JPS6169943A - フエロクロムの溶融還元方法 - Google Patents

フエロクロムの溶融還元方法

Info

Publication number
JPS6169943A
JPS6169943A JP19063684A JP19063684A JPS6169943A JP S6169943 A JPS6169943 A JP S6169943A JP 19063684 A JP19063684 A JP 19063684A JP 19063684 A JP19063684 A JP 19063684A JP S6169943 A JPS6169943 A JP S6169943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slag
amount
furnace
reduction
chromium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19063684A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Katayama
裕之 片山
Masatoshi Kuwabara
桑原 正年
Hideki Ishikawa
英毅 石川
Tsutomu Saito
力 斎藤
Noriyuki Inoue
井上 典幸
Masaki Fujita
正樹 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Metals and Chemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Japan Metals and Chemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Metals and Chemical Co Ltd, Nippon Steel Corp filed Critical Japan Metals and Chemical Co Ltd
Priority to JP19063684A priority Critical patent/JPS6169943A/ja
Publication of JPS6169943A publication Critical patent/JPS6169943A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、従来、電力を用いて製造されていたフェロ
クロムなどの高クロム合金を、上底吹転炉製反応容器を
用いる溶融還元法により電力を用いないで安価に、かつ
クロム分の回収歩留シを高く製造するための方法に関す
る。
この発明において、高クロム合金とは、高クロム@製造
におけるクロム源としての機能面から要求されるOr含
有量が17%以上のものをいう。
(従来の技術) 従来、高クロム合金、例えばCrf50%以上含有する
フェロクロムは、たとえば、特開昭52−138418
号公報に開示されている如く低7ヤフト型電気炉におい
てクロム鉱石あるいはその半還元物を加熱、溶融、還元
して製造されてきた。しかし、この方法には次のような
問題点がある。
(1)還元エネルギーとして高価な電力を用いているた
め、特に、我国においては、製造コストが高い0 (2)炉外に排出されるスラグ中のCr4が2〜5チト
高く、クロムロスが大きい。また、スラグ中のCr4が
高いために、スラグを有効利用できる範囲が限定される
したがって、還元エネルギー金電力よシも安価な一次エ
ネルギー(とくに石炭・コークスなどの炭素質固体の燃
焼熱)におきかえた、所謂、溶融還元法を開発し、さら
に、そのプロセスにおいてスラグ中のクロム含有量を十
分に低下する条件を見出すことができれば、その有利性
は非常に大きいことになる。そのようなプロセスを開発
するKは次のような問題点を解決しなければならない。
(発明が解決しようとする問題点) (1)溶融還元法では、原料の加熱・溶融、酸化物の還
元エネルギーなどの供給を、炭材の酸化発熱によって供
給しなければならない。その場合、炭材供給量あたシの
発熱tを犬にするためには、c−+coの反応だけでな
く、極力C−+CO→CO□の反応まで利用したい。す
なわち、効率的な発熱のためには雰囲気を酸化性にする
必要があるが、これとスラグ中のクロム含有量を十分に
低いレベルまで還元を進めるということ全両立させるに
はどうすればよいか。
(2)  クロム鉱石中ではクロム分は難溶性のスピネ
ルを形成しておシ、その浴融及びクロム分の還元の速度
は小さい。しかも、クロム鉱石はMgO。
At203 、 SiO□などの酸化物を多量に含有し
ており、生成スラグ量はきわめて多い。このように、速
度がおそいことが予想される反応をどのようにして促進
するか。
(3)従来の低7ヤフト炉型電気炉の長所はアークによ
る高温部と炉壁の間を装入物が遮断していること、かつ
、炉壁近傍は溶融物の流動がほとんどおこらないことか
ら、炉壁耐火物がほとんど消耗しないことである。これ
に比して、溶融還元法では、熱の集中度が少ないため、
反応促進のために強攪拌を行った9反応部全体の温度を
上昇させたシすると、耐火物への負荷が大きくなる。耐
火物損傷をどのようにして抑制するか。
さらには、原理的に無公害化が可能であることが必要で
ある。
これらの問題を解決し、フェロクロム製錬の脱電力化を
可能ならしめることが、この発明における技術的課題で
ある。
(問題点を解決するための手段) 上に述べた、本発明における°技術的課題は、下記の如
く構成された本発明の方法により解決される。
酸素を含有するガスを上底吹きできる反応容器に、溶鉄
、予備還元クロム鉱石の粒塊状物、炭材および酸素を供
給して酸化物の還元、溶融を行なうフェロクロムの溶融
還元方法において、t−1サイクルとする基本操業パタ
ーンを採るとともに、前記還元期において、反応容器内
における金属浴からのメタルスデラ、ノーが突抜けない
十分な厚さ含有するスラグ層の存在下で、スラグ組成が
下記条件 (%Az2o、 )m、、=o、 I T −13sT
:金属浴の温度[℃)を 意味する)、 を満足するとともにCaO/5iOz = 0.7〜l
の範囲を採るようにフラックスを添加しさらに、二次燃
焼率を50%以下にするとともに、炉内コークス存在量
を、 の範囲内に維持しながら操業することを特徴とするフェ
ロクロムの溶融還元方法。
以下に、本発明の詳細な説明する。
この発明は、たとえば第1図に示す設備を用いて実施さ
れる。
本発明を実施するのに用いる設備の1例を第1図に示す
。図において21はロータリーキルン、22は溶融還元
炉、23は羽口、24は上吹ランス、25はフード、2
6は炭材、フラックス用ポツパー、27は溶湯、28は
スラグ、29はクロムペレット、30は炭材、31は気
泡、32はペレット貯鉱槽、33は石灰用スクープフィ
ーダ、34はコークス用スクープフィーダ、35はエア
ーボート、36は原料シュート、37は排風機、38は
ペレット排出口及びm融還元炉発生ガス径路、39はコ
ークス、4oはペレット、41は石灰石、42はエアー
ノズル、43は送風機、44は羽口管内圧力測定装置、
45は排ガス分析装置を示す。この設備はロータリーキ
ルン21と、上底吹転炉型溶融還元炉22の組合せから
なる。まず、ロータリーキルン21は主として溶融還元
炉から出る排ガスを燃料として操業され、溶融還元炉2
2に装入される諸原料の加熱、例えばクロム鉱石とコー
クスのような炭材を微粉砕後、4レツトに成型した内装
炭クロム4レットi加熱して酸化鉄および酸化クロムの
一部を予備還元し、予熱された半還元ペレットを得るこ
と、溶融還元炉で燃料あるいは還元剤として用いられる
コークスのような炭材全予熱すること、フラックスとし
て用いられる石灰の予熱あるいは石灰石の焙焼などを行
うことに利用される。ロータリーキルン21は溶融還元
炉22から排出される關温ガスの顕熱も利用できること
、及び他の形式の予備還元炉に比して加熱温度を高める
ことができ難還元性であるクロム酸化物の還元も50〜
70%進められることから、排ガスを用いる予熱予備還
元炉と1−て適している。これを用いることによって、
まず原料の・予熱・予備還元を行った結果として、溶融
