JPS6223956A - 耐摩耗性鋳鉄 - Google Patents
耐摩耗性鋳鉄Info
- Publication number
- JPS6223956A JPS6223956A JP16323585A JP16323585A JPS6223956A JP S6223956 A JPS6223956 A JP S6223956A JP 16323585 A JP16323585 A JP 16323585A JP 16323585 A JP16323585 A JP 16323585A JP S6223956 A JPS6223956 A JP S6223956A
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- JP
- Japan
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- cast iron
- wear
- matrix
- hardness
- cam ring
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- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、ml摩耗性鋳鉄に関し、特にベーン型回転圧
縮機のカムリング製造用素材として採用される耐摩耗性
鋳鉄に関する。
縮機のカムリング製造用素材として採用される耐摩耗性
鋳鉄に関する。
(従来の技術)
図は、ベーン型回転圧縮機におけるカムリングの従来例
の1つである。これによると、カムリング1ε才吸入ボ
ート2および吐出ボート3等を有した複雑な構造である
ために、従来からねずみ鋳鉄によって鋳造されるのが一
般的である。このカムリング1は内部に楕円状のカム面
1aが形成され、カムリング1の内部ではロータ4が回
転する。即ち、このロータ4には放射状に複数のベーン
5が出没自在に取り付けられ、これらベーン5の各々が
カム面1aに摺接しながら、吸入ボー1−2から吸収さ
れた作動流体を2枚のベーン同士による作動室のポンプ
作用で圧縮し、この圧縮された作動流体を吐出ボート3
から吐出する構造である。
の1つである。これによると、カムリング1ε才吸入ボ
ート2および吐出ボート3等を有した複雑な構造である
ために、従来からねずみ鋳鉄によって鋳造されるのが一
般的である。このカムリング1は内部に楕円状のカム面
1aが形成され、カムリング1の内部ではロータ4が回
転する。即ち、このロータ4には放射状に複数のベーン
5が出没自在に取り付けられ、これらベーン5の各々が
カム面1aに摺接しながら、吸入ボー1−2から吸収さ
れた作動流体を2枚のベーン同士による作動室のポンプ
作用で圧縮し、この圧縮された作動流体を吐出ボート3
から吐出する構造である。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、かかる構造においては、ベーン型回転圧
縮機の運転時のポンプ作用で生じる高温、高圧のために
、カム面1aとベーン5のそれぞれの摺接面に塑性およ
び弾性変形が生じて互いの摺接面積が拡大し、その結果
両部材同土間で発熱、およびミクロ的凝着、摩耗などが
促ifされる。また、ベーン5を介して伝達される熱に
よってロータ4が熱膨張し、このため小円弧部1bにお
けるカム面1aとローフ4との微小クリアランスCがな
くなって、カム面1aに対してローフ4が当接して摩擦
することにより、焼イ」けなどの焼)■を生起せしめる
と言った問題点がある。
縮機の運転時のポンプ作用で生じる高温、高圧のために
、カム面1aとベーン5のそれぞれの摺接面に塑性およ
び弾性変形が生じて互いの摺接面積が拡大し、その結果
両部材同土間で発熱、およびミクロ的凝着、摩耗などが
促ifされる。また、ベーン5を介して伝達される熱に
よってロータ4が熱膨張し、このため小円弧部1bにお
けるカム面1aとローフ4との微小クリアランスCがな
くなって、カム面1aに対してローフ4が当接して摩擦
することにより、焼イ」けなどの焼)■を生起せしめる
と言った問題点がある。
このように、カムリング1としては、特に耐摺動摩耗性
ならびに負荷時の耐変形性が要求されるものであって、
同時に、その部品構成」二の機能からして、巣などの内
部欠陥あるいは被切削性をそこなう様な大きさのチルの
発生が許されないものである。したがって、その製造に
おいては、部品として要求される性能を備えるだけでな
く、材質的な健全性を確保しかつ被削性を損なうチルの
発生を防ぎ得るものでなければならない。
ならびに負荷時の耐変形性が要求されるものであって、
同時に、その部品構成」二の機能からして、巣などの内
部欠陥あるいは被切削性をそこなう様な大きさのチルの
発生が許されないものである。したがって、その製造に
おいては、部品として要求される性能を備えるだけでな
く、材質的な健全性を確保しかつ被削性を損なうチルの
発生を防ぎ得るものでなければならない。
(発明が解決しようとする問題点)
上記問題点を解決することを目的として、本発明による
耐摩耗性鋳鉄は、炭素を3.0〜3.9%、硅素を1.
