JPS6137387Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は電動送風機などの収納室の前方に集塵
室を一体的に有する電気掃除機に関するものであ
る。

従来の技術 従来、電動送風機などの収納室の前方に集塵室
を一体的に形成したこの種電気掃除機にあつて
は、例えば特開昭52−23867号公報に記載されて
いるような構成を採用していた。すなわち、上方
開口状の下ケース内を電動送風機などの収納室と
集塵室とに区画し、これら上方開口部を上ケース
によつて閉じるとともに、この集塵室と対応する
ところには蓋体によつて開閉される開口部分を設
けていた。

考案が解決しようとする問題点 しかし、上記の構成では収納室に電動送風機が
内設され、同時に各種スイツチも取付けられてい
たために、組立が複雑となり、またメンテナンス
の都度電動送風機はもちろんスイツチも外さなけ
ればならず、非常に作業性が悪かつた。さらに、
上、下ケースを成形するために、少なくとも大型
の金型が２個必要となり、その分コストが高くな
る問題があつた。

本考案は、このような従来の問題点を解消した
もので、合理的な組立が可能な、しかもメンテナ
ンス性のよい安価な電気掃除機を提供するもので
ある。

問題点を解決するための手段 上記従来の問題点を解消するために本考案の電
気掃除機は、連通口を有する隔壁によつて前方に
集塵室、後方に収納室を区画形成し、前壁には集
塵室に連らなる吸込口を、後壁には収納室に連ら
なる排気口をそれぞれ設けるとともに、上記収納
室側の底部は開口させた上方開放状の主体ケース
と、上記収納室に収納された電動送風機およびコ
ード巻取り装置と、収納室の底部開口を閉じる裏
蓋と、集塵室の上方開放部を開閉する集塵蓋と、
収納室の上方開放部を閉じ、同収納室内に突入す
る応用部品収納室を凹設した上ケースと、この応
用部品収納室を開閉する蓋体とを具備し、上記上
ケースには各種スイツチを取付け、さらにその応
用部品収納室の室壁の一部を排気口と間隔をおい
て対向させて、両者間に排気通路を形成したもの
である。

作 用 上記の構成において、まず組立に際してはスイ
ツチを上ケースに取着して１つのユニツト体とし
て主体ケースに固定することができ、また電動送
風機などは収納室の底部開口より組込む。次にメ
ンテナンスに関して、電動送風機などは同底部開
口を介してでき、スイツチのそれは上ケースを外
すことで独立して行える。

さらに、成形時の金型として本体ケース以外は
大型のものが必要でなく、１つの金型で蓋体、上
ケースなどを同時成形することもできる。

実施例 以下その一実施例を添付図面に基づき説明す
る。図において、１は電動送風機２、コード巻取
り装置３、集塵袋４を内装した主体ケース、５は
前輪、６は後輪、７は集塵室８の開口部を閉塞し
て真空室にする集塵蓋で、一端部に設けられた引
掛け爪９を主体ケース１の把手部１０に設けた穴
部１１に引掛け、他端部を回動自在な尾錠１２に
より主体ケース１に係止する。１３は集塵蓋７に
配設された集塵量表示装置、１４は空気タイト用
兼用の保護バンパー、１５は上ケースで、第３図
に示すように電源スイツチ１６及び電動送風機２
の入力切換用の４つのボタンのプツシユ式切換ス
イツチ１７をそれぞれビス１８，１９で固定し、
さらに応用部品収納室２０に応用部品２１を収納
するようにしている。この上ケース１５は前記主
体ケース１に取付け固定している。２２は略コ字
状のエアタイト用パツキングである。２３は応用
部品収納室２０を閉塞すべく設けられた蓋体で、
一端に設けられた軸部２４を上ケース１５に設け
られた穴部２５に嵌合させて回動自在としてい
る。２６は電動送風機２、コード巻取り装置３な
どの収納室２７の開口部を閉塞する裏蓋で、主体
ケース１の裏からビス等で固着されている。

