JPS6032952Y2 - 廃棄物圧縮装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、紙くずなどを処理するための廃棄物圧縮装置
に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来、紙くずなどを処理するため、これを圧縮して体積
を小さくし、梱包して廃棄するようなものが知られてい
る。

この場合、一般的には、廃棄物を受箱内に圧縮装置で直
接的に収納圧縮するものが多く、受箱の強度を圧縮力に
耐える高いものにする必要があり、さもないと十分な圧
縮力が得られず、圧縮する効果が得られない。

また、受箱内に廃棄物が溜った場合には、これを取出し
てから次の圧縮作動を行うが、シュレッダ−による大量
の裁断紙を連続的に処理するような場合、取出し作業に
多くの時間を要すると連続処理ができなくなり、また、
取出した廃棄物の処理などに問題がある。

〔考案の目的〕

本考案は、上述のような点を改良しようとするもので、
廃棄物を一分に圧縮して体積を最小にすることができる
とともに、連続的な作業を円滑にできるようにすること
を目的とするものである。

〔考案の概要〕

本考案は、廃棄物の投入室と、この投入室の前部に連設
された廃棄物の圧縮室と、この圧縮室の前部に開閉自在
に設けられたゲートと、上記投入室の後部に設けられ投
入室内から圧縮室内にわたって移動自在の圧縮用のラム
を有する圧縮用シリンダ装置と、上記圧縮室の前方位置
に上面の収納開口部を圧縮室の前部に対向するよう回動
反転自在に設けられかつ一側面にコンテナ出入開口部を
形成した受箱と、この受箱内にコンテナ出入開口部から
出入自在に設けられたコンテナと、を備えたことを特徴
とし、廃棄物を圧縮室で圧縮してから受箱のコンテナに
収納して取出すようにしたものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

１は横向き角筒状をなす廃棄物の投入室で、この投入室
１の上面開口部の上部にホッパー２が設けられている。

上記投入室１の前面開口部に投入室１と同断面形状の廃
棄物の圧縮室３が連設され、この圧縮室３の前面開口部
にゲート４が上下動自在に設けられ、このゲート４の両
側上部に圧縮室３の周外側に立設されたゲート用シリン
ダ装置５のピストンロッド６の先端部が連結されている
。

そして、両側のゲート用シリンダ装置５の同期した作動
によりピストンロッド６の進退を介してゲート５が上下
動し、圧縮室３の前面開口部を開閉するようになってい
る。

上記投入室１の後面開口部に投入室１と同断面形状の枠
体７が連設され、この枠体７内に圧縮用シリンダ装置８
が設けられ、この圧縮用シリンダ装置８のピストンロッ
ド９の先端部に圧縮用のラム１０が取付けられ、このラ
ム１０の後方上部に上板１１が延出されている。

そして、圧縮用シリンダ装置８の作動によりピストンロ
ッド９の進退を介してラム１０が投入室１の後端部から
圧縮室３の前端部の間を進退するようになっている。

上記圧縮室３の前方位置で支台１２に受箱１３の前端下
部が軸１４で回動反転自在に設けられている。

この受箱１３には、上面に収納開口部１５および一側面
にコンテナ出入開口部１６が形成されているとともに、
受箱１３の他側壁１７の中央部に通孔１８が形成され、
かつ、受箱１３の底面に一側面のコンテナ出入開口部１
６から他側壁１７に一対の断面はぼ逆Ｔ字状のガイド溝
１９が形成されているとともに、受箱１３の前端下部に
脚体２０が設けられている。

また、上記圧縮室３の外側壁面に反転用シリンダ２１の
基部が回動自在に軸着され、この反転用シリンダ２１の
ピストンロッド２２の先端部が受箱１３の他側壁１７の
外面に回動自在に軸着されている。

そして、反転用シリンダ２１の作動によりピストンロッ
ド２２の進退を介して受箱１３が回動反転し、受箱１３
が上面の収納開口部１５を上方にした状態と、受箱１３
が横向きとなって上面の収納開口部１５を圧縮室３の前
端開口面に対向した状態とに回動反転するようになって
いる。

２３は上記受箱１３内に一側面のコンテナ出入開口部１
６から出入される上面開口形のコンテナで、このコンテ
ナ２３の下面に上記一対のガイド溝１９に係合する一対
の断面はぼ逆Ｔ字状のガイド２４が突設されている。

そして、コンテナ２３内にビニルなどの収納袋２５が着
脱自在に装着される。

上記受箱１３に隣接してコンテナ供給装置３１が設けら
れている。

このコンテナ供給装置３１は、円形状のターンテーブル
３２が中心部の駆動軸３３で水平回動自在に設けられ、
このターンテーブル３２上に複数個のコンテナ装着部３
４が等間隔に設けられている。

