造と手入れとが
廉価である、運動中の材料のウエブの縁り取り装
置を提供することが本発明のさらに他の目的であ
る。

本発明によれば、キヤリヤー層ウエブと、この
キヤリヤー層ウエブの長手方向の縁りの範囲を越
えて延びた積層物の層とから成る、運動中の積層
物ウエブの縁り取り装置であつて、ウエブの縁り
の範囲を越えて延びた積層物の層の縁辺帯域の縁
り取りのためにウエブの縁りの近くに位置決めさ
れた縁り取り要素がウエブの横断方向に可動であ
り且つばね要素の作用によりキヤリヤー層ウエブ
の縁りに押し当るようにされており、前記縁り取
り要素は平行四辺形の構体によつて担持された切
断ブレードを含み、更に ａ 前記ばね要素が相互にある距離をおいて位置
決めされた２つの互いに平行な板ばねを有して
いて、前記縁り取り要素がこれら板ばねにより
担持され、この板ばねが前記縁り取り要素に堅
固に連結されて前記平行四辺形の構体のリンク
として役立つようにされているか、或いは、 ｂ 前記平行四辺形の構体が、対角的に延びたば
ねにより互いに連結されたリンクを含んでい
る、 縁り取り装置が提供される。

本発明は、縁り取り作業を行なつている時に、
相互に回転運動したり或いは相互に滑り運動した
りする部材を全く含まずに構成されている。すな
わち、本発明の縁り取り装置には、部材相互間の
摩擦による運動が無い。ウエブの縁りの範囲を越
えて延びた積層物の層の縁辺帯域の縁り取りとい
う作業には、極めてデリケートな作動が要請さ
れ、切断ブレードをキヤリヤー層ウエブの縁りに
最小限度の力でもつて、しかも確実に押し当てて
いる状態が維持されなければならないが、摩擦運
動を伴う部材を含む装置であつたのでは、使用に
あたつて摩擦状態が変化してくるから、かような
維持が極めて至難であつて、切断ブレードは、或
る時にはキヤリヤー層ウエブの縁りに切込んでし
まい、また或る時にはキヤリヤー層ウエブの縁り
から離れてしまうという状態になりやすいのであ
る。

本発明は特に上述した平行四辺形の構体を備え
て、切断ブレードをして常に、キヤリヤー層ウエ
ブの縁りに最小限度の力で且つ確実に押し当て
て、縁り取り作業を正確に行ない得るようにし
た。更に、本発明は極めて簡単な構造で成り、製
造と保守が廉価になし得るという利点をも有す
る。

以下、本発明にしたがつて装置を添付図面につ
いて詳述する。

第１図には、厚さが比較的に厚い紙から成るキ
ヤリヤー層２（第２図）と、厚さが比較的に薄
い、均質の、熱可塑性材料から成る、前記キヤリ
ヤー層に被着される積層物の層３とから成る積層
物のウエブ１に対して作動中の本発明にしたがつ
た装置が図示されている。積層物の層３はキヤリ
ヤー層２の長手方向の縁り４の範囲を越えて位置
された排棄材料の縁辺帯域５を形成する。通常積
層物ウエブ１はいずれの側にもこのような縁辺帯
域５を有しているが、説明の都合上、本発明にし
たがつた装置のみでなく縁辺帯域５も積層物ウエ
ブの片側でのみ図示されている。

符号６で示されている本発明による装置は積層
物ウエブ１に関して横断方向に延在する案内棒７
により担持されている。この装置６は積層物ウエ
ブの下方わずかな距離に位置決めされた案内棒７
に沿つて前記ウエブに対し横断方向に可動である
スライド８から成りまたこの装置はスライド８内
に配列された固定要素により案内棒７上の所望の
位置に固定されることができる。

装置６はさらに板ばね１２とともに切断要素９
をも含んでいるがこの切断要素９は実質上Ｔ形状
の横断面のブレードホールダ１０と切断ブレード
とから成りまた板ばね１２は切断要素９のみでな
くスライド８にも連結されている。前記板ばねの
屈曲性により、これ等の板ばねは、スライド８お
よび切断要素９とともに、第２図からきわめて明
瞭に理解される、ある種の自力復帰平行四辺形の
構体１３を形成する。

切断ブレード１１は切れ刃１４が積層物のウエ
ブ１の横断方向平面に実質上直角をなして延在す
るようにホールダ１０に連結されている。さらに
その上に、切断ブレード１１は、前記板ばね１２
が外力に作用されない位置にある場合に、すなわ
ち、真直である場合に、これ等の板ばね１２と平
行をなすように、配向されている。

第１図に、また第２図にはきわめて明瞭に、本
発明による装置が運動中の積層物ウエブの縁り取
りでいかに作動するかゞ図示されている。積層物
ウエブ１が断面で図示され、したがつてこの積層
物ウエブが比較的に厚いキヤリヤー層２と、この
キヤリヤー層に被着された比較的に薄いプラスチ
ツク材料の積層物の層３とから作くられているこ
ときわめて明らかである。キヤリヤー層２の直線
切りの縁り４は前記ウエブの最終的縁線を示して
いる。縁り４を越えて延びた積層物の層３の縁辺
帯域５は本発明による装置により切断されるべき
廃棄材料を構成している。

