JPS62207561A - 高圧鋳造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、謂ゆる溶湯鍛造に供する高圧鋳造装置に関し
、特に射出スリーブ内面に生じる初期擬古層が金型キャ
ビティ内へ侵入するのを阻止するゲートコアを備えた高
圧鋳造装置に関するものである。

（従来技術） 最近では、高品質で鋳造欠陥のないＡ１合金等の鋳造品
を製作するのに高圧鋳造装置が一般に用いられるが、こ
の高圧鋳造装置は上型と下型とでキャビティを形成し、
下型の下方に配設される射出スリーブ内の溶湯をプラン
ジャでキャビティ内へ加圧供給して約１０００ｋｇ／−
もの高圧で加圧し乍ら鋳造するようにしたものである。

上記高圧鋳造に際して射出スリーブ内へ溶湯を供給した
とき或いは射出スリーブ内の溶湯をプランジャで押上げ
ていくときに、比較的低温のスリーブの内面に接触する
溶湯が冷却されて材質的に脆い厚さ数１０μｍの初期凝
固層が形成され、射出スリーブ内の溶湯をキャビティ内
へ低速で加圧供給していく時に、上記初期凝固層が剥離
してキャビティ内へ侵入し、それが鋳造品の品質に悪影
響を及ぼすものと考えられている。

そこで、本願出願人は先の出願（実開昭５８−１）３１
５５号）において、成形キャビティと射出スリーブ側の
境界のゲート部に両側方より進出しゲート部を少しだけ
小径に絞る１対のゲートコアを設け、射出スリーブ内の
溶湯をキャビティ内へ加圧供給するときに上記ゲートコ
アで初期凝固層がキャビティ内へ侵入するのを阻止する
ようにした溶湯鍛造用金型装置を提案した。

ところで、上記金型装置を用いない場合でも用いる場合
でも、一般に初期凝固層の形成を抑制する断熱層を形成
するために、金型の内面及び射出スリーブの内面に黒鉛
粒子を混入させた水溶液をスプレー塗布することが行な
われている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記ゲートコアを備えた高圧鋳造装置においては、鋳造
品を外部へ取出してから金型内面に離型剤を塗布すると
、金型や射出スリーブはかなりの高温になっているので
、水分が蒸発して金型内面や射出スリーブの内面には、
黒鉛粒子の断熱層が形成される。

しかし、金型の内面からゲートコアの表面に流下して来
た離型剤がゲートコアの摺動隙間に侵入して液状のまま
残留し、鋳造時にその液状の離型剤に含まれる水分が蒸
発して膨張し、それが金型キャビティ内へ侵入するとブ
リスターなどの鋳造欠陥原因となる虞がある。

（問題点を解決するための手段） 本発明に係る高圧鋳造装置は、金型キャビティ内に溶湯
を導入するゲートに、射出スリーブ内に生じる初期凝固
層がキャビティへ侵入するのを阻止するゲートコアを出
没自在に設けた高圧鋳造装置において、上記金型キャビ
ティ内面に離型材を塗布した状態で上記ゲートコア若し
くはゲートコア摺動孔に対し加圧エアを吹きつけるエア
ブロ−装置を設けたものである。

（作用） 本発明に係る高圧鋳造装置においては、上記のように金
型キャビティ内面に離型剤を塗布した状態で、エアブロ
−装置によってゲートコア若しくはゲートコア摺動孔に
加圧エアを吹きつけるので、ゲートコアの表面に付着し
た離型剤若しくはゲートコア摺動孔に付着した離型剤が
飛散してしまい、ゲートコア摺動孔に離型剤が液状のま
ま残留することがない。

（発明の効果） 本発明に係る高圧鋳造装置によれば、以上説明したよう
にエアブロ−装置によってゲートコア若しくはゲートコ
ア摺動孔にエアブロ−してゲートコア摺動孔に離型剤が
侵入したり残留したりするのを防止するので、ゲートコ
ア摺動孔内の離型剤によって鋳造品に鋳造欠陥が生じる
のを確実に防止することが出来る。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。

Ａ１合金等の鋳造品を高圧状態下に高圧鋳造（溶湯鍛造
）する高圧鋳造装置は周知の装置なので、その全体構造
の詳細については説明を省略し、本発明に関係するその
要部について第１図と第２図により説明する。