還元炉で要求される、生産量あたυの発熱量全軽減させ
ることができる。例えばクロム鉱石中のクロム分の70
%および鉄分の90チが予備還元され、コークスととも
に1000℃に予熱された状態で溶融還元炉に装入でき
るとすれば、予熱・予備還元をしないで装入した場合に
比して、溶融還元炉での必要発熱量(これは炭材を酸素
で燃焼させて発生させる)は約30係でよいことになる
。また、溶融還元炉に装入されるクロムペレット中の鉄
分の大半が予備還元されていると、ペレットが溶融還元
炉内で溶解して生成するスラグの(T、F@%)を低く
でき耐火物の侵食を軽減できるという効果もある。さら
に、第2図に示すように、溶融還元炉に投入されたペレ
ットの0(ゼロ)次反応域での速度定数を犬にすること
ができ還元反応を進める上で有利である。
溶融還元炉22は、予備還元されたクロム被し、ト、コ
ークスのような炭材9石灰を主とする7ラツクスの供給
を受、けて、それら全溶融するとともに、残留している
クロム、鉄の酸化物の還元反応を進め、最終的にはクロ
ム−鉄系合金溶湯と、MgO−8102−CaO−At
205を主成分とするスラグを得るための装置である。
転炉状にしたのは、反応の進行に不可欠なスラグの強攪
拌を実現するのに便利なためである。底部から酸素を含
むガスの吹込み全行うための羽口23(これは複数個の
こともあシうる)と、上方から酸素を炉内に吹込むため
の上吹ランス24が付属している。
底吹羽口の機能はメタル中に酸素を含むガスを吹込むこ
とによってメタルの温度を調整すること、その結果とし
て、メタルの攪拌を介してスラグの強攪拌を実現するこ
と、また必要に応じて、メタルの脱炭を行い成品の炭素
含有量を調整することである。攪拌だけであればArや
窒素のような不活性ガスでも行えるが、その場合も攪拌
に要するがス費用及びそれによって系外に持ち出される
顕熱ロスの点から、酸素を含′f!、fス金用いる方が
有利である。酸素を含むガスをメタル中に吹き込むため
には、例えば2重管羽口金用い、外管からは少量の炭化
水素I Ar HN2のような冷却ガスを吹き込んで羽
口溶損全保護する。
上吹2ンスからの酸素供給は、溶融還元炉での発熱状B
t−制御する主な手段でちる。供給すべき酸素量、炉の
大きさ、排出ガスの条件などによってノズル形状がきめ
られる。また、操業条件に応じてジンス先端とスラグ面
との距離を調整できるようになっている。
溶融還元炉の炉形状は通常の製鋼用転炉に類似したもの
全基本とするが、(1)使用する鉱石の成分によって生
成するスラブ量が多い場合には、メタルかたまる部分に
比して上方のスラグかたまる部分の径を犬にして、スラ
グの相対厚み金小さくすること、(2)炉内で二次燃焼
率を高めることにょシ炉上部の耐火物への負荷が大きい
場合にはその部分を水冷構造にするなどの対策がとられ
る。
溶融還元炉の耐火物は炉の下半分(はとんど常にスラグ
およびメタルにつかっている部分)はマグネンアカーメ
ン質しンがが最適である。炉の上半部(co−co2系
の高温ガス雰囲気にさらされる部分)は同じくマグネン
アカーボン質しン、fあるいはクロムマグネシアレンガ
が適している。いずれが最適であるかは、排ガスのCO
/CO2比としてどのような値が選定されるか(溶融還
元炉の操業からは、さきに第9図に示したよりにCo/
Co2≧0.3の範囲ではどのような値をとることもで
きる)に依存する。
なおロータリーキルンと溶融還元炉の間には、必要に応
じて両者をマツチングさせるためのバッファとして、ペ
レット貯留槽が設けられる。ロータリーキル/を、溶融
還元炉から要求される原料供給パターンにあわせて非定
常操業するか、あるいはロータリーキル/l基に対して
溶融還元炉2基の組合せからなる設備で、2基の溶融還
元炉の操業サイクルをずらせて2基の和として原料供給
・やターンを定常化したような場合には、貯留槽は小さ
くできるか、あるいはさらに除去することも可能である
以上のような設備を用いる操業方法は次の通シである。
ロータリーキルンでは炭素分を内装したクロム鉱石ペレ
ットと、;−クス塊を装入して、熱源として浴融還元炉
から出る高温ガスを主とし、必要に応じて重油その他の
燃料を加え、エアーノズル42、エアーポート35な、
どによって空気あるいは酸素富化空気を供給して燃焼の
コントロール金し、キルン内の最高温度領域がクロムの
還元を進めるのに必要な1400℃以上となるようにす
る。
溶融還元炉で必要とされる炭材は、一部調整用以外はす
べてロータリーキルンを通して供給することが望ましい
。何故ならばキルン内の炭材量がふえることは、高温域
でのペレツトの再波化を防止して溶融還元炉に供給され
るクロムベレットの還元率を高位に保つことを可能にす
るとともに、炭材自身が予熱されるために、溶融還元炉
の熱バランスを改善するからである。しかし、中ルンへ
の装入炭材が多いためにキルン出口のガスのCO%全十
分低い値に下げることができないことが問題になる場合
は、炭材の一部を、キルンの途中から例えばスクーfフ
ィーダによりて供給すればよい。
フラックスとしては、生成スラグの成分条件全満足する
ように、用いたクロ、ム鉱石や炭材の組成に応じて、石
灰、さらには必要に応じて珪石、または、CaOと5I
O2′t−含有するスラグ(例えばステンレス製鋼工程
で発生するもの〕を6融還元炉に添加する。これらの7
ラツクスの添加は、クロムペレットの添加量にほぼ比例
して加えていくか、あるいは滓化に要する時間を考慮し
てクロムベレット添加量に比例するよシは先行して添加
する。
これらの7ラツクスはホラ・ぐ−26から溶融還元炉に
直接投入してもよいが、ロータリーギルン金通して予熱
してから投入することもできる。特に石灰源として石灰
石を用いてキルン内で焙焼して、予熱された生石灰全溶
融還元炉に供給することもできる。
ただし、キル/内でクロムベレットと7ラツクスが反応
して低融点化し、キルンに付着物を生ずるおそれがある
時は、スラックス類はスクープフィーダ33全通してキ
ルンの炉尻近くで加えるか、あるいはフラックスの予熱
あるいは焙焼用に、別の予熱装置を用いてもよい。
なお、ロータリーキルンの操業は、貯留槽が大きい場合
、あるいは二基の溶融還元炉が操業サイク/I/′ff
:づらせて運転していてそれらへのペレットの供給量の
和がほぼ時間的に一定の場合には定常状態に近い操業を
行う。それ以外の場合には、溶融還元炉から要求される
原料供給パターンに合せるように非定常操業を行う。
浴融還元炉は、立ち上げる場合には他の溶解炉で得た鉄
あるいは鉄−クロム系溶湯を装入するか、ある因はコー
クスど型銑らるいは固体フェロクロムを装入して吹酸し
てメタルを溶解して種湯とする。2ヒート目以降は、例
えば前ヒートで生成したスラグの80チ以上と高クロム
溶湯の約2/3ヲ出湯し、定格溶湯量の約1/3を炉内
に種湯として残す方式で操業を続ける。
一溶融逮元製錬第1期− 前述の種湯に底吹羽口23から酸素を含むガスを吹き込
んで攪拌しりつ、上吹ランス24から酸素上吹し、ロー
タリーキルン21から予熱、予備還元したクロムペレッ
ト、コークスのような炭材、フラックスを供給する。炭
材の酸化発熱(C→COあるいはC02)と、炭素(固
体炭材あるいはメタル中に溶けた炭素)によるクロムあ
るいく鉄の酸化物の還元反応、およびクロムベレ:ト中
のMgO。
SIO□+ At203分、炭材中の灰分およびフラッ
クスとして加えたCaO(場合によってはSIO□も)
による造滓が進む。諸原料を添加していくにつれ、弓融
スラグ及び溶融メタルの量がふえてくる。この間、メタ
ル温度は凝固開始温度以上、1650℃以下になるよう
に、原料供給速度と土、底吹吹酸速度、:17ンス高さ
などを制御する。メタル温度を凝固開始温度以上にする
のは本発明の遂行にとりて重要な底吹羽口の閉塞を防止
するためである・また、本発明の必要条件である強攪拌
条件下では、メタルとスラグの温度差は小さく、メタル
温度を1650℃以下に管理すれば、スラグによる耐火
物の侵食を抑制できる。メタルの温度は、数分おきに浸
漬型熱電対で測定してもよいが底吹羽口管内の圧力を連
続測定する方法によってもある程度推定できる。これは
、メタル温度が低下すると羽口先付着物(凝固したメタ
ルおよびクロム系の酸化物)の量が増加するため羽口管
