JPS6144932B2 - - Google Patents
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- JPS6144932B2 JPS6144932B2 JP55075837A JP7583780A JPS6144932B2 JP S6144932 B2 JPS6144932 B2 JP S6144932B2 JP 55075837 A JP55075837 A JP 55075837A JP 7583780 A JP7583780 A JP 7583780A JP S6144932 B2 JPS6144932 B2 JP S6144932B2
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Landscapes
- Magnetic Heads (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Description
本発明は磁気テープ、磁気カード等の記録媒体
との摺動に優れた耐摩耗性を示す磁気ヘツドコア
用磁性合金に関するものである。 一般にFe―Si系合金はコストの安い高透磁率
の磁心材料として知られており、特にSi含有量が
１〜4.5重量％（以下重量％を単に％と略記）の
ものは硅素鋼と呼ばれ、トランスのコアに多量に
使用されている。最近磁気記録技術、特に磁気テ
ープの急速な進歩にともない、磁気ヘツドコアに
安価で高い飽和磁束密度と優れた機械的強度を有
するFe―Si系合金を用いることが検討されてい
る。しかしながら磁気ヘツドコアはヘツド組立時
に樹脂に埋込まれて用いられるため、磁歪がゼロ
か又はゼロに近いことが要求される。即ち磁歪が
ゼロ又はゼロに近くないと樹脂に埋込まれる際
に、実効透磁率、保磁力等の磁気特性が著しく低
下する所謂モールド劣化を起す。 前記硅素鋼（Si1〜4.5％）はプラスの磁歪を有
しており、磁気ヘツドコアには使用できないが、
Fe―Si系合金の内Si含有量が6.5％近傍で磁歪が
ゼロになることが知られており、この組成近傍の
合金が磁気ヘツドコアとして有望視されている。
しかしながら磁気ヘツドコアには、モールド劣化
が小さいことと合わせて磁気テープ、磁気カード
等の記録媒体との摺動摩耗が少ないことが要求さ
れ、Si含有量が6.5％近傍のFe―Si二元合金では
この耐摩耗性が不充分であり、この改善が望まれ
ていた。 本発明はこれに鑑み、種々検討の結果Fe―Si
合金にAu又は／及びAgを少量添加することによ
り磁気特性に悪影響を与えることなく耐摩耗性を
著しく向上し得ることを知見し、磁気ヘツドコア
用磁性合金を開発したもので、Si4.5〜8.5％、Au
又は／及びAgを全量で0.05〜3.0％、残部Feから
なることを特徴とするものである。 即ち本発明は、Si含有量が6.5％近傍のFe―Si
合金に種々の元素を添加して耐摩耗性を調べたと
ころ、Au又は／及びAgを少量添加したものが優
れた磁気特性と耐摩耗性を示すことを知り、更に
検討を重ねた結果、Si含有量が4.5〜8.5％のFe―
Si二元合金に、Au又は／及びAgを全量で0.05〜
3.0％添加することにより耐摩耗性と共に磁気特
性が優れかつ磁歪がゼロに近く、ほとんどモール
ド劣化を起さない磁気ヘツドコア用磁性合金を開
発したものである。 しかして本発明磁性合金において、Si含有率を
4.5〜8.5％の範囲に限定した理由は、Si含有量が
4.5未満では磁歪が大きくなり、樹脂埋込みによ
る磁気特性、特に実効透磁率μｅの低下が著し
く、また8.5％を越えると再び磁歪が大きくな
り、樹脂埋込みによる磁気特性の低下が著しく、
かつ合金の塑性変形能が低下し、圧延等の加工が
困難となるためである。またAu又は／及びAgの
含有量を全量で0.05〜3.0％の範囲に限定した理
由は、それぞれ単独で含有せしめてもまた両者を
同時に含有せしめても耐摩耗性は著しく向上する
も、含有量が全量で0.05％未満では耐摩耗性の改
善効果が充分現われず、また３％を越えると磁気
