JPS6039187Y2 - 配管の開先合せ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、各種配管の溶接用開先合せ装置に関する。

従来、水平状態において配管同志を突合せ溶接するよう
な場合、配管を枕木などの上部に乗せ、且つ枕木と配管
との間にライナ又は楔等を挾んでレベル調整を行うよう
にしているため、セット及び移動に非常に多くの手数と
手間を要する問題を有していた。

またこのため、溶接開先部直下位置において１個の治具
により配管の両対向端を仮サポートすることが行われて
いるが、このようにした場合には仮付は溶接しか施工で
きず、従ってその後の作業は治具を撤去してから行わね
ばならないために操作が面倒であると共に、治具を撤去
すると仮付溶接部に配管の自重による曲げ剪断などの応
力が発生する問題がある。

本考案は、こうした実情に鑑みてなしたもので、実施が
容易であり、しかも配管の対向する端部を載置するのみ
て開先合せを完了でき、且つそのままの状態で仮溶接、
全周溶接、焼鈍までを行うことができる装置を提供する
ことを目的とする。

以下図面に基づき本考案の実施例を説明する。

第１，２図は本考案の一例を示すもので、ジヤツキ１の
昇降軸２の上端部に、左右側に張り出した後上方に延び
て前記昇降軸２先端の上方に左右に所要の間隔を有する
空間３を形成するようにした支持アーム４，５を溶接に
て固定し、且つ該支持アーム４，５の夫夫の上端部に、
配管６，７の対向端を別々にしかも同一軸芯上に位置決
めして支持し得るようにしたＶ字状部δ、９を形威する
。

図中ｔｏ、ｉｉは配管６，７に形成した開先、１２はジ
ヤツキ１のバンドルを示す。

尚、第１．２図の場合、ジヤツキ１は殆んどどこの現場
においても無数にあるビデイ足場用ジヤツキを流用して
おり、且つ支持アーム４，５は鋼板にて形威し、またＶ
字状部８，９は山型鋼を所要の長さに切断して溶接によ
り支持アーム４，５上端に固定するようにしている。

第３，４図は本考案の別の実施例を示すもので、山型鋼
による支持アーム４，５をジヤツキ１の昇降軸２の上端
部にＶ字状に溶接してＶ字状の空間３を形成させると共
に、上記支持アーム４゜５の各上端を垂直に切断するこ
とにより形成されるＶ字状部８，９により配管６，７の
対向端を別々にしかも同一軸芯上に位置決め支持し得る
ようにしている。

上述した装置において、配管６の端部を支持アーム４の
Ｖ字状部８に乗せると共に、配管７の端部を支持アーム
５のＶ字状部９に乗せるのみで、両配管６，７を同一軸
線上に位置決めして開先１０．１１を一致させることが
できる。

尚、高さ調整はジヤツキ１のハンドル１２を回すことに
より容易に行うことができる。

またこのとき、開先１０．１１が空間３に位置すること
になるので、開先の外周に邪魔なものが存在せず、よっ
て仮付溶接、全周の一層溶接及び残層溶接、焼鈍作業ま
で、このままの姿勢で一貫して行うことができる。

更に、前記Ｖ字状部８．９は自動調芯作用を有するので
、同一の装置にて小径管から大径管まで広範囲に使用で
きる。

上記した本装置は小型、軽量であるので着脱及び移設が
容易であり、また配管６，７の中間部に設置して配管６
，７の撓みを防止することもできる。

尚、上記実施例においては、支持アームをジヤツキの昇
降軸に溶接固定する場合について例示したが、左右の支
持アームを一体構造として昇降軸の螺旋溝に螺着、取外
し可能に構威し、ジヤツキは既存のものを利用するよう
にすれば、更に装置の軽量小型化を可能にし、且つジヤ
ツキはビデイ足場の調整用等として再び利用できること
、ジヤツキの方式は種々の方式のものを採用し得ること
、その他車考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々
変更を加え得ること、等は勿論である。

上述した本考案の配管の開先合せ装置によれば、次の如
き優れた効果を奏し得る。

（ｉ） 開先合せ装置に配管の対向する端部を載置す
るのみで、開先を一致させることができ、且つ配管の高
さ調整もジヤツキの操作により容易且つ微調整可能であ
り、開先合せ作業の大幅な能率向上が図れる。

（ｉｉ） 同一の装置にて小径管から大径管までの広
範囲な配管の開先合せに利用できる。

（ｉｉｉ）−空間を備えて配管を支持するようにしてい
るので、該空間により全周溶接が可能となり、従って開
先合せ、仮付溶接、全周溶接、焼鈍作業を一貫して行う
ことができる。

（ｉｖ） 構成簡単にして安価に実施できる。

（ｖ） 小型、軽量であるので着脱及び移動が容易で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す説明用正面図、第２図
は第１図の側面図、第３図は本考案の別の実施例を示す
説明用正面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ矢視図であ
る。 １・・・・・・ジヤツキ、２・・・・・・昇降軸、３・
・・・・・空間、４．５・・・・・・支持アーム、６，
７・・・・・・配管、８，９・・・・・・Ｖ字状部、１
０．１１・・・・・・開先を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配管の突合せ溶接に際し、配管端部対内面の開先を一致
   させるように支持するための開先合せ装置において、ジ
   ヤツキの昇降軸に、該昇降軸の上端上方に空間を形成す
   る如く左右上方に向って延びる２本の支持アームを取付
   け、且つ該支持アームの夫々の上端に、配管の対向端を
   別々にしかも同一軸心上に支持し得るｖ字状部を形威し
   たことを特徴とする配管の開先合せ装置。