JPS6317913B2 - - Google Patents

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JPS6317913B2
JPS6317913B2 JP55111815A JP11181580A JPS6317913B2 JP S6317913 B2 JPS6317913 B2 JP S6317913B2 JP 55111815 A JP55111815 A JP 55111815A JP 11181580 A JP11181580 A JP 11181580A JP S6317913 B2 JPS6317913 B2 JP S6317913B2
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JP
Japan
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membrane
exchange membrane
porous layer
group
ion exchange
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JP55111815A
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Yoshio Oda
Takeshi Morimoto
Koji Suzuki
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は電解用陽イオン交換膜、特には水、酸
又はアルカリ水溶液、ハロゲン化アルカリ、炭酸
アルカリ水溶液などの水性溶液の電解に適した陽
イオン交換膜に関する。 上記水性溶液、なかでも塩化アルカリ水溶液を
電解して苛性アルカリと塩素とを得る方法は、近
年公害防止の見地から水銀法に代り、隔膜法が、
そして更に高純度、高濃度の苛性アルカリを高効
率で得る目的でイオン交換膜を用いる方法が実用
化されている。 一方、省エネルギーの観点からこの種の電解に
おいては、電解電圧を極力低くすることが要求さ
れ、そのための種々の手段が提案されているが、
今なお電圧低減効果が十分でなかつたり、或いは
電解槽が複雑になつたりしてその目的は十分に達
成されていない。 本発明者は、水性溶液の電解を可及的に小さい
負荷電圧で行なうべく研究を続けたところ、膜の
陽極又は陰極の少なくとも一方に面する面に、無
機物質の粉末乃至粒子を付着して形成した該膜よ
りも小さい0.01〜100μの厚みを有し、且つ上記粉
末乃至粒子の膜面1cm2当りの付着量が0.1〜15mg
であるところの電極活性を有しないガス及び液透
過性の多孔質層を有する陽イオン交換膜を使用す
ることにより、意外なことに上記目的が十分に達
成しうることを見い出した。 かかる多孔質層を表面に有する陽イオン交換膜
の使用による電解電圧の低減効果は、電解にて発
生するガスが膜表面への付着、滞留が抑制される
ことにより達成されものと思われるが、その程度
は、多孔質層の種類、多孔率及び厚みによつて異
なる。しかし、多孔質が下記するように非導電性
物質から形成される場合においてもほぼ同様の電
圧の低減効果が現われ、また、かかるイオン交換
膜を使用する場合の電極は、イオン交換膜から離
して配置する場合においても電圧が低減され、更
には電極はイオン交換膜面の多孔質層に強固に押
接しない方が電圧低減はむしろ大きいという事実
は、全く予期し難い事実である。 本発明の陽イオン交換膜の表面に設けられるガ
ス及び液透過性の多孔質層は、電極として作用し
ない限り導電性物質でも非導電性物質でもよい
が、無機物質から形成される。有機物質から形成
した場合には、後記する比較例に見られるよう
に、本発明で狙いとする効果が小さい。多孔質層
形成材質はなかでも、好ましくは極液に対して耐
食性を有し且つ親水性を有する材料から構成する
のが好ましい。好ましいものとして、金属又は金
属の酸化物、水酸化物、炭化物、窒化物あるいは
それらの混合物が例示される。 例えば、塩化アルカリ水溶液の電解の場合、陽
極側の多孔質層としては周期律表−A族(好ま
しくはゲルマニウム、スズ、鉛)、−B族(好
ましくはチタン、ジルコニウム、ハフニウム)、
−B族(好ましくはニオブ、タンタル)、鉄族
