JPS6135354B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、あらかじめ取付けた坑底用工具
（downhole tool）を坑井内の一工程の作動で坑井
ケーシングに固定するために、機械的に自力作動
〓〓〓〓〓
で流体圧を作動させる装置に関する。

また本発明は、ホイツプストツクのような坑底
用工具と穿孔ビツト組立体をあらかじめ取付け、
又穿孔ストリングを連結してユニツトとし、これ
を吊下げて下降させ、一工程で坑井ケーシングに
固定させる固定装置に関し、横掘り或は傾斜掘り
等の各種目的に使用されるものである。

より詳しくは本発明の固定装置では、機械的発
火装置によつて該固定装置に内蔵した流体圧発生
材料に点火させる。発生した流体圧はピストンに
作用してせん断ピンをせん断し、テーパを有した
マンドレルを移動し、かくして半径方向に移動し
たスリツプによつて坑井ケーシング又は坑井に噛
付き状に係合させる。

従来から使用されている坑底用工具は、各種流
体圧発生装置によつて作動して半径方向に拡開す
るスリツプを数工程に亘つて作動させて坑井ケー
シングに固定される。流体圧は通常、固定装置を
作動させるのに充分な大きさの流体圧を発生する
火薬、化学反応成分を含んだ各種燃焼材料に点火
することによつて発生される。爆発性充填物、弾
丸、その他の発射体に電気的及び機械的に点火さ
せる各種方法が知られている。

本発明の固定装置が従来技術と異なつている点
は、固定装置に坑底用工具をあらかじめ取付け、
それを穿孔ストリングによつて坑井に降して全装
置を坑井に取付けることである。又引金用頭部を
備えた予備付勢した機械的点火機構を坑底部又は
坑井に取付けた栓に強く係合させ、該点火機構に
組立体の重量をかけることによつてせん断ピンを
せん断してハンマの予備付勢を解除する。ハンマ
によつて衝撃を与えられた点火ピンは燃焼材料カ
ートリツジの点火部材に突当つて流体圧を発生
し、噛付き用スリツプが半径方向に拡開して坑井
ケーシングに噛付き状に係合する。

本発明によれば、支持装置に連結した坑底用工
具にあらかじめ固定装置を取付けて一つのユニツ
トとし、坑底工具と固定装置とを一工程で坑井内
に下降させて、坑底又は坑井に取付けた栓に係合
させると共に両者の重量を坑底又は栓にかけるこ
とによつて、坑井の側壁に固定するようにした自
力作動の抗底工具用固定装置であつて、上記固定
装置が、 イ 上部に連結装置を設けた閉鎖端部を有する内
部マンドレルを備え、閉鎖端部から該閉鎖端部
に対向した内部マンドレルの開口端部に向けて
軸線方向に側壁を延設して内部に室を形成し、
上記内部マンドレルの側壁には少なくとも一つ
の流体通路を形成し、又内部マンドレル側壁の
中間部外側に爪形係合歯を設けると共に、内部
マンドレルの下端周縁には外方下向きのテーパ
を有する下部円錐体を設け、 ロ 内部マンドレルの周囲には該内部マンドレル
の外側面と密閉状に摺動係合するピストン面を
有した外部マンドレルを備え、該外部マンドレ
ルは固定装置の作動前にはせん断可能な部材を
介して内部マンドレルに結合されていて、上記
流体通路付近の内部マンドレルの周りに内側ピ
ストン面領域を有し、又外部マンドレルの下端
付近に上部円錐体を設け、該上部円錐体は内側
に向つたテーパ面を有すると共に内部マンドレ
ルの側壁の周りに延設され、 ハ 上記両円錐体の周りに角度的に間隔をおいた
上下の内側面を有する複数の噛付き用スリツプ
を備え、該スリツプが回転しないように両円錐
体の内の少なくとも一つに固着すると共に、両
円錐体によつて半径方向に移動させて坑井の側
壁に噛付き状に係合させ、 ニ 外部マンドレルの上部円錐体の周りに延びた
解除自在のスリツプハウジングを備え、該スリ
ツプハウジングをせん断可能な部材を介して上
記の上部円錐体に取付けて、角度的に間隔をお
いた上記噛付き用スリツプを上記上下部円錐体
に対して接触状に保持し、 ホ 内部マンドレル外側の爪形係合歯と係合して
外方向に拘止する爪部材を備え、外部マンドレ
ルを移動することによつて内部マンドレルに対
して軸線方向の一方向に移動可能であるが、逆
方向の移動をしないことによつて、両円錐体が
噛付き用スリツプから外れ従つて噛付き用スリ
ツプが側壁から外れることを防止し、 ヘ 内部マンドレルの開口端部付近に動力供給装
置を備え、該動力供給装置が燃焼材料を含ん
で、点火器で点火して室内の流体に適当な流体
圧源を供給し、外部マンドレルを内部マンドレ
ルから解除し、内部マンドレルと下部円錐体に
対して外部マンドレルと上部円錐体と噛付き用
スリツプとを移動させ、噛付き用スリツプを半
〓〓〓〓〓
径方向外方に押付けて坑井の側壁に噛付き状に
係合させ、 ト 点火器に打撃を与えて燃焼材料に点火するた
めに、上記の動力供給装置に近接してあらかじ
め付勢した機械的点火装置を備え、さらに チ 上記点火装置に近接して、坑底部又は坑井の
栓に当接して予備付勢した点火装置を解除する
ようにした機械的引金装置を備え、充分な所定
重量を有する固定装置及び支持装置を支持から
解除することによつて、坑底又は栓で支持され
た引金装置を作動させてなる自力作動する坑底
工具用固定装置を提供するものである。