5〜2.5%、マンガンを0.3〜0.8%、硫黄を0
.2%以下、燐を0.2%以下、クロムを0゜1〜0.
35%、および銅を0.1〜0.6%含有しかつ片状黒
鉛を分布した低合金ねずみ鋳鉄に熱処理を施して基地を
ツルハイl−Mi織にし、この基地中に微細炭化物を分
散することによって、ブルネル硬さをHB=210〜2
90とした。
耐摩耗性鋳鉄は、炭素を3.0〜3.9%、硅素を1.
5〜2.5%、マンガンを0.3〜0.8%、硫黄を0
.2%以下、燐を0.2%以下、クロムを0゜1〜0.
35%、および銅を0.1〜0.6%含有しかつ片状黒
鉛を分布した低合金ねずみ鋳鉄に熱処理を施して基地を
ツルハイl−Mi織にし、この基地中に微細炭化物を分
散することによって、ブルネル硬さをHB=210〜2
90とした。
但し、ここに言うツルパイ日、■織とは、後込する実施
例の鋳鉄に対して施される熱処理において、400℃以
上の温度で焼戻しを行なって得られる焼もどしソルバイ
トを意味している。
例の鋳鉄に対して施される熱処理において、400℃以
上の温度で焼戻しを行なって得られる焼もどしソルバイ
トを意味している。
また、微細炭化物とは、微粒セメンタイト(Fezc)
等炭素と鉄(Fe)、あるいはクローム(Cr)、ある
いはマンガン(Mn)の何れがとの化合物を意味してい
る。
等炭素と鉄(Fe)、あるいはクローム(Cr)、ある
いはマンガン(Mn)の何れがとの化合物を意味してい
る。
(実施例)
以下、本発明による耐摩耗性鋳鉄の一実施例について説
明する。
明する。
実施例のカムリング1及びrJIS8号B」引張試験片
に使用した耐摩耗性鋳鉄の金属元素含有量は次の通りで
ある。
に使用した耐摩耗性鋳鉄の金属元素含有量は次の通りで
ある。
C(炭素);3.57% Si(硅素)il、92%
Mn(マンガン);0.56% S (硫黄);0.0
3%P (燐) ;0.05% Cr (クロム
);0.20%Cu (銅);0.25% である。残部成分はFe(鉄)と通常のねずZノ鋳鉄が
含有する不純物元素とからなっている。ここで、通常の
ねずみ鋳鉄とは、鋳鉄がこれに含有されるC、Si O
■と、そしてこれらが凝固するときの冷却速度とを最大
の因子として、白鋳鉄になるかまたはまだら紡夕失か、
それともねずみ鋳i失になるかに関係する場合、特殊元
素を配合しないで、片状黒鉛が分布した状態の普1ff
l鋳鉄の意味している。
Mn(マンガン);0.56% S (硫黄);0.0
3%P (燐) ;0.05% Cr (クロム
);0.20%Cu (銅);0.25% である。残部成分はFe(鉄)と通常のねずZノ鋳鉄が
含有する不純物元素とからなっている。ここで、通常の
ねずみ鋳鉄とは、鋳鉄がこれに含有されるC、Si O
■と、そしてこれらが凝固するときの冷却速度とを最大
の因子として、白鋳鉄になるかまたはまだら紡夕失か、
それともねずみ鋳i失になるかに関係する場合、特殊元
素を配合しないで、片状黒鉛が分布した状態の普1ff
l鋳鉄の意味している。
つぎに、上記各金属元素の含有量について順次説明する
。
。
まず、Cについては、鋳造時の内部欠陥(巣)とデル発
生防止のためには、3.0%以上の含有量が必要である
が、3.9%を上まわると、必要とされる硬さおよび機
械的強度を維持し得ない。また耐摺動摩耗性の点からめ
て、黒鉛組織は均一に分布するA型黒鉛が望ましく、3
゜0%以下ではこの組織を得ることが難しくなる。
生防止のためには、3.0%以上の含有量が必要である
が、3.9%を上まわると、必要とされる硬さおよび機
械的強度を維持し得ない。また耐摺動摩耗性の点からめ
て、黒鉛組織は均一に分布するA型黒鉛が望ましく、3
゜0%以下ではこの組織を得ることが難しくなる。
Si は、巣欠陥およびチル発生を防くために、含有量
が1.5%以上必要であるが、2.5%を超えると、鋳
造時にフェライト相が多くなり、これがために、焼入に
際して均一なオーステナイト相を得るのに、より長い時
間あるいはより高い温度が必要となる。
