JPS6114138A - 紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法 - Google Patents

紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法

Info

Publication number
JPS6114138A
JPS6114138A JP59135598A JP13559884A JPS6114138A JP S6114138 A JPS6114138 A JP S6114138A JP 59135598 A JP59135598 A JP 59135598A JP 13559884 A JP13559884 A JP 13559884A JP S6114138 A JPS6114138 A JP S6114138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
aqueous solution
magnetic
hematite
spindle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP59135598A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0455979B2 (ja
Inventor
Hiroshi Tsunoda
角田 博
Yoshiro Okuda
奥田 嘉郎
Yoshitaka Yoshinaga
吉永 良隆
Koji Toda
戸田 浩次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Toda Kogyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toda Kogyo Corp filed Critical Toda Kogyo Corp
Priority to JP59135598A priority Critical patent/JPS6114138A/ja
Publication of JPS6114138A publication Critical patent/JPS6114138A/ja
Publication of JPH0455979B2 publication Critical patent/JPH0455979B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録用磁性粒子粉末、殊に、リジンドデ
ィスク、フロッピーディスク、ディジタル記録用磁性酸
化鉄粒子粉末を製造する際に出発原料として使用される
ヘマタイト粒子粉末の製造法に関するものであり、詳し
くは、粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在しておらず
実質的に高密度であって、且つ、粒度が均斉で樹枝状粒
子が混在しておらず、しかも軸比(長軸:短軸)が小さ
い紡錘型を呈したヘマタイト粒子からなるヘマタイト粒
子粉末の製造法に関するものである。
〔従来技術〕
近年、磁気記録再生用機器の長時間記録化、小型軽量化
が進むにつれて、これら磁気記録再生用機器と磁気テー
プ、磁気ディスク等の磁気記録媒体との両面において高
性能化、高密度記録化の要求が高まってきている。
この事実は、例えば総合技術センター発行「磁性材料の
開発と磁粉の高分散化技術(1982年)」の第134
頁に「磁気ディスク装置の出現以来、今日まで一貫して
追求されてきた技術改良は、記録の高密度化であり、こ
の高密度化はマグヘマタイト (γ−Fetrs)酸化
鉄粉を磁性材料としているにもかかわらず、はぼ20年
の間に二指以上の飛躍的な記録密度の向上がなされてき
た。
この最大の理由は、γ−FezOz自身の改良に加えて
、塗膜の薄膜化、薄膜表面の高精度化、磁場配向技術の
採用、ヘッドの低浮上化、ヘッド特性の向上などがあげ
られる。」と記載されているとおりである。
磁気記録媒体の高性能化、高記録密度化の為に、  は
、分散性、充填性、残留磁束密度Br及び保磁力Heの
