JPS6130804B2 - - Google Patents

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JPS6130804B2
JPS6130804B2 JP58017309A JP1730983A JPS6130804B2 JP S6130804 B2 JPS6130804 B2 JP S6130804B2 JP 58017309 A JP58017309 A JP 58017309A JP 1730983 A JP1730983 A JP 1730983A JP S6130804 B2 JPS6130804 B2 JP S6130804B2
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JP
Japan
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membrane
group
solvent
groups
casting
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JP58017309A
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Jon Degen Piitaa
Buraian Jofue Aabingu
Chaaruzu Guzeru Toomasu
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Pall Corp
Original Assignee
Pall Corp
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Publication date
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Application filed by Pall Corp filed Critical Pall Corp
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Publication of JPS6130804B2 publication Critical patent/JPS6130804B2/ja
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    • B01D39/14Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/56Polyamides, e.g. polyester-amides
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D67/00Processes specially adapted for manufacturing semi-permeable membranes for separation processes or apparatus
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    • B01D67/0011Casting solutions therefor
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
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    • C12N11/089Enzymes or microbial cells immobilised on or in an organic carrier the carrier being a synthetic polymer obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は微孔質のメンブランに関する。 微孔質メンブランは、気体及び液体媒質から微
細粒子を過するのに有用であると認められてき
た。米国特許4340479号明細書には、ある望まし
い過特性を有する微孔質のポリアミドメンブラ
ンが開示されている。この種のメンブランは親水
性であり、細孔寸法の分布範囲が狭く、そして細
孔レーテイング(pore rating)が0.04μ程度に
微細である。多くの過条件に対し、これらのメ
ンブランはきわめて有効に機能を発揮する。 所与の用途における過メンブランの有効性
は、過メンブラン及び過される物質の性質を
反映する。過メンブランは種々の機構によつて
流体浄化を達成できる。粒子状の物質は機械的篩
別によつて除去することができ、過メンブラン
の細孔直径よりも大きい粒子はすべて流体から除
かれる。また過メンブランは、その表面上への
吸着によつて懸濁粒子状物質を除くこともでき
る。この機構による粒子状物質の除去は、(1)懸濁
粒子状物質及び(2)過メンブランの表面特性によ
つて制御される。 コロイド安定論(colloid stability theory)を
用いることにより、静電荷を有する粒子と表面と
の間の相互作用を予測することができる。もし懸
濁粒子及び過メンブランの電荷が同じ記号を有
し、ゼータ電位が約20mVをこえるならば、相互
反発力は吸着による捕捉を防止するだけの強さを
もつであろう。懸濁粒子と過メンブラン表面の
ゼーダ電位が小さいか、又は記号で逆であれば、
粒子は過メンブランの表面に吸着する傾向を示
すであろう。フイルター物質のゼータ電位を慎重
に制御することにより、粒子を選択的に過する
ことができる。 触媒やコロイド薬品のように高価な小形粒子の
懸濁液から大形粒子を除去したい工業的な方法が
多数ある。このような場合、大形粒子用の篩とし
て作用させることを意図したフイルターが、吸着
によつて高価な小形粒子の画分の一部を除去する
ことはきわめて望ましくないことである。また、
飲料を過する場合のように、芳香成分及び(又
は)色素がコロイド状で含まれているような場合
もある。このような場合にも、過メンブラン上
への吸着によつて、これらの成分が除去されるこ
とはやはり望ましくない。工業的な実施において
経験される大抵の粒子の懸濁物は負のゼータ電位
を有しているので、もし負の電荷を材に与える
ことができれば、かかる望ましくない吸着による
除去を最低にすることができる。 米国特許4340479に開示されるメンブランの異
常なゼータ電位対PH関係は、メンブランの露出面
における、ポリアミドのアミン及びカルボン酸末
端基の高濃度の位置決定(positioning)に起因
するものと考察される。PHが約6.5よりも高いと
きには電位が完全に負である前記関係において、
酸性媒質中では電位が零に近づき、やがて正にな
る。従つて、米国特許第4340479号のメンブラン
は、酸性媒質中において小形の負に帯電した粒子
を吸着によつて除去する能力を有している。逆
に、これらのメンブランの酸性媒質中における、
正に帯電した粒子除去能力は限定されている。 米国特許4340479号明細書に開示された親水性
メンブランの表面変性を行い、例えば酸性の範囲
に亘つて負のゼータ電位を有するようにすれば、
過におけるこれらの物質の利用範囲が実質的に
拡大されよう。 粒子除去による精製に加え、本発明の変性メン
ブランのうちあるものは、金属種との錯形成によ
る溶解金属夾雑物の除去により、液体を同時に精
製することができる。これの起きる機構はさまざ
まである。イオン交換機構によつて除去が行われ
ることもあり、その場合には、メンブラン表面に
アニオン基が優勢的に存在するように変性された
メンブランがカチオン交換樹脂として作用し、水
溶液中ではその大部分がカチオンとして存在する
溶解金属種を捕捉する。 あるいはまた、変性されたメンブランの表面に
存在する化学的官能基との間で、金属が安定な錯
化合物又は配位化合物として結合するような機構
によつても、溶液から溶液金属を除去することが
できる。工業的触媒として利用される零価の金属
錯体、及びめつき浴中に見られるような負の帯電
した錯体を除去又は回収する場合、この機構はき
わめて有用である。高価な金属がしばしば見いだ
される、これらの二つのタイプの錯体はカチオン
交換物質によつては溶液から除去されない。 従つて、米国特許4340479号明細書に開示され
る親水性メンブランの表面特性を変性し、例えば
溶解金属が化学的に反応しうるような表面を有す
るようにすることにより、過におけるこれらの
物質の利用範囲はさらに拡大されよう。 ある種の生物学的物質と他の天然又は合成物質
との間に相互作用のあることも当業者にとつて周
知である。これらの相互作用は、生物及び生化学
的調和剤を精製するのに日常的に利用されてい
る。この一つの例は、広く用いられている親和ク
ロマトグラフイー法である。この方法は1978年に
ニユーヨークのアカデミツクプレス(Academic
Press)から刊行されたP.V.サンダラム
(Sandaram)及びF.エクスタイン(Eckstein)
著「セオリー・アンド・プラクチス・イン・アフ
イニテイ・クロマトグラフイー」(Theory and
Practice in Affinity Chromatography)に記載
されている。親和クロマトグラフイーにおける好
都合な物理的支持体は、種々の生物学的物質が強
い正の相互作用を示すように化学的に変性された
物質である。これらの変性支持体をクロマトグラ
フ法に用いることにより、複雑な生化学的混合物
をその成分に分離させることが可能となつた。こ
の方法で単離された物質には蛋白、発熱物質及び
免疫要素が含まれ、これらはすべて製薬及び生物
工業にとつての有用な製品である。親和クロマト
グラフイーによるこの種の物質の商用的精製は、
きわめて経費のかかる操作になると思われる。し
かしながら、米国特許4340479号明細書に開示さ
れる親水性メンブランの表面特性を変性し、例え
ばメンブランの化学的変性を可能にし、それによ
つてある種の生物学的物質とメンブランとの間に
強力な親和性をもたらすことができれば、この種
の精製に要する費用が実質的に低減し、これらの
メンブランの過における利用範囲がまた実質的
に拡大されることになるであろう。 本発明のメンブランを用いることができる別の
技術分野は酵素の固定化における利用である。当
業者に公知の方法で酵素を多くの固体表面に化学
的に結合させることができる。この種の方法につ
いては、1975年にアカデミツク・プレスから出版
された、H.ニウラス(Neurath)編集にかかるJ.
