JPS6225597B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、荷物搬入搬出用荷扱台車を搭載す
る棚積リフトにおける昇降荷台ロツク装置に関す
るものである。

従来、荷物搬入搬出用荷扱台車を搭載する棚積
リフトとしては、リフトフレームに固定された巻
上機から繰出されているワイヤロープを、リフト
フレームにおける上部フレームに取付けられてい
る滑車に巻掛け、かつその滑車から垂下している
ワイヤロープをリフトフレームにおける縦フレー
ム８によりガイドされる昇降荷台７に連結し、そ
の昇降荷台には荷物搬入搬出用荷扱台車を支承す
る支承レールを固定した構造のものが知られてい
る。

そして棚に対し荷物を搬入する場合は、荷物を
載置した荷扱台車を昇降荷台の支承レールに搭載
した状態で、昇降荷台を多段積層棚における所望
の棚ますに対応するレベルまで上昇または下降移
動し、次に荷扱台車を昇降荷台の支承レールから
棚ますに付属している棚レールに走行させてい
る。

この場合、荷物を載置した荷扱台車が昇降荷台
に搭載されているときは、ワイヤロープに大荷重
が作用しているのでワイヤロープの伸びが大きい
が、荷扱台車が昇降荷台の支承レールから棚ます
の棚レールに移行すると、ワイヤロープに作用す
る荷重が小さくなるので、ワイヤロープの伸びが
小さくなり、そのため昇降荷台がワイヤロープの
伸び減少分だけ上昇移動して、棚レールと支承レ
ールとの間に段差が生じ、この段差は、荷扱台車
が棚レールから支承レールに戻るときの障害とな
る。

この対策として、昇降荷台とリフトフレームの
縦フレームとの間に昇降荷台の昇降移動を防止す
るロツク装置を設けることが考えられ、従来、こ
のロツク装置としては、前記昇降荷台に、電動式
伸縮装置または液圧式の伸縮装置を取付けると共
に、その伸縮装置により移動される昇降荷台ロツ
ク用係合部材を摺動自在に嵌設し、かつリフトフ
レームにおける縦フレームには、前記係合部材を
着脱自在に嵌合させる係止部材を固定した構造の
ものが提案されている。

しかるに、この構造の昇降荷台ロツク装置の場
合は、高価な電動式または液圧式伸縮装置を必要
とするのでコスト高になり、かつ電源制御回路ま
たは液圧制御回路を必要とするので、制御も煩雑
であるという問題がある。

この発明は前述の問題を有利に解決した荷扱台
車搭載棚積リフトにおける昇降荷台ロツク装置を
提供することを目的とするものである。

次にこの発明を図示の例によつて詳細に説明す
る。

第１図ないし第９図はこの発明の第１実施例を
示すものであつて、棚積リフトにおけるリフトフ
レーム１が、上部フレーム４と下部フレーム１６
とそれらのフレームにおけるリフト走行方向の前
部および後部（第１図の左右両側）を連結してい
る垂直な柱状の縦フレーム８とにより構成され、
下部フレーム１６には、床１７に固定された下部
レール１８の上面に載置される走行車輪１９と下
部レール１８の両側面に対向する下部ガイドロー
ラ２０と走行用駆動装置２１とが取付けられ、か
つ隣り合う多段積層棚列２２の上部間に架設固定
された多数の支持梁２３の中間部にわたつて上部
レール２４が架設固定され、前記上部フレーム４
の前後両側には、上部レール２４の両側面に対向
する上部ガイドローラ２５と吊下用滑車２５が取
付けられている。

一方の縦フレーム８に固定された複胴型の巻上
機２から繰出された２本のワイヤロープ３は、上
部フレーム４に取付けられた滑車２６および前記
吊下用滑車５に巻掛けられ、水平な横枠２７とそ
の前後両側に一体に設けられた縦枠２８とからな
る昇降荷台７における各縦枠２８の上端部に前記
ワイヤロープ３の垂下端部が連結され、かつ各縦
枠２８には、前記縦フレーム８の左右両側面に対
向するガイドローラ２９および縦フレーム８にお
ける昇降荷台側の側面に対向するガイドローラ３
０が取付けられ、さらに昇降荷台７における横枠
２７の上部には、左右方向に延長する一対の支承
レール６が前後方向に間隔をおいて配置され、そ
の支承レール６は横枠２７に対し支柱３１を介し
て固定されている。また多段積層棚列２２におけ
る各棚ます内の下部には、一対の棚レール３２が
支承レール６と同一間隔で配置され、かつその棚
レール３２は棚柱３３に固定されると共に荷物を
載置する棚材として兼用される。

