JPS6128117B2 - - Google Patents
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- JPS6128117B2 JPS6128117B2 JP52110591A JP11059177A JPS6128117B2 JP S6128117 B2 JPS6128117 B2 JP S6128117B2 JP 52110591 A JP52110591 A JP 52110591A JP 11059177 A JP11059177 A JP 11059177A JP S6128117 B2 JPS6128117 B2 JP S6128117B2
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- coolant
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- fuel
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C7/00—Control of nuclear reaction
- G21C7/02—Control of nuclear reaction by using self-regulating properties of reactor materials, e.g. Doppler effect
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- High Energy & Nuclear Physics (AREA)
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Description
〔発明の利用分野〕
本発明は、沸騰水型原子炉の運転方法に関する
ものである。 〔発明の背景〕 従来のBWRでは、炉心出口における冷却材中
の蒸気重量率(クオリテイ)は、13〜15%で運転
されていた。BWRの熱的制限値の代表的なもの
に最大線出力密度と最小限界出力比(MCPR)の
2つがある。最近の設計では出力が決まると、最
大線出力密度が13.4kw/ft以下になるように、炉
心の大きさを決定する。その後、燃料棒がバー
ン・アウトしないようなMCPRを与えるように炉
心の流量を決めると、一般に炉心出口での冷却材
中のクオリテイは、13〜15%になるので、この値
が長く用いられてきた。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、燃料経済性を向上できるとと
もに原子炉の運転法の単純化を実現することがで
きる沸騰水型原子炉の運転方法を提供することに
ある。 〔発明の概要〕 本発明の特徴は、冷却材が可燃性毒物を有する
複数の燃料集合体で構成される炉心を通つて循環
する沸騰水型原子炉の運転方法において、炉心出
口における冷却材中の蒸気重量率が17%以上にな
るように前記炉心を通る冷却材の流量を調節して
運転することにある。 BWRの炉心出口における冷却材中の蒸気重量
率(クオリテイ)は、(冷却材中の蒸気重量)/
(冷却材重量)であり、具体的には式(1)で決定さ
れる。 x=hin+P/W−hf/hfg (1) ここで、hinは冷却材炉心入口エンタルピー、
hfは水の飽和エンタルピー、hfgは蒸気潜熱、P
は炉心熱出力及びWは冷却材流量である。 式(1)から、炉心出口における冷却材中のクオリ
テイを変化させる要因としては、冷却材炉心入口
エンタルピー及び炉心熱出力冷却材流量がある。 一方、冷却材中の蒸気体積率は、ボイド率と言
われている。ボイド率は、(冷却材中の蒸気体
積)/(冷却材体積)として定義され、一般的に
クオリテイの関数である。この関数は、実験によ
つて求められ、例えば第1図のように示される。
第1図は、BWRにおけるクオリテイとボイド率
との関係を示したものである。 現在の標準的なBWRの設計では、出力密度が
50kw/、燃料集合体あたりの出力が4.3MW、
冷却材流量が63.6t/h、炉心出口での冷却材中
のクオリテイが13.1%、炉心平均ボイド率が約43
%である。その時の熱的制限値である最小限界出
力比(MCPR)は、約1.35で設計基準1.24に対し
て、約0.1の余裕がある。 電気出力800MWeを例にとつて説明すると、従
来のBWRの設計である燃料集合体数560本を624
本に変更する。これにより、燃料集合体あたりの
出力は3.9MWとなる。燃料集合体あたりの冷却
