JPS61244694A

JPS61244694A - 旋回式スラスタの軸系機構

Info

Publication number: JPS61244694A
Application number: JP8685085A
Authority: JP
Inventors: Hidetaka Higashihara; 東原　秀敬
Original assignee: Kawasaki Heavy Industries Ltd
Current assignee: Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date: 1985-04-23
Filing date: 1985-04-23
Publication date: 1986-10-30

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は旋回式スラスタの軸系機構に関し、詳しくは、
上部ギヤボックスと下部ギヤボックスの間に、クラッチ
が介在された旋回式スラスタの軸系機構に関する。これ
は、船舶、海洋作業台や海上クレーンなどの旋回式スラ
スタにおける駆動軸系の分野で利用されるものである。

（従来技術〕第２図に示すように、旋回式スラスタ１の駆動では、図
示しないエンジンからの出力は、中間軸やユニバーサル
ジヨイントを介して上部ギヤボックス２の入力軸３に伝
達される。その上部ギヤボックス２には、入力軸３に接
続された油圧クラッチ４が内蔵され、その出力はその油
圧クラッチ４、ベベルギヤ３Ａやそれに噛み合うベベル
ギヤ５Ａを介して垂直軸５に伝達される。そして、下部
ギヤボックス６に内蔵される垂直軸７はζギヤカップリ
ング８を介して垂直軸５に接続されていて、垂直軸５に
伝達された出力は、垂直軸７のベベルギ□ヤ７Ａに噛み
合うベベルギヤ９Ａやプロペラ軸９を介してプロペラ１
０に伝達される。その回転゛に伴って、旋回式スラスタ
１が前後方向に向いていれば、スラスタ１は船体１１を
推進させ、旋回手段１２により旋回表スラスタ１が船体
１１に対して回動されていれば、所望の方向に船体１１
を旋回させる。

ところで、上述の上部ギヤボックス２は、船体ｌｌ内に
固定されたプラットフォーム１３で支持されている。一
方、プラットフォーム１３上のスペースは、旋回式スラ
スタ１に用いられる油圧機器などの配置用に利用されて
いる。しかし、油圧クラッチ４の占有面積が大きいため
、乗載される種々の機器に必要なスペースが狭くなる問
題がある。

さらに、上述のギヤカップリング８は、垂直軸５．７の
間に生じる芯ずれを吸収する機能を有し、旋回式スラス
タ１にエンジンの出力を円滑に伝達するようになってい
るが、高価であり駆動軸系の装備に費用が嵩む問題があ
る。

〔発明の目的〕

本発明は上述の問題に鑑みてなされたもので、そ゛の目
的は、プラットフォームの利用スペースを大きくすると
共に、出力を伝達する軸系の垂直軸の間で、芯ずれを吸
収することができる旋回式スラスタの軸系機構を提供す
ることである。

〔発明の構成〕

本発明の旋回式スラスタの軸系機構の特徴は、第１図に
示すように、船体１７に旋回自在に装着され、プロペラ
：軸２３と、エンジンからの出力が伝達される上部ギヤ
ボックス１５の入力軸１６と、が平行するような駆動機
構１４が用いられた旋回式スラスタ４０であって、上部
ギヤボックス１５と下面ギヤボックス２２の間にクラッ
チ２０が設けられたことである。

第２の発明にあっては、上述の発明の構成に加えて、下
部ギヤボックス２２のフレーム２２ａに、スラスタ４０
を旋回させるための旋回輪ベアリング２８が装着された
ことである。

〔実施例〕

以下に、本発明をその実施例に基づいて詳細に説明する
。

第１図に示すように、旋回式スラスタ４０の駆動機構１
４は、後述のプロペラ軸２３と、図示しないエンジンか
らの出力を中間軸（図示せず）などを介して伝達される
上部ギヤボックス１５の入力軸１６とが、平行するよう
に形成されている。

その上部ギヤボックス１５は、上部室１５Ａと下部室１
５Ｂに二分されると共に、船体１７に固定されていて、
その周りにプラットフォーム１８が形成されている。な
お、プラットフォーム１８には、図示しないが必要な油
圧機器などが乗載されている。

上述の上部室１５Ａには、２個の軸受に支承される入力
軸１６、それに設けられたベベルギヤ１６Ａ、垂直軸１
９の上部分やベベルギヤ１６Ａに噛み合うように垂直軸
１９に固着されたベベルギヤ１９Ａが収納され、ベベル
ギヤ１６Ａ、１９Ａからなるギヤ機構を潤滑するための
潤滑油が充填される。下部室１５Ｂには、垂直軸１９の
下部分、垂直軸１９に一体化されたクラッチ２０の本体
２０Ａ、垂直軸２１の上部端に固着されたＹラム２０ａ
が収納されている。クラッチ２０は、油圧クラッチまた
はエアクラッチを含む流体クラッチであって、要は雨垂
直軸１９．２１間でエンジン出力の伝達や遮断を行なう
ものであればよい。なお、油圧クラッチが用いられる場
合には、油圧の漏洩油を溜めるため、下部室１５Ｂは上
部室１５Ａと同様に密閉室にされ名。一方、エアクラッ
チが用いられる場合には之その回転状態などの点検を容
易にするため、下部室１５Ｂのフレーム１５ｂに覗酋窓
となる複数個の開口を設けておくと都合がよい。