向上、テープ表面の平滑性の向上及び塗膜の薄層化が必
要である。
この事実は、前出「磁性材料の開発と磁粉の高分散化技
術Jの第140頁の「高記録密度化は、・・・・・・一
定の出力を確保するためにBrを大きくする必要がある
。Brを大きくするには、磁場配向は勿論のこと磁性粉
の充填率を高めなければならない。
」なる記載、同資料第141頁の「高密度記録のために
、塗膜の薄層化はもっとも重要な因子である。
」なる記載、及びリジンドディスクのようなヘッド浮1
型の場合に於ける同資料第143頁の[へ・ノドの浮上
量は高密度記録の支配要因であり、これを、小さくする
ことにより高密度化が可能となる。
・・・・・・低浮上量化した場合、ディスクの表面性が
悪イト、ヘッドのチッピングによる再生比、力の低下や
、安定浮上が乱されヘッドクラッシュが発生する。した
がって、・・・・・・塗膜表面の高精度仕上げが重要と
なる。」なる記載から明らかである。
磁気記録媒体のこれら諸特性は、磁気記録媒体に使用さ
れる磁性酸化鉄粒子粉末と密接な関係を持っており、磁
性酸化鉄粒子粉末の特性改善が強く望まれている。
今、磁気記録媒体の諸特性と使用される磁性酸化鉄粒子
粉末の特性との関係についア詳述すれば次の通りである
先ず、磁気記録媒体の残留磁束密度Brは、磁性酸化鉄
粒子粉末のビークル中での分散性、塗膜中      
  き、での配向性及び充填性に依存している。
そして、ビークル中での分散性、塗膜中での配向性及び
充填性を向上させるためには、ビークル中に分散させる
磁性酸化鉄粒子粉末の粒子表面並びに粒子内部に空孔が
存在しておらず実質的に高密度であって、且つ、粒度が
均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、また、粒子の形状
から言えば、紡錘型を呈した粒子が要求される。
次に、磁気記録媒体の表面性の改良の為には、分散性、
配向性が良く、且つ、粒子サイズが小さい磁性酸化鉄粒
子粉末が良く、そのような磁性酸化鉄粒子粉末としては
粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在しておらず実質的
に高密度であって、且つ、粒度が均斉で樹枝状粒子、が
混在しておらず、また、粒子の形状から言えば、紡錘型
を呈した粒子が要求される。
更に、磁気記録媒体の塗膜の薄層化の為には、前出資料
第141頁の「塗膜の薄層化は磁性粉のサイズを小さく
し、塗膜厚み方向での配向を良くする必要がある。薄い
塗膜を形成するということは、結局は2.3.で述べた
ように吸油量の小さい磁性粉を使用して、塗布性の良い
磁性塗料を作るということにつながる。」なる記載から
明らかな通り、分散性、配向性が良い磁性酸化鉄粒子粉
末が良く、そのような磁性酸化鉄粒子粉末としては、前
述したように、粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在し
ておらず実質的に高密度であって、′且っ、粒度が均斉
で樹枝状粒子が混在しておらず、また、粒子の形状から
言えば、紡錘型を呈した粒子が要求される。
磁気記録媒体の保磁力Heは、前述した通り、高密度記
録の為には、出来るだけ高いこ柔が必要であり、その為
には、ビークル中に分散される磁性粒子粉末の保磁力H
cが出来るだけ高いことが必要である。
磁性酸化鉄粒子粉末の保磁力の大きさは、周知のごとく
形状異方性、結晶異方性、歪異方性および交換異方性の
いずれか、若しくはそれらの相互作用に依存している。
現在、磁気記録用磁性粒子粉末として使用されている針
状晶マグネタイト粒子粉末、又は、針状晶マグヘマイト
粒子粉末は、その形状に由来する異方性を利用すること
により比較的高い保磁力を得ているものである。
一方、磁気記録再生用機器における高記録密度化の改良
方法の一つは、磁気ヘンドギャソプ中を狭くすることで
ある。
この事実は、前出資料第15真の「磁気記録における性
能を表わす重要な指数は、・・・・・・記録密度である
。その増加は今まで、主に磁気ヘッドと記録媒体を改良
することによって行われてきた。この分野における今ま
