JPS6016816Y2 - ドレ−ン回収装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドレーン回収装置に関する。

従来、蒸気使用機器からの排出飽和水を受は入れる為の
飽和水立ち上り管と、上記管内の飽和水を戻入管を介し
てボイラへ戻入させる為のポンプと、ポンプの吐出側か
ら分岐し飽和水立ち上り管に接続したレベルコントロー
ルバルブを有する戻り管を備えると共に、ポンプの吐出
側と吸入側間に低圧蒸気使用機器よりの排出ドレーンを
吸入するエゼクタを有する循環管を接続して戒るドレー
ン回収装置が実用に供されている。

上記従来技術は、蒸気エネルギーの回収性能の面、装置
自体の運転性能の面、蒸気使用機器の生産性に対する影
響の面の各点から観ると、蒸気エネルギーの回収性能の
面については、蒸気使用機器から排出されて飽和水立ち
上り管に流入したドレーンのみならず、低圧蒸気機器か
らの排出ドレーンも循環管中のエゼクタによって吸入で
きるものであるから、高圧から低圧までのドレーンを回
収でき、効果的な省エネルギー装置といえるものであり
、又装置自体の運転性能の面についても、レベルコント
ロールバルブの制御によって飽和水立ち上り管内の液位
をポンプに有効ＮＰＳＨ（有効吸水高さ）を附与するレ
ベルに常に保っているのでポンプのキャビテーションを
全く生じないものであり、運転性能良好な装置といえる
ものである。

更に蒸気使用機器の生産性に対する影響の面についても
、その等機器のベストな生産性を保障するように直ちに
対応できる面をもっている。

例えば、飽和水立ち上り管頂部に於て生ずる再蒸発蒸気
をスチームラインに配したエゼクタによって吸入し、熱
量の回収を図った上で、頂部の圧を積極的に低くし、蒸
気使用機器側スチームトラップの背圧を除去し、機器の
生産性を良好に保つ例を上げることができる。

しかし、必要により飽和水立ち上り管頂部を閉じる設計
をした場合、再蒸発蒸気の発生如何によってはスチーム
トラップにかかる背圧が増大し蒸気使用機器の生産性に
対して好ましからぬ影響を与える場合がある。

本考案は述上の点に鑑み威されたもので、上記装置に於
て、飽和水立ち上り管頂部を閉じた場合でも、蒸気使用
機器の生産性を良好に保ってドレーンを回収できるよう
にするにある。

その目的は、飽和水立ち上り管頂部に適量のボイラ補給
水を与え、再蒸発蒸気を凝縮し、圧を低下せしめスチー
ムトラップの背圧を最少にとどめることにより遠戚され
る。

上記ボイラ補給水の注入は、更に流入ドレーンのエンタ
ルピを下げ、ポンプのキャビテーション発生防止にも役
立つこととなる。

上記の事から明らかなように、本考案は飽和水立ち上り
管の頂部を閉じるタイプの上記装置を、蒸気エネルギー
の回収性能の面、装置自体の運転性能の面、蒸気使用機
器の生産性の面の各面に於て勝れたものとするにある。

次に添附図面に従い本考案の実施例を詳述する。

１はボイラ、２は蒸気送気管、３ａ、３ｂ。３ｃは蒸気
使用機器、４ａ、４ｂ、４ｃはスチームトラップ、５は
ドレーン流管である。

次いで６はドレーン流管５を介して排出される飽和水を
受は入れる為の飽和水立ち上り管であり、上記管６の下
部にポンプ７が配され、そのポンプ７によって管６の飽
和水が戻入管８を介してボイラ１へ戻入させられるもの
である。

ボイラ１への戻入は給水系統９を介して行なわれるが、
必要ならば一部を給水系統を構成する給水タンク１０に
戻入してもよい。

そしてポンプ７の吐出側から分岐した戻り管１１が、飽
和水立ち上り管６に接続され、その管１１に浮子制御式
のレベルコントロールバルブ１２が配されている。

レベルコントロールバルブ１２は、蒸気使用機器３ａｔ
３ｂ、３ｃの負荷が変動し、飽和水の排出量が変動し
た場合でも、飽和水立ち上り管６内の液位を常に一定と
する機能をなす。

上記管６の一定液位は、ポンプ７に有効吸水高さく有効
ＮＰＳＨ）を付与するレベルに設定されている。

そして、ポンプ７の吐出側であって、戻入管８と戻入管
１１の分岐点より上流側の位置より分岐した循環管１３
を、ポンプ７の吸入側であって、飽和水立ち上り管６と
戻り管１１の接続点より下流側の位置に接続し、上記循
環管１３にエゼクタ１４を配設し、そのエゼクタ１４の
吸入端１５に、低圧蒸気使用機器１６よりの排出ドレー
ンを排出する為の管１７を接続する。

さて、本考案はこのようなものに於て、首記した目的を
遠戚する為に次の改良を施すものである。

即ちボイラ給水系統９から導き且つ先端にノズル１８を
有する補給水管１９を上記飽和水立ち上り管６の頂部２
０に接続し、上記補給水管１９に飽和水立ち上り管６内
に配した温度検出器２１によって開閉制御される弁２２
を配賦飽和水立ち上り管６内のドレーン温度が設定温度
以上になった時、上記温度検出器２１の指令により弁２
２を開にするようにしたものである。

述上の構成によると、スチームトラップ４ａ。

４ｂ、４ｃによって分離生成された高温飽和水はドレー
ン流管５を介して飽和水立ち上り管６内に入り、ポンプ
７の圧送によりドレーン戻入管８を介して給水系統を径
由してボイラ１へ戻入される。