特性の低下、特に実効透磁率μｅの低下と保磁力
Hcの増大が顕著となるばかりか、Au又は／及び
Agの含有量の増加による耐摩耗性の向上がほと
んど認められないためである。 次に本発明磁性合金の実施例について説明す
る。 純度99.99％の電解鉄に純度99.99％のSiと純度
99.7％のAuとAgを種々の割合で配合し、これを
アルミナルツボを用いて高周波真空溶解炉により
溶解し、鋳鉄製鋳型に鋳造し、１吋角、長さ200
mmの鋳塊を得た。これを1100℃で６時間均熱焼鈍
した後1100〜850℃の温度範囲で熱間圧延し、厚
さ0.7mmの薄板とした。この薄板を切断、研削加
工して厚さ0.6mm、巾3.2mm、長さ8.5mmの角板に仕
上げ、水素気流中1150℃×2Hrの熱処理を施した
のち、これを７枚重ね合せたものを２組巾方向に
厚さ1.2μのTi箔を介して対向せしめ、これを第
１図に示すように半径10mmの曲面ａに巾6.4mm、
高さ4.2mmの方形空穴ｂを設けた黄銅製固定枠に
挿入して樹脂により固定し、曲面ａをGC.2000番
の砥石で研摩して摩耗試験用ダミーヘツドを作成
した。尚図においてｃは薄板より切断研削加工に
より仕上げた角板、ｄはTi箔を示す。 この摩耗試験用ダミーヘツドをカセツトデツキ
（TEAC，AC―９）に装着し、温度30±１℃、湿
度75±１％の高温高湿槽内で300時間磁気テープ
（TDK.Normal Ｃ―90）と摺動させ、摩耗減量を
測定した。 また前記薄板（0.7ｍ／ｍ厚）を0.2ｍ／ｍ厚ま
でラツピングしたものから内径６ｍ／ｍ、外径10
ｍ／ｍのリングを放電加工で打抜き、これに1150
℃×1hrの熱処理を施した測定試料につき樹脂埋
込み（モールド）前後の実効透磁率（μｅ）及び
保磁力（Hc）を測定、従来合金とモールド劣化
の度合いを比較した。第２図〜第４図にAu又
は／及びAgを含まないFe―Si二元合金と比較し
て摩耗減量の測定結果の一例を、また第１表にモ
ールド前後のμｅと保磁力の測定結果の一例を示
す。
との摺動に優れた耐摩耗性を示す磁気ヘツドコア
用磁性合金に関するものである。 一般にFe―Si系合金はコストの安い高透磁率
の磁心材料として知られており、特にSi含有量が
１〜4.5重量％（以下重量％を単に％と略記）の
ものは硅素鋼と呼ばれ、トランスのコアに多量に
使用されている。最近磁気記録技術、特に磁気テ
ープの急速な進歩にともない、磁気ヘツドコアに
安価で高い飽和磁束密度と優れた機械的強度を有
するFe―Si系合金を用いることが検討されてい
る。しかしながら磁気ヘツドコアはヘツド組立時
に樹脂に埋込まれて用いられるため、磁歪がゼロ
か又はゼロに近いことが要求される。即ち磁歪が
ゼロ又はゼロに近くないと樹脂に埋込まれる際
に、実効透磁率、保磁力等の磁気特性が著しく低
下する所謂モールド劣化を起す。 前記硅素鋼（Si1〜4.5％）はプラスの磁歪を有
しており、磁気ヘツドコアには使用できないが、
Fe―Si系合金の内Si含有量が6.5％近傍で磁歪が
ゼロになることが知られており、この組成近傍の
合金が磁気ヘツドコアとして有望視されている。
しかしながら磁気ヘツドコアには、モールド劣化
が小さいことと合わせて磁気テープ、磁気カード
等の記録媒体との摺動摩耗が少ないことが要求さ
れ、Si含有量が6.5％近傍のFe―Si二元合金では
この耐摩耗性が不充分であり、この改善が望まれ
ていた。 本発明はこれに鑑み、種々検討の結果Fe―Si
合金にAu又は／及びAgを少量添加することによ
り磁気特性に悪影響を与えることなく耐摩耗性を
著しく向上し得ることを知見し、磁気ヘツドコア
用磁性合金を開発したもので、Si4.5〜8.5％、Au
又は／及びAgを全量で0.05〜3.0％、残部Feから
なることを特徴とするものである。 即ち本発明は、Si含有量が6.5％近傍のFe―Si
合金に種々の元素を添加して耐摩耗性を調べたと
ころ、Au又は／及びAgを少量添加したものが優
れた磁気特性と耐摩耗性を示すことを知り、更に
検討を重ねた結果、Si含有量が4.5〜8.5％のFe―
