JPS6030176B2 - 架空送配電線路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、架空送配電線路の改良に関するものである。

地上に適当な間隔を置いて立てられた電柱に所定の絶縁
支持碍子を介して任意数の絶縁電線を張架せしめて構成
される架空送配電線路には、それが屋外に建設されるが
故に落雷による断線を生じ易いという半ば宿命的問題が
ある。線路に落雷による断線を受けると、そのために生
ずる停電により大きな社会的被害を被ることは必至であ
るが、このことにも増して大きな問題は断線して垂れ下
った電線による感電の被害を被る憂いがあることである
。特に、後者の場合には、人命にかかわることであり、
きわめて大きな問題である。一方、この後者の問題を解
決するための策としては、次の二通りがある。

【１’断線して垂れ下った電線を直ちに接地させ、以つ
て当該断線の事実を逸早く検知して当該電線への通電を
断ってしまうことである。

‘２｝ 断線した電線を垂れ下らせないことである。

本発明は、上述の点に鑑がみて為されたものであって、
落雷により断線した電線の垂れ下りを確実に防止し得る
架空送配電線路の提供を目的とし、その要旨とするとこ
ろは、適当な間隔を置いて立てられた電柱に所定の絶縁
支持臭を介して所定の絶縁電線を張架せしめると共に、
各電柱と絶縁電線との間乃至架空接地線と絶縁電線との
間に落雷による電線断線に際して当該電線の落下を防止
する絶縁線条体もしくは榛条体を設けて成り、上記絶縁
線条体もしくは捧条体は衝撃力吸収機構を備えて成る点
にある。上記に謂う絶縁支持具として具体的には、絶縁
支持碍子（ピン碍子）等が使用される。

又、絶縁線条体として具体的にはガラス繊維紐条体ある
いはプラスチック紐条体等が、又絶縁榛条体として具体
的には、途中にショックアブソーバ一等を組込んで成る
合成樹脂製樟条体等が使用される。

なお、発明者らの過去の観測によれば、落雷による架空
送配電線の断線は、その大半が絶縁支持具から約１．５
肌以内の所で起っている。

従って、上記絶兼務擬条体もしくは榛条体の絶縁電線に
対する固定位置は絶縁支持具から２〜３肌の所が良いと
考えられる。因に、一般にこの種架空送配電線は低く地
上約６凧の所に張架されているから、絶縁支持具から３
の離れた所で線条体もしくは穣条体の一端を固定した時
に架空送配電線が絶縁支持臭の根元で断線を起したとし
ても当該電線は普通の人間が容易に届く位置までは垂れ
下らないことは理解されよつ。

次に添付の図面により本発明架空送配電線路の実施例を
説明するが〜本発明が本実施例を以って限定的に解釈さ
れるものでないことは言うまでもない。

さて、第１図において「 １は地上に適当な間隔を置い
て立てられた電柱のうちの一本である。

（他の電柱は省略）２は上記各電柱１に従来の手段によ
り所定の絶縁支持碍子３を介して張架された絶縁電線で
ある。

４は上記各電柱１の最高地点にやはり従来の手段により
張架された接地線である。

５はその一端を上記碍子３から３の離れた位置で絶縁電
線２に、池端をその上方の位置で接地線４にそれぞれ固
定せしめられ、且つその途中にショックアブソーバー６
を組み込んで成る（第２図参照）絶縁樺条体である。

７は上記榛条体５の一端に設けられた圧着固定具にして
、これにより当該榛条体５はその一端を絶縁電線２に対
して固定せしめられている。

なお、榛条体５の接地線４に対する固定は任意の固定臭
８により各榛条体５が一括して行われている。第３図は
、絶縁榛条体５の他端を電柱１に固定せしめた場合の別
の実施例にして、他は前記実施例とすべて同じくして構
成されている。

斯様に構成する本実施例架空送配電線路によれば、架空
接地線と各絶縁電線との間（あるいは電柱と各絶縁電線
との間）に落雷による電線断線に際して当該電線の落下
を防止する絶縁榛条体を設けて成ることからト線路に落
雷を受けて電線に断線を生じたとしても当該電線の垂れ
下りは確実に防止することができる。

なお、上記に言う効果は、落雷による断線が絶縁榛条体
の一端と支持碍子間において起った場合を前提とするこ
とは言うまでもないが、前述の通り上記の断線はその大
半が支持碍子のごとく近く（約１．５机以内）で生じて
いる事実からして、上記断線による垂れ下りの大半を防
止できることは確かである。更に、本実施例によれば、
絶縁榛条体はその途中にショックアブソーバーを設けて
成ることから、断線に際しての衝撃を効果的に吸収でき
、従って上記衝撃による二次的被害を効果的に防止でき
る。

つまり、落雷による断線時には、かなりの衝撃力が上記
絶縁榛条体を中心に働くことは必至であり、ために時と
してこの衝撃力により絶縁榛条体自身が破損してしまう
ことが、あるいは絶縁榛条体の固定部において絶縁電線
が断線してしまうことが考えられる。然るに、前記本実
施例によれば、前記の如く、この衝撃力を効果的に吸収
でき、従って上記の各被害を効果的に防止することがで
きる。なお、本実施例では途中にショックアブソーバー
を設けた絶縁榛条体を使用した場合について述べたが、
可榛‘性にすぐれた絶系談線条体を使用した場合にも全
く同様な効果を奏し得ることは理解される。上のように
、本発明は落雷により断線した電線の垂れ下りを確実に
防止できるのみならず、上記断線に際して生じる衝撃力
による二次的被害をも未然に防止できるものであり、そ
の実用的価値はきわめて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明架空送配電線路の一実施例説明図、第２
図は上記実施例において使用された絶縁榛条体の詳細説
明図、第３図は本発明架空送配電線路の昇りの実施例説
明図である。 １：電柱、２：絶縁電線、３：絶縁支持碍子、４：架空
接地線、５：絶縁榛条体、６：ショックアブソーバー、
７：圧着固定臭、８：固定具。 矛ー図才２図 が３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 地上に適当な間隔を置いて立てられた電柱に所定の
   絶縁支持具を介して所定の絶縁電線を張架せしめると共
   に各電柱と絶縁電線との間乃至架空接地線と絶縁電線と
   の間に落雷による電線断線に際して当該電線の落下を防
   止する絶縁線条体もしくは棒条体を設けて成り、上記絶
   縁線条体もしくは棒条体は衝撃力吸収機構を備えて成る
   ことを特徴とする架空送配電線路。 ２ 絶縁線条体が可撓性絶縁線条体である特許請求の範
   囲第１項の架空送配電線路。 ３ 絶縁棒条体の途中にシヨツクアブソーバーを設けた
   特許請求の範囲第１項記載の架空送配電線路。