金属(鉄、コバルト、ニツケル)などの単体又は
合金、酸化物、水酸化物、窒化物又は炭化物など
の粉末が使用される。一方、陰極側の多孔質層と
しては、一方陰極側の多孔質層としては、陽極側
多孔質層の形成に用いた材料に加え、銀、ジルコ
ニウム又はその合金、ステンレス又は炭素が使用
される。 多孔質層の形成にあたつて、上記材料は好まし
くは粒径0.01〜300μ、特には0.1〜100μの粉末の
形態で使用される。この際必要ならばポリテトラ
フルオロエチレン、ポリヘキサフルオロエチレン
などのフルオロカーボン重合体などの結合剤、更
にカルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロー
ス類、ポリエチレングリコール、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸
ソーダ、ポリメチルビニルエーテル、カゼイン、
ポリアクリルアミドなどの水可溶性物質などの増
粘剤が使用される。これら結合剤又は増粘剤は、
上記粉末に対して好ましくは0〜50重量%、特に
は0.5〜30重量%使用される。 また、この際必要ならば更に長鎖炭化水素、フ
ツ素炭化水素などの適宜の界面活性剤、更に黒鉛
その他の導伝性増量剤を加えることにより多孔層
の形成を容易にすることができる。いずれにせ
よ、多孔質層を形成する上記無機物質粉末乃至粒
子の膜への付着量は膜面当り0.1〜15mgにするの
が必要である。 上記多孔質層のイオン交換膜面への形成は、特
開昭54−112398号公報記載の如き方法と同様の方
法、或いは上記粉末、必要に応じて使用される結
合剤、増粘剤等を適宜の媒体中で十分に混合した
後、過法によりフイルター上に多孔質層のケー
キを得、該ケーキを膜面に付着させるか、又は上
記混合物をペースト状にし、これをスクリーン印
刷などによりイオン交換膜面に直接設けられる。 イオン交換膜面に形成された多孔質層は、次い
で好ましくはプレス又はロールを使用し、好まし
くは80〜220℃,1〜150Kg/cm2にて膜面に加熱圧
着させ、好ましくは一部膜面に埋め込むようにさ
れる。かくして膜面に形成される上記多孔質層
は、好ましくは多孔率10〜99%特には25〜95%を
有するようにし、また厚みは、イオン交換膜の厚
みよりも小さいことが必須であり、好ましくは
0.01〜100μ、特には0.1〜100μとするのが適切で
ある。 本発明において、膜面に多孔質層が形成される
イオン交換膜としては、カルボン酸基、スルホン
酸基、ホスホン酸基、フエノール性水酸基などの
陽イオン交換基を有する、好ましくは含フツ素重
合体からなる膜が好ましい。かかる膜としては例
えばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオ
ロエチレンなどのビニルモノマーと、スルホン
酸、カルボン酸、リン酸基などのイオン交換基含
有フルオロビニルモノマーとの共重合体構造を有
するものが好ましい。 特に、以下の(イ)、(ロ)の構造からなる重合体の使
用が特に好ましい。 (イ)(−CF2−CXX′)−,
【式】 ここでXはF,Cl,H又は−CF3であり、X′は
X又はCF3(CF2nであり、mは1〜5であり、Y
は次のものから選ばれる。 (−CF2)−xA,−O(−CF2)−xA,
【式】−CF2−O(−CF2)−xA,
【式】
X,Y,Zは、ともに0〜10であり、Z,Rf
は−F又は炭素数1〜10のパーフルオロアルキル
基から選ばれる。また、Aは−SO3M,−COOM
又は加水分解によりこれらの基に転化しうる。−
SO2F,−CN,−COF又は−COORであり、Mは
水素又はアルカリ金属、Rは炭素数1〜10のアル
キル基を示す。 本発明において使用される陽イオン交換膜はイ
オン交換容量が好ましくは0.5〜4.0ミリ当量/グ
ラム乾燥樹脂、特には0.8〜2.0ミリ当量/グラム
乾燥樹脂であるのが好ましい。かかるイオン交換
容量を与えるため、上記(イ)及び(ロ)の重量単位から
なる共重合体からなるイオン交換膜の場合、好ま
しくは(ロ)の重合単位が好ましくは1〜40モル%、
特には3〜25モル%であるのが適当である。 本発明で使用される陽イオン交換膜は、必ずし
も一種の重合体から形成する必要はなく、また一
種類のイオン交換基だけを有する必要はない。例
えば、イオン交換容量として陰極側がより小さい