第１図に示すように、図示外のフレームに支持された固
定下型ＩＡの中央のテーバ孔に造型下型１が嵌合固定さ
れ、この造型下型１と固定下型ＩＡの上面に油圧シリン
ダで昇降駆動される上型２が密着状に押圧固定され、上
記造型下型１と上型２との内部に鋳造キャビティ３が形
成される。

上記造型下型１の下側には、ゲートコア４を装着する為
のゲートコアガイド５を介在させて金型スリーブ６が配
設され、上記ゲートコアガイド５と金型スリーブ６との
中央部には鋳造キャビティ３の下端に連通ずる立向きの
射出孔７が透設されており、金型スリーブ６の下方には
射出孔７と同内径の所定の長さの射出スリーブ８が配設
され、射出スリーブ８の上端部が金型スリーブ６の保合
部６ａに保合可能になっている。

上記射出スリーブ８内にはプランジャ９が摺動自在に装
着されており、射出スリーブ８は油圧シリンダで第１図
に実線で図示の射出位置と仮想線で図示の下降位置とに
昇降駆動され、またプランジャ９も油圧シリンダで昇降
駆動されるようになっている。

そして、上記射出スリーブ８は下降位置に下降させた状
態でその下端側の枢支部を回動中心として油圧シリンダ
により側方へ約３０度傾けた注湯位置と鉛直に起した鉛
直位置とに揺動自在となっている。

ここで、鋳造時の基本的な動作は次のようになる。

上記プランジャ９を射出スリーブ８の上端から所定高さ
下げた位置に保ち、射出スリーブ８を下降位置にした状
態で射出スリーブ８を注湯位置へ傾動させ、給湯装置に
よって射出スリーブ８内へ溶湯を注湯し、次に射出スリ
ーブ８を鉛直位置へ復帰させてから射出スリーブ８を射
出位置へ上昇させて金型スリーブ６に係合させ、この状
態でプランジャ９を低速で上昇させて射出スリーブ８内
の溶湯を射出孔７から鋳造キャビティ３内へ注入供給し
、プランジャ９で約１０００　ｋｇ／ｃｓＡ程度に加圧
し乍ら鋳造する。

ところで、比較的低温の射出スリーブ８や金型スリーブ
６の内面に溶湯が接触すると溶湯が急冷されて胞弱な金
属組織を有する厚さ数１）０１Ｊの初期凝固層が形成さ
れる。

上記鋳造キャビティ３内へ溶湯を注入する際に上記初期
凝固層が鋳造キャビティ３内へ侵入するのを防ぐため、
前記ゲートコアガイド５のゲートコア摺動孔１０に左右
１対の板状のゲートコア４が摺動自在に装着され、各ゲ
ートコア４は油圧シリンダ１）により仮想線で図示の進
出位置と実線で図示の退入位置とに位置切換できるよう
になっている。

上記１対のゲートコア４は、進出位置においては左右両
側から射出孔７の方へ相対接近して射出孔７の外周近傍
部分を塞ぎ、また退入位置においては射出孔７の外周よ
りも左右へ退くようになっている。

ここで、鋳造品を鋳造キャビティ３から取外した後、黒
鉛粒子を水に混入させた離型剤を鋳造キャビティ３の内
面にスプレー塗布するのであるが、この離型剤がゲート
コア摺動孔１０に侵入し易く、このゲートコア摺動孔１
０の内表面に付着した離型剤をエアブローによって除去
するため、次のようなエアプロー装置が設けられる。

即ち、第１図・第２図に示すように、上記左右１対のゲ
ートコア４を退入位置に切換えたときに各ゲートコア４
の内端近傍部に対応し前後方向適当間隔あけた左右各３
個所の位置においてゲートコアガイド５と金型スリーブ
６には左右針６個のエア供給孔１２が立向きに透設され
、これらエア供給孔１２は管路１３を介して加圧エア供
給源１４に接続され、管路１３の途中部には電磁開閉弁
１５が介装され、この電磁開閉弁１５のソレノイドはコ
ントロールボックス１６に接続されている。

