JPS6134566Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ラジオ受信機付きテープレコーダ
のハウリング防止回路に関するものであり、ラジ
オ受信機付きテープレコーダにおいて、録音と再
生を切換えた場合、あるいは録音状態でラジオ受
信機をオン、オフした場合に瞬間的に発生するハ
ウリングを確実に防止する回路を提供することを
目的とする。

ラジオ受信機付きカセツトテープレコーダは録
音、再生、ラジオ受信、ラジオ録音の４つの機能
を持つており、それぞれの使用状態に応じて、録
音の場合にはマイクロホンを、また、再生、ラジ
オ受信、ラジオ録音の場合にはスピーカを働かせ
る必要があるが、これらの切換動作は録音と再生
を切換えるためのスイツチと、ラジオ受信機とテ
ープレコーダを切換えるためのスイツチによつて
行われるのが普通である。

第１図はこのようなスイツチ動作を行う従来の
カセツトテープレコーダの回路図で、Sa−１，
Sa−２，Sa−３は録音、再生切換用の連動スイ
ツチ、Sb−１，Sb−２はラジオ受信機、テープ
レコーダ切換用の連動スイツチである。

この回路において、マイクロホン１の出力はス
イツチSa−１によつて再生の場合には接地さ
れ、録音の場合にはアンプ２に印加され、スピー
カ３は再生の場合にはスイツチSa−２によつて
パワーアンプ４に接続され、録音の場合にはオフ
となり、磁気ヘツド５の出力はスイツチSa−３
によつてアンプ２に印加されたり、接地されたり
する。

また、ラジオ受信機の検波出力とテープレコー
ダの再生出力とは、スイツチSb−１によつて切
換えられてパワーアンプ４に印加され、さらにス
ピーカ３はスイツチSb−２によつてもオン、オ
フされる。

ところで、録音と再生の切換スイツチSa−１
〜Sa−３とラジオ受信機とテープレコーダの切
換スイツチSb−１，Sb−２には切換ノイズを防
止するためにシヨーテイング型の接点が用いられ
ており、切換動作に際してスイツチの可動接点が
２つの固定接点の両方と導通する機会があり、こ
れによつてマイクロホン１とスピーカ３が同時に
動作状態となつて瞬間的なハウリングが発生する
欠点がある。

特にラジオ受信機付きカセツトテープレコーダ
においては、殆んどのものがビルトインマイクロ
ホンを使用しているために、この現象が顕著であ
る。この瞬間的なハウリング現象は、第１図の再
生状態から録音に切換えた場合、あるいは録音か
ら再生に切換えた場合には、スイツチSa−１と
Sa−２によつて起り、また、録音状態において
ラジオ受信機をオン、オフした場合には、スイツ
チSb−１とSb−２とによつて起る。なお、６は
イヤホンなどを用いる場合のモニタージヤツクで
ある。

この考案は、上述の欠点であるハウリングを防
止するためのもので、第２図にその一実施例の回
路図を示す。

この実施例においてはマイクロホン１とスピー
カ３をそれぞれの使用状態に応じてオン、オフす
る手段として、マイクロホン１を非動作状態とす
るためにはアンプ２の出力を接地し、また、スピ
ーカ３を非動作状態とするためにはパワーアンプ
４の入力を接地するようにしている。

ただし、マイクロホン１の切換えにシヨーテイ
ング型接点を有するスイツチSa−１を、ラジオ
受信機とテープレコーダの切換えにシヨーテイン
グ型接点を有するスイツチSb−１を、また、磁
気ヘツド５の切換えに、シヨーテイング型接点を
有するスイツチSa−３を用いる点は従来例と変
りはない。

この考案の実施例においては、パワーアンプ４
の入力は第２図に示す再生の場合には、シヨーテ
イング型接点を有するスイツチSa−２がオフで
あるから接地されていないが、録音の場合にはこ
れをシヨーテイング型接点を有するスイツチSa
−２とシヨーテイング型接点を有するスイツチ
Sb−２と、モニタージヤツク７に設けられたス
イツチScを介して接地するようにしている。

同様にテープレコーダの録音状態においてラジ
オ受信機に切換えた場合には、パワーアンプ４の
入力はシヨーテイング型接点を有するスイツチ
Sb−２がオフになることによつて接地を解除さ
れ、マイクロホン１のアンプ２を通じた出力はシ
ヨーテイング型接点を有するスイツチSb−２と
スイツチScとによつて接地される。