での改良の方向を要約すると、・・・・・・磁気ヘッド
;狭いギャップ中と狭いトラック巾・・・・・・」なる
記載から明らがである。
従来から採用されている長手記録方式(磁性層の長手方
向に信号を記録する方法)における記録媒体と磁気ヘッ
ドの記録原理は、前出資料第18頁の「リングヘッド(
図2a)では、巻き線の信号電流によって磁心のギャッ
プ付近に円弧状の磁界ができる。これはギャップの中心
で強い長手方向成分をもつので、媒体は主に長手(面内
)方向に磁化される。」なる記載の通りである。
近年、高密度記録化を目的として、磁気ヘッドのギャッ
プ中は、益々狭くなる方向にあるが、磁気ヘッドのギャ
ップ中を狭くした場合、磁心のギャップ付近の磁界は、
長手成分とともに強い垂直成分が含まれるようになる。
この為、ヘッドと接触している磁気記録媒体の表面層で
は、媒体に対して垂直な方向の磁束分布が著しく増加す
る。
従って、高密度記録化の為には磁気記録媒体中で媒体に
垂直な方向に磁化容易方向を持たせることが好ましい。
従来使用されている代表的な磁性粒子粉末は針状のマグ
ネタイト粒子又はマグヘマイト粒子粉末であり、この場
合形状異方性により磁化容易方向は針状の長手方向、で
あ、るので、針状酸化鉄粒子を塗膜中で垂直に配向させ
るか、三次元的にランダムに配向させて垂直成分を増加
させる方が好ましい。
この事実は、特開昭57−183626号公報の「また
、近年垂直磁化配線という考え方が導入され、磁気記録
媒体の面に垂直な方向の残留磁化成分を有効に使うとい
う提案もある。この垂直磁化記録によると上に定義した
記録密度が高くなり、・・・・・・」なる記載、及び「
塗布型の磁性層で、磁性面に平行でない斜めまたは垂直
の磁化成分を利用・・・・・・」なる記載から明らかで
ある。
磁性酸化鉄粒子粉末を塗膜中で三次元的にランダムに配
向させ、垂直成分を増加させる為には、前述した通り粒
度が均斉であり、樹枝状粒子が混在していないことに加
えて、磁性酸化鉄粒子粉末の軸比(長軸:短軸)を出来
るだけ小さくすることが有効である。
この事実は、前出特開昭57−183626号公報の「
本発明は、・・・・・・、上記先行技術で用いられてい
る長径0.4〜2μあるいは0.3〜1μで縦/横比5
〜20の通常の針状粒子に代えて、粒子サイズを0.3
0μ以下と小さく、かつ・・・・・・その縦/横比を1
を越え3以下という短い形状とすることにより、・・・
・・・塗布、乾燥時の厚み方向の塗膜の減厚による面内
配向、塗布時の流動による流延方向への配向といった粒
子が面内に横たわって配向しようという性向を抑え、か
つ必要なら積極的に垂直な残留磁化を大きく取れるよう
にしたことを特徴とするものである。」なる記載から明
らかである。
現在、磁気記録用磁性粒子粉末として主に針状晶マグネ
タイト粒子粉末または、針状晶マグヘマイト粒子粉末が
用いられている。これらは一般に、第一鉄塩水溶液とア
ルカリとを反応させて得られる水酸化第一鉄粒子を含む
PH11以上のコロイド水溶液を空気酸化しく通常、「
湿式反応」と呼ばれている。)で得られる針状晶α−F
eOO■粒子を、空気中300℃付近で加熱、脱水して
ヘマタイト粒子となし、更に、水素等還元性ガス中30
0〜400℃で還元して針状晶マグネタイト粒子とし、
または次いでこれを、空気中200〜300℃で酸化し
て針状晶マグヘマイト粒子とすることにより得られてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在しておらず実質的
に高密度であって、且つ、粒度が均斉で樹枝状粒子が混
在しておらず、しかも、軸比(長軸:短軸)が小さい紡
錘型を呈した磁性酸化鉄粒子粉末は、現在量も要求され
ているところであるが、出発原料である針状晶ゲータイ
ト粒子を製造する前述の公知方法により得られた粒子粉
末は、軸比(長軸:短軸)が10:1以上の針状形態を
呈した粒子であり、樹枝状粒子が混在しており、また粒
度から言えば、均斉な粒度を有した粒子であるとは言い
難い。
一方、ゲータイト粒子の製造方法として、特開昭50−
80999号公報に記載の方法がある。即ぢ、特開昭5
