JPS6116328B2 - - Google Patents

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JPS6116328B2
JPS6116328B2 JP8158681A JP8158681A JPS6116328B2 JP S6116328 B2 JPS6116328 B2 JP S6116328B2 JP 8158681 A JP8158681 A JP 8158681A JP 8158681 A JP8158681 A JP 8158681A JP S6116328 B2 JPS6116328 B2 JP S6116328B2
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JP8158681A
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Noryuki Myazaki
Masanori Fukushima
Masahiro Fukuda
Akitoshi Okabayashi
Sada Narahara
Kenji Muramatsu
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPS6116328B2 publication Critical patent/JPS6116328B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/02Shape or construction of rolls
    • B21B27/03Sleeved rolls
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/08Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling structural sections, i.e. work of special cross-section, e.g. angle steel
    • B21B1/088H- or I-sections

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はH型鋼圧延用ロール、特にユニバーサ
ルミルの水平スタンド用スリーブロールに供され
るスリーブに関するものである。 今日、H型鋼の圧延は生産性、品質確保の見地
から、第1図に示すように、ユニバーサルミルの
使用が一般化している。これを簡単に説明する
と、ユニバーサルミルは上下一対の水平ロール
1,1と左右一対の竪ロール2,2を具備してな
り、圧延材(H型鋼)3はこれらロール間を通さ
れて、高さ方向と幅方向から同時に圧延成形され
ていくのである。 ここにおいて水平ロール1,1には、そのロー
ルの形状並びに部分的な所要性質の相違に基づ
き、図例のように別体のスリーブ5をロールアー
バ4に焼嵌めて組立たスリーブロールを使用する
のが通例である。すなわち、この種のロールにあ
つては、圧延によつてその使用層が損傷摩耗する
と、そのスリーブ5のみを改削あるいは新品に取
替て再使用に供するのである。 しかして、このようなH型鋼圧延用スリーブロ
ールに用いられるスリーブ5についてみると、そ
の圧延材3と接する部分即ち使用層には、耐焼付
性、耐摩耗性、耐クラツク性が要求され、他方圧
延材3と接しないスリーブ内面側即ち内層には、
焼嵌め応力や圧延時の負荷応力等に耐える強靭性
が要求される。すなわち、アーバ4に焼嵌めて組
立られるスリーブ5には、更にその内外部分によ
り相反する性質を具備することが要求される訳で
ある。そこで、従来よりこの種スリーブロールの
用途には、その使用層と内層とを異材質で形成し
かつ両者を溶着一体化せしめて構成した複合スリ
ーブを利用することも多用されている。 しかし乍ら、最近の圧延材品質の確保に対する
高度な要求に伴い、上記複合スリーブの使用によ
つても、スリーブロールの性能並びに耐用性の維
持向上に充分対応できない問題点が認められつつ
ある。これは、H型鋼圧延用水平ロールにあつて
は、そのスリーブ5の使用層において、更に部分
的に異なる性質が要求されるためである。すなわ
ち、スリーブ5のウエブ成形部6においては、圧
延材3の熱が集中し易いため図中A部(ウエブ・
フランジコーナ部)において焼付を発生し易い問
