JPS6244212Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフレキシブルブーツの装着構造に係
る。

等速ジヨイント或はステアリング機構その他各
種用途にフレキシブルブーツが広く使用されてい
る。フレキシブルブーツの両端は機器に取付ける
ための装着部となり、その中間部は蛇腹状部とな
つている。フレキシブルブーツは等速ジヨイント
等の潤滑用グリースを保持し且つ外部から等速ジ
ヨイント内へダストや水等の異物が侵入するのを
防止するものであり、一般にゴム様弾性体や樹脂
で作られている。

第１図に示すように従来はフレキシブルブーツ
１の一方の円筒状装着部２が被装着体であるジヨ
イント外輪４に、他方の円筒状装着部２がジヨイ
ント内輪６に貫入固定した回転軸５に、それぞれ
結合バンド３等の締着部材によつて密封状に締付
け固定されている。この締着部材によるフレキシ
ブルブーツの被装着体への締付け固定が不完全な
場合にフレキシブルブーツ内の潤滑油が外部へ漏
出し、また外部から異物がフレキシブルブーツ内
へ侵入する。一般に、ジヨイント外輪等の被装着
体とフレキシブルブーツ装着部との密封性をあげ
るためにブーツ装着部の内径を被装着体の外径よ
りも小さくし締代をもたせている。そのため、特
にフレキシブルブーツが伸張性の低い樹脂で作ら
れている場合はフレキシブルブーツの装着部を先
づ被装着体に嵌装することが困難であり、次に前
述のように締着部材による締付け固定を完全に行
うことは困難であつた。

本考案の目的はフレキシブルブーツの装着部を
容易に被装着体へ嵌装でき、更に締着部材によつ
て完全にフレキシブルブーツの装着部を被装着体
へ締付け固定できるフレキシブルブーツの装着構
造を提供することである。

本考案のフレキシブルブーツ装着構造は第２図
乃び第３図に示すようなコイルスプリング状の締
着部材３と、第４図に示すようなフレキシブルブ
ーツのらせん状突起８を備えた装着部２からでき
ている。前記締着部材３の両端はフツク部１０と
なり互に係合できるようになつている。またフレ
キシブルブーツの装着部２に設けた突起はらせん
状となり間に溝７を備え、またらせん状突起８の
末端９は閉塞されている。これはフレキシブルブ
ーツを装着した後でその内部と外部が流通しない
よう密封性を保持するためである。また突起８の
肉厚は第５図に示すよう一定である。

以上の構成になるフレキシブルブーツ装着構造
は次のように使用する。先づフレキシブルブーツ
の両端の装着部２をそのらせん状突起８を引き伸
ばしてそれぞれ被装着体としてのジヨイント外輪
と回転軸に嵌装する。前記突起の存在によつて嵌
装が容易である。次に第５図に示すようにコイル
状締着部材３を前記突起８間の溝７にねじ込む。
最後に前記締着部材３の両端のフツク部１０を互
に係合する。このようにしてフレキシブルブーツ
１は被装着体に完全密封状態に締着される。なお
前記突起と溝の形状や条数は適当にえらぶことが
できる。

また、締着部材は、装着部のらせん状溝に係合
するように内周面に突起を備えた円筒状体で、こ
の円筒状体をらせん状溝にねじ込んで締着しても
よい。

以上のように、本考案はフレキシブルブーツ装
着部が伸張性の低い材質であつても、ジヨイント
外輪等の被装着体に装着部の肉厚一定ならせん状
突起によつて生じる溝を伸ばして拡がることによ
つて装着部の径を大きくして嵌装を容易にし、ら
せん状溝に締着部材をねじ込んで装着部の密封性
を保つて締付固定ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は等速ジヨイントに装着した従来のフレ
キシブルブーツの軸方向断面図、第２図は本考案
のコイルスプリング状の締着部材の正面図、第３
図は同側面図、第４図は本考案のフレキシブルブ
ーツの装着部の正面図、第５図は使用状態にある
本考案のフレキシブルブーツ装着構造の断面図で
ある。 １……フレキシブルブーツ、２……装着部、３
……結合バンド、４……ジヨイント外輪、５……
回転軸、６……ジヨイント内輪、７……溝、８…
…突起、９……末端、１０……フツク部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被装着体に取付けられる装着部を有するフレキ
   シブルブーツにおいて、前記装着部２に肉厚一定
   のらせん状突起８を形成し、前記らせん状突起の
   間のらせん状溝７に締着部材３をねじ込むことを
   特徴とするフレキシブルブーツの装着構造。