0−80999号公報に記載の方法は、第一鉄塩溶液と
炭酸アルカリとを反応させて得られたFeC0=を含む
水溶液に酸素含有ガスを通気して酸化する方法である。
この方法による場合には、粒度が均斉であり、樹枝状粒
子が混在しておらず、紡錘型を呈したゲータイト粒子が
得られる。
しかしながら、前記公知方法又は上記特開昭50−80
999号公報に記載の方法により得られた針状晶ゲータ
イト粒子粉末を出発原料として常法により磁性酸化鉄粒
子粉末を得た場合、ゲータイト粒子を加熱脱水して得ら
れるヘマタイト粒子は脱水により、粒子表面並びに粒子
内部に多数の空孔を生じ、次いで、該ヘマタイト粒子を
還元、又は、必要により更に酸化しそ得られるマグネタ
イト粒子又はマグヘマイト粒子もまた粒子表面並びに粒
子内部に多数の空孔が分布していることが観察される。
このように、粒子表面並びに粒子内部に多数の空孔を有
する磁性酸化鉄粒子粉末は、保磁力Hcが低いものであ
り、しかも、ビークル中での分散が悪いものである。
この事実は、例えば、特開昭55−47227号公報の
「磁気記録用磁性粉末としては、γ−Fezes (マ
グネタイト)粒子が広く使用されており、従来から高保
磁力化が計られているが、そのためには、製造されたr
−FezO=がその母塩であるオキシ水酸化鉄(ゲータ
イト)(α、β、γ−FeOOH)の針状形態をとどめ
るとともに、脱水孔(Pore) (空孔)を消滅させ
、。とが必要、あ、。oo脱水孔(空孔)      
   □゛は母塩のオキシ水酸化鉄の脱水時に生じるも
ので、これが製品であるγ−Fez03粒子に残ってい
ると、保磁力を低下させる。」なる記載、及び、電気化
学および工業物理化学38巻第7号(1970年)第5
44頁の「・・・・ビヒクル中への分散技術もいろいろ
考えられているがそれでもなお製造されたγ−Few0
3テープ中の分散は不良である。・・・・γ−Feze
sは図17のように穴(空孔ンをもっており、穴の縁に
は磁極が現れていてローレンツ磁場が生じているので、
はじめボールミル処理でよく分散した針状体が吸引され
て静磁エネルギーを低下させ、栗のいが状の集塊となり
、・・・・」なる記載から明らかである。
前述した通り、ディスク、フロッピーディスク、ディジ
タル記録用に通した磁性酸化鉄粒子粉末としては、軸比
(長軸:短軸)が小さいものが要求されてし・るが、こ
のように軸比(長軸:短軸)の小さい磁性酸化鉄粒子粉
末は、形状に由来する異方性を利用することができない
為、保磁力Hcが3000e程度以下のものしか得られ
ず、従って、粒子表面並びに粒子内部に発生した空孔を
なくすることによって保磁力を出来るだけ向上させるこ
とが特に強く要望されている。
磁性酸化鉄粒子の粒子表面並びに粒子内部に発生した空
孔をなくする試みは従来からなされており、例えば、特
公昭38−26156号公報には、低温でマグネタイト
まで還元した後、その組成を変化させないように、真空
中、水素気流中、炭素ガス気流中で800℃以上100
0℃以下の温度で焼鈍する方法が述べられている。
また、粉体および粉末冶金協会昭和43年度春季大会講
演概要集2−6には、針状晶ゲータイトの脱水温度が上
昇するにつれ、針状晶へマタイト粒子の粒子表面並びに
粒子内部の空孔が少なくなるが、この脱水温度が700
℃より高くなると空孔は消滅するが焼結が進んで針状晶
粒子がくずれることが報告されている。
上記いずれの方法も、粒子表面並びに粒子内部に発生し
た空孔をなくする為に高温で加熱する必要があり、その
結果、粒子及び粒子相互間で焼結が生起し、これを還元
、酸化して得られた磁性酸化鉄粒子粉末の保磁力は極度
に低下し、また、磁性塗料を製造する際のビークル中へ
の分散性も悪くなるという欠点があった。
一方、磁性酸化鉄粒子の粒子表面並びに粒子内部に一旦
発生した空孔をなくする方法ではなく、粒子表面並びに
粒子内部に空孔のない粒子を出発原料として磁性酸化鉄
粒子を得る方法も試みられている。
この方法は、水溶液中から直接針状晶へマタイト粒子を
生成させ、該針状晶へマタイト粒子を出発原料として還
元、酸化することにより針状晶磁性酸化鉄粒子を得る方
法である。