本発明による装置は現存の積層製造機内に取付
けられて、積層物の層３の被着直後の積層物ウエ
ブ１がこの本発明による装置を通過するように企
図されている。生産の開始時に上記機械は運動を
開始され、かくして積層物のウエブの先導端部が
本発明による装置を通るように導かれるが本発明
による装置は積層物ウエブの先導端部のかじ取り
を容易ならしめるため、前記ウエブが自由に通過
することができるような案内棒７上の位置にあ
る。積層物のウエブ１が所望の速度とウエブの張
りとで運動している場合、この装置６は、切断ブ
レード１１の切刃１４が前記積層物のウエブの突
出した縁辺帯域５への切込みを順次開始するよう
に、積層物ウエブ１に向う方向に移動される。ス
ライド８がキヤリヤー層２の直線に切られた縁り
４の垂直下方にある場合、スライド８の中心の垂
直上方に取付けられた切刃１１はキヤリヤー層２
の縁り４に側面の１つを当てゝより掛るようにな
るであろう。この位置からスライド８は積層物の
ウエブ１の中心に向う方向にさらにわずかな距離
を移動される。切断ブレード１１が比較的に剛固
なキヤリヤー層２にもたれかゝつていることで、
切断要素９が動かされたりまたスライド８に従い
動くのを妨げられる。その代りに板ばね１２が屈
接して、図面に図示されているわずかにＳ字形に
された位置を占有する。この位置においてスライ
ド８は案内棒７上に固定される。この時には切断
ブレード１１はスライド８の位置と前記ばねとに
より決定されるある力の下にキヤリヤー層２の縁
り４にもたれかゝつている。この力は、切断ブレ
ード１１が前記キヤリヤー層の縁りで直接に縁辺
帯域５を切り取ることを確実にすると同時に、積
層体ウエブが側方向に移動しあるいは漂遊した場
合に切断ブレード１１がこれに従動するのを可能
ならしめるに十分である。側方向における積層物
ウエブ１の運動で、板ばね１２は多かれ少なかれ
屈曲されるが前記切断ブレードはその「平行四辺
形懸架」により常に積層物ウエブ１の横断方向の
平面と直角をなすであろう。

板ばね１２のばね特性は切断ブレード１１をキ
ヤリヤー層にもたれ掛るように押し付ける力が、
板ばね１２の各種の変形度にもかゝわらず比較的
に変化されないようにされねばならない。適当な
ばね特性は決定的なものではないと判明しており
且つ実際的な実験により比較的に簡単に決定され
ることができる。片面研削の場合には、切刃１４
は所望通りにキヤリヤー層の縁４に従わずに斜に
切断する傾向を有しているので、切断ブレード１
１は対称的に研削されるべきである。積層物ウエ
ブ１の下方における前記スライドの変位、すなわ
ち、スライド８が切断要素９の運動を越えて側方
向に移動される距離は、切断要素９から離れての
側方における積層物ウエブ１の最大漂遊距離より
大でなければならないのはもちろんである。だ
が、この媒介変数でさえかなり厳密なものではな
く且つ単に試行錯誤で決定されることができる。
本発明にしたがつて装置のさらに他の実施例が第
３図に図示されている。この装置は初期に述べた
実施例と同様に案内棒７に沿つて動くことのでき
るスライド８を有している。さらにその上に、こ
の装置は、ブレードホールド１０と、切断ブレー
ド１１と、前記ブレードホールダと切断ブレード
とを連続するボルトとから成る切断要素９を含ん
でいる。

切断要素９とスライド８とは、スライド８との
みでなく切断要素９と関節連結をなしている平行
四辺形のリンク１５により連結されている。。か
くして形成された平行四辺形の構体１３は切断要
素９とスライド８との間に対角線的に延びたコイ
ルばね１６により一方向に作用される。このばね
の力はコイルばね１６と直列に配列されている調
節装置１７により調節自在である。

第３図に図示され且つ以上で述べられている本
発明による装置の実施例は前記の好ましい実施例
と同様に作動する。したがつてその作動方法は詳
細に述べられる必要はない。

本装置のさらに他の実施例も可能である。たと
えば、切断要素９とスライド８とは互いに剛固に
連結されてもよいしあるいは一体に作くられても
よく、また必要とされるばね力は、その代りに、
一方の端部で前記スライドに連結されたまた他方
の端部を棒に沿つた所望の位置に固定されること
のできる案内棒または要素に連結されたばねによ
り生成されてもよい。