第１図及び第１Ａ図に示すように、自力作動の
固定装置１０の端部キヤツプ又は上端部１２はク
レビスピンＰを介して坑底用工具Ｔの下端部に連
結している。第４図に示す如く、該坑底用工具Ｔ
のせん断ボルトによつてあらかじめ穿孔ビツトＤ
に取付けると好都合である。上記の穿孔ビツトＤ
は米国特許第3908759号の開示と類似の方法でビ
ツト支持用穿孔ストリングDSの下端に取付けら
れている。しかし坑底用工具Ｔを穿孔ストリング
DSに直接取付けてもよい。このようにして、穿
孔ストリングはビツト、坑底用工具、及び固定装
置組立体を支持する。

本実施例において坑底用工具Ｔの上部を第４図
に示し、公知のホイツプストツクＷを第１図に示
す。ホイツプストツクＷは該ホイツプストツクＷ
の傾斜側面によつて方向決めしたパイロツト ビ
ツトＤでケーシングＣに窓を穿つて坑井を偏距さ
せるものである。しかし本発明の固定装置にホイ
ツプストツク以外の坑底用工具、例えばパーフオ
レータ、パツカー、サイドコア等の工具を取付け
得ることは勿論である。

端部キヤツプ１２の中心孔１４には着脱自在の
管状栓１６が差込まれている。又端部キヤツプ１
２の外方下端部に螺切して、内部円筒状マンドレ
ル２０の開口部の上部螺切部に密閉状に螺合す
る。端部キヤツプの孔１４にはボールを弾撥付勢
した形式の安全弁RVを取付けて、安全限度を越
した圧力を装置から逃がすようになつている。内
部マンドレル２０は、該内部マンドレルを貫通し
横方向に延びた一つ以上の流体通路２２を有する
上部側壁部と、外部に爪形係合歯２４を有する中
間部分と、外部に螺切した下端部と、内部室２８
とを備える。室２８内には、環状のシール部材及
び溝を有するピストン３０を設けて、環状のスト
ツパ即ちスナツプリング３２によつて、マンドレ
ル側壁との摺動状係合部及びピストン上方に流体
Ｆを収容した室の下端開口部をシールする。上記
の流体Ｆは、ピストン３０と端部キヤツプ１２の
栓１６との間で室２８内に収容されると共に、流
体通路２２を経て、内部マンドレル外周の密閉空
間内に通じている。

内部マンドレル２０の下端には、内側に螺切し
たシール用下部円錐体３４を螺合する。下部円錐
体３４に、角度的に等間隔に配設したテーパ状の
キー溝及びキー３６を設ける。このキー溝及びキ
ー３６は、内部にはテーパ状のキー溝をまた外部
には噛付き用の歯を有する半径方向に拡開可能な
噛付き用スリツプ３８のテーパ状内側端部を係合
状に案内するものである。キー及びキー溝によつ
てスリツプと円錐体とが相互に回転することを妨
げるが、軸線方向の移動は自由である。夫々のス
リツプ３８は対向した上下のテーパ状内側面を有
し、該両内側面は、軸線方向に間隔をあけた上下
の円錐体３４及び４０のテーパ状外側面によつて
弾撥的に係合保持されている。上部円錐体４０を
下部マンドレルと一体に形成してもよいが、図示
の如く適宜の締結具又はねじによつて円筒状の外
部マンドレル４４の下端部に取付けることが好ま
しい。上記の外部マンドレル４４は流体通路２２
付近に内側環状ピストン面を有して摺動自在であ
るが、常時は少なくとも一つ、好ましくは複数の
せん断ねじ４６によつて内部マンドレル２０の上
端部に密封状に係合して取付けられている。

