JPS61254627A - ヒドロゾルの製造方法 - Google Patents

ヒドロゾルの製造方法

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JPS61254627A
JPS61254627A JP9707685A JP9707685A JPS61254627A JP S61254627 A JPS61254627 A JP S61254627A JP 9707685 A JP9707685 A JP 9707685A JP 9707685 A JP9707685 A JP 9707685A JP S61254627 A JPS61254627 A JP S61254627A
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hydrosol
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Takao Yoshikawa
吉川 孝雄
Isao So
宗 伊佐雄
Isoji Sakai
酒井 五十治
Shintaro Wada
和田 伸太郎
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Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は高分子量の共重合体を平均粒子径0゜01−
0.1/”の範囲で水中に安定に分散させてなるヒドロ
ゾルの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、ヒドロゾルの製造方法としては、たとえば特公昭
46−22343号公報、特開昭50−19842号公
報などにみられる如く、乳化重合法により得たカルボキ
シル基を有する重合体粒子(粒径約0.3〜O,l”l
)を苛性カリ、苛性ソーダ、水酸化アンモニウムなどの
アルカリを用いて高速撹拌下粒子表面を削り取り、粒径
約0.01〜0.1−の微細粒子にするという、いわゆ
るストリッパブルの手法が一般的に採用されそきた。
ところが、上記従来法によると、微粒子化に基づ(皮膜
形成能の向上は認められるが、ヒドロゾル中に乳化剤が
混入して(るため、これより得られる皮膜その他の成形
物の耐水性が悪くなる。また、ヒドロゾル化しつる重合
体の分子量に制限があり、一般に重量平均分子量が10
 (1万)以上になるとヒドロゾル化が難しくなる。こ
のため、各種用途への応用面で自ずと限界を生じ、主に
塗料分野や紙サイズ処理分野への応用展開しかなされて
いない。
一方、塗料分野において、上述のストリッパブルな手法
によらないで、親水性有機溶剤を用いた溶液重合物にア
ルカリと水とを加えて撹拌混合することによりヒドロゾ
ルを得る方法が、特公昭52−47489号公報などに
提案されている。
この方法によれば、乳化剤を用いないことから皮膜の耐
水性は改善されるが、その反面有機溶剤を多量に使用す
るものであるため環境衛生および公害さらには材料コス
トの面で問題があり、またアルコールの如き多量の親水
性有機溶剤を用いた重合のため重合体の分子量は低くな
り、高度の膜特性が要求されるような接着剤、フィルム
などの用途には応用しにくいという難点がある。
そこで、この発明者らは、鋭意検討の末、すでに、分子
内に酸性基を有する共重合体を合成し、この共重合体を
実質的に有機溶剤を含まない状態かあるいは20重量%
以下の少量の有機溶剤の存在下でアルカリ性物質と水と
を加えて上記酸性基の一部もしくは全部を中和するとと
もに、W/O型(油中水滴型)から0/W型(水中油滴
型)に転相させることにより、上記共重合体が平均粒子
径0.01〜0.IPの範囲で水中に安定に分散された
ヒドロゾルを得る方法を提案した。
上記提案法によれば、乳化剤を必要としないため、皮膜
その他の成形物としたときの耐水性の改善を図れるとと
もに、共重合体の分子量を重量平均分子量で10〜10
の範囲の高分子量としても安定なヒドロゾルが得られる
ため、皮膜その他の成形物としたときの各種物理特性が
良好となり、接着剤、フィルムなどの用途にも応用可能
となる。
また、大量の有機溶剤を用いるものではないため、環境
衛生、公害、材料コストなどの面での不利がない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかるに、この発明者らの引き続く検討によると、上記
提案法においては、共重合体の種類やアルカリ中和など
の条件によって微粒子状の分散化がうまく行えなかった
り、分散粒子の安定性に劣る場合があり、特に経時的な
粘度の増加や凝集物の発生をみることがあった。
したがって、この発明は、上記提案法の問題点を解決し
て、種々の共重合体に対してまたアルカリ中和の条件な
どに多少の変動があっても、共重合体の微粒子状分散化
を容易に行えるとともに、分散粒子の安定性によりすぐ
れるヒドロゾルを得ることができるヒドロゾルの製造方
法を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段] この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
した結果、共重合体をアルカリ性物質と水とによって中
和するとともにW/O型からO/W型に転相するにあた
って、この転相前の任意の段階で特定の水溶性高分子物
質を特定量添加するようにしたときには、共重合体の微
粒子状分散化が容易となり、かつ分散粒子の安定性に非
常に良好な結果が得られるものであることを知り、この
発明を完成するに至った。
すなわち、この発明は、酸性基を有する不飽和単量体0
.5〜20重量%とこれと共重合可能な他の不飽和単量
体99.5〜80重量%とからなる重量平均分子量10
〜10の共重合体に、アルカリ性物質と水とを加えて上
記共重合体分子中の酸性基の一部もしくは全部を中和す
るとともに、W/O型からO/W型に転相することによ
り、上記共重合体が平均粒子径0.01〜0.10μの
範囲で水中に分散されたヒドロゾルを得る方法において
、上記転相に先立って、アルキレンオキサイド基を有す
るノニオン性水溶性高分子物質および水溶性ポリウレタ
ン樹脂の中から選ばれた少なくとも1種の水溶性高分子
物質を、前記共重合体100重量部に対して0.01〜
20重量部添加することを特徴とするヒドロゾルの製造
方法に係るものである。
〔発明の構成・作用〕
この発明においてヒドロゾル製造用の原料として使用す
る共重合体は、酸性基を有する不飽和単量体とこれと共
重合可能な他の不飽和単量体とを共重合させてなるもの
である。
上記の酸性基を有する不飽和単量体は、ヒドロゾル化す
る際に必要な官能基、つまり酸性基を共重合体に導入す
るための必須成分であり、たとえばアクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマー
ル酸の如き不飽和カルボン酸、スチレンスルホン酸、ア
リルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート、2−ア
クリロイルオキシナフタレン−2−スルホン酸、2−メ
タクリロイルオキシナフタレン−2−スルホン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ7L  2
−アクリロイルオキシベンゼンスルホン酸の如き不飽和
スルホン酸などが挙げられ、これら単量体は一種または
二種以上用いることができる。
上記酸性基を有する不飽和単量体の使用量は、共重合体
を得るための単量体混合物中0.5〜20重量%、好適
には2〜10重量%が望ましい。この単量体の使用量が
0.5重量%に満たない場合は、ヒドロゾル化を°行い
難く、また20重量%を超えて使用する場合は、皮膜特
性、たとえば粘着性や接着性などの接着特性に支障をき
たすおそれがある。
上記酸性基を有する不飽和単量体と共重合可能な他の不
飽和単量体は、ヒドロゾルの用途目的に応じて適宜選択
できるものであるが、一般にはアクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸インオクチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
ブチルなどのアルキル基の炭素数が2〜15の範囲の(
メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、必要
に応じてその40重量%以下を以下の如き改質用単量体
と置換してなるものが好ましく用いられる。
これら単量体は一種であっても二種以上であってもよく
、その使用量は、単量体混合物中80〜99.5重量%
、好ましくは90〜98重量%である。
上記改質用単量体としては、アクリル酸メチルやメタク
リル酸メチルの如きアルキル基の炭素数が上記主成分の
それとは異なる(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸2−
メトキシエチル、ビニルエーテル類、メタクリル酸2−
?−)’ロキシエチル、アクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミドなどが挙げられる。
これらの単量体の混合物は、溶液重合法、乳化重合法、
懸濁重合法、塊状重合法などの従来公知の方法により共
重合することができる。特に好適には塊状重合法および
少量の溶剤を使用した溶液重合法である。これらの重合
法のうち塊状重合法では、この重合法によって得られる
共重合体をそのままヒドロゾル化の原料として使用でき
る。溶液重合法では、溶剤使用量が20重量%より多い
場合には蒸留などの手段によって重合後に有機溶剤の一
部もしくは全部を除去するが、20重1%以下であれば
これをそのままヒドロゾル化の原料として使用できる。
この場合の有機溶剤としては低級アルキルアルコールの
如きアルコール系水溶性溶剤が好ましい。もちろん、/
Oii量%以下であってもその一部もしくは全部を上記
同様に除去できるものである。
一方、他の重合法ではそれぞれに用いた媒体を合成後に
適宜の手段で除去して実質的に媒体を含まない固形物と
する。すなわち、乳化重合法では塩析によって凝固させ
、分離することによって水分を除去し、また懸濁重合法
では粒状の共重合体をろ取することによって水分を取り
除く。なお、重合時に用いた乳化剤または分散剤が共重
合体位子の表面に一部付着してくるが、これらは上記の
媒体除去操作時に除去され、また必要があれば数回の洗
浄を行ってほぼ完全に除去すればよい。
また、乳化重合法では高度に三次元化された共重合体、
いわゆるゲル化物が生成して(ることがあるが、このよ
うな共重合体はヒドロゾル化の障害となる場合もあり、
乳化重合にあたってこの共重合体の生成をできるだけ防
ぐことが望ましい。
しかし、少量のこの穏共重合体が生成しても、ミキシン
グロールやバンバリーミキサ−などを使用し、高い剪断
力を作用させて素練りすることにより解消することもで
きる。
このようにして得られる共重合体の重量平均分子量は1
0〜10 の範囲に設計されていることが必要である。
この分子量が10未満となるとヒドロゾルを皮膜化した
ときの皮膜強度に劣ったり、接着塗膜ではその接着力に
劣るなどのおそれがあり、またこの分子量が10を超え
るとヒドロゾル化が困難となり、皮膜性やその他膜特性
上好ましくない結果が生じるため、いずれも不適当であ
る。
この発明においては、このようにして得られる共重合体
を、実質的に有機溶剤を含まない状態であるいは前記の
如く有機溶剤が20重量%以下の割合で含まれた状態で
、撹拌しながらアルカリ性物質と水とを加えて共重合体
分子中の酸性基の一部もしくは全部を中和するとともに
、W/O型から0/W型に転相することにより、上記共
重合体が平均粒子径0.01〜0.1μの範囲で水中に
分散されたヒドロゾルを得る。
このヒドロゾルを得るための上記中和および転相の進め
方は、任意に選択できるものである。好ましくは上述の
共重合体に対してまず第1段階として所定量のアルカリ
性物質と水とを加えて中和処理し、その後第2段階とし
て水を徐々に加えて0/W型に転相させるという方法を
採用するのがよい(以下、これを2段階操作法という)
。この2段階操作法に対して、上記の第1段階で必要量
の水をすべて加えて、中和処理を進めなからO/W型に
転相する、つまり上記第2段階の工程を省略する方法(
以下、これを1段階操作法という)を採用することも、
もちろん可能である。
これら各操作法において、中和処理のために使用するア
ルカリ性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムの如きアルカリ金属の水酸化物、エチルアミン、プ
ロピルアミンの如きアミン類、アンモニア、α−アミノ
エチルアルコールなどがある。これらの中でもアンモニ
アなどに代表されるような易揮散性のアルカリ性物質が
特に好ましい。これはヒドロゾルから皮膜などを形成す
る際に加熱によって容易に揮散除去できるため、接着特
性などの皮膜特性への悪影響を低減できるからである。
このアルカリ性物質の使用量は、共重合体の酸性基に対
して通常0.02〜2当量の割合とすればよい。
中和処理時の温度は、共重合体の種類および性状に応じ
て適宜設定でき、一般には30〜95℃の範囲が望まし
い。なお、最終的にO/W型に転相するに必要な水の量
は、共重合体の種類などによって一部に決められないが
、一般的には共重合体100重量部に対して70〜10
,000重量部の範囲内で、ヒドロゾルの所望固型分濃
度に応じて適宜選択することができる。
さて、この発明においては、このようなヒドロゾル化に
際し、共重合体の粒子状分散化と分散粒子の安定化を図
るために、特定の水溶性高分子物質を添加することをも
つとも大きな特徴としている。この水溶性高分子物質と
は、アルキレンオキサイド基を有するノニオン性水溶性
高分子物質および水溶性ポリウレタン樹脂の中から選ば
れた少なくとも1種である。
このような水溶性高分子物質はこれが水に溶解すること
によって水の表面張力を下げ、共重合体と水との界面張
力を低下させる作用を有しており、この作用で共重合体
が水に濡れやすくなって微粒子状分散化が促進される。
しかも、上記高分子物質は分散粒子の表面に吸着されて
この粒子の保護コロイドとして作用するため、分散粒子
を非常に安定なものとする。
このように、上記特定の水溶性高分子物質は、水の表面
張力低下能と保護コロイド能とによって、共重合体の種
類に関係なく、特に共重合体が疎水性の高いものであっ
ても、またアルカリ中和の条件が多少変動しても、共重
合体の粒子状分散化を容易とするとともに分散粒子の安
定化に大きく寄与するものである。しかも、このような
水溶性高分子物質によれば、得られる1ドロゾルを皮膜
化などしたときの耐水性に悪影響をおよぼすおそれがな
く、ヒドロゾル本来のすぐれた耐水性を維持させうると
いう特徴も有している。
