JPS63263Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本願は、病人や寝たきり老人などのように床に
臥した人が専用する居室用キヤビネツトに関する
ものである。

出願人はさきに六面体から成り、正面に出入口
を設けると共に内部に居室に必要な諸設備を施し
て成る寝室用キヤビネツトを提案した（特開昭56
−63314号及び特願昭57−175374号）。

この寝室用キヤビネツトは、限られた床面積に
多数配設できて一度に多くの人を収容し得るの
で、簡易宿泊施設としてスポーツ場やビルデイン
グなどに設置して実用化されており、本願は、こ
のように構成された六面体から成る寝室用キヤビ
ネツトを発展的に改良して、一般家庭や病院など
に設置し得る病人や寝たきり老人など床に臥した
人のための専用の居室用キヤビネツトを提供する
ものであり、このようなキヤビネツトを室内など
に設置することにより、病人や老人専用の居室を
新たに増改築する必要がなくなると共に、独立し
て居住性を任意に高めることができるなどの利点
を有するものである。

以下図面について本願の実施例を詳述すると、
１は六面体から成り、正面に方形状の出入口２を
形成したキヤビネツト本体で、従来と同様合成樹
脂などの成型体から作成され、本願においては、
上記キヤビネツト本体の正面下部を前記出入口２
の一部と連続するように大きく開口３すると共
に、これに連続して底面をも大きく開口４した構
成としている。５は前記正面開口部３を閉じる蓋
体で、その上縁が蝶番６を介して前記正面開口部
３の上縁に開閉自在に取付けられると共に、その
上部には前記キヤビネツト本体１側の出入口２と
対向して所定の出入口２を形成するための凹状の
切欠部７が設けられている。８は前記キヤビネツ
ト本体１を載置する台座で、合成樹脂、木材、鋼
材などから作成され、その横幅方向の２個所に凹
状に窪んで前後方向に延びるレール部９，９が設
けられており、このレール部９，９は前面で開口
しその奥部で閉じられている。１０は前記キヤビ
ネツト本体１の底面開口部４とほゞ等しい大きさ
をもち、実質的に前記底面を構成する床盤１１の
下面に前記レール部９，９内を走行する好ましく
はロツク機構付きの車輪１２を備え、かつ上面に
マツト１３を敷設して成るベツト、１４はキヤビ
ネツト本体１内に設けた棚、１５は前記蓋体５を
開披したときこれをキヤビネツト本体１に固定す
る止具である。

しかして常態においては蓋体５を閉じており、
マツト１３上に臥している病人などを例えば浴す
る場合には、前記蓋体５を開披してこれを止具１
５により固定すると共に、ベツト１０を手前方向
に牽引してこれをキヤビネツト本体１外に引き出
す。

従つて本願によれば、ベツト上に臥した状態で
病人などを支障なくキヤビネツト本体の内外に移
動することができると共に、狭い場所で病人や寝
たきり老人の独立した居室が簡単に得られ、かつ
その居室者に適合した居室設備も任意に配設する
ことができるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は総
体正面図、第２図は蓋体を省略しかつ一部を切欠
した正面図、第３図は蓋体を開披した状態の一部
切欠した側面図である。 図中１はキヤビネツト本体、２は出入口、３は
正面開口部、４は底面開口部、５は蓋体、６は蝶
番、７は切欠部、８は台座、９はレール部、１０
はベツト、１１は床盤、１２は車輪、１３はマツ
トである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 正面に出入口を設けた六面体から成り、該六
   面体の正面下部と底面とを連続して大きく開口
   すると共に、該正面開口部にこれを閉じる蓋体
   を上下方向で開閉自在に取付けて成るキヤビネ
   ツト本体と、このキヤビネツト本体を載置する
   大きさをもちかつ前面が開放して前後方向に延
   びる２本のレール部を並設して成る台座と、前
   記キヤビネツト本体の底面開口部とほヾ等しい
   大きさをもつ床盤の下面に前記レール部上を走
   行する車輪を備え、かつ上面にマツトを敷設し
   て成るベツトとから構成したことを特徴とする
   居室用キヤビネツト。 (2) レール部を凹状に窪んで形成し、かつ床盤が
   実質的にキヤビネツト本体の底面を形成するよ
   うに構成した実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の居室用キヤビネツト。