噛付き用スリツプ３８を保持するための角度的
に間隔をおいた窓をその側壁に有した環状スリー
プ５０を一つ以上のせん断ねじ５２によつて上部
円錐体４０に取付ける。この環状スリーブ５０の
下端は各噛付き用スリツプ３８の外側に設けた凹
所付近まで下方に向けて延びている。又角度的に
間隔をおいて環状スリーブ５０を取付けた突起５
４が上記の凹所内に向けて内方に延びている。
夫々の噛付き用スリツプ３８の凹所内に圧縮ばね
５６等の弾撥性部材を設け、該ばね５６を環状ス
リーブ５０のスリツプ３８間で突起５４に外嵌し
て、引込められたスリツプを弾撥的に維持すると
共に、両円錐体３４及び４０のテーパー面に接触
〓〓〓〓〓
状に係合させる。

内部マンドレルの歯付の中間部分と上部円錐体
４０との間には、拘止用の爪部材６０を設けて円
錐体３０及び４０が半径方向に拡開した噛付きス
リツプ３８から離れて軸線方向に移動するのを防
止する。

爪部材６０は、内部マンドレルの中間部分上の
外側爪歯と、それに噛合うようにした半径方向に
拡開可能な分割形爪リング６２上の内側爪歯とに
よつて構成される。

弾撥性のある分割形爪リング６２は内側環状溝
内であつて、上部円錐体４０と外部マンドレル４
４の相互に向合つた肩部間に配設される。従つて
外部マンドレル４４と内部マンドレル２０が相互
に移動すると爪リング６２を動かして、爪リング
の内側爪歯が内部マンドレル２０の外側爪歯上を
摺動する。これと同時に、爪リング６２は外れる
のに充分なだけ半径方向に拡開して爪リングの内
側爪を前進させ、内部マンドレル２０の隣接した
別の外側歯に係合する。

このようにして分割形爪リング６２が一旦引込
むと両マンドレル、両円錐体及び噛付き用スリツ
プ間には逆方向の相対的移動が行なわれず、従つ
て拡開した噛付き用スリツプ３８とケーシングＣ
間の固定状係合が維持される。

内蔵形動力供給装置７０は、下部円錐体３４の
螺切下部内端部に螺合状に取付けられたカートリ
ツジハウジング７２を備える。内部マンドレル２
０の室２８の下端付近のカートリツジハウジング
７２内には、細長い密閉室が設けられていて燃焼
性の流体圧又はガス圧発生材料のカニスタPSを
収容する。

第３図に示すように、カニスタPSは金属、プ
ラスチツク、紙、繊維等の適宜材料で作つたセル
状ケーシングＳを備え、該セル状ケーシングＳは
端部に取付けたフランジ付頭部Ｈの反対側端部に
出口開口を有する。

頭部ＨからフランジＦが半径方向下方に延び
て、カートリツジハウジング７２の下端及び点火
機構８０のカートリツジ保持装置に係合する。頭
部Ｈ内の中央孔に点火部材Ｉを設ける。この点火
部材は適宜の適宜構造のものでよく、中央孔に圧
入した点火用カプセル状に形成する。カプセルＩ
は少量の花火火薬の点火材料を含み、この点火材
料は外側に配設した流体圧を発生して推進させる
材料Ｍの主環状充填物をこれと同時に点火させる
のに使用する。

この推進用材料は通常の爆発材料よりもずつと
遅い速度で燃焼する形式の燃焼材料であることが
好ましい。燃焼速度の遅い適当な圧力発生材料は
ストロンチウム硝酸、臭化パーコールレート、ポ
リブタジエンオキシアミドの混合物である。起爆
薬としては上記と類似であるがより燃焼速度の速
い混合物を用いる。点火カプセルに打撃を与えて
推進用材料Ｍを点火させる機械的点火装置を設け
る。点火装置はあらかじめ負荷した点火機構８０
を備える。該点火機構は、カートリツジハウジン
グ７２の螺切下端部にユニツト状に螺着したハウ
ジング８２内にあらかじめ組込まれている。ハウ
ジング８２の上部には点火ピンハウジング８４
と、点火ピン案内８８を挿入してそれをスナツプ
リングで保持する中央孔を有した保持リング８６
とを備えた点火ピン装置が設けられている。