が1.5%以上必要であるが、2.5%を超えると、鋳
造時にフェライト相が多くなり、これがために、焼入に
際して均一なオーステナイト相を得るのに、より長い時
間あるいはより高い温度が必要となる。
Mnは、含有量が0.3%以下では、焼入性の向上と焼
戻し時の基地の安定化に大きな効果はなく、0.8%を
超過すると、巣とチルが発生し易くなる。
戻し時の基地の安定化に大きな効果はなく、0.8%を
超過すると、巣とチルが発生し易くなる。
また上限をこえると、基地中に存在する炭化物の量が多
くなりかつ粗大化し、被削性を損なう。
くなりかつ粗大化し、被削性を損なう。
Crは、含有量の上下限設定理由はMnのそれに同じで
ある。
ある。
Cuは、」二記したように、MnとCrはチルおよび炭
化物の生成傾向の強い元素であるが、Cuはチル生成を
妨げる働きがある。また固溶して基地を強化するととも
に、焼入性を改善する元素でもあり、カムリング材料に
とって有効な合金成分である。含有量の下限以下では、
このような効果は小さく、上限をこえれば、Cu粒とし
て基地中に析出して軟かい相を形成する。
化物の生成傾向の強い元素であるが、Cuはチル生成を
妨げる働きがある。また固溶して基地を強化するととも
に、焼入性を改善する元素でもあり、カムリング材料に
とって有効な合金成分である。含有量の下限以下では、
このような効果は小さく、上限をこえれば、Cu粒とし
て基地中に析出して軟かい相を形成する。
SとPについては、1ffl常のねすめ鋳鉄が含有する
範囲である。
範囲である。
このように、実施例の鋳鉄は、主要な合金元素としての
C,、Si 、、 Mn 、、Cr 、、Cu Ly)
i有■範囲をその特徴としており、この結果、鋳造時の
巣およびチルの発生が防止されて健全な品質のものが得
られかつ後工程の熱処理を施すことによって、要求され
る性能を備えた鋳物部品の製造が可能となる。
C,、Si 、、 Mn 、、Cr 、、Cu Ly)
i有■範囲をその特徴としており、この結果、鋳造時の
巣およびチルの発生が防止されて健全な品質のものが得
られかつ後工程の熱処理を施すことによって、要求され
る性能を備えた鋳物部品の製造が可能となる。
即ち、上記した含有量の各金属元素による実施例鋳鉄の
溶湯を砂型に鋳込み、図に示されるよ゛うなカムリング
Iを鋳造する。これと同時に、「JISg号B」引張試
験片を採取する。この結果得られた「実施例鋳鉄」製に
よる供試品カムリングおよびJIS供試片、そして通常
の「ねずみ鋳鉄」製による」二記、J I S供試片に
ついて、それぞれの強度試験の結果を別表1で比較して
示す。
溶湯を砂型に鋳込み、図に示されるよ゛うなカムリング
Iを鋳造する。これと同時に、「JISg号B」引張試
験片を採取する。この結果得られた「実施例鋳鉄」製に
よる供試品カムリングおよびJIS供試片、そして通常
の「ねずみ鋳鉄」製による」二記、J I S供試片に
ついて、それぞれの強度試験の結果を別表1で比較して
示す。
但し、実施例鋳鉄製の供試品カムリング1に対する熱処
理条件は、 焼入温度(°C) ・・・・・・845℃保持時間(
分) ・・・・・・ 30分焼戻温度(”C) ・・
・・・・535°C保持時間(分) ・・・・・・ 3
0分である。
理条件は、 焼入温度(°C) ・・・・・・845℃保持時間(
分) ・・・・・・ 30分焼戻温度(”C) ・・
・・・・535°C保持時間(分) ・・・・・・ 3
0分である。
なお、熱処理の必要性については、単に実施例鋳鉄の硬
さのみに着目すれば、それを高くする方策は種々ある。
さのみに着目すれば、それを高くする方策は種々ある。
例えば
■ 硬さを上げる合金元素を多量に添加する。
■ 鋳造時にAr+変態点温度以上で鋳型と鋳物の分離
を行なう。
を行なう。
■ 焼ならし熱処理を施す。
などがある。
しかしながら、■の方法では、巣やチルの発生、あるい
は、多量の炭化物の生成があるだけで被削性の低下を招
くだけでなく、製造コスト的に非経済的である。また、
■の方法では、実際の鋳造工場で分離温度を完全にコン
