JPS6325316Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、内燃機関のリヤエンドプレートのサ
ービスホールプラグに係り、特に自動変速機と組
合せられて用いられる内燃機関のリヤエンドプレ
ートのサービスホールプラグに係る。

従来の技術 内燃機関のリヤエンドプレートは、内燃機関の
変速機との接続端部に取付けられ、内燃機関の後
端開口を塞ぐと同時に変速機の接続端開口を閉じ
るようになつており、自動変速機用のものは内燃
機関出力軸とトルクコンバータとの接続作業用の
サービスホールを有している。このサービスホー
ルはリヤエンドプレートに取外し可能に取付けら
れるサービスホールプラグによつて塞がれるよう
になつている。

前記サービスホールプラグのリヤエンドプレー
トに対する取付けは、種々の手段により行われ得
るものであり、その取付けが構造簡単にして容易
に行われ得るよう、サービスホールプラグの外周
縁部に設けられた逆止形状の取付爪をサービスホ
ール内に押込んで該取付爪を前記サービスホール
の周縁部に係合させることにより行うことが従来
より行われている。

上述の如きサービスホールプラグには前記取付
爪を含む一体成型の容易性から全体をポリプロピ
レン樹脂の如き硬質合成樹脂或いはゴムの如き弾
性材料により構成されたものがある。

考案が解決しようとする問題点 硬質合成樹脂製のサービスホールプラグに於い
ては、前記取付爪に充分な強度を与えてこれに適
度のばね性を持たせるということが難しく、多く
の場合、前記取付爪に適度のばね性が与えられた
ために該取付爪が充分な強度を備えなくなり、こ
のため取付時に取付爪が誤つてサービスホール周
辺の壁面に押し付けられると、取付爪が折損し易
く、サービスホールプラグが使用不可能になる。
特に楕円形のサービスホールプラグはその取付に
際してこれをサービスホールに一致させることが
むずかしく、このため取付爪がサービスホール周
辺の壁面に押し付けられる可能性が多く、取付時
に取付爪が折損することが生じ易い。

弾性材料製のサービスホールプラグに於ては、
取付爪が誤つてサービスホール周辺の壁面に押し
付けられても取付爪自身或いはその周辺部の弾性
変形によつて取付爪の折損が回避されるが、しか
しあまりにも容易に上述の如き弾性変形を生じる
と、この弾性変形に伴う取付爪の方向姿勢の変動
により、またその復元遅れにより取付爪のサービ
スホール周縁部に対する係合が円滑に行われなく
なり、サービスホールプラグの取付性が損われ
る。

本考案は、上述の如き問題点に鑑み、適度の弾
力性を備えた取付爪を有する取付性の良い改良さ
れたサービスホールプラグを提供することを目的
としている。

問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本考案によれば、内燃機関
のリヤエンドプレートのサービスホールを塞ぐべ
く前記リヤエンドプレートに取外し可能に取付け
られるサービスホールプラグに於て、外周縁部に
逆止形状の取付爪を有していて全体を弾性材料に
より構成され、前記取付爪に連続して取付爪補強
用リブが設けられている如きサービスホールプラ
グによつて達成される。

考案の作用及び効果 本考案によるサービスホールプラグに於ては、
取付爪に連続して補強用リブが設けられているこ
とにより、取付爪の弾性度が過剰に大きくなるこ
とがなく、取付爪が取付時に過剰変形することが
回避され、また振動等によつてサービスホールプ
ラグが脱落することが回避され、信頼性の高い取
付性が得られるようになる。

実施例 以下に添付の図を参照して本考案を実施例につ
いて詳細に説明する。

第１図乃至第３図は本考案によるリヤエンドプ
レートのサービスホールプラグの一つの実施例を
示している。リヤエンドプレートは図にて符号１
により示されており、リヤエンドプレート１は、
第１図に良く示されている如く、内燃機関１０の
後端部に取付けられ、内燃機関１０と自動変速機
１１との間に挾まれて内燃機関１０の後端開口部
を閉じると同時に自動変速機１１の接続端開口を
閉じるようになつている。