内圧力が増加するという現象があることに基く。羽口内
圧力とメタル温度の関係は、羽口条件、底吹吹酸条件、
メタル成分がきめられるとほぼ決定されるので、あらか
じめ両者の関係を求めておければ、以後はその関係式に
もとづいて羽口内圧力測定値からメタル温度を推定する
ことができる。
容融還元炉に供給すべき全酸素ガス量は、供給される諸
原料の成分、温度条件、排ガスのCO/CO□比(これ
もCo/Co□が0.3以上では任意に定めることがで
きる)などにもとづいて定められる。必要全酸素ガス量
を溶融還元製錬第1期の時間で割れば平均吹酸速度がき
まる。このうち、一部は後述の底吹を行うとして除くと
平均上吹吹酸速度が定められる。排ガスのCO/CO□
比を所定の値に合せるには、上吹ランスノズル形状、ラ
ンス高さなどを調整すればよい。
底吹ガスは、スラグ、メタルの主な攪拌動力として、本
発明では重要である。酸化物の還元反応の速度を大にす
るため、溶融メタル、スラグの温度を極力均一化して、
耐火物損傷の原因となる局所高温の程度を小さくするた
めである。底吹ガス吹込みによる溶融メタル、スラグの
攪拌は生成したガスの膨張と上昇によってなされる。攪
拌強さtSられす・42メータとして、S(”t/rn
ln、t )をとると、パラメータ:Sと溶融還元製錬
第1期の耐火物原単位指数との関係を示すと、第3図の
ようになる。攪拌強さ、すなわちノぐラメータ:Sの値
が小さすぎると、スラグ温度が局所的に高くなシ耐火物
に悪影響を与えること、鉄およびクロム酸化物の還元速
度がおそ<、FeOを含むスラグと長時間接触すること
などによシ、耐火物原単位は急増する。一方、Sが大き
すぎると、還元速度はもはや攪拌力によらずに一定にな
シ、一方、スラグ攪拌がふえることによシ耐大物の損傷
がふえるために、再び耐火物原単位が増加する。したが
って、Sは次の条件を満足する範囲にあることが必要で
ある。
100 (N27m1n−t)≧S≧2500(N27
m1n−t)     (2)−溶融還元裂錬第2期− 所定量のクロム酸化物を含む原料(半還元クロムベレッ
ト)の供給全終了すると、スラグ中のクロム含有−i’
t−所定の値まで低下するための仕上げ還元を目的とす
る溶融還元製錬第2期に移行する。
この時期では、4レツトの供給をとめ、上底吹吹酸を続
は温度を制御し、かつ、還元剤としての遊離炭材量を制
御して、耐火物に過度の負荷を与えずに、極力短い時間
にクロムの還元を進め、所定のスラグ中クロム含有量に
低下することが課題である。
まず、メタル温度を凝固開始温度以上、1650℃以下
に制御すること、及びその理由は心融還元製錬第1期と
同じである。温度は、上吹吹酸条件(吹酸速度、う/ス
ハイトなど)によって制御される。
底吹ブスによるスラグの強攪拌は溶融還元製錬第1期と
同様に重要である。第3図に示すものとほぼ同様の関係
が溶融還元製錬第2期に対しても成立する。さらに溶融
還元製錬第2期終了時点のスラグ中のメタル粒の量は第
4図に示すように、吹込ガス量と関係がある。これは、
攪拌か弱すぎると、微細なりロムスピネルから生成した
微細な(数μ径)のメタル粒が合体する機会が少ないの
でなかなか沈降せず、一方、攪拌が強すぎると浴のメタ
ルをスラグ中に吹きあげて再びメタル粒を増加せしめる
ためである。このようなスラグ中のメタル粒は、出湯前
の沈静では完全に分離できず、回収のためには凝固後の
スラグの粉砕、磁選などの処理を必要とする。
第3図及び第4図の関係よシ、ノクラメータニSは Zoo(N4/min、t)≦S≦1800(N4/m
ln、t)   (3)の関係を満足していなければな
らない。
さらに、この期の還元反応速度は基礎実験結果から遊離
炭材量に依存する。実際には、溶融還元炉に供給される
炭素分としては、ペレットの中に内装炭として入ってい
たものと、ペレットとは別に炭材として加えたものの2
種がある。前者は、量的にはほぼ還元されたメタル中に
溶は込んだ分と等しい。したがって、近似的に、遊離炭
材量は溶融還元炉に供給された炭材中の炭素分から、C
OあるいはCO□ガスになって炉外に逸散した炭素分を
差引いたものであられされる。後者は、吹酸量と排ガス
のco 、 co□分析値よシ計算できる。
実際に、遊離炭材量を(4)式で定6し、各時間後のス
ラグの(T、Cr%)との関係を示すと第5図のように
なる。十分に低いスラグ中クロム含有量を得るためには
、遊離炭材量は(5)式の条件を満足することが望まし
いことがわかる。
Cr =W(0−54’ −”−’−リー v    
  (4)すなわち、吹酸によシ遊離炭材が減少するの
で必要に応じて(5)式を満足するように、例えば炭材
ホッパー26から溶融還元炉に炭材上供給する。
この期の還元反応速度(すなわちスラグのT、Crの低
下速度)を大にするには、スラグ成分全及び(At20
3チ)く22チ        (6)の条件fI:#
足させなければならない。溶融還元製錬第2期を通して
この成分条件を満足させるためには遅くとも溶融還元過
程第1期の末期にはこの成分条件を満足するスラグ組成
になるように溶融還元製錬第1期7シツクス添加量が調
整されていなければならない。
以上のような条件が満足されると、必要な時間、処理を
続けることによって、スラグ中のクロム含有量を所定の
値まで低下することができる。例えばスラグのT 、C
r t 0.5%以下にまで低下することも可能である
スラブ中のクロム含有量全所定の値まで低下できると排
滓する。さらにメタルも出湯する。その際、生成したメ
タルの約1/3は次ヒートの種湯として残される。なお
、出滓後、メタルの排出作業を省略し、再び溶融還元製
錬第1期、第2期をくシ返し、2ヒ一ト分の生成メタル
を排出してもよい。排出されたメタルは通常フェロクロ
ムのように一旦凝固後、破砕して成品としてもよいが、
浴融状態のまま製鋼工場に運び、顕熱も利用して、ステ
ンレス製鋼コストを低下することもできる。
排出されたスラグは自然凝固させるか、あるいは水砕に
よって急冷し、必要に応じて粉砕、磁選全行ってメタル
粒を回収してからそれぞれの用途、例えば埋立材、路盤
材、土壌改良剤などにふpむけられる。
上に述べた、上底吹転炉型反応容器によるクロム鉱石或
はクロム酸化物のm融還元プロセスについて、発明者等
はさらに研究を続けて行く過程で、最も好ましい操業条
件について種々の知見を得た。
第一に、既に述べたようにクロム鉱石或はクロム酸化物
の半還元換金、上底吹転炉型反応容器によって浴融還元
するには、還元製錬を二期に分け、溶融還元製錬第1期
にあっては、前述のように四−タリキルンからの半還元
鉱、コークス、72゜クスおよび酸化性ガスを、上底吹
転炉型反応容器に供給して、半還元鉱の溶融、還元を行
ない、容融還元製録第2期にありてに、半還元鉱等、原
料の供給を止め、スラグ中のクロム含有fkt−所定の
値まで低下せしめるべく、上底吹吹酸を続け、金属浴温
度が1650℃以下になるように1吹酸量を制御しかつ
還元剤としての遊離炭材量を制御して、耐火物への過度
の負荷がかからないようにする。
このように、クロム鉱石等の半還元鉱を溶融還元する還
元製錬過程を二期に分ける操業パターンを基本操業パタ
ーンとすることによって、仕上げ還元期(溶融還元製錬
第2期)Kあっては、溶融部へのクロム酸化物の供給を
断って仕上げ還元できるから、スラグ中のクロムを低下
させ易い。また、原料条件、製錬条件を変更し易く、作
り分けがし易い。
第二に、この発明になる7エにクロムノ、溶融還元によ
る製造プロセスにあっては、スラグが多量に存在する点
を逆に利用しており、製錬過程において、上底吹転炉を
反応容器内に存在するスラグ層は、金属浴からのメタル
スグラッンーを突抜けさせないに足るだけの厚さを有す
ることが必要である。
このように、多量のスラグの存在は、溶融還元過程にお
けるメタル・スラグ浴への底吹強攪拌によってもメタル
浴が雰囲気(酸化性)に曝されず、またメタルスデラッ
ンエも雰囲気中に飛び出さない、という利点をもたらす
従って、上底吹転炉型反応容器内における地金付着を生
ぜず、酸化性雰囲気下でメタルの再酸化を起こさない。
また、メタルによるco2→Coへの反応もない。
酸化性雰囲気と還元性スラグを安定して共存せしめる条
件として、多量のスラグ、スラグ/メタル重量比で0.