点火ピン９０の打撃用先端部は点火ピン案内８
８の中央の孔内に摺動状にかつ密閉状に設けられ
ていて、それに近接した点火カプセルＩに打撃を
与えるように形成されている。正規状態におい
て、点火ピン９０を点火カプセルＩから弾撥的に
引離して弱い圧縮ばね９２のような弾撥性装置に
よつてストツパに止められている。上記の圧縮ば
ね９２は点火ピンハウジング８４の中央孔内にあ
る点火ピン９０の中央部の周りに設ける。又上記
の圧縮ばね９２は、点火ピンハウジング８４の内
側肩部と点火ピン９０の反対側の端部の環状肩部
との間を軸線方向に延びていて、引込んだ位置に
点火ピンを維持するには軽い力をかければ充分で
ある。

点火ピンハウジング８４の下端部に当接した位
置にハンマ装置用ハウジング９６を備えたハンマ
装置を設ける。上記のハンマ装置用ハウジング９
６の中央孔にはあらかじめ付勢したハンマ９８が
摺動自在に設けられている。ハンマ９８はあらか
じめ付勢した弾撥性圧縮ばね１００をハンマに係
合すること及びハウジング９６の側壁を貫通突出
してハンマ９８の側面との間を塞いだ一つ以上の
せん断ピン１０１の反力とによつて打金を起した
状態に保持される。付勢したばね１００を、ハン
マ装置用ハウジング９６内に設けたカツプ状のば
〓〓〓〓〓
ねハウジング１０２内に配置する。

上記のばね１００はばねハウジング１０２とハ
ンマ９８の下方に突出した面との間で圧縮されか
つ軸線方向に延びている。

又ばねハウジング１０２の下端部は、ばね１０
０によつてハンマハウジング９６の内側傾斜面と
係合状に保持され、他方上端部は、点火ピン９０
に打撃を与えて点火カプセルＩ内に推進させるよ
うにハンマ９８に係合している。

固定装置の下端部に機械的に引金装置を取付け
て、ばねハウジング１０２とハンマ９８とに対し
てせん断ねじ１０１をせん断してハンマ９８のば
ね付勢拘束を解除するのに充分な軸線方向の力を
かけるようにする。

引金装置は点火機構８０のハウジング８２下端
の内側螺切部に螺合した端部キヤツプ１０６を備
える。拡径した引金用頭部１１０には引金用シヤ
フト１０８を螺着する。上部の引金用シヤフト１
０８は、端部キヤツプ１０６の中央の多段状孔内
で環状フランジと係合するスナツプリングを有し
て摺動自在に設けられている。引金用シヤフト１
０８の上端部はばねハウジング１０２の底部に、
又、引金用頭部１１０は坑井底部又は坑井内に配
置した栓P′に積極的に打当するように構成されて
いる。

固定装置の作動は、第１図、第１Ａ図、第２図
についての以下の説明を読み、第２図に示す固定
装置の構成部材の点火、移動、固定位置を第１図
及び第１Ａ図に示す当初の予備付勢、非点火、非
固定位置と比較すればより明確に理解できるであ
ろう。本説明では坑井の方向偏距によく使用する
ホイツプストツクＷを一例として使用する坑底用
工具を取付けた固定装置１０の作動を説明する。

第４図に示すように従来形ホイツプストツクの
上端には、穿孔ストリングDSに連結した穿孔ビ
ツトＤの下部案内端部を取付けるせん断ボルトを
設け、ホイツプストツクの下端部は必要があれば
変形して、図示の如きクレビスピンＰ又は適宜の
其他の方法で固定装置の上端部にあらかじめ取付
けて置く。所望の傾斜掘り開始点の下方に坑井の
底部又は栓P′の配設が完成すると、あらかじめビ
ツト、ホイツプストツク及び固定装置を取付けた
穿孔ストリングを坑井ケーシング内に降して栓
P′の僅か上方或は該栓に僅か重量がかかる程度に
接触させて坑口から吊下げる。

従つて、固定装置１０、ホイツプストツク、ビ
ツト及び穿孔ストリングの合計重量は坑井底部又
は栓P′を押下げることもなく又支持されることも
ない。ホイツプストツクＷの傾斜面の方向を公知
の手段でしらべ、必要があれば回転させて適正な
方向に斜面を向け直す。

穿孔方向が希望の方向に正しく向けられると穿
孔ストリングを弛めて、組立体の全重量を栓Ｐに
掛け、引金用頭部１１０で係合した栓Ｐによつて
受止める。坑井底部又は栓Ｐで支けられたハンマ
９８、ばねハウジング１０２、引金用シヤフト１
０８及び引金用頭部１１０で構成された非可動の
固形柱状体に比較して組立体の残余部分の重量が
遥かに大きいので、この大きな下向きの力によつ
てせん断ピン１０１をセン断する。