二種類の重合体の積層膜、陰極側がカルボン酸基
などの弱酸性交換基で、陽極側がスルホン酸基な
どの強酸性交換基をもつイオン交換膜も使用でき
る。 これらのイオン交換膜は従来既知の種々の方法
で製造され、またこれらのイオン交換膜は必要に
より好ましくはポリテトラフルオロエチレンなど
の含フツ素重合体からなる布、網などの織物、不
織布又は金属製のメツシユ、多孔体などで補強す
ることができる。また、本発明のイオン交換膜の
厚みは好ましくは20〜500μ、好ましくは50〜
400μにせしめられる。 これらイオン交換膜の陽極側又は陰極側、更に
はその両極側の膜面に上記したようにして多孔質
層を形成する場合、膜はその有するイオン交換基
の分解を招かないように適宜のイオン交換基の形
態、例えばカルボン酸基のときは、酸又はエステ
ル型で行なうのが好ましく、またスルホン酸基の
ときには−SO2F型で行なうのが好ましい。 本発明の膜には、いずれの形式の電極も使用さ
れる。例えば、多孔板、網又はエキスパンデツド
メタルなどの空隙性電極が使用される。空隙性電
極としては長径1.0〜10mm、短径0.5〜10mm、線径
0.1〜1.3mm、開孔率30〜90%のエキスパンデツド
メタルが例示される。また、複数の板状電極も使
用することもできるが空隙度の違う複数板の電極
を使用して空隙度の小さいものを膜に近い側に使
用するのが好ましい。 陽極材質としては、通常白金族金属、その導電
性酸化物又はその導電性還元酸化物等が使用さ
れ、一方陰極としては、白金族金属、その導電性
酸化物又は鉄族金属等が使用される。なお白金族
金属としては白金、ロジウム、ルテニウム、パラ
ジウム、イリジウムが例示され、また鉄族金属と
しては、鉄、コバルト、ニツケル、ラネ−ニツケ
ル、安定化ラネ−ニツケル、ステンレス、アルカ
リエツチングステンレス(特公昭54−19229号公
報)、ラネ−ニツケルメツキ陰極(特開昭54−
112785号公報)、ロダンニツケルメツキ陰極(特
開昭53−115676号公報等)が例示される。 空隙性の電極を使用する場合は、該電極は上記
陽極又は陰極を形成する物質それ自体からこれを
形成することができる。しかし、白金族金属又は
その導電性酸化物等を使用するときには通常チタ
ンやタンタルなどの弁金属のエキスパンデツドメ
タルの表面にこれらの物質を被覆せしめて形成す
るのが好ましい。 本発明において電極を配置する場合、電極はイ
オン交換膜に接触して配置しても、また適宜の間
隔をおいて配置してもよい。電極はむしろ多孔質
層を介してイオン交換膜に強固に押圧するより
も、電極は多孔質層に例えば0〜2.0Kg/cm2にて
好ましくは緩かに押接される。 また、本発明でイオン交換膜の陽極側又は陰極
側の一方の表面にのみ多孔質層を設けた場合には
多孔質層を設けないイオン交換膜側に配置する電
極も、イオン交換膜面に接触し或いは接触せずに
配置することができる。 本発明において電解槽は、上記構成を有する限
りにおいて単極型でも複極型でもよい。また電解
槽を構成する材料は、例えば塩化アルカリ水溶液
の電解の場合には陽極室の場合には、塩化アルカ
リ水溶液及び塩素に耐性があるもの例えば弁金
属、チタンが使用され、陰極室の場合には水酸化
アルカリ及び水素に耐性がある鉄、ステンレス又
はニツケルなど使用される。 本発明における塩化アルカリ水溶液の電解を行
なうプロセス条件としては、上記した特開昭54−
112398号公報におけるような既知の条件が採用で
きる。例えば陽極室には好ましくは2.5〜5.0規定
Nの塩化アルカリ水溶液を供給し、陰極室には水
又は稀釈水酸化アルカリを供給し、好ましくは80
℃〜120℃、電流密度10〜100A/dm2で電解され
る。かかる場合、塩化アルカリ水溶液中のカルシ
ウム及びマグネシウムなどの重金属イオンは、イ
オン交換膜の劣化を招くので、可及的に小さくせ
しめるのが好ましい。また、陽極における酸素の
発生を極力防止するために塩酸などの酸を塩化ア
ルカリ水溶液に添加することができる。 以上は、主に塩化アルカリ水溶液の電解を例に
ついて本発明の膜の使用を説明したが、水、ハロ
ゲン酸(塩酸、臭化水素酸)、炭酸アルカリの電
解に対しても同様に適用できることはもろんであ
る。 次に本発明を実施例により説明する。 実施例 1 2重量%のメチルセルロース水溶液10部の増粘