即ち、粒子表面並びに粒子内部の空孔は、前述した通り
、針状晶ゲータイト粒子を加熱脱水して針状晶へマタイ
ト粒子とする際の脱水により発生するものであるから、
水溶液中から直接針状晶へマタイト粒子を生成させれば
、脱水工程を省略することができ、従って、粒子表面並
びに粒子内部に空孔の全くない針状晶へマタイト粒子を
得ることができ、該ヘマタイト粒子を出発原料として還
元、酸化して得られた針状晶磁性酸化鉄粒子もまた、粒
子表面並びに粒子内部に空孔が全くないものとなる。
水溶液中から直接針状晶へマタイト粒子を生成させる方
法としては、例えば、特公昭55−22416号公報に
記載の方法がある。即ち、特公昭55−22416号公
報に記載の方法は、水酸化第2鉄、クエン酸または/及
びその塩、アルカリ化合物の3成分が共存する水性スラ
リーを加熱処理する方法においで、アルカリ化合物量を
25℃における3成分共存水性スラリーのpHを10〜
13とするに相当する量とし、加熱処理温度を100〜
250℃とすることにより針状へマタイト粒子を得るも
のである。
しかしながら、この方法による場合には、100℃以上
の高温を必要とし、また、「オートクレーフ)という特
殊な装置を必要とする為、工業的、経済的ではない。
100℃以下の温度で水溶液中からヘマタイト粒子を生
成させる方法としては、特開昭51−8193号   
       へ公報に記載の方法がある。即ち、特開
昭5]、−8193号公報に記載の方法は、第1鉄塩溶
液に炭酸水素アルカリ単独を添加するか、又は炭酸水素
アルカリと炭酸アルカリ、水酸化アルカリとの両方を添
加し、pH7〜11、温度65℃〜100℃の温度で酸
化反応を行うものである。
この方法による場合には、生成へマタイト粒子の形状は
、球状であり、ヘマタイト粒子以外の他の種類の粒子が
生成混在する。
上述したところから明らかな通り、粒子表面並びに粒子
内部に空孔が存在しておらず実質的に高密度であって、
且つ、粒子が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、しか
も軸比(長軸:短軸)が小さい紡錘型を呈した磁性酸化
鉄粒子粉末を得る為には、粒子が均斉で樹枝状粒子が混
在しておらず、しかも軸比(長軸:短軸)が小さい紡錘
型を呈したヘマタイト粒子を100℃以下の水溶液中か
ら直接生成させる力持が強く要望されているのである。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者は、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず
、しかも軸比(長軸:短軸)が小さい紡錘型を呈したヘ
マタイト粒子を100℃以下の水溶液中から直接生成さ
せる方法について種々検討を重ねた結果、第一鉄塩水溶
液と該第一鉄塩水溶液中のFeに対しCO3換算で1.
8当量以上の割合の炭酸アルカリ水溶液とを反応させて
得られたFeC0zを含む水溶液に酸素含有ガスを通気
して酸化するにあたり、あらかじめ前記第一鉄塩水溶液
、前記炭酸アルカリ水溶液及び酸素含有ガスを通気して
酸化する前の前記FeC0,を含む水溶液のいずれかに
Feに対し0.1〜1.5モル%のクエン酸又はその塩
を添加した場合には、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在し
ておらず、しかも、軸比(長軸:短軸)が小さい紡錘状
を呈したヘマタイト粒子を100℃以下の水溶液中から
直接生成することができるという知見を得た。
即ち、本発明は、第一鉄塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中
のFeに対しCO,換算で1.8当量以上の割合の炭酸
アルカリ水溶液とを反応させて得られたFeCO5を含
む水溶液に酸素含有ガスを通気して酸化するにあたり、
あらかじめ前記第一鉄塩水溶液、前記炭酸アルカリ水溶
液及び酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記FeC
O5を含む水溶液のいずれかにFeに対し0.1〜1.