題があり、一方そのフランジ成形部7において
は、比較的低温の圧延材フランジ先端部と摺動す
るため、フランジ先端から20〜40mm位置にまで至
る図中B部の摩耗が激しい問題点を抱えている
が、これに対して、複合スリーブの使用層材質に
かつてのような球状黒鉛鋳鉄を用いた場合では、
焼付防止には有効な反面、上記局部摩耗の進行が
著しく早期にその改削を要する欠点があり、また
アダマイト材質を用いた場合では、耐摩耗性の向
上に有効な反面、上記焼付防止の点に問題を残
し、結局いずれの場合も必要ロール性能を兼備す
ることができないためである。 そこで最近では、アダマイト材質がフランジ成
形部7の耐摩耗性に良好であり、しかもそのC含
有量を高めることによつて、その耐焼付性も一般
に改善されることに着目して、複合スリーブの使
用層材質として、いわゆる高C%のアダマイト材
質を用いる傾向にある。しかし乍ら、この高C%
アダマイト材質にあつても、耐事故性を確保する
見地から、そのC含有量の増加には限度があり、
従つてウエブ・フランジコーナ部の焼付問題を完
全に解消できないのが実情である。 本発明は上記の如きH型鋼圧延用スリーブロー
ルの問題点に鑑み、この種ロールに供される複合
スリーブの使用層について必要な耐焼付性、耐摩
耗性、耐事故性の性質を全て満足することができ
るものを提供せんとするものであり、これがため
に本発明は、圧延材と接する使用層と強靭性に優
れる材質で形成された内層とが溶着一体化された
H型鋼圧延ロール用複合スリーブにおいて、 前記使用層はH型鋼のウエブ部及びウエブ・フ
ランジコーナ部を成形するための第1外層とフラ
ンジ部を成形するための第2外層とからなり、第
1外層は耐焼付性に優れる材質で形成され、第2
外層は耐摩耗性に優れる材質で形成され、第2外
層が第1外層の内面に溶着一体化されてなる構成
としたH型鋼圧延ロール用三層スリーブを提供す
ることを特徴とするものである。 すなわち、本発明に係る三層スリーブは、従来
使用層と内層の二層から構成されていたこの種複
合スリーブを、その使用層について更に異材質か
らなる第1外層と第2外層の二層に構成し、使用
層の各部に要求される異なる性質を同時に満足せ
しめるものである。第2図はこのような三層スリ
ーブの構造例を図示し、ここにおいてaは耐焼付
性に優れる第1外層、bは耐摩耗性に優れる第2
外層、cは強靭性に優れる内層を示し、各層を形
成する材質の具体例は下記に列記される。 なお、本発明の理解のために述べると、従来か
らもある種の用途に対して三層ロールおよびスリ
ーブの製造及び適用例が存在することが知られて
いるが、この従来公知の三層ロールおよびスリー
ブにあつては、中間層を介在せしめるのは外層と
内層の溶着健全性の向上等を企図するものであつ
て、勿論その中間層は使用に供されず、使用層は
二層ロールおよびスリーブと同じく外層のみであ
る。これに対して本発明に係る三層スリーブは、
上記説明からも明らかなように、第1外層と共に
第2外層も同時に使用層として圧延に直接供され
る部分となり、上記従来の三層ロールおよびスリ
ーブとはその技術的趣旨が明確に区別されるもの
である。また、このような本質的な相違に基づ
き、両者は各層を形成する材質及び層厚において
顕著に異なる構成を具備するものとなろう。 以下本発明に係る三層スリーブの第1外層、第
2外層及び内層を形成する材質の好ましい具体例
を掲げ、各層について詳細に説明する。 〔第1外層〕 耐焼付性に優れる第1外層は、C2.0〜3.2%、
Si0.6〜2.5%、Mn0.4〜1.5%、P0.1%以下、S0.1
%以下、Ni2.5%以下、Cr0.5〜2.0%、Mo0.2〜
2.0%を各重量%含み、残部Feおよび通常の不純
物からなる材質、又は上記成分に必要に応じて
Ti、Al、Zrの一種又は二種以上を合計量で0.1重
量%以下含有せしめてなる材質から形成される。 (i) 化学組成(重量%、残部Feおよび通常の不
純物) C:2.0〜3.2% Cは耐焼付性を主目的とするため2.0%以上
含有せしめる。2.0%未満では、セメンタイト
および黒鉛の量が少なく、耐焼付性は劣化す
る。しかし、3.2%を超えると、セメンタイト
および黒鉛の量が多くなり、耐クラツク性の面
で問題となる。 Si:0.6〜2.5% Siは黒鉛を晶出させると共に基地の耐焼付性
を向上する。0.6%未満では、耐焼付性を向上
する黒鉛を晶出せず、また基地の耐焼付性も劣