2以上のスラグの存在が、炭材によるクロム鉱石等クロ
ム酸化物の溶融還元にとって必須の条件となる。
スラグ/メタル重量比が、0.15未満では、スラグ層
中に遊離炭材が共存していても、スラグ中のクロム含有
J[r低くすることができない。何故ならばスラグ/メ
タル重量比が0.15未満となるような、少量のスラグ
の存在下では、上吹酸素シェツトが@湯頭にあたりクロ
ムの再酸化が併行して起こシ、クロム酸化物がスラグに
移行するからでちる。
底吹ガスによる強攪拌下で、上吹酸素・シェツトによる
浴湯の再酸化を防止するためには、スラグ/メタル重量
比が0.2以上であることが必要でら;。
第三に、溶融還元製錬第2期、即ち、りpム酸化物原料
の装入を行なわずに上底吹吹酸によって仕上げ製錬を行
なうときに、炉内コークス存在量と、スラグ組成を制御
すれば、スラグ(T−Cr)を安定して1チ以下に低下
できる。
そのためのスラグ組成の条件は、 (%ht2o、)m、x=0.I T −138ここで
1、 (%At203)ニスラグ組成におけるAt203チの
上限値。
T:金属浴の温度〔℃〕 である。
第四に、CaO/S io2” O−7〜1.0が最も
好ましい、スラグの塩基度レベルである。
即ち、スラグが7r−ミンクしない、上部からの伝熱を
促進することを併せ考えると、CaO/5102=0.
7〜1.0が最適でちる。
第五に、二次燃焼率〔CO3/(CO+C02) )は
、So、No の発生量との間に、第6図、第7図にx
        X 示す如き相関をもっている。
従って、So、No工発生量を抑制するという観点から
は、二次燃焼率は、約50%以下が好ましいO 二次燃焼率は、吹酸条件と、コークス存在量の組合せに
よって、広範囲に制御可能である。具体的には、吹酸速
度と残留コークス量(即ち、コークス装入量)の何れか
一方または双方を変化させることKよって二次燃焼率を
制御する。
第六に炉内コークス存在量は、スラグ量に対する重量比
率が、0.02〜0.2であることが必要である。
炉内;−クス存在量は、多いほどクロム還元反応速度を
犬にできる。しかし、多過ぎてスラグ表面での滞留時間
が延びると、同−二次燃焼率下でのNOx、SOx発生
量が増える。
これら双方の条件から最も好ましくは、スラグ=0.0
2〜0.2である。
(実施例) 定格溶融金属量(すなわち出湯直前の溶湯量)が50t
の上底吹転炉を2基、反応容器として用い、半還元クロ
ムベレ、トヲ原料として、生成したフェロクロムの2/
3(約33t)は出湯し、1/3を残して半連続的に操
業を行った。溶融還元炉の炉底には、底吹羽口(内管径
20簡の二重管)4本が取付けられておシ、内管は純酸
素、外管はプロパンガスを保護ガスとして流す。上吹ラ
ンスのノズルは全部で7孔(中心に1孔、周囲に6孔)
でちる。
溶融還元の主原料であるクロム鉱石は、コークスととも
に混合粉砕波造粒してベレットにし、乾燥後ロータリー
キルンに装入し溶融還元炉から出る高温ガスを加熱源と
して、予備還元、予熱を行った。溶融還元炉に供給され
る炭材の80%は、ロータリーキルンに外装炭として装
入し、半還元ベレットの還元率の向上と溶融還元炉に供
給する炭材の予熱を行う。ロータリーキルンは定常操業
を行う。(キルン回転数0.4 r、p、m、、ペレッ
ト定常連続排出)。ベレットは分配装置を用いて、2つ
の溶融還元炉のいずれか一方に供給される。
溶融還元炉へ供給される半還元クロムベレットの平均成
分、温度は次の通りである。
T、Cr:35%、T、Fe : 23%、Cr分還元
率:66チ、鉄分還元率:92%、MgO: 10%、
At203:10チ、8102: 9チ、温度: 13
00℃。
−溶融還元製錬第1期− 残し湯17tに酸素を含むガスを上底吹しながら、予熱
された予熱還元ベレットと炭材2石灰を装入する。
吹酸速度は、上吹14000 Nm3/hr 、底吹1
60ONm3/hrX4である。溶融合金相の温度が1
580〜1630℃の間にコントロールされるように、
予(7&還元ベレットの装入速度を調整する。
45分で半還元ベレッ)64t、炭材20t1石炭7.
Otk装入する。この期に装入する炭材のこの期のパラ
メータ:Sは500〜700の範囲にあり、式(2)の
条件を満足している。この間、吹酸速度をコントロール
して、二次燃焼率を40%に維持した。
この期の終点でのスラグ成分、量及び温度は次の通りで
ちる。
CaO: 25 %、Sin□:26%、MgO: l
 9 %、At203: 19 %、T、Cr : 6
.8%、’f、Fe : 1.1 ’lr1スラグ量:
 36 t、温度: 1630℃。
メタル量は45t1遊離炭材量は3tである。
−醇融還元製錬第2期− 半還元ベレットの供給全土め、炭材?1−灰材供給ホッ
・ぐ−よシ溶融還元炉に、3分おきに100に!9づつ
投入する。底吹酸素量は一定に保ち、上吹吹酸拙は、5
分おきに、8500 Nm3/hr 、 400ONm
/br、ONm /hrと変化させ、スラグ中のCr分
の還元を進める。メタル温度は1600−1630℃の
範囲に維持した。パラメータニSは1200〜15oo
の範囲にちり、式(3)の条件を満足している。
遊離炭材量/溶融スラグ量=60〜100ゆ/lの範囲
にあ9式(5)の条件を満足している。
溶融還元炉の最終スラグ組成は、CaO: 28%、S
lO□:28%、MgO: 20%、At2o3:20
%、T、Cr : 0.6%、T、Fe : 0.7%
であった。
この期金通してのスラグは At203=18〜20チ の範囲にあシ、式(6)の条件を満足している。この間
、二次燃焼率″f、40%に維持した。
出湯された金属の成分は、次の通シである。
Cr:53%、Fa :37%、C: 6.5 %、S
i:O−5チ、S:0.0015%、P:0.0035
チ。
このように溶融還元製錬第1期は45分で、一方、廖融
遺元製錬第2期が15分、脱炭期20分、出滓、出湯1
0分であり、各溶融還元炉へのベレットの供給を行う時
間は45分、ベレットの供給全行わない時間が45分と
なっており、ロータリー中ルン1基と、溶融還元炉2基
の操業がマツチングしている。
(発明の効果) 以上のように本発明は、従来高価な電力をエネルギーと
して用いる方法で行われてきたフェロクロムの製造金、
安価な炭材と酸素を熱源とする溶融還元法で、クロム回
収歩留夛も従来の電気炉法よりも高くできるようにした
もので、従来法に比して安価なフェロクロムを供給でき
るようにした点で工業的な効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を実施するときの装置の一例を示す図
、第2図はこの発明の一実施例における速度定数ko+
kl と温度の関係を示す図、第3図は、耐火物溶損指
数におよぼす・ぞラメータ5(S=底吹発生fス量/(
溶融メタルゴ+溶融スラグ量) N4/ml n 、 
t :lの影響を示す図、第4図は溶融還元製錬第2期
(仕上げ貸元期)におけるスラグ中のメタル粒の存在量
におよぼすノ2ラメータSの影舎を示す図、第5図は溶
融還元製錬第2期でのスラグ中のクロムの減少過程にお
よぼす(遊西1′[炭材量)/(溶融スラグ量)の影響
を示す図(遊離炭材量は、溶融還元炉に装入された炭材
中の炭素分からCO或はCO2ガスとなった炭素分を差
引いた値として定義される)、第6図は溶融還元炉にお
ける二次燃焼率とSOx発生量の相関を示す因、第7図
は溶融還元炉における二次燃焼率とNOx発生量の相関
を示す図である。 第4図 /θ0                   /θ0
θS  (Nl/ln in −t) 第5図 遊ヨ除炭放量/スラフ゛量(H/i) 手続補正書(自発) 昭和59年12月20日 特許庁長官 志 賀   学 殿 1、 事件の表示 昭和59年特許願第190636号 2、 発明の名称 フェロクロムの溶融還元方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 東京都千代田区大手町二丁目6番3号 (665)新日本製鐵株式會社ほか1名代表者 武  