前記各縦枠２８の下部に、Ｌ字状の複数の操作
レバー１１の中間部が左右方向に延長する横軸３
４により枢着され、各操作レバー１１における横
腕の先端部にわたつて固定された連結部材３５に
は、前記支承レール６の下方において左右方向に
延長している棒状の被押圧部材１の中間部が固定
され、その被押圧部材１４はロツク解放用受圧面
３６とその両端側から斜め下向きに傾斜する誘導
用傾斜上面３７とを備えている。

下部に嵌合用突起３８を備えているレバーから
なる昇降荷台ロツク用係合部材１０の上部には、
前記縦枠２８の中間部に対し左右方向に延長する
横軸３９により枢着され、かつ前記操作レバー１
１における縦腕の上部と係合部材１０の下側部分
とはリンク４０を介して連結され、さらにリフト
フレーム１の縦フレーム８には、多段積層棚列２
２における上下方向に並ぶ各棚ますに対応する位
置に配置された側方開口溝形の保持金具４１が溶
接により固着され、また前記突起３８を横方向か
ら嵌合する係止用凹部４２を備えている昇降荷台
ロツク用係止部材９に、上下方向に延長する複数
の長孔４３が設けられ、その長孔４３に嵌挿され
た６角孔付きボルト４４は前記保持金具４１に螺
合固定され、さらに保持金具４１の上部フランジ
および下部フランジには、係止部材９の下面およ
び下面に係合されるレベル調整用ボルト４５が螺
合され、かつそのボルト４５にはロツクナツト４
６が螺合され、前記６角孔付きボルト４４および
ボルト４５により係止部材９が縦フレーム８の所
定位置に固定されている。

前記操作レバー１１における縦腕の中間部に回
動角規制用突起４７が一体に設けられ、かつ前記
縦枠２８に固定されたブラケツト４８には、前記
突起４７に係合すべきストツパ用ボルト４９が螺
合され、そのボルト４９にはロツクナツト５０が
螺合され、さらに前記リンク４０には、縦枠２８
に固定されたロツク装置解放確認用リミツトスイ
ツチLSを操作するためのストライカ５１が固定
され、また前記操作レバー１１の縦腕に架設され
たばね取付軸５２と前記縦枠２８に架設固定され
たばね取付軸５３とに、操作レバー１１をロツク
方向に回動させるように働く複数のロツク用ばね
１５の端部が連結されている。

第７図はこの発明において用いられる荷物搬入
搬出用荷扱台車１２の一例を示すものであつて、
走行用駆動装置（図示を省略した）を備えている
車体５５における走行方向に直角な両側すなわち
車体巾方向の両側に、前記支承レール６および棚
レール３２に載置される走行用車輪５６と、その
レールの下部に対向する転倒防止用ローラ５７
と、そのレールの側面に対向する走行用ガイドロ
ーラ５８とが車体長手方向に間隔をおいて取付け
られ、かつ車体５５に固定された昇降用駆動装置
（図示を省略した）により昇降される昇降支持台
５９には、車体巾方向に延長する複数の伸縮フオ
ーク６０が車体長手方向に間隔をおいて固定さ
れ、その伸縮フオーク６０は、昇降支持台５９に
固定された下段フオーク６１と駆動装置（図示を
省略した）により駆動される中段フオーク６２お
よび上段フオーク６３とにより構成され、さらに
車体５５における巾方向の両側の中央下部には、
前記被押圧部材１４を押下げるためのローラから
なるロツク解放用押圧操作部材１３が取付けられ
ている。