ピン１０１がせん断すると蓄えられていたばね
１００のエネルギが解除され、ハンマ９８を上方
に向けて推進して点火ピン９０に打当る。ハンマ
の衝撃力が弱い圧縮ばねの抵抗に打勝つて点火ピ
ン９０を推進し、カートリツジのフランジ付頭部
Ｈ内の点火カプセルＩに打当る。

点火カプセルの火薬に引火して、隣接した遅速
燃焼性の流体圧発生材料Ｍに引火する。流体圧発
生材料Ｍが燃えることによつて、室２８下部内に
ガス圧又は流体圧を発生してピストン３０に作用
し、これによつて流体を圧縮する。

内部マンドレル２０内の流体が流体通路２２を
通つて外部マンドレル４４内に流れる際に、外部
マンドレル４４内側のピストン面を押してねじ４
６を切断して外部マンドレルを内部マンドレルか
ら解除し、上下部円錐体４０及び３４を相対的に
移動して噛付き用スリツプ３８を拡開してケーシ
ングＣに永続的に噛付き係合させる。

外部マンドレル４４の最初の相対的下降移動に
よつて、該外部マンドレルに係合する上部円錐体
４０に取付けた爪リング６２、環状スリーブ５０
及び噛付き用スリツプ３８が外部マンドレルと共
に下降移動する。

噛付き用スリツプ３８が下部円錐体３４上にの
し上つて下降移動して、半径方向外方に向けて移
動し、ケーシングＣの内壁に強く噛合状に接触
し、上部円錐体４０と環状スリーブ５０との間で
せん断ねじ５２をせん断するのに充分な圧力を発
〓〓〓〓〓
生する。環状スリーブ５０から上部円錐体４０が
解除されることによつて外部マンドレル４４と爪
リング６２とがさらに下降移動して噛付き用スリ
ツプ３８が半径方向外方に向けて移動する。

流体圧はそれが消費しつくされるまで、該流体
圧は円錐体４０を移動させて噛付き用スリツプ３
８を拡開するように作用し、爪リング６２で円錐
体及び噛付き用スリツプを、逆方向に移動しない
位置に拘止する。安全弁RVをセツトして装置に
必要以上の過剰の流体圧がかからないように流体
圧を適宜逃がして装置が破損するのを防止する。

このようにして、固定装置と該固定装置に取付
けた坑底用工具Ｔ即ちホイツプストツクＷとは、
噛付き用スリツプに円錐体を接触してキー止めす
ることにより、軸線に対しては勿論のこと回転移
動方向に対して希望の掘削方向に永続的に固定す
ることができる。その後、穿孔ビツトＤと穿孔ス
トリングDSは、適宜の重量及び力をかけてせん
断ボルトをせん断する等の公知手段によつてホイ
ツプストツクＷから取外される。次いでホイツプ
ストツクの傾斜面に沿つて穿孔ビツトを導き乍ら
下降させ、ケーシングＣを貫通し、公知の方法で
坑井の方向を変える。ケーシングＣに孔が明く
と、側方に進路を変えた坑井を掘削するために穿
孔ビツトＤの他の適宜掘削装置又は組立体と交換
する。

せん断ねじ又はピストンは負荷がかかると前述
した所定の順序でせん断するように設計されてい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は坑井ケーシング内に位置した本発明の
固定装置の上部及び中央部を一部を側面図でまた
一部を断面図で示した図で、該固定装置の上端に
は傾斜掘りに使用する坑底用ホイツプストツクの
下端が取付けられていて、第１Ａ図は坑井ケーシ
ング内に位置したプラツグと係合した固定装置の
下部を一部を側面図でまた一部を断面図で示した
図、第２図は作動して坑井ケーシングと噛付き状
に係合した固定装置を一部を側面図でまた一部を
断面図で示した図、第３図は流体圧発生材料を内
蔵したカートリツジの断面図、第４図は予め穿孔
ビツトに連結した第１図のホイツプストツクの上
部を示す図で、穿孔ビツトは装置全体を支えるよ
うに穿孔ストリングに取付けられている。 １０……固定装置、１２……閉鎖端部（端部キ
ヤツプ）、２０……内部マンドレル、２２……流
体通路、２４……爪形係合歯、２８……室、３０
……ピストン、３４……下部円錐体、３６……キ
ー止め部材、３８……噛付き用スリツプ、４０…
…上部円錐体、４４……外部マンドレル、４６…
…せん断ねじ、５０……スリツプハウジング（環
状スリーブ）、５２……せん断ねじ、５６……圧
縮ばね、６０……爪部材、７０……動力供給装
置、７２……カートリツジハウジング、８０……
点火装置、８２……点火装置用外部ハウジング、
８４……点火ピンハウジング、８８……点火ピン
案内、９０……点火ピン、９２……圧縮ばね、９
６……ハンマ装置用ハウジング、９８……ハン
マ、１００……圧縮ばね、１０１……せん断ね
じ、１０２……ばねハウジング、１０６……端部
キヤツプ、１０８……引金用シヤフト、１１０…
…引金用頭部、Ｐ……連結装置（クレビスピ
ン）、Ｄ……穿孔ビツト、DS……支持装置（穿孔
ストリング）、Ｗ……ホイツプストツク、Ｃ……
ケーシング、RV……減圧弁、PS……カートリツ
ジ、Ｓ……セル状ケーシング、Ｈ……フランジ付
頭部、Ｉ……点火部材、Ｍ……推進用材料。 〓〓〓〓〓

