JPS63263284A

JPS63263284A - ベ−ンポンプ

Info

Publication number: JPS63263284A
Application number: JP9722387A
Authority: JP
Inventors: Teruo Oshima; 尾島　照夫; Yoshitaka Shimamura; 島村　剛毅
Original assignee: Koyo Seiko Co Ltd
Current assignee: Koyo Seiko Co Ltd
Priority date: 1987-04-20
Filing date: 1987-04-20
Publication date: 1988-10-31

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は、例えば、自動車のパワーステアリングシステ
ムなどに使用されるベーンポンプに関する。

〈従来の技術〉従来から、第４図および第５図に示すような断面構造の
ベーンポンプが知られている。このベーンポンプは、内
周面が楕円形に形成されたカムリングｌＯと、その内周
面を摺動する複数の矩形平板状のベーン１１．・・・を
有するロータ１２と、これらを両側から封止するサイド
プレート１３．１３とにより構成され、カムリングｌＯ
の内周面、ロータ１２の外周面およびサイドプレート１
３．１３によって囲まれた空間が作動油を移送するため
のポンプ室となっている。

ロータ１２の外周面はカムリング１０内周面の短辺側と
ほぼ内接する直径の円形に形成され、その回転軸芯位置
には回転軸１４が貫通して固定されている。また、ロー
タ１２の外周部には、その回転軸芯に対して放射状に配
置された複数のベーン溝１５゜・・・が形成され、これ
らのベーン溝１５．・・・には前記ベーン１１．・・・
のそれぞれが進退自在に保持されている。

一方、サイドプレート１３には、一対ずつの吸入ボート
１６．１６および吐出ポー）１７．１７が形成され、吐
出ポート１７．１７は連通孔１８．１８を通じてベーン
溝１５．・・・の底部に連通接続されている。

このベーンポンプにおいては、つぎのようなポンプ動作
により作動油が移送されている。

回転軸１４によってロータ１１が図中の矢印Ａ方向に回
転駆動されると、ベーン１１．・・・は遠心力によって
カムリングｌＯの内周面に到達するまで進出させられ、
これに摺動しながら回転させられる。そのため、カムリ
ング１０、一対のベーン１１．１１、ロータ１２および
サイドプレー［３，１３によって囲まれた空間Ｓの容積
は、ロータ１２の回転動作に伴って増減変化させられる
ことになる。

このことにより、空間Ｓ内にはその容積の増大によって
岐入ボー目６，１６から作動油が吸入され、この空間Ｓ
内の作動油はその容積の減少にしたがって徐々に加圧さ
れる。そして、加圧により高圧となった空間Ｓ内の作動
油は、吐出ポート１７．１７から吐出される。

〈発明が解決しようとする問題点〉ところで、前記構造のベーンポンプにおいては、ロータ
１２の回転動作によって空間Ｓの一部、すなわち、ロー
タ１２の回転方向への前進側に位置する方のベーン１１
が吐出ポート１７に到達して連通した途端に、その背後
にある空間Ｓ内の加圧された作動油が一挙に吐出してし
まうことになる。そのため、ロータ１２に配設された各
ベーン１１が吐出ポート１７に到達するごとに、作動油
の急激な吐出が繰り返されることになり、いわゆる油圧
の脈動が発生してしまうという問題点があった。

本発明はかかる従来の問題点に鑑み、油圧に発生する脈
動の緩和を図ることができるベーンポンプの提供を目的
とする。

く問題点を解決するための手段〉本発明は、このような目的を達成するために、カムリン
グとロータとの間に、両者間の空間をロータの軸方向で
複数に分割する仕切部材を設け、ロータには、ベーンを
前記仕切部材で分割された空間ごとに互いに異なる回転
位相でそれぞれ配設した構成に特徴を有するものである
。

く作用〉上記構成によると、カムリングの内周面、ロータの外周
面およびサイドプレートによって構成された空間、すな
わち、ポンプ室が仕切部材によってロータの回転軸芯方
向に沿って分割され、複数の分割ポンプ室として形成さ
れることになる。また、各分割ポンプ室のロータ外周部
それぞれにはロータの回転方向に対する取付位置が互い
に異なるベーンが配設されているので、各分割ポンプ室
における作動油の吐出位相、すなわち、作動油の吐出タ
イミングが互いに異なることになる。

そのため、各分割ポンプ室から吐出する作動油に発生す
る油圧の脈動は、互いに吐出位相の異なる作動油によっ
て打ち消されることになり、油圧の脈動が発生しにくく
なる。

〈実施例〉以下、本発明を図面に示す一実施例に基づき詳細に説明
する。

第１図はベーンポンプの縦断側面図であって、第２図は
ベーンが配設されたロータの斜視図である。これらの図
におけるベーンポンプは、カムリングｌＯと、これに内
装されるロータ１２と、これらを両側から封止するサイ
ドプレーＨ３，１３とを備えている。なお、第１図およ
び第２図においｔ、従来例を示す第４図および第５図と
互いに対応する部分には同一の符号を付し、その説明は
省略する。

カムリング１０の内周面は楕円形に形成され、この内周
面におけるロータ１２の回転軸芯、すなわち、回転軸１
４の軸芯方向に沿う方向（以下、カムリング幅方向とい
う）の所定位置には周方向に沿う仕切部材２０が設けら
れている。この仕切部材２０はその内縁側がロータ１２
の外周面に摺動する円形に形成されたものであり、この
仕切部材２０によってカムリング１０の内周面とロータ
１２の外周面との間はカムリング幅方向、すなわち、図
における左右方向に２分割されている。

