JPS6236008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷媒管、ドレン排水管等の配管を室内
ユニツト本体内から後面パネル背面底部の窪部内
に容易に引出すことができるようにしたセパレー
ト型空気調和機の室内ユニツトに関するものであ
る。従来、この種セパレート型空気調和機の室内
ユニツトの製造組立工程に於て本体内に室内コイ
ルを嵌装固定した後、該室内コイルと室外ユニツ
ト内の室外コイルとを連絡するための短長の室内
外ユニツト連絡配管を本体背面下部に設けた引出
し孔を通して本体の背面下部窪部に引出してお
り、しかもこの孔にはドレン排水管、その他連絡
電線をも通しており、これらの配管等を纒めて後
面パネルの底部に形成した全幅に亘る窪部内に収
納している。ところがこの引出し孔は本体隅部の
狭い箇所にあるためこれら配管の挿入作業が煩雑
で時間がかかる等の欠点があつた。

そこで本考案は以上の欠点を除去することを目
的とするものであつて以下本考案の構成を図面に
示す実施例について説明する。

第１図はセパレート型空気調和機の室内ユニツ
トを前面から見た斜視図であつて１は前面パネル
２と後面パネル３とで構成した室内ユニツト本体
である。この本体１内に第２図Ａ，Ｂに示すよう
に室内コイル４、ドレンパン５、フアンモータ６
及び該モータ６に直結した室内コイル下方に配設
されたクロスフローフアンのロータ７が収納され
ている。８は前面パネル２の上面に設けた吸込グ
リル、９は下面の吹出グリル、１０は室内コイル
４のＶ字管部の水滴飛散防止カバーである。上記
の構成においてモータ６の駆動によつてフアンの
ロータ７を回転させると室内の空気は吸込グリル
８から本体内に吸入され、室内コイル４を通過す
る時熱交換されて冷気となりフアン７を通過して
吹出しグリル９から室内へ吹き出される。そして
室内コイル４の表面に結露した結露水は、ドレン
パン５上に集水され、排水管１１から本体外へ排
水される。而して後面パネル３の背面底部を前方
に曲げて、後面パネル３の背面と側面１′と底面
１″とで後面パネル３の背部全幅に亘つて窪部１
２が形成されており、この窪部１２の隅部１ａに
おける後面パネル３の背面に室内外ユニツト連絡
配管引出し孔を設け該引出し孔３１より、室内外
ユニツト連絡配管１３及びドレン排水管１１等を
導出して、窪部１２内に収納してある。尚、第２
図及び第３図に図示の室内外ユニツト連絡配管１
３は往復各配管を防熱材で被覆して一体化したも
のである。また、この窪部１２は第３図に示す如
く他の電装部からの電線１４等も前記室内外ユニ
ツト連絡管１３及びドレン排水管１１等ととも
に、纒めて束状にして収納しており、この状態で
ユニツト本体を梱包して運搬する。なお室内外ユ
ニツト連絡配管１３、ドレン排水管１１はユニツ
ト本体１の使用取付け時、この収納状態から室外
に取り出されるが、場合によつてはこの収納窪部
１２内に沿わせずユニツト本体の出口から直線的
に室外へ取り出すこともある。

上記の構成において本考案は第１図、第３図〜
第５図に示すように窪部１２の隅部１ａにおける
後面パネル３の側面１′と底面１″を切欠き、この
切欠部にＬ字形カバー板１５を嵌込み掛止可能と
した構造である。即ちカバー板１５は第４図に示
すようにＬ字形の板体とし、カバー板を構成する
各分板１５ａ，１５ｂの前端縁に、図示の如く、
一方の分板１５ａではその板面に平行して突出す
る係止片１６ａを設け、また他方の分板１５ｂに
はその内面から板面に直角に、即ち前記係止片１
６ａと同方向に突出する係止片１６ｂを設ける。
そして後面パネル３の隅部１ａの切欠部の側面
１′及び底面１″それぞれに係止片１６ａ又は１６
ｂに対応するスリツト孔状の嵌入孔１７ａ又は１
７ｂを設ける。斯くして係止片１６ａ，１６ｂを
夫々嵌入孔１７ａ，１７ｂに挿入することにより
第３図に示すようにカバー板１５のＬ字形折曲線
が後面パネル３の角線、即ち本体１の角線と一致
し一方の分板１５ａは本体１の側面１′の一部を
形成し、他方の分板１５ｂは窪部１２の底面１″
の一部を形成する。なお、カバー板１５の係止片
１６ａ，１６ｂはその先端部分１８を図示の如く
顎状に形成し、これが嵌入孔１７ａ，１７ｂの口
縁に係止するようにする。このように係止片先端
部を顎状に形成し、また係止片１６ａ，１６ｂ及
び嵌入孔１７ａ，１７ｂを夫々図示の如く同数設
け、これらを係合させてカバー板を本体隅部に装
着する。この係止片１６ａ，１６ｂの蟻嵌合状係
止と複数個の掛止箇所とによりカバー板１５は運
搬途中等において外力等を受けても本体１から脱
落することはない。なお場合によつてはこの係止
片を柔軟性のある合成樹脂板とし、強い引抜き力
をかけた場合のみカバー板を本体から取外しでき
るようにすることもできる。なお、カバー板１５
を外した状態では本体１の隅部１ａが切欠き開口
した状態となる。従つて、室内コイル４の嵌装取
付けに際してカバー板１５を外し、隅部１ａを解
放状態にしておくと引出し孔３１から室内外ユニ
ツト連絡管１３を容易に本体１の背面の窪部１２
内に配置することができ、他の排水管１１、電線
１４等の引出しも同様に容易に行うことができ
る。これら室内外ユニツト連絡配管１３、排水管
１１及び電線１４等を解放隅部１ａで束状に纒
め、窪部１２内に収納した後、カバー板１５を後
面パネル３に掛止して隅部１ａを蓋する。