化する。しかし、2.5%を超えると、基地が脆
くなる。 Mn:0.4〜1.5% MnはSの害を除き、硬度、耐摩耗性の増加
に寄与する。0.4%未満ではその効果がなく、
一方1.5%を超えると材質が脆くなる。 P:0.1%以下 Pは溶湯の流動性を高め、耐摩耗性、耐焼付
性を付与するが、材質を脆くするため0.1%以
下に抑える。 S:0.1%以下 SはPと同様に材質を脆弱にするため0.1%
以下に抑える。 Ni:2.5%以下 Niは基地硬度を高めるが、反面組織の高温
安定性を減じ、耐肌荒性を劣化させる。2.5%
を超えると、上記の点で問題をきたす。 Cr:0.5〜2.0% Crはセメンタイトの安定と共に基地の耐摩
耗性を向上する。0.5%未満では、セメンタイ
トが少なくなると共に耐摩耗性の面で不足す
る。しかし、2.0%を超えると、黒鉛を晶出せ
ず、耐焼付性を劣化する。 Mo:0.2〜2.0% Moは基地硬度を高めるが、0.2%未満ではそ
の効果が十分でない。しかし、2.0%を超える
と、相応の効果がなく経済的に不利である。 Ti、Al、Zrの単独又は複合:合計量0.1%以下 本材質はC含有量が2.0〜3.2%の範囲にある
ため、鋳造巣を発生し易く、上記元素を一種又
は二種以上含有せしめることにより、より健全
な材質が得られる。このさい、上記元素は全て
強力な脱酸剤であるため、過剰の添加は過酸化
状態をきたし、溶湯の流動性を阻害する。この
ため、それらは合計量で0.1%以下に抑えられ
る。 (ii) 接種 接種は組織の微細化、黒鉛化の助長のために
有効である。本材質についても、接種技術を応
用すれば、より微細なかつ黒鉛の均一に分布し
た材質が得られる。このさい、接種量はSi分と
して0.05〜1.0%が適当である。すなわち、0.05
%未満では接種効果が期待できず、一方1.0%
を超えても相応の効果が得られないためであ
る。接種剤としては、CaSi、FeSiが好適であ
る。なお、接種後のSi含有量は、上記0.6〜2.5
%の範囲に止まるように成分調整される。 (iii) 顕微鏡組織 本材質の顕備鏡組織は、セメンタイト、黒鉛
及び基地の三相からなる。セメンタイトは、耐
摩耗性、耐焼付性に奏効するが、多過ぎると耐
クラツク性を損う。黒鉛は耐焼付性に有効であ
るが、多過ぎると耐摩耗性を減じる。また、基
地はマルテンサイトを析出すると組織の高温安
定性を減じ、使用時に問題を発生するため、パ
ーライト、ベーナイトに調整するのが良い。 (iv) 外層の厚さ ウエブ成形部6はロール表面から10〜50mmで
あり、一方フランジ先端部は通常ロール表面か
ら100mm程度であるから、その外面から20〜80
mmとする。なお、鋳造にさいしては、外面取代
並びに第2外層との溶着部分を考慮して、30〜
130mmとする。 〔第2外層〕 耐摩耗性に優れる第2外層は、C1.8〜3.0%、
Si0.2〜1.5%、Mn0.4〜1.5%、P0.1%以下、S0.1
%以下、Ni0.5〜3.5%、Cr0.5〜6.0%、Mo0.5〜
2.5%を各重量%含み、残部Feおよび通常の不純
物からなる材質、又は上記成分に必要に応じて
Ti、Al、Zrの一種又は二種以上を合計量で0.1重
量%以下、及び/又は、Nb1.0%以下、V1.0%以
下の一種又は二種を各重量%含有せしめてなるい
ずれかの材質から形成される。 (i) 化学組成(重量%、残部Feおよび通常の不
純物) C:1.8〜3.0% Cは耐摩耗性を主目的として1.8%以上含有
せしめる。1.8%未満では、セメンタイトの量
が少なく、耐摩耗性は劣化する。しかし、3.0
%を超えると、脆くなり本材質の使用目的に適
合しない。 Si:0.2〜1.5% 本材質ではSiは脱酸を主目的としており、
0.2%未満ではその効果が不足し、一方1.5%を
超えると材質が脆くなる。 Mn:0.4〜1.5% MnはSの害を除き、硬度、耐摩耗性の増加
に寄与する。0.4%未満ではその効果がなく、
一方1.5%を超えると材質が脆くなる。 P:0.1%以下 Pは溶湯の流動性を高め、耐摩耗性、耐焼付
性を付与するが、材質を脆くするため0.1%以
下に抑える。 S:0.1%以下 SはPと同様に材質を脆弱にするため0.1%
以下に抑える。 Ni:0.5〜3.5% Niは基地硬度を高め、耐摩耗性の向上のた
めに0.5%以上を含有せしめる。しかし、その
含有量が多過ぎると、熱的に不安定なマルテン
サイトを析出し、肌荒の原因となるためその上
