JPS601779Y2 - 脱水筒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えば生コンクリートブランドの残存生コンク
リートまたはコンクリートミキサー車の残存生コンクリ
ートを洗浄した時に生じる生コンクリート含有水から砂
利、砂を分離したスラッジ水を濃縮脱水することによっ
て水分とスラッジに分離する脱水筒に関するものである
。

円筒形状をした外筒を二分割し、該外筒の内周壁に沿っ
てろ布を設けてろ過層を形成した脱水筒においては、ろ
過層が円弧状の凹面であるため脱水後のケーキが自重に
より剥離しないでろ布に付着して残留することがある。

本考案は上記の点に鑑み、脱水後のケーキが剥離しない
でろ布に付着して残留することのない脱水筒を提供する
ものである。

以下図面に示す実施例に従って説明する。

１はスラッジ水等の被処理液を濃縮脱水する脱水筒本体
であって、内筒２及び内筒２を包囲して二分割できる分
割体３ａ、３ｂよりなる外筒３によって構成されており
、被処理液の処理能力に応じて複数個並設される。

内筒２は固定台４に固着された支持体５に吊下されてお
り、また外筒３の夫々の分割体３ａ、３ｂは対の支持フ
レーム６゜７によって前記支持体５にピン８を介して開
閉自在に枢支されている。

９はシリンダーであって、該シリンダーのピストンロッ
ド１ｏの先端に枢支した駆動リンク１１及び１２は従動
リンク１３゜１４の関節点及び従動リンク１５，１６の
関節点に枢着するとともに従動リンク１３，１４及び従
動リンク１５，１６の一端部は固定台４に、他端部は支
持フレーム６．７に枢着してあり、シリンダ９のピスト
ンロッド１０の伸長によって分割体３ａｔ３ｂを開口し
、ピストンロッド１０の縮小によって分割体３ａ、３ｂ
を開口するようにしである。

内筒２の外周壁には若干の間隙を設けて多孔板１７が周
設してあり、該多孔板１７に剥離可能にろ布１８が重ね
られ、その上下端部を突起１９ａを有する環状の弾性体
１９で挟持している。

外筒３の夫々の分割体３ａ、３ｂには内周壁に若干の間
隙を設けて多孔板２０が周設してあり、該多孔板２０に
剥離可能にろ布２１が重ねられ、その上下部を挟着部材
２２で挟持してボルト２３によって固定しである。

また、分割体３ａ、３ｂの夫々のろ布２１の側端部は突
起２４ａを有する弾性体２４及び挟着部材２５により挟
着しである。

２６は外筒３の分割体３ａ、３ｂの閉口時に分割体３ａ
、３ｂのろ布２０と内筒２のろ布１８とにより構成され
る環状の脱水室である。

２７は被処理液を脱水室２６に圧入する注入管であり、
２８は内筒２に設けたろ過液排出口であり、２９は分割
体３ａ、３ｂに設けたろ過液排出口である。

３０，３１は内筒２及び外筒３の夫々の分割体３ａ、３
ｂに圧縮空気を送入する送入口であって、分割体３ａ、
３ｂを開口してケーキを自重によりろ布１８．２１から
剥離させて下方に落下させる時、圧縮空気の衝激をろ布
１８，２１に与えてケーキの剥離を容易にするのである
。

しかして、シリンダー９のピストンロッド１０を伸長し
て外筒３の分割体３ａ、３ｂを閉口方向に附勢して内筒
２のろ布１８と分割体３ ａ、 ３ ｂのろ布２１で
形成した環状の脱水室２６に被処理液を注入管２７を介
して圧入すると、その水分はろ布１８、多孔板１７及び
ろ布２１、多孔板２０を通過してろ過液排出口２８．２
９より湾外に排出される。

またスラッジは脱水室２６に残留して蓄積されてケーキ
となる。

このケーキが一定量蓄積し脱水効率が低下すれば被処理
液の注入を停止し、シリンダー９のピストンロッド１０
を縮少シて分割体３ａ、３ｂを開口すればケーキＡはそ
の自重によりろ布１８．２１から剥離して湾外に落下す
る。

この時圧縮空気を送入口３０，３１より送入し、その衝
激によりケーキＡのろ布１８，２１からの剥離を容易に
する。

以後この動作を繰返して被処理液の脱水を行うのである
。

以上のように本考案にあっては、外筒３の分割体３ａ、
３ｂの内周壁とその内側に設けた多孔板２０との間隙に
圧縮空気を送入するための送入口３０．３１を設けるこ
とによって圧縮空気を送入口３０．３１より噴射してろ
布１８．２１に衝激を与えてケーキの剥離を容易にする
ことができるためケーキがろ布に付着して残留すること
がないので脱水効率を高める実益を有するのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は閉口状態
を示す正面図、第２図は開口状態を示す正面図、第３図
は脱水筒本体の拡大断面図、第４図は第１図の１−１線
拡大断面図である。 ２・・・・・・内筒、３・・・・・・外筒、３ａ、３ｂ
・・・・・・分割体、１７．２０・・・・・・多孔板、
１８，２１・・・・・・ろ布、２６・・・・・・脱氷室
、２７・・・・・・注入管、２８，２９・・・・・・ろ
過液排出口、３０．３１・・・・・・送入口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内筒外周壁に若干の間隙を設けて多孔板を周設し、該多
   孔板に剥離可能にろ布を重ねてろ過層を形成するととも
   に前記内筒を包囲する外筒を二分割できる分割体で構成
   し、夫々の分割体の内周壁に若干の間隙を設けて多孔板
   を周設し、該多孔板に剥離可能にろ布を重ねてろ過層を
   形威し、分割体の閉口時に内筒と外筒の夫々のろ過層で
   閉塞した脱水室を構成した脱水筒において、外筒の分割
   体の内周壁とその内側に設けた多孔板との間隙に圧縮空
   気を送入するための送入口を設けたことを特徴とする脱
   水筒。