本発明による装置は２重にされることが可能で
ありまた運動中の積層物ウエブの両側の縁り帯域
を切り取るのに使用されることができる。とうぜ
んながら、この装置はまた全てのウエブを被覆す
る積層により互いに連結されて互いに平行に運動
している２つまたはそれ以上のキヤリヤー層のウ
エブを分離するのにも使用されることができる。
切断ブレードをして各のキヤリヤー層ウエブの一
方の縁りに沿つて切断させることで、上記ウエブ
は１つのきれいに切り取られた縁りと、たとえば
折り返えされてキヤリヤー層の縁り帯域を密封す
るのに利用される、均等に切り取られた縁り帯域
を取り付けられた１つの縁りとを提供される。

本発明による装置の好ましい実施例が互いに剛
固に連結されている要素からもつぱら成るので、
被着中に回転運動も滑り運動も生じない。このこ
とはこの装置が完全に摩擦なしであることを意味
する。このことは、切断ブレードをキヤリヤー層
の縁りに押し当てる力を最小限にすることができ
ることを意味する。このことは、したがつて、切
断ブレードがキヤリヤー層に切込むおそれがかな
り軽減されるので、大きな利点である。この設計
はまた切断ブレードがキヤリヤー層ウエブに対し
常時直角に維持されることをも保証するので、前
記のおそれがさらに軽減され、したがつて実際上
この問題は完全に排除される。

以上の説明から明らかであるが、本発明による
装置は構造が特に簡単であり、したがつて製造と
維持が廉価である。さらにその上にこの装置は実
際上、以前に使用された切断要素よりも著しく正
確に且つ確実に作動すると判明されている。この
ことは、作動中回転運動も滑り運動も全く存在し
ないことにより最もありそうな欠点の原因を排除
する前記の好ましい実施例に特に当て嵌まる。

【図面の簡単な説明】

第１図は運動中の積層物ウエブに対して作動中
の本発明による装置の好ましい一実施例の斜視
図、第２図は第１図の装置の端面図、第３図は本
発明による装置の第２の実施例を示した、第２図
に対応した端面図である。 １…積層物のウエブ、２…キヤリヤー層のウエ
ブ、３…積層物の層、４…ウエブの縁り、５…縁
辺帯域、６…装置、７…案内棒、縁り取り要素を
構成する切断要素９、１１…切断ブレード、１２
…ばね要素、１３…平行四辺形構体、１４…切れ
刃、１５…リンク、１６…ばね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ キヤリヤー層ウエブ２と、このキヤリヤー層
   ウエブ２の長手方向の縁りの範囲を越えて延びた
   積層物の層３とから成る、運動中の積層物ウエブ
   １の縁り取り装置であつて、ウエブの縁り４の範
   囲を越えて延びた積層物の層３の縁辺帯域５の縁
   り取りのためにウエブの縁り４の近くに位置決め
   された縁り取り要素９がウエブ１の横断方向に可
   動であり且つばね要素１２の作用によりキヤリヤ
   ー層ウエブ２の縁り４に押し当るようにされてお
   り、前記縁り取り要素９は、平行四辺形の構体１
   ３によつて担持された切断ブレード１１を含み、
   前記ばね要素１２が相互にある距離をおいて位置
   決めされた２つの互いに平行な板ばね１２を有し
   ていて、前記縁り取り要素９がこれら板ばね１２
   により担持され、この板ばね１２が前記縁り取り
   要素９に堅固に連結されて前記平行四辺形の構体
   １３のリンクとして役立つようにされている縁り
   取り装置。 ２ 前記切断ブレード１１の切刃１４が積層物ウ
   エブ１の横断平面に直角をなして延びている特許
   請求の範囲第１項記載の縁り取り装置。 ３ 前記縁り取り装置６が積層物ウエブ１に関し
   て横断方向に延びた案内棒７によつて担持されて
   いる特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の縁
   り取り装置。 ４ キヤリヤー層ウエブ２と、このキヤリヤー層
   ウエブ２の長手方向の縁りの範囲を越えて延びた
   積層物の層３とから成る、運動中の積層物ウエブ
   １の縁り取り装置であつて、ウエブの縁り４の範
   囲を越えて延びた積層物の層３の縁辺帯域５の縁
   り取りのためにウエブの縁り４の近くに位置決め
   された縁り取り要素９がウエブ１の横断方向に可
   動であり且つばね要素１６の作用によりキヤリヤ
   ー層ウエブ２の縁り４に押し当るようにされてお
   り、前記縁り取り要素９は、平行四辺形の構体１
   ３によつて担持された切断ブレード１１を含み、
   前記平行四辺形の構体１３が、対角的に延びたば
   ね１６により互いに連結されたリンク１５を含ん
   でいる縁り取り装置。 ５ 前記切断ブレード１１の切刃１４が積層物ウ
   エブ１の横断平面に直角をなして延びている特許
   請求の範囲第４項記載の縁り取り装置。 ６ 前記縁り取り装置６が積層物ウエブ１に関し
   て横断方向に延びた案内棒７によつて担持されて
   いる特許請求の範囲第４項又は第５項に記載の縁
   り取り装置。 ７ 前記縁り取り要素９をキヤリヤー層ウエブ２
   にもたれかけるように押し付ける力が調節自在で
   ある特許請求の範囲第４項から第６項までのいず
   れか１つに記載の縁り取り装置。