ポラス(Porath)及びT.クリスチヤンセン
(Kristiansen)著「プロテインズ」(Proteins)
第3版に記載されている。種々の固体支持体上に
固定された酵素は、現在食品加工及び医薬品の製
造を含む工業的操作に用いられている。生物工学
の進歩に伴い、固定化酵素の利用はますます盛ん
になるものと期待される。固定化された酵素用の
支持体としての本発明の表面変性された微孔質メ
ンブランは、酵素を基質にさらすめの手段として
役立つでけでなく、製品から酵素を分離するため
の好都合な手段としても役立ち、さらには又、商
用の酵素調剤における副生物としてしばしば認め
られる細胞残屑のような、望ましくない粒子状夾
雑物を同時に除去する手段としても役立つ。 本発明による方法により、細孔レーテイングが
微細であり、細孔分布範囲が狭い微孔質のメンブ
ランが得られる。この種のメンブランは、選択さ
れた官能的極性基を有する細孔を有し、それによ
つて流体中の粒子状物質、流体中の非粒子状物質
又はそれらの両者に対する制御された態度
(controlled manner)での反応又は相互作用を可
能ならしめる独特、かつきわめて好ましい性状が
メンブランに付与される。メンブランと、流体中
の1種又はそれ以上の成分との間におけるこの制
御された反応又は相互作用により、本発明の過
メンブランは飲料、化学的プロセス流及び廃棄流
の精製に有用となる。またこれらの過メンブラ
ンは、必要に応じて形成後に化学的変性を施すこ
とにより、精薬及び生物学的調剤に利用すること
もできる。 本発明により、(a)流体中の粒子状物質、(b)流体
中の非粒子状物質、又は(c)前記(a)と(b)との両者と
制御された態度で反応又はは相互作用することが
可能であり、水によつて容易に湿潤されうる、制
御された細孔表面性状を有する、表面変性され
た、スキンレス(skinless)の、親水性、微孔
質、アルコール不溶性のポリアミドメンブランを
製造する方法であつて、 (1) A(a)CH2対アミドNHCO基の比率が5:1な
いし7:1の範囲内である、アルコール不溶性
のポリアミド樹脂、及び(b)官能的な極性基を有
し、分子量が10000又はそれ以上である、水溶
性の、メンブラン表面変性用ポリマーを含む流
延樹脂系(casting resin system)と、(B)該流
延樹脂系を解しうる溶剤系とからなる流延溶液
を製造し、 (2) 濃度、温度、添加速度及び撹拌度の制御され
た条件下における、該流延樹脂系用の非溶剤の
制御された添加によつて該流延溶液の核形成
(nucleation)を誘引することにより、流延樹
脂系粒子の可視沈殿(visible precipitate)を
得、それによつて流延組成物を形成し、 (3) 基体上に該流延組成物を塗布(spread)す
ることにより、その薄膜を基体上に形成し、 (4) 溶剤である液体と非溶剤である液体との混合
物からなる、該流延樹脂系に対する液体非溶剤
系(liquid non―solvent system)により、該
流延組成物の接触及び希釈を行い、それによつ
て、制御された細孔表面性状を有する、薄くて
スキンレスの、親水性であつて、表面変性され
た、微孔質のポリアミドメンブランの形態にお
いて該流延樹脂系を該流延組成物から沈殿さ
せ、 (5) 該メンブランを洗浄することによつて溶剤を
除去し、そして (6) 該メンブランを乾燥する、 以上の諸工程からなる方法が提供される。 メンブランの最終乾燥を行う前に、流延組成物
を過して可視沈殿粒子を除去し、そしてメンブ
ランを洗浄して溶剤を除去するのが望ましい。 本発明による表面変性された、アルコール不溶
性ポリアミドメンブランは、親水性であるという
特異の性状を有する。すなわち、水によつて容易
に湿潤され、水中に漬けると典型的には3秒以内
好ましくは1秒以内に湿潤される(米国特許
4340479号明細書を参照されたい)。また該メンブ
ランは、約0.04ないし約10μ又はそれ以上、好ま
しくは0.1〜5μの細孔寸法(細孔レーテイング
又は細孔直径とも呼ばれる)を有する。又該メン
ブランは、場合によつては酸性媒質中において変
性されたゼータ電位を有する。該メンブランは分
子寸法(発熱物質)から細孔寸法よりも大きい粒
子に到るまでの範囲に亘る過能力を有する。従
つて、本発明の前記メンブランは、材としてき
わめて望ましく、特に細菌的に無菌液を製造す
るのに適している。本発明のメンブランが表面性
状を制御しうる結果として、これらのメンブラン
はまた望ましくない溶解金属の除去、又は望まし
い溶解金属の濃縮化にも有用であり、そして酵素
を固定化するための支持体としても役立つし、生
物学的及び生化学的調合剤の加工にも利用しう
る。 メンブランを製造するのに有用なメンブラン表
面変性用ポリマー又は樹脂は、(a)流体中の粒子状
物質、(b)流体中の非粒子状物質、又は(c)前記(a)及
び(b)の両者と反応又は相互作用しうる水溶性のポ
リマーである。それらの分子量は10000又はそれ
以上、好ましくは20000又はそれ以上である。好
ましい分子量は25000〜150000である。この部類
に属する好ましい表面変性用ポリマーには、ポリ
エチレンイミン、ポリ(ビニルアルコール)、例
えばアクリル酸のポリマーのようなカルボキシル
含有組成物、例えばスチレンスルホン酸のホモポ
リマーのようなスルホン基含有組成物が含まれ
る。 本発明は、(a)流体中の粒子状物質、(b)流体中の
非粒子状物質、又は(c)前記(a)及び(b)の両者と反応
又は相互作用しうる、制御された細孔表面性状を
有するメンブラン、ならびに(1)A(a)メチレンCH2
基対アミドNHCO基のCH2:NHCO比が約5:1
ないし約7:1である、アルコール不溶性ポリア
ミド樹脂、及び(b)官能的な極性基を有し、分子量
が10000又はそれ以上である、メンブラン表面変
性用ポリマーで構成される流延樹脂系と、(B)該流
延樹脂系を溶解しうる溶剤系とで構成される流延
溶液を製造し、(2)濃度、温度、添加速度及び撹拌
度の制御された条件下における、該流延樹脂系の
非溶剤の制御された添加によつて該流延溶液の核
形成を誘引することにより、流延樹脂系粒子の可
視沈殿(該沈殿は、爾後において一部又は全部再
溶解してもよいし、又はしなくてもよい)を得、
それによつて流延組成物を形成し、(3)好ましくは
流延組成物を過して可視沈殿粒子を除去し、(4)
流延組成物を基体上に塗布することにより、その
薄い被膜を基体上に形成し、(5)溶液である液体
と、非溶剤である液体との混合物からなり、そし
て実質的な割合の溶剤を含んではいるが、流延溶
液中における溶剤の割合よりは溶剤含有割合が低
い液体非溶剤系に流延組成物の被膜を接触させて
希釈し、それにより、薄くてスキンレスの、親水
性で表面変性された、微孔質のメンブランの形態
における流延樹脂系を流延組成物から沈殿させ、
(6)メンブランを洗浄して溶剤を除去し、そして(7)
メンブランを乾燥させる諸工程により、これらの
メンブランを製造する方法に関するものである。 米国特許4340479号明細書に開示されるメンブ
ランも、本発明による表面変性されたメンブラン
同様に、メチレン対アミド比が5:1ないし7:
1の範囲内であるアルコール不溶性のポリアミド
樹脂を原料にして製造されている。この群に属す
るものにはヘキサメチレンジアミンとアジピン酸
とのコポリマー(ナイロン66)、ヘキサメチレン
ジアミンとセバシン酸とのコポリマー(ナイロン
610)及びポリ―ε―カプロラクタムのホモポリ
マー(ナイロン6)が含まれる。この群に属する
好ましいものはナイロン66である。 米国特許4340479号明細書のメンブラン製造法
においては、ポリアミド樹脂を蟻酸のような溶剤
に溶解し、そして非溶液、例えば水を制御された
撹拌条件下において加えることにより、溶液の核
形成を達成している。 ポリアミド溶液の核形成を誘引する際、形成さ
れる可視沈殿は、これを一部又は完全に再溶解さ
せることができる。核形成された溶液、すなわち
流延組成物の流延を行う前に、再溶解しない可視
沈殿のすべてを、例えば10μフイルターによつて
系から別するのが望ましい。 次に、例えば多孔質ポリエステルシートもしく
はウエブ、又は非孔質のポリエステルシートのよ
うな基体上に、核形成溶液又は流延組成物を被膜
の形で流延する。次いでこの溶液被膜を、ポリア
ミド樹脂に対する溶剤と非溶剤との混合物である
液体非溶剤系に接触させて希釈する。本発明及び
米国特許4340479号明細書に記載の発明の両者に
おける好ましい非溶剤液体系は、水と蟻酸との溶
液である。本発明のためには、蟻酸が35〜60重量
%の量(本明細書における部及び%は、特記しな
いかぎりすべて重量によるものとする)で含まれ
るのが好ましい。希釈することにより、ポリアミ
ド樹脂が溶液から沈殿し、基体上に親水性のメン
ブランシートが形成される。それを洗浄すること
によつて溶剤液体を除去することができる。次に