5モル%のクエン酸又はその塩を添加し、次いで酸素含
有ガスを通気して酸化することにより、水溶液中から紡
錘型を呈したヘマタイト粒子を生成させることよりなる
紡錘型を呈したヘマタイト粒子からなるヘマタイト粒子
粉末の製造法である。
〔作用〕
先ず、本発明に係るヘマタイト粒子は、粒度が均斉で樹
枝状粒子が混在しておらず、しかも、軸比(長軸:短軸
)が小さい紡錘型を呈したヘマタイト粒子を100℃以
下の水溶液中から直接生成させるものであるから、粒子
表面並びに粒子内部に空孔が存在しておらず、生成に際
しては「オートクレーブ」等の特殊な装置を必要としな
いものである。また、本発明に係るヘマタイト粒子粉末
の製造法によれば、100℃以下の水溶液中から紡錘型
を呈したヘマタイト粒子のみを生成させることができる
ものである。
本発明による場合には、何故軸比が小さい紡錘型を呈し
たヘマタイト粒子のみを生成させることができるかにつ
いては未だ明らかではないが、本発明者は、第一鉄塩水
溶液と炭酸アルカリ水溶液とを反応させて得られたFe
C0aを含む水溶液に酸素含有ガスを通気して酸化する
にあたり、炭酸アルカリ水溶液の量が第一鉄塩水溶液中
のFeに対しCO3換算で1.8当量以下の条件下でク
エン酸又はその塩を添加した場合には、紡錘型を呈した
ヘマタイト粒子中に粒状マグネタイト粒子が混在するこ
とから、炭酸アルカリとクエン酸又はその塩との相乗効
果によるものと考えている。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べる。
本発明において使用される第一鉄塩水溶液として硫酸第
一鉄水溶液、塩化第−鉄水溶液等がある。
本発明において使用される旋酸アルカリとしては、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモ、つ、□、7カ
よ□□、7.□□、ヵ47      へ”きる。
第一鉄塩水溶液と炭酸アルカリの添加順序はいずれが先
でも、又は同時でもよい。
本発明における反応温度は、70〜100℃である。
70℃以下である場合には、ヘマタイト粒子中にゲータ
イト粒子が混在してくる。100℃以上である場合にも
本発明の目的を達成することはできるが、オートクレー
ブ等の特殊な装置を必要とし、経済的ではない。
本発明において使用する炭酸アルカリの量は、Feに対
しC(h換算で1.8当量以上である。1.8当量以下
である場合には、紡錘型を呈したヘマタイト粒子中に粒
状のマグネタイト粒子が混在してくる。
本発明においてはクエン酸又はその塩を使用することが
できる。ここで、その塩とは、クエン酸ナトリウム、ク
エン酸カリウム、クエン酸リチウム、クエン酸アンモニ
ウム等がある。
本発明におけるクエン酸又はその塩の添加量は、Feに
対し0.1〜1.5モル%である。0.1モル%以下の
場合には、紡錘型を呈したゲータイト粒子と粒状へマタ
イト粒子が混在してくる。1.5モル%以上の場合には
、微細な不定形粒子が生成してくる。−生成へマタイト
粒子の粒子形態を考慮すれば0.1〜1.0モル%が好
ましい。
本発明におけるクエン酸又はその塩は、炭酸アルカリと
の相乗作用によって、生成粒子の種類及び形態に影響を
及ぼすものであり、従って、紡錘型を呈したヘマタイト
粒子の生成反応が開始される前に添加してお(必要があ
り、第一鉄塩水溶液、炭酸アルカリ水溶液及び酸素含有
ガスを通気して酸化する前のFeCO3を含む水溶液の
いずれかに添加することができる。
〔実施例〕
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明する。
尚、以下の実施例並びに比較例における粒子の軸比(長
軸:短軸)、長軸はいずれも電子顕微鏡写真から測定し
た数値の平均値で示したものである。
実施例1 Feに対し0.5モル%を含むようにクエン酸ナトリウ
ム3.3gを添加して得られた硫酸第一鉄1.5mol
/j!水溶液1.5 jlを、あらかじめ、反応器中に
準備された 1.54taol/ lのNazCO,水
溶液3.Olに加え(CO3/Fe =2.0当量に該
当する。)、温度80℃においてFeC0,の生成を行
った。
上記FeC01を含む水溶液に温度80℃において毎分
20βの空気を4.5時間通気して粒子を生成した。
酸化反応終点は、反応液の一部を抜き取り、塩酸酸性に
調整した後、赤血塩溶液を用いてpe4+の青色呈色反
応の有無で判定した。
生成粒子は、常法により炉別、水洗、乾燥、粉砕した。
この粒子粉末は、図1に示す電子顕微鏡写真(x 20
.000)から明らかな通り、平均値で長軸0.25#
m 、軸比(長軸−短軸)3.5:1の紡錘型を呈した
粒子からなり、粒子表面並びに粒子内部に空孔が存在し
ておらず、粒度が賜斉で樹枝状粒子が混在しないもので
あった。
また、この粒子のX線回折図を図2に示す。図2から明
らかな通り、ピークAはへマタイトを示すピークであり
、ヘマタイトのみからなっていることがわかる。
実施例2〜12 第一鉄塩の種類、炭酸アルカリの種類、濃度並びに当量
比、クエン酸又はその塩の種類、添加量並びに添加時期
、温度を種々変化させた以外は、実施例1と同様にして
紡錘型を呈した粒子を生成した。
実施例2〜12で得られたいずれの粒子もX線回折の結
果、ヘマタイト粒子のみであることを確認した。