トロールすることは容易でなく、品質のバラツキを大き
くするだけでな(、多量生産用としては現実的でない。
は、多量の炭化物の生成があるだけで被削性の低下を招
くだけでなく、製造コスト的に非経済的である。また、
■の方法では、実際の鋳造工場で分離温度を完全にコン
トロールすることは容易でなく、品質のバラツキを大き
くするだけでな(、多量生産用としては現実的でない。
また、■の方法では、通常のねずみ鋳鉄あるいは実施例
鋳鉄の成分では、カムリングに要求される高度の耐摩耗
性と耐変形性を得るに必要なブリネル硬度(HI+=2
10〜290)を安定して得ることは困難である。これ
は、上記■、■の各方法においても同様である。また、
その他の耐摺動性および耐摩耗性のみに着目して、高硬
度のものが要求される場合は、硬質クロムメッキ、窒化
、表面焼入、および燐酸塩被膜の付与などの方法がある
。しかしながら、これらに加えて更に要求される性質の
1つである耐変形性(特に、カムリング1に必要とされ
ることは既述の通りである)を満足させるには、得られ
る製品全体に亘って、高強度であること、均一な基地組
織であることが要求される。これより、実施例のように
、焼入れ焼戻しの熱処理が最も経済的かつ好適な手段で
あることは明らかである。
鋳鉄の成分では、カムリングに要求される高度の耐摩耗
性と耐変形性を得るに必要なブリネル硬度(HI+=2
10〜290)を安定して得ることは困難である。これ
は、上記■、■の各方法においても同様である。また、
その他の耐摺動性および耐摩耗性のみに着目して、高硬
度のものが要求される場合は、硬質クロムメッキ、窒化
、表面焼入、および燐酸塩被膜の付与などの方法がある
。しかしながら、これらに加えて更に要求される性質の
1つである耐変形性(特に、カムリング1に必要とされ
ることは既述の通りである)を満足させるには、得られ
る製品全体に亘って、高強度であること、均一な基地組
織であることが要求される。これより、実施例のように
、焼入れ焼戻しの熱処理が最も経済的かつ好適な手段で
あることは明らかである。
また、周知のように、焼入性改善には、焼入性向上元素
の複合添加が経済的かつ効果的である。
の複合添加が経済的かつ効果的である。
実施例鋳鉄ではこの意味において、Mn、、Crおよび
Cuを焼入性向上ならびに基地強化のための元素として
選定し複合添加したものであり、その含有量レベルは、
巣、チル発生、炭化物の多量生成、焼割れなどの防止を
考慮しつつ、必要な性能を得られるように決定されてい
る。また、Mn、Cr % Cuは合金元素として比較
的安価であることも重要な要素となっている。
Cuを焼入性向上ならびに基地強化のための元素として
選定し複合添加したものであり、その含有量レベルは、
巣、チル発生、炭化物の多量生成、焼割れなどの防止を
考慮しつつ、必要な性能を得られるように決定されてい
る。また、Mn、Cr % Cuは合金元素として比較
的安価であることも重要な要素となっている。
そこで、実施例鋳鉄について、その硬さと耐摩耗性を考
察すれば、特にベーン型凹転圧縮機においては、凝着摩
耗量がカムリング1のカム而】aとベーン5との真実接
触面積に比例し、この真実接触面積が硬さに反比例する
ことから、硬さが所定値以上の方が摩耗量を少なくする
ことができる。
察すれば、特にベーン型凹転圧縮機においては、凝着摩
耗量がカムリング1のカム而】aとベーン5との真実接
触面積に比例し、この真実接触面積が硬さに反比例する
ことから、硬さが所定値以上の方が摩耗量を少なくする
ことができる。
また、カムリング1のように摩擦面が高精度に加工され
たものでは、塑性変形が生じ難い方が相手材のベーン5
と馴染み易いことを意味する。これより、所定値上の硬
度を要求されることが明らかである。
たものでは、塑性変形が生じ難い方が相手材のベーン5
と馴染み易いことを意味する。これより、所定値上の硬
度を要求されることが明らかである。
次に、強度向上と耐変形性について考察すれば、別表1