前記実施例の装置において、荷物６４を載置し
た荷扱台車１２が支承レール６の長手方向の中央
位置に搭載されているときは、第２図ないし第４
図に示すように、荷扱台車１２の押圧操作部材１
３により被押圧部材１４の受圧面３６が押圧され
て、その被押圧部材１４が押下げられ、かつその
被押圧部材１４により操作レバー１１が横軸３４
を中心としてロツク解放位置に回動されると共
に、その操作レバー１１によりリンク４０を介し
て係合部材１０がロツク解放位置に回動され、そ
の係合部材１０から設けられた突起３８が係止部
材９の凹部４２から外れた位置に保持されるの
で、巻上機２により昇降荷台７を自由に昇降移動
することができる。

なおロツクが解放された状態では、リンク４０
に設けられたストライカ５１によりリミツトスイ
ツチLSが操作され、そのリミツトスイツチLSの
信号により、巻上機２が駆動可能に制御される。

所定の棚ますの棚レール３２に支承レール６が
同一レベルで直列に並ぶ位置で昇降荷台７を停止
させたのち、支承レール６上の荷扱台車１２を棚
ますに向かつて走行させていくと、前記車体５５
に取付けられた押圧操作部材１３が被押圧部材１
４の受圧面３６から端部に向かつて移動していく
ので、ロツク用ばね１５の力により操作レバー１
１がロツク方向に回動されて行くと共に、その操
作レバー１１によりリンク４０を介して係合部材
１０がロツク方向に回動され、第８図および第９
図に示すように、係合部材１０の突起３８が係止
部材９の凹部４２に横方向から嵌合され、昇降荷
台７が昇降移動しないようにロツクされる。また
前記被押圧部材１４におけるロツク解放用受圧面
３６の長さおよび誘導用傾斜上面３７の傾斜角
は、荷物６４を載置した荷扱台車１２の荷重が昇
降荷台７により支持されているとき前記ロツクが
行なわれるように設定される。

前述のように、支承レール６が棚レール３２と
同一レベルに配置された状態で、昇降荷台７が昇
降移動しないようにロツクされるので、荷扱台車
１２は支承レール６および棚レール３２間をスム
ーズに走行することができる。

第１０図および第１１図はこの発明の第２実施
例を示すものであつて、昇降荷台７における縦枠
２８に固定されたガイド部材６５に、リフト走行
すなわち前後方向に延長する昇降荷台ロツク用係
合部材１０の中間部が摺動自在に貫通され、かつ
その係合部材１０の一端部に固定されたピン６６
は、操作レバー１１における縦腕に設けられた縦
長孔６７に嵌挿され、前記係合部材１０の他端部
が係止部材９の凹部４２に横方向から嵌入される
ように構成されているが、その他の構成は第１実
施例の場合と同様である。

この発明を実施する場合、押圧操作部材１３と
してはローラに代えて滑りシユーを使用してもよ
い。また前記実施例の場合は押圧操作部材１３に
より被押圧部材１４を押下げて操作レバー１１を
回動するように構成しているが、このように構成
しないで、例えば荷扱台車の車体に取付けた縦軸
ローラまたは滑りシユーからなる押圧操作部材に
より、上下方向に延長する操作レバーの下端部に
取付けられている被押圧部材を横方向から押圧し
て、操作レバーを回動するように構成してもよ
い。