この時の主要製造条件及び生成へマタイト粒子粉末の特
性を表1に示す。
比較例1 1.12+++ol/j!のNazCOs水溶液3.0
1 (CO3/Fe=1.4当量に該当する。)を使用
した以外は実施例1−と同様にして粒子を生成した。
″f″“°“′i′”“1°パ”*a゛1゛3    
 〜砕した。
この粒子粉末は、図3に示す電子顕微鏡写真(x20.
ooo)から明らかな通り、紡錘型を呈した粒子中に粒
状粒子の混在したものであった。またX線回折の結果、
ヘマタイトとマグネタイトのピークを示していた。
比較例2 クエン酸ナトリウム13.2 g (Feに対し2.0
モル%に該当する。)を添加した以外は実施例1と同様
にして粒子を生成した。
生成粒子は、常法により炉別、水洗、乾燥、粉砕した。
この粒子粉末は、図4に示す電子顕微鏡写真(x20,
000)から明らかな通り、微細な不定形粒子であった
比較例3 温度を65℃とした以外は実施例1と同様にして粒子を
生成した。
生成粒子は、常法により炉別、水洗、乾燥、粉砕した。
この粒子粉末は、図5に示すX線回折図から明らかな通
り、ヘマタイト粒子とゲータイト粒子とが混在した粒子
であった。
図5中、ピークAはへマタイトを示すピーク、ピークB
はゲータイトを示すピークである。
〔効果〕
本発明に係るヘマタイト粒子粉末の製造法によれば、前
出実施例に示した通り、粒子表面並びに粒子内部に空孔
が存在しておらず、実質的に高密度であって、且つ、粒
度が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、しかも軸比(
長軸:短軸)が小さい紡錘型を呈したヘマタイト粒子か
らなるヘマタイト粒子粉末を得ることができる。
このようにして得られた紡錘型を呈したヘマタイト粒子
からなるヘマタイト粒子粉末を出発原料とし、加熱還元
、または、更に酸化して得られたマグネタイト粒子粉末
、マグヘマイト粒子粉末もまた、粒子表面並びに粒子内
部に空孔が存在しておらず実質的に高密度であって、且
つ、粒度が均斉で樹枝状粒子が混在しておらず、しかも
軸比(長軸:短軸)が小さい紡錘型を呈した粒子からな
る粉末であるので、現在、最も要求されている高密度記
録用磁性材料として好適である。
また、磁性塗料の製造に際して、上記マグネタイト粒子
粉末またはマグヘマイト粒子粉末を用いた場合には、ビ
ークルへの分散性が良好であり、塗膜中での配向性及び
充填性が極めて優れ、好ましい磁気記録媒体を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
図1及び図2は、それぞれ、本発明により得られた紡錘
型を呈したヘマタイト粒子粉末の粒子構造を示す電子顕
微鏡写真(X20,000)及びX線回折図である。 図3及び図4は、いずれも電子顕微鏡写真(X20 、
000)であり、それぞれ、比較例1及び比較例2で得
られた粒子粉末の粒子構造を示すものである。 図5は、比較例3で得られた粒子粉末のX線回折図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)第一鉄塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中のFeに対
    しCO_3換算で1.8当量以上の割合の炭酸アルカリ
    水溶液とを反応させて得られたFeCO_3を含む水溶
    液に酸素含有ガスを通気して酸化するにあたり、あらか
    じめ前記第一鉄塩水溶液、前記炭酸アルカリ水溶液及び
    酸素含有ガスを通気して酸化する前の前記FeCO_3
    を含む水溶液のいずれかにFeに対し0.1〜1.5モ
    ル%のクエン酸又はその塩を添加し、次いで酸素含有ガ
    スを通気して酸化することにより水溶液中から紡錘型を
    呈したヘマタイト粒子を生成させることを特徴とする紡
    錘型を呈したヘマタイト粒子からなるヘマタイト粒子粉
    末の製造法。
JP59135598A 1984-06-29 1984-06-29 紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法 Granted JPS6114138A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59135598A JPS6114138A (ja) 1984-06-29 1984-06-29 紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59135598A JPS6114138A (ja) 1984-06-29 1984-06-29 紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6114138A true JPS6114138A (ja) 1986-01-22
JPH0455979B2 JPH0455979B2 (ja) 1992-09-07

Family