またこのカバー板はリモコンボツクスをユニツ
ト本体に取り付ける場合にその取付け部として利
用することができる。即ち、第６図Ａに示すよう
にリモコンボツクス１３を懸吊部２０で保持した
取付け板２１を第６図Ｂに示すようにカバー板１
５の下面に設けた係止片２２と取付け板２１の係
止孔２３とを強嵌掛止させてリモコンボツクス１
９をカバー板１５下側に取付ける。リモコンボツ
クスをカバー板の側面に取付ける場合は上記取付
け板２１をカバー板１５の側面に取付ければよ
い。リモコンボツクス取付け板のカバー板への取
付けはカバー板を本体に取付ける前に行うことが
できるからこれの取付けが容易であり、従つてリ
モコンボツクスの本体への取付けも容易に行われ
ることとなる。また、従来はリモコンボツクスの
取付けはこれの取付け板を木ネジ等により壁面、
柱等に取付けており、不体裁であつたがこのカバ
ー板を利用することにより上記不都合がなくな
る。

以上説明したように本考案は室内コイル４から
の室内外ユニツト連絡配管１３等を後面パネル３
の背面底部即ち室内ユニツト本体１の背面底部を
前方に曲げて室内ユニツト本体１の背面と側面
１′と底面１″とで窪部１２を形成し、該窪部１２
の隅部１ａにおける室内ユニツト本体１背面に窪
部１２へ室内外ユニツト連絡配管１３、ドレン排
水管１１および電線１４を引出すための引出し孔
３１を設け、該孔３１から室内外ユニツト連絡配
管１３、ドレン排水管１１および電線１４を引出
し、これらを前記窪部１２内に収納するようにし
たセパレート型空気調和機の室内ユニツトに於
て、隅部１ａの本体１の側面１′と底面１″とをそ
れぞれ該各面の後端縁より前方に向つて略全域に
わたつて切欠き、該切欠部にＬ字形カバー板１５
を掛止可能に形成したから、従来の室内外ユニツ
ト連絡管１３、ドレン排水管１１、電線１４等の
配管を隅部１ａで纒めて窪部１２に引出し収納す
るための孔３１への挿入作業は隅部１ａのカバー
板１５を外して隅部を解放状態にして後方、側
方、下方間のいずれの方向に対しても自由にでき
るのでこの作業が容易となり、しかも挿入後、窪
部１２内への収納もそのまま容易に行うことがで
き、この種作業を短時間に行うことができる。ま
た本考案において、本体１と別体のカバー板１５
にリモコンボツクス１９を取付けるようにすれば
リモコンボツクス１９の本体１への取付けが容易
となり、体裁もよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例であつて第１図はセパレ
ート型空気調和機の室内ユニツトを示す斜視図、
第２図Ａは室内ユニツトの縦断側面図、第２図Ｂ
はその片側切開正面図、第３図は室内ユニツトの
背面から見た斜視図、第４図はカバー板の斜視
図、第５図はカバー板取付け要領を示す斜視図、
第６図Ａはリモコンボツクスを取付け板に懸吊し
た状態の背面斜視図、第６図Ｂはリモコンボツク
ス保持の取付け板をカバー板に取付ける説明斜視
図である。 １……室内ユニツト本体、１ａ……隅部、１′
……本体側面、１″……本体底面、４……室内コ
イル、１２……窪部、１３……室内外ユニツト連
絡配管、１５……Ｌ字形カバー板、３１……引出
し孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内ユニツト本体１の背面底部を前方に曲げて
   室内ユニツト本体１の背面と側面１′と底面１″と
   で窪部１２を形成し、該窪部１２の隅部１ａにお
   ける室内ユニツト本体１背面に窪部１２へ室内外
   ユニツト連絡配管１３、ドレン排水管１１および
   電線１４を引出すための引出し孔３１を設け、該
   孔３１から室内外ユニツト連絡配管１３、ドレン
   排水管１１および電線１４を引出し、これらを前
   記窪部１２に収納させるべく構成したセパレータ
   型空気調和機の室内ユニツトにおいて、上記隅部
   １ａの側面１′と底面１″とをそれぞれ該各面の後
   端縁より前方に向つて略全域にわたつて切欠き、
   該切欠き部にＬ字形カバー板１５を掛止可能に形
   成したことを特徴とするセパレート型空気調和機
   の室内ユニツト。