なお、水溶性高分子物質としては、上記同様の保護コロ
イド能などを有しているポリビニルアルコール、カルボ
キシメチルセルロース、ポリアクリル酸ソーダなどが知
られている。しかるに、これらの高分子物質をこの発明
のヒドロゾルの添加剤として用いたときには、ヒドロゾ
ルの流動性に悪影響をおよぼし、特に高チクソトロピー
性をもたらして増粘化し、ヒドロゾルの安定性を却って
阻害する傾向がみられる。しかも、かかる高分子物質で
は皮膜化などしたときの耐水性が極端に低下するといっ
た問題がある。
この発明において使用する前記のアルキレンオキサイド
基を有するノニオン性水溶性高分子物質としては、つぎ
の一般式(1) 、 (2) ;%式%(1) で表わされるポリアルキレングリコールのモノ(または
ジ)アルキルエーテル類や、つぎの一般式1式%(4) で表わされるポリアルキレングリコールのモノ(または
ジ)アルキルエステル類などが挙げられる。
各一般式中のRは炭素数1〜20好ましくは6〜18の
アルキル基のほか、同炭素数のアルケニル基や、また同
炭素数のアルキル基ないしアルケニル基置換のフェニル
基などであってもよい。また、mは2〜4の整数で、C
m H2m Oで表わされるアルキレンオキサイド基の
具体例としてはエチレンオキサイド基、プロピレンオキ
サイド基、ブチレンオキサイド基などがある。
さらに、各一般式中のnは20〜30,000の整数で
、高分子物質全体の分子量が重量平均で数千〜数10万
の範囲となるように設定されているのが好ましい。この
分子量が高(なりすぎると親水性が低下し、また低すぎ
るとヒドロゾルを皮膜化などしたときの耐水性が低下す
るため、いずれも好ましくない。
このようなノニオン性水溶性高分子物質の具体例として
は、ポリアルレングリコールモ/(マタはジ)アルキル
エーテル類やポリプロピレングリコールモノ(またはジ
)アルキルエーテル類などのモノ(またはジ)アルキル
エーテル類、ポリエチレングリコールモノ(またはジ)
ラウレート、ポリエチレングリコールモノ(またはジ)
ステアレート、ポリプロピレングリコールモノ(または
ジ)ステアレート、ポリプロピレングリコールモノ(ま
たはジ)ラウレートなどのモノ(またはジ)アルキルエ
ステル類などが挙げられる。
なお、上述の7ニオン性水溶性高分子物質の中でも、分
子末端にOH基やOR基を有する高分子物質は親水性が
高く、また分子末端に0COR基を有する高分子物質は
皮膜化などしたときの耐水性の面でより良好な結果を与
えるものである。
この発明において使用する前記の水溶性ポリウレタン樹
脂としては、つぎの一般式(5);%式%(5) で表わされる水溶性ポリオールを原料としたものや、つ
ぎの一般式(6); で害わ貴名、ス踵索仲のI−肪1左ポlナールん百鋭ふ
して第三級アミ7基を導入することにより得られるカチ
オン性の水溶性ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
上記両式(5) 、 (6)中のmは2〜4の整数で、
R、R’。
R“は炭素数2以上の低級アルキレン基または芳香族環
を有する基、Rは炭素数1〜6のアルキル基もしくはア
ルケニル基または置換基を有することがあるフェニル基
などであり、l、nは高分子物質全体の分子量が重量平
均で数千〜数10万の範囲となるように設定される整数
である。上記分子量範囲に設定する理由は、前記ノニオ
ン性高分子物質の場合と同様である。
この発明においては、このようなアルキレンオキサイド
基を有する水溶性高分子物質および水溶性ポリウレタン
樹脂の中からその一種を用いてもよいし、二種以上を混
合して使用してもよい。混合系の場合は前者の高分子物
質と後者のポリウレタン樹脂とのうちの一方または両方
から適宜二種以上を選択使用すればよい。
このような水溶性高分子物質の使用量としては、ヒドロ
ゾル化するべき共重合体100重量部に対して001〜
20重量部とすべきであり、好適には0.1〜10重量
部とするのがよい。0.01重量部未満ではこの発明の
効果が充分に得られず、また20重量部より多くなりす
ぎると分散粒子の安定性が逆に低下してくるため、いず
れも不適当である。なお、最適使用量は、水溶性高分子
物質の親水度や水の表面張力低下能およびヒドロゾル化
するべき共重合体の疎水度によって異なるから、これら
のことを勘案して前記範囲内で適宜設定するのが望まし
い。
上記の水溶性高分子物質を添加する時期は、中和および
転相からなる一連のヒドロゾル化工程における転相前の
段階とすべきである。すなわち、転相によりヒドロゾル
化したのちに添加してもこの発明の目的とするような微
粒子状分散化および分散粒子の安定化の向上を充分に達
成できず、逆に得られるヒドロゾルが増粘化するなどの
好ましくない現象を伴う結果となる。
転相前の段階で添加する限り、その添加時期は特に問わ
れない。たとえば前記2段階操作法によるヒドロゾル化
においては、アルカリ性物質と水とを加えて中和処理す
る第1段階における上記アルカリ性物質と水とを加える