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 支持装置に連結した坑底用工具にあらかじめ
   固定装置を取付けて一つのユニツトとし、坑底工
   具と固定装置とを一工程で坑井内に下降させて、
   坑底内は坑井に取付けた栓に係合させると共に両
   者の重量を坑底又は栓にかけることによつて、坑
   井の側壁に固定するようにした自力作動の坑底工
   具用固定装置であつて、上記固定装置１０が、 イ 上部に連結装置Ｐを設けた閉鎖端部１２を有
   する内部マンドレル２０を備え、閉鎖端部から
   該閉鎖端部に対向した内部マンドレルの開口端
   部に向けて軸線方向に側壁を延設して内部に室
   ２８を形成し、上記内部マンドレルの側壁には
   少なくとも一つの流体通路２２を形成し、又内
   部マンドレル側壁の中間部外側に爪形係合歯２
   ４を設けると共に、内部マンドレルの下端周縁
   には外方下向きのテーパを有する下部円錐体３
   ４を設け、 ロ 内部マンドレルの周囲には該内部マンドレル
   の外側面と密閉状に摺動係合するピストン面を
   有した外部マンドレル４４を備え、該外部マン
   ドレルは固定装置の作動前にはせん断可能な部
   材４６を介して内部マンドレルに結合されてい
   て、上記流体通路２２付近の内部マンドレルの
   周りに内側ピストン面領域を有し、又外部マン
   ドレルの下端付近に上部円錐体４０を設け、該
   上部円錐体は内側に向つたテーパ面を有すると
   共に内部マンドレルの側壁の周りに延設され、 ハ 上記両円錐体の周りに角度的に間隔をおいた
   上下の内側面を有する複数の噛付き用スリツプ
   ３８を備え、該スリツプが回転しないように両
   円錐体の内の少なくとも一つに固着すると共
   に、両円錐体によつて半径方向に移動させて坑
   井の側壁に噛付き状に係合させ、 ニ 外部マンドレルの上部円錐体の周りに延びた
   解除自在のスリツプハウジング５０を備え、該
   スリツプハウジングをせん断可能な部材５２を
   介して上記の上部円錐体に取付けて、角度的に
   間隔をおいた上部噛付き用スリツプを上記上下
   部円錐体に対して接触状に保持し、 ホ 内部マンドレル外側の爪形係合歯２４と係合
   して外方向に拘止する爪部材６０を備え、外部
   マンドレルを移動することによつて内部マンド
   レルに対して軸線方向の一方向に移動可能であ
   るが、逆方向の移動をしないことによつて、両
   円錐体が噛付き用スリツプから外れ従つて噛付
   き用スリツプが側壁から外れることを防止し、 ヘ 内部マンドレルの開口端部付近に動力供給装
   置７０を備え、該動力供給装置が燃焼材料を含
   んで、点火器で点火して室２８内の流体に適当
   な流体圧源を供給し、外部マンドレルを内部マ
   ンドレルから解除し、内部マンドレルと下部円
   〓〓〓〓〓
   錐体に対して外部マンドレルと上部円錐体と噛
   付き用スリツプとを移動させ、噛付き用スリツ
   プを半径方向外方に押付けて坑井の側壁に噛付
   き状に係合させ、 ト 点火器に打撃を与えて燃焼材料に点火するた
   めに、上記の動力供給装置に近接してあらかじ
   め付勢した機械的点火装置８０を備え、さらに チ 上記点火装置に近接して、坑底部又は坑井の
   栓に当接して予備付勢した点火装置を解除する
   ようにした機械的引金装置を備え、充分な所定
   重量を有する固定装置及び支持装置DSを支持
   から解除することによつて、坑底又は栓で支持
   された引金装置を作動させてなる自力作動する
   坑底工具用固定装置。 ２ 室２８の開口端部に近接して室内にピストン
   ３０を設け、該ピストンと内部マンドレルの閉鎖
   端部間の室内に収容された流体を、閉鎖端部に向
   つてピストンを移動させることによつて加圧し、
   この加圧力によつて流体を側壁に形成した流体通
   路２２を通して外部マンドレルのピストン面に向
   つて押出して該外部マンドレルを内部マンドレル