リヤエンドプレート１には楕円形のサービスホ
ール２が設けられており、サービスホール２はリ
ヤエンドプレート１に取外し可能に取付けられる
サービスホールプラグ３によつて塞がれるように
なつている。

サービスホールプラグ３は、サービスホール２
の形状に合致する楕円形をなし、その主要部４の
外周縁部の一箇所に係止溝形成部５を有し、また
係止溝形成部５が設けられている部分とは反対側
の外周縁部の二箇所に逆止形状の取付爪６を有し
ている。サービスホールプラグ３は取付爪６を含
む実質的に全てをポリプロピレン樹脂とエチレン
ポリプロピレンラバー（EPR）との複合材の如
きゴム状弾性材料により構成されている。

サービスホールプラグ３には取付爪６の背部に
連続して取付爪補強用リブ７が設けられている。
リブ７は取付時に於ける取付爪６の主弾性変形方
向に沿つて延在している。

またサービスホールプラグ３には取付爪６に対
向して係止片８が一体成形されており、係止片８
は取付爪６との間にサービスホール２の周縁部を
受入れる係止溝９を郭定している。

サービスホールプラグ３のリヤエンドプレート
１に対する取付けは、先ずサービスホールプラグ
３をサービスホール２に対し図にて上下方向にず
らせつつ係止溝係合部５の係止溝をサービスホー
ル２の周縁部に係合させ、次に取付爪６をサービ
スホール２内に押込み、係止溝９にサービスホー
ル２の周縁部を係合させることにより行われる。

このサービスホールプラグ３の取付けに際して
は、取付爪６はサービスホール２の周縁部を乗越
えるが、サービスホールプラグ３が弾性を有して
いることにより、取付爪６は取付爪自身及びその
周辺部の弾性変形によつてサービスホール２の周
縁部を乗越え、その取付けが大きい力を必要とす
ることなく手にて容易に行われる。

このサービスホールプラグ３の取付けに際し
て、取付爪６がサービスホール２の周辺部の壁面
に衝突しても取付爪６はそれ自身及びその周辺部
が弾性変形することにより折損することがない。

サービスホールプラグ３には取付爪６の背部に
連続して取付爪補強用リブ７が設けられているこ
とにより、取付爪６が上述の如くサービスホール
２の周辺部に衝突してもこれが極度に座屈する程
に容易に過剰変形することが回避され、これによ
り取付け作業が円滑に行われ、また取付爪６が不
用意に無闇に弾性変形することが抑制され、振動
等によつてサービスホールプラグ３がサービスホ
ール２より抜け落ちることが確実に回避される。

以上に於ては、本考案を特定の実施例について
詳細に説明したが、本考案は、これに限定される
ものではなく、本考案の範囲内にて種々の実施例
が可能であることは当業者にとつて明らかであろ
う。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるサービスホールプラグを
取付けられたリヤエンドプレートの配置部分を一
部断面にして示す側面図、第２図は本考案による
サービスホールプラグの一つの実施例を示す正面
図、第３図は本考案によるサービスホールプラグ
の取付爪部分を拡大して示す縦断面図である。 １……リヤエンドプレート、２……サービスホ
ール、３……サービスホールプラグ、４……主要
部、５……係止溝形成部、６……取付爪、７……
取付爪補強用リブ、８……係止片、９……係止
溝、１０……内燃機関、１１……自動変速機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内燃機関のリヤエンドプレートのサービスホー
   ルを塞ぐべく前記リヤエンドプレートに取外し可
   能に取付けられるサービスホールプラグに於て、
   外周縁部に逆止形状の取付爪を有していて全体を
   弾性材料により構成され、前記取付爪に連続して
   取付爪補強用リブが設けられているサービスホー
   ルプラグ。