又ポンプ７の吐出側に流出したドレーンの一部は、吐出
側の圧力が吸入側の圧力より高いことより循環管１３に
流入して、循環をくりかえしエゼクタ１４を駆動する。

その為に低圧蒸気使用機器１６より排出された低圧ドレ
ーンは管１７を介してエゼクタ１４により吸入され、ポ
ンプ７、戻入管８、給水系統９を介してボイラ１へ戻さ
れるものである。

即ち高圧から低圧までのドレーンを全て回収できる。

又飽和水の排出量が減少し、管６内の液位が降下すると
、戻り管１１のレベルコントロールバルブ１２が開とな
り、ポンプ７によって圧送される飽和水の一部が管１１
を介して管６内に循環せしめられ、管６の液位が一定に
なった所で循環が停止される。

即ち管６の液位が、ポンプ７に有効ＮＰＳＨを附与する
高さに保たれ、装置を構成するポンプ７のキャビテーシ
ョンが防止され、装置の運転性能が良好に保たれる。

そして、特に本考案に於ては、飽和水立ち上り管６の頂
部２０内に於て生ずる再蒸発蒸気量が大になった場合、
その状態を飽和水立ち上り管６内のドレーン温度の変化
として検出し、即ち飽和水立ち上り管６の頂部２０内に
於て生ずる再蒸発蒸気量が大になると、飽和水立ち上り
管６内のドレーン温度が高くなるので、その設定温度以
上の温度を温度検出器２１により検出し、頂部２０内の
再蒸発蒸気量が大になった時には上記の検出に基いて管
１９の弁２２を開とするものである。

弁２２の開により給水ライン９よりのボイラ補給水が管
１９を通り頂部２０内のノズル１８より注出される。

注出されると、頂部２０内の再蒸発蒸気が凝縮するから
、頂部２０内の圧力が低下する。

従ってスチームトラップ４ａｖ ４ｂ、４ｃにかかる
背圧が除かれる。

その為に蒸気使用機器３ａ、３ｂ、３ｃの生産性が常に
良好に保たれるものである。

上記のようにボイラー補給水が注出されると、再蒸発蒸
気が凝縮されて、飽和水立ち上り管６内のドレーン温度
が下るので、その変化を温度検出器２１が検出し管１９
の弁２２を閉にする。

即ち頂部２０が閉じていても、スチームトラップ４ａ、
４ｂ、４ｃにかかる背圧がいつでも最少となるようにコ
ントロールされるものである。

又ボイラ補給水が注入されると、ドレーンのエンタルピ
が下るので、ポンプ７のキャビテーション発生がよりよ
く防止されるものである。

以上詳述した如く、本考案は上述したように飽和水立ち
上り管の頂部を閉じるようにしたドレーン回収装置に於
て、ボイラ給系統９から導くと共に先端にノズル１８を
有する補給氷管１９を上記飽和水立ち上り管６の頂部に
接続し、上記補給水管１９に飽和水立ち上り管６内に配
した温度検出器２１によって開閉制御される弁２２を配
し、飽和木立ち上り管６内のドレーン温度が設定温度以
上になった時、上記温度検出器２１の指令により弁２２
を開にするようにしたので、スチームトラップにかかる
背圧をいつでも最適最小にとどめ、蒸気使用機器の生産
性を良好に保つものであり、飽和木立ち上り管の頂部を
閉じるタイプの装置を、蒸気エネルギーの回収性能の面
、装置自体の運転性能の面、蒸気使用機器の生産性の面
の各面に於て勝れたものとすることができるものである
。

【図面の簡単な説明】

添附図面は本考案の実施例を示し、図中１はボイラ、２
は蒸気送気管、３ａｔ ３ｂｔ ３ｃは蒸気使用機器、
４ ａｔ ４ ｂｖ ４ Ｃはスチームトラップ、
５はドレーン流管、６は飽和水立ち上り管、７はポンプ
、８は戻入管、９は給水系統、１０は給水タンク、１１
は戻り管、１２はレベルコントロールバルブ、１３は循
環管、１４はエゼクタ−１１５はエゼクタ吸入端、１６
は低圧蒸気使用機器、１７はノズル、１９は補給水管、
２０は飽和水立ち上り骨頂部、２１は温度検出器、２２
は弁である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蒸気使用機３ａ、ａｂ、３ｃからの排出飽和水を受は入
   れる為の飽和水立ち上り管６と、上記管６内の飽和水を
   戻入管８を介してボイラ１へ戻入させる為のポンプ７と
   、ポンプ７の吐出側から分岐し飽和水立ち上り管６に接
   続したレベルコントロールバルブ１２を有する戻り管１
   １を備えると共に、ポンプ７の吐出側を吸入側間に低圧
   蒸気使用機器１６より排出されるドレーンを吸入するエ
   ゼクタ１４を有する循環管１３を接続して戒るドレーン
   回収装置に於て、ボイラ給水系統９から導くと共に先端
   にノズル１８を有する補給水管１９を上記飽和水立ち上
   り管６の頂部２０に接続し、上記補給水管１９に飽和水
   立ち上り管６内に配した温度検出器２１によって開閉制
   御される弁２２を配し、飽和水立ち上り管６内のドレー
   ン温度が設定温度以上になった時、上記温度検出器２１
   の指令により弁２２を開にするようにしたことを特徴と
   するドレーン回収装置。