メンブランを基体から剥ぎとり、そしてそれを乾
燥することもできるし、また基体が多孔質であれ
ばそれをメンブラン中に組込むことによつて永久
支持体(permanent support)として役立たせる
こともできる。その場合には基体とメンブランと
を一緒に乾燥させる。もし、基体をメンブランに
組込ませようとする場合には、例えば開口構造
(open structure)を有する多孔質の繊維質ポリ
エステルシートのように、多孔質であつて、流延
組成物による湿潤及び含浸が可能なものでなくて
はならない。プロセス変数を適切に制御すること
により、均一な寸法及び形態を有する貫通細孔を
具えたメンブランを得ることができる。逆に、所
望によつては、シートの片面では孔が大きく、シ
ートの反対面に近づくにつれて孔が小さくなるよ
うな先細式の貫通細孔を得ることもできる。 本発明に用いられるメンブラン表面変性用ポリ
マーがポリアミド樹脂の溶液と組合わされ、そし
て得られた変性用ポリマー/ポリアミド流延溶液
(核形成後には流延組成物を形成する)を共流延
(cocast)し、それによつて微孔質ポリアミドメ
ンブランの利用範囲を拡大させる新規な性状を有
する特異のメンブランが得られることを除いて
は、上記の一般的手法はこれの先行発明における
表面変性メンブランの製造に同じように用いられ
ている。 米国特許4340437号明細書によるメンブランの
新規な性状は、ポリアミドのアミン及びカルボン
酸末端基がメンブランの露出表面上に高濃度で存
在することに一部起因するものと考察される。メ
ンブラン表面上に存在するこれらのアミン及びカ
ルボン酸官能基により、特異のゼータ電位対PH関
係及び親水特性といつたような予想外のメンブラ
ン性状が得られるのである。 米国特許4340479号明細書に開示される一般手
法を用いるが、ポリアミドメンブラン流延溶液に
対し、低水準量における選択されたメンブラン表
面変性用ポリマーを添加することにより、予想
外、かつ、新規な性状を有する本発明の表面変性
メンブランを製造しうることが今回発見されたの
である。従つて、本発明による共流延法により、
種々の望ましい化学的及び物理化学的性状を有す
る細孔表面を具えた、表面変性された、親水性の
微孔質メンブランが容易に、そして経済的に製造
される。これらの薄ましいメンブラン表面性状に
は、例えば広いPH範囲に亘つて負のゼータ電位が
包含される。このようなメンブランは、石綿粒子
のように正に帯電した粒子を静電捕捉
(electrostatic capture)によつて能率よく過
するのに利用できる。この目的に有用な表面変性
用ポリマーは、カルボキシル基、スルホン基、フ
エノール基、アミン基、スルフヒドリル基、サル
フアイド基、チオカルボニル基、ホスフイン基、
ホスホリル基、チオホスホリル基又はこれらの基
のうちの任意のものの非反応性の組合せといつた
酸性で、イオン化しうる官能的極性基を実質的な
割合で含むポリマーである。変性されたメンブラ
ン表面上のこれらの官能基により、例えばPH3と
いつたように低いPHの酸性媒質を含む広いPH範囲
に亘つて負のゼータ電位がもたらされ、また静電
捕捉による正電荷粒子の効率的過が達成され
る。さらにまた、この種の表面変性されたたメン
ブランは、薬剤調合におけるある種の所望成分の
吸着を低下させる傾向を示すものとしても期待さ
れる。 選択された表面変性用ポリマーを用いて製造し
たメンブランは、水性液から有毒金属及び(又
は)貴金属を選択的又は総括的に取出すのにきわ
めて有効である。イオン相互作用によるか、又は
錯体形成相互作用による、金属種との相互作用に
よつて錯体を形成する官能性極性基を含む表面変
性用ポリマーは、変性されたメンブラン表面上に
金属種を結合させることができる。種々の化学的
官能基は、安定な金属錯体又は金属塩を形成する
ことが知られており、そのため好ましい官能基で
ある。これらの基にはアミン基、ピリジル基、ス
ルホン基、スルフヒドリル基、チオカルボニル
基、ホスフイン基、ホスホリル基及びイミン基が
包含され、これらの基は種々の金属種との間で安
定な錯体あるいは塩を形成しやすいために好まし
い。 種々の目的に対してさらに化学的に変性しうる
能力を有する、本発明によるメンブランには、比
較的温和な条件下においてさらに効率的に反応す
ることが知られている官能基を有する表面変性用
ポリマーを原料として製造したメンブランがあ
る。この部類に属する好ましい官能基には、ヒド
ロキシル基、カルボキシル基及びアミン基が含ま
れる。これらの基でメンブランの表面が占められ
ると、これらの基は例えば酵素とさらに化学的に
反応し、そして酵素その他の有用物質の固定化用
の効率的な基質として役立つ。 メンブラン流延溶液に対して1重量%(ポリア
ミド樹脂を基準とする)程度に少量のメンブラン
表面変性用ポリマーを加えると、その表面性状が
表面変性用ポリマーによつて実質的に制御され
た、微孔質親水性メンブランの生成することが見
いだされた。本発明のメンブランの表面性状を制
御するのは、比較的少量のメンブラン表面変性用
ポリマーの能力によるものである。この能力によ
り、これらのメンブランの所望の過特性及び所
望の物理化学的表面挙動がもたらされるものと考
察される。本発明のメンブランの有するきわめて
望ましい性状は、変性用ポリマーがメンブランの
総合構造の不可欠部分となるような独特の製造法
に由来するものと考察される。すでに述べたとお
り、これらの望ましい特性は、驚異的に低い割合
のメンブラン表面変性用ポリマーによつて得ら
れ、かつ制御されるのである。 メンブラン表面変性用ポリマー: 本発明の方法に有用な表面変性用のポリマー又
は樹脂(以下「変性用ポリマー」と称することも
ある)は、所望される化学的官能基を有し、ポリ
アミドメンブランと相容性であり、そしてメンブ
ラン流延溶液に可溶性の水溶性ポリマーである。
好ましい変性用ポリマーは、高密度の所望官能基
を提供する市販のポリマーである。変性用ポリマ
ーの単位重量当りの所望官能基の数が大であるほ
ど、メンブランに対して変性用ポリマーが所望性
状を付与しうる程度はますます大になる。 本発明のメンブランに有用である官能基にはヒ
ドロキシル基、カルボキシル基、スルホン基、フ
エノール基、アミン基、スルフヒドリル基、サル
フアイド基、チオカルボニル基、ホスフイン基、
ホスホリル基、チオホスホリル基又はこれらの基
のうちの任意のものの非反応性(相互に)の組合
せが含まれる。これらの官能基が有用であるの
は、(1)それらが極性基であること、(2)それらの有
する双極モーメントが高いこと、(3)供与体、受容
体又はその両者として、それらが水素結合に参与
しうること、及び(4)流体媒質中において、それら
が粒子状物質もしくは溶解物質、又はその両者
と、従来の化学的な意味での反応及び(又は)選
択的な相互作用を行いうることによる。これらの
基の有する極性及び水素結合能力に起因し、メン
ブランの製造原料であるポリアミドのアミン及び
カルボン酸末端基に対し、これらの基は強力に相
互作用することができる。この相互作用はメンブ
ラン構造全般に亘つて起きるものと考えられる
が、メンブラン形成プロセスの性質は、変性用ポ
リマーの優先的分子配向を、形成されるメンブラ
ンの表面へと指向させるように思われる。このこ
とは、本発明の共流延プロセスの結果として、変
性用ポリマーがメンブランの表面特性をきわめる
ということを意味するものである。また、変性用
ポリマーの官能基とポリアミドの末端基との相互
作用により、変性用ポリマーとポリアミド樹脂と
が緊密に結合して一体構造を形成し、それによつ
て、メンブランの細孔表面の均質性が改善され、
そして抽出物の量が少ないことから判るとおり、
本発明の方法で製造されたメンブランの一般的安
定度が高められるのであると考察される。 変性用ポリマーは比較的高分子量を有する。原
則的には、変性用ポリマーとポリアミド樹脂とが
強力に相互作用するということは、変性用ポリマ
ーが含まれることにより、メンブランの安定度が
増加することを示唆するものである。意外なこと
に、分子量が10000未満のポリマーが含まれる
と、表面性が不安定なメンブランが生成されやす
いことが見いだされた。この理由に基づき、本発
明による変性用ポリマーは10000又はそれ以上の
分子量を有する。20000又はそれ以の分子量を有
する変性ポリマーは安定なメンブランを生成しや
すいので好ましい。特に好ましい分子量範囲は
25000〜150000である。 意外なことに、変性用ポリマーを低水準量で添
加すると、表面特性がメンブラン表面変性用ポリ
マーによつて実質的に制御されたメンブランが得
られるような方法において、優先的な分子配向が
起こるように思われる。かかる結果は、特異なメ
ンブラン形成法と変性用ポリマーの親水性との両
者を反映するものであると考察される。それらの
親水性状、それらのポリアミド末端基との顕著な