ID=15155560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59135598A Granted JPS6114138A (ja) 1984-06-29 1984-06-29 紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6114138A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015178451A1 (ja) * 2014-05-23 2015-11-26 戸田工業株式会社 ヘマタイト粒子粉末の製造方法、該ヘマタイト粒子粉末を用いた塗料及び樹脂組成物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4952800A (ja) * 1972-09-25 1974-05-22
JPS5617929A (en) * 1979-05-03 1981-02-20 Cities Service Co Method of producing red iron oxide by precipitation

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4952800A (ja) * 1972-09-25 1974-05-22
JPS5617929A (en) * 1979-05-03 1981-02-20 Cities Service Co Method of producing red iron oxide by precipitation

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015178451A1 (ja) * 2014-05-23 2015-11-26 戸田工業株式会社 ヘマタイト粒子粉末の製造方法、該ヘマタイト粒子粉末を用いた塗料及び樹脂組成物
JPWO2015178451A1 (ja) * 2014-05-23 2017-04-27 戸田工業株式会社 ヘマタイト粒子粉末の製造方法、該ヘマタイト粒子粉末を用いた塗料及び樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0455979B2 (ja) 1992-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5645652A (en) Spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles containing cobalt and iron as the main ingredients and process for producing the same
JPS6113362B2 (ja)
US5911905A (en) Processes for producing hydrated iron oxide and ferromagnetic iron oxide
US4495164A (en) Process for producing acicular magnetite or acicular maghemite
JPS6114138A (ja) 紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法
JP2003247002A (ja) 鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
JPS60138002A (ja) 紡錘型を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法
US5989516A (en) Spindle-shaped geothite particles
JP3264374B2 (ja) 紡錘形を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末の製造法
JPS6114139A (ja) 紡錘型を呈したヘマタイト粒子粉末の製造法
JP3512053B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用レピドクロサイト粒子粉末、磁気記録媒体の基体及び磁気記録媒体
JP3303896B2 (ja) 紡錘状を呈した鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及びその製造法
JP3171223B2 (ja) 針状磁性粒子粉末の製造法
JPS6313943B2 (ja)
JPS6313941B2 (ja)
JPH0371378B2 (ja)
JPS59169937A (ja) 磁性粉末の製造方法
JPH0120201B2 (ja)
JPS648042B2 (ja)
JPS60231418A (ja) 紡錘型を呈した磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造法
JPH0580414B2 (ja)
JPH1029819A (ja) 紡錘状を呈したゲーサイト粒子及びその製造方法
JPH11130439A (ja) 紡錘状ゲータイト粒子粉末及びその製造法、紡錘状ヘマタイト粒子粉末及びその製造法並びに鉄を主成分とする紡錘状金属磁性粒子粉末及びその製造法
JPS60170906A (ja) Co分を含む紡錘状γ−Fe↓2O↓3磁性粉及びその製造方法
JPH0544414B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees