JPS6317473Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は栄養薬剤の投入口に添加薬剤の添加
口を設けた栄養薬剤投与バツクの改良に関する。

一般にアミノ酸混合物にブドウ糖、脂肪、ビタ
ミン及びミネラル混合を加えたすべての栄養素を
含む食事を水溶液にして経腸的に経口で人体に投
与する場合、予め投与すべき栄養薬剤混合物を投
与バツクに収容し、投与バツクより延出したチユ
ーブ及びチユーブの先端に取付けた経腸カテーテ
ルなどを経て腸内へ投与する方法が多く採用され
ている。また従来の栄養薬剤投与バツクは複数種
の栄養薬剤が混合しやすいように全体が柔軟な樹
脂フイルムにより構成されていると共に、薬剤の
収容及び投与が容易なようにバツク本体には栄養
薬剤の投入口や滴下口が設けられており、さらに
栄養薬剤を添加するための添加口も滴下口に隣接
して設けられている。このため多くの口を成形す
るための金型が複雑となり、投与バツク自体が高
価となる不具合があつた。

この考案はかかる不具合を改善する目的でなさ
れたもので、栄養薬剤の投入口に設けた蓋体の一
部に添加薬の添加口を一体に設けた栄養薬剤投与
バツクを提供して、バツク自体の形状の簡素化を
図ることにより、安価に提供できるようにしたも
のである。

以下、この考案を図示の一実施例について詳述
する。図において１は全体が軟質の樹脂フイルム
により構成されたバツク本体で、上部に把手を兼
ねた吊下げ部２が形成されていると共に、下部周
縁には滴下口３が形成されていて、この滴下口３
にチユーブ４の一端が接続されている。チユーブ
４の途中には滴下量を調整するための調整器５が
設けられていると共に、チユーブ４の他端部には
経腸カテーテル（図示せず）が着脱自在に取付け
られるようになつている。

また上記バツク本体１の上部側には栄養薬剤の
投入口６が設けられている。上記投入口６は予め
別に成形した口部６ａをバツク本体１の成形時バ
ツク本体１の側面に熱融着したもので、口部６ａ
からは薄肉な２条のヒンジ６ｂが突設されてお
り、これらヒンジ６ｂの先端に蓋体６ｃが連設さ
れている。蓋体６ｃは上記口部６ａ内に密に嵌合
する蓋合部６ｄと、この嵌合部６ｄの周縁より突
設された鍔部６ｅとよりなり、鍔部６ｅからは蓋
体６ｃを着脱するための摘子６ｆが突設されてい
る。

一方上記蓋体６ｃの中心部には添加口７が設け
られている。添加口７は蓋体６ｃより突設された
添加口部７ａに嵌合する弾性体７ｂを有してい
る。この弾性体７ｂは全体がゴムなどにより形成
されていて、一部が添加口部７ａより上方へ突出
していると共に、この突出部及び上記添加口部７
ａにキヤツプ７ｃが嵌着されている。キヤツプ７
ｃは上面中央に透孔７ｄを有していて、この透孔
７ｄより上記弾性体７ｂに貫入した注射針（図示
せず）を経てバツク本体１内に微量の添加栄養薬
剤が添加できるようになつている。

この考案は以上詳述したように、投与すべき薬
剤をバツク本体１内に投入する投入口６の蓋体６
ｃの一部に、添加剤の添加口７を設けたことか
ら、従来のバツク本体１の一部に添加口を設けて
いたものに比べてバツク本体１の形状が簡単とな
り、これによつてバツク本体１の成形も容易とな
るため、投与バツクが安価に提供できるようにな
る。また添加口７がバツク本体１の上部に位置す
るようになるため、栄養薬剤の投与中でも必要に
応じて微量の必要な薬剤の添加が容易に行なえ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は斜
視図、第２図は第１図−線に沿う断面図であ
る。 １はバツク本体、３は滴下口、６は投入口、６
ｃは蓋体、７は添加口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バツク本体１の上部に開閉自在な蓋体６ｃを有
   する薬剤の投入口６を、また下部に滴下口３を設
   けると共に、上記投入口６の蓋体６ｃに一体に添
   加口部７ａを突設し、該添加口部７ａに弾性体７
   ｂを嵌合すると共に、その上からキヤツプ７ｃを
   嵌着して薬剤添加口７としたことを特徴とする栄
   養薬剤投与バツク。