1)   豊 4・代理人己OO 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号 6、補正の対象 明細書全文及び図面 (1)明細書全文を別紙のとおり補正する。 (2)第2図、第3図、第7図を削除する。 (3)第5図を第2図、第6図を第3図に夫々補正する
。 (4)第4図を別紙のとおり補正する。 ′(−、。 明    細    書 1、発明の名称 フェロクロムの溶融還元方法 2、特許請求の範囲 酸素を含有するガスを上底吹きできる反応容器に、溶鉄
、予備還元クロム鉱石の粒塊状物、炭材および酸素を供
給して酸化物の還元、溶融を行なうフェロクロムの溶融
還元方法において、を1サイクルとする基本操業・9タ
ーンを採るとともに、前記還元期において、スラグ組成
が下記条件 (%AL20.)m&、 = 0.087−105(こ
こで(1%At203)maX  :  スラグ組成に
おけるA/−20,%上限値 T : 金属浴の温度〔℃〕を 意味する) を満足するようにフラックスを添加しさらに、二50%
以下にするとともに、炉内コークス存在量を、 の範囲内に維持しながら操業することを特徴とするフェ
ロクロムの溶融還元方法。 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) この発明は、従来、電力を用いて製造されていたフェロ
クロムなどの高クロム合金を、上底吹転炉型反応容器を
用いる溶融還元法により電力を用いないで安価に、かつ
クロム分の回収歩留りを高く製造するための方法に関す
る。 この発明において、高クロム合金とは、高クロム鋼製造
におけるクロム源としての機能面から要求されるCr含
有量が17%以上のものをいう。 (従来の技術) 従来、高クロム合金、例えばCrを50チ以上含有する
フェロクロムは、たとえば、特開昭52−138418
号公報に開示されている如く低シャフト型電気炉におい
てクロム鉱石あるいはその半還元物を加熱、溶融、還元
して製造されてきた。 しかし、この方法には次のような問題点がある。 (1)還元エネルギーとして高価な電力を用いているた
め、特に、我国においては、製造コストが高い。 (2)炉外に排出されるスラグ中のCr4が2〜5チと
高く、クロムロスが大きい。また、スラグ中のCr4が
高いために、スラグを有効利用できる範囲が限定される
。 したがって、還元エネルギーを電力よりも安価な一次エ
ネルギー(とくに石炭・コークスなどの、 炭素質固体
の燃焼熱)におきかえた、所謂、溶融還元法を開発し、
さらに、そのプロセス【おいてスラグ中のクロム含有量
を十分に低下する条件を見出すことができれば、その有
利性は非常に大きいことになる。そのようなプロセスを
開発するには次のような問題点を解決しなければならな
い。 (発明が解決しようとする問題点) (1)溶融還元法では、原料の加熱・溶融、酸化物の還
元エネルギーなどの供給を、炭材の酸化発熱によって供
給しなければならない。その場合、炭材供給量あたりの
発熱量を大にするためには、C−)Coの反応だけでな
く、極力c−+co −+ Co□の反応まで利用した
い。すなわち、効率的な発熱のためには雰囲気を酸化性
にする必要があるが、これトスラブ中のクロム含有量を
十分に低いレベルまで還元を進めるということを両立さ
せる罠はどうすればよいか。 (2)  クロム鉱石中ではクロム分は難溶性のスピネ
ルを形成しており、その溶融及びクロム分の還元の速度
は小さい。しかも、クロム鉱石はMgO。 At203.5i02などの酸化物を多量に含有してお
り、生成スラグ量はきわめて多い。このように、速度が
おそいことが予想される反応をどのようにして促進する
か。 (3)従来の低シャフト型電気炉の長所はアークによる
高温部と炉壁の間を装入物が遮断していること、かつ、
炉壁近傍は溶融物の流動がほとんどおこらないことから
、炉壁耐火物がほとんど消耗しないことである。これに
比して、溶融還元法では、熱の集中度が少ないため、反
応促進のために強攪拌を行ったり反応部全体の温度を上
昇させたりすると、耐火物への負荷が大きくなる。耐火
物損傷をどのようにして抑制するか。 さらには、原理的に無公害化が可能であることが必要で
ある。 これらの問題を解決し、フェロクロム製錬の脱電力化を
可能ならしめることが、この発明における技術的課題で
ある。 (問題点を解決するための手段) 上に述べた、本発明における技術的課題は、下記の如く
構成された本発明の方法により解決される。 酸素を含有するガスを上底吹きできる反応容器に、溶鉄
、予備還元クロム鉱石の粒塊状物、炭材および酸素を供
給して酸化物の還元、溶融を行なうフェロクロムの溶融
還元方法において、を1サイクルとする基本操業・(タ
ーンを採るとともに、前記還元期において、スラグ組成
が下記条件 (%At20.)m、工= 0.08 T −105(
ここで、(%At205)max  ”スラグ組成にお
けるAt203チ上限値 T:金属浴の温度〔℃)を 意味する) を満足するようにフラックスを添加しさらに、二次撚m
率(([CO%:l/cCO%)+(Co2’6):]
) x 1oo ) ヲ50チ以下にするとともに、炉
内コークス存在量を、 スラグ量重量 の範囲内に維持しながら操業することを特徴とするフェ
ロクロムの溶融還元方法。 以下に、本発明の詳細な説明する。 この発明は、たとえば第1図に示す設備を用いて実施さ
れる。 本発明を実施するのに用いる設備の1例を第1図に示す
。図に訃いて21はロータリーキルン、22は溶融還元
炉、23は羽口、24は上吹ランス、25はフード、2
6は炭材、フラックス用ホッ/J?−127は溶湯、2
8はスラグ、29はクロムペレット、30は炭材、31
は気泡、32はペレット貯鉱槽、33は石灰用スクープ
フィーダ、34はコークス用スクープフィーダ、35は
エアーボート、36は原料シーート、37は排風機、3
8はペレット排出口及び溶融還元炉内生ガス径路、39
はコークス、40はペレット、41は石灰石、42はエ
アーノズル、43は送風機、44は羽口管内圧力測定装
置、45は排ガス分析装置を示す。この設備はロータリ
ーキルン21と、上底吹転炉型溶融還元炉22の組合せ
からなる。まず、0−11J−キルン21は主として溶
融還元炉から出る排ガスを燃料として操業され、溶融還
元炉22に装入される諸原料の加熱、例えばクロム鉱石
とコークスのような炭材を微粉砕後、ペレットに成型し
た内装炭クロムベレットを加熱して酸化鉄および酸化ク
ロムの一部を予備還元し、予熱された半還元ペレットを
得ること、溶融還元炉で燃料あるいは還元剤として用い
られるコークスのような炭材を予熱すること、フラック
スとして用いられる石灰の予熱あるいは石灰石の焙焼な
どを行うことに利用される。ロータリーキルン21は溶
融jR元炉22から排出される高温ガスの頭熱も利用で
きること、及び他の形式の予備還元炉に比して加熱温度
を高めることができ難還元性であるクロム酸化物の還元
も50〜70%進められることから、排ガスを用いる予
熱予備還元炉として適している。これを用いることによ
って、まず原料の予熱・予備還元を行った結果として、
溶融還元炉で要求される、生産量あたりの発熱量を軽減
させることができる。例えばクロム鉱石中のクロム分の
50%および鉄分の90%が予備還元され、コークスと
ともに1000℃に予熱された状態で溶融還元炉に装入
できるとすれば、予熱・予備還元をしないで装入した場
合に比して、溶融還元炉での必要発熱量(これは炭材を
酸素で燃焼させて発生させる)は約30チでよ込ことに
なる。また、溶融還元炉に装入されるクロムペレット中
の鉄分の大半が予備還元されていると、被レットが溶融
還元炉内で溶解して生成するスラグの(T−F’s%)
を低くでき耐火物の侵食を軽減できるという効果もある
。さらに、第2図に示すように、溶融還元炉に投入され