限を3.5%以下に抑える。 Cr:0.5〜6.0% Crはセメンタイトの安定と共に、セメンタ
イト中に含まれてその体積を増加し、またセメ
ンタイトを硬く、強くして耐摩耗性の向上に寄
与する。しかし、0.5%未満ではその効果が少
なく、一方6.0%を超えると脆くなる。 Mo:0.5〜2.5% Moは基地硬度を高め、第2外層材質の必要
性から0.5%以上を含有せしめる。しかし、2.5
%を超えると、相応の効果がなく経済的に不利
となる。 Ti、Al、Zrの単独又は複合:合計量0.1%以下 これらの元素を一種又は二種以上含有せしめ
ることにより、本材質における鋳造巣の発生を
確実に防止でき、より健全な材質が得られる。
このさい、上記元素は全て強力な脱酸剤である
ため、過剰の添加は過酸化状態をきたし、溶湯
の流動性を阻害する。このため、それらの合計
量は0.1%以下に抑えられる。 Nb、V:各々1.0%以下 Nb、Vは必要に応じてその一種又は二種が
含有される。すなわち、Nbは鋳造組織の微細
化に効果があり、またNbを含有せしめると耐
摩耗性が向上する。この効果は、Nb1.0%以下
で十分である。VもNbと同様の目的で含有さ
れるもので、その含有量はやはり1.0%以下で
よく、1.0%を超えるとV又はNb炭化物が多く
なり脆くなる。 (ii) 顕微鏡組織 本材質の顕微鏡組織は、セメンタイトと基地
の二相からなる。基地は通常パーライトからな
り、またその耐摩耗性に対する要求度に応じ
て、一部ベーナイト、マルテンサイトを含ませ
ることもできる。 (iii) 第2外層の厚さ 本スリーブロールの使用層厚さは、フランジ
幅も含めて通常100〜250mmであり、前記第1外
層の厚さを除くと、第2外層は20〜230mmとな
る。なお、鋳造にさいしては、内外の溶着部分
を考慮して、30〜240mmとする必要がある。 〔内 層〕 強靭性に優れる内層は、C1.0〜2.0%、Si0.6〜
3.0%、Mn0.2〜1.0%、P0.1%以下、S0.1%以
下、Ni0.1〜2.0%、Cr0.1〜1.0%、Mo0.1〜1.0%
を各重量%含み、残部Feおよび通常の不純物か
らなる材質、又は上記成分に必要に応じてTi、
Al、Zrの一種又は二種以上を合計量で0.1重量%
以下含有せしめてなる材質から形成される。 (i) 化学組成(重量%、残部Feおよび通常の不
純物) C:1.0〜2.0% 本材質は、後に述べるように、黒鉛鋼材質か
らなる。ここにおいて、Cは基地中に固溶する
と共に黒鉛として現われる(あるいは一部は共
晶セメンタイトとなる)。しかして、C1.0%未
満では、溶解、鋳造温度が高くなり、コストア
ツプを招く不利があり、一方2.0%を超える
と、黒鉛が球状でなくなる傾向を示し、強靭性
を低下する。 Si:0.6〜3.0% Siは黒鉛の晶出と密接な関係があり、0.6%
未満では、黒鉛を晶出させることがほとんど困
難となる。しかし、3.0%を超えると、基地中
に固溶したSiが材質の強靭性を劣化する傾向が
著しい。 Mn:0.2〜1.0% MnはSと結合し、Sの悪影響を除去するの
に有効である。Mn0.2%未満ではその効果がな
く、一方1.0%を超えると、材質の強靭性を劣
化する。 P:0.1%以下 Pは溶湯の流動性を高めるが、材質を脆くす
るため0.1%以下に抑える。 S:0.1%以下 SはPと同様に材質を脆弱にするため0.1%
以下に抑える。 Ni:0.1〜2.0% Niは材質の変態を遅らせ、強靭性の向上に
有効である。この効果は、Ni0.1%未満では少
なく、2.0%を超える必要もない。 Cr:0.1〜1.0% Crは強靭化とセメンタイトの安定に有効で
あり、強靭性を確保するために0.1%以上を含
有せしめる。しかし、1.0%を超えて含まれる
と、黒鉛を晶出せず、却つて強靭性を劣化す
る。 Mo:0.1〜1.0% MoはNiと同様に、強靭性確保の点で重要な
元素である。このMoの含有による効果は、や
はり0.1%未満では達せられない。しかし、1.0
%を超えると、硬くなり却つて脆弱となる。 Ti、Al、Zrの単独又は複合:合計量0.1%以下 これらの元素を一種又は二種以上含有せしめ
ることにより、本材質における鋳造巣の発生を
確実に防止でき、より健全な材質が鋳造され
る。このさい、上記元素は全て強力な脱酸剤で
あるため、過剰の添加は過酸化状態をきたし、
溶湯の流動性を阻害する。このため、それらの