強力相互作用、及び特異のメンブラン共流延法の
組合せにより、変性用ポリマーがメンブラン表面
に向つて優先的に分子配向するものと考察され
る。 本メンブランの付加的な、予想外の、そしてき
わめて望ましい特性は、表面変性用ポリマーが水
に溶解しやすい一方、流延樹脂系を沈殿させるの
に用いられる非溶剤である液体、典型的には水の
中に流延組成物から滲出しないことである。恐ら
くは非溶剤の影響下における、変性用ポリマーの
メンブラン表面への優先的配向を伴う、変性用ポ
リマーとポリアミド末端基との強力な相互作用と
前記の優先的配向とが組合わされて、変性用ポリ
マーの官能的極性基によつて表面性状が実質的に
制御されたメンブランが得られることは明らかで
ある。いずれにせよ、この予想外の結果はきわめ
て望ましく、独特の特徴を有するメンブランを効
率的、かつ経済的な方法で製造することを可能に
するものである。 変性用ポリマーの選択は、メンブランの表面に
所望される化学的官能性のタイプによつてきま
る。このことは、メンブランの所望される用途に
よつてきまることになることはいうまでもない。 酸性のPH域において負のゼータ電位を有するメ
ンブランは、高度にアニオン性の表面変性用ポリ
マー、例えば高濃度のカルボキシル基
(COOH)又はスルホン基(SO3H)を有するポ
リマーを用いて製造される。この種の官能基を有
する原料の例として、ポリ(アクリル酸)、ポリ
(メタクリル酸)、ポリ(スチレンスルホンン酸)
ならびに不飽和カルボン酸及びスルホン酸と非イ
オン性の不飽和モノマー、例えばビニルエステ
ル、アクリルエステル、オレフイン及びスチレン
とのコポリマーが挙げられる。 市販されているカルボキシル基含有組成物の例
には、アクリル酸の高分子量ポリマーであるとさ
れているカルボポール(登録商標、Carbopol)
系の樹脂〔B.F.グツドリツチ(Goodrich)製〕
がある。カルボン酸を含むコポリマーの例にはガ
ントレツツ(Gantrez)S―97があり、このもの
は約67000の分子量を有し、無水マレイン酸とメ
チルビニルエーテルとの完全に加水分解されたコ
ポリマーである。プロダクト(Product)
#19205―8〔アルドリツヒ・ケミカル社
(Aldrich Chemical、 Co.)製〕は市販のポリ
(アクリル酸)であつて、約90000の分子量を有し
ている。販のスルホン酸含有ポリマーは、ポリ・
ソジウム・ビニル・スルホネート〔Poly Sodium
Vinyl Sulfonate、エア・プロダクツ・アンド・
ケミカルス(Air Products and Chemicals)
製〕である。本発明用の好ましい変性用ポリマー
はベルサ(Versa)TL―71〔ナシヨナル・スタ
ーチ(National Starch)製〕であり、これは約
70000の分子量を有する、スチレンスルホン酸ホ
モポリマーであろうと考察される。 アミン官能基を有するメンブランは、アミノ基
を有する変性用ポリマーを用いて製造することが
でき、該アミンは(1)ポリマー主鎖の側基でもよ
く、(2)ポリマー主鎖の一部を構成していてもよ
く、又は(3)それらの組合せであつてもよい。原則
的には、アミノ基を含む任意のポリマー、例えば
アミノスチレン又はアミノアルキルアクリレート
を含むポリマーを用いることができる。例えば凝
集剤(flocculating agent)としてときどき利用
される、アルキレンジクライドとアルキレンジア
ミン又はアンモニアとの縮合生成物も、前掲の所
望分子量、溶解度及び相容性を有する限り用いる
ことができる。コール・キヤツト(Cor―Cat)
樹脂〔コルドバ・ケミカル社(Cordova
Chemical Cc.)製〕で例示されるポリエチレン
イミドのような物質が好ましい。コール・キヤツ
ト樹脂類は、アジリジンのホモポリマーであつ
て、その分子量は30000又はそれ以上である。コ
ール・キヤツトP―145が特に好ましい例であつ
て、50000〜60000の分子量を有している。 ヒドロキシル基を有するメンブランは、ヒドロ
キシル基を含む変性用ポリマーを用いて製造する
ことができる。原則的には、例えばヒドロキシア
リールアクリレート又はヒドロキシルアルキルア
クリレートのように、ポリマー主鎖からのヒドロ
キシル側鎖を有する、任意の高分子量ポリマーを
用いることができる。しかしながら、ポリ(ビニ
ルアルコール)が好ましく、その理由はヒドロキ
シル基の密度が高いからである。このポリマー
は、ポリ(ビニルアセテート)の加水分解によつ
て商用的に製造され、100%に近い加水分解度か
ら約60%の加水分解にいたる種々の加水分解度の
生成物として入手可能である。特に好ましいもの
はビノール(Vinol)165(エアプロダクツ・アン
ド・ケミカルス製)のような組成物であり、この
ものは約110000の分子量を有する99.6%加水分解
生成物である。 プロセス条件 本発明による表面変性された、スキンレスの、
親水性、微孔質、アルコール不溶性のポリアミド
メンブランの製造は、ポリアミドとメンブラン表
面変性用ポリマーとの溶液(流延溶液)に対する
非溶剤、例えば次の制御された添加、成分の濃度
に関する制御、温度の制御、及び適当な水準の核
形成を誘引するための系の撹拌についての制御を
包含する制御された条件下において実施される。 米国特許4340479号明細書には、上記のパラメ
ーターの関系についての説明が掲載されており、
該記載は本明細書にそのまま適用できるので重ね
て繰返すことを省略させてもらう。むしろ、操作
範囲及びその関連性について述べることにする。 非溶剤の制御された添加: 核形成を誘引するために非溶剤の添加を行う方
法及び速度は、他のプロセス変数、例えば流延溶
液の混ぜ合せの強さ、温度、及び各成分の濃度と
相互関係を有しているここで用いる「流延溶液」
という用語は、(A)流延樹脂系と(B)溶剤系とで構成
される溶液を意味するものである。非溶剤の添加
は、爾後において少なくとも一部再溶解させるの
が望ましい可視沈殿を生成するのに充分な速度の
下に、オリフイスを通して行うのが好都合であ
る。他のパラメーターが一定に保たれるならば、
オリフイスの直径を変動させることにより、生成
メンボランの細孔寸法についての特性を異にする
流延組成物が得られるであろう。非溶剤の添加速
度及びオリフイスの構造に起因する、必要な核形
成の程度は、従つて所与の系ごとに試行錯誤によ
つて最善のものを確立することになる。 非溶剤の制御された添加は、米国特許4340479
号明細書に詳述されている。核形成を誘引するた
めの非溶剤の添加を行う前に、流延溶液の製造を
行う。流延溶液は、(A)(a)前述したごときアルコー
ル不溶性のポリアミド樹脂及び(b)メンブランの表
面変性用のポリマー又は樹脂と、(B)溶剤系とで構
成される。溶剤系は単に流延樹脂系に対する溶
剤、例えば蟻酸であつてもよい。あるいはまた、
溶剤系は少量の非溶剤、例えば水を含むこともで
きる。流延溶液中に含まれる非溶剤の量は、常に
溶剤を安定させるに必要な量よりも少ないように
すべきである。 流延を行う前に、非溶剤である液体の制御され
た添加を行つて撹拌することにより、流延溶液の
核形成を開始させる。非溶剤液を添加する量及び
速度は、混合又は撹拌の強度と共に制御される。
特に連続法の場合において、流延溶液の製造中に
溶剤系の一部として非溶剤を含ませることによる
利点は、流延溶液中に非溶剤がすでに含まれてい
る関係上、核形成を誘引するのに必要な非溶剤の
量が少なくてすみ、従つて核形成を誘引する間に
おける非溶剤の添加についての制御が良好に行わ
れることである。その結果、添加速度についての
制御がいちだんと良好に保たれ、任意の所望細孔
寸法を有する、いちだんと均一な製品を得ること
ができる。 成分の濃度: ここで用いられる部及び%は、特にことわらな
い限りすべて重量によるものとする。 流延樹脂系は、(a)メチレン対アミド比が約5:
1から約7:1までの範囲内である、アルコール
不溶性のポリアミド樹脂、及び(b)前記のごとき表
面変性用ポリマー又は樹脂で構成される。 本発明による方法の第1工程として形成される
流延溶液中におけるメンブラン表面変性用ポリマ
ー対ポリアミド樹脂のポリアミド樹脂を基準とし
た割合は、最高約20重量%から最低約1.0重量%
まで、すなわち、ポリアミド樹脂100部に対して
変性用ポリマー20部から1部まで変動させること
ができる。一般に好ましい変性用ポリマー添加量
の範囲は、ポリアミド樹脂の重量を基準にして約
5ないし約15重量%である。メンブランの効率及
び製造費用を考えた場合に好ましい変性用ポリマ
ーの添加量は、ポリアミド樹脂に対して約5重量
%である。流延溶液中における好ましいポリアミ
ド樹脂含有量は約10〜20%であり、従つて表面変
性用ポリマーの量は約0.5〜3%ということにな
ろう(溶液中に含まれる全成分を基準にして)。 本発明による方法の第1工程として形成される
流延溶液に含まれる溶剤の量は、使用されるポリ
