JPS6143491Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来通常利用されて来た公知骨壷は陶製でその
形状から通称切立型と呼ばれる鉢形のものに蓋を
付けたもの或いはなつめ型と呼ばれるものに同様
蓋を付けて一組としたもの等が一般に使用されて
居る。そしてこの表面に金色の塗装がなされると
か、又は焼上げたものに上絵付けして本体又は蓋
等にきらびやかに絵模様等を付けたものも使用さ
れている。然しこれらのものは地下に埋葬した場
合この容器に通気孔がないので雨水、地水等が一
度容器内に侵入するとその排出が出来ないため永
久に中の遺骨が骨壷内で水漬けとなつて閉塞され
てしまう。

通常宗教的見地からすると世習死人人体を土に
帰還せしめることを以て満足する現俗世において
はこの遺骨の永久閉塞は残された人々の脳裏に不
満感を醸成し大きな欠点として長期残るものであ
る更にまたこの収納遺骨の損傷を防止する目的
で、つぼ体底部の、その中心を低くした傾斜底面
の中央部に上下方向の排水孔を穿設しつぼ体の埋
設による上部蓋との合せ目から侵入する水分をこ
の最底位置に設けた排水孔から流出さす様に考案
された実開昭55−114628号公報も公知である。

然しこのものは、その排水孔が単に上下方向
に、またつぼ体容器の最低位置にあるので、極め
て簡単に目詰りを起してしまい、目的とする排水
が不能となり、又これの持ち運び運搬中や取り扱
い中収納遺骨の損壊末を容器外に終始撤き散らす
という大きな欠点がある。本考案は、これ等既存
公知のものの各欠点を排除して全く新たに考案さ
れたものである。

以下その構造を図面の例を用いて説明する。

１は容器本体で通常陶器、磁器、或いはプラス
チツク、硬質紙等の材質からなる外観円型又は角
型の鉢型に成形されその上部に蓋２を組合す。３
はこの容器本体の底部でそのほぼ中央に外部に通
ずる換気口４を有する。５はこの換気口４を覆う
様に前記底部３に固着された円筒形筒体でその上
部には平板状乃至は傘形の天蓋７を一体に成形固
着し、且つ該筒体の側面頚部には任意数の横方向
の通気孔が容器本体１の内部から直交して上下方
向に開口する換気口４に通気する様に穿孔されて
いる。

以上の如き構造であるので本考案になる骨壷は
収骨した遺骨を容器本体１内に収納するとその底
部３に大きな換気口４を有するので完全に容器本
体内と通気するが特に本考案においては、その通
気に天蓋７を有する筒体５を設け、これの側面に
横方向の通気孔６を複数個設けた構造としたの
で、この収骨した容器本体の持ち運び中もその内
容物がこの換気口を通して落下するという不都合
が全く生じないばかりか、これに蓋２を付して墓
地等に埋設するか又は寺院等の庫内に収納すると
容器本体１内に絶えず通気するので、或いは特に
これを地中に埋設した場合には地下の通気通水を
自由にするので、遺骨の風化腐蝕を早め前述する
様な永久水漬等の不都合が全く生じないという顕
著な効果がある。

又本考案になる骨壷は以上の構造を有するの
で、その製作においても極めて簡単な構造とな
り、その工業的多量生産を容易にし広く一般に安
価に供給出来る等新たな従来にない効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので第１図は本
骨壷全体組立縦断面図、第２図は底部に配置した
筒体の頚部通気孔の詳細を説明する平面図であ
る。 １……容器本体、２……蓋、３……底部、４…
…換気口、５……筒体、６……通気孔、７……天
蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部に蓋を組合せ出来る容器本体の底部に外部
   に通ずる換気口を設け、該底部内側に前記換気口
   を覆う様に、天蓋を有し且つ頚部に複数の横方向
   通気孔を設けた筒体の基部を固着してなる骨壷。