このことにより、カムリング１０の内周面、ロータ１２
の外周面およびサイドプレー）１３．１３によって囲ま
れた空間からなるポンプ室は２分割され、それぞれ分割
ポンプ室Ｐｉ、Ｐ２となっている。

なお、第１図においては、仕切部材２０をカムリングＩ
Ｏと一体で形成し、その内周面のカムリング幅方向の中
央位置に設けているが、これに限定されるものではなく
、例えば、仕切部材２０を別体として形成し、カムリン
グ１０内周面のカムリング幅方向の左右いずれかに偏っ
た所定位置に設けてもよい。

一方、ロータ１２の外周面は、第２図に示すように、カ
ムリング１０の短辺側内周面、すなわち、仕切部材２０
の遊端側にほぼ内接する直径の円形として形成されてい
る。そして、仕切部材２０によってカムリング幅方向に
分割されるべきロータ１２の外周部１２ａ、１２ｂそれ
ぞれには、その回転軸芯に対して放射状で、その回転方
向Ａに対する位置が互いに異なるように配置された複数
のベーン溝１５゜・・・がそれぞれ形成されている。な
お、図における符号２１は、回転軸１４が貫通して固定
される貫通孔である。

そして、これらのベーン溝１５．・・・、には、分割ポ
ンプ室ＰＩ、Ｐ２それぞれのカムリング幅方向寸法に対
応する幅を有する複数の矩形平板状のベーン２２．・・
・が、それぞれ進退自在に保持されている。

なお、第２図においては、これらのベーン２２．・・・
を互いの取付位置のほぼ中央位置に交互に配設している
が、これに限定されるものではなく、例えば、ロータ１
２の外周部１２ａもしくは外周部１２ｂのいずれか一方
に配設されるベーン２２．・・・をその中央位置よりも
他方側外周部のベーン２２．・・・取付位置寄りに配設
してもよい。

ところで、以上の説明においては、カムリングｌＯの内
周面に単一の仕切部材２０を設けるものとして説明した
が、この仕切部材２０の個数は単一に限定されるもので
はなく、２以上の複数であってもよい、すなわち、仕切
部材によってポンプ室を３以上の分割ポンプ室として形
成し、これらの中央位置に配置される各分割ポンプ室の
吸入ボートおよび吐出ポートをカムリングｌＯの周壁部
に形成してもよい、なお、このとき、吸入ボートおよび
吐出ポートそれぞれの幅寸法は、ベーン２２．・・・の
幅寸法よりも狭いものとする必要があることはいうまで
もない。

つぎに、ベーンポンプにおける作動油移送動作について
説明する。

回転軸１４によってロータ１２が回転駆動されると、ロ
ータ１２の各外周部１２ａ、１２ｂに配設されたベーン
２２．・・・は遠心力によって分割ポンプ室Ｐ１．Ｐ２
を構成するカムリングｌＯの内周面に摺動しながら回転
させられる。このことにより、分割ポンプ室ＰＩ、Ｐ２
ごとに吸入ボート１６．１６から作動油が吸入されるこ
とになり、ロータ１２の回転動作によって加圧されて高
圧となった作動油はそれぞれの吐出ポート１７．１７か
ら吐出される。

このとき、作動油は分割ポンプ室Ｐ１．Ｐ２ごとに交互
に吐出されるので、作動油の吐出位相、すなわち、作動
油の吐出タイミングは互いに異なり、第３図の油圧性能
図に示すようになる。なお、図における「実線」は分割
ポンプ室ＰＩから吐出する油圧の脈動を示し、「破線」
は分割ポンプ室Ｐ２から吐出する油圧の脈動を示してい
る。すなわち、各分割ポンプ室ＰＩ、Ｐ２から吐出する
作動油に発生する油圧の脈動は互いに吐出位相の異なる
作動油によって打ち消されるので、「２点鎖線」で示す
ようになり、ベーンポンプ全体としての油圧の脈動は発
生しにくくなる。

ところで、従来構造のベーンポンプを自動車のパワース
テアリングシステムなどに使用する場合には油圧の脈動
を原因とする異常音などが発生することがあったが、本
発明に係る構造のベーンポンプを使用することによって
このような異常音の低減を図ることができた。

〈発明の効果〉以上説明したように、本発明のベーンポンプにおいては
、カムリングの内周面に仕切部材を設けて作動油を移送
すべきポンプ室をロータの回転軸芯方向に沿って分割し
て複数の分割ポンプ室を形成し、かつ各分割ポンプ室の
ロータ外周部それぞれにロータの回転方向に対して取付
位置が互いに異なるベーンを配設しているので、各分割
ポンプ室における作動油の吐出位相、すなわち、作動油
の吐出タイミングが互いに異なることになる。

そのため、各分割ポンプ室から吐出する作動油に発生す
る油圧の脈動が吐出位相の異なる作動油によって打ち消
されることになるので、ベーンポンプ全体としての油圧
の脈動が発生しにくくなり、油圧に発生する脈動の緩和
を図ることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の実施例を示し、第１図は
ベーンポンプの縦断側面図、第２図はベーンが配設され
たロータの斜視図、第３図は油圧性能図である。また、第４図および第５図は従来例を示し、第４図はベ
ーンポンプの縦断側面図、第５回は第４図のＶ−Ｖ線に
沿う横断面図である。１０・・・カムリング、１２・・・ロータ、２０・・・仕切部材、２２・・・ベーン。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）カムリングとロータとの間に、両者間の空間をロ
ータの軸方向で複数に分割する仕切部材を設け、ロータには、ベーンを前記仕切部材で分割された空間ご
とに互いに異なる回転位相でそれぞれ配設したことを特
徴とするベーンポンプ。