JPS6021436Y2 - 抄紙機ヘツドボツクスの均一分配装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は抄紙機ヘッドボックスの均一分配装置に関する
ものである。

第１図は従来の抄紙機ヘッドボックスの側断面図を示し
、繊維質原料は有孔板１を通過してスライス室２に流入
し、ここで原料は１枚又は複数の隔板３により仕切られ
たチャンネル４を通り、隔板後尾５を通過後は１つの水
路に復合し、スライス開口６へ進んだ後、同開口から放
出される。

ここで有孔板１は各チャンネル４へ等しく原料が送り込
まれるよう、はぼ均一な孔加工が施されており、隔板３
の一端の上流側はこの有孔板１へ装着されている。

また隔板３はほぼ均一な厚みであり、下流（後尾）側は
固定されないで原料中で浮遊している。

一方スライス室２は下流側に向けて連続的に収斂してお
り、従って隔板３により構成されている各チャンネル４
も、下流側に向けて連続的に収斂している。

このような構造であると、有孔板１の孔を通過した原料
がマシン巾方向に均一な流速を得るためには、チャンネ
ル４の長さが成る程度長く必要であり、また隔板３の後
尾部の間隔を小さくする必要がある。

しかしこのようにしてもスライス開口６部からの流出量
は巾方向で一様とならないため、スライスリップ７の調
節により巾方向でリップ開度ａを変化させる必要があっ
た。

本考案は前記従来の欠点を解消するために提案されたも
ので、隔板へ抵抗体を取付けることにより小部屋を形成
し、巾方向により均一な流量を得ることができる抄紙機
ヘッドボックスの均一分配装置を提供せんとするもので
ある。

以下図面の実施例について本考案を説明する。

なお、第２図及び第４図の本考案の実施例装置に於いて
、第１図の従来装置と同一部分は同一の符号を用いて説
明することにする。

先ず第２図に於いて、有孔板１に上流側の一端が装着さ
れた隔板３により、スライス室２を仕切ってチャンネル
４を形成し、同チャンネル４を通った繊維質原料は隔板
後尾５を通過後、１つの水路に復合し、スライス開口６
へ進んだ後、同開口６から放出されるようになっている
。

８は抵抗体で、隔板３及びスライス室上下壁９．１０の
有孔板１に近い位置に設置され、各チャンネル４へ小部
屋１１を形成している。

また抵抗体８は巾方向に均一に連続しており、その形状
は第３図に示すような台形でもよい。

第４図は他の実施例を示し、隔板３間に有孔板１に近い
位置の先端に流線型の抵抗体８′を取付けた短い隔板３
′を配線し、有孔板１及び隔板３．３′と抵抗体８′間
に小部屋１１を形成したものであるが、作用効果に於い
て差異はない。

以上説明した如く本考案は、隔板に抵抗体を取付け、有
孔板との間に小部屋を形成したので、有孔板の孔を出た
複数の噴流は、抵抗体によって出口が絞られ小部屋内で
合流腰噴流のもつ速度エネルギーが静圧に変換されて、
マシン巾方向に均一な圧力分布となり、小部屋の出口で
は巾方向により均一な流量分配が得られる。

このように均一な圧力分布が得られると、均一な流速が
得られる。

即ち、有孔板から近い距離に於いて均一な流速が得られ
ることにより、リップ開度の巾方向調節の必要性が減少
し、巾方向に均一な流出量が容易に得られる。

またこのような隔板に抵抗体を取付けると、隔板の長さ
を短くすることができ、ヘッドボックスをコンパクトに
することができる。

隔板は原料により汚れることが多く、時々清掃しなけれ
ばならないが、このように隔板の長さが短くなれば、清
掃すべき面積が減少し、清掃のための手数を減少させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の抄紙機ヘッドボックスを示す側断面図、
第２図は本考案の実施例を示す抄紙機ヘッドボックスの
側断面図、第３図は第２図に於ける抵抗体の１例を示す
側面図、第４図は第２図と異なる実施例を厨子ヘッドボ
ックスの側断面図である。 図の主要部分の説明１・・・・・・有孔板、２・・・・
・・スライス室、３・・・・・・隔板、４・・・・・・
チャンネル、５・・・・・・隔板後尾、６・・・・・・
スライス開口、８・・・・・・抵抗体、１１・・・・・
・小部屋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有孔板に上流側の一端が装着され、下流側に向けて収斂
   されたスライス室を仕切る隔板を有し、繊維質原料が同
   隔板間のチャンネルを通り、隔板後尾を通過してスライ
   ス開口より放出される抄紙機ヘッドボックスに於いて、
   前記隔板の有孔板に近い位置に抵抗体を取付けることに
   より、同隔板及び有孔板との間に小部屋を形成したこと
   を特徴とする抄紙機ヘッドボックスの均一分配装置。