   から解除した特許請求の範囲第１項記載の固定装
   置。 ３ スリツプハウジング５０と噛付き用スリツプ
   ３８との間に弾撥性部材５６を設けて、非作動時
   には噛付き用スリツプを両円錐体４０，３４に係
   合した状態に引込んで保持し、又下部円錐体と噛
   付き用スリツプ間にキー止め部材３６を設けて、
   円錐体と噛付き用スリツプ間の相互回転移動を防
   止すると共に軸線方向の相互移動を可能にした特
   許請求の範囲第１項記載の固定装置。 ４ 動力供給装置７０が、内部マンドレルの開口
   端部付近で内部マンドレルの下部に取付けたカー
   トリツジハウジング７２を備え、該ハウジングの
   上下端部間に亘つてカートリツジ室を形成し、カ
   ートリツジ室に点火可能な燃焼材料を内蔵したカ
   ートリツジPSが、内部マンドレルの開口端部付
   近に開口した一端部を有するセル状ケーシングＳ
   と、上記セル状ケーシングの他端部に取付けた環
   状肩部を含むと共に該他端部において点火装置８
   ０に対峙したフランジ付頭部Ｈと、該フランジ付
   頭部の中央部の孔に挿入されていて、点火装置の
   付勢を解除した時に衝撃を受けて点火される点火
   部材Ｉと、セル状ケーシング内に収容された環状
   の燃焼性推進材料Ｍとを備えた特許請求の範囲第
   １項記載の固定装置。 ５ あらかじめ付勢した機械的点火装置８０が、
   動力供給装置のカートリツジハウジング７２の一
   端部に取付けた点火装置用外部ハウジング８２
   と、フランジ付頭部Ｈの付近において点火ピンハ
   ウジング８４内に配設されて点火部材Ｉに衝撃を
   与えるようにした可動の点火ピン９０と、該点火
   ピンの付近において点火ピンハウジング８４内に
   配設されて、点火ピンに衝撃をあたえて該点火ピ
   ンを点火部材内に向つて推進させるようにした予
   備付勢したハンマ９８とを備えた特許請求の範囲
   第４項記載の固定装置。 ６ 点火ピン装置が、点火ピン９０を係合状に案
   内する中央の案内孔を含んだ点火ピン案内８８を
   備え、該点火ピン案内は点火カプセルＩの付近で
   点火装置用外部ハウジング８２内に配設されてい
   て、又点火ピン案内に近接して点火ピンの周りに
   点火ピンハウジング８４を形成し、該ハウジング
   の内部に点火ピンに近接して弾撥性部材９２を設
   けて、非作動時には点火カプセルから離れて引込
   んだ位置に点火ピンを保持し、しかし乍らこの保
   持は衝撃力をかけることによつて容易に打破られ
   るような弱いものに設定し、ハンマ９８の予備付
   勢を解除することによつて点火ピンに衝撃を与え
   るようにした特許請求の範囲第５項記載の固定装
   置。 ７ 予備付勢したハンマ装置が、点火ピンハウジ
   ング８４の付近において点火装置用外部ハウジン
   グ８２内に形成したハンマ装置用ハウジング９６
   を備え、ハンマ装置用ハウジング半径方向に延び
   たせん断部材１０１によつてハンマ９８を阻止す
   ることによつて、摺動可能なハンマをハンマ装置
   用ハウジング内に付勢状に保持し、又ハンマ装置
   用ハウジング内にばねハウジング１０２を摺動自
   在に設け、該ハウジングをその開口端部から引金
   端部に近接した他端部まで延してハンマを収容
   し、ばねハウジングの底部とハンマ間に充分に圧
   縮して予備付勢した弾撥性部材１００を設けて、
   該弾撥性部材の付勢を解除した時に点火ピンに向
   つてハンマを推進させるのに必要な力を付与し、
   点火ピンを点火カプセルに打当てて燃焼性材料に
   点火した特許請求の範囲第６項記載の固定装置。 ８ 引金装置が、点火装置用外部ハウジング８２
   〓〓〓〓〓
   に対向した端部キヤツプ１０６と、該端部キヤツ
   プ内に摺動自在に保持されかつシヤフトの一端部
   でハンマ装置に係合すると共にハンマ装置の付勢
   を解除するようにした引金用シヤフト１０８と、
   該シヤフトの他端に設けられて坑井底部又は栓に
   係合する引金用頭部１１０とを備えた特許請求の