前もしくはこれと同時に、あるいは加えたのちつまり中
和処理を行ったのちに、添加すればよい。また前記1段
階操作法によるヒドロゾル化においては、アルカリ性物
質と水とを加える前もしくはこれと同時に添加すればよ
い。
このようにして得られるヒドロゾルは、共重合体が平均
粒子径0.01〜0.1pの範囲で水中に安定に分散さ
れたものからなり、その固型分濃度は通常1〜50重量
%程度であり、粘度としては25℃で0.1〜1,00
0ポイズ程度である。
なお、このヒドロゾルには、粘着付与剤、軟化剤、可塑
剤、架橋剤、充填剤、着色剤などの各種添加剤を、ヒド
ロゾル化前もしくは後の任意の段階で配合添加できるも
のであることはいうまでもない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明においては、ヒドロゾル化にあ
たって特定の水溶性高分子物質を特定量添加するように
したことから、ヒドロゾル化するべき共重合体が疎水性
の高いものであっても、またヒドロゾル化の条件が多少
変動したとしても、共重合体の粒子状分散化を容易にか
つ短時間に行えるとともに、分散粒子の安定性にすぐれ
て経日的な増粘化や凝集物の発生の少ないヒドロゾルを
得ることができる。
また、このヒドロゾルは、これに用いた共重合体が高分
子量でかつ非常に微粒子状に分散されていることによっ
て、造膜特性とともに機械的強度などの物理的特性にす
ぐれる皮膜などを付与し、しかもこれら皮膜などの成形
物は耐水性にすぐれるという特徴を有するものである。
[実施例] 以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。以下において、部および%とあるはそれぞれ重量
部および重量%を意味するものとする。また共重合体の
重量平均分子量はGPC(ゲルパーミェーションクロマ
トグラフィー)により、共重合体の粘度はブルックフィ
ールド粘度計(ロータA’29.lrpm)により、そ
れぞれ測定した値を意味する。さらに、ヒドロゾル粒子
の平均粒子径はナノサイザーにより、ヒドロゾルの粘度
はBH型粘度計(ロータムロ、1Orpm)により、そ
れぞれ測定した値を意味する。
実施例1 アクリル酸n−ブチル90部、スチレン10部およびメ
タクリル酸4部からなる単量体混合物のうちの10部と
5ec−ブタノール5部とを、11!の四つロフラスコ
に仕込み、撹拌しなから内温温度40℃で40分間窒素
置換した。ついで、ベンゾイルパーオキシド0.1部を
茄えて完全に溶解したのち、80°Cに昇温しで反応を
開始させ、残りの単量体混合物を滴下ロートから約2時
間を要して滴下し、反応温度を85部5℃に維持しなが
ら4時間反応させた。
このようにして得られた共重合体は、重量平均分子量が
4. I X 105.80℃における粘度が5,10
0ポイズであった。この共重合体100部に、80°C
の温度下で、ノニオン性水溶性高分子物質の25%水溶
液(日本油脂社製の商品名ユニセーフU11300 ;
前記一般式(2)および(4)で表わされる混合物)5
部を添加混合した。
つぎに、この混合物に、上記共重合体に含まれるカルボ
キシル基に対して0.8当量のアンモニアと共重合体1
00部に対して170部となる割合の水とを加えて、7
0部3℃の温度下で中和処理し、かつ転相させることに
より、連続相が水であるヒドロゾルを得た。このヒドロ
ゾルは、固型分濃度が33%、25℃における粘度が8
7ポイズ、分散粒子の平均粒子径が0.06μであった
実施例2 アクリル酸2−エチルヘキシル80L アクリル酸エチ
ル20部、メタクリル酸2.5部およびラウリルメルカ
プタン0.05部を用いて、実施例1と同様にして重合
させることにより、重合平均分子量が3.7 X 10
5、粘度(80°C)が3,800ポイズの共重合体を
得た。この共重合体100部に、ポリエチレングリコー
ルジステアレート(重量平均分子量1万)1.0部を、
80°C下で添加混合した。
つぎに、この混合物に、上記共重合体に含まれるカルボ
キシル基に対して1.4当量のアンモニアと共重合体1
00部に対して280部となる割合の水とを加えて、7
0部3℃の温度下で中和処理し、かつ転相させることに
より、連続相が水であるヒドロゾルを得た。このヒドロ
ゾルは、固型分濃度が27%、25℃における粘度が1
6ポイズ、分散粒子の平均粒子径が0.08μであった
実施例3 実施例1と同様にして得た共重合体100部に、70部
3°Cの温度下で、共重合体に含まれるカルボキシル基
に対して0.8当量のアンモニア水(25%水溶液)を
加えて撹拌混合したのち、水溶性ポリウレタン樹脂(B
ASF社製の商品名コラフラールPU−85;主成分が
前記一般式(5)で表わされるもの)の25%水溶液3
部を添加混合した。
引き続き、170部の水を徐々に加えて転相させること
により、共重合体粒子が水中で安定に分散されたヒドロ
ゾルを得た。このヒドロゾルは、固型分濃度が34%、
25°Cにおける粘度が52ポイズ、平均粒子径が0.