に示されるように、硬さあるいは引張強さの増加に伴な
い、ヤング率の増加がみられる。ヤフグ率はX、■織中
の黒鉛量によって変化するが、炭素量を一定として、非
合金非熱処理のねず0ljiノを鉄と実施例鋳鉄のヤン
グ率をみると、前者か115GN / mであるに対し
て後者は136cN/=であって約17%の増加が認め
られる。
に示されるように、硬さあるいは引張強さの増加に伴な
い、ヤング率の増加がみられる。ヤフグ率はX、■織中
の黒鉛量によって変化するが、炭素量を一定として、非
合金非熱処理のねず0ljiノを鉄と実施例鋳鉄のヤン
グ率をみると、前者か115GN / mであるに対し
て後者は136cN/=であって約17%の増加が認め
られる。
また、熱伝導率について考察すれば、鋳鉄中に存在する
黒鉛は良熱伝導体であるが、片状黒鉛を有するねずみ鋳
鉄は黒む)片が連続したスケルトン構造になっているた
め、黒鉛が球状でありかつ1個1個地鉄中に独立して存
在している球状黒f)′!鋳鉄に肚較して熱伝導率が大
きい。摺動摩耗現象において、摺動部の塑性変形6才、
摺動が増加して発熱による部品の温度上昇が見られろよ
うな状況ではより促進されるが、この点において熱伝導
率の大小は摺動部の凝着程度に対して無視出来ない影響
を与えるものと考えられる。実施例鋳鉄は前述のように
、その黒鉛N、■織は片状であって良好な熱伝導性を有
している。
黒鉛は良熱伝導体であるが、片状黒鉛を有するねずみ鋳
鉄は黒む)片が連続したスケルトン構造になっているた
め、黒鉛が球状でありかつ1個1個地鉄中に独立して存
在している球状黒f)′!鋳鉄に肚較して熱伝導率が大
きい。摺動摩耗現象において、摺動部の塑性変形6才、
摺動が増加して発熱による部品の温度上昇が見られろよ
うな状況ではより促進されるが、この点において熱伝導
率の大小は摺動部の凝着程度に対して無視出来ない影響
を与えるものと考えられる。実施例鋳鉄は前述のように
、その黒鉛N、■織は片状であって良好な熱伝導性を有
している。
別表2は、片状黒鉛の分布したねずみ鋳鉄による実施例
鋳鉄と、球状黒鉛鋳鉄との熱伝導率の測定結果である。
鋳鉄と、球状黒鉛鋳鉄との熱伝導率の測定結果である。
したがって、実施例鋳鉄によるベーン型回転圧縮機のカ
ムリング1においてtit、カムリング1とベーン5と
の先端接触部同士が高温、高圧の条件下でも、製性およ
び弾性変形する■が減少し、互いの接触面積が拡大する
のが押えられる。この結果、接触部同士の摺接に伴なう
発熱、摩耗、そしてミクロ的凝着が少なくなって、カム
リング1とロータ4の外周面との少円孤部におiJる微
少クリアランスが維持されて、接触による焼イ」け等の
焼損を防止することができる。
ムリング1においてtit、カムリング1とベーン5と
の先端接触部同士が高温、高圧の条件下でも、製性およ
び弾性変形する■が減少し、互いの接触面積が拡大する
のが押えられる。この結果、接触部同士の摺接に伴なう
発熱、摩耗、そしてミクロ的凝着が少なくなって、カム
リング1とロータ4の外周面との少円孤部におiJる微
少クリアランスが維持されて、接触による焼イ」け等の
焼損を防止することができる。
(発明の効果)
上記したことから理解されるように、本発明による耐摩
耗性鋳鉄は、片状黒鉛を分布した低合金ねずみ鋳鉄に焼
入焼戻熱処理を施して基地をソルバイトMi織にし、こ
の基地中に微細炭化物を分散したので、表面硬度が高め
られたブリネル硬さくT(E)で210〜290のもの
が得られる。よって、耐摺動摩耗性および負荷時の耐変
形性が向」−シ、特にこれら両性質が要求されるベーン
型回転圧縮機のカムリングに適用されてその効果を顕著
に発揮する。
耗性鋳鉄は、片状黒鉛を分布した低合金ねずみ鋳鉄に焼
入焼戻熱処理を施して基地をソルバイトMi織にし、こ
の基地中に微細炭化物を分散したので、表面硬度が高め
られたブリネル硬さくT(E)で210〜290のもの
が得られる。よって、耐摺動摩耗性および負荷時の耐変
形性が向」−シ、特にこれら両性質が要求されるベーン
型回転圧縮機のカムリングに適用されてその効果を顕著
