JPS6025961Y2 - まほうびん - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金属製真空二重瓶を備えたまほうびん、特にそ
の瓶口部の構造に関するものである。

従来、金属製真空二重瓶を備えたまほうびんの瓶口部構
造としては、真空二重層の瓶口部を露出したまま瓶口部
内面に形成した雌ネジに栓体を螺着するようにしたもの
や、瓶口部頂面に肩体を密着接合させ、この肩体又は真
空二重層の瓶口部内□面に栓体を螺着するものなどが知
られている。

このような瓶口部構造では、真空二重層が金属製である
ため、熱伝導率が高く、瓶口部から外部□へ多くの熱が
放散され保温性能上問題であった。

本考案はかかる従来の欠点に鑑みてなされたもので、そ
の目的は、金属製真空二重瓶の瓶口部形状および肩体形
状を工夫することにより、瓶口部からの熱の放散を最少
限に喰い止め、保温性能に優れたまほうびんを提供する
ことにある。

以下、本考案を一実施例である添付図面にしたがって説
明する。

図面において、１は金属製真空二重瓶で、この真空二重
層は内瓶２と外瓶３とを瓶口部４で溶接し、内外瓶の間
で形成される空間を真空室５としたものである。

上記瓶口部４の内面奥部には内方に突出した喉部６が形
成されており、一方瓶口部４の外面には雄ネジ７が形成
されている。

８は上記瓶口部４を覆う樹脂製肩体で、内筒部９と外筒
部１４との二重壁構造となっている。

内筒部９は上記瓶口部４内に空隙δ（第４図参照）をも
って遊嵌大しており、内筒部９の内面には栓体１９と螺
合する雌ネジ１０が形成されている。

また、内筒部９の下端部には上記喉部６にゴムパツキン
１１を介して密着する瓶口受部１２と栓体１９のシール
リング２０が密着するシール面１３とが形成されている
。

肩体８の外筒部１４の内面には真空二重層１の雄ネジ７
と螺合する雌ネジ１５が形成されており、外筒部１４外
面には蓋体２１と螺合する雄ネジ１６が形成され、下端
部には先端に係合爪１８を有する垂片１７が全周に設け
られている。

２２は有底筒状の合成樹脂製胴体で、その上端部内面に
は前記肩体８の係合爪１８と嵌合する凹部２３を有して
いる。

胴体２２の内側面は真空二重層１の外側面と接触あるい
は接近した状態にあり、真空二重層１の横振れを防止す
る一方、胴体２２の底部は真空二重層１の底面と間隙を
もって対向しており、この間隙は真空二重層１の最大全
長バラツキを吸収できるだけの寸法に設定されている。

胴体２２の上端部にはネジ２６を挿入するための孔２４
と下げ紐２７を取付けるための取付部２５とが近接して
設けられており、そのためネジ２６の頭部は下げ紐２７
によって覆われ、外部に露出せずかつネジ２６の脱落を
規制している。

前記構成のまほうびんにおいて、肩体８の雌ネジ１５を
真空二重＊１の雄ネジ７に螺着することにより、肩体８
と真空二重層１とは一体的に固定され、一方肩体８の下
端係合爪１８に胴体２２の凹部２３を強制嵌合させ、か
つネジ２６を胴体２２の孔２４を介して肩体８の垂片１
７に螺入することにより、肩体８と胴体２２とが一体化
される。

すなわち、真空二重層１は肩体８に吊り持ち状態で固定
されるため従来の締上げ構造のように肩体と胴体との間
に反発力が作用しない。

したがって、肩体８と胴体２２との接合力は小さくて済
み、肩体８の係合爪１８および胴体２２の凹部２３は小
形のものでよく、胴体外面の仕上り状態は゛ヒケ゛の目
立たない美麗なものが得られると共に、肩体８と胴体２
２との組立も容易となる。

また、肩体８と真空二重層１とは、互いの螺合により位
置ズレなく確実にシールされ、水漏れ等の不具合を解消
できる。

なお、肩体８と胴体２２との接合方法は、上記実施例の
ごとき強制嵌合に限らず、螺合であってもよい。

以上のように、本考案によれば、真空二重層の瓶口部の
奥部に肩体の瓶口受部とゴムパツキンを介して密着する
喉部を設け、真空二重層の瓶口部と肩体の内筒部との間
に空隙を設けて断熱したので、真空二重層の瓶口部を伝
導する熱は肩体にほとんど伝達されず、熱放散を低く押
えることができる。

また、栓体とのシール面を肩体の内筒部の下端部に設け
たので、栓体と肩体との間を伝達する熱も下端部で遮断
され、熱損失を最少限に押えることができる。

なお、上記実施例のごとく肩体と真空二重層とが喉部お
よび雄ネジ部分のみで接触し、他の部分は空隙を設けて
非接触状態とすれば、熱放散を更に少なくできるととも
に、瓶口部に溶液溜りがあっても、上記空隙によって逃
げることができ、肩体を真空二重層に安定かつ容易に取
付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるまほうびんの半断面正面図、第
２図、第３図は肩体の平面図および半断面正面図、第４
図は第１図の一部拡大図である。 １・・・・・・真空二重層、２・・・・・・内瓶、３・
・・・・・外瓶、４・・・・・・瓶口部、５・・・・・
・真空室、６・・・・・・喉部、８・・・・・・肩体、
９・・・・・・内筒部、１１・・・・・・ゴムパツキン
、１２・・・・・・瓶口受部、１３・・・・・・シール
面、１９・・・・・・栓体、δ・・・・・・空隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属製真空二重瓶の瓶口部外周面に雄ネジを形成すると
   ともに、瓶口部内面奥部に、内方に突出した喉部を形成
   する一方、上記真空二重層の瓶口部を覆う肩体には、上
   記瓶口部内に空隙をもって遊嵌入する内筒部と、外面に
   蓋体と螺合する雄ネジを、内面に上記瓶口部外周面に設
   けた雄ネジと螺合する雌ネジを形成した外筒部とを設け
   、さらに上記内筒部の下端部には、肩体を瓶口部に螺着
   固定したとき上記喉部にゴムパツキンを介して密着する
   瓶口受部と、栓体が密着するシール面とを形成したこと
   を特徴とするまほうびん。