合計量は0.1%以下に抑えられる。 (ii) 接種 黒鉛化を助長するために、一般に接種による
のが好結果をもたらすことが知られている。本
材質についても、接種技術を応用して、その鋳
込直前にCaSi、FeSi等の接種剤を、Si分とし
て0.1〜1.0%添加すると、強靭性の向上に一層
有効である。接種量は、上記0.1%未満で効果
がなく、1.0%を超える必要もない。なお、接
種後のSi含有量は、上記0.6〜3.0%の範囲に止
まるように成分調整される。 (iii) 顕微鏡組織 本材質の顕微鏡組織は、黒鉛と基地の二相か
らなり、一部少量の共晶セメンタイトが含まれ
る場合もある。本材質はいわゆる黒鉛鋼材質で
ある。 本発明の三層スリーブは、その第1外層、第
2外層及び内層について上記のような好ましい
具体例を有し、これら異材質からなる三層を溶
着せしめて一体の複合スリーブに構成される。
なお、本発明の三層スリーブにあつては、鋳造
後、材質の強靭性確保及び硬度、耐摩耗性の調
整向上を目的として、通常、オーストナイト域
まで昇温する熱処理と、これに付随する焼戻
し、歪取りのための共析変態温度以下の熱処理
が施される。 次に本発明に係る三層スリーブの製造法につ
いて簡単に説明する。このような三層スリーブ
は、遠心力鋳造法を利用することにより、容易
に製造される。すなわち、第3図に示すよう
に、回転金型8の両端内面に砂型もしくは耐熱
レンガ9を装設して構成された遠心力鋳造用鋳
型に、取鍋10から外層a、中間層b及び内層
cの各溶湯を、適宜タイミングで順次鋳込むこ
とにより、治金学的に一体結合した所期の三層
スリーブが鋳造される。なお、内層溶湯の鋳造
にさいしては、第4図に示す如く、第1外層a
及び第2外層bを鋳造した鋳型を直立し、これ
を静置鋳造により鋳込むこともできる(但しこ
の場合は、後にその芯部を加工して穿孔す
る)。 このようにして鋳造された三層スリーブは、第
1外層、第2外層、内層の各層間において、互い
に治金学的に溶着して一体結合している。なお、
各層の境界部においては、不可避にそれらの混合
層が形成される。 次に本発明の実施例を下記に掲げる。 実施例 下表に記載の第1外層、第2外層及び内層材質
を用いて、1060〓の三層スリーブを製造した。こ
の三層スリーブの硬度分布を第5図に示す。 但し、第1外層厚さ 80mm 第2外層厚さ 130mm 内層厚さ 80mm
【表】 以上詳細に述べたように、本発明はH型鋼圧延
用ロール、特にユニバーサルミルの水平スタンド
用スリーブロールに供されるスリーブについて、
その圧延材と接する使用層と強靭性の要求される
内層とを異材質で形成すると共に、その使用層に
ついては、部分的に異なる性質の要求に対応すべ
く、これを更に異材質からなる第1外層、第2外
層の二層に形成し、各層に所要性質を満足せしめ
て構成したものであるから、そのウエブ成形部及
びウエブ・フランジコーナ部においては耐焼付性
に優れ、フランジ成形部においては耐摩耗性に優
れ、内層においては十分な強靭性を具備するもの
が得られる。従つて、本発明に係るスリーブロー
ルを使用すれば、圧延時における焼付のトラブル
を有効に防止し、同時に局部摩耗の問題も大きく
軽減され、かつ又割損等に対する十分な耐事故性
を具備して、この種圧延ロールの性能、耐用性及
び安全性の全ての面に優れたものが提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図はユニバーサルミルによるH型鋼の圧延
状況を現わす要部断面正面図である。第2図は本
発明の三層スリーブ構造例を示す断面図である。
第3図、第4図はいずれも本発明に係る三層スリ
ーブの製造工程を示す断面図である。第5図は本
発明三層スリーブの一実施例について、その径方
向断面の硬度分布を測定して示す図である。 1……水平ロール、2……竪ロール、3……圧
延材(H型鋼)、4……アーバ、5……スリー
ブ、6……ウエブ成形部、7……フランジ成形
部、a……第1外層、b……第2外層、c……内
層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 圧延材と接する使用層と強靭性に優れる材質
    で形成された内層とが溶着一体化されたH型鋼圧
    延ロール用複合スリーブにおいて、 前記使用層はH型鋼のウエブ部及びウエブ・フ
    ランジコーナ部を成形するため第1外層とフラン
    ジ部を成形するための第2外層とからなり、第1