アミド樹脂及び変性用ポリマーによつて変わる。
一般には、溶剤の含有量は約60〜80%の範囲内で
あろう(溶液中に含まれる全成分を基準にし
て)。 流延溶液が(1)流延樹脂系、すなわち、ポリアミ
ド樹脂及び変性用ポリマー又は樹脂と、(2)溶剤
系、すなわち、ポリアミド樹脂/変性用ポリマー
の流延樹脂系に対する溶剤(例えば蟻酸)との両
者、それに所望によつては、流延樹脂系に対する
非溶剤(例えば水)の小割合量からなることを理
解すべきである。 もし用いるにしても、流延溶液中に含ませる非
溶剤の量は、流延組成物(流延組成物とは、最初
に調製した流延溶液中における核形成の誘引によ
つて、該溶液から形成された組成物であり、そし
てこの得られた組成物から核形成時の可視沈殿を
除去したものであるのが望ましい)から流延樹脂
系を沈殿させるのに用いられる液体非溶剤系(メ
ンブラン形成浴)中における非溶剤の量よりも常
に少ない量とする。一般に、非溶剤として水を用
いる場合、流延溶液中に含ませるその量は零から
最高約30重量%までである。大量に用いるよりは
少なめの量、例えば5〜15%にするのが望ましい
(この場合も、溶液中に含まれる全成分を基準に
している)。 温度の制御: 流延溶液の温度は、それが一定に維持されてい
る限りは臨界的要素にならない。しかし、一般論
としては、流延溶液の温度が低いほど核形成度が
高くなる。 撹拌の制御: 所与の系内における混合の強さ(intensity of
mixing)は、多くの相互関連変数の関数であ
る。任意の所与の系について、混合の強さは撹拌
機の回転速度で表わすことができる。この種の装
置は、混合技術の部門で普通用いられる形及び設
計が多岐に亘つており、量的にそれを規定するこ
とは難しい。従つて、特定の系に適した操作可能
範囲の混合の強さを確立するに当つては、通例の
変数を包含する試行錯誤による実験が必要であ
る。典型的には、毎分約500〜1500gの溶液を処
理するものとした場合、直径63.5cm(2.5イン
チ)の回転子の回転速度は、所望の細孔レーテイ
ングを有するメンブランを製造するには1500〜
4000rpmでなくてはならない。 流延組成物の被膜を希釈し、それにより流延樹
脂系を沈殿させるのに用いられる液体非溶剤系
(典型的には、液体非溶剤系の浴に浸漬させて行
う)は、流延樹脂系に対する溶剤、好ましくは流
延溶液に用いたと同じ溶剤の実質的な量を含むこ
とができるし、また含む方が好ましい。すなわ
ち、液体非溶剤系は、流延樹脂系に対する非溶
剤、例えば水と、流延樹脂系に対する溶剤、例え
ば蟻酸との混合物で構成される。しかし、%を基
準にして、液体非溶剤系に含まれる溶剤の量は、
流延溶液中に含まれる溶剤の量よりも少ないであ
ろう。典型的には、液体非溶剤系は、約65ないし
約40重量%の量で含まれる非溶剤(例えば水)
と、約35ないし約60重量%の量で含まれる、流延
樹脂系用の溶剤(例えば蟻酸)とで構成されよ
う。液体非溶剤系の浴の非溶剤及び溶剤について
の組成は、流延組成物の薄膜から浴中への溶剤拡
散を補償するのに充分な量で非溶剤をなるべく連
続的に浴を添加することによつて、一定に維持さ
れるのが望ましい。 溶 剤: 本発明の流延溶液の溶剤系の全部ではなくと
も、少なくとも一部を構成している溶剤は、流延
樹脂系に対する任意の溶剤であつてよい。好まし
い溶剤は蟻酸である。蟻酸以外の好適な溶剤に
は、他の脂肪族の酸、例えば酢酸やプロピオン
酸、フエノール類、例えばフエノール、クレゾー
ル及びそのハロゲン化導体、無機酸、例えば塩
酸、硫酸及び燐酸、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム及び塩化リチウムのようなアルコール可溶
性の塩の飽和水溶液又はアルコール溶液、それに
ハロゲン化アルコールを含むヒドロキシル系溶剤
がある。 溶剤をを選ぶに当つての唯一の条件は、(1)ポリ
アミド樹脂及び変性用ポリマーお溶液を形成すべ
きであること、(2)ポリアミド樹脂又は表面変性用
ポリマーのいずれとも化学的に反応しないこと、
それに(3)表面変性されたポリアミドメンブランか
ら容易に除去できることである。実用上の問題も
大切であることはもちろんである。例えば、前述
した酸に較べて無機酸は取扱い上危険を伴うし、
腐蝕の問題も考慮しなくてはならない。蟻酸は前
記3条件に合致すると共に実用的な物質であるた
めに代表的溶剤である。溶剤系に非溶剤が加えら
れる場合には、経済性と取扱容易性とに起因し
て、水が溶剤系用の代表的非溶剤である。同様
に、流延溶液に加えてその核形成を誘引させるの
に好ましい非溶剤も水である。溶剤系における代
表的非溶剤が水であるというのと同じ理由によ
り、流延樹脂系を沈殿させるのに用いられる液体
非溶剤系の好ましい非溶剤成分もやはり水であ
る。 本発明によるメンブラン製品の特徴とするとこ
ろは、親水性で、スキンレスであり、微孔質であ
り、そしてアルコール不溶性であり、細孔寸法分
布範囲が狭く、約0.04〜約10μの細孔寸法範囲を
有すること、分子次元(発熱物質)から細孔直径
をこえる粒子にいたるまでの過効率を有するこ
と、約0.01〜1.5mm、好ましくは約0.025ないし約
0.8mmの被膜の厚さを有すること、それにある種
のメンブランの場合にあつては、最低3までの低
いPHを含む酸性媒質中で負のゼータ電位を有する
ことである。これらのメンブランは親水性であ
る、すなわち、3秒以内、好ましくは1秒以内に
おる水による湿潤が容易になされる。 これらのメンブランをさらに特徴づけるもの
は、変性用ポリマーの官能的極性基によつて実質
的に制御された表面性状を有することであり、(a)
流体媒質中の粒子状物質、(b)流体媒質中の溶解物
質、又は(c)前記(a)及び(b)の両者と選択的に反応又
は相互作用する能力がそれによつてメンブランに
付与されていることである。従つて、本発明によ
つて得られるメンブランにおいては、変性用ポリ
マーの官能的極性基の一部がポリアミドメンブラ
ンの表面カルボキシル及びアミン基と反応又は相
互作用することにより、表面変性用ポリマーとポ
リアミドとの間の緊密な結合がもたらされるが、
表面変性用ポリマーに含まれる表面化学基
(surface chemical group)又は官能的極性基の
密度が比較的高いために、官能的極性基が流体媒
質の1種又はそれ以上の成分との反応又は相互作
用に利用できる状態で残るものと考察される。こ
の過剰な官能的極性基がメンブランの所望表面性
状に貢献するのである。実際問題として、任意の
所与のメンブランにおる変性用ポリマーは、所望
の最終的用途に適合するように選択され、又は手
を加えられる。例えば、酸性媒質中における負の
ゼータ電位が所望されるときには、カルボン酸又
はスルホン酸基を含む変性用ポリマーを選択すれ
ばよい。 表面変性用ポリマーの量、及び表面変性用ポリ
マーに含まれる官能的極性基の密度は、過剰の官
能的極性基、すなわち、ポリアミドの末端基と反
応又は相互作用する分よりも過剰な官能的極性基
が得られるように選択される。メンブランの細孔
表面上にこのような基が過剰に存在するならば、
これらの過剰な基は別の反応又は相互作用のため
の部位として有効に働く。例えば、これらの反応
的部位を用いてさらにメンブランを変性し、例え
ば酵素と結合させることができる。他の変法は、
これらの部位を(1)イオン交換機構、又は(2)メンブ
ラン表面上の反応性部位において金属を安定な錯
体又は配位化合物として結合することによる、溶
解金属捕捉基盤として用いる方法であり、前記の
(1)及び(2)は本明細書中において「相互作用による
錯体形成」として定義される。 驚いたことに、表面変性用ポリマーを低水準で
加えることにより、表面変性用ポリマーの官能基
の存在を実質的に反映する表面特性を有するメン
ブランが得られる。これらのメンブランがすぐれ
た細孔構造を有し、かつ、ある場合には酸性媒質
中で負のゼータ電位を示すと共に、これらのメン
ブランから抽出される物質の量がきわめて低いた
め、生物学的及び薬剤学的調合剤の過に用いる
のに特に好ましい。さらにまた、これらのメンブ
ランは、簡単な、連続式の無理のない方法で便利
に、かつ、経済的に製造できる。 下記実施例の表面変性メンブランの試験法: 下記実施例のメンブランのゼータ電位は以下に
述べる方法によつて評価した: ゼータ電位 メンブランのゼータ電位は、過シート又はメ
ンブラン保持器に固定された数層のメンブランを
通つて流れる、蒸留水中0.001重量%のKCl溶液
の流れで生じる流動電位(streaming
potential)の測定値から計算した。ゼータ電位
というのは、流体にさらされたメンブラン表面上
の正味の不動電荷(net immobile electric
charge)の測定値である。ゼータ電位は、下記
の式で示されるように、流体がメンブランを通つ
て流れる際に生じる流動電位に関係がある〔J.T.