この各コンテナ装着部３４にはターンテーブル３２の周
縁から上記受箱１３の一対のガイド溝１９と対応する一
対の断面はぼ逆Ｔ字状のガイド溝３５が形成されている
とともに、各コンテナ装着部３４にコンテナロック装置
３６が設けられている。

また、上記駆動軸３３の下部に駆動装置３７が設けられ
ている。

そして、駆動装置３７により駆動軸３３を各コンテナ装
着部３４の間隔で回動し、１個のコンテナ装着部３４を
上向き状態の受箱１３に対応して配置し、ガイド１１９
，３５を連通させるようになっている。

また、各コンテナ装着部３４に上記コンテナ２３がガイ
ド２４をガイド溝３５に摺動自在に係合して装着されて
いる。

上記受箱１３に対してコンテナ着脱装置３８が設けられ
ている。

このコンテナ着脱装置３８は、受箱１３の上向き状態の
外側位置に対して支台３９上にコンテナ用シリンダ４０
が設けられ、このコンテナ用シリンダ４０のピストンロ
ッド４１の先端部にフック４２が取付けられている。

このフック４２は、ピストンロッド４１に固定された基
台４３上に一対のフック片４４の基部が支軸４５で回動
自在に軸架され、この一対のフック片４４の下部に支片
４６が突設され、この支片４６間にコイルスプリング４
７が張設され、かつ、上記基台４３に一対のフック片４
４の端部を当接するストッパ部４８が形成され、一対の
フック片４４はスプリング４７の張力でストッパ部４８
により制限された角度に保持されている。

また、上記コンテナ２３の一端中央部に上記フック４２
が係脱する係合体４９が突設され、この係合体４８の中
央部に係合凹部５０が形成されている。

この係合凹部５０は、外端の外方に拡開した案内部５１
に幅狭部５２を介して拡開係合部５３が形成され、この
拡開係合部５３の先端に押当部５４が形成されている。

つぎに、作動を説明する。

常時は、ラム１０は投入室１の前部で圧縮室３の後部の
Ａ位置にあり、廃棄物がホッパー２に投入されると、こ
れを光電管装置で検知して圧縮用シリンダ装置８が作動
され、ラム１０が投入室１の後部のＢ位置に後退する。

この際、ラム１０の上板１１上にある廃棄物は投入室１
内にかき落される。

ついで、圧縮用シリンダ８が前進作動され、ラム１０が
Ａ位置まで前進して投入室１内の廃棄物を圧縮室３内に
押し込んで圧縮する。

このような動作を廃棄物の投入とともに繰り返し、廃棄
物を圧縮室３でゲート４に対して圧縮し、圧縮室３内の
廃棄物が所定圧の圧縮状態になると、圧力スイッチによ
り検知してラム１０がわずかに後退し、廃棄物のゲート
４に対する押圧を少し解除する。

ついで、ゲート用シリンダ装置５が作動されてゲート４
が上昇し、圧縮室３の前面を開く。

そして、ゲート４が開ききったことを検知した後、圧縮
用シリンダ装置８が作動されてラム１０が圧縮室３の前
部のＣ位置まで前進し、圧縮室３内のブロック化した廃
棄物を押出し、対向した受箱１０の収納開口部１５から
受箱１３内のコンテナ２３における収納袋２５内にその
まま押込んで収納する。

ついで、反転用シリンダ２１が作動されて受箱１３が支
軸１４を支点として９０度回動反転する。

この状態でラム１０はＡ位置まで後退するとともに、ゲ
ート４が下降する。

そして、受箱１３内のコンテナ２３を受箱１３の一側面
のコンテナ出入開口部１６から受箱１３に対したターン
テーブル３２上のコンテナ装着部３４上に移動する。

ついで、駆動装置３７により駆動軸３３を介してターン
テーブル３２を次のコンテナ２３が受箱１３に対する位
置まで回動し、そのコンテナ２３を受箱１３内に移動装
着し、このコンテナ２３を装着した受箱１３を回動反転
してゲート４を介して圧縮室３に接続する。