材流量は従来と同じく63.6t/hとすると、燃料
集合体出口(炉心出口)における冷却材中のクオ
リテイは11.4%、炉心平均ボイド率は、40%及び
MCPRの値は1.5以上となる。 そこで、燃料集合体あたりの冷却材流量を、従
来の63.6t/hから38.2t/hと従来の60%に下げ
ると、炉心出口での冷却材中のクオリテイは11.4
%から21.1%となる。第1図に示すように、冷却
材中のクオリテイが10%以上の領域では、冷却材
中のクオリテイが変化しても、ボイド率はあまり
大きく変化せず、炉心平均ボイド率は40%から56
%に増加するにとどまる。 一方、燃料集合体の無限増倍率と燃焼度の関係
をボイド率をパラメータにして第2図に示す。実
線はボイド率0%、一点鎖線はボイド率40%、及
び破線はボイド率70%での特性を示している。ま
た、炉心を構成する燃料集合体の平均濃縮度は
2.51重量%で、Gdを含む燃料棒は5本(ガドリ
ニア濃度2重量%)である。ボイド率が高くなる
と、水対ウラン比が小さくなつて238Uに中性子が
吸収される割合が増加し、転換比が高くなる。こ
のため、燃焼度の低いところでは無限増倍率が低
くなるが、燃焼度が大きくなるにしたがつて、燃
料集合体中におけるPuの蓄積量が増大し、無限
増倍率な燃焼度20GWd/st以降では他の低ボイ
ド率の場合より高くなる。したがつて、燃焼交換
を数回経て燃焼の進んだ燃料集合体が多く存在す
る炉心では、炉心平均ボイド率を高くすることに
よつて使用する燃料集合体の平均濃縮度を低くで
き、燃料経済性を向上できる。 さらに、可燃毒物であるガドリニアをうまく組
合せることにより、冷却材流量の制御のみで燃焼
による反応度変化を調整し、制御棒全引抜の状態
で一年間の定常運転を継続することが可能とな
る。 第3図に仮想的なガドリニア入り燃料集合体の
無限増倍率(k∞)を示す。の点は新燃料集合
体を炉心内に装荷した時のk∞を、の点は2年
目の最初における燃料集合体k∞を、は3年目
の最初における燃料集合体のk∞、は4年目の
最初における燃料集合体のk∞を及びは4年目
の終りにおける燃料集合体をそれぞれ示してい
る。の時点で燃料集合体内のガドリニアがちよ
うど燃尽きる。の時点で炉心内から燃料集合体
が取出されると。及びの時点におけるk∞は
同じ値で、と及びとの間が直線でむすば
れているようにk∞が変化するとする。ガドリニ
アの濃度及びガドリニア入り燃料棒の本数を調整
して第3図のようにk∞が変化する燃料集合体が
実現出来れば、この集合体を用いて、4バツチの
分散装荷炉心をつくることが可能であり、燃焼に
よる反応度変化がなく、燃焼サイクルを通じて、
制御棒を操作せずに冷却材流量の調節のみにより
燃焼のための反応度制御が可能となる。 しかし、現実には炉心の各場所で出力やボイド
率がことなるため、理想状態からずれて部分的に
ガドリニアが残留し、それを補償するためにウラ
ン濃縮度を高くする必要が生じ、燃料経済性を悪
化させる危険がある。そこで通常は、燃料集合体
内のガドリニアの濃度を理想的な状態から若干小
さくすることにより、一年間の炉心の中性子増倍
率の変化が第4図のようになるよう設計する。そ
して、第4図の斜線でかこまれた部分の余剰反応
度を、制御棒で吸収するのが通例である。しかし
本発明では、炉心出口での冷却材中のクオリテイ
を17%以上にしているので、冷却材流量が少なく
出力密度が低く、定格出力下での冷却材流量の制
御巾を最大流量の60〜100%までとることが可能
となるので、制御棒全引抜状態で、冷却材流量の
調節のみにより反応度制御が可能な炉心が実現す
る。 本発明において炉心出口の冷却材中のクオリテ
イを17%以上と限定した理由について説明する。
炉心出口の冷却材中のクオリテイ17%は、前述し
た燃料集合体あたりの出力を3.9MWとした場
合、燃料集合体あたりの冷却材流量を45.8t/
h、すなわち従来の冷却材量である63.6t/hの
約72%にすることによつて実現できる。炉心出口
における冷却材中のクオリテイを17%以上にする
と、最低、炉心の上部半分の領域における冷却材
中のクオリテイは、8.5%以上となる。このため
冷却材ボイド率は、炉心の上半分で66%以上とな
る(第1図)。この結果、第2図に示すボイド率
70%の場合における無限増倍率の変化に沿つた燃
焼が少なくとも炉心上半分で期待できる。 上記のごとく本発明によれば、制御棒全引抜き
の状態で一年間の定常運転をおこなうことによ
り、従来急激な出力変化を燃料棒に与えていた制