そして、加圧エア供給源１４から管路１３を介してエア
供給孔１２に供給される加圧エアを射出孔７の方へ方向
変換させるため、エア供給孔１２の上端開口に臨むゲー
トコア４の内端近傍部の下面側にはエアガイド凹部１７
が下面側から凹設されている。

次に、上記高圧鋳造装置により鋳造するときの作用につ
いて説明する。

上型２を上方へ移動後、ゲートコア４を退入位置に切換
えてから鋳造品が外部へ取出されると、上型２と造型下
型１のキャビティ内面に離型剤がスプレー塗布される。

このとき鋳造下型１に対して上方よりスプレー塗布する
ので、ゲートコア摺動孔１０の内面にも離型剤が付着す
る。

このスプレー塗布完了後直ちに開閉弁１５が開かれると
、加圧エアがエア供給孔１２よりゲートコア摺動孔１０
内へ噴出し、エアガイド凹部１７の案内作用も働いてエ
アブロ−の主流は摺動孔１０の下面に沿って流れ、エア
ブロ−の副流は摺動孔１０の上面に沿って流れるので、
摺動孔１０の内面に付着した離型剤はエアブロ−により
飛散する。

こうして、摺動孔１０内の離型剤を除去した後、ゲート
コア４が進出位置に切換えられ、既に説明した手順で高
圧鋳造が行なわれる。

この鋳造時、プランジャ９によって鋳造キャビティ３内
へ溶湯を注入していくときに、射出スリーブ８の内面と
金型スリーブ６の射出孔７の内面に形成された初期凝固
層がプランジャ９で上方へゆっくりと押し上げられてい
くが、ゲートコア４が進出位置にあって射出孔７の外周
近傍部の上方に突出しているので、初期凝固層がゲート
コア４に衝突して砕かれ、方向変換されてキャビティ３
内へ侵入しにくくなり、仮に侵入したとしても広範に細
かく分散するので、鋳造品の品質に悪影響を及ぼすこと
がない。

そして、この鋳造時ゲートコア摺動孔１０内に離型剤が
残留してないので、離型剤中の水分の蒸発も起らず、高
品質の鋳造品を製造することが出来る。

尚、上記実施例の変形例として、第３図・第４図に示す
ように、ゲートコア４を進出位置に切換えてから離型剤
を塗布する場合には、上方よりゲートコア４の内端部に
流下してくる離型剤をエアブローによって飛散させるこ
とによりゲートコア摺動孔１０に離型剤が侵入しないよ
うにするため、金型スリーブ６の下部に例えば４組のエ
アノズル１８がゲートコア４の内端部に向けて配設され
、離型剤のスプレー塗布後、射出スリーブ８を射出位置
へ上昇させないうちにエアブロ−が施される。

以上説明したように、離型剤塗布後、ゲートコア摺動孔
１０又はゲートコア４にエアブロ−することによって、
ゲートコア摺動孔１０内に離型剤が残留するのを防ぎ、
ゲートコア摺動孔１０に残留する離型剤の水分の蒸発に
よってブリスターなど鋳造欠陥が発生するのを確実に防
ぐことが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は高圧鋳造
装置の要部縦断面図、第２図は第１図■−■線断面図、
第３図は変形例の第１図相当図、第４図は第３図ｍＶ−
ＩＶ線断面図である。 ｌ・ＩＡ・・下型、　２・・上型、　３・・鋳造キャビ
ティ、　４・・ゲートコア、　５・・ゲートコアガイド
、　６・・金型スリーブ、　７・・射出孔、　８・・射
出スリーブ、　９・・プランジャ、　　１０・・ゲート
コア摺動孔、　１）・・油圧シリンダ、　１２・・エア
供給孔、　１３・・管路、　１４・・加圧エア供給源、
　１５・・開閉弁、　　１６・・コントロールボックス
、　１７・・エアガイド凹部、　１８・・エアノズル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）金型キャビティ内に溶湯を導入するゲートに、射
   出スリーブ内に生じる初期凝固層がキャビティへ侵入す
   るのを阻止するゲートコアを出没自在に設けた高圧鋳造
   装置において、 上記金型キャビティ内面に離型剤を塗布した状態で上記
   ゲートコア若しくはゲートコア摺動孔に対し加圧エアを
   吹きつけるエアブロー装置を設けたことを特徴とする高
   圧鋳造装置。