剤に対して、粒径1μ以下のポリテトラフルオロ
エチレン(以下PTFEと記す)を7.0重量%含む
水分散液2.5部および粒径25μ以下の酸化チタン粉
末を5部を混合し、予め充分混合した後、イソプ
ロピルアルコール2部およびシクロヘキサノール
1部を添加し、再混練してペーストを得た。 該ペーストをメツシユ数200、厚さ60μのステ
ンレス製スクリーンでその下に厚さ8μのスクリ
ーンマスクを施した印刷板およびポリウレタン製
のスキージーを用いて、被印刷基材であるイオン
交換容量が1.43meq/g乾燥樹脂、厚さ210μを有
するポリテトラフルオロエチレンとCF2=CFO
(CF23COOCH3の共重合体から成るイオン交換
膜の一面に20cm×25cmの大きさにスクリーン印刷
した。 イオン交換膜の一面に得られた印刷層を空気中
で乾燥し、ペーストを固化させた。一方、イオン
交換膜のもう一方の面に全く同様にして25μ以下
の粒径を有する酸化チタンをスクリーン印刷し
た。しかる後、温度140℃、成型圧力30Kg/cm2
条件で印刷層をイオン膜に圧着後90℃,25重量%
の苛性ソーダ水溶液に浸漬して前記イオン膜を加
水分解すると共にメチルセルロースを溶出せしめ
た。 該イオン交換膜上に得られた酸化チタン層は厚
さ20μ、多孔率70%を有し、酸化チタンが、膜面
1cm2当り1.5mg付着していた。 実施例 2〜19 実施例1と全く同様にして実施例1で示したイ
オン膜の両面もしくは片面に表−1に示す材質及
び付着量からなる多孔質層を有する陽イオン交換
膜を得た。なお、実施例4,10,17においては
PTFEのかわりに、PHFE表面をテトラフルオロ
エチレンとCF2=CFO(CF2)COOCH3の共重合
体で被覆した粒子0.5μ以下の粒子を20重量%含む
水溶部2.5部を使用し、また実施例6,12,16に
おいてはPTFEは使用しなかつた。
【表】
【表】 実施例 20〜22 イオン交換膜としてCF2=CF2とCF2
CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2SO2Fとの共重合体
からなる陽イオン交換膜(イオン交換容量
0.87meq/g乾燥樹脂、膜厚300μ)を使用した以
外は実施例−1と全く同様にして第2表に示す組
成及び付着量の多孔質層を有するイオン交換膜を
得た。
【表】 次に本発明のイオン膜を使用した場合の電解特
性を使用側を用いて説明する。 使用例 1 イオン膜の陽極側にチタンのエキスパンデツド
メタル(短径2.5mm、長径5mm)に酸化ルテニウ
ム、酸化イリジウム、酸化チタンの固溶体を被覆
した低い塩素過電圧を有する陽極を、また陰極側
にSUS304エキスパンデツドメタル(短径2.5mm、
長径5.0mm)を、52%の苛性ソーダ水溶液中150℃
で52時間エツチング処理し、低い水素過電圧を有
するようにした陰極を0.01Kg/cm2の圧力でイオン
膜に加圧接触させ、陽極室に5規定の塩化ナトリ
ウム水溶液を、陰極室に水を供給しつつ陽極室の
塩化ナトリウム濃度を4規定に、また陰極室の苛
性ソーダ濃度を35重量%に保ちつつ、90℃40A/
dm2で電解を行い、表−3の結果を得た。 尚、使用例においては多孔質層付着イオン膜を
実施例の番号を用いて示す。
【表】 使用例 2 使用例1において陽極、陰極をイオン膜に加圧
接触させず、それぞれ1.0mmイオン膜から離して
配置した他は使用例1〜9と全く同様にして電解
を行い表−4の結果を得た。
【表】 使用例 3 使用例1において使用したのと全く同様な電極
を使用し、陽極、陰極を0.01Kg/cm2の圧力で多孔
層付着イオン膜に加圧接触させ陽極室に3.5規定
の塩化カリユーム水溶液を、陰極室に水を供給し
つつ陽極室の塩化カリウム濃度を2.5規定にまた
陰極室の苛性カリ濃度を35重量%に保ちつつ90℃
40A/dm2で電解を行い、表−5に示す結果を
得た。
【表】 使用例 4 イオン膜の陽極側にニツケルのエキスパンデツ
ドメタル(短径2.5mm、長径5mm)を、また陰極
側にSUS304エキスパンデツドメタル(短径2.5
mm、長径5.0mm)を52%の苛性ソーダ水溶液中で
150℃で52時間エツチング処理し、低い水素過電
圧を有するようにした陰極を0.01Kg/cm2の圧力で
イオン膜に加圧接触させ、陽極室に30%の苛性カ
リ水溶液を陰極室に水を供給しつつ、陽極室、陰