御棒引抜き及び挿入操作が不要になるため、燃料
の健全性が向上する。また従来、燃料の燃焼度分
布平坦化のため、炉心出力をおとしておこなつて
いた制御棒パターンの変更も不要となり、プラン
ト利用率の改善につながる。 〔発明の実施例〕 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 800MWeの沸騰水型原子炉を例にとつて説明す
る。 炉心構成を第5図に示す。中央部が燃料集合の
4年滞在領域、周辺部の丸印がついているところ
が燃料集合体の6年滞在領域である。第5図の各
弁目内の数字は、任意の時点での燃料集合体の炉
心滞在年数を示している。燃料集合体は原則とし
てシヤフリング(炉心内での移動)をしないこと
とし、ひとたび炉心に装荷された燃料集合体は、
炉心から取出されるまでの4ないし6年の間同じ
場所に滞在する。燃料集合体の構成を第6図に示
す。左側に燃料集合体の断面を示し、数字は右側
に示す燃料棒の種類を示している。中央部にWで
示す2本の水ロツドがあり、Gはガドリニア入り
燃料棒を示している。右側に示す燃料棒中の数字
はウラン濃縮度を示している。燃料集合体平均の
濃縮度は2.51重量%、ガドリニア入り燃料棒の本
数は5本、ガドリニアの濃度は2重量%である。 プラント利用率75%、出力密度45kw/1で1
年間運転した場合の平衡炉心のサイクル末期の中
性子増倍率は、3次元の核熱水力計算プログラム
で解折すると1,005で、ちようど反応度のバラ
ンスがとれている。炉心から取出す燃料集合体の
平均燃焼度は25400MWd/tである。 次に炉心を流れる冷却材流量を少なくして運転
した場合を考える。一年間を4等分し、それぞれ
の期間を最大流量の60,60,65,85%の冷却材流
量でそれぞれ運転し、最後に最大流量にした場合
の中性子増倍率は1016で、1年を通じて最大流量
で運転した場合よりも中性子増倍率が約1.1%△
k/kだけ高くなつている。通常、燃料集合体の
ウラン235の平均濃縮度を0.1重量%変化させる
と、燃料集合体の中性子無限増倍率は約1%変化
する。炉心の中性子増倍率を1.1%△k/kさげ
られることは、燃料集合体の平均濃縮度を2.51重
量%から2.4重量%に下げることが可能であるこ
とを示している。 ウラン濃縮度が0.1重量%低くなると、1Kgの
濃縮ウランを作るのに必要な天然ウランの量が
4.5Kgから4.3Kgに減少し、濃縮作業が3.2KgSWU
から3.0KgSWUになる。このため、濃縮ウラン費
用は5.2%安くなり、天然ウラン資源も4.5%節約
される。なお最大流量に対して60%の冷却材流量
の時でも、MCPRは1.3以上であり、現在の設計
基準1.24を十分満足しており問題はない。 次に冷却材流量の調節による反応度制御の可能
性についてのべる。平均濃縮度2.42重量%の燃料
集合体の構成を第7図に示す。中性子増倍率
(keff)と燃焼度の関係を第8図に示す。二重丸
印は中性子増倍率を、実線は燃焼計算時の流量
を、三角印は中性子増倍率計算時の流量を示して
いる。制御棒の全引抜状態で1年間を4つのステ
ツプにわけ、第8図に示した冷却材流量で燃焼さ
せたもので、各時点でのkeffは、サイクル末期、
最大流量での値1005を基準に±0.6%△k/kの
範囲に入つている。従つて、本実施例では、冷却
材流量の微調整によつて、サイクル末期の値1,
005に調整することが可能であるこてがわかる。
濃縮度、ガドリニアの濃度ガドリニア入り燃料棒
の本数を調整した最適設計により、最大流量の場
合に第4図のような特性を示す燃料集合体の設計
が可能である。 最大線出力密度、MCPRと燃焼度の関係を表1
に示す。それぞれ10kw/ft以下、1.30以上になつ
ており、当初のねらい通りすぐれた特性を有して
いる。
ものである。 〔発明の背景〕 従来のBWRでは、炉心出口における冷却材中
の蒸気重量率(クオリテイ)は、13〜15%で運転
されていた。BWRの熱的制限値の代表的なもの
に最大線出力密度と最小限界出力比(MCPR)の
2つがある。最近の設計では出力が決まると、最
大線出力密度が13.4kw/ft以下になるように、炉
心の大きさを決定する。その後、燃料棒がバー
ン・アウトしないようなMCPRを与えるように炉
心の流量を決めると、一般に炉心出口での冷却材
中のクオリテイは、13〜15%になるので、この値
が長く用いられてきた。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、燃料経済性を向上できるとと
