JPS6141063Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は眼鏡用蝶番に関するものである。

メガネはその構成をフロントフレームとツルに
分けられ、ツルはフロントフレームの両側に小さ
な蝶番でもつて連結され、折りたたみができるよ
うになつている。ところで上記メガネを掛けたり
外したり、またツルの折りたたみを何度となく繰
り返しているうちに、該フロントフレームとツル
を連結している蝶番の摺動部が摩耗したり、また
変形したりして、ツルにガタが生じることは周知
の事実である。

従来から使用されている眼鏡用蝶番は第１図に
示すように凹ブロツクと凸ブロツクとを凹凸部で
もつて係合させ、上記凹凸部に貫通されている孔
にネジ締めして、上記凹ブロツク１と凸ブロツク
２とを連結している。

上記凹ブロツク及び凸ブロツクはそれぞれフロ
ントフレーム及びツルにロウ付けされている訳で
あるが、上記フロントフレームやツルの大きさに
対し蝶番は小さく、掛け、外しに際し無理が生
じ、連結しているネジに緩みを生じる場合も多
い。

本考案は長期間の使用においても、フロントフ
レームとツル間にガタが生じない眼鏡用蝶番の提
供を目的としたもので、上記凹ブロツクと凸ブロ
ツクの湾曲する凹面若しくは凸面に小さな突起を
設け、互いに当接、摺動ならしめたものである。

以下、本考案に係る１実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。

第１図及びＡ部拡大図である第２図において、
１はフロントフレーム、２はツル、４は凹ブロツ
ク、５は凸ブロツク、６はネジであり、フロント
フレーム１にロウ付けされた凹ブロツク４とツル
２にロウ付けされた凸ブロツク５は蝶番３として
ネジ６により連結されている。該蝶番３を上記３
個の部品に分割して立体的に示したのが第３図で
ある、凸ブロツク５の凹面８に突起７を設けてい
る。したがつてこの場合、蝶番３として凹ブロツ
ク４、凸ブロツク５を連結した場合、上記突起７
は凹ブロツク４の凸面９と屈曲に際し全周で当接
しなければならず、凸面９の曲率半径を（ｒ）、
一方凹面８の曲率半径を（Ｒ）とした、一定曲率
の円弧で形成され、突起７の高さ（ｈ）はＲ−ｒ
よりは僅かに大きい値とする。該突起７の高さｈ
はＲ及びｒのみに関係するものではなく、凹ブロ
ツク４と凸ブロツク５を連結するネジ６径とネジ
孔１０の大きさにも影響するものであり、蝶番３
として組み込んだ場合、該突起７が凸面９と当接
する状態にあればよい。

したがつて上記凹面８も一定円弧の曲率（Ｒ）
を必ずしも維持する必要はなく、凹面８に設けた
突起７の先端がネジ孔１０の中心から、一定距離
に位置し凸面９と当接するよう高さ（ｈ）を設定
すれば十分である。

一方該突起７は何も凸ブロツク５の凹面８にの
み限定されるものではなく、凹ブロツク４の凸面
９に突出させたものでもよい。（第４図）ただし
上記凹ブロツク４の凸面９に突起７を設けた場合
には凸ブロツク５の凹面８はネジ孔１０中心から
一定距離（Ｒ）の円弧をなす必要がある。さらに
は凹ブロツク４の凹面１１や、凸ブロツク５の凸
面１２に突起７を突出させた場合をも考えること
ができる。また、これらの場合、該突起７の数に
限定されるものではないが、凸ブロツク５の凹面
８に、若しくは凹ブロツク４の凸面９に該突起７
を設ける場合には、力のバランスを考慮し両凹面
８，８、若しくは両凸面９，９に設定する方がよ
く、しかもその数は片側に１個若しくは２個づつ
が好ましい。必要以上に多数の突起７を設けても
回転摺動させるとき摩擦力で重くなるだけで、そ
の必要性は少ない。

さらに突起７の形状は第３図に示した半円柱形
のみならず第５図に示すような三角柱形とするこ
ともできる。

以上、述べたように本考案に係る眼鏡用蝶番３
は互いにネジ６を介して回転摺動し合う凹ブロツ
ク４若しくは凸ブロツク５の凸面９若しくは凹面
８に小さな突起７を設けて、回転摺動し合う面と
当接ならしめたものであり、フロントフレーム１
とツル２間には長期の使用に際してもガタの発生
はまつたく無い。従来の眼鏡用蝶番は凹凸ブロツ
ク４，５のネジ孔１０とネジ６、さらには連結し
た際接触、摺動し合う凹側面１３と凸側面１４が
ガイドとしているのに対し、本考案に係る蝶番３
は上記のガイド面に加えて該突起７と凸面９若し
くは凹面８でもつて支持することができ、蝶番３
の凹凸ブロツク４，５の連結の安定性を非常に向
上させるものである。

したがつて従来の蝶番３であればネジ６に僅か
でも緩みが生ずればすぐに凹凸ブロツク４，５間
にガタが発生したが、該突起７を有する蝶番３で
は、ネジ孔１０と突起７部で支持しているため、
少々ネジ６が緩んでもガタの発生は起こらない非
常に安定した蝶番３であり、眼鏡用フレームの品
質、耐久性を大きく向上させた優れた考案であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はメガネ枠の一部を立体的に表わしたも
ので、第２図は第１図におけるＡ部拡大図であり
第３図、第４図は本考案に係る眼鏡用蝶番を分解
したもので第３図ａ第４図ａが凹ブロツク、第３
図ｂ第４図ｂが凸ブロツクを示しており、さらに
第５図は該突起の他の形状例を表わしたものであ
る。 １……フロントフレーム、２……ツル、３……
蝶番、４……凹ブロツク、５……凸ブロツク、６
……ネジ、７……突起、８，１１……凹面、９，
１２……凸面、１０……ネジ孔、１３……凹側
面、１４……凸側面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 凹ブロツク４と凸ブロツク５をネジ６で連結
   した眼鏡用蝶番において、互いに回転する摺動
   面に小さな突起７を設け、上記蝶番の屈曲に際
   し、該突起７が常に他の摺動面と当接し合い、
   メガネの長期使用に対して蝶番３のガタを防止
   することを特徴とする眼鏡用蝶番。 (2) 上記凸ブロツク５の凹面８に突起７を設けた
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の眼鏡用蝶
   番。 (3) 上記凹ブロツク４の凸面９に突起７を設けた
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の眼鏡用蝶
   番。 (4) 上記突起７の形状を半円柱形とした実用新案
   登録請求の範囲第１項ないし第３項記載の眼鏡
   用蝶番。 (5) 上記突起７の形状を三角柱形とした実用新案
   登録請求の範囲第１項ないし第３項記載の眼鏡
   用蝶番。