デビス(Davis)ほか著「インターフエイシアル
フエノメナ」(Interfacial Phenomena)、ニユ
ーヨークのアカデミツク・プレス社1963年版〕: ゼータ電位=4πη/D・Eλ/P 式中、ηは流動溶液の粘度であり、Dはその誘
電率であり、λはその導電率であり、Esは流動
電位であり、そしてPは流動時間中にメンブラン
を横切つての圧力降下度である。下記の実施例
中、4πη/Dの値は一定であつて、2.052×102であ つた。もしKg/cm2に換算すると、定数に換算率
703.1を乗じなくてはならないので、ゼータ電位
は次のように表わすことができる: ゼータ電位(mV) =14.43E(ボルト)・λ(μモー/cm)/P
(Kg/cm2) 例1〜5のメンブランの一般的製造法 下記の実施例においては、下記の一般的手法を
用い、種々のメンブラン表面変性ポリマーを含む
ポリアミドメンブランを製造した: ナイロン66樹脂ペレツト及び所望の表面変性用
ポリマーを蟻酸の溶液に溶解してメンブラン流延
溶液を製造した。約14.5重量部のナイロン66、約
73重量部の蟻酸、及び約12.5部の水を含む溶液中
における、使用ナイロン66の30℃で測定した粘度
は約6000cpである。この粘度測定にはリオン粘
度計(Rion Viscotester)を用い、#1の回転子
を63.8rpmで回転させた〔モデルVT―04、マサ
チユーセツツ州ボストンのエクステツチ・シンタ
ーナシヨナル社(Extech International Corp)
製〕。30℃に維持されたジヤケツト付きの樹脂釡
内で約500rpmで撹拌したところ溶解した。完全
に溶解した時点(通常3時間以内)において、濃
度、温度、添加速度及び撹拌度の制御された条件
下で、非溶剤である水を流延溶液に加えた。水の
添加量は、原料の最終濃度が各実施例に記載の値
に合致するように、又流延組成物を形成するのに
充分であるように調節した。水は各実施例に特定
される速度でオリフイスを通してポンプ送入し
た。オリフイスの直径は約1mmであり、溶液の表
面下、かつ、垂直軸にとりつけた撹拌翼の上方約
1cmのところにオリフイスを設けた。水を送入す
ることにより、核形成が誘引され、そして可視沈
殿が形成された。水の添加中、約500rpmで終始
撹拌しつづけた。 10μの過器で流延組成物を過した後、約
40gの流延組成物を、ギヤツプ調節可能式ドクタ
ーブレードによつて清浄なガラス板の上に塗りひ
ろげた。次にこの被膜を蟻酸及び水が含まれてい
る浴中にすばやく浸漬させた。浴に含まれる蟻酸
及び水の量は各実施例に記載のとおりである。 メンブランを数分間浴中に浸漬させたままにし
てメンブランを固化させた。次いでガラス板から
メンブランを剥がし、水中で洗つて残留する蟻酸
を除去し、96℃(205〓)で15分間オーブン乾燥
したが、その間収縮しないようにメンブランを枠
に抑えつけておいた。次いで平らなメンブランシ
ートを過又は試験用に用いた。 例 1 前記の一般的方法を用いてメンブランを製造し
たが、表面変性用ポリマーはコール・キヤツトP
―145であつた。水の注入速度は約5ml/分であ
つた。最終流延組成物溶液は、約73.7重量%の蟻
酸、9.9重量%の水、14.2重量%のナイロン66樹
脂、及び2.13重量%のコール・キヤツトP―145
を含んでいた。この流延組成物をガラス板上に
0.017インチの厚さにのばし、54重量%の蟻酸、
残りは水からなる浴中に浸漬した。メンブランが
固化した後、一般的方法で述べたように加工した
うえ試験用に供した。 生成メンブランは水に接触させると直ちに完全
に湿潤化し(1秒未満で)、そしてKL測定法で測
つて0.8μの細孔寸法を有していた。ここでいう
L測定法というのは、米削特許4340479号明細書
に記載の測定法である。メンブランの表面におけ
るポリエチレンイミンの官能基の存在はメンブラ
ンのゼータ電位によつて証明されるが、その値は
PH8.0において+10mVであつた。 例 2 表面変性用ポリマーとしてプロダクト#19205
―8(アルドリツヒ・ケミカル社製)を用いた以
外は、例1の方法を繰返した。水の注入率は5
ml/分であつた。流延組成物は74.8重量%の蟻
酸、10.1重量%の水、14.4重量%のナイロン66樹
脂、及び0.72重量%のポリ(アクリル酸)を含ん
でいた。この流延組成物をガラス板上に0.021イ
ンチの厚さに延伸し、50重量%の蟻酸を含み、残
りが水である浴中に浸漬した。メンブランが固化
した後、一般的方法で述べたようにさらに加工し
て試験用に供した。 生成メンブランは水と接触して直ちに完全に湿
潤化し(1秒未満内に)、そしてKL測定法で測つ
て8μの細孔寸法を有していた。メンブランはPH
3.6で−4.0mVのゼータ電位を有していた。(未変
性の親水性ナイロンメンブランの該電位は、この
PHでは強度に正である。)このことは、表面変性
用ポリマーの添加量がたといこのように低水準で
あつても、表面変性用ポリマーのカルボン酸官能
基がメンブランの表面に存在し、そしてメンブラ
ンの表面特性を実質的に制御していることを実証
するものである。 例 3 ベルサTL―71(ナシヨナル・スターチ社製)
を表面変性用ポリマーに用いた以外は例1の方法
を繰返した。水の注入速度は2ml/分であつた。
流延組成物は約74.2重量%の蟻酸、12.9重量%の
水、12.1重量%のナイロン66樹脂及び0.62重量%
のベルサTL―71を含んでいた。この流延組成物
をガラス板上に0.053cm(0.021インチ)の厚さに
延伸し、50重量%の蟻酸を含み、残りが水の浴中
に浸漬した。メンブランが固化した後、一般的方
法で述べたようにさらに加工して試験用に供し
た。 生成メンブランは水と接触すると完全に湿潤さ
れ(1秒未満内に)、そしてKL測定法で測つて
0.2μの細孔寸法を有していた。メンブランはPH
3.6で−2.4mVのゼータ電位を有し、(未変性のナ
イロンメンブランのゼータ電位は、このPHでは強
度に正である)表面変性用ポリマーの添加量がこ
のように低水準であつても、変性用ポリマーのス
ルホン酸基がメンブランの表面に存在し、そして
メンブランの表面特性を実質的に制御しているこ
とを実証している。 例 4 ガントレツツS―97(GAFコーポレーシヨン
製)を表面変性用ポリマーとして用いた以外は例
1の方法を繰返した。水の注入速度は3ml/分で
あつた。流延組成物は約71.7重量%の蟻酸、13.8
重量%の水、13.8重量%のナイロン66樹脂及び
0.70重量%のガントレツツS―97で構成されてい
た。この流延組成物をガラス板のうえに厚さ
0.053cm(0.021インチ)に延伸し蟻酸50重量%を
含み、残りが水からなる浴中にそれを浸漬した。
メンブランが固化した後、一般的方法で述べたよ
うにさらにそれを加工して試験用に供した。 乾燥後、メンブランを水と接触させたところ完
全に湿潤した(1秒未満で)。KL測定法によるそ
の細孔寸法は0.8μであり、PH3.6におけるゼータ
電位は−8.2mVであり(このPHにおける未変性の
親水性ナイロンメンブランの該電位は強度に正で
ある)、ガントレツツS―97の添加量がこのよう
に低い水準であつても、ガントレツツS―97のカ
ルボン酸官能基がメンブランの表面に存在してい
て、表面特性を実質的に制御していることを実証
している。 例 5 ビノール165(エア・プロダクツ社製)を表面
変性用ポリマーとして用いた以外は、例1の方法
を繰返した。水の注入速度は5ml/分であつた。
流延組成物は約74.8重量%の蟻酸、10.1重量%の
水、14.4重量%のナイロン66樹脂、及び0.73重量
%のビノール165を含んでいた。流延組成物をガ
ラス板上に厚さ0.038cm(0.015インチ)に延伸
し、蟻酸を50重量%含み、残りが水である浴中に
それを浸漬した。メンブランが固化した後、一般
的方法で述べたようにさらに手を加えて試験用に
供した。 生成メンブランを水と接触させると完全に湿潤
し(1秒未満で)、KL測定法によるその細孔寸法
は1.0μであつた。 前記の諸例で製造した多数のメンブランについ
て、メンブン表面上に存在している変性用ポリマ
ーの官能基の果たす錯体化による、金属イオンを
水性溶液中から除去する能力を試験した。この試
験は、16cm2の各メンブンをCu30ppmの溶液(脱
イオン水中、硫酸銅・5水和物として)40ml中に
20分間浸漬することによつて実施した。メンブラ
ンにさらす前と後との溶液中の銅イオン濃度を、
N.H.フアーマン(Furman)編集にかかる「スタ
ンダード・メンズ・オブ・ケミカル・アナリシン
ス」(Sandard Methods of Chemical
Analysis)巻1、408頁〔クリーガー出版社
(Krieger Publishing Co.)1975年出版第6′版〕
に記載の方法に従い、試薬としてテトラメチレン
ジアミンを用いて確認した。比較のため、細孔寸
法が0.2μである未変性の親水性ナイロン66メン
ブランを試薬の対象に加えた。このメンブランは
表に対照として挙げたが、銅イオンとの反応に
利用可能な官能基を実質的には含んでいなかつ
た。