もに原子炉の運転法の単純化を実現することがで
きる沸騰水型原子炉の運転方法を提供することに
ある。 〔発明の概要〕 本発明の特徴は、冷却材が可燃性毒物を有する
複数の燃料集合体で構成される炉心を通つて循環
する沸騰水型原子炉の運転方法において、炉心出
口における冷却材中の蒸気重量率が17%以上にな
るように前記炉心を通る冷却材の流量を調節して
運転することにある。 BWRの炉心出口における冷却材中の蒸気重量
率(クオリテイ)は、(冷却材中の蒸気重量)/
(冷却材重量)であり、具体的には式(1)で決定さ
れる。 x=hin+P/W−hf/hfg (1) ここで、hinは冷却材炉心入口エンタルピー、
hfは水の飽和エンタルピー、hfgは蒸気潜熱、P
は炉心熱出力及びWは冷却材流量である。 式(1)から、炉心出口における冷却材中のクオリ
テイを変化させる要因としては、冷却材炉心入口
エンタルピー及び炉心熱出力冷却材流量がある。 一方、冷却材中の蒸気体積率は、ボイド率と言
われている。ボイド率は、(冷却材中の蒸気体
積)/(冷却材体積)として定義され、一般的に
クオリテイの関数である。この関数は、実験によ
つて求められ、例えば第1図のように示される。
第1図は、BWRにおけるクオリテイとボイド率
との関係を示したものである。 現在の標準的なBWRの設計では、出力密度が
50kw/、燃料集合体あたりの出力が4.3MW、
冷却材流量が63.6t/h、炉心出口での冷却材中
のクオリテイが13.1%、炉心平均ボイド率が約43
%である。その時の熱的制限値である最小限界出
力比(MCPR)は、約1.35で設計基準1.24に対し
て、約0.1の余裕がある。 電気出力800MWeを例にとつて説明すると、従
来のBWRの設計である燃料集合体数560本を624
本に変更する。これにより、燃料集合体あたりの
出力は3.9MWとなる。燃料集合体あたりの冷却
材流量は従来と同じく63.6t/hとすると、燃料
集合体出口(炉心出口)における冷却材中のクオ
リテイは11.4%、炉心平均ボイド率は、40%及び
MCPRの値は1.5以上となる。 そこで、燃料集合体あたりの冷却材流量を、従
来の63.6t/hから38.2t/hと従来の60%に下げ
ると、炉心出口での冷却材中のクオリテイは11.4
%から21.1%となる。第1図に示すように、冷却
材中のクオリテイが10%以上の領域では、冷却材
中のクオリテイが変化しても、ボイド率はあまり
大きく変化せず、炉心平均ボイド率は40%から56
%に増加するにとどまる。 一方、燃料集合体の無限増倍率と燃焼度の関係
をボイド率をパラメータにして第2図に示す。実
線はボイド率0%、一点鎖線はボイド率40%、及
び破線はボイド率70%での特性を示している。ま
た、炉心を構成する燃料集合体の平均濃縮度は
2.51重量%で、Gdを含む燃料棒は5本(ガドリ
ニア濃度2重量%)である。ボイド率が高くなる
と、水対ウラン比が小さくなつて238Uに中性子が
吸収される割合が増加し、転換比が高くなる。こ
のため、燃焼度の低いところでは無限増倍率が低
くなるが、燃焼度が大きくなるにしたがつて、燃
料集合体中におけるPuの蓄積量が増大し、無限
増倍率な燃焼度20GWd/st以降では他の低ボイ
ド率の場合より高くなる。したがつて、燃焼交換
を数回経て燃焼の進んだ燃料集合体が多く存在す
る炉心では、炉心平均ボイド率を高くすることに
よつて使用する燃料集合体の平均濃縮度を低くで
き、燃料経済性を向上できる。 さらに、可燃毒物であるガドリニアをうまく組
合せることにより、冷却材流量の制御のみで燃焼
による反応度変化を調整し、制御棒全引抜の状態
で一年間の定常運転を継続することが可能とな
る。 第3図に仮想的なガドリニア入り燃料集合体の
無限増倍率(k∞)を示す。の点は新燃料集合
体を炉心内に装荷した時のk∞を、の点は2年
目の最初における燃料集合体k∞を、は3年目
の最初における燃料集合体のk∞、は4年目の
最初における燃料集合体のk∞を及びは4年目
の終りにおける燃料集合体をそれぞれ示してい
る。の時点で燃料集合体内のガドリニアがちよ
うど燃尽きる。の時点で炉心内から燃料集合体
が取出されると。及びの時点におけるk∞は
同じ値で、と及びとの間が直線でむすば
れているようにk∞が変化するとする。ガドリニ
アの濃度及びガドリニア入り燃料棒の本数を調整
して第3図のようにk∞が変化する燃料集合体が
実現出来れば、この集合体を用いて、4バツチの
分散装荷炉心をつくることが可能であり、燃焼に
よる反応度変化がなく、燃焼サイクルを通じて、
