JPS6112786Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、複数径の釣竿に密着固定できるリ
ールシートに関する。

従来金属板のプレス加工によつて形成されたリ
ールシートが釣竿に取りつけられるときは、第１
図で板シート本体１１の長手方向中間固定糸巻き
部分の両側の下向き屈曲端面Ａと板シート本体長
手方向の前後に設けられた固定用舌片が釣竿１の
外周面に乗せられて固定糸３で緊締されている。
上記リールシートと釣竿の取りつけにおいて、特
定寸法のリールシートに対し釣竿の外径が大小異
なつても、上記屈曲端面エツジ部分が釣竿外周面
に乗せられてその周囲は接触されないので不都合
はないし、固定用舌片は幅が狭いので比較的小さ
な曲率面に形成されれば釣竿の外径の大小に対し
互換性を有するリールシートとすることが出来
る。最近本出願人は合成樹脂材で形成するリール
シートをすでに提案している。合成樹脂製のリー
ルシートでは金属製リールシートのようにエツジ
部分の強度が強くないから、釣竿に下面全体が密
着接合することが望ましい。しかし、或特定の寸
法の曲率面で形成されると、この曲率に合致する
外径R₀の釣竿に対しては第２図イのようにリー
ルシート２の接合面と釣竿１の外周面が密着され
るが、釣竿の外径が異なる場合は、例えば第２図
ロのように釣竿の外径が大きいＲの場合はリール
シートのエツジ部分が釣竿の外周面に当り、接合
面積が少ない欠点がある。釣竿の外径が接合面の
曲率より小径ｒの場合は第２図ハのようにエツジ
部分が浮き上がり、リールシートの釣竿外周面で
の座りが悪く、軸線方向で線接触となるのでリー
ルシートが固定糸で釣竿に強く緊締されても釣竿
の外周方向に揺れ、リール操作が不安定になる欠
点がある。

本考案の目的は、上記欠点に鑑み、複数径の釣
竿に密着取りつけられる合成樹脂製のリールシー
トを提供することにある。

本考案の特徴は、リールシートの釣竿との接合
面を大小複数の複合曲率面で構成したことであ
る。

以下、図示の実施例によつて本考案を説明す
る。第３図、第４図は釣竿１に合成樹脂材で形成
されたリールシート２が固定糸３で緊締され、リ
ールシートにはリール脚４の固定受座５と移動受
座６が設けられ、移動受座６位置のリールシート
に複数の孔２ａが穿設されて金属製のリール脚受
座ロツク板７の両端が嵌合固定されている。

上記リールシート２は板シート本体２ｂと固定
受座５と板シート本体の前後端に固定用舌片２
ｃ、２ｄとが一体に形成されている。板シート本
体２ｂの下面の釣竿１との接合面は第５図のよう
に小さい半径ｒの曲率面２ｅと、大きい半径R₀
の曲率面２ｆとの複合曲率面で構成されている。

上記リールシート２が釣竿１に乗せられ、固定
糸３で緊締されると、第６図イのように釣竿の外
径が大きいときには曲率面２ｆが釣竿外周面に密
着され、釣竿の外径が小さいときには第６図ロの
ように曲率面２ｅが釣竿の外周面に密着される。
上記大小の外径の間の外径の釣竿の場合は曲率面
２ｅと２ｆの臨接稜線が釣竿外周面に乗せられる
ので従来の欠点が解決されてリール脚が安定した
状態で釣竿に取りつけられる。

上記複合曲率面は２曲率面以上の複数面で構成
してもよい。

本考案は上述のように構成されたから、釣竿の
外径が異なつてもリールシートの座りがよく、広
い接合面で密着されて、釣竿外周方向の揺れが解
決され、リールの操作が安定した状態でなされる
等実用上優れた効果を奏するリールシートが得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の金属製リールシートと釣竿の要
部断面正面図、第２図は単一曲率面で下面が形成
されたリールシートが釣竿に取りつけられた断面
正面図、第３図は本考案リールシートの平面図、
第４図は同リールシートが釣竿に取りつけられた
断面側面図、第５図は同リールシートの断面正面
図、第６図は同リールシートが釣竿に取りつけら
れた断面正面図である。 １……釣竿、２……リールシート、２ｂ……板
シート本体、２ｃ，２ｄ……固定用舌片、２ｅ，
２ｆ……曲率面、３……固定糸、４……リール
脚、５……固定受座、６……移動受座、ｒ，
R₀，Ｒ……半径。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板シート本体を合成樹脂材で形成すると共に、
   釣竿との接合面を大小複数の複合曲率面で構成し
   たことを特徴とするリールシート。