従つて、録音から再生に、あるいは再生から録
音への切換えに際して、シヨーテイング型接点を
有するスイツチSa−１とSa−２とのそれぞれの
可動接点が両方の固定接点に同時に導通する機会
があつても、この場合にパワーアンプ４の入力は
接地されて非動作となるのでハウリングは起らな
い。

また、録音状態においてラジオ受信機をオン、
オフした場合には、シヨーテイング型接点を有す
るスイツチSb−１とSb−２とのそれぞれの可動
接点と両方の固定接点が同時に導通しても、マイ
クロホン１のアンプ２を通じた出力、あるいはパ
ワーアンプ４の入力が接地されて非動作となるた
めに同様にハウリングを生ずることがない。

なお、スピーカ３を非動作とするために、パワ
ーアンプ４の入力を接地するようにすると、ハウ
リングとは無関係なモニータ用のイヤホンも使用
できなくなるので、この実施例においてはモニタ
ージヤツク７にイヤホンプラグの挿入によつてオ
フとなる常閉スイツチScを設けており、これに
よつてイヤホンを用いる場合には上記の接地動作
が解除されるようにしてある。

この考案は、以上のように、従来例においては
マイクロホン１とスピーカ３を選択的に切換える
場合に、瞬間的にマイクロホン１とスピーカ３と
が同時に動作状態となつてハウリング現象が起き
るが、この考案においては、マイクロホン１ある
いはスピーカ３を切換えるのに信号系を接地また
は解除するようにしてあるので、瞬間的にこれら
の両方がスイツチオンになつた場合でも、その何
れかが接地されて非動作状態となるから、ハウリ
ングの発生を確実に防止することができる特長が
ある。

特にこの考案は録音と再生の切換スイツチと、
ラジオ受信機とテープレコーダの切換スイツチと
に切換ノイズを防止するためのシヨーテイング型
接点を用いているような場合において、その切換
動作時の瞬間的なハウリングの発生を完全に防止
することができ、また、スピーカを切換えずにパ
ワーアンプの入力系を切換えているので、スピー
カ自体を切換える場合に比べて電流容量の小さい
スイツチを用いることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はラジオ受信機付きテープレコーダの従
来のマイクロホンとスピーカの切換回路を示す回
路図、第２図はこの考案の一実施例を示すラジオ
受信機付きテープレコーダにおけるマイクロホン
とスピーカの切換回路の回路図である。 １……マイクロホン、２……アンプ、３……ス
ピーカ、４……パワーアンプ、５……磁気ヘツ
ド、７……モニタージヤツク、Sa−１，Sa−
２，Sa−３……録音と再生の切換を行なうシヨ
ーテイング型接点を有するスイツチ、Sb−１，
Sb−２……ラジオ受信機とテープレコーダの切
換を行なうシヨーテイング型接点を有するスイツ
チ、Sc……モニタージヤツク７の常閉スイツ
チ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マイクロホンとスピーカと録音と再生を切換え
   るための複数個のシヨーテイング型接点を有する
   スイツチと、ラジオ受信機とテープレコーダを切
   換えるための複数個のシヨーテイング型接点を有
   するスイツチとを備えたラジオ受信機付きテープ
   レコーダにおいて、録音時には上記録音と再生を
   切換えるシヨーテイング型接点を有するスイツチ
   によつてスピーカを負荷したパワーアンプの入力
   を接地するようにし、ラジオ受信機の録音時には
   上記ラジオ受信機とテープレコーダを切換えるシ
   ヨーテイング型接点を有するスイツチによつてマ
   イクロホンの出力を接地すると共にこのシヨーテ
   イング型接点を有するスイツチによつて上記パワ
   ーアンプの入力の接地を解除するようにし、か
   つ、モニタージヤツクにイヤホンなどの挿入によ
   つてオフとなる常閉スイツチを設けて、上記の接
   地動作を常閉スイツチを通じて行ない、モニター
   ジヤツクへのイヤホンなどの挿入時には上記常閉
   スイツチをオフにすることによりパワーアンプ入
   力に対する接地動作を解除するように構成したこ
   とを特徴とするラジオ受信機付きテープレコーダ
   のハウリング防止回路。