07μであった。
比較例1 実施例1と同様にして得た共重合体にノニオン性水溶性
高分子物質を加えることなく、実施例1と同様の中和、
処理および転相を行ってヒドロゾルを得た。このヒドロ
ゾルは、固型分濃度が32%、25°Cにおける粘度が
23ポイズ、分散粒子の平均粒子径は0.09/=”で
あった。
比較例2 比較例1で得たヒドロゾルに、共重合体100部に対し
てノニオン性水溶性高分子物質の25%水溶液(実施例
1のものと同じ)5部を添加混合した。この混合後のヒ
ドロゾルの25℃における粘度は340ポイズであった
比較例3 実施例1と同様にして得た共重合体100部に、80℃
の温度下で、7%のポリビニルアルコール(けん化度9
9%)水溶液18部を添加混合したのち、実施例1と同
様の中和処理および転相を行ってヒドロゾルを得た。こ
のヒドロゾルの固型分濃度は31重量%、25°Cにお
ける粘度は840ポイズ、分散粒子の平均粒子径は0.
09μであった。
以上の実施例および比較例にて得られた各ヒドロゾルに
つき、30°Cで1ケ月間保存したのちの外観、粘度お
よび機械的安定性の変化を調べた結果、並びに各ヒドロ
ゾルより形成した皮膜の耐水性を調べた結果、は下記の
表に示されるとおりであった。表中、Aは保存前(初期
)、Bは30°Cで1ケ月間保存後である。なお、上記
機械的安定性および耐水性はつぎの方法にて測定評価し
た。
く機械的安定性〉 マロン式試験機にて、試料(ヒドロゾル) 50 y1
1部20に7、時間5分間の条件で、試験後に生成する
凝集物の重量%を測定した。
く耐 水 性〉 ガラス板上に各ヒドロゾルをコーチインブロンドにて塗
布したのち、110℃で10分間加熱乾燥を行って、5
0μ厚の皮膜を形成した。この皮膜を40℃の水中に所
定時間浸漬してその性状変化を調べた。
上記の結果から明らかなように、この発明の方法によれ
ば、共重合体の微粒子状分散化が容易で、かつ分散粒子
の安定性にすぐれ、しかも耐水性の゛良好な皮膜を形成
しうるヒドロゾルの製造が可能であることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸性基を有する不飽和単量体0.5〜20重量%
    とこれと共重合可能な他の不飽和単量体99.5〜80
    重量%とからなる重量平均分子量10^4〜10^6の
    共重合体に、アルカリ性物質と水とを加えて上記共重合
    体分子中の酸性基の一部もしくは全部を中和するととも
    に、W/O型からO/W型に転相することにより、上記
    共重合体が平均粒子径0.01〜0.10μmの範囲で
    水中に分散されたヒドロゾルを得る方法において、上記
    転相に先立つて、アルキレンオキサイド基を有するノニ
    オン性水溶性高分子物質および水溶性ポリウレタン樹脂
    の中から選ばれた少なくとも1種の水溶性高分子物質を
    、前記共重合体100重量部に対して0.01〜20重
    量部添加することを特徴とするヒドロゾルの製造方法。
JP9707685A 1985-05-07 1985-05-07 ヒドロゾルの製造方法 Granted JPS61254627A (ja)

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