Si二元合金に、Au又は／及びAgを全量で0.05〜
3.0％添加することにより耐摩耗性と共に磁気特
性が優れかつ磁歪がゼロに近く、ほとんどモール
ド劣化を起さない磁気ヘツドコア用磁性合金を開
発したものである。 しかして本発明磁性合金において、Si含有率を
4.5〜8.5％の範囲に限定した理由は、Si含有量が
4.5未満では磁歪が大きくなり、樹脂埋込みによ
る磁気特性、特に実効透磁率μｅの低下が著し
く、また8.5％を越えると再び磁歪が大きくな
り、樹脂埋込みによる磁気特性の低下が著しく、
かつ合金の塑性変形能が低下し、圧延等の加工が
困難となるためである。またAu又は／及びAgの
含有量を全量で0.05〜3.0％の範囲に限定した理
由は、それぞれ単独で含有せしめてもまた両者を
同時に含有せしめても耐摩耗性は著しく向上する
も、含有量が全量で0.05％未満では耐摩耗性の改
善効果が充分現われず、また３％を越えると磁気
特性の低下、特に実効透磁率μｅの低下と保磁力
Hcの増大が顕著となるばかりか、Au又は／及び
Agの含有量の増加による耐摩耗性の向上がほと
んど認められないためである。 次に本発明磁性合金の実施例について説明す
る。 純度99.99％の電解鉄に純度99.99％のSiと純度
99.7％のAuとAgを種々の割合で配合し、これを
アルミナルツボを用いて高周波真空溶解炉により
溶解し、鋳鉄製鋳型に鋳造し、１吋角、長さ200
mmの鋳塊を得た。これを1100℃で６時間均熱焼鈍
した後1100〜850℃の温度範囲で熱間圧延し、厚
さ0.7mmの薄板とした。この薄板を切断、研削加
工して厚さ0.6mm、巾3.2mm、長さ8.5mmの角板に仕
上げ、水素気流中1150℃×2Hrの熱処理を施した
のち、これを７枚重ね合せたものを２組巾方向に
厚さ1.2μのTi箔を介して対向せしめ、これを第
１図に示すように半径10mmの曲面ａに巾6.4mm、
高さ4.2mmの方形空穴ｂを設けた黄銅製固定枠に
挿入して樹脂により固定し、曲面ａをGC.2000番
の砥石で研摩して摩耗試験用ダミーヘツドを作成
した。尚図においてｃは薄板より切断研削加工に
より仕上げた角板、ｄはTi箔を示す。 この摩耗試験用ダミーヘツドをカセツトデツキ
（TEAC，AC―９）に装着し、温度30±１℃、湿
度75±１％の高温高湿槽内で300時間磁気テープ
（TDK.Normal Ｃ―90）と摺動させ、摩耗減量を
測定した。 また前記薄板（0.7ｍ／ｍ厚）を0.2ｍ／ｍ厚ま
でラツピングしたものから内径６ｍ／ｍ、外径10
ｍ／ｍのリングを放電加工で打抜き、これに1150
℃×1hrの熱処理を施した測定試料につき樹脂埋
込み（モールド）前後の実効透磁率（μｅ）及び
保磁力（Hc）を測定、従来合金とモールド劣化
の度合いを比較した。第２図〜第４図にAu又
は／及びAgを含まないFe―Si二元合金と比較し
て摩耗減量の測定結果の一例を、また第１表にモ
ールド前後のμｅと保磁力の測定結果の一例を示
す。
【表】
【表】
第２図はFe―５％Si合金、第３図はFe―８％
Si合金、第４図はFe―6.5％Si合金に対するAu又
は／及びAgの添加の影響を示すもので、何れも
(1)はAuを含有せしめた場合、(2)はAgを含有せし
めた場合、(3)はAuとAgを２：３の比率で同時に
含有せしめた場合を示し、何れもAu又は／及び
Agを含有せしめることにより耐摩耗性が著しく
向上していることが判る。 一方樹脂埋込み前後の実効透磁率及び保磁力の
測定からモールド劣化はSi含有量が6.5％前後で
最も小さく、4.5％未満でも8.5％を越えてもモー
ルド劣化は著しく増大するようになり、またAu
又は／及びAgの影響は含有率が3.0未満であれば
比較的小さく実用上問題はない。ただし3.0％を
越えると実効透磁率は著しく低下するとともにモ
ールド劣化は著しく増大し、磁気ヘツドコアには
使用出来ない。 このように本発明は従来耐摩耗性の点で磁気ヘ
ツドコアには使用できなかつたFe―Si系合金の
耐摩耗性を著しく向上することにより、磁気ヘツ
ドコアとしての使用を可能にし、安価に磁気ヘツ