制御棒を操作せずに冷却材流量の調節のみにより
燃焼のための反応度制御が可能となる。 しかし、現実には炉心の各場所で出力やボイド
率がことなるため、理想状態からずれて部分的に
ガドリニアが残留し、それを補償するためにウラ
ン濃縮度を高くする必要が生じ、燃料経済性を悪
化させる危険がある。そこで通常は、燃料集合体
内のガドリニアの濃度を理想的な状態から若干小
さくすることにより、一年間の炉心の中性子増倍
率の変化が第4図のようになるよう設計する。そ
して、第4図の斜線でかこまれた部分の余剰反応
度を、制御棒で吸収するのが通例である。しかし
本発明では、炉心出口での冷却材中のクオリテイ
を17%以上にしているので、冷却材流量が少なく
出力密度が低く、定格出力下での冷却材流量の制
御巾を最大流量の60〜100%までとることが可能
となるので、制御棒全引抜状態で、冷却材流量の
調節のみにより反応度制御が可能な炉心が実現す
る。 本発明において炉心出口の冷却材中のクオリテ
イを17%以上と限定した理由について説明する。
炉心出口の冷却材中のクオリテイ17%は、前述し
た燃料集合体あたりの出力を3.9MWとした場
合、燃料集合体あたりの冷却材流量を45.8t/
h、すなわち従来の冷却材量である63.6t/hの
約72%にすることによつて実現できる。炉心出口
における冷却材中のクオリテイを17%以上にする
と、最低、炉心の上部半分の領域における冷却材
中のクオリテイは、8.5%以上となる。このため
冷却材ボイド率は、炉心の上半分で66%以上とな
る(第1図)。この結果、第2図に示すボイド率
70%の場合における無限増倍率の変化に沿つた燃
焼が少なくとも炉心上半分で期待できる。 上記のごとく本発明によれば、制御棒全引抜き
の状態で一年間の定常運転をおこなうことによ
り、従来急激な出力変化を燃料棒に与えていた制
御棒引抜き及び挿入操作が不要になるため、燃料
の健全性が向上する。また従来、燃料の燃焼度分
布平坦化のため、炉心出力をおとしておこなつて
いた制御棒パターンの変更も不要となり、プラン
ト利用率の改善につながる。 〔発明の実施例〕 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 800MWeの沸騰水型原子炉を例にとつて説明す
る。 炉心構成を第5図に示す。中央部が燃料集合の
4年滞在領域、周辺部の丸印がついているところ
が燃料集合体の6年滞在領域である。第5図の各
弁目内の数字は、任意の時点での燃料集合体の炉
心滞在年数を示している。燃料集合体は原則とし
てシヤフリング(炉心内での移動)をしないこと
とし、ひとたび炉心に装荷された燃料集合体は、
炉心から取出されるまでの4ないし6年の間同じ
場所に滞在する。燃料集合体の構成を第6図に示
す。左側に燃料集合体の断面を示し、数字は右側
に示す燃料棒の種類を示している。中央部にWで
示す2本の水ロツドがあり、Gはガドリニア入り
燃料棒を示している。右側に示す燃料棒中の数字
はウラン濃縮度を示している。燃料集合体平均の
濃縮度は2.51重量%、ガドリニア入り燃料棒の本
数は5本、ガドリニアの濃度は2重量%である。 プラント利用率75%、出力密度45kw/1で1
年間運転した場合の平衡炉心のサイクル末期の中
性子増倍率は、3次元の核熱水力計算プログラム
で解折すると1,005で、ちようど反応度のバラ
ンスがとれている。炉心から取出す燃料集合体の
平均燃焼度は25400MWd/tである。 次に炉心を流れる冷却材流量を少なくして運転
した場合を考える。一年間を4等分し、それぞれ
の期間を最大流量の60,60,65,85%の冷却材流
量でそれぞれ運転し、最後に最大流量にした場合
の中性子増倍率は1016で、1年を通じて最大流量
で運転した場合よりも中性子増倍率が約1.1%△
k/kだけ高くなつている。通常、燃料集合体の
ウラン235の平均濃縮度を0.1重量%変化させる
と、燃料集合体の中性子無限増倍率は約1%変化
する。炉心の中性子増倍率を1.1%△k/kさげ
られることは、燃料集合体の平均濃縮度を2.51重
量%から2.4重量%に下げることが可能であるこ
とを示している。 ウラン濃縮度が0.1重量%低くなると、1Kgの
濃縮ウランを作るのに必要な天然ウランの量が
4.5Kgから4.3Kgに減少し、濃縮作業が3.2KgSWU
から3.0KgSWUになる。このため、濃縮ウラン費
用は5.2%安くなり、天然ウラン資源も4.5%節約
される。なお最大流量に対して60%の冷却材流量
の時でも、MCPRは1.3以上であり、現在の設計