極室の苛性カリ濃度を20%に保ちつつ90℃、
50A/dm2で電解を行い表−6の結果を得た。
【表】 比較例 1 実施例1で使用したイオン交換膜に全く多孔質
層を設けずに使用例1及び使用例2と全く同様の
方法、条件で電解を行ない以下の結果を得た。 槽電圧(V) 電流効率(%) 使用例1の場合 3.33 94.1 使用例2の場合 3.78 93.6 上記からわかるように、本願発明の場合比較例
における表面に多孔質層を有しない膜に比べて、
槽電圧が顕著に低下している。 比較例 2 実施例−1で使用したのと同じイオン交換膜の
両面に、以下のようにして有機質ポリマーからな
る多孔質層を形成した膜を製造し、この膜を使用
した他は、使用例−1と全く同様の条件で電解を
行い後記する結果を得た。 粒径15μのエチレン含有量50モル%のETFE樹
脂(CF2=CF2とCH2=CH2との共重合体、比重
1.74)の粉末12部、メチルセルロース(2%水溶
液の粘度1500cps,20℃)粉末1部、水44部、シ
クロヘキサノール6.8部、シクロヘキサン3.4部を
含む混合物を混練し、ペーストを得た。このペー
ストを用い、実施例−1と同様にしてイオン交換
膜の両面にスクリーン印刷し、固化させた後、圧
着した。膜面に付着した厚さ40μの多孔質層中の
ETFE樹脂は、膜面1cm2当り両面とも3.0mgであ
つた。 槽電圧(V) 電流効率(%) 3.31 93.0 比較例 3 実施例−1で使用したのと同じイオン交換膜の
両面に、厚さ50μ、平均細孔径10μの多孔性ポリ
テトラフルオロエチレンシートを、温度140℃、
圧力30Kg/cm2の条件で圧着した膜を製造し、この
膜を使用したほかは使用例−1と全く同様の条件
で電解を行ない以下の結果を得た。 槽電圧(V) 電流効率(%) 3.34 91.2 比較例 4 実施例−1で使用したのと同じイオン交換膜に
対して、以下のようにして、陽極側面に厚さ
320μ、多孔率70%の酸化ジルコニウム粉末の多
孔質層及び陰極側面に厚さ350μ、多孔率55%の
炭化ケイ素粉末の多孔質層を形成した膜を製造
し、この膜を使用した他は使用例−1と全く同様
の条件で電解を行い、後記する結果を得た。 2重量%のメチルセルロース水溶液10部の増粘
剤に対して、粒径25μ以下の酸化ジルコニウム粉
末5部を混合し、十分に混合した後イソプロピル
アルコール2部及びシクロヘキサノール1部を添
加し再混練してペーストを得た。このペーストを
用い、実施例−1と同様にして膜の陽極側にスク
リーン印刷を行ない、得られた印刷層を乾燥、固
化した後、再び上記ペーストをスクリーン印刷す
る操作を繰り返した。 更に、膜の陰極側面には、平均粒径5μの炭化
ケイ素粉末を使用し、上記同様にしてペーストを
調製し、且つこのペーストを用いて上記と同じよ
うにしてスクリーン印刷を施こした。 両面の印刷層は、次いで実施例−1と同じ条件
で膜に圧着した。形成された多孔質層中の酸化ジ
ルコニウム粉末及び炭化ケイ素粉末は、それぞれ
32.0mg/cm2及び35.5mg/cm2であつた。 槽電圧(V) 電流効率(%) 3.40 90.9 なお、電解使用後のイオン交換膜を観察したと
ころ、多孔質層に亀裂が生じており、多孔質層の
一部が脱落していた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機物質の粉末乃至粒子を、膜の少なくとも
    一方の表面に付着して形成した該膜よりも小さい
    0.01〜100μの厚みを有し、且つ上記粉末乃至粒子
    の膜面1cm2当りの付着量が0.1〜15mgあるところ
    の、電極活性を有しないガス及び液透過性の多孔
    質層をその表面に有することを特徴とする電解用
    陽イオン交換膜。 2 多孔質層が導電性乃至非導電性の材料からな
    り、且つ該材料が周期律−A族、−B族、
    −B族、鉄族金属、クロム若しくはマンガンの単
    体又は合金又はこれらの酸化物、水酸化物、窒化
    物又は炭化物からなる特許請求の範囲1の膜。 3 陽イオン交換膜がスルホン酸基、カルボン酸
    基又はリン酸基である含フツ素陽イオン交換膜で
    ある特許請求の範囲1又は2の膜。
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