ドコアを提供し得るもので、工業上顕著な効果を
奏するものである。
Si合金、第４図はFe―6.5％Si合金に対するAu又
は／及びAgの添加の影響を示すもので、何れも
(1)はAuを含有せしめた場合、(2)はAgを含有せし
めた場合、(3)はAuとAgを２：３の比率で同時に
含有せしめた場合を示し、何れもAu又は／及び
Agを含有せしめることにより耐摩耗性が著しく
向上していることが判る。 一方樹脂埋込み前後の実効透磁率及び保磁力の
測定からモールド劣化はSi含有量が6.5％前後で
最も小さく、4.5％未満でも8.5％を越えてもモー
ルド劣化は著しく増大するようになり、またAu
又は／及びAgの影響は含有率が3.0未満であれば
比較的小さく実用上問題はない。ただし3.0％を
越えると実効透磁率は著しく低下するとともにモ
ールド劣化は著しく増大し、磁気ヘツドコアには
使用出来ない。 このように本発明は従来耐摩耗性の点で磁気ヘ
ツドコアには使用できなかつたFe―Si系合金の
耐摩耗性を著しく向上することにより、磁気ヘツ
ドコアとしての使用を可能にし、安価に磁気ヘツ
ドコアを提供し得るもので、工業上顕著な効果を
奏するものである。
第１図は摩耗試験用ダミーヘツドの斜視図、第
２図〜第４図はそれぞれ摩耗試験結果を示す説明
図である。 ａ……ダミーヘツドの曲面、ｂ……方形空穴、
ｃ……試験用角板、ｄ……Ti箔。
２図〜第４図はそれぞれ摩耗試験結果を示す説明
図である。 ａ……ダミーヘツドの曲面、ｂ……方形空穴、
ｃ……試験用角板、ｄ……Ti箔。
Claims (1)
- １ Si4.5〜8.5重量％、Au又は／及びAgを全量
で0.05〜3.0重量％、残部Feからなる磁気ヘツド
コア用磁性合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7583780A JPS572863A (en) | 1980-06-05 | 1980-06-05 | Magnetic alloy for core of magnetic head |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7583780A JPS572863A (en) | 1980-06-05 | 1980-06-05 | Magnetic alloy for core of magnetic head |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS572863A JPS572863A (en) | 1982-01-08 |
| JPS6144932B2 true JPS6144932B2 (ja) | 1986-10-06 |
Family
ID=13587701
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7583780A Granted JPS572863A (en) | 1980-06-05 | 1980-06-05 | Magnetic alloy for core of magnetic head |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS572863A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0144150B2 (en) * | 1983-11-02 | 1991-01-23 | Hitachi, Ltd. | Ferromagnetic material, ferromagnetic laminate and magnetic head |
-
1980
- 1980-06-05 JP JP7583780A patent/JPS572863A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS572863A (en) | 1982-01-08 |
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