基準1.24を十分満足しており問題はない。 次に冷却材流量の調節による反応度制御の可能
性についてのべる。平均濃縮度2.42重量%の燃料
集合体の構成を第7図に示す。中性子増倍率
(keff)と燃焼度の関係を第8図に示す。二重丸
印は中性子増倍率を、実線は燃焼計算時の流量
を、三角印は中性子増倍率計算時の流量を示して
いる。制御棒の全引抜状態で1年間を4つのステ
ツプにわけ、第8図に示した冷却材流量で燃焼さ
せたもので、各時点でのkeffは、サイクル末期、
最大流量での値1005を基準に±0.6%△k/kの
範囲に入つている。従つて、本実施例では、冷却
材流量の微調整によつて、サイクル末期の値1,
005に調整することが可能であるこてがわかる。
濃縮度、ガドリニアの濃度ガドリニア入り燃料棒
の本数を調整した最適設計により、最大流量の場
合に第4図のような特性を示す燃料集合体の設計
が可能である。 最大線出力密度、MCPRと燃焼度の関係を表1
に示す。それぞれ10kw/ft以下、1.30以上になつ
ており、当初のねらい通りすぐれた特性を有して
いる。
本発明によれば、炉心のボイド率が高くなつて
燃料のPuへの転換比が増大し、燃料経済性が向
上する。また、冷却材中のクオリテイを17%以上
にすることによつて炉心を流れる冷却材流量の制
御幅が増大するので、原子炉出力を制御棒によら
ず炉心を流れる冷却材流量の調節のみで制御でき
る。従つて、原子炉出力操作が容易になり、原子
炉の運転法が単純化できる。
燃料のPuへの転換比が増大し、燃料経済性が向
上する。また、冷却材中のクオリテイを17%以上
にすることによつて炉心を流れる冷却材流量の制
御幅が増大するので、原子炉出力を制御棒によら
ず炉心を流れる冷却材流量の調節のみで制御でき
る。従つて、原子炉出力操作が容易になり、原子
炉の運転法が単純化できる。
第1図はボイドクオリテイとボイド率の関係
図、第2図はボイド率をパラメータとした燃料集
合体の無限増倍率と燃焼度の関係図、第3図は仮
想的な燃料集合体の無限増倍率と燃焼度の関係を
示す図、第4図は最大流量下での1年間の炉心の
中性子増倍率の変化を示す図、第5図は炉心構成
図、第6図は燃料集合体構成図、第7図は燃料集
合体構成図、第8図はサイクル寿命(1年)中性
子増倍率と炉心流量の関係を示す図である。
図、第2図はボイド率をパラメータとした燃料集
合体の無限増倍率と燃焼度の関係図、第3図は仮
想的な燃料集合体の無限増倍率と燃焼度の関係を
示す図、第4図は最大流量下での1年間の炉心の
中性子増倍率の変化を示す図、第5図は炉心構成
図、第6図は燃料集合体構成図、第7図は燃料集
合体構成図、第8図はサイクル寿命(1年)中性
子増倍率と炉心流量の関係を示す図である。
Claims (1)
- 1 冷却材が可燃性毒物を有する複数の燃料集合
体で構成される炉心を通つて循環する沸騰水型原
子炉の運転方法において、炉心出口における冷却
材中の蒸気重量率が17%以上になるように前記炉
心を通る冷却材の流量を調節して運転することを
特徴とする沸騰水型原子炉の運転方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11059177A JPS5445482A (en) | 1977-09-16 | 1977-09-16 | Boiling water type reactor |
US05/942,558 US4292128A (en) | 1977-09-16 | 1978-09-15 | Boiling water type nuclear reactor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11059177A JPS5445482A (en) | 1977-09-16 | 1977-09-16 | Boiling water type reactor |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5445482A JPS5445482A (en) | 1979-04-10 |
JPS6128117B2 true JPS6128117B2 (ja) | 1986-06-28 |
Family
ID=14539729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11059177A Granted JPS5445482A (en) | 1977-09-16 | 1977-09-16 | Boiling water type reactor |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4292128A (ja) |