このような動作を順次繰り返し、廃棄物を収納袋２５内
に収納したコンテナ２３をターンテーブル３２上に取出
し、貯溜する。

なお、コンテナ２３はターンテーブル３２上にコンテナ
ロック装置３６で弾力的に所定圧で支持されている。

そして、各コンテナ２３における袋詰めした廃棄物を取
出して搬出する。

つぎに、コンテナ２３の受箱１３に対する着脱動作を説
明する。

まず、コンテナ２３をターンテーブル３２上から受箱１
３内に供給する場合は、コンテナ用シリンダ装置４０を
作動してピストンロッド４１を進出し、フック４２を受
箱１３の通孔１８を通してターンテーブル３２上に臨ま
せ、受箱１３に対応するコンテナ２３の係合体４９に至
ると、フック４２の一対のフック片４４が係合凹部５０
の案内部５１によって互いに接近する方向に回動され、
幅狭部５２を通り過ぎると一対のフック片４４がスプリ
ング４７により互いに離れる方向に回動して拡開係合部
５３に当接し、一対のフック片４４を係合体４９に係合
する。

ついで、コンテナ用シリンダ装置４０を後退作動してピ
ストンロッド４１を後退させる。

この際、コンテナ２３は空であるので、一対のフック片
４４の係合体４９に対するスプリング４７の張力で保合
状態を保持され、ピストンロッド４１の後退とともにコ
ンテナ２３もターンテーブル３２上から受箱１３内にそ
の一側のコンテナ出入開口部１６を介して、かつガイド
溝３５，１９とガイド２４により導かれ、他側壁１７に
当って所定位置に停止される。

これとともに、一対のフック片４４がスプリング４７の
張力に抗して互いに接近する方向に回動し、係合体４９
との保合が解かれ、一対のフック片４４は通孔１８から
外方に退避する。

この状態で受箱１３を回動反転して圧縮室３に連設する
。

また、受箱１３を復帰回動して受箱１３内の廃棄物が詰
ったコンテナ２３を搬出する場合は、前記と同様にコン
テナ用シリンダ４０の動作により一対のフック片４４を
進出させ、通孔１８からコンテナ２の係合体４９に係合
するとともにさらに進出することにより、一対のフック
片４４の先端面が押当部５４に当ってコンテナ２３を押
動し、受箱１３内から一側面のコンテナ出入開口部１６
を介してターンテーブル３２上の所定位置まで搬出する
。

ついで、コンテナ用シリンダ４０を復帰作動してピスト
ンロッド４１を後退させる。

この際、コンテナ２３内には廃棄物が詰まっているので
全体の重量が一対のフック片４４のスプリング４７によ
る荷重よりも大きく、一対のフック片４４はスプリング
４７の張力に抗して互いに接近する方向に回動し、係合
体４９から抜は出て所定位置まで後退する。

そして、ターンテーブル３２を次のコンテナ２３が受箱
１３に対する位置まで回動し、同様にして受箱１３に着
脱する。

〔考案の効果〕

本考案によれば、廃棄物を圧縮室で圧縮してから受箱の
コンテナに収納して取出すので、廃棄物を十分に圧縮し
てブロック化し、積を最小にすることができ、しかも、
受箱にコンテナを着脱して廃棄物を順次収納するので、
連続的な作業を円滑にすることができる。

また、圧縮処理の終ったビニルなどの収納袋の開口部は
上面にあるので、結束を行う場合周囲にゴミを散乱させ
ることなく容易に行うことができる。

さらに、投入室と処理済みのコンテナ搬出部が同一水平
レベル上にあるので、油圧ユニットなどを別設置するこ
とにより機械全体の高さを低くすることができ、したが
って投入位置も低く、ゴミ投入作業がやりやすく、シュ
レッダ−等前処理機械への連結も容易に行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の一実施例を示す平面図、第２図
はその一部を切り欠いた正面図、第３図はその一部を切
り欠いた側面図、第４図はその一部の斜視図、第５図は
コンテナ着脱装置の一部を切り欠いた平面図、第６図は
その側面図である。 １・・・・・・投入室、３・・・・・・圧縮室、４・・
・・・・ゲート、８・・・・・・圧縮用シリンダ装置、
１０・・・・・・ラム、１３・・・・・・受箱、１５・
・・・・・収納開口部、１６・・・・・・コンテナ出入
開口部、２３・・・・・・コンテナ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 廃棄物の投入室と、 この投入室の前部に連設された廃棄物の圧縮室と、 この圧縮室の前部に開閉自在に設けられたゲートと、 上記投入室の後部に設けられ投入室内から圧縮室内にわ
   たって移動自在の圧縮用のラムを有する圧縮用シリンダ
   装置と、 上記圧縮室の前方位置に上面の収納開口部を圧縮室の前
   部に対向するよう回動反転自在に設けられかつ一側面に
   コンテナ出入開口部を形成した受箱と、 この受箱内にコンテナ出入開口部から出入自在に設けら
   れたコンテナと、 を備えたことを特徴とする廃棄物圧縮装置。