たペレットのO(ゼロ)次反応域での速度定数を犬にす
ることができ還元反応を進める上で有利である。 溶a還元炉22は、予備還元されたクロムペレット、コ
ークスのような炭材2石灰を主とするフラックスの供給
を受けて、それらを溶融するとともに、残留しているク
ロム、鉄の酸化物の還元反応を進め、最終的にはクロム
−鉄系合金溶湯と、MgO−8to2− CaO−At
20.を主成分とするスラグな得るための装置である。 転炉状にしたのは、反応の進行に不可欠なスラブの強攪
拌を実現するのに便利なためである。底部から酸素を含
むがスの吹込みを行うための羽口23(これは複数個の
こともありうる)と、上方から酸素を炉内に吹込むため
の上吹ランス24が付属している。 底吹羽口の機能はメタル中に酸素を含むガスを吹込むこ
とによってメタルの温度を調整すること、その結果とし
て、メタルの攪拌を介してスラグの強攪拌を実現するこ
と、また必要に応じて、メタルの脱炭を行い成品の炭素
含有量を;anすることである。攪拌だけであればAr
や窒素のような不活性ガスでも行えるが、その場合も攪
拌に要するガス費用及びそれによって系外に持ち出され
る顕熱ロスの点から、酸素を含むガスを用いる方が有利
である。酸素を含むガスをメタル中に吹き込むためには
、例えば2重管羽口を用い、外管からは少量の炭化水素
、Ar HN2のような冷却ガスを吹き込んで羽口溶損
を保護する。 上吹ランスからの酸素供給は、溶融還元炉での発熱状態
を制御する主な手段である。供給すべき酸素量、炉の大
きさ、排出ガスの条件などによってノズル形状がきめら
れる。また、操業条件に応じてランス先端とスラグ面と
の距離を調整できるようKなっている。 溶融還元炉の炉形状は通常の製鋼用転炉に類似したもの
を基本とするが、(1)使用する鉱石の成分によって生
成するスラグ量が多い場合には、メタルがたまる部分に
比して上方のスラブがたまる部分の径を犬にして、スラ
グの相対厚みを小さくすること、(2)炉内で二次燃焼
率を高めることにより炉上部の耐火物への負荷が大きい
場合にはその部分を水冷構造にするなどの対策がとられ
る。 溶融還元炉の耐火物は炉の下半分(はとんど常にスラグ
およびメタルにつかっている部分)はマグネシアカー習
ン質レンガが最適である。炉の上半部(co−co2系
の高温ガス雰囲気にさらされる部分)は同じくマグネシ
アカーピン質レンガあるいはクロムマグネシアレンガが
適している。 なおロータリーキルンと溶融還元炉の間には、必要に応
じて両者をマツチングさせるための・々ソファとして、
ペレット貯留槽が設けられる。ロータリーキルンを、溶
融還元炉から要求される原料供給・ぐターンにあわせて
非定常操業するか、あるいはロータリーキルン1基に対
して溶融還元炉2基の組合せからなる設備で、2基の溶
融還元炉の操業サイクルをずらせて2基の和として原料
供給・々ターンを定常化したような場合には、貯留槽は
小さくできるか、あるいはさらに除去することも可能で
ある。 以上のような設備を用いる操業方法は次の迫りである。 ロータリーキルンでは炭素分を内装したクロム鉱石ペレ
ットと、コークス塊を装入して、熱源として溶融還元炉
から出る高温ガスを王とし、必要に応じて重油その他の
燃料を加え、エアーノズル42、エアーボート35など
によって空気あるいは酸素富化空気を供給して燃焼のコ
ントロールをし、キルン内の最高温度領域がクロムの還
元を進めるのに必要な1400℃以上となるようにする
。 溶融還元炉で必要とされる炭材は、一部調整用以外はす
べてロータリーキルンを通して供給することが望ましい
。何故ならばキルン内の炭材量がふえることは、高温域
でのペレットの再酸化を防止して溶融還元炉に供給され
るクロムペレットの還元率を高位に保つことを可能にす
るとともに、炭材自身が予熱されるために、溶融還元炉
の熱バランスを改善するからである。しかし、キルンへ
の装入炭材が多いためにキルン出口のガスのC0%を十
分低い値に下げることができないことが問題になる場合
は、炭材の一部を、キルンの途中から例えばスクープフ
ィーダによって供給すればよい。 フラックスとしては、生成スラグの成分条件を満足する
ように、用いたクロム鉱石や炭材の組成に応じて、石灰
、さらには必要に応じて珪石、または、CaOと810
2を含有するスラグ(例えばステンレス製鋼工程で発生
するもの)を溶融還元炉に添加する。これらの7ラツク
スの添加は、クロムペレットの添加量にほぼ比例して加
えていくか、あるいは滓化に要する時間を考慮してクロ
ムペレット添加量に比例するよりは先行して添加する。 これらのフラックスはホッパー26から溶融還元炉に直
接投入してもよいが、ロータリーキルンを通して予熱し
てから投入することもできる。特に石灰源として石灰石
を用いてキルン内で焙焼して、予熱された生石灰を溶融
還元炉に供給することもできる。 ただし、キルン内でクロムペレットとフラックスが反応
して低融点化し、キルンに付着物を生ずるおそれがある
時は、フラッグス類はスクープフィーダ33を通してキ
ルンの炉尻近くで加えるか、あるいはフラックスの予熱
あるいは焙焼用に、別の予熱装置を用いてもよい。 なお、ロータリーキルンの操業は、貯留槽が大きい場合
、あるいは二基の溶融還元炉が操業サイクルなづらせて
運転していてそれらへのペレットの供給量の和がほぼ時
間的に一定の場合には定常状態に近い操業を行う。それ
以外の場合には、溶融還元炉から要求される原料供給・
母ターンに合せるように非定常操業を行う。 溶融還元炉は、立ち上げる場合には他の溶解炉で得た鉄
あるいは鉄−クロム系溶湯な装入するか、あるいはコー
クスと型銑あるいは固体フェロクロムを装入して吹酸し
てメタルを溶解して種湯とする。2ヒート目以降は、例
えば前ヒートで生成したスラグの80チ以上と高クロム
溶湯の約2/3を出湯し、定格溶湯量の約1/3を炉内
に種湯として残す方式で操業を続ける。 上底吹転炉型反応容器によるクロム鉱石或はクロム酸化
物の溶融還元プロセスについて、発明者等はさらに研究
を続けて行く過程で、最も好ましい操業条件について種
々の知見を得た。 第一に、既に述べたようにクロム鉱石或はクロム酸化物
の半還元物を、上底吹転炉型反応容器によって溶融還元
するには、還元製錬を二期に分け、溶融還元期にあって
は、前述のようにロータリキルンからの半還元鉱、コー
クス、フラックスおよび酸化性ガスを、上底吹転炉型反
応容器に供給して、半還元鉱の溶融、還元を行ない仕上
還元期にあっては、半還元鉱等、原料の供給を止め、ス
ラグ中のクロム含有量を所定の値まで低下せしめるべく
、上底吹吹酸を続け、金属浴温度が1650℃以下にな
るように、吹酸量を制御しかつ還元剤としての遊離炭材
量を制御して、耐火物への過度の負荷がかからないよう
にする。 このように、クロム鉱石等の半還元鉱を溶融還元する還
元製錬過程を二期に分ける操業・臂ターンを基本操業・
ぐターンとすることによりて、仕上げ還元期にあっては
、溶融部へのクロム酸化物の供給を断って仕上げ還元で
きるから、スラグ中のクロムを低下させ易い。また、原
料条件、製錬条件を変更し易く、作り分けがし易い。 第二に、この発明になるフェロクロムの、溶融還元によ
る製造プロセスにあっては、スラグが多量に存在する点
を逆に利用しており、製錬過程において、上底吹転炉型
反応容器内に存在するスラグ層は、金属浴からのメタル
スプラッシュを突抜けさせないに足るだけの厚さを有す
ることが必要である。 このように、多量のスラブの存在は、溶融還元過程にお
けるメタル・スラブ浴への底吹強攪拌によりてもメタル
浴が雰囲気(酸化性)に曝されず、またメタルスプラッ
シュも雰囲気中に飛び出さない、という利点をもたらす
。 従って、上底吹転炉型反応容器内における地金付着を生
ぜず、酸化性雰囲気下でメタルの再酸化を起こさない。 また、メタルによるCO2→COへの反応もない。 酸化性雰囲気と還元性スラグを安定して共存せしめる条
件として、多量の名ラグ、スラグ/メタル重量比で0.