なお、垂直軸１９は両軸受１９ｂ、１９ｃに支承され、
軸受１９ｂの位置にシール１９ｄが挿入され、上部室１
５Ａの洩油が下部室１５Ｂに落下するのを防止できるよ
うになっている。

上部ギヤボックス１５の下方に、旋回輪ベアリング２８
を介して下部ギヤボックス２２が旋回自在に設けられ、
それには、ベベルギヤ２１Ａが固着された垂直軸２１や
ベベルギヤ２１Ａに噛み合うベベルギヤ２３Ａが取り付
けられたプロペラ軸２３が収納され、そのプロペラ軸２
３はプロペラ２４を回転させるようになっている。また
、垂直軸２１は両軸受２１ａ、２１ｂに支承され、軸受
２１ａの位置にシール２１Ｃが装入され、下部ギヤボッ
クス２２内に満たされた潤滑油が下部室１５Ｂに浸入す
るのを防ぐようになっている。

上述したクラッチ２０は、本実施例ではエアクラッチで
あり、本体２ＯＡとドラム２０ａとからなる。詳述する
と、垂直軸１９に一体化されたクラッチ２０の本体２０
Ａには、分割されたシュー２０ｂを固着したゴム袋２０
Ｂが装着されると共に、そのゴム袋２０Ｂは本体２０Ａ
内に設けられた圧力流体用の通路２０Ｃに連通され、さ
らに、通路２０Ｃは垂直軸１９の流体用の通路１９ａに
連通されている。そして、圧力流体の導入や導出に伴っ
てゴム袋２０Ｂが膨張や収縮するにしたがい、上述のド
ラム２０ａとシュー２０ｂの結合と遮断、すなわち、両
垂直軸１９．２１の結合と遮断が行なわれるようになっ
ている。なお、ゴム袋２０Ｂは可撓体であるので、ドラ
ム２０　ａ、とそのシュー２０ｂが結合状態にあってエ
ンジンの出力が伝達される場合、両垂直軸１９．２１の
芯ずれが吸収される。

上部ギヤボックス１５の上部室１５Ａの上部にには、流
体供給手段２５が装着されている。これを詳述すると、
その供給箱２５ａは上部ギヤボックス１５の上面１５ａ
に固着され、その一方の開口は圧力流体管２６に接続さ
れ、他方は、上述の通路２０Ｃに連通ずると共に垂直軸
１９の軸芯に配設された圧力流体用の通路１９ａに向け
て開口されている。ちなみに、その流体圧力は８〜１５
ｋｇ／ｃＩｌ！であり、通常、流体用の通路が長い場合
、流体の流過に伴って生じる漏洩防止のためのシールが
困難となる。しかし、本例では、後述の旋回手段である
旋回輪ベアリング２８が下部室１５Ｂの下面に取り付け
られているため、第２図に示した旋回手段１２のための
スペースが不要となり、垂直軸１９を従来のそれに比べ
て短くすることができる。したがって、通路１９ａも短
（なり、圧力流体の流通に都合のよいようになっている
。また、垂直軸１９の上端部には、圧力流体管２６の流
体が上部室１５Ａ内に漏洩しないようにするため、ロー
タリシール２７が取り付けられている。

上述の旋回輪ベアリング２８を説明すると、そのインナ
レース２８Ａが下部室１５Ｂの下面１５Ｃに固定され、
アウタレースであるギヤ２８Ｂは、軸受用ボールなどを
介して回動自在に下部ギヤボックス２２の上面２２ａに
固定されている。さらに、ギヤ２８Ｂに噛み合うギヤ２
９が下部室１５Ｂのフランジ部に設けられ、それは、旋
回駆動源である例えば油圧モータ３０に接続されている
。

また、上部室１５Ａの上面１５ａには、ギヤ３１により
回転される可変容量式の油圧ポンプ３２が設けられ、ギ
ヤ３１に噛み合うギヤ１９Ｂが垂直軸１９から動力を油
圧ポンプ３２に供給することができ、その発生油圧は上
述の油圧モータ３０に供給するものである。なお、上述
の下部室１５Ｂの面１５ｄと下部ギヤボックス２２の面
２２ｂの間にシール３３が装入され、海水が下部ギヤボ
ックス２２内に浸入するのを防止している。なお、上述
の旋回輪ベアリング２８の径が大きく採られているため
、下部室１５Ｂを広くすることができるので、径が比較
的大きくなるエアクラッチ２０であっても、それは下部
室１５Ｂ内に設置し易くなる利点がある。

