JPS6039954B2 - 誘導炉の耐火材施工方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、譲導炉、特にルツボ型低周波誘導炉溝型低周
波誘導炉等のィンダクタ用耐火材の施工方法の改良に関
する。

従釆、誘導炉用耐火材としては、スタンプ材が使用され
る場合が比較的多かった。

このスタンプ材とは、乾燥した粉粒状の耐火材で、これ
にバィンダを添加するか、またはそのままの状態でつき
固めつつ誘導炉のィンダクタケース内に内張りしたのち
、その内面を加熱、競結して耐火材の層を形成させる施
工方法を採用していた。しかしこのスタンプ材のィンダ
クタケース内への内張り施工は、今だに人力に依存して
おり、熟練作業者の感によって行われているため、多大
の手間と経費を要するという問題点があった。またその
施工方法が悪く、スタンプ材が十分につき固められてい
ないような場合は、型枠をはずすと崩れたり、また溶湯
を受けた場合に、すぐ湯洩れを起すことがあり、一見し
て十分につき固めてあっても層状になつた場合には、耐
火材寿命が極端に短かくなるという欠点があった。第１
図は、一般的な溝型低周波誘導炉のィンダク夕の断面図
を示すが、同図において、該ィンダクタは、鋼板溶接製
インダクタケース１と、同ケース１内に充填された耐火
材３と該耐火材３中に図示の如く埋め込まれた溝を形成
するための金型２とから構成され、誘導炉の葵炉中には
、その上端部に蓋１３が取付けられているが、炉体内に
ィンダクタを設置する場合には、蓋１３を取はずしィン
ダクタケースーのフランジ部４で炉体に取付けられる。

このィンダクタには別途閉路鉄芯１２が図示の如く配設
されており、該開路鉄芯１２に巻かれたコイルに商用周
波数の交流電流を流すと耐火材３中に形成された溝１４
内の金型２に誘導電流が流れ、金型２は加熱され耐火材
３の乾燥、子熱、暁結が行われ、ついには金型２は溶解
してしまう。このような状態で炉体内に溶融金属を受湯
すると、溶湯は溝１４内に充満し、電気的に閉回路が形
成され、同様に溶融金属の加熱が行われる。この場合、
耐火材３としてはスタンプ材またはキヤスタブル材が普
通使用されているが、本発明はスタンプ材を使用する場
合の施工方法の改良に関するものである。

普通スタンプ材（乾燥粉粒体状耐火材）は、少量づつ型
枠内に均一に装入し、作業者がつき固め機で徐々につき
固めながら成形して行くものであるが、この場合のつき
固めの具合が悪いと、湯の差し込みまた耐火材の耐久性
劣化の原因をもなるので、現状では十分に熟練した作業
者が必要でしかも多大の手間と経費を要するという欠点
があった。

本発明は上記従来法の欠点を解消し、禾熟練作業者の簡
単なつき固め作業で、十分な耐火性をもつ耐火材を構成
できる施工方法を提供することを目的として提案された
もので、譲導炉のィンダクタケース内に耐火材層を形成
するに当り、気密状態に保持可能で、かつ排気手段によ
り真空状態に保持可能に構成されたィンダクタケース内
に、スタンプ材を装入し、該スタンプ抗を主として上記
排気手段により真空状態となすことにより強固に凝集固
化せしめることを特徴とする譲導炉の耐火材施工方法に
係るものである。

以下第１図のＡ−Ａ線断面図である。

第２図乃至第５図を参照しながら本発明につき具体的に
説明するが、本例は本発明を溝型低周波誘導炉における
耐火材の施工方法に適用した場合を示す。それらの図で
６はィンダクタケース１の一方の固定側板５‘こ設けら
れた蓮通孔に一端を接続され他端を図示省略の排気手段
例えば真空ポンプに接続された排気管、７は上記達通孔
に取付けられた１肋め程度の多数の孔をもつ目皿、８，
９は気密保持用プラスチックフィルム、１０はィンダク
タケース１の固定側板５の反対側に設けられた着脱可能
な側板をそれぞれ示している。そしてィンダクタケース
ー内に耐火材の施工を行うに当っては、まずィンダクタ
ケ−スーの取村フランジ４の面に蓋１３を取付け、また
第２図に示ようにィンダクタケ−スー、固定側板５の内
面に気密保持用プラスチックフィルム８を装着するとと
もに側板１０を取はずした状態でィンダクタケース１を
横にする。

次に第３図に示すようにィンダクタケース１内に適当量
のスタンプ材３を装入したのち、予かじめ手作業で簡単
に該スタンプ材３をつき固め、その上面に気密保持用プ
ラスチックフィルム９をかぶせ、排気管６を通して排気
手段によりスタンプ材３から排気すると、該スタンプ材
３は真空状態となり、強固に凝集して締め固められる。
ついで一旦気密性プラスチックフィルム９を取はずした
のち、インダクタの溝を形成するための金型２をィンダ
クタケース１内に配魔し、更にその上にスタンプ材３を
追加装入し、第４図に示す如く再びその上に気密保治用
プラスチックフィルム９をかぶせて排気を行い、更にス
タンプ材３の締め固めを行う。この操作を繰返し最後に
第５図に示す如くィンダクタケース１内にスタンプ材３
を充填して排気により全部のスタンプ材３を真空状態に
して強固に締め固めたのち、側板１１を取付けてィンダ
クタケースー内へのスタンプ材の施工が完了する。つぎ
に取付フランジ４面に取付けた蓋１３を取はずし、その
取付面の耐火材（スタンプ材）の面修正を行い、炉本体
のフランジ面にィンダクタケース１を取付けると、溶融
金属を受入れる準備が完了する。

そこで先づィンダクタに弱電流をかけ金型２の加熱を行
いスタンプ材３の乾燥子熱を行ったのち、強電流により
金型２を溶解し、同時に溶融金属を受湯してスタンプ材
３の糠結を行い耐火材層を形成させる。このようにして
溝型低周波誘導炉による溶融金属の保持が開始される。

以上要するに本発明は、誘導炉のィンダクタケース内に
耐火材層を形成するに当り、気密状態に保持可能で、か
つ排気手段により真空状態に保持可能に構成されたィン
ダクタケース内に、スタンプ材を装入し、該スタンプ材
を主として上記ＢＥ気手段により真空状態となすことに
より強固に凝集固化せしめることを特徴とする誘導炉の
耐火火材施工方法を要旨とするものであるから、本発明
によれば、【１｝ ィンダクタケース内で密封状態にあ
るスタンプ材は、排気手段により真空状態とされて強固
に締め固められるため耐火性の優れた強固な耐火材層を
容易に形成できるばかりでなく、その寿命の向上を期待
できる。

■ また、熟練作業者を必要とすることなく容易に施工
できる。

という実用的効果を挙げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的な溝型低周波誘導炉のィンダクタ断面図
、第２図、第３図、第４図および第５図は、本発明によ
る耐火材施工工程説明図である。 １：インダクタケース、２：金型、３：スタンプ材（乾
燥粉粒体状耐火材）、４：取付フランジ、５：固定側板
、６：排気管、７：目皿、８，９：気密保持用プラスチ
ックフィルム、１０：側板。 精？図 策２図 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 誘導炉のインダクタケース内に耐火材層を形成する
   に当り、気密状態に保持可能で、かつ排気手段により真
   空状態に保持可能に構成されたインダクタケース内に、
   スタンプ材を装入し、該スタンプ材を主として上記排気
   手段により真空状態となすことにより強固に凝集固化せ
   しめることを特徴とする誘導炉の耐火材施工方法。