この発明によれば、リフトフレーム１における
縦フレーム８に、昇降荷台ロツク用係止部材９が
固定され、巻上機２によりワイヤロープを介して
昇降移動される昇降荷台７には、前記係止部材９
に横方向から着脱自在に係合される昇降荷台ロツ
ク用係合部材１０と、その係合部材１０を操作す
る操作レバー１１とが取付けられ、その操作レバ
ー１１には、荷扱台車１２に取付けられたロツク
解放用押圧操作部材１３に係合する被押圧部材１
４が固定されると共に、操作レバー１１をロツク
方向に回動させるロツク用ばね１５が係合されて
いるので、荷扱台車１２が支承レール６の中央位
置に載置されているときは、荷扱台車１２に取付
けられた押圧操作部材１３により、被押圧部材１
４を介して操作レバー１１がロツク解放位置に回
動されてその位置に保持されるので、荷扱台車１
２の自重または荷物を積載した荷扱台車１２の重
量を利用して昇降荷台固定用ロツク装置を自動的
に解放し、昇降荷台７を自由に昇降移動させるこ
とができ、また昇降荷台７を所定の棚ますに対応
する位置に停止させた状態で、荷扱台車１２を棚
レール３２に向かつて若干移動させると、押圧操
作部材１３が被押圧部材１４におけるロツク解放
用受圧面から離れる方向に移動していくので、ロ
ツク用ばね１５の力により操作レバー１１をロツ
ク方向に回動させて、昇降荷台固定用ロツク装置
を自動的に作動させ、昇降荷台７を上下方向に移
動しないように固定することができ、そのため支
承レール６を棚レール３２に対し同一レベルに保
持して、支承レール６および棚レール３２間の荷
扱台車１２の走行移乗をスムーズに行なわせるこ
とができ、また特にこの発明の場合は、電動式伸
縮装置または液圧式伸縮装置等の動力式伸縮装置
およびそれらの制御装置を必要としないので、構
造が簡単であると共に低コストで製作することが
でき、しかもロツク装置を制御するための特別の
電力または液圧源を必要としないので経済的であ
る等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第９図はこの発明の第１実施例を
示すものであつて、第１図はこの発明の昇降荷台
ロツク装置を有する荷扱台車搭載棚積リフトの側
面図、第２図はその横断平面図、第３図は前記荷
扱台車搭載棚積リフトの一部を示す一部縦断側面
図、第４図は第２図の一部を拡大して示す横断平
面図、第５図は棚積リフトと多段積層棚列との関
係を示す正面図、第６図は押圧操作部材と被押圧
部材との関係を示す側面図、第７図は荷扱台車の
斜視図、第８図はロツク装置が作動した状態を示
す側面図、第９図はその横断平面図である。第１
０図および第１１図はこの発明の第２実施例を示
すものであつて、第１０図はロツク装置が作動し
た状態を示す一部縦断側面図、第１１図はその横
断平面図である。 図において、１はリフトフレーム、２は巻上
機、３はワイヤロープ、４は上部フレーム、５は
吊下用滑車、６は支承レール、７は昇降荷台、８
は縦フレーム、９は昇降荷台ロツク用係止部材、
１０は昇降荷台ロツク用係合部材、１１は操作レ
バー、１２は荷扱台車、１３はロツク解放用押圧
操作部材、１４は被押圧部材、１５はロツク用ば
ね、２２は多段積層棚列、２７は横枠、２８は縦
枠、３２は棚レール、３４は横軸、３６はロツク
解放用受圧面、３７は誘導用傾斜上面、３８は嵌
合用突起、３９は横軸、４０はリンク、４１は保
持金具、４２は係止用凹部、４５はレベル調整用
ボルト、４６はロツクナツト、４７は回動角規制
用突起、４９はボルト、５０はロツクナツト、５
１はストライカ、５６は走行用車輪、５７は転倒
防止用ローラ、５９は昇降支持台、６０は伸縮フ
オーク、LSはリミツトスイツチである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リフトフレーム１に固定された巻上機２から
   繰出されたワイヤロープ３が、リフトフレーム１
   の上部フレーム４に取付けられた吊下用滑車５に
   巻掛けられ、荷扱台車を支承する支承レール６を
   固定した昇降荷台７に前記ワイヤロープ３の垂下
   部分が連結されている荷扱台車搭載棚積リフトに
   おいて、リフトフレーム１における縦フレーム８
   に、多段積層棚における上下方向に並ぶ各棚ます
   に対応する昇降荷台ロツク用係止部材９が固定さ
   れ、前記昇降荷台７には、前記係止部材９に横方
   向から着脱自在に係合される昇降荷台ロツク用係
   合部材１０と、その係合部材１０を操作する操作
   レバー１１とが取付けられ、その操作レバー１１
   には、荷扱台車１２に取付けられたロツク解放用
   押圧操作部材１３に係合する被押圧部材１４が固
   定されると共に、操作レバー１１をロツク方向に
   回動させるロツク用ばね１５が係合されているこ
   とを特徴とする荷扱台車搭載棚積リフトにおける
   昇降荷台ロツク装置。