に発揮する。
図はベーン型回転圧縮機の従来例の断面図である。
1・・・・・・カムリング、
1a・・・・・・カム面、
4・・・・・・ロータ、
5・・・・・・ベーン。
Claims (1)
- 炭素を3.0〜3.9%、硅素を1.5〜2.5%、マ
ンガンを0.3〜0.8%、硫黄を0.2%以下、燐を
0.2%以下、クロムを0.1〜0.35%、および銅
を0.1〜0.6%含有しかつ片状黒鉛を分布した低合
金ねずみ鋳鉄に熱処理を施して基地をソルバイト組織に
し、この基地中に微細炭化物を分散することによって、
ブルネル硬さをH_B=210〜290としたことを特
徴とする耐摩耗性鋳鉄。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16323585A JPS6223956A (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 | 耐摩耗性鋳鉄 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16323585A JPS6223956A (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 | 耐摩耗性鋳鉄 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6223956A true JPS6223956A (ja) | 1987-01-31 |
JPH0565578B2 JPH0565578B2 (ja) | 1993-09-20 |
Family
ID=15769900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16323585A Granted JPS6223956A (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 | 耐摩耗性鋳鉄 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6223956A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140251510A1 (en) * | 2013-03-08 | 2014-09-11 | Jaebong PARK | Cam ring of vane pump and method of manufacturing cam ring |
CN109811249A (zh) * | 2019-03-01 | 2019-05-28 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 一种300Mpa灰铸铁材质及其生产方法和使用该材质制备的柴油机气缸体 |
-
1985
- 1985-07-23 JP JP16323585A patent/JPS6223956A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20140251510A1 (en) * | 2013-03-08 | 2014-09-11 | Jaebong PARK | Cam ring of vane pump and method of manufacturing cam ring |
CN109811249A (zh) * | 2019-03-01 | 2019-05-28 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 一种300Mpa灰铸铁材质及其生产方法和使用该材质制备的柴油机气缸体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0565578B2 (ja) | 1993-09-20 |
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