JPS6229113Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、スイーパに関し、特に詳述すれ
ば、平頭のピンを打込んだスイーパに関する。

スイーパは、パイプ内壁面に付着したスケール
或いはバルク状異物を効果的に除去するために、
パイプ内に挿入され且つその前後に圧力差を作る
ことで、パイプ内を進行させパイプ内壁面の異物
を除去させている。

このようにスイーパは、その進行方向の前後の
圧力差によりパイプ内を走行するので、該圧力差
を充分に維持することが重要である。特に、曲管
の場合、スイーパ本体が曲管に沿つて変形する
が、この際、スイーパの後部側に印加した高圧が
前方に流出し易いが、この圧洩れを防止すること
もきわめて重要である。

この考案は、前述した要望を充足させるために
開発されたもので、基本的には、平頭のピンをス
イーパ本体に打込み且つ本体の長手方向からみた
時平頭が互いに重なり隙間がないようにピンの平
頭を配設させている技術的手段を用い、スイーパ
の進行方向前後にスイーパを走行させるに充分な
圧力を保持させる。

この考案によれば、合成樹脂製の本体と、該本
体に打込まれるピンとを有するスイーパであつ
て、前記ピンが前記本体の外表面に露呈する平頭
を有し、且つ前記本体の長手方向に互いに離間
し、そして、前記本体の長手方向からみた時前記
ピンの平頭が互いに重なり合うようにしたことを
特徴とするスイーパが提供される。

この考案の実施例を添付図面を参照して説明す
る。

スイーパ１は、合成樹脂製の本体２と、該本体
２に打込まれるピン３とを有する。本体２は、そ
の前端部に円錐形部４を有し、又、その円筒外表
面に離間した環状の溝５を形成する。ピン３は溝
５間の山部に、その頭６が本体外表面より露出す
るように打込まれる。

金属性のピン３は、第２図に示すように、平頭
６を有し、そのステム部分に縮径部７を設ける。
縮径部７は、ピン３を本体２に打込んだ時本体２
の肉部が該縮径部７に喰い込み、ピン３の抜けを
防止する。ピン３の抜け防止には、ピン３のステ
ム先端に錨状８としてもよい（第４図参照）。

ピン３の平頭６には、ローレツト状の溝９を設
ける。平頭６および溝９の大きさは、清掃すべき
パイプ径に応じて適宜選択するが、たとえば、４
〜30mm角の平頭に深さ0.5〜２mmの溝を設けるこ
とができる。平頭６に硬質クロムメツキを施し、
耐摩耗性を高めるとよい。

前述したピン３は、スイーパ本体２をその長手
方向からみた時、ピン３の平頭６間に隙間が残る
ことのないよう、即ち、互いに重なり合うように
配設する。第１図に示す例では、第１列目に環状
に互いに離間して配したピンの中心と第２列目の
ピンの中心とが本体２の長手方向に対しずれ、
又、第２列目のピンの中心は第３列目のピンの中
心から本体２の長手方向に対しずれる。以下順に
ずらして、本体２の長手方向からみた時、本体２
の円筒部の外表面がピン３の平頭で覆れるように
する。これは、スイーパ１がパイプ内を進行する
ためにスイーパ１の後部に印加した圧が前部にピ
ンの頭間からもれるのを防止するのに効果的であ
る。さらに、ピン３の平頭６は、その角部がパイ
プの内壁面に圧接し、パイプ内壁面の異物を除去
する。平頭の利用は、ピンの頭とパイプ内壁面と
の間の隙間を小さくさせるので、この部分からの
圧の逃げも小さくさせ得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一例のスイーパの正面図、
第２図はピンの拡大正面図、第３図はピンの頭の
平面図、および第４図はピンの錨部を示す部分正
面図である。 図中：１……スイーパ、２……本体、３……ピ
ン、６……平頭、９……溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂製の本体と、該本体に打込まれるピン
   とを有するスイーパであつて、前記ピンが前記本
   体の外表面に露呈するローレツト状の溝を備える
   平頭を有し、前記ピンのステム部分が縮径部を有
   し、且つ前記ピンを前記本体の長手方向に互いに
   離間し、そして、前記本体の長手方向からみた時
   前記ピンの平頭が互いに重なり合うように配した
   ことを特徴とするスイーパ。