【表】 表のデータは、ある種の表面変性用ポリマー
を加えて製造した本発明のメンブランの金属吸着
能力が驚異的に大きいことを示している。これら
のメンブランを用いて観察される銅吸着能力は、
本発明によるメンブランに含まれる官能性化学表
面基の金属錯体形成能力から生じるものと考察さ
れる。これとは対照的に、表面変性を行わなかつ
た対照メンブランの示す銅吸着能力は低い。微孔
質過メンブランは、微細過メンブランとして
機能すると同時に、金属種とメンブラン表面官能
基との錯体形成によつて過液から金属種を除去
するという新規な能力を有している。このような
メンブランは、可溶性又は分散金属触媒の回収、
水性液中の金属の無毒化をはじめとする他の同様
な種々の用途に有用である。 例1のメンブランについて、色素のシバクロ
ン・ブルー(Cibacron Blue)F3G―Aとの反応
能力を試験した。この色素で変性した基体は、あ
る種の酵素、アルブミン、凝結要素
(coagulation factor)及びインターフエロンの可
逆的結合又は固定化に有用であると認められてい
る(ニユーヨーク、アカデミツク社から1978年に
出版された、P.V.サンダラム及びF.エクスタイ
ン共著「セオリー・アンド・プラクチス・イン・
アフイニテイー・クロマトグラフイー」の23〜43
頁を参照されたい)。水酸化ナトリウムでPH10に
調節した、シバクロン・ブルーF3G―A(以下シ
バクロン・ブルーと称する)の0.2重量%の水溶
液中に、例1のメンブランを室温で30分間浸漬し
た。色素にさらした後、洗浄水に失われる青色が
もはや認められなくなるまで、メンブランを蒸留
水中で撹拌することによつて洗浄した。次にメン
ブランをオーブン中107℃(225〓)で半時間乾燥
した。 上記の処理が終わつた後、メンブランが濃青色
になつたことで明らかなとおり、例1のメンブラ
ンは実質量のシジクロン・ブルーを吸着した。色
素のすべてが確実に結合したことを実証するた
め、メンランを次にメンブランの面積1m2当り
21.53(1平方フイート当り2)の容量の蒸
留水で洗い、次に酢酸でPH7.5に調節した同量の
0.01Mのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン(以下「トリスアセテート」と称する)で洗つ
た。このバツフアー(「トリスアセテート」)及び
関連バツフアー(例えば、「トリスHCl」)は、生
化学的な調合(Preparation)及び操作に普通用
いられている。 シバクロン・ブルーで染色を行つた例1のメン
ブランについて、親和クロマトグラフイー用の支
持体としての評価を次に行つた。親和クロマトグ
ラフイーに適したメンブランは、実質量の酵素を
堅固に結合すること、留水による洗浄中、この結
合された酵素を保持すること、及び必要なときに
は、酵素の基質(substrate)のような適当な物
質で処理することによつて、その結合酵素を遊離
させることが可能でなくてはならない。このよう
な好適性を実証する目的で、例1の染色メンブラ
ンを次にPH7.5に調節した0.01Mのトリスアセテ
ートバツフアーでゆすぎ、メンブランを湿潤させ
ると共に所要のPHを確立した。このメンブランを
次に酵素、乳酸デヒドロゲナーゼ〔シグマ・ケミ
カル社(Sigma Chemical Co.)のL2500〕で処
理した。処理の方法は、メンブランの面積1m2
り合計容量21.53(2/平方フイート)の割
合で、トリスアセテートバツフアー中に2.4酵素
単位/mlを含む溶液をメンブランに通して行つ
た。メンブランによつて結合された酵素の量の測
定は、メンブランに通す前と通した後との酵素溶
液の少量試料についての酵素検定によつて行つ
た。メンブランの露出表面に吸着された酵素の量
は、メンブランに通す前後における溶液中の酵素
濃度の測定値の差から計算した。酵素活性度の検
定は、シグマ・ケミカル社の技術報告書
(Technical Bulletin)UV―200に記載の標準法
に従い、NAD(ニコチンアミド アデニンジヌ
クレオチド、酸化形態)からNADH(ニコチンア
ミド アデニン ジヌクレオチド、還元形態)へ
の酵素による変換を測定して行つた。 酵素で処理した後のメンブランを約2分間、メ
ンブランの面積1m2について64.58の蒸留水
(1平方フイート当り6の蒸留水)で洗い、メ
ンブランに結合していなかつた酵素をすべて除去
した。結合酵素が蒸留水による非特異的溶離
(non―specific elution)を受けなかつたことを
実証するため、洗い終つたメンブランを約10分
間、メンブラン1m2当り約3229ml(メンブラン1
平方フイートについて約300ml)の蒸留水中に浸
漬した。次に遊離された酵素の存否について蒸留
水を分析したところ、酵素活性が実質的にないこ
とが認められ、酵素が要求されるとおり、メンブ
ランに堅く結合されていたことが判つた。メンブ
ラン表面からの酵素の生物特異的溶離
(biospecific elution)が、蒸留水中0.004M NAD
を用いた後、NAD溶液を分析して溶離された酵
素の存在を同じように検査することによつて立証
された。比較のため、例1の表面変性メンブラン
の別の試料を採り、ジバクロン・ブルーにさらす
ことを省いた以外は同じ一連の処理を施した。こ
のメンブランは表において対照として表示され
ている。
【表】 例1のメンブランを用いて得られた結果は、本
発明によるメンブランが親和クロマトグラフイー
における支持体として有用であることを示してい
る。例1の表面変性メンブランは、予備処理をな
んら必要とせずに、高水準のシバクロン・ブルー
を化学的に結合する。また、染色メンブランには
大量の酵素が結合し、非染色メンブランには酵素
が結合しないことから考え、本メンブランはシバ
クロン・ブルーを必要とされる状態において結合
する。さらにまた、メンブランに結合した酵素
は、例えば水による処理のような非特異的除去に
よつておかされることがない。しかしながら、必
要に応じて、酵素は適当な酵素基質の作用によつ
ては特異的に、かつ、定量的に除去される。従つ
て、ある種の官能的極性基を有する、選択された
表面変性用ポリマーを用いて製造された本発明の
メンブランは、親和クロマトグラフイーに応用す
るのに好適であることが明らかである。 また本発明による表面変性メンブランは、他の
生物工学的な用途にも有用である。例えば、例1
のメンブランは、メンブラン表面上に酵素を永久
化学的結合させるのに予想外に有用な性質を有し
ている。メンブラン表面上への活性酵素の永久化
学的結合を実証するため、この種の永久化学的固
定化がなされるように設計された化学的処理を例
1のメンブランに施した。室温で15分間メンブラ
ンを浸漬させることにより、例1のメンブランの
表面上の化学的反応基を、水中25%溶液としての
グルタルアルデヒドと反応させた。非結合グルタ
ルアルデヒドは、0.16Mの塩化ナトリウムの水溶
液中で5分間ずつ2回撹拌することによつてメン
ブランから除去した。 次に酵素、アルカリ性ホスフアターゼの化学的
固定化を行つた。グルタルアルデヒドで処理した
メンブランを酵素、アルカリ性ホスフアターゼ
(シグマ・ケミカル社、製品P―7640)の溶液に
室温で15分間さらした。この溶液は、0.16Mの水
性NaCl中に溶解させた0.1mg/mlの総蛋白質を含
み、標準法(シグマ技術報告書104)で測定して
約0.4酵素単位/mlの酵素活性度を有していた。
酵素にさらすことにより、メンブラン表面に結合
されたグルタルアルデヒドは酵素と反応し、そし
てメンブラン表面上に酵素を不可逆的に結合させ
得た。 メンブランにゆるく吸着されてはいるが、化学
的に結合されていない酵素は、0.16Mの水性NaCl
中に溶解した0.01Mのトリスアセテート(PH7.5
に調節)を含む溶液中で2分間ずつ3回メンブラ
ンを撹拌することによつてすべて除去された。未
反応の酵素を完全に除去するため、メンブランを
次に水中に0.1%のトライトン(Triton)X―100
〔ローム・アンド・ハース社(Rohm & Haas
Co.)製のノニルフエノールと約10モルのエチレ
ンオキシドとの付加物〕を含まてた界面活性剤溶
液で徹底的に洗浄した。最後に、トリスアセテー
トバツフアー溶液で2回続けて洗浄して界面活性
剤を除去した。対照実験として、同じような細孔
寸法を有するが、表面変性用ポリマーを加えない
で製造した親水性のナイロンメンブランに対し、
同じような一連の処理を施し、同じように酵素を
固定化することを試みた。 次に例1のメンランと対照試料とについて、活
性を有する固定化酵素の存在を調べた。メンブラ
ンに結合した酵素の存在は、酵素用の基質である
p―ニトロフエニルホスフエートの溶液にメンブ
ランをさらし、そして基質と酵素との反応によつ
て惹起される、溶液の特有の色の変化を観察する
ことによつて検知される。従つて、HClでPH9に
調節された、0.1Mの水性「トリス」バツフアー
中に0.001Mのp―ニトロフエニルホスフエート
を含む溶液の5mlの少量試料に、各メンブランの
10×10mm片を約半時間さらした。メンブラン表面
に結合した酵素活性度の存在は、基質上における