上述のような構成の旋回式スラスタでは、以下のように
雨垂直軸間に生じる芯ずれを吸収し、エンジンの出力を
正確にプロペラ軸に伝達することができる。

第１図に示す船体１７が推進や旋回される場合には、操
船室からの指令によりエンジンが起動されると共に、圧
力流体管２６に接続された例えば電磁弁の作動により、
図示しない圧力タンクから圧力流体が供給箱２５ａに供
給される。その圧力流体は通路１９ａ、２０ｃを流過し
た後ゴム袋２０Ｂに流入し、それを膨張させるので、シ
ュー２０ｂはドラム２０ａに強く当接され結合状態とな
る。そこで、駆動機構１４におけるエンジンの出力は、
図示しない中間軸などを介して入力軸１６に伝達される
と、その出力はベベルギヤ１６Ａ。

１９Ａを介して垂直軸１９に伝達される。そして、クラ
ッチ２０、垂直軸２１やプロペラ軸２３を介してプロペ
ラ２４に、エンジン出力が伝達される。

その際、旋回式スラスタ４０が船体１７の前後方向に向
いていれば船体１７は推進され、他の所望の方向に向い
ているとその方向に旋回される。なお、操船室からの指
令により、ギヤ１９Ｂ、３１を介して回転されている油
圧ポンプ３２のレバー（図示せず）が中立位置から変え
られると、その油圧油は油圧モータ３０に供給される。

その結果、モータ３０が回転し、それに伴ってギヤ２９
を介してギヤ２８Ｂが回転され、下部ギヤボックス２２
、すなわち、旋回式スラスタ４０は船体１７に対して所
望の方向に旋回される。

一方、ゴム袋２０Ｂとドラム２０ａの結合中のクラッチ
２０は、船体１７が波浪を受けて歪む際などにしばしば
発生する両垂直軸１９．２１の芯ずれを吸収すると共に
、垂直軸２１にエンジンの捩り振動が波及するのを回避
させるようにして、エンジン出力をプロペラ２４に伝達
することができる。なお、両垂直軸１９．２１を遮断す
るときは、ゴム袋２０Ｂ中の流体を抜けばよい。

上述の例においては、旋回輪ベアリング２８を採用した
ので、下部室１５Ｂの高さを低くできる。

しかし、旋回輪ベアリングを採用しない場合には、第２
図に示した旋回手段を用いても差し支えない。

前者の場合には後者に比べてプラットフォーム上のスペ
ースをより広く確保することができる利点がある。

〔発明の効果〕

本発明は以上の実施例の詳細な説明から判るように、旋
回式スラスタの上部ギヤボックスと下部ギヤボックスの
間にクラッチを設けたので、そのクラッチの可撓性を有
するゴム袋の作用により、動力軸系の両垂直軸の芯ずれ
が吸収され、船体は円滑に推進や旋回が行なわれるよう
になる。また、プラットフォームの利用スペースが大き
くなり、搭載機器の配置の合理化を進めることができる
。

さらに、高価なギヤカップリングを使用しなくてもよい
ので、旋回式スラスタは安価となり、それに伴って船舶
全体の建造費の低減を図ることができ゛る。

第２の発明にあっては、上述の効果に加えて、下部ギヤ
ボックスにスラスタを旋回させるための旋回輪ベアリン
グを装着したので、上部ギヤボックスの高さを著しく低
くすることができ、旋回式スラスタの小型化が実現され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における軸系機構の１実施例断面図、第
２図は従来の旋回式スラスタの断面図である。１４・−駆動機構、１５−上部ギヤポソクス、１５Ｃ−
−フレーム、１６−人力軸、１７−船体、２０−クラッ
チ、２２−下部ギヤボソクス、２３−プロペラ軸、２８
−旋回輪ベアリング、４０−旋回式スラスタ。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）船体に旋回自在に装着され、プロペラ軸と、エン
ジンからの出力が伝達される上部ギヤボックスの入力軸
と、が平行するような駆動機構が用いられた旋回式スラ
スタにおいて、上部ギヤボックスと下部ギヤボックスの間にクラッチが
設けられたことを特徴とする旋回式スラスタの軸系機構
。
（２）船体に旋回自在に装着され、プロペラ軸と、エン
ジンからの出力が伝達される上部ギヤボックスの入力軸
と、が平行するような駆動機構が用いられた旋回式スラ
スタにおいて、上部ギヤボックスと下部ギヤボックスの間にクラッチが
設けられ、下部ギヤボックスのフレームに、スラスタを旋回させる
ための旋回輪ベアリングが装着されたことを特徴とする
旋回式スラスタの軸系機構。