   範囲第１項記載の固定装置。 ９ 燃焼性材料によつて発生した過剰の流体圧を
   室２８から逃がすために減圧弁RVを備えた特許
   請求の範囲第１項記載の固定装置。 １０ ホイツプストツクＷが、内部マンドレルの
   閉鎖端部上の連結装置に取付けるための下端部
   と、該ホイツプストツクの上下端に亘つて延びる
   傾斜面とを備え、せん断部材を介してホイツプス
   トツクの上端部に穿孔ビツトＤを取付け、又穿孔
   ビツトを支持装置DSに取付けて、ホイツプスト
   ツク、穿孔ビツトを取付けた固定装置を一つのユ
   ニツト状にして坑井内に下降させ、坑底部又は栓
   に係合せしめた特許請求の範囲第１項記載の固定
   装置。 １１ 支持装置に取付けて坑井内に下降させ、坑
   井内の固定底部又は栓に係合させると共に重量を
   該坑井内の固定底部又は栓にかけることによつて
   坑井の側壁に固定するようにした自力作動の坑底
   工具用固定装置であつて、上記固定装置１０が、 イ 上部に連結装置Ｐを設けた閉鎖端部１２を有
   する内部マンドレル２０を備え、閉鎖端部から
   該閉鎖端部に対向した内部マンドレルの開口端
   部に向けて側壁を延設して内部に室２８を形成
   し、該側壁の外側に爪形係合歯２４を形成する
   と共に側壁を貫通して半径方向に延びる流体通
   路２２を形成し、さらに側壁の周りに円錐部分
   を形成し、 ロ ピストン面を有する外部マンドレル４４を内
   部マンドレルの周囲に備え、両者をせん断可能
   な部材を用いて連結し、該部材が解除されると
   外部マンドレルが内部マンドレルに対して密閉
   状の摺動係合するように形成し、外部マンドレ
   ルの内側壁には上記半径方向の流体通路付近に
   おいて内部マンドレルの周りに延びるピストン
   面部分を形成し、内部マンドレルと下部マンド
   レルに対して外部マンドレルに取付けた上部マ
   ンドレルを軸線方向に間隔をおいて可動に形成
   し、 ハ 内側に爪歯を有した一方向作動の爪部材６０
   を備え、該爪部材は内部マンドレルの外側の爪
   形係合歯２４と係合して内部マンドレルに対し
   て一方向にのみ可動に形成し、 ニ 軸線方向に間隔をおいた両円錐体４０，３４
   の近辺周りに角度的に間隔をおきかつ非回転に
   保持した複数の噛付き用スリツプ３８を備えて
   該噛付き用スリツプを半径方向に移動可能に形
   成し、 ホ 内部マンドレルの室２８の開口端部付近に動
   力供給装置７０を備え、半径方向の流体通路を
   通して流体を通過させるのに充分な流体圧を該
   室２８内に発生させ、この流体圧を外部マンド
   レルのピストン面に作用させて外部マンドレル
   を内部マンドレルから解除して、外部マンドレ
   ル、上部円錐体及び爪部材を内部マンドレル、
   下部円錐体及び内部マンドレル外側の爪形係合
   歯２４とに対して移動させ、 ヘ 動力供給装置付近に予備付勢した点火装置８
   ０を備え、該点火装置の予備付勢が解除された
   時に動力供給装置を活性化して流体圧を発生
   し、 ト 点火装置に近接して引金装置を備え、該装置
   を坑井内固定底部又は栓に係合するように形成
   し、固定装置１０と支持装置DSを坑井内に下
   降させて引金装置を固定底部に接触させた時に
   固定装置の大部分の重量を引金装置に及ぼし
   て、点火装置の予備付勢を解除し、以つて固定
   装置を活性化してなる自力作動する坑底工具用
   固定装置。 １２ 流体圧を発生して坑井内の坑底用固定装置
   １０を作動させるために該固定装置を装着する自
   力作動する動力供給用カートリツジであつて、一
   端を開放したセル状ケーシングＳと、該セル状ケ
   ーシングの他端に中央孔を有するフランジ付頭部
   Ｈと、該中央孔に挿入した点火部材Ｉと、上記セ
   ル状ケーシング内であつて、中央孔及び中央孔内
   の点火部材付近から軸線方向に沿つて収容された
   環状の燃焼材料層Ｍとを備えてなる自力作動する
   動力供給用カートリツジ。