JP (1) | JPS5445482A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0529089B2 (ja) * | 1987-10-29 | 1993-04-28 | Olympus Optical Co |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2619950B1 (fr) * | 1987-08-24 | 1991-11-29 | Framatome Sa | Procede de protection d'un reacteur nucleaire a eau pressurisee contre les defaillances du dispositif d'arret d'urgence |
JP2573399B2 (ja) * | 1990-07-04 | 1997-01-22 | 株式会社日立製作所 | 燃料集合体 |
US5149491A (en) * | 1990-07-10 | 1992-09-22 | General Electric Company | Seed and blanket fuel arrangement for dual-phase nuclear reactors |
US5229068A (en) * | 1991-05-17 | 1993-07-20 | General Electric Company | Optimized critical power in a fuel bundle with part length rods |
US5272736A (en) * | 1992-11-05 | 1993-12-21 | General Electric Company | Core loading strategy for reload of a plurality of different fuel bundle fuel designs |
EP2618333B1 (en) * | 2003-03-20 | 2015-05-13 | Hitachi, Ltd. | Boiling water reactor core |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3386886A (en) * | 1966-08-26 | 1968-06-04 | Gen Electric Canada | Nuclear reactor reactivity control by bubbling gas through moderator liquid |
US3400048A (en) * | 1967-01-11 | 1968-09-03 | Gen Electric | Steam cooled nuclear reactor power system with steam decontamination trament |
-
1977
- 1977-09-16 JP JP11059177A patent/JPS5445482A/ja active Granted
-
1978
- 1978-09-15 US US05/942,558 patent/US4292128A/en not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
NUCLEAR PERFORMANCE OF POWER-REACTOR CORES=1963 * |
THE PHYSICS PROBLEMS IN THERMAL REACTOR DESIGN=1967 * |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0529089B2 (ja) * | 1987-10-29 | 1993-04-28 | Olympus Optical Co |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4292128A (en) | 1981-09-29 |
JPS5445482A (en) | 1979-04-10 |
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