    外層は耐焼付性に優れる材質で形成され、第2外
    層は耐摩耗性に優れる材質で形成され、第2外層
    が第1外層の内面に溶着一体化されてなることを
    特徴とするH型鋼圧延ロール用三層スリーブ。 2 耐焼付性に優れる第1外層が、C2.0〜3.2
    %、Si0.6〜2.5%、Mn0.4〜1.5%、P0.1%以下、
    S0.1%以下、Ni2.5%以下、Cr0.5〜2.0%、Mo0.2
    〜2.0%を各重量%含み、残部Feおよび通常の不
    純物からなる特許請求の範囲第1項記載のH型鋼
    圧延ロール用三層スリーブ。 3 耐焼付性に優れる第1外層が、C2.0〜3.2
    %、Si0.6〜2.5%、Mn0.4〜1.5%、P0.1%以下、
    S0.1%以下、Ni2.5%以下、Cr0.5〜2.0%、Mo0.2
    〜2.0%を各重量%と、Ti Al、Zrの一種又は二種
    以上を合計量で0.1重量%以下含み、残部Feおよ
    び通常の不純物からなる特許請求の範囲第1項記
    載のH型鋼圧延ロール用三層スリーブ。 4 耐摩耗性に優れる第2外層が、C1.8〜3.0
    %、Si0.2〜1.5%、Mn0.4〜1.5%、P0.1%以下、
    S0.1%以下、Ni0.5〜3.5%、Cr0.5〜6.0%、
    Mo0.5〜2.5%を各重量%含み、残部Feおよび通
    常の不純物からなる特許請求の範囲第1項、第2
    項又は第3項記載のH型鋼圧延ロール用三層スリ
    ーブ。 5 耐摩耗性に優れる第2外層が、C1.8〜3.0
    %、Si0.2〜1.5%、Mn0.4〜1.5%、P0.1%以下、
    S0.1%以下、Ni0.5〜3.5%、Cr0.5〜6.0%、
    Mo0.5〜2.5%を各重量%と、Ti、Al、Zrの一種
    又は二種以上を合計量で0.1%以下含み、残部Fe
    および通常の不純物からなる特許請求の範囲第1
    項、第2項又は第3項記載のH型鋼圧延ロール用
    三層スリーブ。 6 耐摩耗性に優れる第2外層が、C1.8〜3.0
    %、Si0.2〜1.5%、Mn0.4〜1.5%、P0.1%以下、
    S0.1%以下、Ni0.5〜3.5%、Cr0.5〜6.0%、
    Mo0.5〜2.5%を各重量%と、Nb1.0以下、V1.0%
    以下の一種又は二種を各重量%含み、残部Feお
    よび通常の不純物からなる特許請求の範囲第1
    項、第2項又は第3項記載のH型鋼圧延ロール用
    三層スリーブ。 7 耐摩耗性に優れる第2外層が、C1.8〜3.0
    %、Si0.2〜1.5%、Mh0.4〜1.5%、P0.1%以下、
    S0.1%以下、Ni0.5〜3.5%、Cr0.5〜6.0%、
    Mo0.5〜2.5%を各重量%と、Ti、Al、Zrの一種
    又は二種以上を合計量で0.1重量%以下含み、か
    つNb1.0%以下、V1.0%以下の一種又は二種を各
    重量%含み、残部Feおよび通常の不純物からな
    る特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項記載
    のH型鋼圧延ロール用三層スリーブ。 8 強靭性に優れる内層が、C1.0〜2.0%、Si0.6
    〜3.0%、Mn0.2〜1.0%、P0.1%以下、S0.1%以
    下、Ni0.1〜2.0%、Cr0.1〜1.0%、Mo0.1〜1.0%
    を各重量%含み、残部Feおよび通常の不純物か
    らなる特許請求の範囲第1項、第2項、第3項、
    第4項、第5項、第6項又は第7項記載のH型鋼
    圧延ロール用三層スリーブ。 9 強靭性に優れる内層が、C1.0〜2.0%、Si0.6
    〜3.0%、Mn0.2〜1.0%、P0.1%以下、S0.1%以
    下、Ni0.1〜2.0%、Cr0.1〜1.0%、Mo0.1〜1.0%
    を各重量%と、Ti、Al、Zrの一種又は二種以上
    を合計量で0.1重量%以下含み、残部Feおよび通
    常の不純物からなる特許請求の範囲第1項、第2
    項、第3項、第4項、第5項、第6項又は第7項
    記載のH型鋼圧延ロール用三層スリーブ。
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