２８，２９はペタルで、圧縮バネ３０で付勢さ
れて上ケース１５に装着されており、押すことに
より、ペタル２８は電源スイツチ１６の入切を
し、もう一つのペタル２９はコード巻取り装置３
のブレーキ操作ができる。３１，３２は電動送風
機２の前後に挿着した緩衝体である。

上記構成になる電気掃除機を運転すると、塵を
含んだ空気は主体ケース１の前端面に設けられた
吸込口３３から吸込まれ、集塵袋４を通過する際
に塵は集塵袋４内にたまり、空気は集塵室８と収
納室２７と連通するスリツト状の連通口３４から
電動送風機２内を通り、更に主体ケース１と上ケ
ース１５の応用部品収納室２０壁面とで形成する
排気室３５を経て主体ケース１の後部垂直壁面に
形成された排気口３６より外部に吐出される。

上記構成によれば、本体を構成する大物部品は
主体ケース１の１点ですみ、金型製作費用、成形
機の機械レートも安くすることができる。また、
その他の部品についても上ケース１５と裏板２６
とを第７図のように、あるいは集塵蓋７と応用部
品収納室２０を閉塞する蓋体２３を第８図のよう
に組み合せて組取りすれば、主体ケース１と同様
に金型費及び成形費用も安くなる。

さらに、掃除機の機能部品である、電源スイツ
チ１６及びペタル関係２８，２９を上ケース１５
にユニツトの状態であらかじめ組立て、そのユニ
ツト化したものを第５図に示すように主体ケース
１に装着固定し、主体ケース１の底部から電動送
風機２、コード巻取り装置３を挿入し裏蓋２６で
閉塞すれば簡単に組立てられる。また、仮にスイ
ツチ関係を修理し交換する場合は、上記上ケース
１５を主体ケース１より外せば簡単に修理交換も
できる。さらに、電動送風機２及びコード巻取り
装置３を修理交換する場合には、主体ケース１の
底部の裏蓋２６を外せば簡単にできる。

考案の効果 このように本考案によれば、本体構造が簡単で
組立てやすく、かつ部品点数の少ない安価な製品
の提供することと、製品の修理等のサービス性に
優れたものが提供できるものである。また、上ケ
ースの応用部品収納室を利用して排気路を形成し
ているところから、主体ケースに上記排気路形成
用の壁などを設ける必要がなく、したがつて主体
ケースを一層簡素化して、その成形性を高めるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における電気掃除機
の外観斜視図、第２図は同断面図、第３図は要部
断面図、第４図は電気掃除機を構成する主要部品
の分解断面図、第５図は主体ケースと上ケースの
組立てた状態を示す断面図、第６図は主体ケース
の外観斜視図、第７図は上ケースと裏蓋の外観斜
視図、第８図は集塵蓋と応用部品収納閉塞蓋体の
外観斜視図である。 １……主体ケース、２……電動送風機、３……
コード巻取り装置、７……集塵蓋、８……集塵
室、１５……上ケース、１６，１７……スイツ
チ、２０……応用部品収納室、２３……蓋体、２
６……裏蓋、２７……収納室、３３……吸込口、
３４……連通口、３６……排気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連通口を有する隔壁によつて前方に集塵室、後
   方に収納室を区画形成し、前壁には集塵室に連ら
   なる吸込口を、後壁には収納室に連らなる排気口
   をそれぞれ設けるとともに、上記収納室側の底部
   は開口させた上方開放状の主体ケースと、上記収
   納室に収納された電動送風機およびコード巻取り
   装置と、収納室の底部開口を閉じる裏蓋と、集塵
   室の上方開放部を開放する集塵蓋と、収納室の上
   方開放部を閉じ、同収納室内に突入する応用部品
   収納室を凹設した上ケースと、この応用部品収納
   室を開閉する蓋体とを具備し、上記上ケースには
   各種スイツチを取付け、さらにその応用部品収納
   室の室壁の一部を排気口と間隔をおいて対向させ
   て、両者間に排気通路を形成した電気掃除機。