2以上のスラグの存在が、炭材によるクロム鉱石等クロ
ム酸化物の溶融還元にとって必須の条件となる。 スラグ/メタル重量比が、0.15未満では、スラグ層
中に遊離炭材が共存していても、スラグ中のクロム含有
量を低くすることができない。何故ならばスラグ/メタ
ル重量比が0.15未満となるような、少量のスラグの
存在下では、上吹酸素ジェットが溶湯面にあたりクロム
の再酸化が併行して起こり、クロム酸化物がスラグに移
行するからである。 底吹ガスによる強攪拌下で、上吹酸素ジェットによる溶
湯の再酸化を防止するためには、スラグ/メタル重量比
が0.2以上であることが必要である。 第三に、仕上還元期、即ち、クロム酸化物原料の装入を
行なわずに上底吹吹酸によって仕上げ製錬を行なうとき
に、炉内コークス存在量と、スラグ組成を制御すれば、
スラグ(T−Cr)を安定して1チ以下に低下できる。 そのためのスラグ組成の条件は、 (%At2o3 )maX= O108T−105ここ
で、 (%At20.猛iスラグ組成におけるAt203チの
上限値。 T:金属浴の温度〔℃〕 である。 ましい、スラグの塩基度レベルである。 即ち、スラグがフォーミングしないで上部からの伝熱を
促進することを併せ考えると、あるO 第゛五に、二次燃焼率(co□/(Co + Co□)
)X100は、5O2NOx、の発生量との間に、第3
図、第4図に示す如・き相関をもりている。 、 So、、の硫黄源は、王として投入コークス(炭材
)である。第3図から明らかなように二次燃焼率が50
%を超えると、SOx発生量が急激に増加する。 見かけ上、二次燃焼率は、主として吹酸条件と、炉内残
留コークス量の組合せで大きく変化させることができる
。 一方、仕上げ還元期でSO,c発生量が増加した場合、
スラグ中の硫黄(S)は低下するけれども(S)/l:
S〕はあまり変化しないのでメタル中の硫黄(S、lは
さほど低下しない。 他方、仕上げ還元期でSO発生量が増加しない場合には
、仕上げ還元期で(S)/〔S〕が上昇するので、かえ
って〔S〕は低くなる。 このように、二次燃焼率が高すぎると、SOx発生量が
増える一方、スラグの脱硫能は小さくなるので〔S〕低
下には結びつかないという欠点がある。 NOxの窒素源は、コークス(炭材)および炉内侵入空
気である。NOx発生量は、第4図に示すように、二次
燃焼率(Co2/(Co + Co2) )と明瞭な相
関があり二次燃焼率が50チを超えると急激に上昇する
。 尚、同−二次燃焼率下でも、溶融還元期の方が仕上げ還
元期よりもNo8発生量が少ないのは、コークス表面が
クロム還元反応により奪熱されて、コークス過熱度が小
さくなるためであると考えられる。 また、残留コークス量が多いほどNOx発生量が増加す
る傾向が認められる。これは、投入したコークスがスラ
グ面上に滞留する時間が増えて過熱されやすくなるため
であると考えられる。 このように、No  発生量を低下せしめるには、二次
燃焼率の低下と、コークスの過熱度を低くすることが望
ましい。 従って、・SO,NO発生量を抑制するという緩x  
      x 点からは、二次燃焼率は、50%以下にすることが必要
である。 二次燃焼率は、吹酸条件と、コークス存在量の組合せに
よって、広範囲に制御可能である。具体的には、吹酸速
度と残留コークス!(即ち、コークス装入量)の何れか
一方または双方を変化させることによって二次燃焼率を
制御する。 第六に炉内コークス存在量は、スラグ量に対する重量比
率が0.02〜0.2であることが必要である。 炉内コークス存在量は、多いほどクロム還元反応速度を
大にできる。溶融還元炉に供給される炭素分としては、
ベレットの中に内装炭として入りていたものと、ベレッ
トとは別に炭材として加えたものの2種がある。前者は
、量的にはほぼ還元されたメタル中に溶は込んだ分と等
しい。したがって、近似的に、遊離炭材量は溶融還元炉
に供給された炭材中の炭素分から、COあるいはCO□
ガスになって炉外に逸散した炭素分を差引いたものであ
られされる。後者は、吹酸量と排ガスのco、co2分
析値より計算できる。実際に、遊離炭材量を(4)式で
定義し、各時間後のスラグの(T−Cr4)との関係を
示すと第2図のようになる。十分く低いスラグ中クロム
含有量を得るためには、遊離炭材量は(5)式の条件を
満足することが望ましいことがわかる。 すなわち、吹酸により遊離炭材が減少するので必要に応
じて(5)式を満足するように、例えば炭材ホラ・母−
26から溶融還元炉に炭材を供給する。 しかし、多過ぎてスラグ表面での滞留時間が延びると、
同一二次燃焼率下でのNOx、SOx発生量が増える。 これら双方の条件から最も好ましくは、スラブ=Q、Q
2〜0.2である。 以上のような条件が満足されると、必要な時間処理を続
けることによって、スラグ中のクロム含有量を所定の値
まで低下することができる。例えばスラグのT−Crを
0.5%以下にまで低下することが可能である。 きると排滓する。さらにメタルも出湯する。その際、生
成したメタルの約1/3は次ヒートの種湯として残され
る。なお、出滓後、メタルの排出作業を省略し、再び溶
融遺元期、仕上還元期をくり返し、2ヒ一ト分の生成メ
タルを排出してもよい。 排出されたメタルは通常フェロクロムのように一旦凝固
後、破砕して成品としてもよいが、溶融状態のまま製鋼
工場に運び、顕熱も利用して、ステンレス製鋼コストを
低下することもできる。排出されたスラグは自然凝固さ
せるか、あるいは水砕によって急冷し、必要に応じて粉
砕、磁選を行ってメタル粒を回収してからそれぞれの用
途、例えば埋立材、路盤材、土壌改良剤などにふりむけ
られる。 (実施例) 定格溶融金属量(すなわち出湯直前の溶湯、量)がSO
tの上底吹転炉を2基、反応容器として用い、半還元ク
ロムペレットを原料として、生成したフェロクロムの2
73(約33t)は出湯し・、IAを残して半連続的に
操業を行った。溶融還元炉の炉底には、底吹羽口(内管
径20mの二重管)4本が取付けられており、内管は純
酸素、外管はプロ・卆ンガスを保護ガスとして流す。上
吹ランスのノズルは全部で7孔(中心に1孔、周囲に6
孔)でちる。 溶融還元の主原料であるクロム鉱石は、コークスととも
に混合粉枠抜造粒してペレットにし、乾燥後ロータリー
キルンに装入し溶融還元炉から出る高温ガスを加熱源と
して、予備還元、予熱を行った。溶融還元炉に供給され
る炭材の80%は、ロータリーキルンに外装炭として装
入し、半還元ぺVットの還元率の向上と溶融還元炉に供
給する炭材の予熱を行う。ロータリーキルンは定常操業
を行う。(キルン回転数0.4r−p−m・、ペレット
定常連続排出)。−!V2トは分配装置を用いて、2つ
の溶融還元炉のいずれか一方に供給される。 溶融還元炉へ供給される半還元クロムペレットの平均成
分、温度は次の通りである。 T、Cr :35 %、’r、Fe : 23 q6、
Cr分還元率:52チ鉄分還元率=92%、MgO: 
10%、At203:10チ、8102: 9チ、温度
1300℃。 −溶融還元期− 残し−17tに酸素を含むガスを上底吹しながら、予熱
された予熱還元4レツトと炭材1石灰を装入する。 吹酸速度は、上吹14000 Nm /hr、底吹16
00 Nm/hrx4である。溶融合金相の温度が15
80〜1630℃の間にコントロールされるように、予
備還元(レッドの装入速度を調整する。 45分で半還元ペレット64 t、炭材20t、石灰7
.O5を装入する。 コークス存在量は、 コークス存在量重量 =100〜150kg/l スラグ重量 の範囲にあるように調整した。 また、スラグは CaO+ 1.39Mg0 −1.0〜1.2 8102+ 1.18At20゜ At203= 18〜20% の範囲にあるように、石灰投入量で調整した。 この間、吹酸速度をコントロールして、二次燃焼率を3
5〜40%に維持した。 この期の終点でのスラグ成分、量及び温度は次の通りで
ある。 CaO: 25%、5102 : 26 %、MgO:
 19%、At203: 19 %、T、Cr : 6
.8%、T−Fe a 1.1%、スラグ量:36t、
温度:1630℃。 メタル量は45t、遊離炭材量は3tでちる。 −仕上げ還元期− 半還元ペレットの供給を止め、炭材を炭材供給ホラ・千
−より溶融還元デに、3分おきに100′Kgづつ投入
する。底吹酸素量は一定に保ち、上吹吹酸量は、5分お
きに、850ONm /hr 1400ONm /’h
r 。 Q Nm /hrと変化させ、スラグ中のCr分の還元
を進める。メタル温度は1600〜1630℃の範囲に
維持した。 遊離炭材量/溶融スラグ量=60〜100に’i/ t
の範囲にある。 溶融還元炉の最終スラグ組成は、CaO: 28 ’1
6、sio□:28チ、MgO: 20チ、At20.
