JPS6138495Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパフ収納部を備えたコンパクト容器に
関するものである。

パフ収納部を備えた従来のコンパクト容器は、
容器本体と蓋体との間に中蓋を介在させ、これら
をその後端縁部において相互に枢着し、パフ収納
室を容器本体と中蓋との間或いは中蓋と蓋体との
間に形成している。しかしながらこの種のコンパ
クト容器ではパフ収納室がこれと一体不可分に形
成されているため、常時嵩張つた構造となつてし
まう。このようなコンパクト容器は、特に夏期に
おいて水分を含んだスポンジ等のパフを化粧料と
分離して収納する場合は良いが、冬期においては
乾燥したパフを用いこれを化粧料と分離して収納
する必要がないため、不必要に嵩張つたものとな
つてしまう。従つて、従来のこの種のコンパクト
容器はもつばら夏用のコンパクト容器として用い
られ、冬期には別の薄形のコンパクト容器が一般
的に用いられていたのである。

本考案は上記の問題点に着目してなされたもの
で、その目的は水分を含んだパフを化粧料と分離
して収容することができるとともに、必要な場合
にはパフ容器部を分離して薄形とすることのでき
るコンパクト容器を提供するにある。

以下に本考案の好適な実施例について、添附図
面を参照にして説明する。

図に於いて、１は容器本体を示し、こ容器本体
１には化粧料２を収納する凹部３が形成されてい
る。この容器本体１には蓋体４が後端部において
開閉自在に枢着され、蓋体４の内面には鏡５が添
着されている。容器本体１の前端縁部には凹状切
欠部６が形成され、その奥部には第１の止錠突片
７が一体形成されている。この凹部切欠部６に対
応して蓋体４の前端縁には爪片８が垂下され、こ
の爪片８の内壁面には第２の止錠突片９が形成さ
れており、蓋体４を閉じると爪片８が凹状切欠部
６内に侵入し両止錠突片７，９が係合して蓋体が
閉止位置を占めることになる。

容器本体１の底面は内底壁１０と外底壁との二
重底構造であつて（第４図参照）、外底壁１１に
は第３図に示すように一対の平行な係合スリツト
１２−１２が形成されてなり、各スリツト１２に
は広幅部１３と狭幅部１４とが前後方向に連続的
に形成されている。また、内底壁１０と外底壁１
１との上下方向の間隔はスリツト１２の広幅部１
３から狭幅部１４に向けて徐々に狭くしてなる。

第１図において、容器本体１の下側にはスポン
ジ等のパフ１５を収納するための皿状パフ容器１
６が配設されている。好ましくは、このパフ容器
１６の底面には複数個のパフ乾燥用の通気孔１７
を形成することである。このパフ容器１６の両側
縁部には一対の係合突片１８−１８が立設され、
各突片１８の上端１９はフツク状に折曲形成され
ている。

上記のようなパフ容器１６を第１図に示す分離
状態から持ち上げて、その係合突片１８−１８を
スリツト１２−１２の広幅部１３−１３に嵌挿し
て狭幅部１４−１４の方に摺動させると、各フツ
ク状上端部１９が狭幅部１４よりも広幅に形成さ
れているためパフ容器１６が容器本体１の下面か
ら脱落することはない、この時、好ましくは、係
合突片１８は狭幅部１４によつて横方向に遊動し
ないように挾持され、またフツク状上端部１９が
内底壁１０によつて外底壁面に押圧されて縦方向
にも遊動しないようにすることである。

上記のように、パフ容器１６が容器本体１と合
体した状態から、パフ容器１６をスリツト１２の
広幅部１３の方に摺動すると、係合突片１８のフ
ツク状上端部１９はスリツト１２の広幅部１３よ
りも狭幅に形成されているためここから下方には
ずれ、パフ容器１６は容器本体１から分離される
ことになる。

以上のように、本考案のコンパクト容器によれ
ば、パフ容器１６を持ち上げて、その係合突片１
８−１８を容器本体１の底面に形成されたスリツ
ト１２の広幅部１３に嵌挿してからパフ容器１６
をスリツト１２の狭幅部１４側に摺動させること
によつてパフ容器１６は容器本体１に固定的に取
付けられ、逆にパフ容器１６を広幅部１３側に摺
動させることによつて容器本体１から分離するこ
とができる。

従つて、夏期において水を含んだパフ１５を化
粧料２と分離して携帯する必要がある場合には、
パフ容器１６を容器本体１と合致させておき、ま
た夏期以外のシーズンに於いて水を含んだパフを
使用しない時にはパフ容器を分離して保管し、乾
燥したパフを化粧料の上に直接載せて薄形のコン
パクト容器として携帯することができ極めて使用
上便利である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は容
器本体とパフ容器とを分離して示す斜視図、第２
図はパフ容器を取付けた蓋体の閉止位置における
コンパクト容器の斜視図、第３図は容器本体の底
面図、第４図は第２図の−線断面図、第５図
は第２図の−線断面図、第６図は第５図の状
態からパフ容器をスリツトの広幅部側へ摺動させ
てパフ容器を容器本体から分離した状態を示す断
面図。 １……容器本体、４……蓋体、１２……スリツ
ト、１３……広幅部、１４……狭幅部、１５……
パフ、１６……パフ容器、１８……係合突片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 化粧料を収納する容器本体１に蓋体４を開閉
   自在に枢着してなるコンパクト容器において、
   該容器本体の底面に一対の平行な係合スリツト
   １２−１２を形成し、各スリツトには広幅部１
   ３と狭幅部１４とが連続的に形成されてなり、
   該容器本体並びに該蓋体とは別体に上面が開口
   したパフ容器１６を形成し、該パフ容器には一
   対の係合突片１８−１８を上方に突出形成して
   該スリツトの該広幅部に下方から嵌挿可能と
   し、該広幅部に嵌挿した該係合突片を該広幅部
   から該狭幅部側に摺動させることによつて該係
   合突片が該スリツトから下方に分離不能となり
   該パフ容器が該容器本体に結合されてなること
   を特徴とするコンパクト容器。 (2) 前記係合突片１８−１８の上端部１９−１９
   をフツク状に折曲形成し、該係合突片に前記ス
   リツト１２−１２の狭幅部１４−１４において
   水平方向及び垂直方向に挾着してなることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   コンパクト容器。