酵素の作用に起因する鮮黄色の形成によつて容易
に検知された。酵素活性度の程度は、既知濃度の
溶解酵素を含む標準溶液との目視による色の比較
によつて測定した。表に示されたデータから判
るとおり、例1のメンブランは高水準の酵素活性
を有し、本発明の表面変性メンブランの官能基に
より、酵素が化学的に結合していることを示す。
これに反し、メンブラン表面変性用ポリマーを加
えないで製造した対照メンブランは、酵素活性が
ないことで明らかなごとく、酵素を化学的に結合
しなかつた。
【表】 これらの結果は、いくつかの重要であり、しか
も驚異的な点を示している。まず第一に、本発明
による表面変性されたメンブランは、酵素を化学
的に固定化するための支持体として用いうること
を示している。上記の結果から、大量の酵素がメ
ンブラン表面に永久的に結合しうることが明らか
である。さらにまた、固定化された酵素がメンブ
ラン表面に永久的に結合されておりながら、しか
も高度の酵素活性度を保持していることが判る。
そのうえさらに、前記の固定化法が、(1)酵素をき
わめて温和な処理にさらし、そして(2)予備的なメ
ンブラン表面の調合を必要としないで、きわめて
簡単な、無理のない、そして迅速な方法を提供す
るものとして当業者に認識されよう。 工業的な用途: 従来技術のメンブランに較べ、本発明による表
面変性メンブランが多くの重要な過関連性状に
おいてまさつていることを上記に述べた。これら
のメンブランは、形成時に用いられた基体を組込
ませた状態で、または基体から剥がし、製造時の
形態で過用に用いることができる。2枚又はそ
れ以上のメンブランを相互に組合わせて、又は保
護しあうようにして、多重層式のメンブラン過
シートを形成することができるし、又は公知の方
法でこれらのメンブランを過要素に変換し、そ
して例えば慣用のカートリツジ内に支持された波
形シートの形の過要素のように、フイルターカ
ートリツジ内でそれを採用することもできる。 本発明によるメンブランのうちのあるものは、
最低PH3といつた酸性媒質中において負のゼータ
電位を示す。従つて、これらのメンブランは、酸
性媒質中において正に帯電した粒子の除去効率が
きわめて高い。さらにまた、これらのメンブラン
は、流体媒質中から粒子状物質を選択的に除去す
る効率が高く、流体媒質から望ましくない溶解物
質を除去する効率が高く、所望どおりに化学的に
変性されて生物学的及び生化学的及び生化学的調
剤の処理に有用となる効率が高く、そして酵素を
固定化するための基質としても役立つ。 これらのメンブランは工業界、特に薬学、医学
及び生化学の分野における種々の流体媒質の処理
に有用である。これらの用途には、貴重な金属回
収のための廃棄流の処理、酵素の固定化をはじ
め、イオン含有流体を過して高度に精製するこ
とが所望されるすべての一般的な用途が包含され
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)流体中の粒子状物質、(b)流体中の非粒子状
    物質、又は(c)前記(a)と(b)との両者と制御された仕
    方で反応又は相互作用することが可能であり、水
    によつて容易に湿潤される、制御された細孔表面
    性状を有する、表面変性された、スキンレスの、
    親水性、微孔質、アルコール不溶性のポリアミド
    メンブランを製造する方法において、 1 (A)(a)メチレンCH2基対アミドNHCO基即ち
    CH2:NHCO比が5:1〜7:1の範囲内であ
    る、アルコール不溶性のポリアミド樹脂及び(b)
    官能的な極性基を有し、分子量が10000又はそ
    れ以上である、水溶性の、メンブラン表面変性
    用ポリマーを含む流延樹脂系と、(B)該流延樹脂
    系を溶解しうる溶剤系とからなる流延溶液を製
    造し、 2 濃度、温度、添加速度及び撹拌度の制御され
    た条件下における、該流延樹脂系用の非溶剤の
    制御された添加によつて、該流延溶液の核形成
    を誘引することにより、流延樹脂系粒子の可視
    沈殿を得、それによつて流延組成物を形成し、 3 基体上に該流延組成物を塗布することによ
    り、その薄膜を該基体上に形成し、 4 溶剤である液体と、非溶剤である液体との混
    合物からなる、該流延樹脂系に対する液体非溶
    剤系により、該流延組成物の被膜の接触及び希
    釈を行い、それによつて、制御された細孔表面
    性状を有する、薄くてスキンレスの、親水性で
    あつて、表面変性された、微孔質のポリアミド
    メンブランの形態において該流延樹脂系を該流
    延組成物から沈殿させ、 5 該メンブランを洗浄することによつて溶剤を
    除去し、そして 6 該メンブランを乾燥する、 諸工程からなることを特徴とする前記の方法。 2 該流延組成物を該基体上に塗布する前に、沈
    殿した流延樹脂系粒子を再溶解させるか、又は濾
    過して除くことを特徴とする、特許請求の範囲1
    に記載の方法。 3 ポリアミド樹脂がポリヘキサメチレンアジピ
    ン酸アミド、ポリ―ε―カプロラクタム又はポリ
    ヘキサメチレンセバシン酸アミドであることを特
    徴とする、特許請求の範囲1又は2に記載の方
    法。 4 該ポリアミド樹脂がポリヘキサメチレンアジ
    ピン酸アミドであり、該流延樹脂系に対する該溶
    剤系が蟻酸からなり、そして核形成を誘引するの
    に添加される該非溶剤が水であることを特徴とす
    る、特許請求の範囲1に記載の方法。 5 該基体上に担持された流延組成物の被膜を該
    液体非溶剤系の浴中に浸漬させることにより、該
    被膜を該液体非溶剤系に接触させることを特徴と
    する、特許請求の範囲1〜4のいずれか1項に記
    載の方法。 6 該メンブラン表面変性用ポリマーが、ヒドロ
    キシル基、カルボキシル基、スルホン基、フエノ
    ール基、アミン基、スルフヒドリル基、サルフア
    イド基、チオカルボニル基、、ホスフイン基、ホ
    スホリル基、チオホスホリル基又はそれらの非反
    応性組合せからなる官能的な極性基を含んでいる
    ことを特徴とする、特許請求の範囲1〜5のいず
    れか1項に記載の方法。 7 該流延組成物を該基体上に連続的に塗布し、
    該流延組成物の該被膜を該液体非溶剤系の浴中に
    連続的に浸漬し、そして該流延組成物の該薄膜か
    ら浴中に拡散される溶剤を補償するのに充分な量
    の非溶剤を浴に加えることにより、非溶剤及び溶
    剤に関して実質的に一定の組成に浴を維持するこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲1〜6のいずれ
    か1項に記載の方法。 8 基体が開口構造を有する繊維質のポリエステ
    ルシート又は他の多孔質ウエブであり、流延組成
    物によつて湿潤及び含浸され、それにより、多孔
    質ウエブがその一部として組込まれたメンブラン
    薄膜を形成することを特徴とする、特許請求の範
    囲7に記載の方法。 9 表面変性された、スキンレスの、親水性、微
    孔質、アルコール不溶性のポリアミドメンブラン
    において、該メンブランがメチレンCH2基対アミ
    ドNHCO基のCH2:NHCO比が5:1〜7:1の
    範囲内であるアルコール不溶性の疎水性ポリアミ
    ド樹脂から誘導されたものであること、及び該メ
    ンブランが、110000又はそれ以上の分子量を有す
    るメンブラン表面変性用ポリマーの官能的極性基
    によつてその表面を実質的に制御され、かつ2(a)
    流体中の粒子状物質、(b)流体中の非粒子状物質、
    又は(c)前記(a)及び(b)の両者と制御された態度で反
    応又は相互作用しうる能力を有していることを特
    徴とする前記のメンブラン。 10 ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ
    ン基、フエノール基、アミン基、スルフヒドリル
    基、チオカルボニル基、ホスフイン基、ホスホリ
    ル基、チオホスホリル基又はそれらの非反応性組
    合せからなる官能的極性基を有する表面変性用ポ
    リマーの官能的極性基により、その表面性状が実
    質的に制御されていることを特徴とする、特許請
    求の範囲9に記載のメンブラン。 11 その表面が、流体媒質内の金属種と、該表
    面上の官能的極性基との相互作用による錯体形成
    能力を有していることを特徴とする、特許請求の
    範囲9又は10に記載のメンブラン。 12 該官能的極性基がアミン基、ピリジル基、
    スルホン基、スルフヒドリル基、チオカルボニル
    基、ホスフイン基、ホスホリル基及びイミン基で
    あることを特徴とする、特許請求の範囲11に記
    載のメンブラン。
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