 : 2 Qチ、T 、 Cr: 0.6%、T、Fe
 : 0.796でありた。 この期を通してのスラグは (Ca0%) + 1.38 (lMgO)=l、Q5
〜1.15 (SiO2チ)+ 1.18 (%At203)At2
0. = 18〜20% の範囲にある。この間、二次燃焼率を35〜40チに維
持したG 出湯された金属の成分は、次の通りである。 Cr:53%、Fe:37%、C:6,5%、St :
 0.5%、S:0.015%、P:0.035%。 このように溶融還元期は45分で、一方、仕上げ還元期
が15分、脱炭期20分、出滓、出湯10分であり、各
溶融還元炉へのペレットの供給を行う時間は45分、ペ
レットの供給を行わない時間が45分となっており、ロ
ータリーキルン1基と、溶融還元炉2基の操業がマツチ
ングしている。 (発明の効果) 以上のように本発明は、従来高価な電力をエネルギーと
して用いる方法で行われてきたフェロクロムの製造を、
安価な炭材と酸素を熱源とする溶融還元法で、クロム回
収歩留りも従来の電気炉法よりも高くできるようにした
もので、従来法に比して安価なフェロクロム、を供給で
きるようにした点で工業的な効果が大きい。 4、図面の簡単な説明 第1図はこの発明を実施するときの装置の一例を示す図
、第2図は溶融還元製錬第2期でのスラグ中のクロムの
減少過程におよぼす(遊離炭材MV(溶融スラブ量)の
影響を示す図(遊離炭材量は、溶融還元炉に装入された
炭材中の炭素分からC0或はCO2ガスとなりた炭素分
を差引いた値として定義される)、第3図は溶融還元炉
における二次燃焼率とSO,c発生量の相関を示す図、
第4図は溶融還元炉における二次燃焼率とNOx発生量
の相関を示す図である。 第唇′図 @鎗炭駄量/スラク“量(kg/l) ニ〕ズ〃に大え早 (2す 二次爆す灸阜(%ン 手続補正書 (自発) 昭和60年9月21日 昭和59年特許願第190636号 2、発明の名称 フェロクロムの溶融還元方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 代表者 武  1)   豊 5、補正命令の日付 昭和  年  月   日6、補
正の対象 明細書の特許請求の範囲のwI4及び発明の詳細な説明
(1)特許請求の範囲を別紙の通り補正する。 (2)昭和59年12月20日付全文訂正明細書6頁3
行「溶鉄、」を「クロム鉱石或は」に補正する。 (3)同6頁下から5行「前記還元期」を「前記仕上還
元期」に補正する。 (4)同7頁4行r(((CO□%)/((00%)+
(co□%)〕)X100)Jをr(((Co2%)/
((00%)+(Co□%)))x 1oo%)」に補
正する。 特許請求の範囲 酸素を含有するガスを上底吹きできる反応容器に、クロ
ム鉱石或は予備還元クロム鉱石の粒塊状物、炭材および
酸素を供給して酸化物の還元、溶融を行なうフェロクロ
ムの溶融還元方法において、を1サイクルとする基本操
業パターンを採るとともに、前記仕上還元期において、
スラグ組成が下記条件 (動V2o3)max =O−08T −105(ここ
で、(%At205)max  ’スラグ組成における
At20.チ上限値 T :金属浴の温度〔℃〕を 意味する) を満足するようにフラックスを添加しさらに、二次燃焼
率(((Co、2チWC(00%)+(co□チ)))
x too%)を50%以下にするとともK、炉内コー
クス存在量を、 の範囲内に維持しながら操業することを特徴とするフェ
ロクロムの溶融還元方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 酸素を含有するガスを上底吹きできる反応容器に、溶鉄
    、予備還元クロム鉱石の粒塊状物、炭材および酸素を供
    給して酸化物の還元、溶融を行なうフェロクロムの溶融
    還元方法において、 ▲数式、化学式、表等があります▼ を1サイクルとする基本操業パターンを採るとともに、
    前記還元期において、反応容器内における金属浴からの
    メタルスプラッシュが突抜けない十分な厚さを有するス
    ラグ層の存在下で、スラグ組成が下記条件 (%Al_2O_3)_m_a_x=0.1T−138
    (ここで、(%Al_2O_3)_m_a_x:スラグ
    組成におけるAl_2O_3%上限値 T:金属浴の温度〔℃〕を 意味する) を満足するとともにCaO/SiO_2=0.7〜1の
    範囲を採るようにフラックスを添加しさらに、二次燃焼
    率を50%以下にするとともに、炉内コークス存在量を
    、 コークス存在量重量/スラグ量重量=0.02〜0.2
    の範囲内に維持しながら操業することを特徴とするフェ
    ロクロムの溶融還元方法。
JP19063684A 1984-09-13 1984-09-13 フエロクロムの溶融還元方法 Pending JPS6169943A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19063684A JPS6169943A (ja) 1984-09-13 1984-09-13 フエロクロムの溶融還元方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19063684A JPS6169943A (ja) 1984-09-13 1984-09-13 フエロクロムの溶融還元方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS6169943A true JPS6169943A (ja) 1986-04-10

Family

ID=16261366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19063684A Pending JPS6169943A (ja) 1984-09-13 1984-09-13 フエロクロムの溶融還元方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6169943A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4089677A (en) Metal refining method and apparatus
JP3058039B2 (ja) 転炉製鉄法
JP3162706B2 (ja) 溶融バスリアクターを用いるフェロアロイの製造
KR101176658B1 (ko) 합금된 용융 금속을 제조하기 위한 방법 및 이와 관련된제조 설비
JPH08337827A (ja) 酸化性火炎により加熱された回転炉床炉中で金属酸化物を還元する方法
MXPA96005042A (en) Method for the direct use of chromium mineral in the production of stainless steel
JPS6023182B2 (ja) 中炭素高クロム溶湯の溶製方法
US3232748A (en) Process for the production of steel
US3947267A (en) Process for making stainless steel
JPS609815A (ja) 溶融還元による高クロム合金製造方法
JPS6036613A (ja) 含ニツケルステンレス素溶鋼の製造方法
JPS6169943A (ja) フエロクロムの溶融還元方法
JPS6169944A (ja) フエロクロムの溶融還元による製造方法
JPH0297611A (ja) 冷鉄源溶解方法
JPS59113131A (ja) フエロクロム製錬時の生成スラグの処理方法
US3640701A (en) Direct reduction of oxides
JPS6167727A (ja) クロム鉱石の溶融還元方法
JPS59113159A (ja) 高クロム合金の溶融還元製錬法
US3591155A (en) Rotary furnace for difficult to reduce oxides
JPS609814A (ja) 溶融還元による炭素不飽和の高クロム合金の製造方法
JPH01252710A (ja) 鉄浴式溶融還元炉の操業方法
JP2783894B2 (ja) 鉄浴式の溶融還元法
JPS6152208B2 (ja)
JPS61272346A (ja) 高マンガン鉄合金の溶融還元精錬方法
JP2022117935A (ja) 溶鉄の精錬方法